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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2024年3月後半の時事情勢メモ

■2023年のアフリカ取り巻く政治・外交から今後を読み解く(ジェトロ2024.02.08)
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2024/e515effc3e26ccd3.html

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New Evidence Emerges of Ukraine’s Horrific “Forced Fertilization” Program, Inspired by Nazi Lebensborn(ボストンタイムズ2024.03.30)
https://bostontimes.org/2024/03/30/new-evidence-emerges-of-ukraines-horrific-forced-fertilization-program-inspired-by-nazi-lebensborn/

ウクライナの恐ろしい「強制受精」プログラム:不正と闘う財団は、ナチス・ドイツの悪名高いレーベンスボーン・プログラムにまで遡る、ウクライナ当局による怪しげな「社会医学的実験」による女性の権利侵害の衝撃的な証拠を発見した。SBUの元高官、ウクライナ保健省の役人、そして直接の被害者を含む情報源を含む数ヶ月にわたる調査の結果、財団はウクライナにおける強制受精プログラムの存在を確認した。女性を誘拐し、強制的に妊娠させるために、彼女たちの意思に反して専門の培養器研究所に監禁するために使用される具体的な方法と施設を特定した。不愉快なことに、財団はこの非難すべきプログラムの運営に責任を負うウクライナの高官たちの名前も挙げている。このプログラムでは、ゼレンスキー政権が国家資源を悪用して、疑うことを知らない被害者を探し出し、誘拐し、不法に拘留し、医療暴力を振るっている。

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■米政府「結節役」の日本に期待 NATO首脳会議に招く2つの理由(産経新聞2024.03.30)
https://www.sankei.com/article/20240330-C67VMFWIJBMXPCSHWA3XQZAN6Y/

7月に米ワシントンで開かれる北大西洋条約機構NATO首脳会議に、岸田文雄首相を招待する方向で米政府が調整を進めている。ウクライナ支援を巡って米国のリーダーシップが揺らいでいる折、岸田首相を招くことには2つの狙いがある。第1は、ウクライナ支援に積極的な岸田首相の参加を通し、「支援疲れ」が表面化する加盟国の結束を固め直すこと。第2は、中国の脅威をにらみ、インド太平洋地域と欧州諸国の結節を強めることだ。(後略)

■インドと台湾、経済で急接近 半導体、供給網で思惑一致(時事通信2024.03.31)

インドと台湾が急接近している。戦略物資の半導体技術が欲しいインドと、同国を中国に代わるサプライチェーン供給網の移転先候補と位置付ける台湾側の思惑が一致。経済的な結び付きを強めている。(中略)台湾を「不可分の領土」と主張する中国は、「インドとの交流で、台湾がより多くのインド人から独立国として認知されることを警戒している」と指摘。印中関係のさらなる悪化につながる可能性を示唆した。

■インド隣国へ接近加速 防衛協力強化、切り崩し図る-中国(時事通信2024.03.24)

中国の習近平政権は今月、インド隣国の3カ国との防衛協力を強化する方針を示した。中印は国境問題を巡る対立が続く。中国は軍事面や経済面での支援をてこに、伝統的なインド勢力圏の切り崩しを図る考えだ。中国国防省は13日、軍代表団が4~13日にモルディブ、スリランカ、ネパールを歴訪し、各国で「2国間の防衛協力推進」について協議したと発表した。3カ国はいずれもインドの影響が色濃い地域。ただ近年は、中国が巨大経済圏構想「一帯一路」を通じた重要インフラ整備などを各地で進め、浸透を図ってきた。(中略)ネパールでは今月、親中政党の連立が決定し、中国への傾斜が進むとの指摘も出ている。中国外務省報道官は22日の記者会見で「(両国と)政治的相互信頼を深め、戦略的協力パートナーシップを発展させる」と説明した。中印関係は2020年、インド北部の係争地で両軍が衝突し20人以上の死者が出たことで急速に悪化した。中印は先月、国境問題解決に向けた軍高官協議を実施。「国境地域の平和維持で合意した」(中国国防省)が、今月にはインドによる係争地のトンネル開通を巡って非難の応酬となった。習政権は、インドが武器調達などで米国への接近を強めていることにも神経をとがらせており、関係修復の道筋は見えていない。

