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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

深森イラスト遊戯「鹿深氏」他

第一のイラスト。「伊勢道の章」の登場キャラ、役人・鹿深(カフカ)氏です。

実は、鹿深氏の設定は、かなり綿密に決まっていました。彼は亀山城の役人ですが、元々から亀山城の役人だったのではなく、以前は花洛の朝廷に勤めていた新進気鋭の役人でした。大体15年前から20年前くらいの頃でしょうか。当時は20代後半から30代前半だったかなと想像(若いですね)。難題解決に並みならぬ手腕を発揮し、早いうちから上役の信頼を得ており、課長さん&部長さんクラスになっていたと思います。

若かりし頃の鹿深氏、という事で、朝廷の役人の平常の装束、つまり衣冠を着せています。貴族では無いですし、ヒラ役人という地位だから、六位以下の、無紋の浅葱(紺色)のスーツですね。ズボンはかなり悩んだのですが、同じブルー系だとさすがにイラストとしては映えないかなあという事で、グリーン系に。実際の装束では麻のズボンだったりしたらしいので、亜麻色というか、ごく薄いクリーム色だったかも知れませんが…

カモさんの旧友で、一癖も二癖もある人物です。今頃は朝廷の重役で、もしかしたら安倍清明よろしく殿上人クラスにも出世しているだろうに、何故に現在は亀山宿に居るのか?というのは、結構「深い事情」があり…、現代風に言えば、引責問題のとばっちり、派閥争い…

鹿深氏は、あれはあれでイタズラ小僧めいた面白い性格の人ですし、面倒で窮屈な朝廷を飛び出してせいせいした、という状態のようです。カモさんを翻弄できるほどの器量のある人物はそんなに居ないのですが、その1人ですね

※亀山城の城主は、早くから鹿深氏を知っていました。朝廷を退職した鹿深氏を、亀山城の嘱託としてスカウトしていたのです(一応、中世の頃の地方の政治技術はまだまだ原始的なレベルであり、文字は普及してはいたものの、高度な法治となると、まだまだという状態ではあったようです。当時は農民一揆や土地訴訟、悪党の乱暴狼藉などが付き物で、大変だったようです)

第二のイラスト。同じく「伊勢道の章」の登場キャラ、九鬼氏の手下の青年です。

赤毛の青年と言う事で、ハーフっぽい赤毛ってこんな感じかなと。年齢はだいたい10代後半です。主人公クラスの年代は、やっぱり、中高生から大学生ぐらいの年代に集中しますね…(悩める青少年は、見ていて面白いという事もあります)

中年のおじさんに付いていって行動している…というあたり、まだ仕事見習いの少年だから、元服するかどうか微妙な時期である、という事にしておきます。本人は本人なりに背伸びして頑張っていて、大人のつもりですし、周囲も「そろそろかな」という考えを持っているようです。

カラーイラストだから、目いっぱいお洒落して、濃いグリーンにまだらに染めた麻の直垂。紅の袖括り紐(ここだけは、多分シルク製)。それに何となく水色の小袖(単?)。

背景は海の写真の加工ですが、「崖っぷち」なあたり、キモ試しのような気も(汗)

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