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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2025年3月の時事情勢メモ

■黒海での武力行使排除 エネ施設攻撃停止へ措置策定-米ロ、ウクライナ(時事通信2025.03.26)

米ホワイトハウスは25日、ロシア、ウクライナ両政府との個別協議の成果を発表した。3カ国は黒海での武力行使を排除し、軍事目的での商業船舶の使用を防止することで合意。ロシア・ウクライナ両首脳が同意していたエネルギー施設への攻撃停止に関し、実施に向けた措置を策定することで一致した。米代表団は23日から、サウジアラビアの首都リヤドでロシア、ウクライナの代表団とそれぞれ会合を開催。トランプ米大統領がロシアのプーチン大統領やウクライナのゼレンスキー大統領と行った電話会談で合意した内容について、詳細を詰める協議を行っていた。米政府はロシア、ウクライナ両政府との協議の成果をそれぞれ発表。黒海での航行の安全を確保し、エネルギー施設への攻撃停止に関する合意を履行する措置を策定するほか「持続可能で永続的な和平」の実現に向けて引き続き取り組むことで3カ国が一致したと明らかにした。米側はまた、ロシアの農産品や肥料の輸出回復を支援する方針を示したほか、捕虜交換やロシアに連れ去られた子供の帰還の実現に向け、ウクライナを手助けすると表明した。プーチン政権は黒海での停戦を、2022年に国連とトルコが仲介し、黒海経由でウクライナ産穀物を輸出する合意を「復活」させる試みと位置付ける。同合意を巡っては、ロシアが後に履行を停止した経緯がある。

■「宗教の自由の危機」 旧統一教会会長が会見-解散命令(時事通信2025.03.25)

東京地裁から解散命令が出された世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長は、東京都渋谷区の教団本部で記者会見に臨んだ。「決定は大きなショック」とした上で「宗教の自由、民主主義の危機だ」と話した。今回の解散命令は「民法上の不法行為」を根拠とする初のケースとなった。田中会長は「これまで裁判では、解散の理由を到底受け入れられないということをさまざまな観点から立証してきた」と強調。「解散させなければならないような悪質な団体ではない。主張が認められず非常に残念な結果」と地裁決定を批判した。東京高裁への即時抗告は2週間以内に行う予定だとし「全力で取り組んでいきたい」と話した。自らの進退については「この場でのコメントを控える」と述べるにとどめた。

■産業革新投資機構、大企業特化ファンドに参画(日本経済新聞2025.03.26)

官民ファンドの産業革新投資機構JICは上場している大企業に特化して事業・業界再編を促す民間ファンドに250億円を出資する。投資前から経営陣との協議を通じて関与を強め、長期目線での改革を進める。再編など競争力強化につながる経営判断を後押しし、企業価値の向上を狙う。

■NPシステム開発、「運送業存亡の機」に総力結集(LogisticsToday2025.03.26)
https://www.logi-today.com/744759

2024年の改正改善基準告示の施行、行政処分の厳罰化に続いて、ことしは改正物流効率化法の一部が施行されるなど、トラック運送事業者にとっての正念場が続く。今後、ドライバーや運行管理者などの人材確保もさらに厳しさを増すだろう。政府はこうした運送業の労働力不足対策として、運行管理の高度化、点呼の運用見直しを急ピッチで進めている。ICT(情報通信技術)の進化に伴って遠隔地との点呼や自動機器を使用した点呼が可能となり、点呼を受ける場所についても柔軟な運用が可能となったことは、運送事業者にとっては歓迎すべき制度変更である。国土交通省「運行管理高度化ワーキンググループ」の会合では、これまで安全性の確保の面から慎重に検討されてきた「業務前自動点呼」の導入に向けて、先行実施の動向が確認されて本格運用に向けての準備が整いつつある。

■首相発言「参院を冒涜」立民幹部(時事通信2025.03.26)

立憲民主党の水岡俊一参院議員会長は26日の参院議員総会で、石破茂首相が2025年度予算案の成立後に「強力な物価高対策」を打ち出す意向を示したことについて「(参院で)予算案を審議しているところだ。国会、参院を冒涜するような断じて許せない発言だ」と批判した。

■企業から省庁へ交流397人 24年、過去最多(共同通信2025.03.26)

中央省庁が官民人事交流法に基づき、2024年に民間企業から新たに受け入れた職員は397人だった。前年から34人増え、過去最多を更新した。人事院が26日発表した。逆に、民間への派遣は減少傾向。若手公務員の退職が増える中、慢性的な人手不足が影響しているとみられる。省庁別の受け入れ数は、国土交通省が109人でトップ。厚生労働省55人、経済産業省48人が続いた。出身業種は製造業、サービス業、金融・保険業が上位。全体の7割に当たる279人は20~30代の若手だった。受け入れ期間は原則3年以内で最長5年。24年末時点の在職数は前年比37人増の791人でこちらも過去最多を更新した。

■デンマーク、女性の徴兵を前倒しで導入へ(AFP2025.03.26)
https://www.afpbb.com/articles/-/3569556

デンマーク国防省は25日、女性を徴兵対象に加える措置を前倒しで導入すると発表した。トロルス・ルン・ポールセン国防相は、「現在の防衛および安全保障政策の状況を踏まえ、軍はより多くの人員を募集する必要がある」との考えを示し、「男女の完全な平等を2025年7月1日に前倒しする」としている。2025年7月1日以降に18歳になる女性は、2026年から毎年行われる抽選に参加し、兵役義務を果たすことが求められる可能性がある。既に男性には同様の徴兵が導入されている。ただし、抽選はその年の志願者が不足している場合にのみ行われる。新たな徴兵制度では、兵役期間は従来の4か月から11か月に延長される。ロシアによる脅威の高まりを受け、デンマークは今年2月、2026年と2027年の防衛費を増額し、計68億ユーロ(約1兆1000億円)の追加拠出を発表した。

■中国当局、重金属の河川流出認める 報道受け(AFP2025.03.26)
https://www.afpbb.com/articles/-/3569548

中国南部・湖南省郴州の当局は26日、有害な重金属が河川に流出したが、すでに制御されていると主張した。メディアは、当局は数日前から流出事故を把握していたとしている。地元紙・南方都市報によると、当初、郴州と近隣の衡陽の間の川の一部で、監視所が有害物質を検出していた。郴州の当局は24日、耒水と呼ばれる川で「異常な水質」を検知した後、緊急対応を開始したとしながら、詳細は明らかにしなかった。複数のメディアは、当局は16日にはすでに、潜在的に有害な重金属であるタリウムの濃度が上昇していることを把握していたと報じた。中国でこうした環境汚染事故をめぐる報道がなされるのは異例。郴州市政府は26日になって、16日時点のタリウム濃度が通常の少なくとも13倍であったことを認める一方で、「現在は制御されている」と強調した。タリウムは無味無臭の重金属で、大量に摂取すると神経、肝臓、腎臓などに障害をもたらす恐れがある。郴州市政府は、地元のセメント工場が流出源だとし、雨水により、最近解体された窯からタリウムを含む粉じんが川に流されたと説明している。中国は近年、環境汚染に対する取り締まりを強化しているが、多くの地域で工業汚染がなお相次いでいる。一方、習近平国家主席が10年以上前に権力を握り、報道統制を強化して以来、環境事故に関するメディア報道は減少している。

■ドイツ企業景況感が改善、メルツ氏の歳出計画に期待-Ifo期待指数(ブルームバーグ2025.03.25)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-03-25/STOA81DWX2PS00

期待指数は87.7、前月の85.6から上昇-24年6月以来の高水準/次期首相就任が有力なメルツ氏、経済近代化への大型支出に備える/ドイツ企業の景況感は3月に大きく改善し、2024年6月以降で最も高かった。次期首相就任が有力なメルツ・キリスト教民主同盟CDU党首に、経済近代化に向けた大規模な支出が待ち受ける/先月の総選挙を経て、メルツ氏はドイツの老朽化したインフラと軍備の強化を公約。これにより、欧州最大の経済大国であるドイツの展望が上向いている。ドイツ連邦参議院(上院)は先週、財政改革法案を可決した。これにより、数十年にわたる緊縮財政は事実上終了する。ただし、トランプ米大統領による関税の脅威が短期的には勢いを損ねる恐れがある。輸出型の産業を抱えるドイツは、世界貿易の分断の影響を特に受けやすい。米国が何を計画しているのか具体的に明確ではなく、ここ最近は懸念が高まっている。フュースト氏は「根本的に米通商政策への懸念はある。しかしこの懸念に大きな変化は見られない」と語り、「トランプ政権が来週、実際に政策を公表すれば状況は変わるかもしれない」とも述べた。

■日米韓、済州島沖で海上訓練 トランプ政権初、空母が参加(時事通信2025.03.20)

海上自衛隊と米韓海軍は17~20日、済州島南方の公海上で共同訓練を実施した。海自の護衛艦「いかづち」のほか、米空母「カール・ビンソン」などが参加した。韓国国防省が20日、発表した。1月に第2次トランプ米政権が発足した後、日米韓の海上共同訓練は初めて。訓練には、韓国海軍のイージス駆逐艦「世宗大王」を含む計7隻が参加した。北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対する抑止力の向上を目指し、大量破壊兵器の海上輸送を遮断する想定で行われた。今回の訓練は、日米韓の国防・防衛当局が2024年12月に合意した計画に基づいて行われた。韓国国防省は「3カ国の共同訓練を通じて北朝鮮抑止のための連携を緊密にしていく」と強調した。

■75歳以上ATM上限30万円 詐欺対策、全銀協と調整-警察庁(時事通信2025.03.25)

高齢者の特殊詐欺被害が深刻化していることを受け、警察庁が、75歳以上を対象にATMの1日当たりの利用限度額を30万円にする方向で検討していることが25日、同庁への取材で分かった。警察庁はパブリックコメントを経て、犯罪収益移転防止法の施行規則を改正したい考えで、全国銀行協会などと調整を進めている。ATMの利用限度額は現在、各金融機関が「引き出しは1日50万円」などと定めている。あくまで金融機関側の自主的な取り組みで、法的な規制はない。一方、特殊詐欺の被害は急増しており、同庁によると、昨年の被害額は721.5億円(暫定値)と過去最悪を更新した。被害者の約45%に当たる9415人が75歳以上だった。同庁は年金支給額などを考慮し、1日当たりの上限額を、引き出しと振り込みいずれも30万円とする方向で調整している。対象は75歳以上に限定する。金融機関側の負担や利用者の利便性低下を考慮した。日常的に高額な取引が予想される個人事業主らについては例外とすることを検討している。

■東南アジアで特殊詐欺主導か タイで元暴力団関係者拘束(時事通信2025.03.20)

タイ警察は20日、ミャンマーやカンボジア、ベトナムで特殊詐欺を主導した疑いのある日本人の元暴力団関係者の男46を拘束したと発表した。日本の警察当局は、詐欺などの疑いで男の逮捕状を取得。男は4月上旬にも強制送還される見通し。タイ警察によると、男は日本側の要請に基づき在留許可を取り消され、今月14日に宿泊するバンコクの施設近くで拘束された。警察は、カンボジアやベトナムで日本向けの特殊詐欺を行う犯罪組織のリーダー格だと判断。ミャンマーにも組織の拠点があるとみている。男は約3000万バーツ=約1億3000万円の資産を保有。美術品取引を行う会社を昨年設立しており、警察はマネーロンダリング資金洗浄を行っていたとみている。

■インドネシア、現役軍人重用へ法改正 権限肥大に懸念(日本経済新聞2025.03.20)

インドネシア国会で20日、現役軍人を登用できる政府機関を拡大する改正法が成立した。2024年10月に発足したプラボウォ政権は軍人や元軍人を相次ぎ要職に起用している。国軍の権限拡大は過去の強権統治を想起させ、民主化の後退につながるとの懸念が広がっている。国軍法改正案の採決では全ての政党が賛成した。

■イスラエル、ガザ地上部隊を増強 作戦再開表明、70人死亡(共同通信2025.03.20)

