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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

時空物理学の解釈および文明文化OS考察

■時空物理学・論―時間、重力、反粒子、エントロピー関連(映画コラム)

(1)世界の境界線(夢は逆夢)
https://fansvoice.jp/2020/09/15/nolan-inception-science/

夢から覚めるための一つの方法として用いられていた「キック」という手法は、落下することにより睡眠状態にある身体に衝撃を与えることで、身体の平衡感覚を司る三半規管に刺激を与え、覚醒を誘発する絶大な効果を持っていた。「落ちること」の、非日常的でありながらもOngoing=進行中な事象が身体に直接的な”死”の危機を突きつけることで、我々の意識を夢から引き剥がす。重力に紐付いた現象は、そうした強制力を有している
「数学と物理学に境界線はあるのか」という、人類が直面している最大規模のこの問題は、現代になって真剣に研究され始めている。そのような境界線はきっと無いはずだ、現実の世界は数学で記述されているという予想の下、ラングランズ・プログラムという名でその試みが行われている。
数学と物理学、夢と現実の境界線が無かったとすると、夢の世界の時間遅延が現実の世界の重力の特性によって説明されることは、不思議ではない

(2)ブラックホールの中の多次元と時空特異点
https://fansvoice.jp/2020/09/16/nolan-interstellar-memento-science/

BKL特異点は単なる”点”のイメージではなく、時空が激しく振動しているイメージであり、まさにカオスな特異点である。1980年代は、ブラックホールの特異点はこのBKL特異点の1つだけだと信じられていたが、そうでなかったことが判明する。1991年にカナダのアルバータ大学の物理学者2人が、特異点がもう一つ存在することを示した。「Infalling特異点」と呼ばれる、ブラックホールに落下した後に、自身の後を追って落下してきた物体が降り積り凝縮して形成された特異点である。
2012年、3つ目の特異点「Outflying特異点」の存在が明らかになった。これは2つ目の特異点とは逆に、(落下)突入する前に形成された特異点である。ブラックホールに落ちている人間にとって、これら2つの特異点は自分に向かって動いてくるように見える。そしてInfalling特異点とOutflying特異点の2つは、激しく振動するBKL特異点と違い、非常に穏やかな特異点であることが知られている。
私たちの住む世界の次元だけでなく、「余剰次元」という他の次元にまで重力の影響が伝搬するために、重力が弱い力のように見えてしまっているのだ、と考えるのがこの「余剰次元」による仮説である。

(3)反粒子・反世界(反転世界)
https://fansvoice.jp/2020/09/17/nolan-tenet-science/

ディラック方程式上では、「過去から未来に進む陽電子」は「未来から過去に進む(仮想的な)電子」に同一視される。つまり電子は「過去から未来に進む」普通の電子であり、反電子とは数学的に「未来から過去に進む」電子である、という解釈が可能

何かの日本史解説の本に

「現代に直接つながっている文明的・文化的な基盤は室町動乱の頃にできた」

という主張がありました。

それが日本OS(初期型)であると前提して考察。

西暦1400年~1500年ごろに、それまでの要素ほぼ網羅して、満を持してリリース。順次、全国に波及して運転スタートと考えてみて、

現代の日本OSは、500年~600年くらい前のものを、戦国時代、安土桃山、江戸、明治…と、折々の動乱の節目にアップデートして運転中であると見ることができそうです。

※明治維新は特別で、「OSのアップグレード」というべき大型の転換だったように見えます。あらゆる付属ソフトのバージョンアップが要求されたというレベル。正確には、現代日本OS=明治OSかも知れません

*****

中華OSと欧米OS(理解が浅いので部分的な内容であるかと思いますが)

・中華OS…唐代、西暦690年~700年の頃

則天武后の革命は、古代からつづく従来型の易姓革命ではなく、弥勒信仰=外来思想ツール魔法合体による、アップグレード型の中華民族としての革命であったと解釈。毛沢東の文化大革命OSとしても採用され、引き続き現代の中華OSとして運転中であると考えることもできそうです。

・欧米OS…ルネサンス、西暦1500年~1600年くらいの頃

先進イスラム世界の強烈な外圧インパクトを受けて、諸国が様々に揺れ動き、近現代へとつながる大型アップグレードが起きて、欧米OSが立ち上がったと解釈。大量のギリシャ・ローマ翻訳文献の流入、ウィーン包囲など。

