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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

色彩絵:炎と花

構想段階のストーリー『炎と花』の登場キャラ。

舞台は、中世ペルシャが混ざった感じでしょうか。少しペルシャ化したビザンティンみたいな雰囲気を想定しています。

『炎と花』はこの二人の名前に由来していて、左の儀式用の剣を構えている子の名前が「フレア(炎)」、そして、右の巻物を開いている子の名前が「フロラ(花)」です。

大陸の交易路(シルクロード風)が数多く交差するアルカサル中原。そこは、かなり凸凹な地形で、砦から発展した群小国が多いのです。だから「アルカサル」中原です。

その中の群小国のひとつ、「アルフ王国」に出生した一卵性双生児の王女たちが「フレア」と「フロラ」です。

アルカサル中原の諸王国は、おおむねゾロアスター教(拝火教)に似た信仰を持っていて、火の神聖性を重視している…と言う風です。なので、火の色である真紅の髪、真紅の目に生まれついた双子の王女たちは、特に火に祝福された「めでたい子」とされています。

アルフ王国は弱小国で、隣近所の国からの工作員も多く、陰険タイプの宰相ヴァルガスが汚職に手を染めており、結構、国の中がゴタゴタしている状態。双子の王女は、祝福された子として、国家の立て直しを期待されちゃったりしています。

フレアとフロラの母親(シーリア)は、元々、友好国から輿入れして来たお姫様で、病弱で早死に。父親(アルフ王ユーフス)は、優しいけど、ちょっと頼りないタイプで、宰相の専横を許してしまっています。

外交に、陰謀に、冒険に、乙女らしい恋バナも有り。なお、ユーフスの一番信頼する老博士(魔法使い)の入れ知恵で、活発な性格のフレア姫は、女の子という事を隠して「フレア王子」という事になっています。世継ぎの男子が居るという事で、国民を安心させるためです。

フロラ姫は母親に似て、読書好きの、お淑やかな性格。老博士の薫陶を受けて、魔法もちょっと扱えたりします。

政敵たる陰険宰相ヴァルガスは、フレア王子が本当はフレア姫では無いかと疑っており、たびたびスパイを放ったり、暗殺者を回したりしています。

妙齢になった二人の王女は、陰険宰相に迫られて、結婚相手を考えざるを得ない羽目になっており、そんなところへ、アルカサル中原の強国(名称未定)から、宰相の手入れで外交使節がやって来て、疑惑に疑惑を重ねた、すったもんだの末…というのが想定上のストーリーです。

(おまけ)メイキング図

まず、アタリを取る=これは、ほとんど殴り書き。人体を極端まで単純化した、丸と棒をザッと置いたモノになります

下絵のネタとなる描線を重ねて行く。人物の表情や衣装の雰囲気などを乗せてゆく

下絵を削り出す

鏡像にして崩れチェック

一気にペン入れ

イメージに沿って、色を置いていって、カラー絵、完成。

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ファンアート色彩絵コレクション2017年版

★秋月忍さま執筆作品『星蒼玉http://ncode.syosetu.com/n4406ch/』(小説家になろう)主人公、赤羽晃志郎&朱雀。異色の和風ファンタジーという感じ。魔法を使う武士(浪人)…という設定が興味深い物でした。南総里見八犬伝とか、その辺りの空気感も感じました

『星蒼玉』ヒロイン

『星蒼玉』主人公の姉

『星蒼玉』二次創作『呪詛喰いhttps://ncode.syosetu.com/n6631dw/』女主人公ホツマ


★片平久さま執筆作品『よろず歌詠む~http://ncode.syosetu.com/n5168dn/』(小説家になろう)人ならざる者、イチシ。イメージの難しさに長く迷走し…迷いつつも印象は起こせたと思案。着物文化などの描写が印象的な作品です。登場人物の行く末が気になる小説です