イスラエル軍は19日、パレスチナ自治区ガザを南北に隔てる要衝の軍事区域「ネツァリム回廊」に部隊を再配備し「限定的地上作戦」を再開したと発表した。1月の停戦合意発効後、ガザに配備する部隊の増強を表明したのは初めて。400人以上が死亡した18日の大規模空爆に続き、人質解放を求めイスラム組織ハマスへの軍事的圧力を強めた。ロイター通信によると、イスラエル軍は20日もガザ空爆を続け、少なくとも70人が死亡した。国連などによると、19日には職員が利用する施設が空爆を受け、1人が死亡、5人が負傷した。グテレス国連事務総長は声明で、ガザの停戦を維持するよう要請した上で「職員に対する全ての攻撃を強く非難し、徹底的な調査を求める」と述べた。ハマスは戦闘再開を自制しているが、部隊再配備により交戦が発生する可能性が一層高まった。戦闘が再燃すれば停戦合意は崩壊に追い込まれる恐れがある。ハマスは声明で、イスラエルは「停戦に関心がない」と非難し「条件が整えば抵抗する」と強調した。

■不確実性高くECBの金利軌道は事前に約束できない-デギンドス氏(ブルームバーグ2025.03.19)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-03-19/STDF8PT1UM0W00

世界的な不確実さは、欧州中央銀行ECBが金利の道筋について事前に約束できないことを意味すると、デギンドス副総裁が述べた。デギンドス氏は19日、マドリードでの講演で「現在の状況は不確実性が特に高い」と述べ、この環境を踏まえた上で今後も金融政策へのアプローチを維持していくとの考えを示した。同氏は「データを基に会合ごとに決定する。今後数カ月の金利の推移について、あらかじめ定められた道筋はない」と語った。

(コメント:世界的パラダイムシフト動乱の時代に突入したとみて良さげ。1世紀はつづきそうな。滅亡ステータス国家。文明後退&中世回帰ステータス国家。現代文明を維持して生き延びる国家。未来文明ステータスへ進化躍進する国家。いずれにしても、近代法の支配を裏付ける最新鋭の軍事力が及ばない範囲では、「北斗の拳」のような終末的な世界が広がるのであろうと想像。日本としては、物流ルートの更新やその維持のための警察力で手一杯かも。世界を管理できるほどの軍事力は無いので、「自由で開かれたインド太平洋」戦略ルート沿いに友好国を増やして警察力をサポートする形)

■地雷条約脱退「強く憂慮」林官房長官(時事通信2025.03.19)

林芳正官房長官は19日の記者会見で、ポーランドとバルト3国がロシアのウクライナ侵攻を受けて対人地雷禁止条約から脱退すると表明したことに関し「脱退を検討せざるを得ない状況が生じていることを強く憂慮している」と述べた。その上で「できる限り多くの国が条約を締結することが重要だ。(4カ国が)引き続き条約にとどまることを期待する」と語った。日本は今年の条約締約国会議の議長国。

■東欧4国、地雷禁止条約脱退へ 対ロ抑止強化で共同声明(時事通信2025.03.18)

東欧ポーランドとバルト3国の国防相は18日、共同声明を発表し、自国が対人地雷禁止条約(オタワ条約)から脱退する方針を表明した。ウクライナ侵攻の終結後、ロシアが近隣国を侵略するとの懸念が強まっており、ポーランドなど4カ国は抑止力の強化を図っている。声明は、北大西洋条約機構NATOのロシア隣接地域の防衛力が「脆弱だ」と指摘し「新たな兵器を使う可能性を保持することが最優先される」と強調した。4カ国は条約脱退に向けた手続きに着手する見通し。

■介護分野へ特定最低賃金を検討 首相「政治主導で判断」(共同通信2025.03.17)

石破茂首相は17日の参院予算委員会で、介護などを担うエッセンシャルワーカーや成長産業分野での人材確保に向け、特定の産業に適用される「特定最低賃金」の導入を検討する考えを示した。「賃金が上がっていかないと、この国の経済は持たないとの強い認識を持っている。政治主導できちんと判断したい」と述べた。特定最低賃金は、都道府県ごとに適用される地域別最低賃金よりも、高く定めることが必要と認められた産業に適用する。首相は地方の賃上げ実現のため、施政方針演説で言及した全都道府県での「地方版政労使会議」の開催にも意欲を示した。国民民主党の田村麻美氏への答弁。日本維新の会の高木佳保里氏は、企業・団体献金の禁止を重ねて要求。首相は「企業は納税の義務を果たしながら、投票で政治参画できない。そこで、企業・団体献金が認められると考える」と反論した。自己負担上限額の引き上げを見送った高額療養費制度に関し、秋までに改めて方針を検討する点については「増大する負担をいかにして分かち合うかの観点から検討する」と語った。

(コメント:地味なトピックだけど、すごい話。困難はあると思うけど、着実に進めて行ってほしいと思います)

■長射程弾、九州に先行配備へ 政府、反撃能力で検討(共同通信2025.03.15)

政府は、他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)に活用する長射程ミサイルを巡り、地上発射型の先行配備先を九州とする方向で検討に入った。2025年度末の配備開始を想定している。中国が台湾に武力侵攻する事態への懸念が高まる中、南西地域の防衛体制強化を優先する必要があると判断した。具体的な配備先は地元の理解が得られるかどうかも含め、慎重に調整する。複数の政府関係者が15日、明らかにした。長射程ミサイルの配備先は敵の攻撃対象となる不安から、地元住民の反発も予想される。政府は地元向けの説明会を開催し、理解を求める方針だ。陸上自衛隊は九州で大分県由布市と熊本市の駐屯地に長射程ミサイルを運用する地対艦ミサイル連隊を配置。先行配備の対象となる可能性もある。中国にほど近い沖縄県への配備は緊張を過度に高める懸念があり、先行配備の対象にはしない方向だ。配備するミサイルは国産の12式地対艦誘導弾の能力向上型で、射程は約千キロ。九州への配備により、北朝鮮や中国沿岸部が射程内に入る。

■米政権、対ロ制裁ひっそり強化-ウクライナ巡り和平交渉進めるも(ブルームバーグ2025.03.14)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-03-14/ST33GLT0G1KW00

ロシアの一部銀行とのエネルギー関連決済に関する許可失効させた/トランプ政権は失効公表せず-バイデン前政権下の制裁措置の一環/ウクライナでの戦争を巡り、米国はロシアと和平交渉を進める一方エネルギー関連の決済制限を通じて対ロ制裁を強化している。トランプ政権はロシアの一部銀行とのエネルギー関連決済に関する許可を失効させた。2022年2月のウクライナ侵攻開始後に導入されたこの「一般許可8」を通じ、これらの銀行はドルでの資金受け取りが引き続き可能だった。トランプ政権から発表や公式な確認はない。失効はバイデン前政権が1月に実施した制裁措置の一環で、失効は3月12日午前0時と、通常6カ月の有効期間が短縮されていた。14年の対ロ制裁に携わった元国務省高官のエドワード・フィッシュマン氏は許可失効によって「ロシアの石油・ガス収入を巡る業務で大きな支障が出るだろう」とし「もしあなたが外国の石油精製業者や石油トレーダー、ロシア産ガスの購入業者で、取引銀行がロシアへの石油・ガス代金支払いをドルなど西側諸国の通貨で決済しようとする場合かなり難しくなるだろう」と指摘した。ベッセント米財務長官は経済専門局CNBCとのインタビューで、ロシアを交渉のテーブルに着かせるため米国は対ロ追加制裁をためらわないとし、トランプ大統領は「双方に最大限の圧力をかける意向だ」と述べている。財務省報道官に13日にコメントを求めたが、すぐに回答はなかった。一方、許可失効の影響は不明だ。ロシア産エネルギーの大口購入者は失効を見越して既に制限に対応したか、西側諸国の制裁を回避する代替の決済手段を確保した可能性がある。元財務省高官でオリバー・ワイマンのパートナーであるダニエル・タネバウム氏は「締め付けであることは間違いないが、問題は実際の石油取引に関する現金での支払いや価値にどれほど影響があるかだ」とした上で「実際にそのルートでどの程度の資金フローがあったかは非常に不透明だ」と分析した。

(コメント:オンラインカジノ規制とも連動しているかと想像。ガッツリ反社マネーの息を止める。アメリカの決済ができなくなるという事は「アメリカの決済を『利用している』国が決済できなくなる」という事でもある…「どの勢力?」と考えると意味深)

■自民、オンラインカジノ規制へ 今国会で法改正を検討(共同通信2025.03.14)

自民党は13日の党会合で違法なオンラインカジノの取り締まり強化に向け「ギャンブル依存症対策基本法」を改正する方針を確認した。インターネット事業者によるカジノサイトへの誘導を禁じる方向で検討。与野党各党に賛同を呼びかけ、今国会での実現を目指す。オンラインカジノは国内からアクセスして金を賭ければ刑法の賭博罪に該当するが、サイトに誘導する広告などが違法かどうかは明確ではなくネット事業者への対策が十分に進んでいなかった。法改正が実現すれば誘導広告などを削除する根拠となる。規制対象の範囲は今後検討する。

■SNS不適切投稿で削除指針 総務省、権利侵害や闇バイト募集(共同通信2025.03.11)

総務省は11日、交流サイトSNSの削除対象になり得る不適切な投稿を例示した指針を公表した。プライバシーや著作権といった権利の侵害や、闇バイトの募集が疑われるような文言が入った投稿を挙げた。具体例を示すことで、事業者の判断に基づく削除やアカウント停止を促す。中傷投稿への迅速な対応を事業者に求めた「情報流通プラットフォーム対処法」が昨年成立したことを受けた対応。同法を今年4月1日に施行することも決めた。事業者は同法に基づいて具体的な削除の基準を定めて公表する必要があり、総務省の指針はその「ひな型」となる。インスタグラムを運営する米メタや短文投稿サイトX旧ツイッターなどを念頭に置く。SNSで氾濫する誹謗中傷や偽・誤情報に歯止めをかけることを目指す。指針では対象となる権利として私生活に関する「プライバシー」や文芸、音楽などの「著作権」差別にさらされない「私生活の平穏」といった項目を挙げ法令や判例を交えて解説した。

■トランプ政権、鉄鋼関税を発動へ 日本は除外得られず、産業に打撃(共同通信2025.03.11)

トランプ米政権は米東部時間12日未明(日本時間12日午後)、鉄鋼、アルミニウムへの25%の関税措置を発動する。武藤容治経済産業相が訪米し関税強化の対象から日本製品を外すよう米閣僚に申し入れたが、武藤氏は10日にワシントンで「除外する話になっていない」と説明した。トランプ政権は自動車への関税も予定しており、日本のものづくりの中心的産業が打撃を受けるのは必至だ。第2次トランプ政権発足後、日本からの輸出品に対して関税が強化される初めての事例となる。関税強化が世界経済を減速させるとの懸念が拡大し、10日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は前週末終値に比べた下げ幅が一時、1100ドルを超えた。11日の東京市場では日経平均株価が一時、1000円超値下がりした。トランプ大統領は今年2月に署名した鉄鋼、アルミへの関税強化の布告で、例外措置を設けた国からの輸入量が増え、国内産業の生産が妨げられていると指摘した。

(コメント:USスチール買収にも妙な影響がありそう。大統領の目的は米国産業の復活だと思うけれど、予想と現実が食い違ったりするのは、よくある事)

■米韓、合同軍事演習開始 北朝鮮はミサイル発射で対抗(時事通信2025.03.10)

米韓両軍は10日、朝鮮半島有事を想定した定例の合同軍事演習「フリーダムシールド自由の盾」を20日までの日程で開始した。一方、韓国軍によると、北朝鮮は10日午後1時50分日本時間同ごろ南西部の内陸から黄海に向けて弾道ミサイル数発を発射。米韓演習に対抗したとみられる。北朝鮮による弾道ミサイル発射は1月14日以来。聯合ニュースによれば、ミサイルの飛距離は60~100キロだった。北朝鮮外務省は9日付の「公報文」で合同軍事演習は「物理的衝突を誘発しかねない危険な挑発的妄動だ」として「最強硬対応」を警告していた。定例の米韓合同演習は1月の第2次トランプ米政権発足以降初めて。米韓両軍によると北朝鮮とロシアが軍事協力を深める中、北朝鮮軍の戦術の変化を演習シナリオに反映させ陸海空など全ての領域で野外機動訓練を行う。訓練回数も前年より増やすが、韓国空軍の戦闘機が6日、民家がある地域に爆弾を誤って投下したことを受け実弾射撃は当分実施しない。韓国軍は北朝鮮がさらなる軍事活動に出る場合に備え「韓米で緊密に協力し万全の態勢を維持している」と強調した。

■北朝鮮、米韓合同演習で「偶発的」戦争リスクを警告(AFP2025.03.10)
https://www.afpbb.com/articles/-/3566850