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世界全体的に

「OSアップデートは、東日本大震災の時のような、ギリギリ動乱の臨界状態でないと困難」

という傾向があるかも知れません。

民族OSアップデート/アップグレードとは、民族の限界の壁のようなものを突破することなのだと

動乱状態(時代の節目)になると、民族エートスが最大限に活性化する。すなわち導火線に火が付いて、限界を破ってOSアップデート/アップグレードする体勢ができる。

破壊的創造のフェーズ。新奇ゆえの大きな揺さぶりや異次元パワーが集中するステージ。

時代の節目となる動乱の時のみに、奇跡的に手が届くようになる領域。

国家と民族の未来を賭けて、のるかそるかの大勝負の時。

それで勃興・発展した集団もあるし、それほど変われなかった従来路線維持の集団もあるし、衰退して呑み込まれていった集団もある…と考えてみると、胃が痛くなりそうですが、世界史のダイナミズムという事かも知れません。

いま、世界は、それぞれの国家と民族の未来を賭けて動乱しているのか。

この動乱が落ち着いた後、いったいどんな世界になっているのでしょうか…

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2021.12.12ホームページ更新

『物語ノ本流』にて
【第二部 タタシマ】…「第十章.東奔西走」を全ページ公開(オリジナル和風ファンタジー漫画)

『物語ノ傍流』にて
「猫天狗!」シリーズ、2つの短編を追加
・【猫天狗が光り舞う!~不惑の年のボーイ・ミーツ・ガール事件(海外版)】
・【猫天狗が光る!~密室の窓を金魚と泳ごう】


(何かの時の考察用メモ)

https://enlt.net/ps/Togoku3/「東国三社」(日本のパワースポット)
鹿島神宮・香取神宮・息栖神社は富士山を意識して配置された可能性あり。
富士山から見て、鹿島・香取・息栖の先の海から太陽が昇るように見えるのは5月第一週ごろ=日の出レイラインを構成。
東国三社から見て、富士山の頂上に太陽が没するように(ダイヤモンド富士)見えるのは11月第一週の頃。

●中央構造線メモ
阿蘇神社―(四国横断~淡路島南岸)―高野山―天河神社―伊勢神宮―豊川稲荷―諏訪大社(急角度で内陸に向かって折れ曲がる)―氷川神社―香取神宮―鹿島神宮

●https://twitter.com/sizukashirakawa/status/1456812091457761286
わざはひ(禍・難・災・祥)】神意として深く隠されているものが、そのしるしとしてあらわれるものを【わざ】といい、【わざはひ】という。【はひ】は【幸(さき)はひ】【賑(にぎ)はひ】と同じく、その作用として機能することをいう。

●https://twitter.com/sizukashirakawa/status/1470235558421331973
人の世に完全というものはない。究極のものを真といい、善といい、美という。真とは行き顚れて、その霊力の滅びずして残るもの、美とは犠牲として神に供えた羊の姿、善とは羊神判において神意を示す羊の姿を含む字である。そこには人の世界はない。それで人の究極は、その不完全態においてある

●https://twitter.com/sizukashirakawa/status/1470144883948396545
宗教はかつて、人を救うたかもしれない。しかし本当に救われたのは、愚昧随順の人たちだけであった。救われたというように思うだけで、救われるような人々であった。凡そ生物の全体に霊活を与えるもの、それが真の宗教である。その霊活なる秩序に身を投じることが、真の宗教であろうと思う。

●https://twitter.com/sizukashirakawa/status/1471368123538604035
世が乱れてまいりますと、あまりはっきりと作者が名告って批判をするということができなくなります。そういう時代に、童謡が生まれた…この【童】というのは、強制労働に服している、いわばなかば奴隷に近いような人々であります。

●https://twitter.com/sizukashirakawa/status/1475852637665120258
【道】はもと神の通路であった。その【道】が王の支配に帰したとき、神の世界は終わった。王がそのような支配を成就しえた根拠は、神に代わるべき【徳】をもつとされたからである。しかし【徳】は人によって実現されるものである。神の【道】と人の【徳】とは、本来はその次元を異にするものであった。