■「ばれないと思った」個人事業の消費税無申告が過去最高…年間7615人198億円追徴課税
https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20240330-OYTNT50060/(読売新聞2024.03.30)

消費税の申告義務がある個人事業者が申告しない事案が全国で横行している。(中略)申告義務がないように装うために年間売上高をごまかしたり、故意に申告しなかったりするケースが目立つ。国税当局は積極的に調査に乗り出すなどして、警戒を強化している。(中略)国税庁によると、昨年6月までの1年間の税務調査で確認された消費税の無申告者は、全国で4615人に上った。指摘された個人事業者の業種は、ブリーダーのほか、建築業、運送業、飲食業など様々だ。追徴税額は前年度比約1.5倍で過去最高の198億円に膨らみ、1人当たりの平均額も過去最高だった前年度を上回る260万円だった。追徴税額が増えた背景には、消費税は身近な税で、無申告が相次げば適切に納税する国民の不公平感を招きかねないため、国税当局が監視の目を光らせていることがある。昨年10月に始まった消費税のインボイス(適格請求書)制度導入を見据えて調査を強化したとみられ、それが影響した可能性もある。

■第7地対艦ミサイル連隊が編成完結式 南西諸島各離島部隊を指揮下に(2024.03.30)

防衛省は南西方面の防衛力強化のため今月21日、うるま市の陸上自衛隊勝連分屯地に本島では初めてとなるミサイル部隊「第7地対艦ミサイル連隊」を隊員およそ170人規模で発足。今月30日、うるま市の陸上自衛隊勝連分屯地で、南西諸島の各離島の地対艦ミサイル部隊を束ねる第7地対艦ミサイル連隊の設置行事を開催。隊員と来賓合わせて約210人参加。鬼木誠防衛副大臣から井藤庸平連隊長に連隊旗が手渡された。部隊は12式地対艦ミサイルが配備されている宮古島駐屯地や石垣駐屯地などの部隊を統括する役割。勝連分屯地のほか、奄美大島、宮古島、石垣島に配備した陸自の12式地対艦誘導弾の部隊を指揮下におく。(複数記事を要約)

■福田元首相、中国外相と会談 両国関係や処理水議論(時事通信2024.03.29)

中国を訪問した福田康夫元首相は29日、北京で王毅共産党政治局員兼外相と会談した。中国外務省によると、王氏は、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出など「両国関係の正常な発展を妨げる問題に適切に対処する」よう求めた。王氏は「中日関係を戦略的、長期的観点から把握し、安定的かつ健全な関係発展を共同で推進したい」と強調。福田氏は「日中友好は必然的な選択だ」と応じ、その上で「日本企業は中国での投資や事業展開を望んでいる。日本は(両国の)相違点を管理し、日中の戦略的互恵関係を進めることに意欲がある」と伝えた。

■「紅麹」問題「未知の成分」はプベルル酸の可能性(日本経済新聞2024.03.29)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA296KL0Z20C24A3000000/

厚生労働省は29日、小林製薬の紅麹原料を含む機能性表示食品による健康被害を巡り、同社が厚労省に対し腎疾患の原因と推定される「未知の成分」が「プベルル酸」の可能性があると報告したと発表した。プベルル酸は青カビから生成される天然化合物で、抗生物質の特性を持ち、毒性が非常に高いという。腎臓に対する障害など、健康被害への影響は不明だという。小林製薬の報告によると、健康被害のあった製品のロットに予定していない物質を検出した。「高速液体クロマトグラフ」という手法で分析した結果、プベルル酸の数値が高いことが分かった。厚労省と小林製薬、国立医薬品食品衛生研究所(国衛研)の3者合同で行った記者会見で明らかにした。今後は厚労省が中心となり、国衛研でプベルル酸以外の物質の可能性も含めた網羅的な調査を行うとした。

■112兆円予算成立 防衛、社保費は過去最大(共同通信202703.28)

2024年度予算は28日午後の参院本会議で、与党などの賛成多数により可決、成立した。一般会計の歳出総額は112兆5717億円で、23年度当初の114兆円に次ぐ過去2番目の規模。政府の防衛力強化方針を踏まえた防衛費に7兆9496億円、社会保障費も高齢化に伴い37兆7193億円を計上し、いずれも過去最大を更新した。能登半島地震を受け、災害対応などに充てられる一般予備費を5千億円から1兆円に倍増した。医療従事者の人件費などに相当する診療報酬の「本体」を0.88%引き上げ、少子化対策を担う「こども家庭庁」の予算規模も増やした。国の借金である国債の元利払いに充てる国債費は、金利の上昇基調を背景に27兆90億円とした。歳入面では、過去最大の69兆6080億円の税収を見込む一方、国債も35兆4490億円分を新たに発行する。所得税と住民税を合わせて1人当たり4万円減税する定額減税の実施を明記した24年度税制改正関連法も成立した。

