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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2023年12月後半の時事情勢メモ

■イラン、工作員4人処刑 イスラエル情報機関の協力者(ロイター2023.12.29)
https://jp.reuters.com/world/mideast/6TR4EOV5FRMGLAF2HJLTSBMMFE-2023-12-29/

イランは29日、イスラエルの諜報機関モサドとつながりを持つ「破壊工作員」とする女性1人を含む4人の死刑を執行した。司法当局系のミザン通信社が伝えた。イランは、イスラエルが過去数年間に核関連施設を攻撃し、核科学者を殺害したと主張している。イスラエルは否定も肯定もしていない。イランは今月中旬にモサドの工作員とする人物を処刑している。イラン情報省は今年7月、イスラエルのために動く工作員ネットワークのメンバーを逮捕したと発表した。8月には、防衛産業やミサイル生産を標的にした「最大級の破壊工作」の背後にイスラエルがいると非難していた。

(コメント:イスラエル諜報網、イラン・ルートが壊滅したと考えられそう。中東の大国の動向がイスラエル側に伝わらなくなると思われる。これは、イスラエル・ハマス戦争において無視できない影響をもたらすのでは…)

■ロケット軍前トップら9人解任=汚職疑惑、広範囲で関与か―中国(時事通信2023.12.30)

中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は29日、ロケット軍の李玉超・前司令官ら軍高官9人の全人代代表職解任を発表した。理由は明らかにしていないが、軍装備品調達に絡む汚職疑惑との関連が指摘されている。解任されたのは李氏のほか、周亜寧・元ロケット軍司令官、中央軍事委員会装備発展部の元幹部ら。香港紙は、汚職疑惑への関与が広範囲にわたり、今後も摘発者が増える可能性があると伝えた。

■中国人富裕層、ゼロコロナ終了も脱出止まらず日本へも(日本経済新聞2023.12.26)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM13C240T11C23A2000000/
https://twitter.com/nikkei/status/1739602022779834645

海外へ移り住む中国人富裕層が増えている。経済活動の足を引っ張っていた新型コロナウイルスの厳格な感染対策を1月に終了したが景気のV字回復は実現せず、生活や育児の拠点を国外に求める。中国の外へ脱出する富裕層は2023年に前年比3割増えるとの推計もあり、日本にもその波が押し寄せている。/富裕層流出は世界最多1.35万人に/規制強化や経済失速で母国離れる/日本は港区など高級住宅街で増加/2023年10月時点、東京都足立区1万6405人:増加率1.8%、江東区1万8225人:増加率14.6%、港区5951人:増加率32.0%、千代田区2041人:増加率25.1%、新宿区1万6837人:増加率12.6%、渋谷区3002人:増加率30.2%

■エチオピアが債務不履行、債権者グループと協議も合意に至らず(ジェトロ2023.12.27)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/12/5a369bf0ce0f2d98.html

エチオピアは12月25日、2024年12月31日に償還を迎える10億ドルの国債について、3,300万ドルの利払いを履行せず、債務不履行デフォルトに陥ったとしている。アフリカでは新型コロナ禍以降、ザンビアとガーナがデフォルトに陥っており、エチオピアはそれに続くかたちとなったが、今後はこの2カ国とともにG20の「共通枠組み」に加わり、債務軽減に向けて再交渉することになる。

(コメント:債務の罠。しかし、中国サイドも、投下資金が回収できず困惑の様子)

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■セルビア首都で抗議デモ激化、議会選不正との指摘-大統領は批判一蹴(ブルームバーグ2023.12.26)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-25/S68EPCDWRGG000

東欧セルビアの首都ベオグラードで24日、数千人のデモ参加者が先週に投開票された議会選の結果に抗議し、市庁舎への突入を試みた。野党や欧州の選挙監視団は不正があったと指摘している。機動隊はデモ鎮圧のため催涙スプレーを使った。17日の議会選ではブチッチ大統領の与党、セルビア進歩党が勝利した。しかし、ベオグラード市議会選は接戦となり、進歩党および野党連合「暴力に反対するセルビア」のいずれも過半数を獲得できなかった。欧州の選挙監視団が票の買収や選挙の不公正な条件があったと指摘したことを受け、野党は全ての選挙結果を無効にするよう要求している。ブチッチ大統領は25日、国家安全保障に関する緊急会議を主宰。テレビ演説では不正選挙の疑惑を否定し、国民に平静を呼び掛けた。

(コメント:欧州安全保障協力機構OSCEなどの国際選挙監視団は選挙直後、票の買収などの不正行為があったと指摘。欧州連合EUと米国務省は19日、セルビアの選挙プロセスへの懸念を示し、改善を求める声明を発表。これを受けて野党支持勢力は24日、選挙のやり直しを求めて首都ベオグラードで数千人規模の抗議デモを実施していた。野党勢力は今後もデモを続けるとしている。進歩党のブルナビッチ首相は、ロシア政府からデモに関する情報提供が事前にあったため適切に対処できたとして、露政府に感謝の意を表明。露ペスコフ大統領報道官25日「外国を含む第三勢力が騒動をあおっている。ブルナビッチ首相らが法治を確保することは疑いない。露は連立与党を支持し、寄り添う考え」と発言。セルビアはEU入りを目指し、加盟交渉を開始。一方でブルナビッチ政権は、ウクライナを侵略したロシアに対する米欧などの制裁に同調せず、ロシアとの関係を尊重する独自の「バランス外交」を展開。露は今回の騒動を利用してセルビアを取り込む動きを活発化との予測。ロシア・欧米の代理戦争の様相を呈しているとの指摘あり)

■BRICS「非加盟」を決定 アルゼンチン、書簡で伝達(共同通信2023.12.30)

アルゼンチンの右派のミレイ政権は29日までに、中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカによる新興5カ国BRICSに加盟しないことを決定し、5カ国へ書簡で伝えた。大統領府によると、書簡は22日付。今年8月のBRICS首脳会議でアルゼンチンの加盟が決まっていたが、12月に就任したミレイ大統領が方針を転換した。サウジアラビアとイラン、アラブ首長国連邦UAE、エチオピア、エジプトの5カ国は来年1月1日に加盟する。書簡では外交方針が左派のフェルナンデス前政権と異なることを説明し、加盟は「適切でないと判断した」と伝達。アルゼンチンのメディアは、加盟を強力に後押しした中国をミレイ政権が「軽視」していると指摘した。ミレイ氏は就任前に、BRICSに入っている中国やロシア、ブラジルの左派政権を「共産主義」などと批判していた。

(コメント:BRICS、なにやら動揺している様子。アルゼンチン側で、何か情報をつかんだか、国内の混乱によるものか、いずれにせよ雲行きが怪しい)

■英、哨戒艦をガイアナに派遣へ 同国侵攻を狙う隣国ベネズエラに対抗 後ろ盾の中露牽制の狙いも(産経新聞2023.12.29)
https://www.sankei.com/article/20231229-IWW2RS4LQFNURAOPUEKLZC7KJU/

英国防省は、南米ベネズエラと領土問題を巡って軍事的緊張が高まる旧英植民地のガイアナに英海軍の哨戒艦1隻を今月末までに派遣すると発表した。29日にもガイアナ沖で警戒行動を始める。ベネズエラの反米左派マドゥロ政権は、隣国ガイアナのエセキボ地域の領有権を主張して同国への軍事的威圧を強めており、哨戒艦の派遣は英政府としてガイアナ支援の立場を打ち出すと同時に、ベネズエラを通じて中南米での影響力拡大を図る中国とロシアを英米の連携で牽制する狙いがある。
英国防省によると、ガイアナに派遣されるのは哨戒艦「トレント」(排水量約2千トン)。同艦は今月、別の任務でカリブ海に入っていた。
ベネズエラのマドゥロ政権は、エセキボ地域に関し、今月3日の国民投票で「95%以上がベネズエラ編入に賛成した」と主張し、5日にはガイアナ国境に1個師団を配置すると発表した。
一連の動きをベネズエラによる軍事侵攻の準備と見なした米南方軍は、ガイアナ軍と合同で警戒飛行を実施したほか、両国に隣接するブラジルも国境地帯に軍部隊を増派した。ブリンケン米国務長官とキャメロン英外相は、ガイアナの主権と領土保全を支持する声明をそれぞれ発表した。 ベネズエラとガイアナは14日の首脳会談で「紛争の平和的解決」を確認したものの、緊張緩和への具体的な動きは出ていない。ベネズエラがここへきて領土的野心を露骨に示しているのは、中国やロシアの後ろ盾があるためだ。
中国は、インド太平洋地域への関与強化を掲げる米英を欧州や大西洋地域にくぎ付けにする思惑を込め、ウクライナ戦争でロシアを支援する一方、米国の裏庭である中南米や、英領や英連邦加盟国の多いカリブ海で経済・軍事的影響力の拡大を図ってきた。中国はアルゼンチンで海軍基地の建設を目指しているとされるほか、アルゼンチンに1982年の英国との紛争で占領に失敗したフォークランド諸島の再上陸を扇動しているとの指摘もある。
欧米の経済制裁に対抗してベネズエラと協力関係を深めるロシアもまた、エセキボをめぐる緊張が高まれば、ウクライナへの米英の関心が一層低下すると期待しているのは確実で、中露に後押しされたベネズエラが冒険的行動に打って出る恐れは否定できない。
◇エセキボ◇ガイアナの国土の約7割を占める同国の西部地域。広さは北海道の約2倍にあたる約16万平方キロメートル。1899年の国際仲裁協定で当時英領だったガイアナの領土と認められたが、ベネズエラはエセキボの東を南北に流れるエセキボ川を国境とすべきだとして仲裁裁定は無効と主張している。国連のグテレス事務総長は2018年、ガイアナの要請を受けて紛争の解決を国際司法裁判所ICJに付託したが、ICJの結論は出ていない。

■ベネズエラが軍配備、対立する隣国ガイアナの英艦艇受け入れに反発(ブルームバーグ2023.12.29)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-28/S6E21RDWX2PS00

ベネズエラのマドゥロ大統領は、自国東部のカリブ海沿岸地域に多数の兵士を配置したと、国営テレビで発表した。ベネズエラは、石油・ガス資源が豊富なエセキボ地域の領有権を巡り、隣国ガイアナと対立している。ガイアナが英海軍艦艇の受け入れを決めたことから、軍を展開した。マドゥロ大統領は「ベネズエラには自衛の権利、平穏と平和に対する権利がある」と発言。武力に訴えることなく協議を続けるという合意にガイアナが違反したと非難し、「挑発や脅しは誰からも、いかなるものからも受け入れない」と主張した。ベネズエラ海軍司令官によれば、兵士5682人を配置。巡視船や水陸両用車なども配備している。

(コメント:南米に対する北米USA覇権の弱体化か、それとも終わりの始まりか。今まで、南米はアメリカの裏庭というほど、アメリカのコントロール下にあり。アメリカの軍事力をもってしても南米地域の混乱が収まらないとなると、ロシアに押されて弱体化しているEU地域は…)

■外務省、偽情報をAIで探知 国際情勢分析にも活用へ(日本経済新聞2023.12.29)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA285K50Y3A221C2000000/

外務省は海外で発信される偽情報への対策を強化するため、人工知能(AI)の活用を進める。悪質な偽情報の迅速な探知や、どのようなルートで広がるかAIを使って分析できるようにする。生成AIを活用して国際情勢の変化を予測するモデルの研究にも力を入れる。沖縄県・尖閣諸島など日本の領土に関する誤った情報や東京電力福島第1原子力発電所の処理水に関するデマなど、偽情報は外交問題につながる恐れがある。

(コメント:相応のマネー&インテリジェンス投入に値するプロジェクト、と思います)

■シンガポール、来年から消費税引き上げ高齢化に伴う支出増に備え(ロイター2023.12.28)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/LT4KERZYPNOBBO5JEDUP4ZED7M-2023-12-28/

シンガポールは来年から消費税を引き上げる。高齢化に伴う今後の社会保障支出急増に備え、財源の確保を強化する。消費税は1月1日に1%ポイント引き上げられ、9%となる。2段階で行われる増税の第2段階目となる。第1段階として今年、15年間7%に据え置かれていた税率が8%に引き上げられた。すでに国民の生活費が上昇しているとして、野党議員は消費税引き上げの延期を求めている。しかし政府は、高齢者と医療費の増加に備え、国家財政を強化するために必要だとしている。シンガポールでは2030年までに人口の4分の1が65歳以上になると推定されている。政府は100億シンガポールドル(75億5000万ドル)超の家計支援策を提供しており、これには今月、全ての成人を対象に実施した200-800シンガポールドルの給付金も含まれる。
(コメント:数年前の日本で先行していた消費税増税の政策をシッカリ参照・研究したかのような動き。英国トラス政権の大型減税政策に伴って生じた物価急騰など、ボロボロになった国民生活の混乱も考えると、ジリジリと耐えるほうが経済的・社会的ダメージは少なくて済む、と判断した模様)

■玉城沖縄知事、辺野古「承認せず」表明 国は28日にも代執行(時事通信2023.12.25)

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設で、玉城デニー知事は25日、福岡高裁那覇支部が同日を期限に命じていた軟弱地盤の改良に伴う設計変更を承認しないと発表した。肺炎で入院中の玉城氏に代わり、県幹部が「反対する多くの県民の負託を受けていることから、承認は困難だと判断した」との声明を読み上げた。
高裁支部の判決は、玉城氏が2021年に不承認とした処分の違法性が今年9月の最高裁判決で確定していると指摘。なお承認しないことが「社会公共の利益を害する」と結論付けた。玉城氏はこの判決を不服として上告する方針。溜政仁・知事公室長は県庁で記者団に「判決は一方的に国の公益のみを採用し、本当に正しいのかまだまだ疑問がある」と反発した。
玉城氏の対応に関し、岸田文雄首相は「司法判断に従った対応がなされないことは遺憾だ」と指摘。「政府として普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現し、基地負担の軽減を図るために全力で取り組む」と強調した。首相官邸で記者団の取材に語った。国は、県に委ねられた承認権限を代わりに執行する「代執行」について、県に事前通知した上で28日にも初めて踏み切る。溜氏は「地方自治、民意の観点から問題がある。ぜひ手続きは取らないでいただきたい」と強調。政府に対し「工事を中止し、県との真摯な対話に応じていただきたい」と重ねて求めた。玉城氏は27日に登庁する見込み。

■辺野古工事、県は不承認で調整 沖縄、国交相が近く代執行へ(共同通信2023.12.23)

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡る代執行訴訟で、福岡高裁那覇支部から軟弱地盤改良工事の設計変更承認を命じられた沖縄県は、期限の25日までに承認しない方向で最終調整に入った。複数の県幹部が23日までに明らかにした。玉城デニー知事を含む県幹部が25日に協議し、正式決定する。
不承認の場合、斉藤鉄夫国土交通相は近く地方自治法に基づき承認を代執行し、防衛省沖縄防衛局は来年1月中旬にも、軟弱地盤がある大浦湾側の工事に着手する方針。高裁支部は今月20日の判決で、別の訴訟の最高裁判決で敗訴が確定した県側が承認しないのは法令違反で、代執行以外での是正は困難だと指摘していた。県側は最高裁に上告を検討しているが、逆転勝訴しない限り工事を止められない。
上告期限は27日。逆転勝訴が確定した場合、知事は3カ月以内に承認を取り消すことが可能となる。玉城氏は大葉性肺炎で21日から入院中だが、県幹部などによると、オンラインで県幹部や弁護士らと協議を重ねている。

(コメント:25日、沖縄県知事「不承認」。26日、斉藤鉄夫国土交通相は工事の設計変更承認を28日に代執行すると記載した通知を沖縄県に発送済みと表明。27日午後、沖縄県の玉城デニー知事は公務に復帰、最高裁へ上告済みと報告。28日、沖縄地方自治法に基づき、国が自治体の事務を代執行。承認書を作り沖縄防衛局の職員に交付。なお、最高裁において県知事サイドが逆転勝訴する見込みは無い。工事は遅滞なく2024年1月12日に着工の見込み)

■政府、食料安保強化へ5法案 基本法、初の本格改正-来年通常国会に提出(時事通信2023.12.27)

政府は27日、食料安全保障を強化するため、農政の基本方針を定めた食料・農業・農村基本法の改正案を中心に5法案を来年の通常国会に提出する方針を明らかにした。「農政の憲法」と呼ばれる基本法に加え、有事の際の食料確保、農地の確保と有効利用、原材料調達の安定化、スマート農業の振興に向けた関連法を整備。食料の輸入依存からの脱却や農業の生産基盤強化を進める。

(コメント:岸田文雄首相「国内の急激な人口減少と担い手不足といった社会課題を正面から捉え、これらの克服を地域の成長へとつなげていくべく農政を抜本的に見直す」。2025年春をめどに5カ年の次期食料・農業・農村基本計画を策定。主食用米の需要減少を踏まえ、畑地化の推進を含む水田政策の在り方も検討とのこと)

■エチオピアが債務不履行、アフリカ3カ国目 過去3年間で(ロイター2023.12.26)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/JHVJBTLGOFPWXFVVUSJ7KKWIUI-2023-12-26/

