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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

詩歌鑑賞:ヘルダーリン「生の半ば」他

『HÄLFTE DES LEBENS』

Mit gelben Birnen hänget
Und voll mit wilden Rosen
Das Land in den See,
Ihr holden Schwäne,
Und trunken von Küssen
Tunkt ihr das Haupt
Ins heilignüchterne Wasser.
Weh mir, wo nehm'ich, wenn
Es Winter ist, die Blumen, und wo
Den Sonnenschein,
Und Schatten der Erde?
Die Mauern stehn
Sprachlos und kalt, im Winde
Klirren die Fahnen.

『生の半ば』(ヘルダーリン詩集/岩波文庫/川村二郎訳)

黄色い梨の実を実らせ
また野茨をいっぱいに咲かせ
土地は湖の方に傾く。
やさしい白鳥よ
接吻に酔い恍(ほう)け
お前らは頭をくぐらせる
貴くも冷やかな水の中に。
悲しいかな 時は冬
どこに花を探そう
陽の光を
地に落ちる影を?
壁は無言のまま
寒々と立ち 風の中に
風見はからからと鳴る。

『夕べの幻想』

……
夕べの空にひとつの春が花開く。
数知れず花咲く薔薇、そして安らかに輝く
金色の世界。おお、そこへ僕を受け入れてくれ、
深紅の雲よ! そしてあの高みで

光と大気の中で、僕の愛と悩みが溶け去ってくれるなら――
しかし、愚かな願いに追い払われたかのように、魔法は
逃げて行く。暗くなり、そして空の下に
僕は一人きりだ、いつものように。

さあ、来たれ、優しいまどろみよ! 余りに多くを
心は渇望する、しかし最後には、青春よ、お前は次第に消えて行く!
安らぎのない、夢がちな、お前は!
(高木昌史訳)

Abendphantasie

……
Am Abendhimmel blühet ein Frühling auf;
Unzählig blühn die Rosen und ruhig scheint
Die goldne Welt; o dorthin nimmt mich,
Purpurne Wolken! und möge droben

In Licht und Luft zerrinnen mir Lieb und Leid! ―
Doch, wie verscheucht von töriger Bitte, flieht
Der Zauber; dunkel wirds und einsam
Unter dem Himmel, wie immer, bin ich ―

Komm du nun, sanfter Schlummer! zu viel begehrt
Das Herz; doch endlich, Jugend! verglühst du ja,
Du ruhelose, träumerische!
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近江商人のスピリット

こんな不安な時代だからこそ、戦国乱世を生き抜いた近江商人のスピリットを調べてみました。

・・・近江商人とは、琵琶湖東の五個荘、八幡、日野の農民階層から行商で身を起こし、三都(江戸・京都・大阪)や全国各地に出店するほど成功した豪商達を指します。近江商人を創始者とする現代企業は多く、髙島屋、大丸、伊藤忠、丸紅、ワコールなどが挙げられます。

近江の国では浄土宗や浄土真宗が非常に盛んであり、これらの宗教が市場経済の整備を促し、江戸時代の三都の繁栄を築いた事は、有名です。日本では、近江商人に代表されるように、商人達が信奉した浄土宗系の仏教が、市場経済の発達を促したのでありました。

近江商人に限らず、江戸時代に至って財を成した豪商たちには、市場整備・管理だけではなく、寺社仏閣への寄進や橋の建造、街道の整備など、多岐方面での活躍が見られるという事です。

中世時代、新しいタイプの宗教が近代経済の誕生を促した事は非常に重要であり、たとえば欧州では、禁欲と労働精神を是としたプロテスタントが、その役割を果たしたのであります。これがいわゆるブルジョワジー層(商工業者)を構成し、市民革命の主役ともなったものです。

東西を通じて、歴史上の著名な経済人(豪商)が資本蓄積をなす際に、職業への精励、倹約精神、小欲知足といった基本的な経済倫理を説く宗教を信奉していた事はよく知られています。

反対に、現実逃避的な禁欲を旨とする修道院など、カトリックを信奉する地域では、近代資本主義が十分に育つことはありませんでした。一部の教会への富の集中はありましたが、教会中心に富が集中・固定するばかりで、近代的な市場経済を起こせない状態だったのです。

同じようなケースはアジアでもあり、出家者と僧院を中心とする上座仏教が栄えた東南アジアでは、華僑資本が入り込むまでは、自らで近代経済を起こす社会的仕組みが無かった、と言われています。