■「一帯一路」で8.3兆円不履行 中国の対東南アジア援助 豪研究所調査(時事通信2024.03.27)

中国が巨大経済圏構想「一帯一路」に基づき東南アジア諸国に援助を約束した大規模事業のうち、3分の2近い547億米ドル(約8兆3000億円)が履行されなかったことが分かった。オーストラリアのシンクタンク、ローウィー国際政策研究所が、27日公表の調査報告書で明らかにした。報告書によると、2015~21年の東南アジアの大規模インフラ開発事業で、中国は843億米ドル(約12兆8000億円)の支出を約束していた。だが、実際に支出したのは296億米ドル(約4兆5000億円)で、履行率は35%にとどまる。タイやフィリピンの鉄道建設、マレーシアのパイプライン敷設が中止されたほか、規模が縮小された事業もある。

■農業基本法改正案、審議入り 岸田首相「理念に食料安保」(時事通信2024.03.26)

ロシアによるウクライナ侵攻で揺らいだ食料安全保障の強化を柱とする食料・農業・農村基本法改正案は26日、衆院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、審議入りした。基本法は「農政の憲法」と呼ばれ、政府・与党は1999年の制定以来、初の本格改正を目指す。人口減少や地球温暖化などの環境変化を踏まえ、農業生産の維持・拡大につなげる。

■ボルティモアの橋崩落、石炭輸出に影響(ロイター2024.03.27)
https://jp.reuters.com/world/us/LSPR6DZBDZPDJEANPTCTZU3QDA-2024-03-27/

米東部メリーランド州ボルティモアで26日未明、港湾にかかる橋にコンテナ船が衝突し崩落した事故を受け、ボルチモアの港からの石炭輸出に影響が出ている。鉄道会社や石炭会社が明らかにした。鉄道大手CSXは石炭顧客について、事故を受けて出荷が遅れる可能性を想定すべきと述べた。同社は崩落現場に近いボルティモアのカーティスベイに石炭埠頭を持つ。状況精査を行う間、当面は稼働を続ける方針という。ボルティモア港に輸出ターミナルを持つ石炭採掘大手コンソル・エナジーは、ターミナルへの船舶の出入りに遅れが生じていると明らかにした。米エネルギー情報局EIAのデータによると、ボルティモアは2023年1-9月バージニア州ノーフォークに次いで国内2位の石炭輸出港だった。

■北朝鮮IT技術者に発注か 虚偽登記容疑、2人再逮捕-神奈川県警など(時事通信2024.03.27)

北朝鮮のIT技術者に業務を発注するための会社を不正に設立したとして、神奈川、広島両県警は27日、電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で、IT関連会社「ITZ」(広島県府中町)社長で韓国籍の朴賢一53、同「ROBAST」(同県福山市)代表の蓑毛勇郎42両容疑者を再逮捕した。再逮捕容疑は、2021年10月に「ROBAST」を設立した際、資本金が300万円あると装い、虚偽の登記をした疑い。捜査関係者によると、この会社は北朝鮮のIT技術者に業務を発注し、報酬を支払うために設立された。蓑毛容疑者は以前、朴容疑者の会社で働いていたという。

■北朝鮮IT技術者、身分偽り受注疑い 警察庁など注意喚起(日本経済新聞2024.03.26)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE254HV0V20C24A3000000/

