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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

異世界ファンタジー試作12

異世界ファンタジー4-3夜の街角:白いショール

ショック状態にあるロージーに刺激を与えないよう、無紋の馬車はゆっくりとした足取りで、夜陰に沈むストリートを進んで行く。幾つかの夜店が営業中である他は、静かだった。

ロージーは平民クラスの竜人であるため、貴族クラスの竜人を対象とする王宮の治療師では対応できない。平民は、貴族に比べて竜体の能力が圧倒的に低く、回復力が非常に弱いからである。ゆえに、この場合は、高度治療師の資格を持っているライアナ神祇官に、ロージーの体調管理を任せるという事になるのだ。

ロージーは監察官の膝の上で抱きかかえられていたが、まだショックで呆然としているのか、 自分がどういう状態なのか余り意識していなかった。何だか自分は今、この人の婚約者であるユーフィリネ大公女に申し開きが出来ないような事をしているらしいという、現状認識を飛び越えたチグハグな思考を、くるくると回しているだけだった。

やがてロージーは、自分がやっと、監察官の上着にくるまっている事に気付いた。目をパチパチさせ、自分をじっと見下ろしている深い青い目に、焦点を合わせる。この人は何で、上着を脱いでいるんだろう?と、ロージーはボンヤリと考え始めた。

「ロージー?」
「寒くないんですか、監察官?」

監察官は目を見開き、そして長いため息をつく。「最初に言うことがそれですか」と言って、監察官は苦笑した。

ロージーは眉根を寄せた。今の監察官は、いつもの監察官だ。今は暗いので余り良く見えないが、サファイアの目には、面白がっているような呆れたような笑みを浮かべ、ふとすると少年のようにきらめく光を湛えているだろう。アーケード型回廊の蔭から垣間見た時の、あのゾッとする程に冷たく硬質な印象は、無い。

「ロージーのコートは、滅茶苦茶になっていますからね」
「縫えば着られるかも…」
「あれは証拠物件として押収してあるので、返却は不可能です」
「そうなんですか。じゃ、監査官に上着をお返ししませんと…ってあれ?どうして私の左手に包帯があるんですか?」

ロージーは相変わらず、現状認識をすっ飛ばしている状態である。しかし、ある程度とはいえ、意味の通る応答が出来るようになってきたのは、良い兆候だ。限度を超えたショックにさらされると、暫くの間、人格や記憶が分裂した状態になってしまう。

やがてロージーは眉根を寄せたまま目を閉じ、真剣な顔で、むー、むーと考え出した。

「ロージー、今は襲撃されたことは、余り考えなくて良いですよ」
「流石です。すごいです監察官」

ロージーの思考は、再び現状認識が怪しくなっていた。思考は、直前の恐怖の記憶を整理しようとして、冬宮で装飾テーマについて悩んでいた事に飛び、次いで、見本市で感じた苦悩の記憶をありありと再現した。

「それで見本市の事を考えていたんですけど。ホントは貧血じゃ無かったんです。済みません」
「気に病むことはありません」

ロージーの思考を混乱させているのは、大部分が恐怖と不安である。そもそも、竜体において、あれほど体格差のある二人を相手にして、ロージーが瞬殺を回避し、わずかな時間にせよ自らの命を守り切ったことが、奇跡に近い出来事だった。監察官は、ロージーを安心させるように、抱えていた腕に力を込めた。

ロージーの夜目があまり利かず、ランプを持っていたことは、そもそも夜目が利くことが前提だった彼らにとっては、全くの想定外だったはずだ。ランプの準備で、時間が延びた。更に投げ出されたランプが、ロージーの場所を、これ以上なく速やかに、的確に知らせていたのだ。倉庫が立ち並び、どれも同じように見える数多の細道、その中に一か所だけ、火が灯っていた場所――

馬車がガクンと揺れた。ロージーは「うっ」と呻き、顔をしかめて口に手をやる。気分が悪くなったらしい。監察官は御者に暫くの間、馬車を止めて待つように指示した。ロージーの手があちこち動き回り、開いてしまった上着の合わせを再び重ねる。

「ロージー、ちょっと待っていてください」

監察官はロージーをそっと座席に抱きおろすと、馬車を降り、記憶にあるストリートの夜店に目を留めた。

*****

見覚えのあるような馬車の中で、ロージーは横たわったまま吐き気をこらえ、目をギュッと閉じていた。

馬車の壁を通して、夜間の厳しい冷え込みがシンシンと伝わってくる。ロージーはブルッと全身を震わせ、身を包んでいた布を一層きつく巻き付けた。記憶にある香りがする――これは、まさか、あの監察官の?

やがて、閉じていた目をゆっくりと開いた時、ロージーの思考は、だいぶ明瞭さを取り戻していた。

――此処は何処?

