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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

紫陽花のいろ定めなく

☆当ブログ3周年記念として、こしらえてみた記事です(特別イラストつき)☆

o(・・*)o<3周年記念と言う事で、あじさい背景の美人画を公開。パソコン体力の都合で小さな作品になっていますが、頑張って、丁寧に描いてみました(背景は写真となっています。あじさいは細かいので、本格的に描くと線が密集して黒っぽくなってしまう)。

女性のデザインは、幻想的な万葉バージョンです。前回のカラーイラストが「陽」なら、今回のカラーイラストは「陰」という感じ?(by 深波)

…何となくですが、美月が気になる花は、あじさいです。

あじさい…日本原産の草花、学名は〝Hydrangea〟ハイドランジア。

その意味は、「水の器」。

花言葉は…うーん、あまり良い意味を当てられておりませんね…^^;

あじさいが気になりだした「きっかけ」って何だったかなあ…と、長いこと考え込んでおりまして、ようやくにして思い出したのですが、それが、すこぶる変わった理由だったので、当ブログ運営3周年を記念して、書き出してみました。

最初に注意ですが、これは、多分、小学生低学年の頃の記憶?なのですね。

だから、現実と夢想の区別がついているとは、とても言えません…^^;

あまり自慢できるものでも無いですが、小さい頃は、半分夢の中に居るような感覚で過ごしていたような…、夢と現実の区別を理解していない状態だったらしいのです。

大きくなってから話を聞いて「ふーん?」って思ったのですが、どうも、平均の子供より言葉の発達がえらく遅かったらしく、ものすごい無口だったこともあって、親をやきもちさせていたようなのです…(自分では、超・無口っていう自覚が無かったです。「おっとりペース」って案外、こういうところから来てるのかも…)

えーと、この辺はやはり、思考は言語によって…云々…でしょうか。

で、やっぱり今の季節の頃だったでしょうか、小さい美月は、家の近くの公園で遊んでいたはずなのですが、ふと気が付くと、知らない町を歩いていました。何故、どうやってそこに行ったのか、全然覚えていないのです(=だから、もしかしたら夢の中の記憶なのかも)。

赤味があって、セピア色っぽい光景…時刻はお昼?に近かったと思います。

で、何故か「家からはとても遠い場所」という事だけは知っていたのです。

当時の記憶が極めておぼろなので少し怪しいですが、桜木町とか関内とか、その辺りだという、明確な身体感覚(=場所感覚?=)がありました。「レトロな本屋さんみたいなのがあって、柳のような木が生えてた」って事だけは覚えているのですが…^^;;

しばらくすると、空にすさまじい轟音。見慣れない機影が幾つか…いっぱいかな?

一瞬だったか、一時間だったか…というのは全然覚えていないのですが、気が付くと、目の前の少し古そうな木造家屋が炎上していたのです。ボンヤリと周囲を見回すと、周囲のセピア系統の光景も、やはり、火炎地獄よろしく燃えておりました(火の海という感じ。炎の色だけは強烈にリアルだった)。

そんな事態なのに、何故かセピア系じゃない方(=青味がある方=)の、行き交う人々は冷静で…セピア系の火炎地獄の光景の中では、灼熱の黒い煤煙が広がり、大地を揺るがす幻のような大きな重低音…とか、腹の底まで響くような重苦しい爆音が何回も響くのですが…(うーむ。殆どおぼろですが、子供ながら、悲惨な光景にショックを受けていたかも知れないです)…

…時間は全然覚えていないのですが、そうした光景の後、あじさいでいっぱいの、広い庭か、境内におりました(あれだけの広い庭というのはあり得ないので、境内かも…)。いつの間にか雨が降っていたらしく、そこは、分厚い雲の下、闇のように薄暗く、じっとりと濡れていて、すごい湿気でした。

この辺りになってくると、記憶も飛び飛びで、カオスになってきます。身体感覚だけはリアルに覚えておりますが…現実と夢の区別が付いていない、ボンヤリした子供だったので、こういう事態にあんまり驚かなかったようなのですが、大人になってからだと、少なからぬ精神異常をきたすのでは無かろうか…^^;

境内いっぱいに咲き乱れているあじさいをしげしげと眺めていると、あじさいの大きな株の向こう側を、ボンヤリした人影がスーッと横切りました。白っぽい着物を着た若い女性だったのですが、何処か変な感じがしました。小さいなりに理解力を働かせて、あのセピア色の火炎地獄の中で「死んでいた人」だと、強烈に「納得」しておりました。

…子供の論理なので、この辺の大いなる矛盾は、ご了解の程…^^;;;;

その後の記憶は、混沌としています。

あじさいの後でぷっつりと記憶が途切れており、いつもの夕食の記憶から再開しています。

…まあ、こういう謎めいたきっかけで、あじさいに少し気がある訳なのです…;^^ゞ

数年後(と言っても、小学校高学年の頃ですが)、歴史を学ぶ年頃になりまして、「横浜大空襲」というのがあったのを知りました。今あらためて検討すると、夢か現実かは不明ではあるものの、その種類の光景に似ているかも知れないと思いました…^^;;;

…小さいなりに、セピア色っぽい火炎地獄の光景と、あじさいの向こうに現れた不思議な女性の姿は、割とはっきり覚えております。何だか不思議な話であります…

◇五月雨は紫陽花の色定めなく闇めく道に降る白き夢(=私製和歌)
さみだれは-あじさいのいろ-さだめなく-くらめくみちにふる-しろきゆめ
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