現代情勢としては、この近代経済倫理の基礎となった宗教は、歴史の表舞台からは絶え果てていると言われています。つまり、国民倫理として、憲法や国家倫理に移植されたという事です。日本では、教育勅語や国家神道が、その象徴であったようです。今でこそ色々と言われておりますが、今に続く社会クオリティや民度レベルへの寄与の大きさを考えると、もう少し公平に分析されていても良い筈なのですね…複雑…^^;;;

古いタイプの宗教は、宗教法人ないしは新興カルトとして存続しているか、あるいは国家保護を受けられずに衰退するままにあるか、どちらかであると言われています。なお、地域の支持が強固な地域にある宗教組織や、観光などで人を集める神社仏閣は、その限りではないようです(ただし、経営優先で、宗教性が非常に薄くなっている場合が多いらしい)。

・・・《添付資料》・・・

三井に次ぐ豪商であった近江商人の中井源左衛門良祐が子孫に示した「金持商人一枚起請文」:

もろもろの人々沙汰し申さるゝは、金溜る人を運のある、我は運のなき抔(など)と申は、愚にして大なる誤なり。運と申事は候はず。金持にならんと思はば、酒宴遊興奢を禁じ、長寿を心掛、始末第一に、商売を励むより外に仔細は候はず。

此外に貪欲を思はば、先祖の憐みにはづれ、天理にもれ候べし。始末と吝(しわ)きの違あり。無智の輩は同事とも思ふべきか。吝光りは消えうせぬ。始末の光明満ぬれば、十万億土を照すべし。かく心得て行ひなせる身には、五万十萬の金の出来るは疑ひなし。

但し、運と申事の候て、国の長者とも呼ばるゝ事は、一代にては成がたし。二代三代もつづいて善人の生れ出る也。それを祈候には、陰徳大事をなさんより全別儀候はず。

後の子孫の奢を防んため愚老の所存を書記畢。

:::意味:::

諸々の人々が、「金持ちは運があるから。自分には運が無いから」などと言うのは、愚かにして大変な誤りである。運などという事は無い。金持ちになろうと思ったら、贅沢をやめ、健康長寿を心がけ、倹約を第一に、商売を励むより他に、道は無い。

それ以上欲をかくと、先祖からも見放され、天の理からも外れるだろう。倹約と、ただのケチとは、違う。バカな者は同じ事と思うのであろうが。ケチばかりしていると、光は消えるものだ。倹約の光が満ちれば、十万億土をも照らすものだ。このように心得ておれば、運があり、必ず大いなる富を得るのだ。

但し、運があっても、天下一の長者ともなるには、一代では難しい。二代三代と続いて心がけの良いものがいないといけない。そのためには、ひたすら陰徳を積み、良い行動を続けるより他に無い。

後の子孫が奢らないように、あらかじめ書いておく。

・・・《以上》・・・

・・・うーむ。

さすが、戦国乱世の世をリスク・ヘッジして生き抜いた近江商人、なんともスピリットあふれる骨太な文章です^^;;;

財テクとか言って、どうやったらラクに大金を稼げるだろうか、というような事ばかり考えているバブル時代のプチ投資家には、到底思いつかないような文章かも知れません(汗)

いろいろとお勉強になりました。是非、制作中の物語に生かしてみようと思います^^

イラン・イスラエル戦争に関する私見

このエントリを書こうかなと思ったきっかけは、『青革の手帖』さまの9月29日エントリです。

「たまに訪問」を始めたのは多分、去年の冬で、イスラエルのガザ爆撃のニュースが始まりだったような(カレンダーは妙に覚えています。2008年12月28日だったと思う)。当方の頭が悪すぎて、先方に書かれている内容の半分も理解できてなかったりするのですが…^^;

・・・「イラン、シャハブ3を発射」 イスラエルとの対立激化も(青革の手帖)

個人的に「浅き夢見し」カテゴリでも書きましたが、イラン・イスラエルに接するペルシャ海とか東地中海とかは、「世界の終末」というタイプの夢で出てきた事があり、「運命の軌道のどん詰まり」の場に至ったとき、現実に悲惨な流血があるのではないか…と心配しています。

某ブログのリンク集で発見した予言研究ブログ『ヤスの備忘録』が興味深くて、色々めくって読んでいたのですが、イスラエルに関して「ギョッ」とするような内容が書かれていて、気になってしまいました。

長くなりますが、以下引用(英数字は半角に改め、リスト化のため連番形式):


