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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2013.3.29ホームページ更新

◆制作中の物語・第一部-ヤツマタ/第八章-妖霊星(前篇)のページ分割が終わりました。

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★現在の創作状況⇒「物語ノ目次」:物語の中の時間(旧暦カレンダー)の覚書を更新(当ブログ過去エントリ)

◆2012年12月から2013年3月にかけて、過去コミック作品の修正&差替をおこないました

修正内容はコマ割の整理(入れ子コマが煩雑になった部分を整理)、制作に使用しているソフト「コミックスタジオ」が3.0版から4.0版にバージョンアップしたのを受けての場面演出の見直し、説明不足だった科白部分の見直しであります(ストーリー全体では大きな修正はナシです)

コミック画像を修正&差替した章は以下の通り
序章「清ら月は道野辺に照り」・・・主に場面演出の見直し
第一部ヤツマタ・第一章「十六夜」・・・入れ子コマの整理、科白の整理、トーン修正
第一部ヤツマタ・第二章「鈴鹿峠」・・・入れ子コマの整理、場面の演出、トーン修正
第一部ヤツマタ・第三章「坂下宿」・・・入れ子コマの整理、場面の演出、トーン修正
第一部ヤツマタ・第四章「伊勢道」・・・入れ子コマの整理、トーン修正

物語の序章「清ら月は道野辺に照り」については、今でも、「もっと分かりやすく演出する方法は無かったのか」と思案&反省中です。とはいえ、今の時点で既に350ページを越えている内容を、16ページの内容で予兆しよう、というのは流石に無茶であったのかも知れないと思われるところですorz

次に何か別の物語を創作する際には、この反省を生かしてみたいと思います(もし、そのチャンスがあればですが…)

この制作中の物語、キャラクターが増えて内容が出来てくると、様々な外伝やエピソードのアイデアが浮かび上がってくるもののようであります(例えば、越国出身である瀬都が如何なる運命によって上京する事になったのか、同じく越国出身である柚羅の父親は元々は越国の役人であったがどんな仕事をしていたのか、カモさんと澄江御前のなれそめ、宮廷での人間関係、等)

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2012.6.2ホームページ更新

◆制作中の物語・第一部-ヤツマタ/第七章-斎ノ宮のページ分割が終わりました。

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物語の本流
http://mimoronoteikoku.tudura.com/astrolabe/content.html

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《宮沢賢治・著「銀河鉄道の夜」を全編再読》

改めて、「答えの無い問い」「解けない謎」が、「宇宙幻想」という形で、これほど美しく表現された物語があっただろうかと、シミジミと感動

最近の研究によれば、「銀河鉄道の夜」には最終的な定稿が無いそうです。物語の流れを変えた複数のバージョンがあり、作品そのものとしては「異形」。この異形の物語を最終的に完成させるのは、読み手の詩的感性に任された状態なのだそうです

以下の引用は、宮澤賢治の最後の文章(書簡)。様々に考えさせられます

あなたがいろいろ想ひ出して書かれたやうなことは最早二度と出来さうもありませんが、それに代ることはきっとやる積りで毎日やっきとなって居ります。しかも心持ばかり焦ってつまづいてばかりゐるやうな訳です。
私のかういふやうな惨めな失敗はただもう今日の時代一般の巨きな病、「慢」といふうものの一支流に誤って身を加へたことに原因します。
僅かばかりの才能とか、器量とか、身分とか財産とかいふものが、何か自分のからだについたものででもあるかと思ひ、
自分の仕事を卑しみ、同輩を嘲り、いまにどこからか自分を所謂社会の高みへ引き上げに来るものがあるやうに思ひ、空想をのみ生活して、却って完全な生活をば味ふこともせず、幾年かが空しく過ぎて漸く自分の築いてゐた蜃気楼の消えるのを見ては、ただもう人を怒り世間を憤り、従って師友を失ひ憂鬱病を得るといったやうな順序です。

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《2012年6月の印象深い時事》

▼帰還した6月13日を「はやぶさの日」に認定(読売新聞2012.6.13)

小惑星探査機「はやぶさ」が地球に帰還した6月13日が、「はやぶさの日」として日本記念日協会に認定された。宇宙航空研究開発機構の施設がある神奈川県相模原市など全国6市町が、偉業をたたえようと申請していた。宇宙機構・相模原キャンパス(相模原市)で13日、登録証の授与式が行われ、加山俊夫・同市長が「次の小惑星探査プロジェクトも全力で応援したい」とあいさつ。元はやぶさプロジェクトマネジャーの川口淳一郎・同機構教授は「記念日を制定していただき、大変ありがたい」と感謝していた

(コメント)ちょっと大袈裟すぎるかなと思いましたが、良い話かも知れません

2011.10.29ホームページ更新

制作中の物語・第一部-ヤツマタ/第六章-門前町のページ分割が終わりました。

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・・・「門前町」の章で新しく登場してきた、話題の人物のメモ:

■勝間勝宗(かつま・かつむね)