警察庁などは26日、北朝鮮のIT(情報技術)技術者が身分や国籍を偽り日本企業から業務を受注している疑いがあるとして注意喚起した。北朝鮮の技術者はフリーランス向けの仲介サービスを悪用するケースが多く、報酬が相場より安くテレビ電話会議に応じないといった不審点がある場合は業務を発注しないよう呼びかけた。国連安全保障理事会は北朝鮮の核・ミサイル開発へ資金が使われることがないよう外貨獲得手段に厳しい制裁を科している。北朝鮮技術者への報酬支払いは外為法などに違反する恐れがある。警察庁などによると、北朝鮮のIT技術者は身分証明書を偽造するなどして日本人になりすまし、日本企業が運営する仲介サービスに登録。アプリやソフトウエアの制作業務を受注し収入を得ている疑いがある。多くは中国やロシア、東南アジアに居住しているとみられるが、仮想私設網VPNを使って日本からアクセスしているかのように装っている場合もある。北朝鮮技術者の特徴としては、機械翻訳が疑われる不自然な日本語を用いる▽テレビ会議形式の打ち合わせに応じない▽一般的な相場より安価で業務を募集する――といった点がみられるという。仲介サービスの提供業者に対しても、アカウント名義を頻繁に変更したり、報酬の受取口座名義がアカウントと一致しなかったりする場合に北朝鮮技術者である疑いがあるとして注意を求めた。

■EU、米巨大IT3社を調査-自社サービス優遇禁止違反の疑い(共同通信2024.03.25)

欧州連合EU欧州委員会は25日、巨大IT企業に自社サービス優遇を禁じた「デジタル市場法DMA」違反の疑いで、グーグルの親会社アルファベットとアップル、メタ(旧フェイスブック)の米大手3社の調査を始めたと発表した。7日に適用が始まったDMAに基づく正式な調査は初めて。支配的な地位を利用して寡占を進めようとしているとして、巨大ITへの規制は米国や日本でも強まっている。DMAは、運営サイトなどでの自社サービス優遇のほか、利用者の同意なくデータを収集して関心に沿った「ターゲティング(追跡型)広告」を行うことを禁ずる。適用対象は米中の計6社。

■紅海の海運混乱、インドの物価や景気に影響=政府報告書(ロイター2024.03.25)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/55NGDXLOLFJF3ALJ66VVN2AZYU-2024-03-25/

インド財務省は22日に公表した月報で、国内のインフレや景気が紅海の通航遮断による原油高の影響を受けているとし、貿易ルートの多様化が必要だと指摘した。紅海ではイエメンの武装組織フーシ派の商船に対する攻撃が相次いでおり、海運各社は航路の変更を余儀なくされている。原油や自動車部品、化学製品などインドの対欧州貿易品の約8割は紅海ルートで輸送されている。財務省は、高い運賃や保険料、輸送時間の拡大により、輸入品が「著しく割高」になっていると指摘。「これらの課題に効果的に対処するためには貿易ルートや輸送手段を多様化する必要がある」との見方を示した。一方、来年度2024年4月-25年3月の輸出額に影響が出るかどうかは現時点で不明だとした。

■内閣府会議の資料に中国企業のすかし 出席者が提出(日本経済新聞2024.03.24)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA242KI0U4A320C2000000/

再生可能エネルギー分野の規制改革を議論する内閣府の会議の資料に、中国企業のロゴなどのすかしが入っていたことがわかった。会議に出席した民間のメンバーが22日と2023年12月の会合で提出した資料で見つかった。内閣府の規制改革推進室が23日にX(旧ツイッター)の投稿で明かした。同室が担当する「再生可能エネルギータスクフォース」に公益財団法人「自然エネルギー財団」の事業局長が出した資料で判明した。中国の電力会社「国家電網公司」のロゴや企業名が映っていたという。規制改革推進室はXで、財団が開いたシンポジウムで同社の関係者が登壇した際の資料の一部を使ったためロゴが残ったと説明した。「財団と中国政府・企業とは人的・資本的な関係はないとのことだ」と記した。会議を所管する河野太郎規制改革相は23日、Xで「今後は対策を強化し同じようなことが起きないよう徹底していく」と釈明した。

■情報察知し、ロシアと共有 モスクワでのテロ計画-米(時事通信2024.03.23)

米国家安全保障会議NSCのワトソン報道官は22日、米政府が今月上旬にロシアの首都モスクワでのテロ攻撃計画の情報を入手し、ロシア当局と共有していたと明らかにした。モスクワ郊外では22日夜、コンサート会場で銃撃事件が発生。ロシア当局はテロと断定し、捜査を進めている。情報は「コンサートを含む大規模集会を標的とする可能性」を示唆。米政府は情報機関が潜在的脅威を把握した場合、他国政府に警告する方針に基づき、ロシア当局と情報を共有したという。米国務省は今月7日、この情報を基に大規模集会などを避けるよう米国民に警戒を呼び掛けていた。ただ、ワトソン氏は入手した情報と今回の銃撃事件の関連については言及していない。