エチオピアが26日、国債の3300万ドルの利払いを実施できず、デフォルト(債務不履行)に陥った。アフリカ諸国のデフォルトは、過去3年でザンビア、ガーナに続き3カ国目となる。10億ドルの国債の利払い日は11日で、26日が14日間の猶予期間の最終日だった。関係者によると、猶予期限前の最後の営業日となる22日中に利払いが確認されなかった。今後、20カ国・地域G20の低所得国の債務軽減措置「共通枠組み」にザンビア、ガーナとともに加わる見通し。エチオピアは、内戦やコロナ禍で経済・財政が疲弊。中国を含む債権国とは11月に返済一時停止で合意したが、12月8日に年金基金、その他の民間債権者との交渉が決裂したと発表していた。

(コメント:借金で首が回らなくなり破産した国が、これからも増える見込み)

■鉄に代わる「竹筋コンクリ」戦前技術に再脚光-東北の産学、実用化目指す(時事通信2023.12.22)

鉄の代わりに竹を骨組みに使う「竹筋(ちっきん)コンクリート」の実用化に、東北地方の大学や企業が挑んでいる。新たな建築資材として期待されるほか、竹林は土砂災害の原因となっており、防災面からも注目を集めている。竹筋コンクリートは、短冊形に加工した竹材を格子状に組んで補強材にする技術。戦争で鉄不足だった明治~昭和初期に使われ、長者滝橋(岩手県一関市)など現存する建造物にも活用された。当時の資料を参考に、日本大と東北大、山形、福島両県の5社でつくる竹筋コンクリート協議会が実用化を目指している。

(コメント:補足:1、2年で成長し、5年で枯れる竹の特性を有効利用。竹は内側の強度が弱く、外側が強い。弱い部分を削り、外側の根元部分を活用。竹材を曲げて組み上げ、コンクリート構造物に仕上げる。切削加工機で竹を削り、10ミリメートル厚の竹を格子状に組み上げる手法を確立。これまでの実証で、鉄筋コンクリートの60~70%の強度で利用できることを確認。日本産業規格JISに適合する加重データも得た。切削加工機についても生産性と使いやすさを重視した装置を開発。まず孟宗竹と真竹で実用化。南会津町では農地用水にある長さ20メートルのU字溝に、幅15ミリメートル、厚さ5ミリメートルの竹筋コンクリート構造物を設置/2023.11.27ニュースイッチ)

■東京・武蔵野市長に小美濃氏 18年ぶり自民系(共同通信2023.12.24)

前市長辞職に伴う東京都武蔵野市長選は24日投開票の結果、無所属新人の元市議小美濃安弘氏61=自民、公明推薦=が、元市議笹岡裕子氏37=立憲民主、共産、れいわ、社民支持=を破り初当選した。投票率は44.77%。市によると、自民系の市長は元衆院議員の土屋正忠氏以来18年ぶり。小美濃氏は、推薦した自民党が派閥の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑で逆風下での選挙となったが、市議や都議としての政治経験を訴えて支持を広げた。笹岡氏は松下玲子前市長の事実上の後継として、子育てや介護施策に力を入れると強調したが及ばなかった。

(コメント:武蔵野の選挙区は民主党系がとても強いとの事。別情報によれば小美濃氏2万7024票、笹岡氏2万6685票、339票差となる大接戦。自民系が選出されたのは歴史的な転回点との評価。この選挙と前後して、2009-2012民主党政権を称賛する不自然なツイート群が観測された。武蔵野の選挙区が菅直人前首相の地元であることと関連した、工作系ツイートであるかと思案。なお、市議補選にて、元首相の菅直人衆院議員の長男、菅源太郎氏51=立憲民主党公認=初当選)

■富豪によるハーバード大へ寄付停止広がる、財務への圧力強まる恐れ(ブルームバーグ2023.12.22)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/S60ZYBT0G1KW00

イスラム組織ハマスによるイスラエル急襲以降、ハーバード大の卒業生からは大学側が反ユダヤ主義への対応を強化するまで寄付を停止するとの声が相次いでいる。こうした動きは大学のブランドを傷つけ、慎重に培われてきた卒業生のネットワークにも打撃をを与えている。さらに同大の投資収益は伸び悩んでいるほか、米議会は連邦政府の支援削減を検討しており、大学の財政が悪化する恐れがある。

■学長による盗用疑惑も対象、米下院委員会がハーバード大の調査拡大(ブルームバーグ2023.12.21)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/S602O5T1UM0W00

ハーバード大とゲイ学長が卒業生や寄付者、学生から厳しい批判を受ける中、学内の反ユダヤ主義やハラスメントへの対応以外にも調査の範囲が拡大されることになる。

(コメント:実力では無く、人脈や利権に全面依存して稼いでいた場合、これから厳しいことになりそう。日本学術会議の問題とも一部分、重なる要素ありかも、と思案)

■日本の大陸棚、太平洋で延長決定 父島東方、資源開発が可能に(共同通信2023.12.22)

岸田文雄首相は22日の総合海洋政策本部会合で、大陸棚の延長に関する米国との調整が終了し、小笠原諸島の父島東方に位置する「小笠原海台海域」の大部分を日本の大陸棚と定めると明らかにした。レアメタル(希少金属)など海洋資源開発が可能になる。今後、関連政令を改正する。会合では「海洋開発重点戦略」の来年3月までの取りまとめに向け、優先的に取り組む重要項目を了承した。政府は、2014年の同本部会合で大陸棚延長に取り組む方針を決定。排他的経済水域外に大陸棚を延長するためには、国連海洋法条約に基づき設置された機関の審査を受けて海底地形の連続を証明し、関係国の合意を得る必要がある。

(コメント:中国あたりがムチャクチャ抗議して来そうだけど、岸田政権は「やれる」かも知れない。ドキドキ・ハラハラ展開になって来たようです)

■自民、渡海政調会長を決定 批判回避へ無派閥ベテラン(時事通信2023.12.22)

自民党は22日の総務会で、派閥のパーティー収入を巡る政治資金規正法違反事件を受け、政調会長に渡海紀三朗元文部科学相75、国対委員長に浜田靖一前防衛相68を充てる人事を決めた。2人は無派閥で、萩生田光一政調会長と高木毅国対委員長=ともに安倍派=の後任。派閥に対し世論の厳しい目が向けられる中、岸田文雄首相(党総裁)は派閥に属さないベテランの起用で批判をかわす狙いがあるとみられる。

(コメント:党内で地道に筋を通してやってきた人物が高く評価されているとのこと。派閥の意向があったり、世間的には知名度のある人・華がある人が表舞台に立つという人事が主流であるところ、岸田政権になって空気が変わったようです。渡海紀三朗氏は、人柄・能力ともに身内からの評価も高いという情報あり)

■日本学術会議を特殊法人に 政府、軍民両用の研究促進(日本経済新聞2023.12.21)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA20D2X0Q3A221C2000000/

政府は国の特別機関である日本学術会議を独立した特殊法人に移行させる。外部資金を取り入れ、会員選考の方針に第三者の意見も反映させる仕組みにする。組織改革で軍事と産業の両方に使える軍民両用(デュアルユース)技術の推進など幅広い研究に弾みをつける期待がある。
学術会議のあり方を話し合う有識者懇談会は21日に「国とは別の法人格を有する組織になることが望ましい」と書いた報告書をまとめた。政府は報告書を受けて、法人化の方針を決める。学術会議の改革を担う松村祥史国家公安委員長が22日、法人化する方針を表明する見通しだ。政府は学術会議と協議し、特殊法人化に向けた法律の整備作業を進める。
菅義偉前首相が学術会議側の推薦した会員候補6人を任命拒否し、組織改革論が浮上した。およそ3年にわたる議論は節目を迎える。科学者の代表機関である学術会議は国の組織だ。会員は会議の推薦で首相が任命し、特別職の国家公務員と位置づける。政府の新たな方針で、会員については「独立性・自律性を踏まえつつ透明かつ厳正なプロセス」で選考する。外部から意見を聞く委員会を設置する。財政基盤は国の支援を認めつつ、独立性を徹底するために収入の多様化を求める。外部から資金を獲得できるよう手助けをする。
主要7カ国G7などのアカデミーは多くが民間団体だ。米英では国の予算も支出するが、アカデミーの運営に民間企業や個人からの寄付などで補う例が多い。学術会議の活動・運営を定期的に評価するため、担当相が任命する外部有識者で構成する「評価委員会」(仮称)を設ける。予算や中期計画策定に会長が委員を任命する「運営助言委員会」(仮称)も用意する。
政府が検討する特殊法人は国が法律を作って立ち上げる法人で独立行政法人を除く。自主的に運営し、予算や事業計画などで国が一定程度関与するのが基本だ。2023年4月1日時点で、NHKや日本年金機構、NTTなど34ある。
自民党は法人化を求めていた。政府は23年の通常国会で学術会議法改正案の提出を目指した。法案には会員選考への外部委員の関与などを盛り込んだ。会議側が「独立性が脅かされる」と反発し、政府は提出をいったん断念した。23年の経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)は「国から独立した法人とする案などを俎上にのせて議論」すると記載した。8月に有識者懇談会を発足させ議論してきた。
学術会議側は国の組織のままで改革は十分に実現できると主張しており、調整は難航が予想される。抜本的な組織改革となるため24年度の通常国会での提出は厳しいとの見方が強い。産官学連携の観点も課題となる。学術会議は22年7月に軍民両用と軍事に無関係な研究を明確に分けるのは困難との認識を示した。以前からの慎重な姿勢がデュアルユース研究の遅れにつながったとの指摘がある。
「軍民両用技術の歩み止めず、秘匿性確保を」 山崎弘郎・東大名誉教授
いまや軍民両用(デュアルユース)技術を否定することはできない。日本学術会議が慎重な姿勢を貫いたとしても、研究の歩みを止めてはいけない。軍事技術であれば抑止力確保のためにも、内容を明かさない秘匿性の担保が不可欠だ。研究の内容・場所の公開を制限するセキュリティー・クリアランス(適格性評価)制度の確立を急ぐべきだ。学術会議が国の組織でなくなったあとに外国人会員を採用するなら、閉鎖的な組織の改善につながり非常に良いことだ。学術会議の会員選考の透明性は特に確保されるべきだ。工学の世界だけを見ても日々急速に技術が進歩し、研究者も新たな分野に集まる。組織が限られた分野にしか門戸を開かなければ良い組織とはいえない。

■日本学術会議の民間法人化 政府が方針案を提示(日本経済新聞2023.12.18)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA184X20Y3A211C2000000/

学術会議側は国の組織としての存続を望み、法人化のデメリットが十分に検討されていないとの認識を示す。懇談会座長の岸輝雄・東大名誉教授は会合後に「国の機関のままでなければいけない理由について(学術会議側から)十分に納得できるものは示してもらえなかった」と語った。

(コメント:「日本学術会議」という膿を切り出し、切除、という感じ。この手法を応用して、話題になった派閥マネー裏金問題に関する膿も、切り出すのであろうと想像できる。岸田政権は、断固として、あるいは粛々と、着実に実施するのだろうと思案)

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■消費税収、最高の23.8兆円に 物価高、インボイス制度が影響(共同通信2023.12.21)

2024年度の国の一般会計税収で、消費税が約23兆8千億円と過去最高を更新する見通しとなったことが21日、分かった。物価高やインボイス(適格請求書)制度が押し上げ要因になったとみられる。所得税は来年6月から実施する定額減税の影響で、23年度より減って約17兆9千億円となる見通し。法人税は堅調な輸出を支えに大幅に増え、約17兆円になると見込んでいる。政府が24年度予算案の編成に当たって見積もった。全体の税収は当初予算ベースで約69兆6千億円となり、23年度より約1700億円増える見通しだ。23年度当初と比べた税目ごとの増減では、消費税が約4千億円増、所得税が約3兆1千億円減、法人税が約2兆4千億円増になると見込む。消費税は、直近の23年度補正予算編成後の見積もりと比べれば約8千億円増となる。モノやサービスの価格上昇に伴い消費税も増えるため。10月に始まったインボイス制度で、零細事業者やフリーランスが制度に参加する場合は納税義務が生じることも、税収が過去最高を更新する要因となった。

(コメント:今まで、どれほど、ゴマカシ脱税キメられていたか…という事情が透けて見えて、スナギツネ顔。必死で国債=借金で回していた国家財政の問題、解決もありそうな感じ。団塊世代の社会保障費の増大、および現役世代の負担の増加も深刻なリスクでしたが、以前の試算シミュレーションが予想した困窮事態をギリギリ回避しつつ、乗り切れるかも?)

■台湾国防部、総統選の投開票日前後に厳戒態勢 来年1月(日本経済新聞2023.12.20)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM204MY0Q3A221C2000000/

台湾の国防部(国防省)は20日、台湾総統選の投開票日である2024年1月13日の前後に、台湾軍が厳戒態勢を敷くと明らかにした。中国が台湾に対する軍事圧力を強めることを警戒する。同日開いた記者会見で明らかにした。投開票前日の1月12日から14日にかけ、中国軍の監視を強化し、訓練も実施する。

■台湾2024.01.13総選挙に関するツイート:Marco Murata@Amselathome、2023.12.21投稿
https://twitter.com/Amselathome/status/1737849022453621122
>民衆党:桃園新竹苗栗 新竹は柯文哲の出身地、さらに桃園とあわせてIT関係企業が集中し若い技術者が多い。郭台銘の手下で民衆党員の高虹安が新竹市長になった。またこの地域は客家人が多く元来国民党の票田だが国民党も民進党も嫌って白色に流れている。(のではないか、という見立て)

■ドイツ軍リトアニアへ 第2次大戦後初の国外常駐(共同通信2023.12.21)

ドイツは、2027年末までにバルト3国のリトアニアに文民を含めて5千人規模の軍部隊を常駐させることで同国と合意した。第2次大戦後、ドイツ軍部隊の国外常駐は初めてとなる。両政府が18日に合意した。ドイツ軍はこれまでイラクなどに駐留しているが、常駐はなかった。ウクライナ侵攻を受け、北大西洋条約機構(NATO)は東部防衛を重視。ロシアの飛び地カリーニングラードとベラルーシに接するリトアニアにドイツ軍が常駐することで、防衛力と抑止力の強化を図る。ロシア外務省のザハロワ情報局長は20日の定例記者会見で「NATOの現行の計画を超え、軍事的緊張のエスカレートを招く」と批判。

■商船攻撃のフーシ派非難 44カ国・地域が共同声明-日米欧(時事通信2023.12.20)

日米欧など44カ国・地域は19日、共同声明を発表し、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海周辺で商船攻撃を繰り返し、「国際通商と海洋安全保障を脅かしている」と非難した。米国務省が発表した。声明には日本や米国、オーストラリア、韓国、シンガポール、イエメン、欧州連合EUなどが参加した。声明では、フーシ派が関与した11月19日の日本郵船が運航する船舶の拿捕などに触れ、「こうした行為は食料、燃料、人道支援物資などの輸送に脅威を与えている」と批判。乗組員と船舶を解放し、商船攻撃を中止するよう求めた。

(スエズ運河が使えなくなったことはエジプト財政に深刻なヒビを入れている筈。偶然ではあるけれど、前もって岸田総理がエジプトへの支援金を約束したことが、大きく効いて来ると思われる)

■日系コンテナ大手も紅海回避=相次ぐフーシ派攻撃で-ONE(時事通信2023.12.20)

日本郵船、商船三井、川崎汽船の海運大手3社が設立したコンテナ船事業会社、オーシャン・ネットワーク・エクスプレスONEは19日、紅海とスエズ運河を経由するルートの航行を当面、取りやめると発表した。周辺海域でイエメンの親イラン武装組織フーシ派による商船攻撃が相次いでいることを踏まえた。紅海経由でアジアと欧州や北米東岸を結ぶルートは今後、アフリカ大陸南端の喜望峰経由で航行するか、航行自体を一時中断して船舶を安全な場所に配置し直す。

■日本供与パトリオット、ウクライナに間接支援 米の要請(日本経済新聞2023.12.20 )
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA19E6W0Z11C23A2000000/

政府は米国への輸出を計画する迎撃ミサイル「パトリオット」について米国から欧州など第三国への移転を認める案を検討する。ロシアへの抑止力を高めるため軍事力を強化するポーランドなどが候補に挙がる。米欧の軍事同盟である北大西洋条約機構NATO加盟国との関係を深める。政府は22日にも防衛装備移転三原則の運用指針を改正する。

(コメント:日本政府の国家戦略「地球儀を俯瞰する外交」。米国にパトリオットを輸出すると共に、欧州・NATOへの武器移転をすることでロシアへの抑止力を実現する)

■米国にパトリオット輸出へ 外国開発武器の提供解禁で(共同通信2023.12.19)

政府は22日に改定する防衛装備移転三原則と運用指針を踏まえ、米国企業のライセンスに基づき日本で生産している地対空誘導弾パトリオットPAC3を米国に輸出する方針を固めた。米国からの要請があり、同日にも決定する。複数の関係者が19日、明らかにした。与党の提言を受けて政府がまとめた三原則と運用指針の改定案の全容も判明した。外国企業が開発し、日本企業が許可を得て製造するライセンス生産品に関し「ライセンス元の国からの要請に基づく提供」を解禁する。米国へのPAC3輸出はこの新たな規定に基づく。

■24年度予算案、110兆円超 予備費削減で12年ぶり減(共同通信2023.12.19)