伊勢国司・兼・斎宮寮頭。いわゆる典型的な悪役。性格は多分、エキセントリック。
頭脳明晰で、陰謀が上手。今年の正月に臨時除目で斎宮にやって来たが、その時から既に、斎宮における独裁的権力を確立するべく、精力的に陰謀にいそしんでいた。
ちなみに、前代の斎宮寮頭は、昨年の旧暦11月半ば~12月初め頃に老衰死したという風になっているが、その事情には、いささか疑念が残るものだった(=暗殺と言えなくも無い…という事情があった。この辺は伏線)。
異相の商人・色白屋を手先としているが、本当は勝間が色白屋に使われているのかどうか…その辺はまだ不明だが、とりあえず色白屋とは、完全に利害が一致している。

■鳩屋敷顕貴(はとやしき・あきたか)

太政大臣候補の大貴族。摂関家の血筋を受け継ぐ血統的エリート。
オカルト趣味があり、大陸から渡来してきた「新しい二元論的グノーシス的な陰陽道」=「普裏石目慧尊」の理想に夢中で、自分が「神の御子」として「普裏石目慧尊的なユートピア」を島国に実現しようという夢(=野望=)を持っている。
謎のオカルト美女(=名前はまだ決めていない=)が、背後に控えている。ちなみに「普裏石目慧尊」は、妖術カルト的フリーメーソン&グノーシス秘密結社をモデルにしている。

■不破縄征夷大将軍源朝臣一郎太成尊(ふわなわ・なるたか)

文章博士・侍読(=中国史教師と皇室の家庭教師にあたる役職)になり損ねたが、天下統一&世界征服の野心に燃える剛腕大将軍。現在は満を持して花洛の都に上洛中。織田信長と豊臣秀吉を合体させたような感じ。
法律関係には妙に詳しく、財テクの才能あり。鳩屋敷顕貴の右腕であり、花洛宮廷に渦巻く数々の陰謀の中心でもある。不破縄幕府の将軍でもある。
ちなみに不破縄幕府は、多分、蝦夷&東北を領土としている。一番近いイメージとしては、奥州藤原氏がもっともっと腹黒くて、滅びずに繁栄を続けていて、武人をまとめて奥州幕府を作って、東北王国みたいなものが出来ちゃった、みたいな感じ

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おまけの考察=中世におけるニュータイプ貨幣経済の展開

中世の代表である室町時代。

室町デモクラシーと言って良いくらい、常民の政治力が上昇した時代だったと思います。

そのきっかけとなったのが、平家の黄金時代と、それに続く源平争乱~鎌倉時代です。

そこには、大量に流通を始めた宋銭の存在がありました。神仏(御幣・みてぐら)を媒介としない、ニュータイプの貨幣経済の伸張。それは後に、約束手形や為替決済というような金融システムを生み出すものとなりました。

かつて院政時代、日宋貿易にいそしんだ武装商人(なんちゃって海賊にして豪商)でもあった平家は、宋銭をほぼ独占的に扱える利権を押さえていました。

現在のアメリカで、「連邦準備制度理事会(FRB)が通貨発行権を持っていて、アメリカは一民間企業に過ぎないFRBの言いなりである」という事が陰謀論的に説明されていますが、その陰謀論が現実化したかのような事態が、実際の日本の歴史上にあった訳です。宋銭流通を左右し、国家経済を左右する力を得た平家(平清盛の時代)は、治天の君=法皇を監禁するほどの勢力を誇りました。

そしてなおも繁栄を求める平家の野放図な通貨管理により、爆発的な宋銭バブルがスタート。実体経済と合わなくなる程の大量の宋銭が、市場に溢れたのです(平家の考えは、分からないでも無いです。単純に、銭をもっと増やせば富がもっと増えた状態に見える…と思います)。

そのため、米や絹といった貨幣交換商品と宋銭とのレートが不安定になり、関東の武士団は荘園経営に苦しみました(多分、通貨価値が下落した状態になっていて、貨幣量は増えたけど従来より安い価値で米や絹を取引せざるを得なくなった。不公平なレート差によって国富を強奪されるというような印象だったかも…)。源平争乱の背景には、こういったような経済事情の混乱があったと分析されているそうです。

※何だか、今まさに進行中の、経済カタストローフを見ているかのようであります

日宋貿易がもたらした膨大な貨幣の流通と拡散が、荘園経済を通じて寺社勢力や常民の経済力を上昇させ、そして後に続く室町時代の市場の繁栄をもたらした…と言って良いかも知れません。そして、この時代を通じて、コンスタントに人口の増大と生産力の上昇がありました。元寇といった現象は、日本の市場開放を強烈に迫る、アメリカ的&TPP的な暴力的アクションとしても、理解できると思われます。

※そして、貨幣流通に伴う悲劇もありました。鎌倉幕府の内紛や、その後の南北朝の間で展開した財貨分捕り合戦や、人身売買など(例:『山椒大夫』)。

貨幣の流通は、租税の貨幣化や、商品流通&貨幣交換といった均質化によって、村と村との距離を非常に近くしていました。室町時代には既に、お上の政治に不満あらば、複数の村が団結して一揆を起こす…というような社会が整備されていたという事です。