(コメント:ロシアでIS団に最も詳しい人材は、プリコジン氏であったと思われるけれど、彼は現在、死亡している※2023年8月23日、民間軍事会社「ワグネル」の代表エフゲニー・プリゴジン氏が搭乗していた自家用機が、モスクワ近郊で墜落)

■英副首相と会談、次期戦闘機開発の推進確認=官房長官(ロイター2024.03.21)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/ZF2SF3CWPZPNTPZ35JSUSCUSM4-2024-03-21/

林芳正官房長官は21日午後の会見で、同日午後に首相官邸で英国のダウデン副首相と会談し、日英とイタリアの3カ国が共同開発する次期戦闘機の開発プログラム(グローバル戦闘航空プログラムGCAP)についても話し合い、3カ国でしっかり開発を進めていくことを確認したと述べた。国際共同開発する次期戦闘機をめぐっては、自民・公明の与党間に第三国への輸出問題で大きな溝が生じ、一時はGCAP推進の障害になるとの懸念も浮上していた。しかし、岸田文雄首相が参院予算委員会で、第三国へ輸出できるようにするため、防衛装備移転の運用指針改定を閣議決定すると表明し、戦闘機を実際に輸出する際も個別に閣議決定すると説明。輸出先は日本と防衛装備品・技術移転協定を結ぶ国に限定、戦闘が起きている国には輸出しないことも明らかにし、与党間の合意が成立した。21日の英副首相との会談ではGCAPも話題となり、林官房長官は「3カ国の優れた技術を生かした戦闘機となるよう引き続き緊密に連携し、共同開発を着実に推進していきたい」と述べた。

■韓国主催で民主サミット=AI・偽情報対策テーマ(時事通信2024.03.20)

韓国が主催する第3回「民主主義サミット」の本会議が20日、オンライン形式で開かれた。4月の韓国総選挙や11月の米大統領選を控え、各国首脳が人工知能AIを悪用した偽情報への危機感を共有し、対策を議論した。バイデン米大統領は「言論の自由や公正な選挙を守り、民主主義の再生のために協力しよう」と呼び掛けた。サミットは米国の主導で2021年に始まった。民主主義国の結束をアピールし、中国やロシアといった権威主義国に対抗する狙いがある。岸田文雄首相は、自由で公平な選挙は「民主主義の根幹だ」と強調。「生成AIによるディープフェイク(偽動画)や成り済まし音声は、人々の政治的自己決定を妨げ、社会を混乱させる」と危機感を示した。昨年の先進7カ国G7議長国として生成AIに関する国際指針と行動規範をまとめたと紹介し、偽情報対策の国際的な連携を提起した。韓国の尹錫悦大統領は「偽ニュースは民主主義の根幹である選挙を脅かしている」と警告。外国からの選挙への介入に国際社会が協力して対抗するよう訴えた。2月には尹氏が自らの政権を「無能で腐敗している」と批判する偽の動画がインターネット上で拡散した。総選挙への北朝鮮などの介入も警戒される。

■香港議会、国家安全条例案をスピード可決-中国支配が強化(ブルームバーグ2024.03.19)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-19/SALD6QDWX2PS00

香港議会は、国家安全条例案を早々に可決した。同条例はオープンな経済議論を封じ、世界的な金融ハブである香港で活動する外国組織に対する管理を強化するものだとの批判がある。条例案は19日、香港の「愛国者専有」議会が毎週開催する定例議会の前日に招集した臨時議会で、全会一致で承認された。審議開始から11日間という短期間での承認は、1997年に中国の支配下に戻って以来最速だ。国家安全条例は香港の憲法に当たる基本法第23条に基づき法制化される。香港に中国国家を守る法を制定するための20年にわたるキャンペーンが完了したことになる。(中略)国家反逆罪や暴動罪といった犯罪は終身刑となり、政治的反対勢力を鎮圧するための当局の手段が拡大される。この法律が広範に定義する国家機密の罪は、スパイ行為に関する中国本土の曖昧な法律と歩調を合わせるもので、昨年来、外国人投資家を恐怖させてきた。中国の習近平政権は、2019年に香港を揺るがした大規模な民主化デモをきっかけに香港に対する支配を強化。翌年に反対勢力を抑圧する国家安全維持法(国安法)が施行された。香港の基本法は、香港政府が独自の治安維持法を制定することを義務付けているが、03年の試みは大規模な反対によって実現しなかった。国安法によって抗議活動が取り締まられ、条例制定に道が開かれた。