政府は19日、国の2024年度予算案の編成で、一般会計の歳出(支出)総額を110兆円超とする方向で調整に入った。借金の返済や利払いに充てる国債費と医療、介護などの社会保障費が増える。一方、新型コロナウイルス禍や物価高への対応で用意した予備費を削減し、過去最大だった23年度の114兆3812億円からは抑制する。12年度以来、12年ぶりに前年度を下回るが、2年連続で110兆円を超える巨額予算が続く。鈴木俊一財務相と各閣僚が重要事項の取り扱いを決める「閣僚折衝」を19、20日に実施して予算案を固め、22日に閣議決定する。

■和歌山での火力建設を中止 脱炭素、原発稼働で-関西電力(時事通信2023.12.19)

関西電力が、和歌山市で計画していた火力発電所の建設を中止する方針を固めたことが19日、分かった。脱炭素の実現に向けた取り組みが求められる中、運転可能な原発すべてが再稼働したのを背景に、大規模な火力発電所の新設は不要と判断したもようだ。和歌山市臨海部に、液化天然ガスLNGを燃料に使う出力計370万キロワットの火力発電所を建設する計画だった。1990年代から計画を進めたが、電力需要の低迷により2004年に建設工事を中断していた。

■欧州は防衛力強化必要、30年までに軍事的脅威の可能性=独国防相(ロイター2023.12.18)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/HOMNCR44TRLF3CSG22KCL6QYFY-2023-12-18/

ドイツのピストリウス国防相は、2030年までに新たな軍事的脅威が生じる恐れがあるとして、欧州は防衛能力の確実な強化を急ぐ必要があると述べた。同氏はドイツ紙ウェルト日曜版とのインタビューで、ロシアはウクライナ侵攻継続のため兵器を大幅増産する一方、バルト海諸国やジョージア、モルドバに脅威をもたらしていると指摘。さらに、米国はインド太平洋地域に焦点を合わせていくため欧州に対する軍事面の関与を縮小する可能性があると分析した。そのうえで、「われわれ欧州諸国はわれわれ自身の大陸の防衛を確保するため、取り組みを強化しなければならない」と述べた。ただ、欧州での兵器増産には時間がかかるとも指摘。「軍、産業、社会において、追いつくには5~8年程度かかるだろう」と述べた。また欧州は、米国で新たなウクライナ支援の合意が成立しなかった場合欧州が埋め合わせる必要が生じる可能性があると認識していると述べた。

(コメント:いま気づいても、この不況のさなかでは、準備するのにも苦労しそう。日本は、死に物狂いで防衛力強化していて、産業基盤も整備しつつありますが…)

■ごま、輸入価格が最高値 輸入元のアフリカに政情不安(日本経済新聞2023.12.18)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB1165K0R11C23A2000000/

様々な料理に欠かせないごま油に値上げの波が広がってきた。主力輸出国のアフリカで政情不安が高まり、生産減の懸念が強まっているためだ。日本は原料のごまのほぼ全量を輸入に頼る。いりごまなどの食品用も含めたごまの輸入価格は足元で最高値を更新しており、ごま油大手各社も相次ぎ値上げを打ち出している。

(コメント:オイル類の物価上昇の予兆)

■南米チリ、現憲法存続へ 国民投票で草案否決(時事通信2023.12.18)

南米チリで17日、右派勢力主導の制憲議会が策定した新憲法草案の賛否を問う国民投票が行われ、反対多数で否決された。内容が保守的と見なされたためで、ピノチェト軍事政権下の1980年に制定された現憲法は、人々が不満を抱えながらも、当面は存続することになった。選管によると、開票率99%段階で反対が55%、賛成が44%。左派中心でまとめた別の草案も昨年9月の投票で否決された。左派のボリッチ大統領は、右派の草案も否決されたことでさらなる求心力の低下を免れた格好だ。ボリッチ氏は結果を受け「任期中の制憲手続きは終了する」と宣言した。

■海洋安保、経済で連携強化 日本とASEANが特別首脳会議(共同通信2023.12.17)

日本と東南アジア諸国連合ASEAN加盟国の首脳らは17日、東京都内で開いた特別首脳会議で、法の支配の尊重や海洋を含む安全保障協力の強化を盛り込んだ共同声明を採択した。サプライチェーン(供給網)確保など経済安保分野の連携拡大にも言及した。軍事、経済両面で覇権主義的な行動を強める中国をにらんだ対応。岸田文雄首相は、ASEANへの民間投資を後押しすると表明した。首相は会議後の記者発表で「世界が複合的な危機に直面する中、日本は『自由で開かれたインド太平洋』の要であるASEANと共に立ち向かう」と強調。共同議長のインドネシアのジョコ大統領は「ASEANと日本は信頼できるパートナーだ。地域の平和と安定を維持する」と述べた。会議では共同声明のほか、文化交流や農業支援など約130項目にわたる分野での具体的な協力実施計画も採択した。

(コメント:今後のビジョンを示す共同声明=経済分野で電気自動車EVなど次世代自動車産業に関する協力。「民主主義や法の支配、人権尊重の原則を堅持する世界を目指す」平和と安定、未来の経済・社会共創、人的交流における協力の在り方)

■マレーシアへの救難艇供与で合意 首相、同志国軍支援を適用(共同通信2023.12.16)

岸田文雄首相は16日、マレーシアのアンワル首相と官邸で会談した。日本が同志国軍を支援する枠組み「政府安全保障能力強化支援OSA」を適用し、マレーシア軍への救難艇供与で合意した。OSAの適用は3カ国目。岸田首相は16~18日に東京で開かれる日本と東南アジア諸国連合ASEAN特別首脳会議や関連行事に合わせ、来日した各国首脳と順次、個別会談に臨む。岸田首相とアンワル氏は安全保障協力を推進するため、外務・防衛当局間の戦略対話立ち上げで一致。幅広い協力分野を盛り込んだ共同声明も発表した。外務省によると、OSAは4億円分。警戒監視に使うドローンも提供する。

■特別首脳会議、16日開幕 日ASEAN友好50年、経済・安保で連携強化(時事通信2023.12.15)

日本と東南アジア諸国連合ASEANとの友好協力関係50周年に合わせた特別首脳会議は16日、東京都内で開幕する。岸田文雄首相とインドネシアのジョコ大統領が共同議長を務め、経済連携や人的交流の深化に向けた新たな協力の方向性を打ち出す。ASEANの一部では中国の南シナ海進出への警戒感が高まっており、首相は安全保障分野の連携強化も目指す。
ASEAN加盟10カ国のうち、国軍がクーデターで実権を握るミャンマーを除く9カ国が参加。加盟が内定している東ティモールも出席し、16日夜の夕食会でスタートする。
17日には、経済・安保面などのビジョンを示す共同声明と、具体策を列挙した実施計画を発表。首相は「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序のため、連携を確認するビジョンを出したい」との考えだ。経済安保分野では、重要物資のサプライチェーン(供給網)強化に向けた協力を明記する。
今後も高い経済成長が見込まれるASEANは、中国と経済的結び付きが強い国も多く、米中対立から距離を置いている。首相は東南アジアを「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けた要と位置付け、安保面も含めた一層強固な関係の構築を図る。
ASEANは1967年に発足。日本との関係は、日本の合成ゴム輸出に対する懸念から1973年に立ち上げた「合成ゴムフォーラム」が起点だ。
首相は18日までの期間中、出席した全10カ国の首脳との個別会談に臨む。マレーシアのアンワル首相、ベトナムのファム・ミン・チン首相との間では「政府安全保障能力強化支援OSA」の供与について協議する。

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■4都道府県の警察が繁華街のホストクラブに一斉立ち入り(NHK-2023.12.16)
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20231216/1000100121.html

ホストクラブを利用した客の女性が高額な料金を請求され、それをホストが立て替える「売掛金」の返済をめぐるトラブルが相次いでいる問題で、全国の4つの都道府県の警察が15日夜、繁華街のホストクラブに一斉に立ち入りを行いました。
ホストクラブをめぐっては、高額な料金を客の女性に請求したうえで、「売掛金」などの名目でホストが立て替えた料金を女性に売春をさせて返済させるなど悪質なケースが相次いでいるとして、警察庁は先月、全国の警察本部に対して取締りの強化を指示する通達を出しました。
15日夜は、東京、北海道、大阪、愛知の4都道府県の警察が、営業実態の把握のために繁華街のホストクラブに一斉に立ち入りを行いました。
このうち、およそ300店舗のホストクラブが立ち並ぶ東京・新宿の歌舞伎町では、警視庁の捜査員およそ130人が一斉に立ち入りを行い、事前の届け出の通りに適切に営業されているか点検していました。
警察庁によりますと、先月16日の通達以降、14日までに、宮城や神奈川、京都など少なくとも10以上の府と県で警察の立ち入りが行われ、店内に料金を表示していなかったり、18歳未満の立ち入りを禁止する表示をしていなかったりする違反行為が確認されたということです。
警察は、「売掛金」をめぐって違法な行為が確認されるなど悪質なホストクラブに対して取締りを強化しています。

■組織的詐欺に結束して対処 G7安全担当相会合が声明 水戸市で閉幕
https://www.asahi.com/articles/ASRDB5Q0KRDBUTIL006.html(朝日新聞2023.12.10)

偽電話の拠点、アジアや西アフリカに
会合では、議長を務めた松村祥史・国家公安委員長が国内の特殊詐欺の現状を説明し、各国でもインターネットや電話を使った詐欺の状況などが報告された。国際刑事警察機構ICPOの事務総長からは、被害金の追跡の重要性や、各国の被害につながっている偽の電話をかける拠点がアジアや西アフリカに広がっている実情が紹介されたという。
共同声明は「我々が今行動しない限り、組織犯罪グループによる詐欺で引き起こされる人的、社会的コストは増大し続ける」とし、犯行手段の抑止や詐欺グループの摘発、啓発活動などで協力を強化することを確認した。来年3月に英国が主催して開かれる「国際詐欺サミット」などを通じて、新たな国際的な合意作りをめざすという。
松村氏は記者会見し、「各国でも組織的詐欺が深刻な被害をもたらしているとの認識を共有し、取り締まりを徹底する強い意思を確認できた」と述べた。
共同声明にはこのほか、児童の性的搾取や虐待に対処するため、SNS事業者などに対し、有害な情報の通報や削除の手続きの改善といった自主的な取り組みを要請することも盛り込まれた。
会合では生成AIについても議論。犯罪への悪用に対処するため、国際的な情報共有や産業界との連携を推進していくことを確認したという。
G7広島サミットに伴う各関係閣僚会合は、今回で全て終了した。

G7内務・安全担当相会合の共同声明の要旨
▽ウクライナ支援
ロシアの侵略戦争を非難し、戦争犯罪捜査などへの支援を推進
▽テロ・暴力的過激主義
イスラエル・パレスチナ情勢が各国の治安などに及ぼす影響について認識を共有
▽経済安全保障など
技術情報の窃取に対抗する取り組みを強化。ロシアなどによる情報操作や偽情報の広範な使用を非難
▽サイバー空間の安全確保
ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)やフィッシング対策で連携を推進。生成AIの悪用のリスクを減らすため情報共有などを推進
▽児童の性的搾取・虐待
SNS事業者などに、有害情報の通報や削除手続きの改善、証拠の提供などの対策に自主的に取り組むよう要請
▽国境を越える組織犯罪
組織的詐欺の脅威への認識を共有。摘発や被害防止活動の推進などで合意

■特殊詐欺、G7で初めて議題に 水戸で内務・安全相会合始まる(共同通信2023.12.08)

先進7カ国G7の内務・安全担当相会合が8日、水戸市で始まった。3日間の会期中に、国際的な治安課題について議論する。特殊詐欺が初めて議題に取り上げられる他、パレスチナ自治区ガザ情勢を巡って過激派組織や、共鳴する個人「ローンオフェンダー」によるテロへの懸念が高まっており、各国は共通の課題や対策を話し合う。最終日の10日に声明文をまとめる。会合には、米国土安全保障省など各国治安部門の代表者に加え、国際刑事警察機構ICPO事務総長らが出席。9日にはウクライナ支援が議論され、同国のクリメンコ内相がオンラインで参加する予定だ。8日は、水戸市内のホテルで歓迎レセプションが開かれた。

■駐英イスラエル大使、2国家解決は「絶対にノー」(AFP-2023.12.15)
https://www.afpbb.com/articles/-/3496274

イスラエルのツィピ・ホトベリ駐英大使は14日、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスの掃討作戦終了後も、イスラエルとパレスチナ国家が共存する「2国家解決」を受け入れるつもりはないと述べた。ホトベリ氏は英スカイニューズに対し、英政府と国連UNが長年にわたりオスロ合意(パレスチナ暫定自治宣言)に基づき、パレスチナ国家を樹立すべきだとの立場を取っているのはあり得ないとし、「答えは絶対にノーだ」と述べた。
1993年にイスラエルとパレスチナ解放機構PLOの間で調印されたオスロ合意は、イスラエルとパレスチナ国家の「平和的共存」を目標としていた。だが、ホトベリ氏は「オスロ合意が失敗したのは、パレスチナ人が隣国にイスラエルを持つことを望まなかったからだ。このことを今のイスラエルは理解している。世界も知るべきだ」「パレスチナ人はヨルダン川から地中海まで(英委任統治領パレスチナ全域)の1国家を望んでいる」と述べた。「あなた方はなぜ全く機能せず、パレスチナ側にこうした過激な人々を生み出した案(2国家解決)に固執するのか」と続けた。
さらに、パレスチナ自治政府はいまだ、ハマスによるイスラエルへの攻撃を非難していないと指摘。「戦闘開始から2か月が経っているというのに。非常に重大な問題だ」と述べた。ホトベリ氏の発言に対し、英国のリシ・スナク首相は同意できないと反発。「2国家解決こそが正しい解決策だというわれわれの長年の立場に変わりはない」と記者団に語った。

(コメント:流れを見る限り、米英はイスラエルとの縁切りを腹案としている気配)

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最近、新しくできた右翼テイスト団体について(2023年9月13日に政治団体を結成したと主張する、某小説家を代表とするデマ扇動グループ)。

結成された第一の目的は「日本国憲法の改正を妨害する」事。「亡き安倍元首相は、このような形の改正を望んでいなかった!」「緊急事態条項に抵抗せよ!」「この憲法改正は間違いだ!」「日本は滅ぶ!」などと騒ぎ立てる形で、憲法改正への妨害活動にいそしむと予想。

第二の目的は「次の選挙で一議席でもゲットできたら儲けもの/候補者が当選した場合、代表が裏から操る」という風で、あまり真剣には取り組んでいない筈。集金ビジネス・資金の私物化についてだけは熱烈にやると思われる。国会への出席も不真面目なパターンになるのでは(前ガーシー議員=東谷義和ひがしたに-よしかず氏のように)。

ともあれ、「このたびの憲法改正は、不成立(失敗)」という結果を得れば、当該グループは、強弁的な言論活動も急に無くなってゆき、解体消滅すると予想される。

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2023年12月前半の時事情勢メモ

■自民党、憲法改正へ議連設立 「強力に国民運動を展開」(日本経済新聞2023.12.14)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1487Q0U3A211C2000000/

自民党の有志は14日、国会内で会合を開き、議員連盟「憲法改正を速やかに実現する中堅・若手の会」を立ち上げた。石川昭政、和田政宗両氏が共同代表に就いた。和田氏は「強力に国民運動を展開できるようにしていく」と強調した。岸田文雄首相(党総裁)は2024年9月までの自身の総裁任期中の改憲実現を掲げる。自民党は24年の通常国会で、衆院憲法審査会に条文起草のための作業機関を設置するよう提案する。議連はこうした動きを後押ししていく。初会合にジャーナリストで保守層に影響力をもつ桜井よしこ氏を講師に招いた。議連は衆院4期、参院2期以下が対象で滝波宏文事務局長によると、出席者は議員と代理あわせて72人という。

■トリガー条項、3党協議に暗雲 国民「内閣不信任」に公明反発(時事通信2023.12.16)

ガソリン税を一時的に引き下げる「トリガー条項」の凍結解除に向けた自民、公明、国民民主3党の協議に暗雲が漂ってきた。国民が岸田内閣不信任決議案に賛成したことに、公明が強く反発して協議続行に難色を示した。自民側は継続する考えだが、国民からは公明に「嫌がらせだ」(若手)と恨み節も聞こえる。
公明の石井啓一幹事長は15日の記者会見で、「不信任案への賛成は大きな状況変化だ。何もなかったかのように3党協議を続けることには違和感を持っている」と国民を批判。14日に決定した与党税制改正大綱で、原案にあった「引き続き3党で協議を行う」との記述がなくなったことについて、公明の削除提案に自民が同調した結果だと明かした。
トリガー条項の凍結解除は国民の選挙公約の柱。玉木雄一郎代表が2023年度補正予算への賛成と引き換えに、与党に3党協議再開を受け入れさせた経緯がある。
自民は麻生太郎副総裁や茂木敏充幹事長が主導して国民の取り込みを進めてきた。複数の自民幹部は今後も「3党協議は行う」と明言する。国民懐柔は、野党分断を図るとともに公明へのけん制が狙いとの見方もあった。公明側は「連立政権の組み替え論議にもなりかねない」(関係者)と警戒していただけに、協議を終わらせたいのが本音とみられる。
公明の石井氏の発言を受け、玉木氏は国会内で記者団の取材に応じ「ガソリン減税という国民のための政策を放棄するならば、そこまでだ」と怒りをあらわにした。
玉木氏はトリガー凍結解除に「政治生命を懸ける」とたんかを切っていた。ただ、玉木執行部を批判してきた前原誠司氏ら反主流派は既に党を離れており、3党協議が破談となっても「玉木氏の責任問題にはならない」(中堅)といった見方が党内では多数だ。