●https://twitter.com/sizukashirakawa/status/1479265118404083712
学問の世界でも、忠実な紹述者ばかりでは、何ごとにも発展はない。論難答問があって、はじめて展開がある。その論難答問を認めないような、権威主義の横行を許してはならない。【狂】とは、まずそのような権威を否定する精神である。そしてその否定を通じて、新しい発展をもたらす理性が生まれる。


(メモ)

●鷲巣繁男『行為の歌』より
風が吹いてゐる、
一本の骨の中に――。
骨の中には淋しい息がある。
或る日閉ぢ込められた運命だらうか。
骨の中に風が吹いてゐる。
何者だらう、生きてゐる時ふと聞いた風の声、
空を渡っていく鳥が告げた、この世の異変の前ぶれだったらうか。

●バックミンスター・フラー
Environment to each must be
“All that is, expecting me.”
Universe in turn must be
“All that is including me.”
The only difference between environment and universe is me......
The observer, doer, thinker, lover, enjoyer
それぞれの人にとって環境とは、
「私を除いて存在する全て」であるにちがいない。
それに対して宇宙は、
「私を含んで存在する全て」であるにちがいない。
環境と宇宙の間のたった一つのちがいは、私……
見る人、為す人、考える人、愛する人、受ける人である私

●ゴダール「映画は現実の反映ではない。反映の現実だ」

●https://twitter.com/Prokoptas/status/1468308956041080832
総合的に判断して、古代エジプト人は、どうやら、魚を食べることに慎重であったようだ。先ず、「海の塩は不浄とみなされ……海に関係あるすべてのものと同様……邪悪の神セトの領域に属するものと考えられていた」(ストロウハル『古代エジプト生活誌』上巻)。


https://news.yahoo.co.jp/byline/moritamasamitsu/20211120-00268912

漂着した「軽石」は資源になる 沖縄県環境部が発表した軽石の分析結果
8月13日硫黄島から撮影された福徳岡ノ場の噴火の様子(提供 海上自衛隊第21航空群)
現場付近では凄まじい噴煙
福徳岡ノ場から北へおよそ60キロに位置する硫黄島で撮られたものです。噴煙の上部がカナトコ状になり、それ以上は雲が上昇することができない、いわゆる圏界面に達していることがわかります。また、火山雷(噴火の際に噴出した軽石や、火山灰などがぶつかりあって電気が生じたもの)が発生していることもわかります
いずれも、スマートフォンで撮影したものとのこと。60キロの距離というと、東京から神奈川県の丹沢くらいになります。これだけ離れた距離でこのような写真が撮れたことからも、噴火の規模は相当大きかったと言えるでしょう
また気象の上では、火山の噴煙が圏界面を越えて成層圏に入ると気候に影響が出ると考えられています。当時の小笠原付近の圏界面は約1万7000メートル。噴煙の高さは1万6000~1万9000メートルですから、噴煙の一部が成層圏に入った可能性も有ります

2021年8月 福徳岡ノ場で起きた令和初の国内プリニー式噴火と島の誕生と漂流軽石を見守る会
https://togetter.com/li/1762225

例の軽石完全に理解した(い)~現在までに分かっていること~
https://note.com/geomemorandum/n/nb22c82b8af80

2021年9月10月イラスト2022年6月イラスト

●2021年09月11日、制作イラスト、イラストお題モノ

#shindanmaker(ツイッターハッシュタグ)
「変なイラストお題ったー」https://shindanmaker.com/151395

気が向いたら 『王子様の衣装で悟りを開いた顔で残像を残しながら高速で移動するマティ』 を描いてみましょう!

キャラクター出典:自作小説『花の影を慕いて』よりマティ・トッド少年8歳、彼なら筋斗雲を発明するかも知れない

●2021年09月25日、制作イラストをツイッターに公開したもの

タイトル:空襲の炎の底を
制作時間:3時間(細切れ総合)

(制作後記)

今回の絵にまつわる、お話を。

学生時代の話になります。

とある図書館で、蔵書チェック作業のお手伝いをした事がありました。

そこは、戦前からの歴史のある古い図書館。ビックリするような古い蔵書が残っていたり、閉架図書に珍しそうな古本があったりして、歴史好きとしても、トキメクような体験でした。