北朝鮮は10日、同日に開始される米韓合同軍事演習について「挑発行為」であるとし、また「偶発的な一発の銃弾」が戦争を引き起こす危険性があると警告した。韓国では今月6日、訓練中の戦闘機1機が誤って爆弾を投下し民間人と軍人計15人が負傷する事故が発生している。米軍と韓国軍は10日から21日まで、定例の合同軍事演習「フリーダムシールド=自由の盾」を実施する。北朝鮮の国営メディアは外務省の見解として「この演習は朝鮮半島の緊張をさらに高め、偶発的な一発の銃弾が双方の物理的衝突を引き起こしかねない挑発行為だ」と報じた。北朝鮮は米韓の軍事協力を侵略準備と見なし対抗措置としてたびたびミサイル発射実験を実施している。北朝鮮外務省は10日の声明で、米韓合同軍事演習を「攻撃的かつ対決的な戦争演習」と非難した。また先週、北朝鮮は米海軍の空母が韓国・釜山港に寄港したことを受け「米国の政治的・軍事的挑発だ」と反発した。

■石破首相「受けることばかりやると国滅びる」  自民党会合(日本経済新聞2025.03.09)

石破茂首相(自民党総裁)は8日の党会合で「受けることばっかりやっていると国は滅びる」と述べた。「国家のためにやらねばならないことがある。受けないことでも我々はやらなければならない」と強調した。安全保障、社会保障、農林水産といった政策課題を例示し「つらいこと、苦しいことであっても、いかにしてそれが必要なのかいうことを、国民に誠心誠意お願いをしていく。あの人の言うことは聞いてみようという思いを持っていただける(ようにしたい)」語った。

(コメント:正論であるので、高く評価。国家社会を維持するのは簡単なことでは無い)

■日英、自由・公正な貿易ルール推進 経済版2プラス2初会合(日本経済新聞2025.03.07)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA038OP0T00C25A3000000/

日英両政府は7日、都内で外務・経済閣僚による協議「経済版2プラス2」の初会合を開いた。自由で公正な貿易ルールを守ると一致した。トランプ米政権の関税強化の動きを念頭に置く。鉱物資源といった戦略物資のサプライチェーン(供給網)を拡大すると確かめた。日本から岩屋毅外相と武藤容治経済産業相、英国からラミー外相、レイノルズ・ビジネス貿易相が参加した。武藤氏は共同記者発表で「世界で保護主義的な動きが見られる。日英は自由貿易を堅持しつつ、サプライチェーンの強靱化や公正な競争条件を確保する」と述べた。レイノルズ氏は「世界経済にダメージを与える貿易の分断化に対抗し、公正なルールに基づく国際貿易を守っていくと一致した」と語った。2プラス2に先立ち、経産・ビジネス貿易相間で洋上風力の供給網構築に向けた覚書を交わした。米政権の化石燃料の増産政策で再生可能エネルギーの普及に逆風が吹く状況下で、技術面で協調する。2プラス2で経済的な威圧の問題や政府の補助金を使って特定の物品を過剰生産する問題に懸念を表明した。中国の動きを踏まえた。4閣僚は経済安全保障の問題に関する課題を議論する会合を開くよう事務方に指示した。ロシアの侵略を受けるウクライナへの支援を継続すると再確認した。ロシアの国防産業を中国が支援していると指摘し、懸念を示した。新興・途上国の「グローバルサウス」と協調する体制を築くと確かめた。輸出管理の日英連携も進めると決めた。軍事利用が可能な先端技術などの安全性を確保する狙いがある。世界貿易機関WTOの機能強化を進めるとも申し合わせた。トランプ政権はカナダやメキシコ、中国への関税強化を進めている。中国が報復関税を課すなど、関税競争が激しくなる恐れがある。トランプ米大統領が主張する鉄鋼・アルミニウム製品、自動車への関税は日本も影響を受ける可能性がある。英国は米国と貿易協定を協議すると合意しており、トランプ氏は英国の適用除外を示唆している。日本が経済版2プラス2を設けるのは2022年に初会合を開いた米国に次ぎ2カ国目で、英国にとっては日本が初めてとなる。日英の外務・防衛閣僚による2プラス2は15年からある。英国は欧州連合EUを離脱した後、21年に日本との包括的な経済連携協定EPAを発効させ、24年に環太平洋経済連携協定TPPに加わった。日本は欧州との安保面での連携を推進し、英国を同盟国に次ぐ「準同盟」の国と位置づけている。
・自由で公正な貿易ルールの維持と強化・需要鉱物などのサプライチェーンの拡大・経済的威圧や過剰生産問題への懸念共有・新興先端技術の輸出管理での連携・ロシアの国防産業への中国支援への懸念・TPP体制が自由で公正な経済秩序を推進する柱であるとの認識

■自民党小委、テレビ放送の信頼確保巡り議論(日本経済新聞2025.03.06)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA065NC0W5A300C2000000/

自民党の「放送法の改正に関する小委員会」は6日、テレビ放送を取り巻く課題を巡る議論に着手した。放送の信頼確保策に加え、コンテンツの競争力を高めるための収益強化策なども検討する。検討課題として(1)インターネット時代の信頼性の確保(2)放送の持続可能性の確保(3)コンテンツ制作力・発信力の強化(4)放送の再定義―の4点を挙げた。石田真敏委員長は会合で「放送は民主主義社会の基盤の一つとして役割を果たしてきたが、信頼が揺らぐ事態も生じている」と指摘した。放送事業者に委ねられている企業統治(ガバナンス)やコンプライアンス(法令順守)について、総務省と事業者の取り組みがそれぞれ十分か検証する。石田氏は会合後に「放送全体で考えた場合、コンテンツのあり方は非常に重要だ」とも述べた。動画配信プラットフォームの活用を念頭に、アニメなどの海外配信を強化する策などを練る。テレビキー局のコンテンツ制作の費用は米動画配信大手ネットフリックスの7%以下にとどまる。テレビ局が広告料収入に頼らず収益を確保できる方法を模索する。経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)への明記をめざす。

■三井住友FG、脱炭素の国際枠組み脱退へ 邦銀にも波及(日本経済新聞2025.03.04)

三井住友フィナンシャルグループFGは4日、脱炭素をめざす金融機関の国際的な枠組みから脱退した。野村ホールディングスHDも同様の検討を進めている。トランプ米政権下で脱炭素をめぐる業界横断的な活動への批判や法的リスクがくすぶっている。米主要銀の離脱が相次ぐなか、邦銀では初の事例となる。

■サイバー対策、国産ソフト優先調達 脱海外依存で新戦略(日本経済新聞2025.03.03)

政府は経済安全保障の観点から新たなサイバーセキュリティー対策をまとめる。国産ソフトを優先調達することを柱に国内産業を育成し、海外製品に依存している現状からの脱却を目指す。国産製品の開発補助、人材育成や技術の標準化もあわせて進める。経済産業省が近く「サイバーセキュリティ産業振興戦略」を初めて打ち出す。2021年時点で対策製品の国内勢のシェアはおよそ4割で、最新の製品ではシェアが1割以下も少なくない。

■ミャンマー犯罪拠点移転の動き 中国系組織、カンボジアへ-政界と癒着か、壊滅は不透明(時事通信2025.03.02)

タイと国境を接するミャンマー東部に特殊詐欺の拠点を設けている中国系犯罪組織が、タイ政府や地元の少数民族武装勢力の圧力を受けてカンボジアに拠点を移転させている。カンボジア当局は摘発を強化するなどして対応しているが組織を壊滅に追い込めるかどうかは不透明だ。タイ当局は2月1日ミャンマー東部ミャワディに隣接するタイ北西部ターク県で不審な車から携帯電話1251台とパソコン19台などを押収。運転手のタイ人の男45の供述から積み荷はカンボジア北西部ポイペトと接するタイ東部サケオ県に輸送される予定だと分かった。ポイペトもカジノに加えて特殊詐欺の拠点があるとされる地域で、タイ警察は犯罪組織が摘発を逃れるためミャンマーからの移転を計画していたとみている。ミャワディでは誘拐された中国人俳優が1月に救出されて以降、電力の供給停止などタイ政府の圧力を受けた武装勢力が対策に乗り出していた。タイ警察と連携したカンボジア警察も2月ポイペトの3階建ての建物を捜索。特殊詐欺に従事していたタイ人やインド人ら215人から詳しい事情を聴いている。タイのペートンタン首相は同月27日、国会で「犯罪組織の取り締まりをやめない」と強調した。ただ国連によるとカンボジアにはポイペト以外にも複数の犯罪拠点がある。政府・政界と犯罪組織の癒着も指摘されており米政府は昨年9月、特殊詐欺に関与したとしてカンボジアの上院議員でフン・セン前首相の顧問の企業家リー・ヨン・パット氏を制裁対象に指定した。タイと周辺国の国境地帯の情勢に詳しいタマサート大客員研究員の水上祐二氏は「東南アジアの中国系犯罪組織は地域の権力者らと密接な関係を築いている。各国当局が本気で壊滅する気があるかは慎重に見極める必要がある」と指摘した。

■ゼレンスキー氏に連帯表明 緊急首脳会合呼び掛け-欧州(時事通信2025.03.01)

欧州各国首脳らは28日、トランプ米大統領との会談が口論で物別れに終わったウクライナのゼレンスキー大統領に対し相次ぎ連帯を表明した。イタリアのメローニ首相は危機感を強め米欧首脳による緊急会合の開催を提案。「懸案への対応を巡って率直に話し合う」必要があると呼び掛けた。BBC放送によるとスターマー英首相は28日夜にトランプ、ゼレンスキー両氏と電話会談した。3月2日には欧州各国首脳やゼレンスキー氏をロンドンに招き、ウクライナの和平に向けた取り組みを協議する計画だ。欧州連合EUのフォンデアライエン欧州委員長はX旧ツイッターで「親愛なるゼレンスキー大統領、あなたは決して独りではない」とエールを送った。フランスのマクロン大統領は、ロシアは「侵略者」でありウクライナは被害を受けた側だと強調した。ドイツのショルツ首相は「ウクライナ人以上に平和を望んでいる者はいない」と主張。スペインのサンチェス首相も「ウクライナを支持する」と投稿し、ゼレンスキー氏が「支援に感謝する」と応じた。

(コメント:創作で組み立てるなら「何もかも遅すぎた」シナリオに乗っているところかと思案。ロシアがウクライナ侵略を始めた時に、欧州が覚悟を決めて、ウクライナ安全保障のための軍事行動を決断するべきだった、というところ。実際は欧州各国は、国際会議で「いくらでも口を動かした」が「手足は動かさなかった」。砲弾も提供せず。欧州やウクライナのオネダリに応じて、資金や砲弾を提供したのは、韓国や米国。しかも一方で、欧州は、日本の防衛産業を妨害するべく人道面から口を突っ込みはじめた、という状況だったと記憶…)

■トランプ大統領のツイッター2025.03.01
https://x.com/POTUS/status/1895544632651424102

今日はホワイトハウスで非常に有意義な会談が行われました。このような激しい攻撃と圧力の下で会話しなければ決して理解できない多くのことを学びました。感情を通して出てくるものは驚くべきものです。ゼレンスキー大統領は、アメリカが関与すれば交渉で大きな優位に立てると感じているため、アメリカが関与すれば和平の準備ができていないと判断しました。私が欲しいのは優位性ではなく、平和です。彼は、その大切な大統領執務室でアメリカ合衆国を軽視した。平和への準備ができたら、彼は戻ってくるだろう。