・・・「2009年地獄の夏に向かって5」より・・・

ALTA709:8月16日の記事

イスラエルの過ちに関して

  1. イスラエルは「恐怖」の基づき「馬鹿な」で「残虐な」「間違い」を犯すことになる。
  2. この攻撃はイスラエルの計画通りには進まず、いくつかの「決定的な間違い」を犯す。その結果、イスラエルは「何世代もの間」「呪われた部族」とされてしまうだろう。
  3. 他の国の「国民」も「死の雨」と「死の風」の犠牲となるだろう。その規模の大きさと「むごたらしさ」を見て、「イスラエル政府」は初めてその悲惨さを「自覚」するようになる。
  4. 多くの「無垢の市民」の死はイスラエルの「傲慢さ」の原因がある。
  5. この戦争の結果、原油価格は「500ドル」まで高騰し、「ドルの死」とともに「世界経済」は「破滅」する。
  6. これの結果に世界の「市民」は「怒り」、「イスラエルとのあらゆる関係」が切断され、また「イスラエル」と名前のつくものはすべてボイコットされるようになる。

これに続き、1月3日からALTA1109の配信が始まったが、そこには以下のようにある。

ALTA1109パートゼロ 1月3日配信

  1. 「イスラエルの過ち」というキーワードは南アメリカの国々、特にブラジル、アルゼンチン、パラグアイとの関係を大きく変化させてしまう。これらの国々は「欠乏の発生」「移動の制限」のキーワードと強く結び付いているため、まずこれらの国々がイスラエルのボイコット運動を始めるのだろうと思われる。
  2. イスラエルの過ちは、イスラエル軍が敗退し、イスラエル社会が大きなショックを受けることと結び付いている。
  3. 南アメリカ諸国のイスラエルボイコットが起点となって、イスラエルは戦争を拡大する。だがこの戦争にイスラエルは敗退し、イスラエル軍は削減をよぎなくさせられる。この一連の出来事はすべて「イスラエルの過ち」というキーワードの内容である。

・・・「いよいよ地獄の夏なのか?1」より・・・

イスラエルのイラン攻撃について

  1. 戦争というのはイスラエルがイランを攻撃するのである。これは感情値が大きく変化する10月26日以降に発生する。
  2. この攻撃は空爆だが、イランの人口が密集している地帯に対して行われるため膨大な数の一般市民の犠牲者が出る。
  3. イスラエルは攻撃の残虐さを否定するが、一方では自国の破壊力を誇示するような態度に出る。イラン攻撃はイスラエルの視点から見ると戦略的に成功する。
  4. だが少し時間をおきながらも、このイスラエルの攻撃は激しい反撃に会う。この反撃でイスラエル軍は壊滅的な打撃を被る。
  5. この後、攻撃はイスラエルと関連した世界中の施設が対象となる。この攻撃が始まると、イスラエルは困り国際社会に助けを求める。しかしながら、これ以降イスラエルにとって状況は軍事的にどんどん悪化して行く。
  6. ビルダーバーガーに支配されたアメリカの政府はイスラエルの側に立ち、イスラエルを援助する決定をする。だがこの決定はアメリカに大きな犠牲を強いることになる。
  7. まず、イスラエルを助けるためにアメリカ軍が中東に投入される。これでアメリカ軍に大きな犠牲が出るがそれだけではない。
  8. 中東に投入される米軍はヨーロッパに駐屯している米軍である。このためヨーロッパの米軍は手薄となり、ヨーロッパの米軍基地が報復攻撃の対象となる。これにより、米軍に大量の犠牲者が出る。
  9. アメリカ政府のイスラエルを支持する方針は、米国内で激しい反対運動に会う。だが、イスラエルを支持する運動も盛り上がり、一時的にはこちらの運動が反イスラエルの運動を圧倒する。
  10. だが、米軍の死傷者の数が増加するに及んで状況は一変する。政府はパニックする。
  11. イスラエルのイラン攻撃とそれに続く報復攻撃の嵐で国際貿易は完全にストップしてしまう。これにより食料価格は高騰し、死亡率は高まる。
  12. 一方、米国政府は中東戦争に深く関わる。そのため徴兵制を復活させようとするが、米国内ではこれに反対する大きな運動が発生する。これは抗議運動から革命の規模にまで発展する。
  13. だが政府はこの反対運動を大変な暴力で抑圧する。
  14. 東南アジアの秩序が崩壊するが、これによりビルダーバーガーに支配された米国政府は中国に対して大きな間違いを犯す。この間違いにより米国は軍事的に中国に圧倒されてしまい、この結果、世界的に力の空白が生まれる。
  15. ビルダーバーガーに支配された米国政府は無差別に米軍を投入するため、世界のさまざまな地域で米軍は敗退する。
  16. 核兵器が使用されたり、アメリカ本土が侵略されることはないが、2‐3カ月の短い戦争でも米軍は勝利できずに敗退し、それに伴いイスラエルも焦土と化す。
  17. ドルの暴落と戦争は同時期に起こるが、これによるドル覇権の崩壊は、アメリカのみならずその同盟国も社会的経済的に困難な状態に陥れる。
  18. これにより、米国政府の方針は支持を失いかける。またアメリカの巨大企業が戦争へと関わることになる。
  19. しかし、実際に戦争を起こすのは偶発的な事態である。この戦争はドルの死と関係があるが、これはアメリカの国民に報道されることはない。
  20. だが、多くのアメリカ国民は政府の説明を信じないため、戦争には参加しない。戦争で国民が一つにまとまることはない。
  21. アメリカで行われる最初の大規模なゼネストと反戦運動は、ヨーロッパとアジアで行われる反戦運動とくしくも同じ時期に行われる。
  22. 戦争は11月5日に始まる模様だが、戦争の開始直後から米軍の敗退のニュースが多くなる。
  23. これにより、12月後半から翌年の2010年にかけて、全国的に深い悲しみの期間に入る。そしてアメリカの戦争への介入は、何の効果もなく、米軍の弱さと無能力さを証明することになったと受け取られるようになる。
  24. アメリカ国民の戦争に対する態度は複雑である。しかしながら基本的にそれは全国的な深い悲しみの感情と喪失感、そして怒り、絶望、そして混乱などの言葉によって特徴付けられる。
  25. 10月には、主要メディアのプロパガンダマシーンは反吐が出るような虚偽の報道を大規模に行う。しかしながら、こうした戦争宣伝用の虚偽報道が逆に民衆の反抗と暴動を刺激していることに気づき、3月に入ると報道はトーンダウンするようになる。