(コメント:中国共産党による、香港の取り込み作業が完了。名実ともに完全に中国の領土となったと言える。麗人-周恩来、今太閤-田中角栄、最高の外交官キッシンジャーの「胡蝶の夢」は崩れ去った、との言い回しあり。今は亡きソ連と共に並び立つ筈だったグローバル金融センター香港、という野望の終焉)

■英豪「地位協定」を締結 太平洋地域への中国の進出抑止(日本経済新聞2024.03.21)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM211XP0R20C24A3000000/

オーストラリアのマールズ副首相兼国防相は21日、同国を訪問中の英国のシャップス国防相と会談し、両国間の安全保障協力を広げる協定に署名した。豪州は最大の貿易相手である中国との関係正常化を急ぐ一方、同志国と安保協力を深めて中国の太平洋地域への進出を抑止する。協定は豪英関係がより戦略的で大きな国家安全保障の側面を持つようになったことを示す。

■4月11日に日米比首脳会談 中国にらみ連携強化(共同通信2024.03.19)

米ホワイトハウスは18日、岸田文雄首相の訪米に合わせ、バイデン大統領、フィリピンのマルコス大統領の3者による初の日米比首脳会談を、4月11日にホワイトハウスで行うと発表した。東・南シナ海で覇権主義的な行動を強める中国をにらみ、海洋安全保障を含めた防衛分野での連携強化を協議する。ホワイトハウスは「自由で開かれたインド太平洋の実現を目指す3カ国の協力を会談で推進する」と表明した。

(コメント:着々と、中国包囲網。中国ビジネス利権による国益と、アメリカ安全保障による国益、との間でフラフラするフィリピンを、ガッツリ取り込めたのは大きい。中国がフィリピンへ軍事的威嚇をやり過ぎたというのもあるかも知れませんが…中国海軍の船が、フィリピン船へ放水した事件が相次いだ…etc。岸田首相の外交力がすごい)

■自民、裏金議員80人規模処分へ 4月上旬にも一斉実施(共同通信2024.03.18)

自民党は派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、安倍、二階両派の議員計80人規模を4月上旬にも一斉処分する方向で調整に入った。党が定める処分で最も重い「除名」と、それに次ぐ「離党勧告」は見送る。岸田文雄首相(党総裁)は役員会で政治資金収支報告書への不記載額や役職歴、説明責任の果たし方などを踏まえると言明。派閥幹部には厳正に対応する方針で、「党員資格停止」や「選挙での非公認」を科す案が浮上している。複数の関係者が18日、明らかにした。2005年の郵政民営化関連法案に反対した50人を上回る異例の大量処分となる。ただ郵政造反組に下した除名、離党勧告といった厳重処分は回避し、党内融和を優先して事件の幕引きを図る狙いとみられる。最終的な処分の対象者、内容は首相や茂木敏充幹事長ら執行部が判断する。不記載額が少なかった中堅・若手議員は党の役職停止や戒告とする見通しだ。茂木氏は18日の記者会見で処分について「できるだけ早期を考えている。(内容が)一律にということにはならない」と述べた。

(コメント:自民党の改革が進行。国家機密を漏洩するタイプのメンバー相当数、整理した様子。これはこれで、党内で革命が起きたというレベルに相当。マスコミにとっては、情報提供者が少なくなる形。これまで以上に誹謗中傷デマ報道の可能性も、あるかも)

■マイナス金利解除、市場は冷静に受け止め 日銀一巡で関心は米政策に(ロイター2024.03.19)
https://jp.reuters.com/economy/bank-of-japan/BM5BLVUU7VP7FM5X655YXYRUWY-2024-03-19/