(コメント)ウクライナの外交的意図「アメリカに前面に立ってもらって=前線へ引きずり出し巻き込むことで、圧倒的な軍事的優位を実現したい」「EUと同じ安全保障の枠組みに入れてもらいたい=アメリカを軍事利用して損害の拡大を防ぎたい&カネがかかっても構わない」「ロシアを激怒させる原因のひとつとなったEU地下癒着ビジネスもコッソリ継続してウマーしたい」…アメリカ側に見透かされて決裂したという流れであるか。
ロシアの思惑=急いで終戦・和平交渉をする必要は無い。EUとウクライナの地下政治的な癒着、軍事的癒着を断ち切ることで、そこで起きている薬物転売・人身売買ビジネスなどの市場を壊滅させ、後顧の憂いを解消したい。この黒いルートにはイスラエル=ユダヤ上層部もかかわっている。同時に占領エリア実効支配をもって平和を実現&継続しつつ、国際社会的には「この戦争は、いつの間にか終了&解決した」としたい…日本サイドは、戦争の自然消滅・自然解消の状況を許すつもりは無い=「軍事力による現状変更はダメ」方針。
アメリカの意図「EUとウクライナの地下政治的な癒着、軍事的癒着を断ち切ることで、後顧の憂いを解消する」=ロシアの思惑と完全一致。この黒いルートには、欧州の人身売買ビジネス、イスラエル=ユダヤ上層部の薬物転売などの裏ビジネス金儲けが関わっている。アメリカは、このたび、イスラエル=ユダヤとの癒着を断ち切った(現状、お互いに「信頼できない敵」「同盟を結ばない関係」として取引する状況)。
ウクライナ側は、EUとの癒着を断ち切りたくない。EU側は、ウクライナ権益を手放したくない。アメリカの要求は、EUウクライナ&イスラエル上層部にとっては「ハルノートを突き付けられた」に等しい。かつての戦前日本もまた、満州権益を国家生命線としていた状態だったので、ハルノートに応じられなかった。EUウクライナは、アメリカの要求に応じられるかどうか?
(追加事項)ポーランドは欧州の大国としてロシアと対峙するつもり。実質的な徴兵制の復活。核武装すら否定しない軍備強化やる。

■石破首相、G7結束へ努力 米ウクライナ決裂に懸念(時事通信2025.03.01)

石破茂首相は1日、米ウクライナ首脳会談が決裂したことに懸念を示し「国際社会の分断を招かないよう、先進7カ国G7の結束が乱れることがないよう努力していきたい」と述べた。東京都内で記者団の質問に答えた。トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領は会談で、ウクライナ侵略を続けるロシアとの対話を巡り激しく口論した。首相は「かなり感情的なやりとりだった。外交は感情をぶつけ合えばいいというものではない」と語った。首相は「(両首脳とも)一日も早い平和ということでは一致している」と強調。それぞれの利益を最大限に実現するには忍耐や思いやりが必要だと指摘し「そういう外交がこれから先、平和実現のために展開されなければいけない」と主張した。

■ゼレンスキー氏を殴らず「自制心」発揮 ロシア、トランプ氏を称賛(AFP2025.03.01)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は2月28日、ドナルド・トランプ米大統領がホワイトハウスの大統領執務室で口論になったウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を殴らなかったのは「自制心の奇跡」だと称賛した。ザハロワ氏はテレグラムへの投稿で、「ゼレンスキーがついた最大のうそは、2022年のウクライナ政権は孤立無援だったとホワイトハウスで主張したことだと思う」「トランプ氏と(米副大統領のJDバンス氏があの卑劣漢を殴らなかったのは、自制心の奇跡だ」と主張。ゼレンスキー氏は「恩をあだで返している」と批判した。ロシア前大統領で、現在は安全保障会議副議長を務めるドミトリー・メドベージェフ氏は、ゼレンスキー氏を「傲慢なブタ」と呼び、大統領執務室で「正しい叱責を受けた」と述べた。ロシア政府系ファンド「ロシア直接投資基金」のキリル・ドミトリエフ総裁は、トランプ氏とゼレンスキー氏の衝突を「歴史的」と呼んだ。ドミトリエフ氏は、2月18日にサウジアラビアで行われた2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降初となる米ロ協議にロシア側の代表者の一人として参加した。

■米ウクライナ決裂、米議員の反応さまざま 「無礼」「米国の恥」(ロイター2025.03.01)
https://jp.reuters.com/world/security/Q4IX6ODRABJHVEA5WTWRYGELVA-2025-03-01/

トランプ米大統領は28日、ウクライナのゼレンスキー大統領とホワイトハウスで会談した。ウクライナの鉱物資源の権益に関する合意文書に署名する予定だったが、ロシアへの対応などを巡り厳しい口論となり、会談は決裂。合意文書には署名されず、共同記者会見も中止となった。
以下は米議員やその他政府高官のコメント。
◎ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)
トランプ氏は和平を実現しようとしており、この経済取引もその一環だった。ところが、ゼレンスキー氏は米大統領執務室にやってきて、ウクライナ防衛への米国の貢献を軽視し、わが国を軽んじることを選んだ。要求を突きつける間に、あまりにも多くの人々が亡くなっている。 ◎マッコール下院外交委員会名誉委員長(共和党)
私は、ウクライナがロシアのさらなる侵略から解放されることを保証する、ウクライナにおける真の永続的な和平を達成できることに、依然として希望を抱いている。ゼレンスキー氏に鉱物資源取引に直ちに署名するよう求める。これは、米国とウクライナの経済的パートナーシップを構築するもので、この取引を成立させることは双方の利益になる。
◎グラハム上院議員(共和党)
米大統領執務室で見たことは無礼であり、二度とゼレンスキー氏とビジネスができるかどうか分からない。彼は辞任して、われわれがビジネスができる誰か別の人物を送り込むか、彼自身が変わる必要がある。
◎ベーコン下院議員(共和党)
米国の外交政策にとって最悪の日だ。ウクライナは独立、自由市場、法の支配を望んでおり、西側の一部になりたがっている。ロシアはわれわれと西側の価値観を嫌っている。われわれは自由を支持していることを明確にすべきだ。
◎上院外交委員会の民主党トップ、シャヒーン議員
大統領がウクライナにおけるわれわれのコミットメントから離れようとしているのを見るのは憂慮すべきこと。トランプ氏はロシアのプーチン大統領がいかに殺人的な独裁者であるか理解していないようだ。
◎ハガティ共和党上院議員(第1次トランプ政権の駐日大使)
米国が(ウクライナを支援することは)もはや当然視されることはないだろう。この4年間と現在との違いははこれ以上ないほど明確だ。サンキュー、大統領。
◎ノーマン下院議員(共和党)
これこそ、米国民を第一に考える強力なリーダーシップだ。わが国のために立ち上がってくれたトランプ氏とバンス副大統領に感謝する。
◎ジェフリーズ民主党下院院内総務
トランプ大統領とその政権は世界の舞台で米国に恥をかかせ続けている。今日のホワイトハウスでのウクライナ大統領との会談はひどいもので、残忍な独裁者であるロシアのプーチン大統領を増長させるだけだ。米はロシアの侵略に報い、プーチン氏に譲歩し続けてはならない。
ゼレンスキー氏とウクライナ国民は3年間、民主主義、自由、真実の側に立ってきた。彼らの成功は米国の国家安全保障上の利益につながる。われわれは、勝利が得られるまで、ウクライナと共にあるべきだ。
◎リード民主党議員(上院軍事委員会の有力メンバー)
今日の大統領執務室での光景は、政治的な奇襲であり、米国のリーダーシップの恥ずべき失敗だった。ゼレンスキー大統領とウクライナの人々は、自分たちの命と存続をかけて戦っている。トランプ氏やバンス氏とは異なり、私はウクライナに行き、ロシアのプーチン大統領が罪のない人々にもたらした死と破壊を目の当たりにした。ウクライナとわれわれの同盟国を馬鹿にすることは、プーチン氏を利するだけの茶番だ。さらに、今日の残酷で無慈悲な態度は、世界における米国の地位に大きな害を与える。トランプ氏とバンス氏は、米国は信用できないと世界に発信している。敵対国も同盟国も注目するだろう。
◎下院外交委員会のミークス少数党筆頭理事(民主党)
自由世界のリーダーであるはずの人物が、大統領執務室でかんしゃくを起こし、国家の存続をかけて戦う戦時中の大統領に暴言を吐くのを、世界中が目撃した。トランプ氏とバンス氏の暴挙は、米国の利益を増進させるものでも、ウクライナを公正で持続可能な平和に近づけるものでもなかった。

■対欧州への装備品供給に影響が出るか/韓国の内乱で最も困るのがゼレンスキーである理由(2025.01.27)
https://cigs.canon/article/20250131_8616.html

ウクライナと同様に今回の事態で困っている国は、ポーランドをはじめとするロシアに近接する欧州諸国であろう。ウクライナ戦争以後、ポーランドの爆買いに始まった韓国防衛産業の躍進は、昨年のルーマニアとの契約に続いて、リトアニア、ラトビア、チェコ、アルメニアなどで商談あるいは新たな国防協力を模索する動きが明らかになった。
防衛産業をめぐるセールスは、最終的に国と国との関係で双方の政治リーダーがその責任を担保する形で契約が結ばれる。韓国憲法裁判所による大統領弾劾の判断と、大統領弾劾決定後に実施される次期大統領選挙の結果が出て新大統領が職務を開始するまで、非常戒厳以前に契約まで至っていた案件は粛々と進められる一方で、セールス段階の相手国への新規案件提案や契約締結は難しくなるとの予測が有力だ。
韓国防衛産業は朴槿恵大統領弾劾(17年3月10日)の際にも、朴大統領のスキャンダルが噴出して国会での弾劾訴追案が可決した16年後半から、17年から18年にかけて文在寅政権が行った「積弊清算」による合計3年あまりに及ぶ装備品輸出の停滞期間を経験している。それでも今回は、政治のリーダーシップが回復するまで前回ほど時間を要しないものと予想される。
最近、駐韓ウクライナ大使が韓国メディアのインタビューに応じ、「韓国防衛産業はなくてはならないパートナーである」、「韓国の防衛産業にウクライナの国営および民間企業と協力することを提案」、「(これは)助けを求めるのではなく、収益性の高い協力を提案すること」と答えた (ムン・ジェヨン「ウクライナ大使「北朝鮮軍捕虜人道的に対処する…韓国防衛産業と協力したい」」『韓国日報』2025年1月13日 )。
現在行われている戦闘だけでなく、停戦後のウクライナの防衛能力再構築のために韓国の防衛産業の力は、ウクライナにとって不可欠であり、それは長期的な協力となるため韓国側に大きなメリットがあるという意味している。
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2025年2月の時事情勢メモ

■ゼレンスキー氏、28日に訪米しトランプ氏と会談 鉱物資源協定署名へ(BBC2025.02.28)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c1kjjng2jn4o