(コメント:国民民主党・玉木代表には政治センスが無い、と評価。「内閣不信任」すなわち「政権崩壊せよ」最後通牒を突き付けておいて、政策協議を進められる筈が無く。この世界情勢の危機の時に、自らの行動の意味を一顧だにせず、単なるパフォーマンスの延長で日本政府を振り回した玉木代表は、微妙な時に日本国の屋台骨をぐらつかせた、いわば戦前マスコミと同類の政治責任があると思案。魑魅魍魎あふれる国際外交・資源外交を、玉木代表がこなせるとは思えない)

■トリガー条項「1.5兆円必要」発動なら国・地方税収減-鈴木財務相(時事通信2023.11.28)

鈴木俊一財務相は24日の閣議後記者会見で、価格高騰抑制のためガソリン税を一時的に引き下げる「トリガー条項」の凍結解除について、「発動に際して国・地方合計で1.5兆円もの巨額の財源が必要となるなどの課題がある」と述べ、税収が大幅に減少するとの認識を示した。

(コメント:トリガー条項を発動した場合、物価乱高下へ、更なるインフレ局面へと突き進むは必至と思われる。地方の農業、漁業といった一次産業が死ぬ。農業ハウス栽培の燃料費、漁船の燃料費etcが価格抑制の対象外になった場合、生産者が燃料費を賄えなくなって破綻する。結果的に農業・工業の製品価格が高騰して国民生活を圧迫する。総中流とも称される中間層は消滅し、ごく少数の富裕層と大多数の貧困層に分かれる。地方ごとの経済格差の拡大も進みそう。1.5兆円もの財源の余裕が、存在する筈が無い/産油国は減産体制を維持しており、燃料価格は高いまま継続する見込み。供給網の不安定化も進んでいるため、将来、もっと価格上昇する可能性が高い)

(トリガー条項:民主党政権時代の2010年度税制改正で導入。民主党は2009年の総選挙マニフェストでガソリン税に上乗せされていた「暫定税率」の廃止を掲げていたが、税収不足などから修正。「当分の間」税率を維持する一方、ガソリン価格が基準を超えた場合に減税するトリガー条項を創設した)

【参考】鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(2023.08.29)
(金融庁)https://www.fsa.go.jp/common/conference/minister/2023b/20230829-1.html

問)減税について検討すべきでない理由について改めて。ガソリン減税ですね。
答)要するにトリガー条項をということですか。それは再三再四、国会でお答えしているとおりでありまして、トリガー条項につきましては、昨年4月の自民党・公明党・国民民主党による3党検討チームにおいて、補助金と異なりまして、トリガー条項の発動では、揮発油税・地方揮発油税、軽油取引税がかかっていない重油、灯油について対応することができない、それから発動・終了時に大幅な価格変動が生じて、発動前の買い控えでありますとか、終了前の駆け込みでありますとか、それに伴います配送の乱れや品不足といった流通や販売の現場に与える影響が大きい、それからガソリンスタンドと元売りの顧客対応を含めた事務負担が大きいと、こういったような課題が3党の協議の中でも指摘をされて、そしてそれを解決するための具体的な方策について結論を見出すことに至っていないと、こういうことでございます。そういうことで、従来も政府としてはこうした課題が解決されない以上、トリガー条項の発動は見送ると、こういうことでありまして、そうした方針は今も継続しているということであります。

■内閣不信任案を否決 維新・国民賛成、臨時国会が閉幕(時事通信2023.12.13)

立憲民主党が提出した岸田内閣不信任決議案は13日午後の衆院本会議で、与党などの反対多数で否決された。日本維新の会や共産党、国民民主党、れいわ新選組の各野党は賛成した。維新が内閣不信任案に賛成するのは2016年8月の党名変更後、初めて。政府・与党は会期を延長せず、第212臨時国会は閉幕した。
立民の泉健太代表は衆院本会議で、自民党安倍派による政治資金パーティー収入の裏金化疑惑に関して「政界から裏金議員を一掃せねばならない」と指弾。裏金に関わっていない自民、公明両党の議員に対し「心あるならば堂々と造反し、賛成してください」と訴えた。
閉会後は東京地検特捜部による捜査が本格化する見通し。立民や維新など野党6党の国対委員長らは13日午後に国会内で協議し、閉会中も政治倫理審査会や予算委員会の開催を求めていく方針で一致した。

■英国の大規模減税撤回 日本は財政規律を順守したい(日刊工業新聞2022.10.19)
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00651624

英国金融市場の混乱を招いた同国の大規模減税策は、財政健全化の重要性をあらためて示した。財源の裏付けがない年450億ポンド(約7.6兆円)の減税策を市場は警戒し、ポンドと英国債が急落。トラス英首相は減税策の大部分を撤回し、退任圧力さえ強まる。翻って日本。財政健全化目標は後退し、総合経済対策も金額ありきに傾きかねない。編成する補正予算は国債発行を伴うだけに、必要な歳出を積み重ねる財政規律を日本政府は順守してもらいたい。
2022年9月6日に就任したトラス首相の喫緊の課題は、高い物価上昇率の抑制と経済の浮揚だ。欧州によるロシア産化石燃料の輸入制限と、ロシアによる欧州への天然ガスの供給削減、さらに英国の欧州連合EU離脱に伴う移民制限による人手不足が人件費の上昇圧力を高め、物価も押し上げていた。英国の2022年8月の消費者物価指数は前年同月比9.9%上昇と、伸び率は40年ぶりの高水準に達する。
トラス政権は法人税率引き上げの凍結や、所得税基準税率の2023年4月からの1%引き下げなどを打ち出したが、市場は財源が不透明な減税策ではむしろインフレが進行し、政府債務残高が膨張すると受け止めた。これら減税策の撤回により金融市場はようやく回復したが、課題への対策は振り出しに戻る。英国経済の今後が懸念される。日本政府はこの事例を教訓に、財政健全化に配慮した予算編成に臨んでもらいたい。
総合経済対策の裏付けとなる2022年度第2次補正予算案について、自民党内には30兆円規模を求める声がある。23年度当初予算の概算要求も110兆円規模に達し、歳出圧力は強まるばかり。ウクライナ情勢や東アジアの安全保障を勘案すれば防衛費増額はやむを得ず、円安・物価高対策も急ぎたいが、金額ありきの編成は慎みたい。
2025年度に国・地方の基礎的財政収支を黒字化する目標も「2025年度」の期限が消えて後退している。財政運営の信認低下を防ぐ上で、財政規律の順守と同時に新たな健全化目標も明確に示すことが政府には求められる。

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■ロシア産ダイヤ輸入禁止=追加制裁、G7で足並み-政府(時事通信2023.12.15)

政府は15日、ウクライナ侵攻を続けるロシアへの追加制裁として、宝飾品に使われるロシア産非工業用ダイヤモンドの輸入禁止を閣議了解した。来年1月1日に施行する。先進7カ国G7各国と足並みをそろえ、原石の主要原産国ロシアからの直接輸入を禁止し、同国の収入源を減らす狙い。6日にオンラインで開いたG7首脳会議でまとめた首脳声明に盛り込まれた。米国は2022年にロシア産ダイヤの輸入を禁止。米国を除くG7各国も1月1日から措置を講じる。22年のロシアからの非工業用ダイヤ輸入額は約5600万円(全体の0.07%)で、日本市場への影響は軽微とみられる。輸出貿易管理令の一部を改正する政令も閣議決定され、輸出禁止の対象にアラブ首長国連邦UAEとアルメニア、シリア、ウズベキスタンの6団体を加える。資産凍結の対象も追加した。

(コメント:人工ダイヤ技術で何らかの進展があって、代替可能になってきたのでは、との推測あり)

■仏政府、EV販売補助金の対象車種を発表-中国製の大半が除外(ブルームバーグ2023.12.15)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-15/S5OHKPT0AFB400

環境への負荷が小さいことが判断材料に、中国製を事実上除外/中国と米国で生産されたテスラの「モデル3」も対象から外れた/仏政府は14日、電気自動車EV販売の補助金支給の対象となる車種を発表した。補助金は1台当たり最大で7000ユーロ(約110万円)で、環境への負荷が小さいことが判断材料の一つとなり、中国で生産された車を事実上除外するものだ。

(コメント:仏は、中国とつながったままだと中国の経済混乱の穴に一緒に落ちて、経済政策において敗戦となり、衰退してしまいそう、と判断した様子)

■需給ギャップ、マイナス0.6% 7~9月期、改定値後推計-内閣府(時事通信2023.12.15)

内閣府は15日、日本経済の需要と潜在的な供給力の差を示す「需給ギャップ」が、2023年7~9月期はマイナス0.6%の需要不足になったとの推計を発表した。金額に換算すると年3兆円程度の不足となる。8日に発表した2023年7~9月期実質GDP(国内総生産)改定値を用いて再度推計した。

■国産長射程弾の配備は25年度 防衛相が表明、1年前倒し(共同通信2023.12.15)

木原稔防衛相は15日の記者会見で、他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)に使う国産長射程ミサイルの配備開始を、2026年度から1年前倒しして25年度とすると表明した。陸上自衛隊の12式地対艦誘導弾の射程を延ばす「能力向上型」が対象だとしている。木原氏は「防衛能力を早期に獲得しなければならないとの切迫感を具現化したものだ」と強調。その他の国産ミサイルも早期の取得に向けて検討していると説明した。

(コメント:日本国内に居ると分かりにくいけど、世界情勢は、既に第三次世界大戦の真っ最中。どの国も、必死で生き残ろうと、あがいている。安倍元首相が暗殺され、岸田首相が暗殺されかけた事実から分かるように、見えない戦火が、国内でも燃えている状態。いつ物理的な戦火へ入れ替わっても不思議では無い)

(経済マネー戦争の敗戦は、凄惨な結果をもたらす。多数の落伍者・犠牲者・死者。国家経済の防衛政策や国土防衛をめぐるマネー戦争で、インフレ爆発・物価100倍または100分の1を繰り返すような乱高下・国民経済の混乱などの致命的な失敗をやらかして敗戦となった場合、国・社会そのものを立て直せなくなり、日本文明・文化・伝統の衰亡の可能性も出て来る。往年の名作SF、アイザック・アシモフ著『ファウンデーション』に描かれた文明社会の荒廃の世界を連想)

(たとえば南米ベネズエラ。経済マネー防衛政策において敗戦。2019年のインフレ率268万%を記録。国民生活は荒廃し、経済難民となって国外へ逃れた人数が700万人を超えた。隣国ガイアナの資源・領土を分捕ることで、国を立て直そうとしていた。なお両国は2023.12.14首脳会談をおこない、事態の激化の回避について合意の旨、共同声明を発表した)

■デジタル取引50億円超が対象=海外アプリ、巨大ITに消費税-政府・与党(時事通信2023.11.28)

海外事業者が日本で販売するスマートフォンアプリにかかる消費税について、デジタルサービスの取引高が50億円を超える巨大IT企業に納税を義務付ける方向で政府・与党が調整していることが28日、分かった。アプリの販売を仲介し、「プラットフォーマー」と呼ばれるIT企業から消費税を間接的に徴収する方針。政府・与党は今後詳細を詰め、2024年度税制改正大綱に盛り込む。(中略)事業者への周知や準備期間を確保するため、実施は25年度以降になる見通し。

(コメント:岸田政権グッジョブ!2024年度税制改正大綱は2023.12.14決定済み。マイナンバーカード制度やインボイス制度など、マネーの流れを追跡できる環境が整って来たことも、大きい要因と思案。もともと欧米はインボイス制度の先進国。国家間で協力できる項目は色々ありそうです)

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■トゥスク新政権、正式発足=8年ぶりEU協調路線-ポーランド(時事通信2023.12.13)

ポーランドで13日、前欧州連合EU大統領のトゥスク氏を首班とする中道リベラル政権が正式に発足した。ドゥダ大統領の下で閣僚が就任宣誓。8年ぶりの政権交代を果たしたトゥスク新首相は前政権の方針を転換し、EUとの協調路線を掲げている。欧州では「共に働くことを楽しみにしている」(フォンデアライエン欧州委員長)と歓迎ムードが広がっている。トゥスク氏は12日の所信表明演説で「(ロシアが侵攻している)ウクライナの支援に、西側諸国が総力を挙げるよう断固として要求する」と表明。戦闘のこう着で各国に「支援疲れ」が広がる中、ウクライナ支援を牽引する姿勢を打ち出した。

(コメント:2023年10月の総選挙で、下院で第1党となった与党「法と正義」が過半数に達せず、政権交代を目指す3つの野党勢力が合わせて過半数を確保し連立政権の発足で合意。12月11日、第1党のモラウィエツキ首相に対する信任投票で、反対多数により不信任成立、野党勢力による新政権が発足。ポーランド国内にあふれたウクライナ出身の反社勢力による治安悪化への対策にも注目でしょうか)

■個人減税、企業の賃上げ促進 防衛増税の開始時期見送り―高校生の扶養控除縮小へ・与党大綱(時事通信2023.12.14)

自民、公明両党は14日、個人向けの減税や企業に賃上げを促す税制の強化などを盛り込んだ2024年度税制改正大綱を決定した。来年6月以降に実施する所得税・個人住民税の定額減税では年収2000万円超の富裕層を対象外とし、防衛費増額に伴う増税開始時期の決定は見送った。自民の政治資金パーティー収入問題で「政治とカネ」を巡る批判が高まる中で増税を進める議論を避けた。
自民の宮沢洋一税制調査会長は記者会見し「日本の成長の種をまくことができた」と強調。内容は「大きな減税になっている」と述べた。防衛増税の時期については「政治状況はかなり厳しい風が吹いており、今年は決定しない」と説明した。
総合経済対策の目玉だった定額減税は、1人当たり所得税から3万円、個人住民税から1万円をそれぞれ差し引く措置。年収2000万円超を除外するため、国会議員も対象外となる見込みだ。定額減税は1回限りだが、大綱は「賃金や物価の状況を勘案し、必要があると認めるときは家計支援の措置を検討する」として、複数年での実施や減税以外を含めた追加措置に含みを残した。

■製造業景況感3期連続改善 自動車回復が顕著、中小にも波及-非製造業32年ぶり高水準・12月日銀短観(時事通信2023.12.13)

日銀が13日発表した12月の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数DIは大企業製造業でプラス12と、前回9月調査のプラス9から3ポイント改善した。自動車生産の回復が幅広い業種に波及し、3四半期連続の改善となった。大企業非製造業も3ポイント改善のプラス30と、1991年11月以来、32年1カ月ぶりの高水準。コロナ禍で抑えられた経済活動の正常化を背景に7期連続で改善した。DIは、業況が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」を引いて算出する。調査期間は11月9日から12月12日。

(コメント:岸田政権のもと、景気が上向きに。代々の政権で引き継がれて来て、一層シッカリと洗練され実施されて来た経済政策さまさま、というところ。素晴らしい成功!このご時世、予期せぬ事象はドンドン出て来るとは思いますが、着実に調子を上げてゆきたいところ、と思案)

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いま半導体産業が熱いのは、かつての民主党政権の時代を思い出すと隔世の感あり

(民主党政権2009-2012の「産業つぶし」攻撃を受けた形になった、エルピーダの話)

https://twitter.com/TV65377118/status/1441022635387674634
極度∞怪談(してます)やねうらTV@cryptoきくうし午後9:52,2021年9月23日
旧日の丸半導体、エルピーダメモリの従業員ですぅ
調印式までこぎ着けていた台湾企業との対等合併による救済&発展案を、わざわざ調印式当日に官僚団を送り込んでぶっ潰した挙げ句
計画倒産に追い込んで捨て値でアメリカに叩き売ったの忘れてないからな?
同僚が何人も新築マイホーム売って一家離散したやで

(活動家的&扇動的な「産業つぶし」は正直、良い印象では無い。最近も、コオロギ食スタートアップ企業の撤退、ワクチン産業の縮小につながるような扇動デマが見られる…憂慮するところ)

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政治資金パーティー・キックバック・裏金の件について別視点から。

多数メディアが連呼するところの「安倍派」(正式名:清和政策研究会、略称:清話会)の中で、帳簿管理がグダグダだったという事実が妙に気になるところ。

俗に「地獄の沙汰も金次第」。帳簿管理に穴があったということは、身辺ガードにも穴があったと類推できる。安倍元首相が暗殺されたのも、この穴の部分(情報統制がゆるいポイント)に関係があるのではと思案。

憲法改正へ乗り出すにあたって、おそらく穴を徹底的に塞ぐ必要がある。政治家および脇を固める秘書などのスタッフの、情報漏洩ルートを洗い出す形で明らかにし、塞ぐ方法でしょうか。戦前も要人暗殺が多数あり。この「禍の穴」は、戦前から続いていたと思われるところ。

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■イスラエル「支持失い始めた」 ネタニヤフ政権に警告―米大統領(時事通信2023.12.13)