まだ奇妙にフラフラする身を起こし、馬車の窓から外を窺う。ロージーの記憶に間違いなければ、此処は帰宅ルートの途中にあるストリートだ。夜間営業中の夜店の光が並んでいる。

(左手から左ひじまで包帯が巻かれている――何処かで転んだのかしら?)

ロージーが、見覚えのない包帯に首を傾げていると、程なくして夜店の一つから人影が現れた。速足で馬車に寄り、扉を開く。

「落ち着いて来たみたいですね、ロージー」

監察官はロージーの頭をポンポン叩き、そして白緑色の髪に沿って手を滑らせ、頬に優しく触れた。その愛撫にも似た感触に、思わず、ロージーは頬を染める。半ばもつれていたロージーの白緑色の髪は今はすっかり縛りが無くなって、有るか無きかのささやかなウェーブと共に、まっすぐ背中の半ばまで流れ落ちていた。

「ロージーはさっきまで、混乱した受け答えをしていましたよ。覚えていないでしょうが」
「私、何かとんでもない事を喋ってませんでしたか?何処かでひっくり返ったとか?――どうして包帯してるのか覚えてなくて」

慌て出したロージーの前で、監察官はちょっとの間だけ目を伏せ、脇を向いて沈黙していた。やがて滑らかな動作で馬車に乗り込むと、ロージーとは反対側の座席に腰かける。夜店で何かを買って来たらしい、一抱え程度の紙袋を持っているのであった。

ロージーが目を丸くして見ているうちに、監察官は長くて白い物を紙袋から取り出して広げ、ロージーの身体をそれですっぽりと包んだ。ウール系の柔らかく暖かな感触にホッとしていると、監察官が、ロージーにかぶさっていた上着を器用に抜き取った。

「厚手のショールがあれば、少しは違うでしょう」
「暖かいです。ありがとうございます」

監察官は、手慣れた動きで上着を羽織る。何という事のない動きだが、ロージーは見惚れた。

「ロージーが手掛けた冬宮の装飾が話題になり始めているようで、街中にもそのモチーフが広がってましたよ」

不思議そうな顔をしたロージーに、監察官はショールの模様を示した。馬車の窓から入ってくる夜店の明かりでショールの柄を見てみれば、成る程、スプリング・エフェメラルの花の一種がプリントされているのであった。

「節分草…」
「エランティスとも言いますね。ロージーに良く合います。冬宮の装飾のテーマをどうしようかと相談された時にスプリング・エフェメラルのテーマを出したのは、"ロージーに良く合う"と言おうとして口が滑ったせいですが、このようになるとは思いませんでした。とんでもない行動力がありますね、ロージーは」

監察官はまぶしそうに目を細めて、ロージーを見つめている。その口元には、微かながら確かな笑みが刷かれていた。

――その花言葉は、「気品」、「微笑」、「輝き」。そして――「人間嫌い」或いは「デリケート」。

――まるで、物語の中の高貴な深窓の姫君のように、愛をささやかれているみたい。

ロージーの心臓は早鐘を打ち始めていた。

後から考えてみても、この時のロージーは全然、冷静では無かったのだ。最初に出会った時のように、やはり、男の綺麗な微笑みが、そしてその低く朗々として甘い声が、ロージーの心を打ち貫いていた。

――私、一目で恋に落ちたの。

とても恥ずかしくて、監察官の深い青い目をまともに受け止めていられず、ロージーはそそくさと視線を落とした。カクンと頭の位置が変わって新たな刺激が脳内に入ったせいか、ロージーの脳内を、ここ最近の記憶が走馬灯のように駆け巡った。

食堂の前で、金髪碧眼の貴公子のしつこいナンパから救ってくれたこと。そして金髪の貴公子と対峙した時の、凍て付くような殺気。アーケード型の回廊から垣間見た、美しいユーフィリネ大公女と手を取り合う姿。親し気な二人を目撃した時の、胸の痛み。

――わたくしも、見本市に出掛けておりましたの。青い目の君といらっしゃるのは、どなたなのかと思っておりましたが――

ユーフィリネ大公女の言葉が、美しい声が、悪夢のように立ち上がって来た。水を幾ら掛けても消えない埋火のように、嫉妬が胸を焦がした。同時に、婚約者の居る身でありながら別の人を愛してしまったが故の罪悪感が、突き刺すような痛みをもたらした。襲撃の記憶が巡り、恐怖を呼び起こしたのか否か――浮遊感で頭がクラリとした。

「ロージー、気分がまた悪くなりましたか?傷が痛みますか」

その声に誘われるかのように、ロージーは、禁断の思いを漏らした。

「あなたが、好きです」

――その一瞬、馬車の中に、海の底よりも深い沈黙が落ちた。

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異世界ファンタジー試作11

異世界ファンタジー4-2襲撃:変身と防衛

――こんな端っこまで来ると、暗すぎて良く分からないわ。

高い倉庫が並ぶ王宮の一角まで来たロージーは、眉根を寄せた。メイドからの連絡では、倉庫の前で担当の人がスタンバイしているという話だったが、このように暗くては、人影はおろか、待ち合わせ場所が何処なのかも分からない。