アメリカのドナルド・トランプ大統領は26日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が28日にワシントンを訪問し、ウクライナの鉱物資源の共同開発に関する協定に署名する予定だと明らかにした。
ゼレンスキー氏は、この二国間協定は暫定的なものだとして、ロシアの新たな侵略行為を阻止することを目的としたアメリカによる安全保障の保証を含む、さらなる合意を望んでいると述べている。
しかし、トランプ氏は、アメリカが「それ以上(中略)非常に多く」のものを保証することはないとし、その責任はむしろ欧州側が負うべきだと強調した。
ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟は、ゼレンスキー氏が長い間、強く望んできたことの一つだが、トランプ氏はその可能性を排除するような発言をしている。
トランプ氏は26日の閣議で、ウクライナの土地でレアアースを採掘するアメリカ人労働者の存在は、ウクライナにとっての「自動的な安全保障」を提供することになると述べた。
また、ウクライナ政府はNATO加盟というものを「忘れるべき」だと発言。この問題が戦争開始につながった主な要因の一つだとする、ロシア側の主張を繰り返した。
トランプ氏は、ウクライナとロシアの停戦はそう遠くない未来に実現すると示唆したうえで、「我々はロシアとウクライナと、人殺しを止めるための取引をするつもりだ」と記者団に述べた。
一方でゼレンスキー氏は、安全保障の保証なしに「停戦はなく、何も機能しないし、何も実現しない」、「私はNATOと共に歩む道か、それに近いものを見つけたい」と述べた。
NATO部隊がロシア国境に接近しすぎることを恐れるロシアは、ウクライナのNATO加盟に一貫して反対している。NATOは2008年当時、ウクライナが将来的に加盟する可能性があるとしていた。
トランプ氏は停戦協定の一環として、欧州の平和維持軍をウクライナに駐留させる可能性を示唆しているが、ロシアはこれに反対している。
ウクライナとアメリカの相違
ウクライナ政府は26日に正式に、アメリカとの鉱物取引の条件に合意した。ゼレンスキー氏はこの取引が成功するかどうかは、28日に予定しているトランプ氏との会談の結果次第だと述べた。
主な詳細はまだ公表されていないが、ウクライナのデニス・シュミハリ首相は、ウクライナ復興のための「投資ファンド」を想定しているとしている。
ゼレンスキー氏は昨年の時点で、鉱物をめぐる取引を結ぶ可能性を提示していた。アメリカがウクライナ支援を継続するための、明確な理由を提供する方法として示したものだった。
しかし、その内容をめぐる意見の相違がここ数週間、トランプ氏とゼレンスキー氏の関係を悪化させている。
アメリカは当初、天然資源の利用から得られるとされる5000億ドル(約74兆6600億円)の収益に対する権利を要求していたが、ウクライナ側はこれを拒否。報道によると、アメリカはこの要求を撤回したという。
また、この協定をめぐる両者の説明にも食い違いがみられる。トランプ氏はこの「非常に大きな合意」が、アメリカがウクライナへの資金援助を終えてからその「資金を取り戻す」機会になると、しきりに強調している。
ゼレンスキー氏はというと、これは「枠組み合意」で、これをもとに今後さらなる取引が結ばれることを期待しているとしている。
トランプ氏はウクライナでの戦争の早期終結を望み、ロシアと関係を再構築しようとしている。12日にロシアのウラジーミル・プーチン大統領と電話で協議すると、18日にはアメリカとロシアの高官がサウジアラビア・リヤドで、ウクライナでの戦争終結をめぐる協議を行った。ウクライナは招かれなかった。
ゼレンスキー大統領は、自国が協議の場に招かれなかったことを受け、アメリカはプーチン氏が「長年の孤立から抜け出す」のを支援したと非難。トランプ氏は「ロシアが作り出した偽情報の空間に生きている」とも述べた。
ウクライナは天然資源が豊富な国だ。同国政府は、世界の「重要な原材料」の5%があると推定している。ただ、こうした資源の一部へのアクセスは容易ではない。ロシアがウクライナに侵攻してからの3年間で、鉱床の一部はロシアに接収されている。ウクライナのユリア・スヴィリデンコ経済相によると、ロシアの占領地には現在も3500億ドル(約52兆2600億円)相当の資源が残っている。
ウクライナはアメリカと協定を結ぶ前に、起爆せずに残っている地雷の問題を解決する必要があるとの声も上がっている。ウクライナの国土の4分の1は地雷で汚染され、主に戦争で荒廃した東部に集中しているとされる。
また、プーチン氏は、ロシアが占領しているウクライナの希少鉱物を含む、同国が権益をもっている希少鉱物をアメリカに供与することに前向きな姿勢を示している。イギリスのキア・スターマー首相は今週、トランプ氏とゼレンスキー氏とそれぞれ面会し、ウクライナでの戦争について協議する予定。スターマー氏は26日夜、ワシントンに到着した。
欧州連合(EU)のカヤ・カラス外務・安全保障政策上級代表は26日、BBCに対して、「どのようなものだろうと、ヨーロッパの地で取引が成立するにはヨーロッパの人間の同意が必要だ」と述べた。さらにカラス氏は鉱物資源の取引はウクライナ次第だが、どのような和平合意にも「ヨーロッパの人間の賛同が必要だ」と話した。カラス氏は同日、ワシントンでマルコ・ルビオ米国務長官と会談する予定だったが、急きょ中止された。欧米双方とも、スケジュールの都合によると説明している。

■アフリカの過剰債務議論 G20財務相会議、初日終了(時事通信2025.02.27)

南アフリカ・ケープタウンでの20カ国・地域G20財務相・中央銀行総裁会議は26日、初日の討議を終えた。世界経済の現状に加え、途上国の過剰債務問題が主要なテーマ。G20が合意している、支払い猶予などで返済を助ける「共通枠組み」の改善を求める意見が出たが、最大債権国の中国は債務再編による救済に消極的な姿勢。問題の解消が進むかは不透明だ。アフリカ諸国などの低所得国では過剰な債務の返済が滞って権益を押さえられる「債務のわな」が問題化している。議長国南アのラマポーザ大統領も開幕演説で、借り入れ返済コストが教育や医療などへの支出を「圧迫している」と訴えた。日本は会議で共通枠組みによる救済の迅速化に加え各国の債務の透明性を高める必要性を主張した。中国が貸し付け状況を他国と共有しないことが救済の障害になっているとの問題意識が背景にある。世界経済に関する議論では、斎藤洋明財務副大臣がロシアのウクライナ侵攻を「最も強い言葉で非難した」(財務省幹部)という。

■G20財務相会議、南アで開幕 主要国の閣僚不在、停滞も(共同通信2025.02.26)

日米欧の先進国に新興国を加えた20カ国・地域G20の財務相・中央銀行総裁会議が26日、南アフリカのケープタウンで開幕した。環境や国際課税といった主要議題で意見が対立する中、日米のほか、中国やインドなど主要国の閣僚も相次ぎ欠席した。議論の停滞は必至で、共同声明の採択は難航が予想される。第2次トランプ米政権発足後初の開催として注目されたが、ベセント米財務長官が事前に欠席する意向を示し、日本の加藤勝信財務相も国会審議のため欠席すると明らかにしていた。関税強化に動くトランプ政権と貿易問題で対立する中国とカナダの閣僚も出席を見送った。アフリカ諸国で初めてG20議長を務める南アは、今年のテーマに「団結、平等、持続可能性」を掲げる。ラマポーザ大統領は冒頭の演説で「多国間主義の崩壊は世界の成長と安定に対する脅威となっている」と述べ、各国に結束を訴えた。会議は2日間の日程で、初日に世界経済や発展途上国の債務問題などを討議。2日目は「デジタル課税」などが主要議題になる見通しだ。

(コメント:波乱含み。日・米・中・印の出席者が次々に欠席。欧州サイドはボロボロ?)

■ダイキンが砲弾製造撤退 防衛相「投資家の理解得たい」(日本経済新聞2025.02.28)

中谷元防衛相は28日の記者会見で投資家に防衛産業の重要性への理解を求めた。ダイキン工業が投資家からの圧力が要因となり白リン発煙弾と呼ばれる砲弾の製造から撤退する。「防衛産業の持つ社会的な意義と役割を投資家も含めた幅広い層に理解いただけるよう積極的に広報したい」と語った。中谷氏は「日本の防衛産業は、日本の平和と独立、自由、民主主義を守るために重要な役割を負っている」と強調した。防衛産業への投資について「産業の成長をより持続可能なものとし技術基盤の強化にも資する」と述べた。白リン発煙弾は国際的に禁止されてはいないが人にやけどを負わせる可能性がある。人道面を問題視した欧州の投資家が同社株を相次ぎ売却した。

■砲弾で株売られたダイキン ESGの圧力で事業撤退へ(日本経済新聞2025.02.26)

ダイキン工業が白リン発煙弾と呼ばれる砲弾の製造から撤退する。自衛隊の演習向けで売上高に占める割合は低いが、人道面を問題視した欧州の投資家が同社株を相次ぎ売却する要因になった。コマツも関連事業の受注終了を決めた。三菱重工業など通常の防衛関連企業を巡っても、欧州の投資家の一部資金が入りにくい構図にある。白リン発煙弾は化学物質を空気と反応させ、煙幕を張ることなどができる。

(コメント:複眼的な見方を要求する記事。欧州は製造業の軽視がつづき、製造業の衰退が著しい。よって自前で砲弾製造は困難であるとの指摘あり※宇露戦争で欧州製造の砲弾をほとんど見かけなかった理由がコレ。欧州は自前で砲弾を製造できないのに、日本サイドの防衛産業に首を突っ込んで金融方面で金儲けしようとした節あり)

■幕引き急ぐ中国、摘発へ圧力「一帯一路」隠れみの-ミャンマー拠点犯罪(時事通信2025.02.25)

中国の習近平政権は、タイとの国境に近いミャンマー東部ミャワディの詐欺拠点の摘発を巡り、関係国への圧力を強め、幕引きを急いでいる。拠点の多くは中国系犯罪組織が運営し、強制的に加担させられている外国人も中国人が多い。一部は、習国家主席肝煎りの巨大経済圏構想「一帯一路」を隠れみのにして同地に入り込んだとみられ、習政権の体面を汚しかねない状況だ。
中国では1月、俳優の王星氏がタイで拉致されてミャンマーに連れて行かれ、特殊詐欺の実行を強要された事件を機に問題への注目が高まった。王毅共産党政治局員兼外相は同月中旬、東南アジア10カ国の大使らを呼び出し、取り締まり強化を要請。続いて公安省の劉忠義次官補がタイ入りし、国境地帯を視察するなどして関係当局にハッパを掛けた。
劉氏の行動には「タイの主権を軽視している」と批判も出たが、俳優の事件以降、観光収入の主力である中国人の渡航自粛が続き、タイ側としても全面的に協力せざるを得ない。
今月20日にはミャワディの拠点にいた中国人の送還が始まり、第1陣として200人が帰国。国営メディアは全員を「容疑者」と報じ、中国外務省は「タイ、ミャンマーとの協力で多くの拠点が排除された」(報道官)と成果を誇示した。
もともとミャワディは、中国資本が現地の武装勢力と組み、カジノやホテル建設を進めてきた地域だ。大規模な犯罪拠点となった同地のシュエコッコは、2017年ごろから中国系企業「亜太国際控股集団」が150億ドル(約2兆2000億円)規模の開発に着手。当時は新華社通信も「一帯一路における重要な経済回廊」に貢献する事業と紹介していた。
ただ実態は、開発計画の陰で人身売買や詐欺が横行。報道によると、中国公安省は1月、ミャワディだけで36の中国系詐欺集団があり、10万人以上が活動しているとタイ当局に報告した。
シンクタンク「米平和研究所」は、中国との政治的結び付きが強い東南アジアの国では、中国人の犯罪行為が放置される傾向があると指摘する。詐欺拠点はラオスやカンボジアにも存在するとされ、ミャワディの組織を一掃しても、同様の犯罪が場所を変えて続く可能性がある。

(コメント:不法な人身売買ビジネス・特殊詐欺ビジネスに関わる業者たちを取り締まり、逮捕し、不法ビジネス拠点を壊滅させることに関しては、日中協力は可能。中国サイドは全面的に協力する態勢)

■環境団体「グリンピース」が破産の危機、石油大手が450億円求める裁判で(フォーブス2025.02.25)
https://forbesjapan.com/articles/detail/77370

米国の石油大手が環境保護団体のグリーンピースを名誉毀損で訴えた裁判の審理が米国時間2月24日に始まった。グリーンピースは、この訴訟が同団体の財政を破綻させる可能性があると述べている。
ダラスに本拠を置くエネルギー大手のエナジー・トランスファーがグリーンピースを訴えた裁判について、陪審員の選定が24日に開始された。この裁判は、5週間続く予定とされている。
石油パイプラインのダコタ・アクセス・パイプライン(DAPL)を運営するエナジー・トランスファーは、このプロジェクトに対する抗議活動によって3億ドル(約450億円)の損害を被ったと主張して、2019年にグリーンピースを提訴していた。
エナジー・トランスファーは、昨年3月にその訴訟を修正し、グリーンピースが「違法かつ暴力的な計画」を主導し、同社に「財務的損害」と「従業員への身体的危害」をもたらし、DAPLの建設を妨害するとともに名誉を毀損したと主張している。
グリーンピースは、これらの主張を否定し、同団体の取り組みが言論の自由を保障する米国憲法修正第1条によって保護されるべきだと主張している。また、エナジー・トランスファーを含む石油大手が、「批判を封じ込め、自社の活動を秘密にするために法制度を悪用している」と非難している。
アムステルダムに本部を置くグリーンピースは、この裁判でエナジー・トランスファー側に有利な判決が下された場合に、同団体が財政難に陥り、50年以上に及ぶ活動に幕を閉じる可能性があると述べている。エナジー・トランスファーが求める賠償金の3億ドル(約450億円)は、グリンピースの年間予算の10倍以上とされる。
エナジー・トランスファーが運営するパイプラインのDAPLは、ノースダコタ州からイリノイ州にかけての約1800キロメートルを結ぶパイプラインで、ルート内に先住民が飲料水源として使用する湖が含まれていることを非難されていた。
先住民は2016年9月にパイプラインの建設を阻止しようと訴訟を起こしたが、失敗に終わった。この訴訟を受けて、環境保護活動家らによる抗議活動が発生し、2016年から2017年にかけて数百人が逮捕されていた。
エナジー・トランスファーは、グリーンピースを含む環境団体が、同社のプロジェクトに関する誤った情報を拡散したことで、少なくとも3億ドル(約450億円)の損害を被ったと主張している。

(コメント:いろいろ激動期の様子。カネの流れを考えると裏サイドでよからぬビジネスに使われていたとしても不思議では無いような気がします)