バイデン米大統領は12日、ワシントン市内の会合に出席し、パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルのネタニヤフ政権について、国際社会で「支持を失い始めている」と警告した。イスラム組織ハマスとの衝突に関し、一貫してイスラエル支持を表明してきたバイデン氏だが、民間人犠牲者が拡大する中、ネタニヤフ政権の強硬姿勢に懸念を示した形だ。

(コメント:イスラエル・ネタニヤフ首相は、パレスチナ勢力主体の統治体制を認めない考え。米国との間で「『ハマス後』を巡って隔たりはある」と発言。1993年にパレスチナ暫定自治を認めたオスロ合意を認めない方向。ガザ統治で自治政府の関与を望むバイデン政権とは、見解の相違あり)

■規制委、柏崎刈羽原発を現地調査 運転禁止解除へ改善確認(共同通信2023.12.11)

原子力規制委員会は11日、テロ対策不備で事実上の運転禁止命令を出している東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)を現地調査した。山中伸介委員長と伴信彦委員が参加し、命令解除判断に向け改善状況を確認する。調査では、東電が5月に設けた核物質防護モニタリング室の職員らと意見交換し、問題点を共有する会議を傍聴するほか、正常な監視が行われているかどうか視察する。山中氏は開始に当たっての打ち合わせで「主として核物質防護の現地調査をしたい。(東電の)適格性の確認についても調査できるところはしていきたい」と述べた。規制委事務局は柏崎刈羽原発の課題が全て改善したとする追加検査の報告を取りまとめている。

(コメント:早ければ年内にも柏崎刈羽原発の再稼働あるかも。テロ対策など安全保障ジャンルへの対応は大きな予算が必要なので、ただでさえ福島原発の後始末で苦しい中、着実に進めるのは大変だった筈。出入り業者など関係者たちのテロ対策の意識グダグダの発覚もあって迷走した様子ですが…シッカリ対応しつつ、次につなげて欲しいところであります)

■尖閣諸島で「戦争恐れず」 中国軍中将、異例の言及(共同通信2023.12.09)

中国軍のシンクタンク軍事科学院の何雷・元副院長(中将)が9日までに共同通信の単独インタビューに応じ、沖縄県・尖閣諸島を巡り「戦争を望まないが恐れない」と明言した。台湾武力統一に踏み切った場合、尖閣を同時に作戦対象とする可能性にも含みを持たせた。軍関係者が尖閣を巡り「戦争」に言及するのは異例だ。将来的な領有権奪取の強い意志が鮮明になった。
同シンクタンクは人民解放軍に政策提言している。何氏は2012年の日本の尖閣国有化を批判し、日本側の「挑発」が続けば「中国は国家の領土と主権、海洋権益を断固守る」と強調。「中国軍の国家主権、安全、領土の一体性を守り抜く強い意志と決意、強大な力を日本は見くびってはならない」と警告した。
日中関係が不安定化する要因について、台湾問題を挙げ「中国の核心的利益に干渉するのは許されない」と語った。尖閣を「台湾省」の一部だとする中国の主張に基づいて台湾統一と尖閣奪取を同時に行う可能性について問うと「(中国主張の)道理からすればそうだ」と答え、否定しなかった。

■中国海警、フィリピン船と衝突 南沙諸島の海域(共同通信2023.12.10)

中国海警局は10日、フィリピン当局の船2隻が南沙(英語名スプラトリー)諸島にあるアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)付近の海域に不法侵入したと発表した。1隻の船が警告にもかかわらず急旋回して中国海警局の船に衝突したという。海警局は法に基づいて取り締まりに当たったとし、事故の責任は「完全にフィリピン側にある」と主張した。

(コメント:国家間戦争では無い、ローカル地域の衝突レベルで済むよう祈ります・汗)

■防衛増税、来年以降決定へ 開始時期で調整―自公税調(時事通信2023.12.08)

自民・公明両党の税制調査会は8日、2024年度税制改正に向けた会合をそれぞれ開き、防衛費増額に伴う増税の開始時期について議論した。政府・与党は増税開始時期の決定を来年以降に先送りする方向で調整しており、今月中旬に取りまとめる税制改正大綱に盛り込む文言などを引き続き検討する。
政府は法人税、たばこ税、所得税の増税で防衛費1兆円強を確保する方針だが、開始時期は「24年以降の適切な時期」と詰め切れていない。岸田文雄首相は10月に24年度の増税を見送る方針を表明し、25年以降の増税開始が確実となっている。
総合経済対策で打ち出した所得・住民税の定額減税との整合性や自民党の政治資金問題などを考慮し、24年度税制改正では開始時期の決定を見送る方向。見送った場合、法改正などを考慮すると、増税は26年以降となる公算が大きい。
自民党の宮沢洋一税調会長は8日、幹部会合後に記者団の取材に応じ、複数年かけて財源確保する以上、今年か来年に増税時期を決める選択肢しかないと説明。宮沢氏はこれまで「今年の年末に決めるべきだ」と主張してきたが、来年への先送りに言及した形だ。公明党の西田実仁税調会長は「間違ったメッセージを与えない方がいい」として、今年は時期を決定しないのが望ましいとの見方を示した。

(コメント:いまのところ、物価上昇に賃上げが追いつく間際ギリギリの局面。経済変動リスクはそれほど大きくないと思われるけれど、不安定な感じ。税制変更をするのは、もう少し経済状況が落ち着くまで注意深く見送る形がベターと判断された様子。中間層を上下する一般国民にとっては、生活防衛と国家防衛を同時に考えるのは、やはり難しいところはある。台湾有事など流血リスク上昇を考えると、防衛増税は早いタイミングの方が良い、という結論には、なるけれど…)

■中国共産党、来年の経済方針討議 内需拡大、反腐敗闘争を強化(共同通信2023.12.08)

中国共産党は8日、習近平総書記(国家主席)が主宰する中央政治局会議を開き、来年の経済方針を議論した。安定成長を実現するため内需を拡大し、リスクの解消に努めるとした。重要閣僚が相次ぎ解任され不正疑惑が指摘される中、汚職を取り締まる反腐敗闘争を強化する方針を示した。国営通信新華社によると、習氏は6日開かれた座談会で、新型コロナウイルス流行で低迷した経済の「回復は正念場を迎えている」と強調。政治局会議では積極的な財政政策と穏健な金融政策を続けることを確認した。共産党・政府は今月中にも中央経済工作会議を開き、来年の経済方針を決定するとみられる。

■米・ガイアナ合同軍事演習にベネズエラ反発 石油豊富な地域めぐり情勢緊迫
https://www.afpbb.com/articles/-/3495148(AFP2023.12.08)

南米ベネズエラは7日、石油資源が豊富なエセキボ地域をめぐり関係が緊迫化している隣国ガイアナと米国の合同軍事演習が発表されたのを受け「挑発行為」だと非難した。エセキボ地域は、ガイアナが100年以上にわたって実効支配しているが、ベネズエラも領有権を主張している。2015年に米石油大手エクソンモービルが同地域で油田を発見して以来、対立は激化している。ベネズエラのブラディミル・パドリノ・ロペス国防相はX(旧ツイッター)で、「ガイアナでのエクソンモービルの利益を図る米国によるこの不穏当な挑発は、誤った方向への新たな一歩だ」と批判。「わが国はエセキボ地域の回復へ向けて、今後も行動する」と付け加えた。(後略)

(コメント:オランダと英国の植民地だったガイアナは、1899年の仲裁裁定でエセキボ地域はガイアナ領と認められたと主張している。だがベネズエラは、1777年から同地域の東を流れるエセキボ川が自然的国境として認められていると主張。ベネズエラは12/3国民投票を実施、エキセボを自国領土とすると宣言。自国の国営石油会社に対してエキセボ地域の原油採掘手続きを認める意向、軍の特別部隊を設けることも決定。ガイアナは国連の安全保障理事会への提訴を検討中)

■イスラエルとハマスの衝突に関する動き、各国の反応(ジェトロ・ニュース特集)
https://www.jetro.go.jp/biznews/feature/Israel2023.html
2023年10月、イスラエルに対してパレスチナ自治区のガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスから攻撃があり、イスラエル軍が反撃した。この武力衝突に関する動向および各国・地域における動きについて、適宜。

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■首相、岸田派離脱の意向 派閥パーティー問題で(時事通信2023.12.07)

岸田文雄首相(自民党総裁)は岸田派を離脱する意向を固め、党幹部に伝えた。同派会長も退任する。関係者が7日明らかにした。党内派閥による政治資金パーティー収入の裏金疑惑浮上を受けて国民の批判が強まっており、信頼回復に取り組むには派閥と距離を置く必要があると判断したとみられる。自民党出身の首相は就任に伴って派閥を離れるのが慣例だが、岸田首相は派閥会長にとどまっていた。党内からは「派閥政治を引きずっている」(菅義偉前首相)などと批判が出ていた。

(コメント:新しい政治スタイルを模索する方向かと思案。巨大政党の中でいくつかの派閥を抱えることは、あらかじめ有能な野党を抱えているのと同じように、多様な意見の集約に役立っていた側面もあるかと思いますが、21世紀現代、潮目でもあるでしょうか)

■岸田首相、G7首脳テレビ会議で中東情勢など議論、ネタニヤフ首相と電話会談も
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/12/ad66583094ffc501.html(ジェトロ2023.12.07)

G7首脳テレビ会議が12月6日夜(日本時間)に行われ、岸田文雄首相が議長を務めた。会議では、ウクライナ情勢や中東情勢をはじめ、人工知能AI、気候、経済的強靱性・経済安全保障について議論が行われた。会議終了後にはG7首脳声明が発出された。

■モスクワ取引所、米が制裁発動ならドル取引停止へ(ロイター2023.12.06)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/SCJQ6WVOJBJ6RMMJTJGR3WG3QY-2023-12-05/

ロシア最大の取引所であるモスクワ取引所(MOEX.MM)は5日、米制裁の対象となった場合、ドルの取引を停止すると発表した。米財務省は先月、ロシアの将来のエネルギー能力や制裁逃れを抑制する新たな包括的措置の一環として、ロシア第2位の取引所であるSPB取引所を制裁対象にした。一部の市場参加者は、モスクワ取引所が次の標的になるとみている。モスクワ取引所のイゴール・マリッチ氏は「米国が制裁を科せば、ドルは取引されなくなる。しかし、ドルは取引所の外国為替市場構造において(以前のような)役割はもはや果たしていない」と語った。取引所データによると、モスクワ取引所のドル/ルーブル取引は昨年第1四半期には全体の78%を占めていたが、今年10-11月では32%だった。一方、昨年初めにわずか1%だった人民元/ルーブル取引は現在43%に拡大。元が取引シェア最大となっている。

■プーチン氏、UAEとサウジ訪問 パレスチナ「停戦」訴え(時事通信2023.12.06)

ロシアのプーチン大統領は6日、アラブ首長国連邦UAEを訪れた。タス通信が伝えた。サウジアラビアと併せて日帰りで歴訪し、パレスチナ情勢などを協議。イスラエルに肩入れせず「中立」を堅持し、イスラム組織ハマスへの非難を避けることで、アラブ諸国を含む新興・途上国「グローバルサウス」の間での存在感を高める狙いもある。プーチン氏はUAEの首都アブダビでムハンマド大統領と会談。ロシアは「断続的な戦闘休止は有益だが、それでも恒久的停戦が成立し、人質が完全解放されることを望む」(ウシャコフ大統領補佐官)と訴えており、こうした立場で一致したもようだ。ムハンマド氏を来年10月にロシア中部カザンで開く新興5カ国BRICS首脳会議に招待した。

(コメント:プーチン大統領は歴史に名を遺すレベルの有能な為政者。彼の恐ろしさは、ロシア国内状況を劇的に改善させ、数年にわたる戦争を維持する戦時体制を、なめらかに運営できていることにある。平時体制・戦時体制をこなせるリーダーは世界史でも数えるほどしか出現していない。日本では、そういう政治的天才というと徳川家康。現在時点で、プーチン大統領とサシで向かい合える豪胆な政治家は、今は亡き安倍元首相、今の岸田首相くらいでしょうか)

■オスプレイ全機を飛行停止 日本での事故受け―米軍(時事通信2023.12.07)

米軍は6日、鹿児島県・屋久島沖で空軍の輸送機CV22オスプレイが墜落した事故を受け、世界全体でオスプレイ全機の飛行を一時停止させると発表した。暫定的な調査の結果、機体の不具合が事故につながった可能性が高いことが判明した。日本の陸上自衛隊は既に全機の飛行を見合わせている。オスプレイを巡っては過去にも事故が相次いでおり、改めて安全性に懸念が強まりそうだ。発表によると、飛行を一時停止するのは米軍が世界で配備するオスプレイ全機。米軍の暫定調査では、人為的な操作ミスではなく、機体の不具合が原因となった可能性が高かった。米空軍特殊作戦司令部のバウエルンファインド司令官は声明で「調査を続けている間、リスクを最小化するのが目的だ」と説明。さらに「不具合の原因は不明だ。原因究明のために徹底的な調査を行う」と述べた。

■官報デジタル化法成立 25年施行、電子版を正本に(共同通信2023.12.06)

法令の公布などを掲載する官報をデジタル化する「官報発行法」が6日、参院本会議で与党などの賛成多数により可決、成立した。これまでは紙で発行し、国立印刷局などに掲示する文書を「正本」、インターネット上の電子版を「付属物」としていたが、位置付けを逆転させ電子版を正本とする。内閣府はシステム改修を進め、2025年春までの施行を目指す。デジタル化による行政効率化が狙い。電子版の公開期間は最低でも90日間と想定し、紙版の掲示や販売も継続する。官報は第1号が1883(明治16)年に発行された。電子版の公開は1999年に始まり、紙版と同じ内容が無料で提供されている。

■大麻草成分の医薬品、使用可能に 改正取締法が成立、乱用対策も(共同通信2023.12.06)

大麻草から抽出した成分を含む医薬品で、安全性と有効性が確認されたものを使用可能にする大麻取締法などの改正法が6日、参院本会議で与党などの賛成多数により可決、成立した。薬物乱用対策として、大麻も麻薬取締法の対象にして他の規制薬物と同様に使用罪が適用できるようにする。公布から1年以内に施行する。現在は、大麻草から製造された医薬品は治験をすることはできるが、法律に使用禁止規定があり医療現場で使えない。欧米では大麻由来成分カンナビジオールCBDを含む難治性てんかん治療薬が既に薬事承認されており、日本の患者団体などは、海外で使えるのに国内で使えないドラッグ・ラグを解消するよう要望していた。法改正では、大麻と、有害な大麻由来成分テトラヒドロカンナビノールTHCを麻薬と位置付ける。使用禁止規定は削除し、大麻由来成分を含む医薬品は、痛み止めなどに使われる他の麻薬と同様に免許を取得すれば使用できる。大麻の不正所持や使用は麻薬取締法違反で7年以下の懲役となる。

■フェンタニル、米で対策室-財務省、流通経路の監視強化(日本経済新聞2023.12.05)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO76675170V01C23A2EAF000/

米財務省は4日、米国内で被害が拡大している医療用麻薬フェンタニルについて対策室を設置すると発表した。メキシコなど流通経路への監視を強める。近年は死者が急増しており、野党・共和党などからも批判が強まっていた。

(コメント:米国で2021年に薬物の過剰摂取で死亡した約10万7千人のうち、3分の2はフェンタニルが原因だとされる。コロナ禍よりも深刻な社会問題と認識されている。米疾病対策センターCDC、フェンタニル過剰摂取による死者は2021年に7万人超とのこと)

■ウクライナ加盟交渉、EU首脳会議の議題から除外を-ハンガリー首相(ブルームバーグ2023.12.05)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-04/S55RLOT1UM0W00

ハンガリーのオルバン首相は来週の欧州連合EU首脳会議の議題からウクライナとの正式な加盟交渉開始を外すよう求めた。オルバン首相はミシェルEU大統領(欧州理事会常任議長)宛ての4日付書簡で「この機会に欧州理事会がウクライナとの加盟交渉開始を決定し得るし、また決定しなければならないという期待がある」とした上で「現在の政治的およびテクニカルな準備状況をみると、こうした期待には根拠がない」と指摘した。ブルームバーグが同書簡を確認した。オルバン首相がミシェル大統領に対し、ウクライナ支援を見直すよう圧力をかけるのは2度目となる。今回の書簡は西側同盟国のウクライナに対する金融支援や援助の先行きが一段と不透明になるタイミングで送付された。ウクライナとの加盟交渉開始には全加盟国の支持が必要。オルバン首相はまた、来週のEU首脳会議でこの問題を議論した場合「明らかにコンセンサスが得られていない」ため「失敗に終わることは避けられない」と指摘した。欧州理事会にコメントを求めたが、すぐには返答はなかった。

(コメント:ハンガリー側いわく「ウクライナのEU加盟交渉の開始は、ハンガリーの国益と一致しない」。汚職対策やウクライナに住むハンガリー系住民の権利擁護が不十分などと主張。EU戦略は失敗したとして、早期の和平協議を含む戦略見直しが必要とも主張。EUの行政機関である欧州委員会は、法の支配が損なわれているとして凍結したハンガリー向け補助金など220億ユーロ=約3兆5000億円の一部を解除し、最大100億ユーロ=約1兆6000億円ほどで懐柔を図る方針)