日本銀行は19日、マイナス金利の解除などの政策修正を正式に発表した。金融市場では、事前の観測報道におおむね沿う内容として、冷静な受け止めが目立つ。総裁会見も無難に通過したとの見方は多い。関連イベントが一巡したことで、市場の関心は米金融政策に移る。 日銀は、マイナス金利の解除のほか、長短金利操作(イールドカーブ・コントロールYCC)の撤廃、上場投資信託ETFの新規買い入れ停止などを決めた。市場では、観測報道を受けた政策修正の織り込みが進んでいたことから「おおむね織り込み済みで、出尽くしの反応」(国内運用会社のファンドマネージャー)となった。日銀が政策金利を引き上げるのは17年ぶりで、07年2月以来となる。政策の大転換の局面にありながら、相場変動は限られた。市場では「事前に十分に周知された上での決定で、市場は混乱を避けることができた。日銀のコミュニケーション力が強力だった」(サクソバンクグループのチャル・チャナナFX戦略責任者)との見方が聞かれた。日銀の会合結果を受けて、国債先物は一時小幅マイナスに沈んだ後、上昇に転じた。「緩和的な金融環境の継続や国債買い入れの維持など、金利の急上昇を回避するという日銀の方針が示されたことが要因だ」と、ニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストは指摘する。ドル/円は発表を受けて上下。その後、節目の150円を上回った。大和証券の多田出健太チーフ為替ストラテジストは「日銀が今後、円安を修正するほどタカ派色を強めていくことはないとみている」と話す。政策修正を継続するという方向感は円高要因だが「そのペースは極めて鈍い。日銀側の要因で円相場が水準を切り上げていくのは難しいと思う」という。日経平均は、前日終値を挟んだ上下動の後、高値引けとなり4万円を回復した。三菱UFJアセットマネジメントの石金淳チーフファンドマネジャーは、イベント通過の安心感はあるものの、目先の日経平均は高値圏でもみ合いが続くとみている。「年初からの上昇による過熱感がまだ完全に払拭されたわけではなく、しばらくは底堅さを維持しつつも積極的に上値を追う展開にはならないだろう。次の上昇基調に向けての値固めの動きとなりそうだ」と予想する。
<総裁会見は無難通過>為替の円安基調が強まる中、植田和男総裁の記者会見はタカ派イベント化が警戒されたが、会見中のドル/円の変動は限られた。りそなホールディングス市場企画部の石田武ストラテジストは「ニュートラルな利上げ」と指摘する。1度も「利上げ」とは言わず、一方で新たな枠組みの名称を問われた際には「普通の金融調節」と説明し、「緩和」との言葉は使わなかった。今後の利上げ時期を巡るヒントとしては、基調的なインフレ率の上昇が一つの目線として示された。しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャーは、足元のインフレ率を分解すると輸入物価が過半となり、基調的なインフレ率は1%に満たないとの試算もあるとして「まだ距離がありそうだ」との見方を話す。日銀を巡るイベントが一巡したことで、市場の関心は19-20日開催の米連邦公開市場委員会FOMCに移る。FOMCではメンバーによる政策金利見通しで年内の利下げが2回に減って早期利下げ期待が後退すれば米株安となりかねないが、その場合でも「日本株にとっては円安がある程度、下支えになるだろう」と、しんきんAMの藤原氏は話している。

■特定技能の対象、4分野追加へ 運転手や鉄道、自民党が了承(共同通信2024.03.18)

自民党の合同会議は18日、外国人労働者を中長期的に受け入れる特定技能制度の対象にバスやトラック運転手などの自動車運送業、鉄道、林業、木材産業の4分野を追加する政府方針を了承した。即戦力として最長5年滞在できる特定技能1号の対象分野が、今の12分野から16分野に拡大。特定技能全体の受け入れ見込み数は2024年度からの5年間で最大82万人と試算され、19~23年度の見込み数の2倍超になる。人口減少を背景にさまざまな産業で人手不足が深刻化しており、外国人労働者を担い手として受け入れる狙いがある。政府は月内に方針を閣議決定し、パブリックコメント(意見公募)を経て開始する。自動車運送業はバスやタクシー、トラックの運転手が対象。国土交通省の「運転者職場環境良好度認証制度」で一定基準を満たした事業者のみ、特定技能での受け入れを可能とした。トラックでは、運転手の残業時間規制に伴い、物流が停滞する「2024年問題」が懸念されており、解消につなげたい考えだ。

■プーチン氏が圧勝5期目30年まで、スターリン超えへ-ウクライナの占領地でも強行・ロシア大統領選(時事通信2024.03.18)