■ウクライナ侵攻3年に合わせたG7共同声明、米国が「ロシアの侵略」言及に反対(CNN2025.02.21)
https://www.cnn.co.jp/usa/35229686.html

ロシアによるウクライナへの全面侵攻から24日で丸3年を迎えるに当たり、 主要7カ国G7は共同声明の準備を進めている。そうした中、米国が文書に「ロシアの侵略」の語を盛り込むのを拒んでいることが分かった。
事情に詳しい西側の当局者2人が明らかにした。それによると文言を巡る対立は、米政府の紛争への見方が大きく変化したことを反映している。米国のトランプ大統領は戦争の責任がウクライナにあるとの認識を示し、同国のゼレンスキー大統領を「独裁者」になぞらえている。
この姿勢は、米国のバイデン前政権やG7の他の国々とは著しく対照的なものとなる。
G7は来週、ウクライナ侵攻から3年に合わせてオンラインで会合を開く予定。しかし戦争が4年目に入る中で、ロシアへの非難に対して米国が抵抗を示す状況は西側が決意を固める上での脅威となっている。
「ロシアの侵略」の文言は、紛争開始当時のG7の声明で既に使用されている。それによって当該の紛争は「違法な侵略戦争」と定義され、G7各国はウクライナ政府への支援の主導に動いてきた。
現在、米国の特使らは文書の中で戦争をどのように位置づけるのかを巡り懸念を表明している。当局者らが明らかにした。トランプ氏は、ロシアのG7への復帰を認めることも示唆している。ロシアは14年のクリミア併合後、当時のG8から除外された。
米国以外のG7各国は、声明が戦争の責任に関して軟化した内容となればそれはロシアにとっての勝利を意味するとしている。当局者の一人によると「協議はなお継続中」だが、「戦争の責任の所在が曖昧になる懸念は大いにある」状況だという。
協議については英紙フィナンシャル・タイムズが最初に報じた。
ホワイトハウスにコメントを求めたが、返答はなかった。しかし20日の記者会見でウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)はトランプ氏が依然としてゼレンスキー氏に腹を立てていると明かした。
トランプ氏は19日、ソーシャルメディアへの投稿でゼレンスキー氏への不満を吐露。「考えてもみて欲しい。ボロディミル・ゼレンスキーという、そこそこ成功した程度のコメディアンがアメリカ合衆国を言いくるめて3500億ドル=約52兆円払わせ、勝ち目のない戦争に突き進んだ」と主張していた。
米政府は先ごろ、ウクライナへの過去の援助の見返りとして同国のレアアース希土類鉱物の50%の所有権を取得することを提案したが、ウクライナは将来の援助の保証はないとの理由でこれを拒否。米国側の怒りを買う事態にもなっていた。

■米軍、旧B29出撃基地を再整備 中国にらみ次世代戦力拠点に(時事通信2025.02.21)

米軍が太平洋の米自治領北マリアナ諸島にあるテニアン島の基地を再整備したことが明らかになった。テニアン島は第2次大戦中、日本を空襲したB29爆撃機の基地となり広島と長崎に原爆を投下した爆撃機もここから出撃したが戦後はほとんど使用されていなかった。再整備はインド太平洋で対立する中国をにらんだものとみられる。軍事メディア「ウォーゾーン」は19日、衛星画像を分析した結果2023年12月には荒れ果てていたテニアン島の基地が今年1月までに再整備されたと報じた。

■パナマ運河、米南方軍とサイバーセキュリティ協力(LogisticsToday2025.02.21)
https://www.logi-today.com/731259

パナマ運河庁は20日、米国南方軍(USSOUTHCOM)との間でサイバーセキュリティ協力に関する新たな枠組みを構築すると発表した。これにより、運河のデジタル防御を強化し、サイバー脅威に対応することで、重要インフラの運用継続を確保する。この協力は、サイバーセキュリティ研修、サプライチェーンの安全確保、情報共有、技術支援といった分野を強化することを目的としている。USSOUTHCOMは、31か国にわたる地域の安全保障を担当しており、パナマ運河庁と連携しながらサイバーセキュリティの共同対策を最適化する。これにより、両組織は知見の交換や最善策の共有を進め、従来からの協力関係をさらに深化させる。この枠組みは、既存の協定を置き換えるものではなく、今後の他組織との提携を視野に入れた補完的な取り組みとなる。

■国交相、陥没現場を初視察 上下水道の老朽化対策検討(共同通信2025.02.15)

中野洋昌国土交通相は15日、下水道管の腐食が原因とみられる埼玉県八潮市の道路陥没事故の現場を初めて視察した。上下水道管の老朽化は全国的に進んでおり、対策の検討につなげたい考えだ。視察後、報道陣の取材に「国民の安心、安全を確保するため、必要な対策をしっかりと実施する」と述べた。埼玉県の大野元裕知事との意見交換も実施した。大野氏は事故の復旧に向けた技術・財政支援や、老朽化対策を全国的に進めるための予算の確保などを国に求める要望書を中野氏に渡した。国交省は事故現場と同様の大型下水道管を管理する7都府県に緊急点検を要請。埼玉県の3カ所で腐食などの異常が確認された。補修が必要な地下空洞は埼玉と奈良で各2カ所、東京と神奈川で各1カ所の計6カ所あった。国交省は対策を検討する有識者委員会の初会合を21日に開く。

■タイ国境、16歳の邦人保護 初の人身売買被害者と当局(共同通信2025.02.14)

タイ当局が2月中旬、北西部メソトのミャンマー国境付近で16歳の日本人少年を保護していたことが14日、複数の地元当局者への取材で分かった。当局は少年がミャンマーに連れ去られ、犯罪組織の拠点で特殊詐欺に従事させられていたとみて調べている。当局者によると、タイの国軍と警察は少年を日本人としては初めて「人身売買被害者」と判断した。内戦状態が続くミャンマーでは、国境地域に中国の犯罪組織が拠点を築き、偽の求人でタイに呼び寄せた外国人を拉致して特殊詐欺に従事させているとされる。この中に日本人が含まれる実態が明らかになった。当局者によると、少年は12日に保護された。

■対中国投資、33年ぶり低水準 24年、外資離れ鮮明89%減(共同通信2025.02.14)

中国国家外貨管理局が14日公表した2024年の国際収支統計によると、外資企業による直接投資は前年比89%減の45億ドル(約7千億円)だった。1991年以来33年ぶりの低水準。中国の景気低迷や地政学的リスクの高まりを受け外資企業の投資意欲は引き続き減退している。トランプ米政権による関税強化で、今後も中国からの撤退が増える可能性がある。国際収支上の直接投資は新規投資による資金流入から資金回収による流出を差し引いた金額。外資企業の直接投資は21年の3441億ドルをピークに22年は1902億ドル、23年は427億ドルと急減している。米国が主導する半導体などの先端技術の対中輸出規制が続くほか長引く不動産不況で中国市場の成長力に陰りがみられることを背景に、外資企業の新規投資の落ち込みや事業縮小、撤退が相次いでいる。 24年は日本企業でも日産自動車やホンダが一部の工場閉鎖や生産縮小の方針を発表したほか日本製鉄が中国鉄鋼大手、宝山鋼鉄との合弁事業の解消を明らかにしている。

(コメント:カネが逃げ出すとはこういう事か、と震える。あえて中国に拠点を残す選択もあるけど、かつての頃よりは、細々という方式になるのではと思案)

■サイバー犯罪集団「8Base」摘発、警察庁が貢献 イセトー被害か(朝日新聞2025.02.12)

日本の警察庁や欧州警察機構ユーロポールなどが参加する国際共同捜査でランサムウェアを使ったサイバー犯罪集団を主導するロシア人の男4人を逮捕した。警察庁が12日に発表した。同集団は「8Base」でランサムウェアは別のサイバー犯罪集団「フォボス」が開発したものの一種。国内でも2020年以降8Baseやフォボスによる被害が29都道府県で約90件確認されているという。国際共同捜査で昨年11月「フォボス」の首謀者とされる男を逮捕した。今回の摘発はその一環で、4人はタイに滞在中、現地警察に逮捕された。国内では昨年5月、自治体や企業の印刷・発送業務を担う「イセトー」京都市がランサムウェアの被害に遭い、委託していた愛知県豊田市や和歌山市などの個人情報が流出。攻撃は8Baseによるものとみられている。今回逮捕された4人の間でやり取りされていた暗号資産について警察庁のサイバー特別捜査部が追跡したところ4人のうち2人を特定したという。国際共同捜査により8Baseに関連する27のサーバーが封鎖された。

(コメント:https://x.com/NPA_KOHO/status/1889509875836919815・日本を含む各国の捜査機関が連携して国際共同捜査を進めた結果、関係国捜査機関がランサムウェアグループ「8Base」の一員とみられる被疑者4名を検挙し関連犯罪インフラのテイクダウン)

■路上で声掛け、海外売春あっせん 容疑でスカウトの男逮捕-警視庁(時事通信2025.02.12)

路上で声を掛けた女性に米国での売春をあっせんしたとして、警視庁保安課は12日までに、職業安定法違反(有害業務紹介)容疑で、韓国籍のスカウト鄭英和容疑者40=大阪市生野区田島=を逮捕した。容疑を否認している。逮捕容疑は2023年2月ごろ大阪府内の路上で20代女性に声を掛けて勧誘しブローカーの男54を通じ米ワシントンの風俗店を紹介した疑い。男は24年4月、同法違反容疑で逮捕され、その後、起訴された。同課によると、鄭容疑者は路上で「おきれいですね」と女性に声を掛け「キャバクラでもAVでも何でも紹介できる」と勧誘。「海外に行きたい」と話した女性に対し「海外への出稼ぎも紹介できる」と言って男を紹介した。

■タイ、監禁の200人超を保護 ミャンマー特殊詐欺拠点(共同通信2025.02.12)

タイ当局は12日、北西部ポップラで、国境を接するミャンマーに拠点を築く特殊詐欺組織に監禁されていたとみられる外国人ら200人超を保護した。2月初旬に国境での対策を本格化して以来最大規模。日本人が含まれているかどうかは不明。タイの市民団体などによると内戦状態のミャンマーのタイ国境地帯では、中国の犯罪組織が流入して多数の外国人を拉致、監禁している。特殊詐欺に従事させており、日本人が巻き込まれているとの情報もある。

■市販薬、コンビニで購入可能に 乱用対策で若年者に制限(共同通信2025.02.11)

政府は12日、薬剤師らからオンラインで説明を受けるのを条件に一般用医薬品(市販薬)をコンビニエンスストアでも購入可能にする医薬品医療機器法などの改正案を、閣議決定。社会問題となっている市販薬の乱用対策では若年者への購入制限を設ける。市販薬は薬剤師や登録販売者による販売が義務付けられている。改正案では、パソコンやスマートフォンを使って薬剤師らから服薬の説明を受けるなどすれば薬局が委託したコンビニで薬が買える。当面は薬局と委託先のコンビニは同一都道府県内とする。「乱用の恐れのある医薬品」に指定されている、せき止めやかぜ薬などについては、若年者への販売を小容量製品1個に制限する。

■インフルエンザ治療薬の返品増1月最終週、供給上回る(日本経済新聞2025.02.10)

インフルエンザ感染者数が減少した1月下旬以降、医療機関や薬局から医薬品卸への治療薬の返品が増えている。厚生労働省によると1月27日-2月2日時点では返品の方が供給よりも4万人分多かった。薬の返品は医療資源の無駄につながりかねない。流通の適正化に向けた対策が求められる。厚労省はメーカーへの聞き取り調査をもとにインフル治療薬の流通状況を毎週公表している。

(コメント:薬の供給不足が起きているとの騒動は何だったのか?医療関係の足元=財務規律などが、ユルユル過ぎる気配。おそらく過剰生産を整理し始めたら「供給不足」デマ騒ぎが…という図式。危険ドラッグ問題など、売薬で不正に利益を得るルートがある模様。供給の適正化に伴い不正に手を出せる余剰分が減ったという状況を、供給不足と騒いだ可能性あり)

■北朝鮮、米原潜寄港を非難「挑発者懲らしめる」と警告(時事通信2025.02.11)

北朝鮮国防省報道官は11日、談話を発表し、米海軍の攻撃型原子力潜水艦「アレクサンドリア」が10日に韓国南東部の釜山に寄港したことを非難した。「(北朝鮮軍は)抑止行動を実行し、挑発者を懲らしめる権利をためらいなく行使するだろう」と警告した。朝鮮中央通信が伝えた。報道官は、米国が北朝鮮の「安全保障上の懸念を露骨に無視している」と主張。「これ以上の(情勢)不安定化を招く挑発行為を中止」するよう要求した。