■特殊詐欺、全国で「連合捜査」来春発足、壊滅へ一体で臨む(共同通信2023.12.05)

全国で甚大な被害が生じている特殊詐欺を集中捜査するために2024年4月、警視庁など7都府県警に計約500人体制で新設する組織の名称が「連合捜査」に決定したことが5日、警察庁への取材で分かった。7都府県警のほか全国の警察本部に連合捜査の担当部署ができることも決まった。警察庁によると、特殊詐欺に対し、各警察本部が個別に連携するのではなく、47都道府県警が一体となり犯行グループの壊滅を目指すのが狙い。発足する組織の規模によって連合捜査本部、連合捜査隊などとなるもよう。22年の全国の特殊詐欺被害は8年ぶりに増加し370億8千万円。今年も増加傾向が続いている。

■海外バイヤーが商談ツアー 三陸・福島で、代替輸出先探しを支援(時事通信2023.12.04)

日本貿易振興機構ジェトロは4日、米国など3カ国の水産品バイヤーを招待し、三陸海岸沿いの青森、岩手、宮城の3県と福島県で商談ツアーを始めた。東京電力福島第1原発の処理水放出に反発する中国政府が、日本産水産物の輸入を全面的に停止。国内の水産業が打撃を受けており、海外バイヤーとのマッチングを通じて代わりの輸出先探しを支援する。

(コメント:この試みがうまく行けば、今後の日本の特産品の輸出ビジネスや、販路開拓にも弾みがつきそう。良い商談が多数まとまるよう、祈ります)

■米軍艦の「不法侵入」非難=南シナ海、民兵船集結―中国(時事通信2023.12.04)

中国軍南部戦区の田軍里報道官は4日、同国が領有権を主張する南シナ海に米海軍の沿海域戦闘艦「ガブリエル・ギフォーズ」が「不法侵入」したため、追跡監視を行ったと発表した。中国の「主権を侵害した」として、「米国は南シナ海の平和と安定に対する最大の脅威」と非難している。場所はフィリピンが実効支配するアユンギン(中国名・仁愛)礁付近。同海域では10月、中国海警局などの船舶が比船に体当たりしたほか、11月には中国船が比船に放水銃を使用するなどの威圧的行動を繰り返している。フィリピン沿岸警備隊は3日、アユンギン礁から100キロ超西に位置するウィットサン礁付近に中国船135隻以上が集結していると発表。普段は漁業活動に従事するが、必要に応じて中国軍の指揮下に入る「海上民兵」と見ている。比沿岸警備隊が公開した映像では、船団が横一列に並んで止まっている。無線の呼び掛けに応答しないといい、比側は「不法停泊」だと抗議している。

(コメント:海上で縄張り争い、角突き合わせる事態になりましたが、上手に妥協して欲しいところ。本当に重要なのは国際シーレーンの秩序と安全)

■財政支援2.3億ドル検討 エジプトに岸田首相表明(時事通信2023.12.02)

岸田文雄首相は1日夜(日本時間2日未明)、アラブ首長国連邦UAEのドバイでエジプトのシシ大統領と夕食をともにしながら会談した。イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突で観光客減少などの影響を受けているエジプトに対し、最大約2.3億ドル(約340億円)の財政支援を検討する考えを伝えた。首相は、エジプトがパレスチナ自治区ガザへの人道支援物資搬入などに尽力していることに触れ、「極めて重要な役割を果たしていることに敬意を表する」と表明。エジプトへの財政支援は「さらなる貢献への期待」(外務省関係者)が背景にあるという。

(コメント:岸田政権、超グッジョブ。インド太平洋戦略の観点から見ても、上手な外交であると思案。イスラエル・ハマス間には直接タッチせず、その影響を受けて大変な状況にあるエジプトへ支援することで、中東の大国エジプトをスムーズに味方陣営へ取り込むという目論見)

■核融合、初プラズマに成功 実験装置「JT60SA」(共同通信2023.12.01)

量子科学技術研究開発機構は1日、核融合の実験装置「JT60SA」(茨城県那珂市)が核融合反応に必要なプラズマの生成に初めて成功したとして、式典を開いて成果を発表した。核融合の原型炉開発に向け、現時点では世界最大級の実験装置。2025年から本格的な運転を始める予定で、得られた知見を国際熱核融合実験炉ITERでの研究に役立てる。JT60SAは日欧が共同で建設。重水素を1億度以上の高温・高密度で閉じ込め、原子核と電子がバラバラになって飛び回るプラズマと呼ばれる状態をつくる。10月23日に初めてプラズマ発生を0.5秒間確認した。

■全産業経常利益、20.1%増 7~9月期で最大、法人企業統計(共同通信2023.12.01)

財務省が1日発表した7~9月期の法人企業統計は、金融・保険業を除く全産業の経常利益が前年同期比20.1%増の23兆7975億円だった。3四半期連続のプラスで、7~9月期として過去最大となった。非製造業が40.0%増の14兆2513億円となり、全体を押し上げた。小売業などが好調だった。製造業は情報通信機械や業務用機械が振るわず、0.9%減の9兆5462億円だった。2四半期ぶりに前年水準を下回った。設備投資は全産業で3.4%増の12兆4079億円だった。

■日韓、通貨スワップ再開 100億ドル、15年2月に失効(時事通信2023.12.01)

財務省は1日、日本と韓国が金融危機時に自国通貨と米ドルを相互に交換できる、2国間の「通貨スワップ(交換)協定」を、両国中央銀行間で締結したと発表した。融通枠は100億ドル(約1.5兆円)で期間は3年。日韓の関係正常化を背景に、2015年2月に失効して以来の協定再開となる。今年6月、日韓両国の財務当局の閣僚級が意見交換する「財務対話」が約7年ぶりに開催され、通貨スワップの締結に合意していた。

■サイバー安全保障人材基盤協会が発足 官民一体で人材育成へ
https://dailydefense.jp/_ct/17670724(防衛日報デジタル2023.12.01)

サイバー防衛人材の育成を官民連携で強化するため、一般社団法人「サイバー安全保障人材基盤協会」が12月1日、設立された。NTTや東芝など大手通信事業者5社が集まり、政府と連携してサイバー防衛能力を強化する。同協会はサイバー防衛人材の育成を支援するほか、産業界の人材を防衛省・自衛隊などの政府機関への民間登用がしやすくするような仕組みづくりも進める。
(中略)政府は昨年末に改定した安保3文書で、サイバー防衛能力を「欧米主要国と同等以上に向上させる」との文言を盛り込んだ。これに基づき、今後5年間で約900人の自衛隊のサイバー部隊を約4千人に増やし、従事する要員全体で計約2万人に拡充する方針だ。

2023年11月の時事情勢メモ

■バングラデシュで進む港湾開発、円借款でインドへの「一大物流ルート」に…中国「一帯一路」に先手
https://www.yomiuri.co.jp/world/20231106-OYT1T50159/(読売新聞2023.11.06)

ベンガル湾に面するバングラデシュ南部マタバリで、大型船が入港可能な深海港の開発が日本の円借款で進んでいる。日印がインド北東部で整備を進める道路と連動させる狙いだ。インド洋への出口であるベンガル湾の開発で、インドと東南アジアのつながりが強化されることになる。インド洋進出をもくろむ中国に先手を打つ効果もありそうだ。
(中略)2014年の日-バングラ首脳会談で、ベンガル湾臨海部の輸送網整備やインフラ開発で合意したことを受け、マタバリを物流や重化学工業、エネルギー供給の中核とする取り組みが始まった。道路を含む港湾設備の総事業費は約3000億円で、うち円借款で7割が賄われる。
(中略)マタバリ港と、インド北東部トリプラ州の間では幹線道路の整備が日本の円借款で進んでいる。トリプラ州では、バングラ東部アカウラと結ぶ鉄道も完成し、2023年11月1日に開通式が行われた。道路や港が完成すればインドから同湾へ抜ける一大物流ルートとなり、周辺地域の経済発展も見込める。バングラのムハンマド・アラム国務大臣(外交担当)は「インドとの連結性向上を進めていく」と意気込む。
一方、中国は巨大経済圏構想「一帯一路」の一環として、ミャンマー経由で中国とベンガル湾を結ぶ経済回廊を整備している。中国はマタバリの南約25キロのソナディアで深海港の建設を進めようとしたが、地元メディアによると、20年に中止された。親印派のシェイク・ハシナ政権が、印側に配慮したとされる。政権としては、ベンガル湾を巡る開発はインドとの協力を重視していく考えだ。

(コメント:インド太平洋戦略の一環。中国が放り出した事業を日本が引き取り、しりぬぐいしている形でもある、との指摘あり。目下、ミャンマーの政治不安定化が大きな足かせ。台湾方面では無く雲南方面が焦げ臭くなったのは、誰にとっても想定外であったと思われる。なお、2023年5月9日からミャンマー西部ラカイン州シットウェーでインド主導の港湾が稼働、中国の拠点化阻止が進行している。インド北東部への運輸インフラを整備する「カラダン複合輸送路計画」の一環。インド・ミャンマー間の経済関係を強め、ミャンマーへの影響力を増す中国に対抗)

■メモ:アメリカでは、コロナ禍のもと米国民1人あたり340万円の給付金があったとのこと。現在の超インフレ状況も納得というところ。

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■首相、COPでドバイ入り イスラエル大統領と会談へ(共同通信2023.12.01)

岸田文雄首相は11月30日夜(日本時間12月1日未明)、国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議COP28出席のため、政府専用機でアラブ首長国連邦UAEのドバイに到着した。1日(同日夜)にはCOP28首脳級会合で演説。これに先立ちイスラエルのヘルツォグ大統領との会談に臨む。演説では、徹底した省エネと再生可能エネルギーの主力電源化に取り組む考えを示し、温室効果ガス排出量削減を着実に進める姿勢を強調する。東南アジア諸国連合ASEAN加盟国と連携してアジアの脱炭素化を進める方針も説明する。戦闘が始まって以降、首相がイスラエル首脳と会談するのは初。

■シーク教徒殺害計画にインド政府関与の疑い、米で男起訴(ロイター2023.11.30)
https://jp.reuters.com/world/security/QT4MUZ44IVI7XKISTMXLGLXDTY-2023-11-30/

米司法省は29日、シーク教徒の独立運動に関わる米国在住の男性を殺し屋に殺害させようとしたとして、容疑者の男を起訴したと発表した。男はニクヒル・グプタ被告(52)。インド政府当局者と協力し、グルパトワント・シン・パヌン氏の殺害計画に関与したとされる。パヌン氏はインド系米国人でインド北部のシーク教徒の主権国家を提唱している。殺害計画はインド国内から指示されたとみられる。容疑者が雇った「ヒットマン」が麻薬取締局DEAのおとり捜査官だったため、計画が発覚し、阻止されたという。グプタ被告はチェコで6月に逮捕されており、米国に身柄が引き渡される見通し。米国家安全保障会議NSCのワトソン報道官は、インド政府当局者が殺害計画を指示した疑いについて、「この情報を深刻に受け止め、最高レベルの直接的な対話でインド政府に懸念を表明した」と指摘。「インド政府は問題を深刻に受け止め、捜査することを明言した。捜査結果を踏まえてインド政府が説明責任を果たすことを期待する」と述べた。6月にはカナダのバンクーバー近郊でシーク教指導者ハルディープ・シン・ニジャール氏が殺害される事件が起きているが、グプタ被告はおとり捜査官にニジャール氏も標的の1人だったと明かし、「多くの標的がいる」と話したという。バイデン大統領は9月の20カ国・地域首脳会議G20サミットで、インドのモディ首相に直接、一連の問題に関する懸念を示したという。

■キッシンジャー元米国務長官が100歳で死去、米中国交樹立の立役者(ブルームバーグ2023.11.30)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-30/S4WY79T0G1KW01

大統領補佐官として72年のニクソン大統領の電撃的な訪中を実現した/冷戦下で旧ソ連とのデタントや戦略兵器制限条約の実現に貢献/ニクソン、フォード米政権で国務長官を務め、1970年代の米外交政策決定で重要な役割を果たしたキッシンジャー元米国務長官が29日、米コネティカット州の自宅で死去した。100歳だった。元国務長官の関係者が明らかにした。キッシンジャー氏は大統領補佐官(国家安全保障問題担当)として、72年のニクソン大統領による電撃的な中国訪問を実現させ、79年の米中の国交樹立につながる土台を築いた。ベトナム戦争のパリ和平協定にも尽力し、その功績から73年にノーベル平和賞を受賞した。ユダヤ系ドイツ人の家庭に生まれたキッシンジャー氏は、ナチスの迫害を逃れ1938年に家族と渡米し、ハーバード大学で博士号を取得した。冷戦下で旧ソ連とのデタント(緊張緩和)や戦略兵器制限条約の実現に貢献したことでも歴史に名を残した。その一方で、ベトナムとカンボジアへの大規模空爆、チリのピノチェト大統領が樹立した軍事政権を支持し、東ティモールやバングラデシュの大量虐殺に目をつぶったと批判も受けた。

(コメント:20世紀後半の世界情勢を左右した、歴史的な大物というべき人物であったと思います)

■政府クラウド提供事業者にさくらインターネット デジタル庁が選定、初の日本企業
https://dempa-digital.com/article/498776(電波新聞2023.11.28)

デジタル庁は28日、政府や地方自治体が共同利用する共通クラウド基盤「ガバメントクラウド・政府クラウド」で使うサービス提供事業者として、さくらインターネットを新たに選定したと発表した。2025年度末までに全ての技術要件を満たすことを前提とした条件付きの選定となる。国内企業が政府クラウドに初めて参入する可能性が高まってきた。同日の閣議後記者会見で河野太郎デジタル相は「今回初めて国産のガバメントクラウドの可能性が出てきた。ぜひ頑張ってほしい」と期待感を示した。これまでの公募では、米国企業のクラウドサービスが存在感を発揮。アマゾン・ウェブ・サービスAWSのほか、グーグル、マイクロソフト、オラクルのサービスが選ばれた。政府クラウドを巡っては、経済安全保障の観点から国産クラウドを求める声が上がっていた。こうした中で同庁は、23年度の公募からサービス提供事業者に求める技術要件を見直し、複数企業のサービスなどを組み合わせて提供する共同提案を容認。第三者製品との組み合わせも認められた。さくらインターネットは自社サービスの開発を強化するとともに、マイクロソフトなどの第三者製品も活用。25年度中に政府クラウドとして提供することを目指す。

(コメント:河野大臣の目から見て「確実性あり」と判断されたようです。アメリカ黒船パワーに感心させられると共に、初の国産勢にも期待したいと思います)

■旅券の窓口担当者、外国籍認めず 窃盗事件受け外務省方針(産経新聞2023.11.27)
https://www.sankei.com/article/20231127-VYOFLUMOTJP4VMEZ7Q5O7GU6JA/

外務省がパスポート発給窓口の担当者を、日本国籍を持つ人に限定するよう47都道府県の担当部署に通知を出したことが27日、同省関係者への取材で分かった。東京都の池袋パスポートセンターで窓口担当だった中国籍の女性が、個人情報が記載された付箋紙を盗んだとして窃盗容疑で警視庁公安部に書類送検された事件を受けた対応という。都の担当者は「通知の詳細を確認し、対応したい」と話した。外務省関係者によると、通知は書類送検があった24日に出した。外務公務員法は、外国籍を持つ人は大使や外務省職員などの「外務公務員」になれないと定める。一般旅券の発給業務は外務省が都道府県に委託。都道府県が民間企業に業務を委託しているケースもある。窓口担当者は外務公務員に当たらず、国籍による制限もなかった。

(コメント:書類送検となった事件は、パスポート2000人分ほどの個人情報流出が判明している。目下、悪用された痕跡は無いとされているけど、犯人が中国籍の人だけに、中国からの密入国者向けパスポート偽造ビジネスへの悪用の可能性があり、安全保障上、書類送検された日と同日という、異例のスピード通達となった模様)

■国産コロナワクチン承認へ第一三共、XBB対応品(共同通信2023.11.27)

厚生労働省の専門部会は27日、第一三共が開発した新型コロナウイルスのオミクロン株派生型「XBB.1.5」に対応したワクチンについて、製造販売の承認を了承した。近く承認され、初の国産ワクチンとして12月から流通し、無料接種できるようになる見通し。厚労省は承認された場合に140万回分を購入することで同社と合意している。承認後「特例臨時接種」の対象となり、12月4日の週に自治体に配送する予定。販売名は「ダイチロナ」で、米ファイザー製などと同じmRNAワクチン。流行初期の従来株対応品は8月に承認されたが出荷されていない。

■次世代mRNAワクチン承認へ 新型コロナ、米創薬ベンチャー開発,厚労省(時事通信2023.11.27)

厚生労働省の専門部会は27日、米創薬ベンチャーが開発した新型コロナウイルスワクチン「ARCT-154」の薬事承認を了承した。レプリコンワクチン(次世代mRNAワクチン)と呼ばれるタイプで、米ファイザーや米モデルナ社製の既存ワクチンに比べ、少量の接種で高い効果があるとされる。今回了承された分は、新型コロナの流行当初に広がった中国・武漢由来の従来株に対応(後略)

(コメント:次世代mRNAワクチンは、投与後に体内で成分が増える「自己増殖型/レプリコン」、少ない接種量で高いワクチン効果が持続すると期待される)