以上、今年の秋から冬にかけて、そして年末年始を挟んで、来年2010年3月まで続く出来事である、と予言されているようです。前回、2008年から2009年にかけての年末年始は、イスラエルによるガザ攻撃、という悲惨な流血事件があったわけで、今回も、穏やかな年末年始にはならないかも…というような、不気味な空気がありますね。

これらの予言がどこまで「現実の未来」を捉えているのかは不明ですが、漂う空気感が妙にリアルで気になったので、まとめてみたものであります。早ければ10月には、もう世界中で「情報操作」が行なわれると予測されている訳で、マスコミ報道の傾向に、注意してみたいと思います(本当に虚偽が入り交ざった報道をするのかどうか)…


ついでながら恐縮ですが、2009.9.28暁の夢の記録。

夢の中でふと気が付くと、雨が降り注ぐ町に居ました。雨は強すぎず、弱すぎず、気持ちの良い「中」程度の降雨状態です。感じは今の季節に近かったから、多分、秋霖。冷たく冴えた、透明な雨です(買い物に行く時はちょっと躊躇する感じ。見ているのがベスト)。

美月は夢の中で、何かしら重要なお仕事を任されていたみたいで、「誰か」に呼ばれて、とある邸宅を訪問していました。築20年程度の、中産階級の瀟洒な庭付き洋館っぽい感じです。

そして、「何か」を渡され、それを誰にも分からないように封印するように、と指示されたような気がして、こっくりうなづき、邸宅を出て、雨の中をさ迷っていたのでありました。

さ迷っていた時間は、とても長かったです。夢の中の時間の殆どを占めました。しかも「誰か」に監視されていたみたいで、スーッとあらぬ方に漂い始めると、「こっちの道じゃないよ」と、最初の邸宅に引き戻され、やり直しさせられていたのが、何とも印象深いものでした。

さて、ちょっと気になって、夢の中で「渡された物体」をしげしげと観察しましたが、どうも人間の頭部らしい…しかも、首の上から切断されている…^^;;;;;

でも何故か「ホラー映画」という感じはせず、ようやく辿り着いた緑園の中の「お墓」らしいところに、物体(=多分、人間の頭部=)を念入りに埋め、任務完了となったのでありました。

…だいたいの雰囲気は、バロの絵のイメージだったような…

(参照)「レメディオス・バロ ギャラリー」作品:「精神分析医のところから出てきた女
・・・夢の中の美月は、こんなにスタイルは良くなくて、小人なのですが・・・^^;