■中国、尖閣諸島周辺の設置ブイを撤去 日中関係考慮か(日本経済新聞2025.02.11)

中国が2023年7月に沖縄県・尖閣諸島周辺に設置したブイを現場の海域から撤去したことが11日、分かった。日中両政府が明らかにした。改善基調にある日中関係を踏まえた可能性がある。日本の海上保安庁は11日、ホームページ上の航行警報で「台湾北東にあるブイがなくなった」と公表した。日本政府関係者によると「台湾北東」は尖閣周辺を指す。

■サントリーニ島に非常事態 エーゲ海の地震活動続く-ギリシャ(時事通信2025.02.07)

ギリシャ政府は6日、周辺で地震活動が活発化しているエーゲ海の世界的な観光地サントリーニ島に非常事態を発令した。期間は3月初旬まで。地元メディアが伝えた。欧州地中海地震学センターによると1月28日から今月7日までに1000回以上の地震を観測。既に1万人以上がサントリーニ島から退避する事態となっている。ギリシャのミツォタキス首相は7日サントリーニ島を視察。「情勢を注視している」と述べ住民らに予防的対策と平静を保つよう呼び掛けた。

■香港がWTOに米国提訴 追加関税、中国と同一視に反発(日本経済新聞2025.02.07)

香港政府は7日、世界貿易機関WTOに米国を提訴したと発表した。トランプ米政権が4日に香港を含めた中国からのすべての輸入品に10%の追加関税を課したことに反発した。とりわけ中国と同じように扱われたことを問題視している。香港政府は7日の声明で「米国のやり方はWTOのルールに著しく反している」と非難した。中国政府は4日にWTOへの提訴を発表していた。

■中国がWTOにトランプ関税提訴、小口貨物免税停止「保護主義」(ロイター2025.02.06)
https://jp.reuters.com/world/us/IASXTURKIFMFBAFMTPTM4LECRQ-2025-02-06/

中国は5日、トランプ米大統領による新たな10%関税発動と小口貨物に対する免税措置取り消しは「保護主義」だとして世界貿易機関WTOに提訴した。トランプ氏はこれまでに関税強化策の一環で中国などからの800ドル未満の小口輸入品に対する関税免除措置デミニミス・ルールの停止を決定。10%の対中追加関税も4日発動した。この免税措置は「SFEINシーイン」や「Temuテム」アマゾンなどの電子商取引EC企業が広く利用しているため荷主や小売業者の間では混乱が広がっている。税関・国境警備当局によると、中国と香港からの小口貨物は全て到着前に書類による通関手続きが必要となり、この書類のない一部貨物は送り返される可能性がある。WTOによると中国は関税に関する米国との協議要請書を提出。中国はこの中で合成麻薬フェンタニルの米国への流入を阻止することを目的とした新たな関税は「中国に関する根拠のない虚偽の主張に基づいて課せられている」と主張。中国産品にのみ適用される差別的なものであり米国のWTOに対する義務に反しているとした。ただ今回の提訴は2020年にWTOが第1次トランプ政権の対中関税を貿易ルール違反と認定したのと同じような裁定につながる可能性があるものの中国にとって救済となる可能性は低そうだ。これは紛争処理の最終審に当たるWTO上級委員会が米国の委員補充拒否でここ数年機能不全に陥っているためで20年の案件も最終的な判断は下されていない。
中国小包の受け取り継続/一方、米郵政公社USPSは5日、一時停止するとしていた中国と香港の郵政事業者からの小包受け取りを継続すると発表。4日から一時停止措置を実施するとしたが、政権の措置と関連した対応かどうかについては明確にしていなかった。越境ECデータプロバイダーであるハリケーン・コマースの共同創業者マーティン・パーマー氏は「われわれは今パニックに陥っている。何が起こるのか分からない。2週間後には元に戻っているかもしれない」と語った。USPSは声明で、税関・国境警備局と連携し「荷物の配達の混乱を最小限に抑えるため新たな対中関税に関する効率的な徴収メカニズムを導入する」とした。
米中首脳会談予定なし/事情に詳しい関係筋によると5日時点でもトランプ大統領と中国の習近平国家主席との電話会談は予定されていない。トランプ氏は4日、米中間の貿易戦争が激化する中、習氏との会談を急いでいないと述べた。
製造業の米国回帰が主目的/ベッセント米財務長官は5日、就任後初のメディアインタビューで、トランプ氏の関税計画は主に製造業を米国に戻すことを主な目的としていると述べ医療用品や造船業を対象分野として挙げた。

(コメント:違法薬物は中国から輸出される少額の輸入小包に混ざって入って来るという報告が過去にあり。安価な衣料品や小物が中心とのことだけど、その中に健康サプリも。違法薬物が、関税ナシで、大量にアメリカへ運び込まれる。制度悪用ハックではある)

■日鉄とUSスチール、買収巡る裁判開始(日本経済新聞2025.02.05)

日本製鉄のUSスチール買収計画にバイデン前大統領が中止命令を出したことを巡り、両社が中止命令の無効などを求めてバイデン氏などを訴えた裁判が3日始まった。両社は同日、原告準備書面を共同提出したと発表した。書面ではバイデン氏が政治的理由から米当局に見せかけの審査を行わせた経緯を詳述した。書面はコロンビア特別区の連邦控訴裁判所に提出した。

(コメント:戦いのゴングは鳴った、というところ。いずれにしても納得の結論が出るよう祈るのみ。アメリカ製鉄の技術は相当に遅れていて「中国の過剰生産とバトルしても割に合わない=製鉄の競争力が維持できない」との話あり)

■FBI捜査官が米政権を集団提訴 トランプ氏による「粛清は違法」(共同通信2025.02.05)

トランプ米大統領の機密文書持ち出し事件や議会襲撃事件の捜査に携わった連邦捜査局FBIの捜査官のリストを司法省が作成するのは違法だとして現職捜査官らが4日、即時停止を求めて首都ワシントンの連邦地裁に集団提訴した。トランプ氏が「粛清」を狙っていると批判した。トランプ氏は司法省やFBIへの不信感が強く、両組織の幹部を解雇するなど思い通りに動かすことを目的として改革を進めている。訴状によるとトランプ氏は司法省に対し両事件に関与した捜査官の審査と粛清を命令。捜査官は2日、具体的役割に関する調査票の記入を求められ情報は上層部に送られると伝えられた。捜査官らは「リスト作成は報復的だ。捜査官や職員を威嚇し今後トランプ氏らの不正行為の報告を思いとどまらせることが目的だ」と指摘。司法省は1月下旬、議会襲撃事件でトランプ氏の捜査を担当した元特別検察官のチームで働いていた検察官らを解雇した。

(コメント:報道されていないけど、警察・司法の汚職が進んでいたのだろうかと想像)

■スカパーJSAT、宇宙安保に重心 地上監視へ27年に衛星網(日本経済新聞2025.02.05)

スカパーJSATホールディングスは2027年に低軌道の地球観測衛星を10基打ち上げる。安全保障分野での監視需要を見込み、衛星画像を防衛省などに販売する。政府は地上を観測・監視できる衛星通信の開発・利用を拡大する宇宙安保構想を掲げる。地政学リスクの高まりを受け、安保に重心を置いた自前の観測網を整える。地上150-2000キロメートル程度の上空を周回する低軌道の小型衛星を打ち上げる。

■NHKが日本IBMを提訴 システム開発で54億円請求(共同通信2024.02.04)

NHKは4日、システム開発の業務委託契約の解除を余儀なくされたとして日本IBMに支払い済みの代金の返還と損害賠償など計約54億7千万円を求める訴訟を東京地裁に起こしたと発表した。提訴は3日付。NHKによると2022年12月、受信料関連の業務全般を担う「営業基幹システム」を刷新するため27年3月を納期とする新システム開発の業務委託契約を日本IBMと締結。同社は1年2カ月以上にわたり開発を進めてきたが昨年3月にNHKに対し大幅な開発方式の見直しが必要であると伝え同5月には1年6カ月以上の納期延長が必要と申し入れた。NHKは事業継続に甚大な支障が生じるとして昨年8月に契約を解除。支払い済みの代金は約31億円に上った。NHKは日本IBMに返還を求めたが、その後も返還されず提訴に至ったという。システムの刷新は01年以来で計約80億円の予算を投じる計画だった。日本IBMは取材に「このような形になり非常に残念。訴状が届いていないので現時点では詳細なコメントは差し控える」とした。

(コメント:プロジェクトマネジメント失敗…の事例とかになるでしょうか。随分と大きなところが、スゴイ事になったなという驚き)

■再エネ支援、26年度に初の削減 輸入バイオマス対象外に(日本経済新聞2025.02.03)

経済産業省は再生可能エネルギー支援の範囲を初めて縮小する。26年度から輸入木材などを使うバイオマス発電を対象から外す。輸入価格の高騰で新規参入が途絶え、将来的な発電コストも太陽光の4倍近くに高止まりするのが背景にある。バイオマス発電は木材やアブラヤシから採れるパーム油を燃やしたり、生ごみから発生するガスを利用したりして電気をつくる。

(コメント:民主党政権時代の「マイナス置き土産」が、この物価上昇の中で、解決の方向に向かったという形でしょうか。「理想・理論」だけの法律はマイナス効果が大きいのが現実)

■トランプ関税、自動車業界に打撃 日系「想定せず」困惑 米国勢も深刻(時事通信2025.02.02)

トランプ米大統領が決定したメキシコとカナダに対する25%の関税は、両国を供給網に組み込んできた自動車業界への影響が甚大だ。日系メーカーは「北米の中で関税がかかる事態は想定してこなかった」関係者と困惑。供給網で両国により依存している米国勢も深刻な状況に追い込まれている。野村証券の試算ではメキシコとカナダからの輸入品に25%、中国に10%の追加関税が導入された場合、米ゼネラル・モーターズGMの2025年12月期の営業利益が約8割も下押しされる。影響が大きい順に米クライスラーを傘下に持つステランティス、マツダ、米フォード・モーター、ホンダ、トヨタ自動車と続く。GMのバーラ最高経営責任者CEOは1月下旬の決算説明会で「大統領は政策と規制を通じてGMのような国内メーカーに害を与えるのではなく強化したいと考えているはずだ」と牽制していた。関税の影響を緩和するため米国内での製造分を増やすなど対応を急ぐ方針だがダメージを帳消しにすることはできそうにない。日系ではメキシコから米国への輸出台数が多い日産自動車の苦境が深まりそうだ。野村の推計では追加関税がなくても26年3月期に営業赤字が見込まれていた。関税で約10億ドル=約1550億円の費用が生じる可能性がある。メキシコに加えカナダにも生産拠点を持つトヨタとホンダには、さらに多額の関税費用が生じる見通し。関税は最終的に車両価格のインフレを引き起こし販売に響くとみられる。

(コメント:米ゼネラル・モーターズは、関税の影響を緩和するため米国内での製造分を増やすなど対応を急ぐ方針とのことだけど、米国の教育レベル低下が深刻との報告あり。読み書きソロバン能力が要求されるが、高卒レベルにも達しない成人が多い。ほかは不法移民。米国成人21%非識字者。米国成人54%小学校6年生以下の識字率。工場が戻って来ても工業生産に必要な知識技能を持つ人材の確保が困難な状況と思われる)

■カナダ・メキシコが対抗措置 米関税に、加は25%報復(時事通信2025.02.02)

カナダのトルドー首相とメキシコのシェインバウム大統領は1日、米国の25%の関税引き上げに対し対抗措置を実施する方針を明らかにした。カナダは米国の輸入品に25%の報復関税をかける。トルドー氏は記者会見し米国の関税引き上げは「カナダ国民に打撃を与えるだけでなく、米国民に実際に影響をもたらす」と警告。米国からの輸入品1550億カナダドル=約17兆円相当に対し25%の関税を課すと発表した。まずは4日に300億カナダドル分に対して発動。その後21日間で対象を拡大する。国内企業には代替取引先探しなど対応する時間的猶予を与える。ワインや果物、スポーツ用品、原材料など幅広い品目が対象になるという。シェインバウム氏もXへの投稿で関税や非関税の措置を盛り込んだ対抗策の実施を指示すると表明。米国が関税発動の理由として合成麻薬フェンタニルの流入を挙げていることに関し「過去4カ月間に2000万回分のフェンタニルを含めて40トン以上の薬物を押収、1万人以上を逮捕した」と説明した。シェインバウム氏は米国に対して「メキシコは対立を望まない」と強調。両国の公衆衛生や安全保障の担当者による「作業部会の設置を提案する」と呼び掛けた。トルドー氏もトランプ米大統領との会談を望んでいると語った。