(しょうがない――余計に待たせてしまうけど、明かりがあった方が絶対、業者たちにとっても良いもの)

ロージーは一旦引き返すと、最寄りの棟の出入り口でランプを探し、出来るだけ明るいタイプを探して火を付けた。

――結論から言えば、ロージーの竜体の能力が低すぎて普通に夜目が利かなかったこと、このわずかなタイミングのズレと照明の存在があったこと――これらの予期せぬ要素が、運命を左右することになったのだ。

*****

「随分、離れてるわね…」

ロージーは幾つもの倉庫を過ぎ、これだろうと特定した倉庫の間の狭い通路に足を踏み入れた。石畳の段差に足を取られないよう、慎重にランプで周囲を照らす。一歩、二歩。細道の真ん中ほどでキョロキョロしていると、背後の何処かでカチリと言う音がした。

「業者さんですか?冬宮の会場設営の担当の者ですが――」

背後の気配に向き直る。同時に、氷のような突風――いわばビル風――が倉庫の並ぶ細い隙間を高速で吹き抜け、ロージーは不意打ちの風にビックリして、胸の前で素早く荷物を抱きしめた。

――ザクッ。

「えッ」

ロージーは、目の前のランプに照らされた物が信じられなかった。抱きしめた荷物に、投げナイフと思しき禍々しい光を放つ刃物が、深々と突き立っている。刃先は、正確に心臓の中心を向いていた。

突風が吹かなかったら。胸の前に荷物を抱き寄せなかったら。余りの衝撃に、ロージーは息を詰まらせた。

「このアマ」

暗闇が動き、ランプの光に照らされて人の形を取った。王宮を巡回する衛兵では無い。戦士崩れのならず者といった風体。

「苦痛はホンの一瞬にしてやるから、ひと思いに死にな」

凶悪そのものに歪んだ人相に、不気味な笑みが浮かんだ。シャラという音を立てて、白刃が抜かれた。機能を止めていたロージーの喉は、そこでやっと復活した。

「いやああああ」

ロージーが手に持っているのは、荷物とランプだけだ。突き刺さってくる刃をかわそうと、力いっぱい飛びすさると共に、思い切り身体をひねる。ザッと音を立てて、風に膨らんだコートが切り裂かれた。

「手こずらせんな、てめえ!おい!」

婚約者殿の実家で受けた貴族教育の中に含まれていた護身術が、こんなところで役に立とうとは。ロージーは蒼白になりながらも、返しの刃も避けて素早く後ずさった。コートが更に切り裂かれた。斬撃の余波とも言えるかまいたちが走り、袖部分も切り裂かれた。ランプを持つ左手と腕に浅い裂傷が付き、血が飛び散った。ランプが激しく揺れてオイルがこぼれ、火の粉を散らす。

「おい、さっさと始末しろ。こいつは公費流用による不正購入、及び品々の横流しがバレて逃走し、無残な死体になるんだ」

暗闇から、二人目が現れた。妙に良い衣服を着ているようだ。一人目のならず者は再び白刃を構え、体格差を生かして、上段から勢いよく打ち掛かる。ロージーの頭の何処かが、プツッと切れた。

――バシィン!ガシャン!

「ぐお!」

ロージーはランプを二人目の男に向かって放り投げると共に竜体に変身し、くるりと回転して、一人目のならず者の足を目がけて尾を振り払ったのだ。ロージーの頭の位置がいきなり変わった事で再び太刀筋をかわされる事になったならず者は、姿勢を立て直す前に、すね部分にしたたかに衝撃を食らったのであった。

これは、ロージーの竜体としての体格が余りに小さかったゆえに取れる、対抗手段だった。竜体となると、平民クラスとは言えヒグマほどの大きさになり、普通は倉庫に挟まれた細道では動けない。ロージーは竜体に変化してなお小さく、その大きさは大型犬に毛が生えた程度でしか無かったのだ(勿論、猫の大きさだった時よりは、成長した)。

尻もちをつく、一人目のならず者。ランプを叩き落とす、二人目の男。

「くそぉ!」
「ただで済むと思うなよ!」
(やろうっていうの!おうおうおう!)