★津月あおいさま執筆作品『明晰夢の天使http://ncode.syosetu.com/n8456eb/』(小説家になろう)登場人物、年の差カップルとされてます2人。夢と現実が入り交ざる終末世界的な光景の中、ヒロインキャラが持つ、熾天使を思わせる不思議な赤い翼の描写が印象的です

★津月あおいさま執筆作品『魔法猫ファンネーデル~http://ncode.syosetu.com/n1553dv/』(小説家になろう)キャラ、ファンネーデル君をイメージ。不可思議な経緯にビックリさせられながらも、青い目の色の描写と共に、少年らしい繊細さが印象に残りました


★成宮りんさま執筆作品『ファザコン中年刑事とシスコン男子高校生の~(現時点の連載=)http://ncode.syosetu.com/n6655ed/』(小説家になろう)藤江周&メイ&プリン。最近お目立ちの不思議なエビキャラのギャグ&ユーモアが面白くて、追加してみました♪

★成宮りんさま執筆作品『火曜(更新とは限らない)サスペンス~http://ncode.syosetu.com/n5809dv/』(小説家になろう)の登場キャラクター、藤江美咲さんをイメージ。小説に出て来る旅館『御柳亭』の仲居さんだったという事で、そういう感じで描写してみました


2017/09/30付、編集

華夏の時空を読む

《青銅文明の出現》

いわゆる中華文明、殷で有名な青銅文明の年代を調べてみると、前1600年~前1100年頃、という事です(二里頭文化の青銅器は前2000年までさかのぼる)。これは西アジア・オリエント地域に栄えた青銅の諸文明に比べると、いささか歴史が浅いのです。オリエントに栄えた青銅の諸文明の年代は、前3000年頃なのです。

…何故に、この時期に中原の青銅文明が登場?という疑問が、湧いて来ました。

あれだけ入墨装飾に凝った人々が、青銅の造形に凝らない筈は無く、青銅技術を昔から知っていたのなら、青銅文化も西アジアより早くから進んだ筈だ…という意見(ちなみに三星堆文化の方は、曖昧な直感ですが、はるかに原住民の血に近いものを感じました)

という訳で、立ててみた仮説。

中原の青銅文明、それは西アジア由来で、ある時期に、到来したものである。到来ルートは不明である。インド洋を航海しての南方ルートの方が早かったかも知れない。その場合は、「中原」は、「北部辺境」として考えなければならない。華夏における青銅文化の先進地帯の位置については不明という事で、いずれにせよ、「文明&民族&物品」一式で到来し、それに刺激されて、中原の文明が開花した…という可能性が濃い。

一方で、殷を構成した混成民族は、間違い無く華夏の原住民と同様に、文身習俗も、華夏の大地の神話も、受け継いでいた…華夏の原住民の血が色濃く混入した部族。

この食い違いは、華夏の大地の銅山開発にかかった数百年…が、生み出したものかも知れません。その間に、異なる系統の青銅文化を担っていた民族がパラパラと到来した、或いは、長江流域の原住民の間で様々な青銅文化が生まれて、黄河流域へ北上していった、という事も考えられます。

実際、長江流域のほうが、優秀な銅山が多いようです。調べてみると、古代の巨大銅山というのは、4エリア程度が稼動していたようです。甘肅省地区。中條山(よく分からなかったけど、河北省らしいです)地区。長江中下流域地区。川?(?=シ+眞)地区。

川?の部分の、?に相当する漢字は読めませんでした/目測だと、どうも貴州省か四川省か、その辺りらしいです。

※チベットのほうも、20世紀の資源調査か何かで、新たな銅山、金鉱床、そういったものが発見されて、チベット青蔵鉄道…資源運搬用の鉄道だという噂があるのですが、何とも複雑な気持ちになります。上古の長江でやった事を、チベットで繰り返しているのだろうか?という感じです。

中原エリアの青銅文明は、そもそもの初めから、資源奪取ウォーズの気配の濃い、獰猛な文明だったのかも知れません…そういう事を暗示する古代の伝説群も見つかっています。