■カーン前パキスタン首相の元顧問、イギリスで酸かけられ負傷(BBC2023.11.28)
https://www.bbc.com/japanese/67551295

パキスタンのイムラン・カーン前首相の元顧問ミルザ・シャフザド・アクバル氏が、イギリスの自宅前で酸性の液体をかけられる被害にあった。同氏によると、液体は目にかからなかったものの、身体を負傷したという。警察は捜査を開始している。まだ逮捕者は出ていない。アクバル氏は、2008年にパキスタン首相となったカーン氏の政権で閣僚を務めた。カーン氏はパキスタンの強力な軍部と対立し、昨年、不信任決議案が可決され、首相の座を追われた。失職後、カーン氏は100件以上の裁判に直面。今年8月には汚職の罪で禁錮4年を言い渡され、収監された。一連の追及は政治的動機によるものだと、カーン氏は主張している。パキスタン当局は、この主張を否定している。(中略)BBCの取材に対してアクバル氏は、パキスタンから家族と共にイギリスに逃げて以来、多くの脅迫を受けていると語った。また、パキスタンにいるきょうだいが行方不明状態にされ、数カ月間、消息が分からなかったと述べた。アクバル氏は、酸による攻撃はこうした脅迫の一環であると述べた半面、犯人については推定を避けた。(後略)

(コメント:きな臭い事件。承前として「政権転覆」が存在するだけに、何らかの示威的な、暗黙のメッセージも考えられるところ。犯人はパキスタン手先か、イスラエル関係の手先か、それ次第で随分と様相が変わる。インドには、植民地時代に由来する「英国の目と耳」があり。英国は、現在の不穏な世界情勢に絡んで、何らかの機微情報をつかんでいそうですが…)

■英、豚インフル類似ウイルスのヒト感染を初確認(ロイター2023.11.28)
https://jp.reuters.com/article/britain-health-flu-idJPL6N3CS0KI

英保健安全保障庁UKHSAは27日、豚に流行しているウイルスに類似したA(H1N2)v型インフルエンザウイルスのヒトへの感染例を初めて確認したと発表した。感染者は軽い症状があったが完全に回復したという。インフルエンザに関する全国的な定期監視で見つかった。感染源は不明という。現在、当局が濃厚接触者の追跡調査を行っている。2009年には豚インフルエンザウイルスのパンデミック世界的大流行で数百人が感染した。UKHSAは、初期の情報に基づくと英国で最近検出された感染例は05年以降に世界各地で確認された約50の症例とは異なるとしている。

(コメント:過去に流行した症例とは異なる…新型の可能性。ウイルス動向に注視)

■台湾有事、避難受け入れ要請完了 九州・山口8県、12万人対象(共同通信2023.11.27)

内閣官房の仁井谷興史参事官は27日、山口県庁を訪れ、台湾有事を念頭に沖縄県の離島からの避難民を九州各県と分担して受け入れ、支援するよう県幹部に求めた。避難対象は住民ら12万人を想定。政府によると、九州各県に同様の要請を完了した。今後は使用可能な宿泊施設や備蓄物資などの情報を集約。情報を基に、政府は来年度中に避難に関する初期計画の策定を目指す。対象と想定するのは、台湾に近い先島諸島を構成する石垣市など5市町村の住民約11万人と観光客約1万人。政府や沖縄県は他国による武力攻撃の可能性がある「武力攻撃予測事態」を見据えて避難手順の検討を進めており、3月には図上訓練を実施していた。政府は10月から避難先と想定する九州・山口各県に順次受け入れを要請。熊本、鹿児島両県には松野博一官房長官が訪問し、直接協力を求めた。各県への支援要請を巡っては、福岡県は「要請はない」として現時点では準備を進めない考えを示している。仁井谷氏は山口県への説明後、記者団に「今後、足並みをそろえていきたい」と話した。

(コメント:通常、この類の申し合わせは年単位だと思われますが、超高速で爆速。ビックリ。有事リスクが切羽詰まっているのか…岸田政権の国家安全保障の仕事は神速である、と評価できます)

■中国、仏独伊などのビザ免除 観光後押し(ロイター2023.11.24)
https://jp.reuters.com/world/china/VZJQHHAP5FKOFMFUKQJNVONQH4-2023-11-24/

中国外務省は24日、同国を訪れるフランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、マレーシアの市民に対し、一時的に査証ビザを免除すると発表した。新型コロナウイルス後の観光の回復を後押しするほか、国際的なイメージの向上も図る。今年12月1日から来年11月30日まで、ビジネス、観光のほか、親戚・友人の訪問、通過トランジットのための15日以内の入国でビザが不要になる。中国は今月、トランジットビザ免除政策の対象国をノルウェーなど54カ国に拡大。8月には入国時の新型コロナ検査を全廃したほか、7月にはシンガポールとブルネイの市民に対する15日間のビザ免除措置を再開した。

(コメント:中国=中南海が網をかけようとしている対象6か国は、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、マレーシア。マレーシアは、ポルトガル・オランダ・イギリス各国が植民地にしてきた歴史あり。金銭だけでなく、人=リアル労働力の流れも吸い込もうという意図か。ブラックホールさながらの中国経済。中国経済の地盤沈下の混乱の中に、6か国も引きずり込んで、盛大な共連れ、ないしは浮上を狙っているかと思われる)

■中国投資家に8兆円余りの損失も-巨大な「影の銀行」中植に刑事捜査(Bloomberg2023.11.27)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-27/S4RSXFT0G1KW01?srnd=cojp-v2

不良資産、一般的に70%の割引率で売却,中閲資本の孫建波氏/中植の資産2000億元の売却価格、1000億元程度,弁護士の応越氏/経営難に陥っている中国のシャドーバンキング(陰の銀行)グループ、中植企業集団が刑事捜査に直面する中、投資家が被る損失は最大560億ドル(約8兆3500億円)に上りそうだ。弁護士やアナリストが試算した。(中略)中植が深刻な債務超過を警告し、バランスシートに364億ドルの不足があることを明らかにした数日後、中植の資産運用事業を巡る刑事捜査の開始が発表された。投資家らはオンラインで苦情を申し立てるよう求められている。

(コメント:不動産バブル崩壊がシャドーバンクへ飛び火。中国経済の地盤沈下の大混乱というところ。ブルームバーグ計算では、投資家が回収できる資金は約13%の見込み。この数字すらアヤシイ状況なのであって、本当はどれくらいなのか刑事捜査で明らかにする必要あり、と中南海は判断した様子。目下の金回りが崩壊した時、その金回りを受け持つ地方ボスや外国勢力が入り乱れることになれば、歴史上、中華帝国末期の独立分裂の時代が始まるのが歴史の定番。というわけで、中南海が神経質になっているのは確実)

■岸田首相、APEC台湾代表と会談(時事通信2023.11.18)

訪米中の岸田文雄首相は17日=日本時間18日、アジア太平洋経済協力会議APECに台湾代表として参加した張忠謀氏と会談し、経済分野などを中心に「日台間の協力と交流を深めていきたい」と伝えた。台湾海峡の平和と安定の重要性も指摘。張氏は日本との関係強化に期待を示した。張氏は半導体受託製造で世界最大手の台湾積体電路製造TSMCの創業者。

(コメント:着実に中国包囲網を固めてゆく。半導体の経済圏の、詰将棋を見ている感じ)

■中国艦の音波で豪兵負傷=潜水作業中、「危険」と抗議(時事通信2023.11.18)

オーストラリア国防省は18日、中国海軍の駆逐艦が照射した音波により、国際水域で潜水作業中だった豪海軍の複数の兵士が負傷したことを明らかにした。豪政府は「危険かつ職業倫理にもとる行為だ」として中国政府に厳重に抗議した。豪国防省によると、豪海軍のフリゲート艦「トゥーンバ」が14日、日本付近の国際水域で対北朝鮮制裁の支援任務を遂行中、スクリューに漁網が絡まったため、隊員らが水中に潜って除去作業に当たった。中国艦は、事前に国際無線で作業の実施を通知されていたにもかかわらず、接近して音波を照射。隊員らは避難を余儀なくされ、水上に出た後、耳などに軽傷を負ったと診断された。

■中国、豪軍艦にソナー作動 潜水員が軽傷、音波浴びたか(共同通信2023.11.18)

オーストラリアのマールズ副首相兼国防相は18日、日本のEEZで潜水作業をしていたオーストラリア海軍のフリゲート艦に対し、中国軍の駆逐艦が14日に音波探知機ソナーを作動させる危険な行為をしたとして「深刻な懸念」を表明した。複数の潜水員が音波を浴びた影響とみられる軽傷を負った。最近のオーストラリアと中国の関係改善の動きに影響する可能性がある。マールズ氏はソナー作動を「危険で未熟な行動だ」と批判した。発表によると、フリゲート艦「HMASトゥーンバ」は国連制裁の監視活動のため航行。寄港の準備のため、潜水員がスクリューに絡まった漁網を取り除く作業をしていた。

■首相給与増額法、17日成立 引き上げ分を自主返納の方針(共同通信2023.11.16)

参院内閣委員会は16日、岸田文雄首相らの2023年度給与を増額する国家公務員特別職の給与法改正案を与党などの賛成多数で可決した。17日の参院本会議で可決、成立する見通し。首相や政務三役は法改正に伴う引き上げ分を自主返納する方針を示している。河野太郎国家公務員制度担当相は16日の審議で、特別職には会計検査院長ら他の官職も含まれるとして「首相や閣僚のみ据え置くのは公務員全体の給与体系を崩すことになりかねない。制度は維持し(自主返納という)運用で対応する」と説明した。改正後の年収は、首相が46万円増の4061万円、閣僚は32万円増の2961万円。

(コメント:岸田政権、超グッジョブ。首相という職は、ほぼ24時間体制の激務であり、通常の体力・気力しかない人には務まらぬ高スキル・高負荷の公務であり。同時に、不安定な国際情勢の中で激務が続く国家公務員・自衛隊メンバー全体に対しても、賃上げが約束されたということで。民間企業の賃上げは、公務員の賃上げに連動する慣習になっており、これから、民間において賃上げが進むのは確実。並行して、家計が苦しい世帯への減税施策があるので、ほっと息をつく局面が到来する見込み)

(コメント:総務・経理・人事・購買などの分野の業務経験が無い人には、理解できない話だと思う。窓口業務なら何とか?かも知れないけど、総務・経理・人事などの業務内容にまで、考察や推察が及ぶかどうか?企業経営も国家の維持・運営も、簡単な仕事では、絶対に無い)

■皇族復帰の養子制度は合憲 内閣法制局が見解(産経新聞2023.11.17)
https://www.sankei.com/article/20231117-HJBBWFZFLRJ55P4GNPER367IW4/

内閣法制局の木村陽一第1部長は17日の衆院内閣委員会で、皇位継承策を巡り、旧皇族男系男子を皇族復帰させるため現皇族の養子とする制度創設は「憲法の許容するところだ」との見解を表明した。立憲民主党の馬淵澄夫氏への答弁。養子制度は、政府の有識者会議が答申に盛り込んだ一案で、自民党内で有力視されている。木村氏は、皇位の世襲を定めた憲法2条を踏まえ「制度を円滑に運用することは憲法の要請だ」と説明。「現在一般国民の皇統に属する方を新たに皇族とすることを可能とする制度」の法制化は合憲との認識を示した。その上で、皇族復帰できる対象は「皇室典範に委ねられている」とした。

(コメント:時代が動き始めた、という雰囲気。後継者不足および不在に対して、養子制度による解決。異世界恋愛ファンタジーのオリジナル小説でも養子制度という設定を付けて解決プロセスを描いていましたが、現実で眺めると、割とビックリ)

■コロナワクチンで死者9割以上減 京都大チームが推計(共同通信2023.11.16)

新型コロナウイルスワクチンの接種によって、国内の2021年2~11月の感染者と死者をいずれも90%以上減らせたとの推計結果を京都大・西浦博教授(理論疫学)らのチームがまとめた。この期間の実際の感染者は約470万人と推計され、死者は約1万人だったが、ワクチンがなければ、それぞれ約6330万人と約36万人に達した恐れがあるとしている。国内では21年2月から始まったワクチン接種に、どの程度の効果があったのかは十分検証されていない。今回の推計では、接種のペースが実際よりも14日間早ければ感染者と死者を半分程度に抑えられ、14日間遅かったら感染者は2倍以上、死者数は約1.5倍になっていたとの結果も出た。西浦教授は「結果的にワクチン接種はうまくいったと言えるが、それで終わりにしてはいけない」と指摘。「将来の感染症対策のためには、接種を進めつつ、感染状況の推移をリアルタイムで予測し、政策を決める人や社会に示せる仕組みが必要だ」と話した。研究成果は10月18日付の英科学誌サイエンティフィックリポーツに掲載された。

■「100万発の供与困難」 ウクライナ支援でEU外相(共同通信2023.11.15)

欧州連合EUの外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は14日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに来年3月までに弾薬100万発を供与するというEUの目標について「できないかもしれない」と述べた。ブリュッセルでの国防相理事会後、記者会見した。供与はまだ3割しか実現しておらず、期限までの目標達成が疑問視されていた。ドイツのピストリウス国防相もボレル氏と同様の見方を示した。ボレル氏はEU加盟国の軍事協力を推進する欧州防衛庁EDAを通じた弾薬の共同発注を進めていると説明。ウクライナに優先的に弾薬を回すよう呼びかけた。

(コメント:2023年8月時点でニトロセルロース原料となる綿花が米国・オーストラリア旱魃の影響を受けて凶作とのニュースあり。8年ぶりの低水準。市場価格が高騰。ニトロセルロース生産・供給の不足から、砲弾不足につながったと推察)

■タンカー運賃1カ月で2倍 ロシア原油割高で中東にシフト(日本経済新聞2023.11.15)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB079FC0X01C23A1000000/
大型原油タンカーの運賃が、10月上旬の2倍近くまで上昇した。イスラム組織ハマスのイスラエルへの攻撃を機に、世界で原油の確保を急ぐ動きが広がった。制裁対象のロシア産原油の価格が高止まりし、インドや中国が中東産にシフトしたもよう。運賃は当面、高水準が続くとみられる。

■「蝦夷地は日本ではない」かのような異様な刷り込み 文科省の教科書修正報道 執筆動機「誰もやらないのであれば私が」(ZAKZAK-2023.11.14)
https://www.zakzak.co.jp/article/20231114-GJ37DHKRVVLWBOUEFEDJOIMUVU/

2019(令和元)年4月13日の産経新聞は、「来年度から使用される小学校の教科書で、江戸時代初期の日本を赤く塗った地図が文科省の検定により、北海道以北を白くする修正が行われた結果、北方領土を固有の領土とする政府見解と矛盾しかねない内容になっていることが13日分かった」と報じていた。この報道は、検定委員に、日本から北海道を分断しようとする勢力を背景にした者が就任している可能性が推測された。

(コメント:北海道を日本領土から切り離そうとした仮想敵国の工作員が居たのは確実。おそらく現在進行形のアイヌ・マネー問題にも相応に関与していると思われる)

■米中首脳、中国によるフェンタニル製造・輸出取り締まりで合意発表へ(ブルームバーグ2023.11.14)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-14/S43EHTT1UM0W01

バイデン米大統領と中国の習近平国家主席はサンフランシスコで会談する15日に、合成オピオイドのフェンタニルの製造・輸出を中国が取り締まることで合意したと発表する方向にある。事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、合意に至ればバイデン氏にとって大きな勝利となる。(中略)米政府高官は、この合意がフェンタニル問題解決の突破口になり得ると考えているが、結果を出すためには厳格な執行が必要だと指摘する。北京が合意を実行に移しているかどうかを評価するには時間がかかるだろうと当局者らは述べた。

(コメント:21世紀のアヘン戦争という感じ。アメリカでは、州地域により、新型コロナ被害よりも合成オピオイド=フェンタニル被害の方が多かったとの報告もあり。合成薬物の過剰摂取…蔓延というのも、何だか恐ろしいような気がします)

■北朝鮮ミサイル情報、年内に即時共有 日米韓防衛相が会談(時事通信2023.11.12)

日米韓3カ国の防衛担当閣僚は12日に会談し、北朝鮮のミサイル発射情報を即時共有する仕組みについて、年内の運用開始を確認した。中国の海洋進出を念頭に、航行の自由など国際法の完全な尊重や、台湾海峡の平和と安定の重要性も申し合わせた。3閣僚は、即時共有に向けた調整が「最終段階を迎えている」との認識を共有。作業を加速させる方針で一致した。会談は、オースティン米国防長官の訪韓に合わせて実施。オースティン氏と韓国の申源※(※サンズイに是)国防相は対面、木原稔防衛相はオンラインで参加した。

■ウクライナ将校関与か 昨年のパイプライン爆破事件(時事通信2023.11.12)