修理の必要があるかどうか等、ひとつひとつ図書を手に取ってチェックするという単純作業でしたが、知らなかった本たちと出逢う楽しい時間でした。

夏休み中だったかな~と思います。クーラーがなくて、図書館の中は暑かった……

さすがに司書さんが詰めてる別室の方にはクーラーがあったので、時々、気に入った本を抱えてそこに逃げ込んで、読書休憩したりとか……!(^^*

そうやって、のんびりチェック作業していて。

ふと、不思議な本と行き逢いました。

立派なハードカバー仕立てなのですが、ものすごく古くて、くたびれている状態で。さすがに「どのくらい古いんだろう?」と好奇心が湧いて、蔵書印があると思われる奥付のほうを開いてみました。

……戦前の日付がスタンプされていました。

昔ながらの活版印刷で、ペーパーも印刷文字も、圧倒的ズッシリ感。ガッツリ、旧漢字に、旧・仮名遣い。

内容は、各地の民話伝説をいくつか集めて、専門家や研究者の解説を付けたもの。装丁も凝っている風でしたし、当時としては、相当にお金をかけて製作された贅沢な本だったみたいです。

端々が不思議にギザギザになっていたり、不自然なシミ汚れ(?)と思える部分があるけれど。適度に修理パッチが掛かっていて、満身創痍ながら、もう少しの間は頑張れる感じ。

本を手に取ったまま、少し考え込みました。

この辺りのエリアって、確か、戦争中、空襲があった筈。B29とか。あたり一面、焼け野原だったとか。

……

暑い夏の盛りの筈なのに、ゾワッと全身、鳥肌が立ちました。

空襲をくぐり抜けて来た図書……の可能性がある。

燃えやすい本が、どうやって戦火を生き延びて来たのか。

戦争中の頃も、司書さんは居た筈だし、活字中毒な読書マニアさんも居た筈。その中の誰かが、この本を持って避難していたのかも知れない……という想像が出て来ました。

焼夷弾は燃料となる油タップリだったそうですし、油汚れやススだらけの手で本を触ったら、当然、汚れシミとか付着するな……と納得したり。

歴史のある図書館だけあって、古い本も多かったですが。

目に付く限りの蔵書印や修理状況をチェックしてみる限りでは、空襲の炎の中を生き延びたと思しき本は、数冊くらい。ジャンルはバラバラ。手に抱えられる程度の量というのも、ジワジワ来る物がありました。

幸運にも焼け残った図書。

何も無くなった焼け野原の中で、大切に回し読みされたりとかして、人心のなぐさめになったのかも知れず……

……10年くらい後でしょうか、再び、その図書館を訪問する機会があり。

それらの不思議な古い本は、もう整理されていたみたいで、何処の書棚にもありませんでした。さすがに全身くたびれて満身創痍という状態だったですし、閉架の方に移動したのかも。

学生時代の夏の一幕。それなりに、印象深い邂逅でありました。

(おしまい)

※戦争中の図書館エピソードは、見た目、埋もれているけど、存在しているようです⇒「疎開した40万冊の図書」ドキュメンタリー映画がありました。出版本にもなっているようです。


●2021年10月29日、制作イラストをツイッターに公開したもの

タイトル:オオゲツ/ミケツ幻想
制作時間:17時間(細切れ総合)

そのかみの豊穣の祈り
…その空洞は 荒御霊の根源
虚空からあふれ出す山野河海…動植物
あらゆる形の大自然

(制作後記)

土偶=ベンガラを塗ってあるので赤いという設定

「ハイヌウェレ型女神」≒「縄文時代の豊穣の女神(土偶)」≒「オオゲツヒメ」仮説あり

他もろもろ知識は『縄文のメドゥーサ――土器図像と神話文脈』田中基・著より/「顔面把手付釣手土器」=「火を産み出す女神」(イザナミ神話に関連)

https://twitter.com/sizukashirakawa/status/1455498595487027201

[万葉]の歌に「見れど飽かぬ」「見る」「見ゆ」というように視覚に訴えていうものが多いが、それらは視覚を通して存在の内奥の生命にふれようとする、呪的な魂振りの行為であり、それは山川草木をはじめ、およそ存在するもの、生命感情の移入しうる一切のものに及んでいる。

●2022年06月03日、制作イラストをツイッターに公開

タイトル:いつか遥かな日に

今はあなたは問いを生きて下さい。そうすればおそらくあなたは次第に、それと気づくことなく、ある遥かな日に、答えの中へ生きて行かれることになりましょう。―リルケ『若き詩人への手紙』