(コメント:不法薬物を取り締まれ、というメッセージ。安全保障上の脅威に対処する権限を定めた国際緊急経済権限法IEEPAに基づく関税の発動は初。薬物流入が「人命を危険にさらし、医療保険や公共サービス、地域社会に深刻な負担をかけている」。経済産業省と日本貿易振興機構ジェトロは2日、日本企業向けの相談窓口を設置したことを発表)

■揺らぐ欧州の働き方改革 産業弱めた「過度の時短労働」(日本経済新聞2025.02.02)

「ワークライフバランスの先進モデル」ともてはやされてきた欧州発の働き方改革が揺らいでいる。震源のひとつはドイツでじわり広がる週休3日制に対する懐疑論だ。「もってのほか。競争力が失われる」。独板金加工大手トルンプのニコラ・ライビンガー・カミュラ社長に週休3日制の話を振ると表情を曇らせ、労働時間短縮が産業の弱体化を招くとの危機感を口にした。

■米LA山火事が鎮圧 29人死亡、1万6200棟超損壊(時事通信2025.02.01)

米西部カリフォルニア州の消防当局は1月31日、ロサンゼルス近郊の複数地域で大規模な被害をもたらした山火事が鎮圧されたと発表した。米紙ニューヨーク・タイムズ電子版が報じた。同紙によると、イートン地区とパシフィックパリセーズ地区の火災は同日夜までに鎮圧。2地区では1万6200棟以上が損壊した。焼失面積は約150平方キロ。少なくとも29人が死亡した。現在も少なくとも14人の行方が分かっていない。山火事は1月7日に発生。強風によって火の手が広範囲に広がり、一時は約18万人に避難命令が出された。命令は既に解除されており、ここ1週間ほどは火の勢いは落ち着いていた。

■埼玉の県道陥没、救助活動を中断 水流入で、2日午前に再開協議(共同通信2025.02.01)

埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、地元消防は1日夜、穴の中に水が流入した影響で、運転手とみられる男性74の救助活動を中断したと明らかにした。2日午前、県と協議した上で再開可能かどうかを決める。1日午前には穴に重機を投入するためのスロープが完成し、がれきの撤去に着手していた。がれきの隙間から水が湧き出ていることが判明し、作業員らの安全を確保するため、1日午後5時ごろ中断が決まったとしている。熊谷地方気象台によると八潮市内は2日午前に雨や雪が降る可能性がある。大野元裕知事は1日、現場視察後の危機対策会議で「二次被害の防止に努めながら引き続き着実な対応をお願いしたい」と語った。県や消防によると穴の深さは地下の破損した下水道管まで最大約15メートルある。内部には高さ約8メートルにわたり倒壊した信号機や電柱、アスファルトが散乱しており、まずこうしたがれきを重機で取り除く。続けて消防隊員らが手作業で男性を捜索する。土木の専門家などが安全確認をし、慎重に作業を進める。

2025.02.11ホームページ更新

《深森の帝國》ホームページ
《https://mimoronoteikoku.tudura.com/index.html》

物語の本流>第三部「マレヒト」>第七章「雨竜島・後篇」全44ページ分を追加

物語の傍流>千夜一夜テイスト異世界ファンタジー小説コーナー、第3パート追加

物語の画廊>新作イラスト(カラー)若干数を追加

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2025.02.25イラスト制作公開「コタツとネコ」

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■北斗七星方向から謎の電波 2時間おき、矮星の連星から届く 電波望遠鏡で発見・国際チーム(時事通信2025.03.17)

北斗七星の方向から約2時間おきに30秒から90秒間届く謎の電波の発信源は、地球から約1600光年離れた所にある赤色矮星と白色矮星の連星だと分かった。オランダ電波天文学研究所や英オックスフォード大などの国際研究チームが解明し、17日までに英天文学誌ネイチャー・アストロノミーに発表した。
周期的な電波の発信源では、強い磁場を持ち、高速回転する中性子星が「パルサー」として知られるが、その周期は長くても数秒程度。中性子星は質量が大きい恒星が寿命を迎えて超新星爆発を起こした後に残る天体で、中性子星を含む連星が電波を発信する場合もある。周期が約2時間と長く、中性子星を含まない連星が発信源である例は珍しい。
研究チームは欧州の電波望遠鏡「LOFAR」の観測データを調べ、2015年から20年にかけ、この約2時間周期の電波が届いているのを発見。米国の光学望遠鏡で観測し、まず質量が小さく低温の赤色矮星を見つけた。さらに、電波発信と同期した動きから白色矮星との連星だと突き止めた。
白色矮星は太陽に似た恒星が老化した最終段階の小さく高密度な天体。赤色矮星との共通の重心の周りをそれぞれ1周約2時間で公転している。地球から見て手前に白色矮星、奥に赤色矮星が位置する形で一直線に並ぶタイミングで、双方の磁場が絡んで生じた電波が地球に向けて発信されると考えられるという。

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■シュリーマンの「財宝」と同型の金製品、日本調査隊がトルコで発掘(朝日新聞2025.03.05)

日本の調査隊が発掘を続けるトルコ・アナトリア地方のカマン・カレホユック遺跡で、4300~4200年前のものとみられる指輪などの金製品が出土した。ドイツの考古学者ハインリッヒ・シュリーマン(1822~90)が約1千キロ離れた「トロイアの古代遺跡」で発見したものと同じ型式のものと考えられ、東西の活発な交流が背景にあるという。カマン・カレホユック遺跡は、「鉄と軽戦車」で古代オリエント世界に覇を唱えたヒッタイト帝国(3400~3200年前)の中心部に位置する。「中近東文化センター付属アナトリア考古学研究所」(JIAA)の大村幸弘所長が率いる調査隊が、1986年から発掘を続けている。今年度の調査で、前期青銅器時代に相当する4300~4200年前の住居跡から、指輪や耳飾り、円筒印章などとみられる金製品5点が出土した。壁の凹形の部分に隠すような形で収納されており、指輪などには船底のような形の丸みを帯びた特徴的な装飾が施されていた。

すごい研究。割と短期間で、人生の質が大きく変わるような新薬が出るかも?令和の製薬に、期待。

■子宮内膜症の痛みの原因解明 非ホルモン薬に道筋 鳥取大のグループ(朝日新聞2025.02.20)
https://www.asahi.com/articles/AST2M3VKTT2MPUUB009M.html

激しい痛みなどで女性の社会生活に影響を与える子宮内膜症について、鳥取大医学部が進行と痛みの原因を解明し、その治療薬の候補を見つけたと発表した。妊娠を希望する女性にも経口投与できる、非ホルモン薬の開発につながる可能性があるという。
かかわったのは産科婦人科学分野の谷口文紀教授と大学院生の長田広樹医師、統合生理学分野の檜山武史教授らの研究グループ。
子宮内膜症は20~30代の女性が発症することが多い慢性疾患で、約300万人が罹患しているとされる。月経に伴う痛みや性交痛があり、不妊症の原因にもなる。治療薬としてホルモン製剤が有効だが、排卵を抑えるため妊娠を望む女性には使えないことや副作用の課題があった。
研究には、マウスのおなかに子宮片を移植して子宮内膜症に似た病変を生じさせる動物モデルを使った。子宮内膜症では病変部などでマクロファージと呼ばれる免疫細胞が増加していて、この細胞の表面にあるたんぱく質「P2X4」の働きに着目した。開発中の薬剤でP2X4の働きを阻害したところ、子宮内膜症の病変の増殖と痛みが抑えられたという。
この阻害薬は、手術や事故などで神経が損傷して起きる神経障害性疼痛の治療薬として、医薬品メーカーが開発を進めてきた。研究グループによると、子宮内膜症では神経が損傷するわけではないため、阻害薬が病変や痛みに効くとは考えられていなかったという。
新たな仕組みが分かったことで、子宮内膜症に限らず、神経損傷を伴わないさまざまな疾患の痛みにも幅広く効果がある可能性が出てきた。
P2X4の阻害薬は非ホルモン薬であるため、ホルモン製剤では治療が難しかった患者の治療につながる可能性がある。研究グループによると、すでに神経障害性疼痛の治療薬としてヒトでの安全性などを確かめる試験を終えていて、慢性的に続く咳(せき)症状の治療薬としても期待されている。そうした目的で実用化された場合、子宮内膜症の治療薬としても比較的短時間で実用化される可能性があるという。
谷口教授は「手術や注射薬に比べ経口薬は体への負担が少なく、世界中で非ホルモンの経口薬の開発が求められている。子宮内膜症を抱えながら働く女性も多く、生活の質を上げる一助になるかもしれない」と話す。

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■ウォール街が警戒する「マールアラーゴ合意」国際金融秩序の再編も(ブルームバーグ2025.02.21)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-02-21/SS05KZDWRGG000

保有する米国債と超長期国債との交換を外国債権者に強制とのうわさ/ドル安誘導と借り入れコスト引き下げを目指すアジェンダの一環か/それはあまりに過激で、深く考える正当性すらないように思われた。米国の債務負担軽減のため、トランプ大統領が外国の債権者の一部に対し、保有する米国債と超長期国債との交換を強制する可能性があるというのだ。
「マールアラーゴ合意」のうわさが広がり始めた後、ビアンコ・リサーチの創業者ジム・ビアンコ氏は、話し合いのため20日に顧客を集めた。それが近い将来に起きるとビアンコ氏は考えていないが、そのことはある意味で本題ではない。トランプ氏は、今後4年で国際金融秩序全体を一変させる可能性が十分あるとはっきり述べており、ウォール街は備える必要がある。
30年余りの市場経験を持つベテランのビアンコ氏によれば、米国の債務負担を劇的に再編するという考えは、関税を用いて国際貿易を刷新し、ドル安を誘導し、最終的に借り入れコストを引き下げるというトランプ政権チームのアジェンダ(政策課題)の一環であり、いずれも米国の産業を世界の他の国・地域とより対等な立場に置く狙いがある。
トランプ氏が既に着手した政府系ファンド創設や、安全保障で同盟国により大きな負担を求めることもプランの要素に含まれる。
ビアンコ氏はウェビナーで、「ここで今起きていることについて、大きな視点で大胆に考え始めなければならない。マールアラーゴ合意は実際に存在するわけではなく、コンセプト(構想)であり、金融システムの一部を根本的につくり変える計画だ」と主張した。
トランプ政権のアジェンダの背景にあるアイデアの多くは、大統領経済諮問委員会(CEA)委員長に指名されたスティーブン・ミラン氏が2024年11月に公表した論文に基づいている。元財務省上級顧問のミラン氏は、「持続的なドル過大評価」に起因する経済的不均衡の解消と、国際貿易システム改革に向けロードマップを提示した。
ビアンコ氏によると、ベッセント財務長官の見解とそれは必ずしも食い違うものでない。ベッセント氏は20日、ブルームバーグ・テレビジョンとのインタビューで、「米国は強いドル政策をなお堅持している」と語った。
「ミラン氏とベッセント氏は、同じ聖歌シートから歌っているように見える。全体の構想としてドルの価値を下げ、金利の価値を下げ、国の負債負担を減らすことを期待しており、それが彼らがやろうとしていることだ」とビアンコ氏は指摘した。
同氏は債務スワップのアイデアやトランプ氏のより急進的な提案全般に言及し、「真剣に受け止める必要があり、字面通りに受け取ってはいけない。トランプ氏が北大西洋条約機構(NATO)をつぶして構わないと考えているとすれば、金融システムをつぶして構わないと考えない理由があるだろうか」と警告した。
ニューヨークのプラザホテルで1985年に開催された先進5カ国蔵相・中央銀行総裁会議(G5)でのドル高是正のための「プラザ合意」、米ニューハンプシャー州ブレトンウッズで1944年に開かれた連合国国際通貨金融会議で締結され、第2次大戦後の国際通貨体制の枠組みを定めたブレトンウッズ協定は、現代の国際経済システム確立の重要な節目となった。
いずれも討議の舞台となったリゾート名に由来しており、マールアラーゴ合意もフロリダ州のトランプ氏の邸宅にちなんでそう呼称される。