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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

秦帝国の謎の文字

殷王朝と小麦(食文化=麺)の関係を調べていたら、ひょんな事から、中国語会話の講師が運営されているらしいブログに行き当たり、そこに掲載されている画像に「オオーッ」とビックリして、ひっくり返りました。

一目見てひっくり返った、注目の画像。参照先のページ(以下に紹介)より頂きました。

この画像の説明を、同じく参照先のページより抜粋:

◆(以下、引用始め)◆

これもれっきとした漢字です。総画数は56画と字画が最も多い漢字でありながら、字典には載っていない本当に不思議な漢字です。小麦を打ったりこねたりする時、あるいは麺を食べる時に生じる音を表します。この漢字の由来ははっきりとしていないのですが、秦王朝の宰相が作り出した文字であるという説があります。

秦はもともと西方の諸国の一つで、中原(中央)からみれば辺鄙な田舎でしかありませんでした。そんな秦の中原への憧れとコンプレックスが複雑かつ独創的な漢字を作り出させたのかもしれません。

また、秦という国は今でいう陝西省にありました。この地域は古くから小麦を主食とし、毎度の食事では必ず一杯は麺を食べないと、完全な食事じゃない、というふうに言うのだそうです。ここから人々の生活に麺は切っても切れない深いつながりがあることがわかり、秦の麺文化が宰相を通してこの文字を創造させたと考えても不自然ではないように思います。

漢字一つ一つに歴史があり、その誕生にも物語があります。そう思って漢字を眺めてみると、小さな文字に壮大なロマンが秘められているのだ、と言うと大げさでしょうか!

読み=bióng, biǑng

◆(以上、引用終わり)◆

参照先のページ。http://tokutokuchinese.blog15.fc2.com/blog-entry-30.html

中国語会話の講師が運営していらっしゃるようです。

発音記号は見慣れないものですが、ビオウゥーン、と発音するのでしょうか?何となく、麺を「ビヨーン」と一気に打ち伸ばしている光景を連想です。

謎の文字をジーッと観察すると、真ん中辺りにさりげなく、「馬」の漢字が見えます。秦の民は騎馬民族であった、または馬と関連の深い西域の民だった、という事がうっすらと滲み出ているような。

そして、「馬」の漢字の両側に、「長」の漢字が並べられています。数百年後の陝西省の都が、「長安」と呼ばれるようになる事を予兆しているようで、面白いです。部首的には「道」なのも、シルクロードを思わせて、意味深。

現代でこそ色々言われてますが、歴史の彼方までさかのぼってみると、彼らが受け継いできた文化もまた、本当はとても深いのだと感心するばかりであります。地方伝統文化は偉大ですね。

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