米紙ワシントン・ポスト(電子版)と独誌シュピーゲル(同)は11日、ロシア産天然ガスを欧州に送る海底パイプライン「ノルドストリーム」が昨年9月に爆破された事件について、ウクライナ軍将校が調整役として深く関わっていた疑いが浮上していると報じた。西側当局者らの話を基に伝えた。この将校は、ロマン・チェルビンスキー大佐。報道によると、ウクライナ上層部の命令を受け、特殊部隊所属のチェルビンスキー氏が、偽造パスポートなどを用いパイプラインに爆発物を仕掛けた潜水士ら実行役6人の後方支援を担った。ウクライナ軍のザルジニー総司令官は一連の活動について報告を受けていたとされる。ウクライナのゼレンスキー大統領とザルジニー氏は関与を否定している。ワシントン・ポストによれば、各国の当局者らは、ゼレンスキー氏が爆破作戦の意思決定から外されていたとの見方を強めている。チェルビンスキー氏は現在、別の特殊作戦に関する不正の告発を受けウクライナで拘束されている。弁護士を通じ「根拠のないロシアのプロパガンダだ」とコメントし、爆破作戦への関与を否定した。

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インド太平洋戦略に関する動き:グッジョブ!
●インド太平洋のサプライチェーン強靭化を議論、ジェトロ・米シンクタンクセミナー
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/11/912cddf3184cdb9f.html(ジェトロ2023.11.06)ジェトロと米国シンクタンクの戦略国際問題研究所CSISは11月1日、首都ワシントンで「サプライチェーンの強靭性とインド太平洋における経済成長の見通し」と題するセミナーを共催
●英閣僚らが東南アジア訪問、ASEANと共同声明を発表
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/09/0cdd84554d0e0fc0.html(ジェトロ2023.09.05)インドネシア第3回ASEAN・英国経済相会議:英国・ASEAN金融サービス協力に関する議論、東ティモールのASEAN加盟に向け、技術協力やキャパシティービルディングなどの支援提供
●南シナ海で初の合同軍事演習へASEAN、インドネシアで式典(時事通信2023.09.19)東南アジア諸国連合ASEANは19日、シンガポールに程近いインドネシアのバタム島で、加盟10カ国が参加する初の合同軍事演習を前に式典を行った。政情不安が続くミャンマーのほか、加盟が内定している東ティモールも加わる。計11カ国による演習は、南シナ海南部の「北ナトゥナ海」で21~25日に実施される。インドネシア国軍のユド・マルゴノ司令官は式典で「演習を通じ、この地域の平和と安定を促進させることがテーマだ。学び合える機会を生かしてほしい」とあいさつ。マレーシアとシンガポールの司令官も「合同演習はASEANの関係強化のためにも、とても重要だ」などと述べた。
●フィリピン、東ティモールのASEAN加盟支持 首脳会談(日本経済新聞2023.11.10)フィリピンのマルコス大統領は10日、同国を訪問中の東ティモールのラモス・ホルタ大統領と会談。マルコス氏は東ティモールの東南アジア諸国連合ASEANへの加盟を支持する姿勢を打ち出した。

(コメント:東ティモールは石油と天然ガスが豊富。エネルギー安全保障上、重要ポジション)
(コメント:中央アジア外交も熱を帯びて、本番フェーズ=経産省ニュースリリース
https://www.meti.go.jp/press/2023/09/20230926002/20230926002.html「中央アジア+日本」対話・経済エネルギー対話を設立し、第1回対話を開催」2023.09.26)

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■デフレ完全脱却へ13.2兆円の補正予算閣議決定-財政健全化課題に(ブルームバーグ2023.11.10)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-10/S3VT9IT1UM0W01

政府は10日、「デフレ完全脱却」を掲げた経済対策の裏付けとなる2023年度補正予算案を閣議決定した。一般会計総額は13.2兆円となり、7割近くを国債の追加発行で賄う。総額のうち経済対策関係費は13.1兆円。財源は8.9兆円の国債の追加発行のほか、税収の上振れ分や税外収入、前年度剰余金で確保する。来年6月の実施を目指す定額減税の経費を含めると総額は17兆円台前半程度に膨らむ。補正予算の規模は、コロナ禍に比べると縮小傾向にあるものの、リーマンショックや東日本大震災時の規模に匹敵する。経済が回復する一方で、予算編成の正常化は進んでおらず、大規模補正を疑問視する声もある。巨額の債務残高を抱える日本は、金融政策の正常化も見据えて金利上昇による利払いの負担増に備える必要があり、経済成長と財政健全化の両立を迫られている。経済対策の内訳は、物価高対策に2.7兆円、賃上げや所得向上に1.3兆円を振り向けるほか、半導体関連支援に2兆円(うち新規1.8兆円)を計上する。「需給ギャップ」がプラスに転じる中、賃上げと国内投資促進に予算を振り向ける。

(コメント:それなりの勝算あって組まれた予算。予期せぬ天変地異はいつでも起きうるもの、憂慮すべき可能性も多々ですが。占い的に日本は加護が強いほうの国家だそうなので、それなりに良好な状況に持ってゆけるのでは、と想像されるところ。さらに、これは後世、デフレ脱却のための施策という意味で、貴重なリアル経験データとなる。財務省サイドとしても、シッカリ記録を取ってゆきたいところと思案)

■経産省、輸出管理強化を検討 技術流出・軍事転用を防止(日本経済新聞2023.11.10)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA106VI0Q3A111C2000000/

経済産業省は重要技術の軍事転用リスクの高まりを受け、輸出管理の強化を検討する。日本経済新聞の調査で日本企業がからむ工作機械が中国の核兵器開発を担う機関で使われている恐れがあると分かり、同省貿易管理部は「軍事転用を防ぐための各社の取り組みを確認したい」と言及した。同部は「技術を保有する国家として、新たな国際安全保障環境に即した輸出管理など外為法関連の制度見直しを検討している」とコメントした。

■ロシア、日本との非核化協定を停止 松野官房長官「事前通報なく遺憾」(時事通信2023.11.10)

ロシア政府は9日、退役した原子力潜水艦の解体を進めるため、ソ連崩壊後に日本と締結した非核化協力協定の効力を停止すると発表した。ロシアによるウクライナ侵攻を受け、日本が科している対ロシア制裁への対抗措置。タス通信が伝えた。協定は1993年に締結。放置された原潜による日本海の汚染を防ぐため、日本は協定に基づき2001年に放射性廃液処理施設「すずらん」を供与した。松野博一官房長官は10日の記者会見で、「日本側への事前通報もなく、一方的にこのような公表がなされ遺憾だ」と述べ、外交ルートで詳細を確認する意向を示した。

(コメント:ロシアと日本は、互いに冷戦状態ということが実感される)

■ウクライナ穀物輸出、回復の兆し ロシア合意離脱も新ルート確立(共同通信2023.11.10)

ロシアの侵攻を受けるウクライナの穀物輸出に回復の兆しが出ている。トルコや国連の仲介で実現した輸出合意からロシアが7月に離脱した後、ウクライナは黒海に臨時航路を確立し、ルーマニア国境沿いのドナウ川経由の代替ルートも充実させた。侵攻前の水準には及ばないが、大幅に落ち込んだ輸出量は増加傾向にある。ウクライナのクブラコフ副首相兼インフラ相は9日、臨時航路を開設した8月8日以降、91隻が330万トンの農産物などを輸出したと表明。ロイター通信によると、侵攻前のウクライナの穀物輸出量は毎月600万トン超だったが、今年10月の輸出量は前月比で15%増の480万トンとなった。

■共産支援候補「推薦せず」 連合、次期衆院選で基本方針(共同通信2023.11.09)

連合は9日、東京都内で中央執行委員会を開き、共産党が支援する候補者は推薦しないなどとする次期衆院選の基本方針を決定した。記者会見した芳野友子会長は「連合の考えは一貫している」と強調。支援する立憲民主、国民民主両党に対し「足腰を強くして、共産の応援がなくても運動を展開できるよう求めたい」と述べた。会見に先立ち、芳野氏は立民の泉健太代表と会談し、方針を伝達。立民、共産両党の接近に「地方組織から多くの不安の声が寄せられている」と懸念を示した。基本方針では、共産を念頭に「異なる社会の実現を目的に掲げる政党」と政策協定を締結したりした候補者は「推薦できない」と明記した。

(コメント:連合は、明らかに、共産党を「労働者・困窮者の味方」と見ていない。共産党の上層部は、下層部から巻き上げたカネで豪遊したり、優雅なブルジョワ生活を満喫したりしているのが実態なので、情緒的に納得。共産党トップの豪邸や高級車、見るとビックリするかと。ヨーロッパ大貴族が住むような豪邸とか、お城のような別荘とか。選挙シーズンになると、あえて質素な生活をしてメディアやSNSで宣伝して見せて、共感を得て当選するという戦略をとっている。占い的にも、選挙シーズンだけ質素な生活を演出していれば、当選確率は高まるそうなので、合理的ではある)

■コロナ教訓、国の指示権を拡充 非常時、自治体に対応義務(共同通信2023.11.09)

新型コロナウイルス禍を教訓に、行政体制を見直していた政府の地方制度調査会の専門小委員会は9日、国の権限を拡充する答申案をまとめた。災害や感染症拡大など非常時であれば、個別法に規定がなくても、自治体に傷病者搬送や店舗の営業制限など必要な指示ができる新ルールを法制化する。自治体は対応義務を負う。国会議員らも参加する地制調総会を年内にも開き、正式決定する。政府は答申に沿って来年の通常国会に地方自治法改正案を提出する予定。新ルールに基づき指示権を発動できる要件や手続きの詳細は今後詰める。自治体側は「指示が乱発されれば地方の自主性を損なう」として、要件と手続きの厳格化を求めている。

(コメント:国民の一部分、自律的に判断して危機回避へと行動変容する力が、あまり無かった、という残念な事実を呈してしまったので、これはこれで妥当な措置ではあるかと思案)

■日マレーシア共同訓練強化,中国念頭「現状変更認めず」OSA協議へ首脳会談(時事通信2023.11.05)

岸田文雄首相は5日(日本時間同)、マレーシアのアンワル首相とクアラルンプール近郊の首相公邸で会談した。東・南シナ海で威圧的な行動を続ける中国を念頭に、「力による一方的な現状変更の試みは容認できない」との立場を確認。自衛隊とマレーシア軍の共同訓練や交流を強化していくことで一致した。岸田氏のマレーシア訪問は首相就任後初めて。会談は通訳のみ交えた1対1の形式を含め、約2時間行われた。両首脳は安全保障・防衛分野で「戦略的な意思疎通」を図ることで合意。日本が「同志国」を対象に防衛装備品の供与などを行う「政府安全保障能力強化支援OSA」の実施に向けた調整や、海上保安機関同士の協力を進めることを申し合わせた。

(コメント:北朝鮮の核ミサイル・拉致問題に関しても連携を確認したとのこと)

■大型巡視船5隻追加を協議 比長官「日本支援で成果」(共同通信2023.11.04)

南シナ海で中国の艦船の威圧にさらされているフィリピン沿岸警備隊のガバン長官は4日、マニラの警備隊本部を訪れた海上保安庁の石井昌平長官と会談した。ガバン氏は会談後、日本側に要望していた円借款による大型巡視船の追加調達について「5隻以上を購入することを話し合っている」と記者団に明らかにした。ガバン氏は会談で、既に日本から全長97メートルの大型2隻を含む巡視船12隻の供与を受けたことを挙げ、連携を強調。「日本政府の強力な支援により、重要な任務で多くの成果を出すことができた」と訴えた。

(コメント:インド太平洋戦略において素晴らしい成果・実績!首脳や要人たちの雰囲気も良いとのこと。戦前・戦中の歴史や因縁があるので、その辺りは複雑と思われますが、協力関係がうまく行くよう祈ります)

■トルコ 10月の消費者物価指数 前年同月比61%余の上昇(NHK2023.11.03)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231103/k10014246731000.html

トルコ統計局が11月3日に発表した、10月の消費者物価指数は、前の年の同じ月に比べて61.36%上昇しました。内訳を見ますと、宿泊や外食は94%余り、教育や医療関連が80%を超えていて、激しいインフレが市民生活を直撃しています。

■三井物産、必要な措置を講じる-米がロシア北極圏LNGを制裁(ブルームバーグ2023.11.03)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-03/S3JBK3T0AFB401

三井物産は3日、エネルギー・金属鉱物資源機構JOGMECと共同出資で計10%の権益を所有するロシア北極圏の液化天然ガスLNGプロジェクト「アークティック2」が米国の対露経済制裁の対象に指定されたことを受け、精査のうえ必要な措置を適切に講じると発表した。発表資料によると、同プロジェクトに関連する投資・融資の残高は172億円で、保証の残高は2517億円。保証の残高に対する引当金を199億円計上済みだとしている。現時点で2024年3月期業績見通しへの変更はないという。今後、日本政府を含むステークホルダーと連携しながら適切に対応していく方針だ。アークティック2に参画しているオランダ法人への出資割合はJOGMECが75%、三井物産が25%となっている。

■https://twitter.com/gomatsuo/status/1719728169991938088松尾 豪 Go Matsuo@gomatsuo

ドイツ・リントナー財務大臣、ドイツ国内で安価なエネルギーを確保できない場合には2030年までの石炭火力全廃を否定し、再エネ導入拡大と国内の天然ガス生産拡大を主張。ドイツ政府は2030年までに石炭火力を全廃する目標を掲げている。https://www.cleanenergywire.org/news/german-finance-minister-rejects-2030-coal-exit-without-affordable-and-secure-alternatives
German finance minister rejects 2030 coal exit without affordable and secure alternatives
午後11:48-2023年11月1日

■AIセーフティサミット開幕、米中EUを含む29カ国・地域で共同宣言を公表(ジェトロ2023.11.02)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/11/8e2cae60b199e3b1.html

開会に先立ち、米国、中国、EU、日本のほか、中東、アフリカ諸国も含めた29カ国・地域による、共同宣言「AI安全に関するブレッチリー宣言」も公表された。同宣言では、フロンティアAIの能力が完全に理解されていないことなどを背景に、意図的な悪用や意図しないコントロールの問題から、重大なリスクが生じる可能性があることを指摘。サイバーセキュリティーやバイオテクノロジー、偽情報といったリスクを特に懸念しているとし、フロンティアAIにより、重大もしくは壊滅的な損害が生じる可能性があるとした。

■日本の若い世代、インフレで株式投資に前向きに-新NISAに関心(ブルームバーグ2023.11.02)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-02/S3GSXLT1UM0W01

新たな資金が株価を押し上げ、より多くの投資家を呼び込むとの期待/SBI証券では月当たりの新規NISA口座開設が約10カ月で84%増/日本証券業協会によると、「一般」と「つみたて」を合わせたNISA口座数は23年上期に110万口座増え、22年全体の増加分の50%余りに既に達している。世代別では30代の新規開設が最も伸びた。つみたてNISAの累計買付額は同期間に3分の1程度増えた。同協会の直近のデータによると、NISA口座数は6月末時点で1290万口座。

■経済対策は17兆円規模 所得減税、投資後押し(共同通信2023.11.01)

政府が2日に閣議決定する経済対策の規模を、所得税と住民税の減税を含めて17兆円程度とする方向で最終調整に入ったことが1日分かった。半導体生産への投資促進や物価高に苦しむ低所得世帯への給付、防災対策などの経費を確保する。臨時国会に提出する2023年度補正予算案で財源の多くを裏付ける。17兆円は国の支出である国費と、24年度に実施する方針の所得税と住民税の減税を合わせた額。ただ、政府、与党の調整が続いており、規模は大きくなる可能性がある。新型コロナウイルス禍から経済が回復しているため、経済対策の規模は約35兆6千億円だった昨秋の経済対策より小さくなるが、10兆円未満で推移したコロナ禍前よりは膨らむ。国の借金である国債の増発を迫られ、財政悪化につながる懸念がある。岸田文雄首相は、扶養家族を含めて1人当たり合計4万円の所得税と住民税の減税を実施すると表明している。減税規模は3兆円台半ばとなる。所得税と住民税が非課税の低所得世帯に1世帯7万円を給付するとし、給付は1兆円超に上る見込みだ。

■革労協主流派の非公然幹部逮捕 偽名で宿泊疑い―警視庁(時事通信2023.11.01)

偽名で宿泊施設に泊まったとして、警視庁公安部は1日、有印私文書偽造・同行使の疑いで、過激派「革労協主流派」の非公然の幹部活動家、外園悦夫容疑者75住所不詳を逮捕し、東京都杉並区の活動拠点「現代社」を家宅捜索した。黙秘しているという。逮捕容疑は4月16日、名前や住所などを偽り、茨城県内の施設に宿泊した疑い。公安部によると、同容疑で逮捕、起訴された非公然活動家の田中優被告46と共に同じ宿泊施設を利用していた。同部は目的などを調べるとともに、他にも非公然活動家がいるとみて実態解明を進める。

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露宇戦争スタートで、真っ先に腰が砕けて、議論がおかしくなったのが日本国内の軍事・安全保障系をトピックにするブロガー・評論家・研究者という傾向。

この期に及んでまだ憲法九条レベルの議論から進まないどころか、岸田内閣の倒閣運動へと世論を燃やそうとしているのは、「平和ボケも行き過ぎ」と、後世の人にガックリされるところかと想像。

超高速で、北海道方面と九州方面の経済開発・軍備・インフラの整備が進んでいるのは、何をおいても、今後の世界情勢の雄となってゆくロシア(核兵器を使った恫喝も辞さぬ、というお国柄)への対策であって、相当の覚悟と胆力が無いと、不可能な仕事。核恫喝への対抗措置を、日本は示す必要があった。いま、それを推し進めている岸田政権は、歴史的なまでに豪胆な政権と評価できる。