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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

イラスト:姫君と女官

◆カラーイラスト:明日香姫と峰

明日香姫は、やんごとなき血筋を引く都の大貴族・京極大納言家の姫君と言う設定です。由緒正しい、本物の姫君です。斎王として斎宮に勤めている内親王・朝ノ君の血縁(=詳しく言うと、朝ノ君の姉の孫に当たる。この辺りは血縁関係が入り組んでくるので、設定を覚えていられるかどうか、ちょっと自信ナシ・汗)

明日香姫は、朝ノ君の系統の面差しを受け継いでおり、なおかつ「目の覚めるような絶世の美人」という設定です(=今の花洛帝の系統の顔立ちに比べると、ずっと繊細で華やかな顔立ちになります…、という設定になります。ちなみに明日香姫の父親も、若い頃は、華のある美青年だったのです=ずっと後で出てくる予定)

峰さんは明日香姫の侍女。生まれた時から明日香姫と一緒に育っています。峰さんの父親は、京極大納言家に勤める中流貴族であります(多分、お屋敷の家司か、京極大納言の秘書の一人として勤めている。家司というのは、今で言う執事に当たります…、だそうです)

明日香姫は目下、父親の決めた縁談に反発して、都のお屋敷を家出しています。峰さんは、明日香姫の意思と行動力に驚き呆れつつも、勢いに引きずられて一緒についていった…という感じになります。明日香姫の誘拐未遂事件では、声音に騙されて誘拐犯を手引きするなどウッカリした面がありましたが、物慣れない環境でも上手に適応して、柚羅と瀬都を女童として使いこなしつつ明日香姫をフォローしている辺り、優秀な女官としての片鱗を見せています

(明日香姫と比べると大人しいですが、峰さんも、なかなかの美人なのです)

縁談を持ち込まれるような年齢…というところから分かるように、彼女たちは十代の女の子です。今の高校生(或いは大学受験生)くらい。現代バージョンで遊ぶ時に、それっぽい洋服など着せてみても良いかも知れません(笑)

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私製詩歌「青嵐」

せり上がる 日輪の軌道
鈴の音(ね)さざめき 鳴り渡る……

温(ぬく)める海より 風が起これば
桜の花が 散り落ちぬ

ああ 名残の春よ 日影まばゆし

舞い散る花も 野辺の蝶も 霊(たま)ひるがえり あおい空を かき乱す――

亡き人と 行き逢う時空(にわ)に ときが巡る
何よりも 近くて遠い 夢(よみ)の国
青嵐激(しげ)く 吹き敷くところ

目くらめく 五月(さつき)の陽光(ひかり)の しろさ まばゆさ
燃えるような 躑躅(つつじ)のにおい
切なく寂しく ほろびゆく……われは

白い雲は 雄々しく形を成し
海をすさぶ魚群(なのむれ)のごとく
八重波山を おし渡る

タロット11力

タロット11力

カード・メッセージ=「意志」

主な意味=忍耐、たゆまぬ努力、難関に挑む、勇気、基礎体力、怨敵調伏、不屈の精神、隠れた力を見出す、コントロール(感情の制御など)、征服

カード「戦車」に比べると、静的なイメージのあるカードです。百獣の王・ライオンの皮をかぶった人物をイメージして描画。獣の皮をかぶり、其れまでとは全く異なる視野に触れる事で、この人物は、自らの内なる「得体の知れぬ力」に気付く筈です

己の中に、新たに見出すパワー…暴力的な感情などをコントロールする事は、如何なる賢人にも困難なものであります…古代社会の中では、若者に数々の試練を課す「通過儀礼」がありました。未熟な子供は、その中で大人の意志の力を、そして力の善悪を見出し、その力の巧みな制御を覚えてゆく事で、本物の大人になってゆくのです

『スター・ウォーズ』の主人公ルーク・スカイウォーカーもまた、厳しい修行の最終段階に見出したのは、自らの内なる暗黒面でした。彼は、己の内なる暗黒のパワーと対決して、初めて英雄への道を踏み出したのです

逆位置の場合はやはり、『スター・ウォーズ』における暗黒卿ダース・ベイダーのイメージであると申せましょう。或いは、無気力・臆病・無謀な賭けに出る…などという、意志の脆弱さゆえの、行き当たりばったりな行動を暗示する…と読む事も出来ると思います

☆タロット連作&解釈の一覧を作成=〔ホームページ更新2013.6.14


☆「力」をテーマにした民話伝承で印象深い内容があるので、以下にご紹介:

聖クリストフォロス=旅行者・航海者・自動車の運転者の守護聖人

カトリック教会における伝承(ウィキペディアより)
伝承ではクリストフォロスはもともとレプロブスという名前のローマ人だったという。彼はキリスト教に改宗し、イエス・キリストに仕えることを決意したという。別の伝承ではカナン出身でオフェロスという名前だったともいう。彼は隠者のもとを訪れ、イエス・キリストにより親しく仕える方法を問うた。隠者は人々に奉仕することがその道であるといい、流れの急な川を示して、そこで川を渡る人々を助けることを提案した。レプロブスはこれを聞き入れ、川を渡ろうとする人々に無償で尽くし始めた。
ある日、小さな男の子が川を渡りたいとレプロブスに言った。彼があまりに小さかったのでお安い御用と引き受けたレプロブスだったが、川を渡るうちに男の子は異様な重さになり、レプロブスは倒れんばかりになった。あまりの重さに男の子がただものでないことに気づいたレプロブスは丁重にその名前をたずねた。男の子は自らがイエス・キリストであると明かした。イエスは全世界の人々の罪を背負っているため重かったのである。川を渡りきったところでイエスはレプロブスを祝福し、今後は「キリストを背負ったもの」という意味の「クリストフォロス」と名乗るよう命じた。
同時にイエスはレプロブスが持っていた杖を地面に突き刺すように命じた。彼がそうすると杖から枝と葉が生えだし、みるみる巨木となった。後にこの木を見た多くの人々がキリスト教に改宗した。この話は同地の王(伝承によってはデキウス帝)の知るところとなり、クリストフォロスは捕らえられ、拷問を受けたあとで斬首されたという。