ロージーは一瞬の勝利で戦闘(=やってやろうじゃないの)モードになったが、二人目の男が白刃を抜き、ならず者が再び跳ね起きるや、「マズイ」と直感し、竜体を思い切りしならせて後方ジャンプした。衝撃で、石畳が一枚外れた。爪を立てて石畳をつかみ、再び竜体をしならせて放り投げる。

しかし流石に相手も竜人、ならず者は、目の前に飛んで来た石畳を「うぉりゃー!」と拳で粉砕した。

「こいつの鱗は刃が通るぞ、八つ裂きにしろ!」

――正解だ。ロージーの竜体は平均よりも、なお脆い。鱗は真っ白で、重なり合った鱗が透けて見える程に薄い。白緑色の鱗強化コーティングは、白い鱗を縁取るように施されている。ボロボロとこぼれやすい外縁を固定して鱗の形を保つためのもので、悲しい事に竜人向けの武器を弾く程の力は無いのだ。

(平民クラスと同じくらいには、包丁とか普通の刃物なら、ちゃんと弾けるんだけど)

ロージーは竜体の利点を生かして再び後方へジャンプし、一気に距離を開ける。落ちたランプがまだ燃え続けており、こぼれたオイルにも引火して火勢が強まったため、辛うじて相手の動きが見て取れた。

竜体には竜体。

二人の襲撃者は、そういう結論に達したようだ。瞬く間に、腕周りだけ異様に巨大な、鱗持ちの竜の手腕に変化した。その手には、白刃の代わりに鋭く長い竜の爪が生えていた。異形の身体となり、威圧感と殺気をまとい、ニヤリと不気味に笑う襲撃者。

「どうせこの先は行き止まりだ。安心して、血みどろになって死ね」
(ヤバイ――)

再び凍て付くような突風が吹いた。気配すら無かった。

襲撃者の後ろから新たな黒い人影が細道に飛び込んできたかと思うと、その人影は襲撃者二人をまとめて、あっという間に打ち沈めたのであった。如何なる体術が展開したのか、悲鳴一つすら上げること無く、二人の襲撃者は石畳の上にドウと倒れた。

「ロージー?!」

焦りのためか掠れてはいるものの、それは、あの黒髪と青い目の、背の高い監察官の声だった。

気を張り詰めていたロージーは、ドッと緊張が解けると共に、竜体の変身を解いた。冷え切った石畳の上には、結い上げた白緑色の髪をもつれさせ、無残に切り裂かれたコートの端を握り締めるロージーが、腰を抜かしてへたり込んでいたのであった。

監察官は、ロージーの左手に血の筋が流れている事に気付くと、その秀麗な顔を強張らせた。

*****

「何で文官のくせに、武官より早いんだよ」

襲撃の現場に一足遅れてやって来たのは、ガイ〔仮名〕占術師だった。先着した監察官の行動に呆れつつも、二人の襲撃者が転がっているのを見るなり、テキパキと身体の状態をチェックする。

「――おい、こいつら頭の骨にヒビ入ってるじゃねーかよ。何でこんなに強く殴ったんだよ、 すぐに目を覚まさせて白状させることができないだろ…ゲッ、竜体部分の手腕の骨も真っ二つじゃねーか」
「殺してはいない」
「半分以上、死体だろうが…お前、"あの件"では実は、クリストフェルにわざと負けたんじゃねーのかよ。トップクラスの近衛兵クリストフェルが、お前のこの体術の腕前を知ったら、何と言うやら…」

監察官は不機嫌そうに溜息をつくと、ショックで震えの止まらないロージーに自らの上着を着せて、ヒョイと抱き上げた。ロージーの左腕と左手の傷は、既に止血済みである。

「ロージーを送って来るから、後は任せる」
「へぇへぇ。ああ、副神祇官がいう事には、師匠の神祇官が――民間治療師の資格を持っていて、家族のかかりつけの先生だそうだ――表通りまで出て来て待ち構えてるそうだから、そこへ連れてってくれって…場所は分かるか?」

監察官は軽くうなづいて、ロージーを抱きかかえたまま、馬車回しへと歩き去って行った。

詩歌鑑賞:土井晩翠「希望」

「希望」/土井晩翠『天地有情』

沖の汐風吹きあれて
白波いたくほゆるとき、
夕月波にしづむとき、
黒暗(くらやみ)よもを襲ふとき、
空のあなたにわが舟を
導く星の光あり。

ながき我世の夢さめて
むくろの土に返るとき、
心のなやみ終るとき、
罪のほだしの解くるとき、
墓のあなたに我魂(たま)を
導びく神の御(み)聲あり。

嘆き、わづちひ、くるしみの
海にいのちの舟うけて
夢にも泣くか塵の子よ、
浮世の波の仇騷ぎ
雨風いかにあらぶとも
忍べ、とこよの花にほふ――

港入江の春告げて、
流るゝ川に言葉(ことば)あり、
燃ゆる焔に思想(おもひ)あり、
空行く雲に啓示(さとし)あり、
夜半の嵐に諫誡(いさめ)あり、
人の心に希望(のぞみ)あり。