ロシア大統領選(任期6年)は17日、投票が終了して即日開票され、現職のウラジーミル・プーチン大統領71が約87%の得票率で圧勝し、通算5選を決めた。プーチン氏はモスクワの選対本部で「(国民は)一つのチームだ」と謝意を示し、勝利を宣言した。プーチン氏は2000年に大統領に就任し、首相時代を挟んで現在通算4期目。新たな任期を30年までまっとうすれば、権力掌握期間が独裁者スターリンの29年を超え、旧ソ連・ロシアの指導者で最長となる。憲法上は36年まで続投できる。就任式は5月。中央選管の18日の発表によると、投票率は約77%。投票を一部電子化して期間も3日間に延長され、政権が目標にしたという数値(投票率7割、得票率8割)を上回った。選挙は侵攻・占領下のウクライナ東・南部4州でも強行され、プーチン氏の得票率は90%前後と発表された。

■「核兵器管理にAI」懸念、上川外相が国連安保理で表明へ…中露念頭に「人間の関与」求める
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240316-OYT1T50177/(読売新聞2024.03.17)

18日に米ニューヨークで開かれる国連安全保障理事会での「核軍縮・不拡散」に関する閣僚級会合で、上川外相が行う演説の原案が判明した。核兵器の運用・管理にAI人工知能が利用される可能性に懸念を表明し、核保有国の中国やロシアを念頭に「人間による管理と関与の維持」を呼びかける。上川氏は演説で、核兵器について「AIなどの新興技術が及ぼし得る影響を、非常に高い関心を持って注視している」と強調。核保有国の米国、イギリス、フランスが人間による関与をすでに表明していることを受け、「他の核兵器国も同様の宣言を表明することを期待する」と述べる。また、宇宙での大量破壊兵器の配置禁止を定めた1967年の宇宙条約などを踏まえ、「宇宙空間は核兵器のない領域であり続けるべきだ。宇宙条約など既存の法的枠組みの順守は我々の責務だ」と訴える。このほか、ウクライナを侵略するロシアによる核の威嚇を「あってはならない」と非難し、米露間の核軍縮枠組み「新START:新戦略兵器削減条約」への復帰を促す。北朝鮮の核・ミサイル開発も批判し、「核実験を含め、さらなる挑発のおそれもある」との認識を示す。日本は3月の安保理議長国で、閣僚級会合では上川氏が議長を務める。ロシアのウクライナ侵略が始まった2022年2月以降、安保理で核軍縮が議題となるのは初めてで、ロシア側の発言も注目される。

■離島奪還部隊に無人水陸両用車、防衛省が開発へ…人的損害抑える狙い
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240316-OYT1T50025/(読売新聞2024.03.16)

防衛省は新年度、敵に奪われた離島への逆上陸作戦などに投入する「水陸両用車」の無人化に着手する。遠隔で操縦する無人車両を自衛隊員に先行させることで、人的損害を抑える狙いがある。国産化を視野に開発を進め、2028年度頃の部隊配置を目指す。南西諸島が占領された際の奪還任務を担う陸上自衛隊の「水陸機動団」(長崎県)には現在、米国製の水陸両用型装甲車「AAV7」が配備されている。操縦士を含む隊員が乗りこんで海上を航行し、そのまま島に上陸する運用を想定している。一方、上陸部隊は島に展開する敵から集中的な攻撃を受けるため、大きな損害を出す恐れもあった。防衛装備庁が新たに開発する無人車両は、搭載した火器を遠隔で制御することが可能で、複数の車両を同時に操縦できるようにする仕組みも検討されている。前衛部隊として安全を確保してから有人車両を進出させられることになり、自衛隊幹部は「敵が待ち受ける島への上陸作戦は特に危険を伴う。無人車両は有効な選択肢だ」と話す。車列を作って輸送任務に従事させる構想もあるという。政府は22年に策定した国家防衛戦略で、装備品の無人化を重要項目の一つに位置づけた。海洋進出の動きを強める中国軍はすでに無人型の水陸両用車を導入しているとされ、ウクライナでは遠隔操作のドローンが戦果を挙げている。防衛省は開発費の一部として、新年度当初予算案に約200億円を計上。28年度以降の量産化を予定しており、同省幹部は「自衛隊員の命を守る無人機の導入拡大は、防衛力の強化に欠かせない」としている。
水陸機動団、月内に増強…団長「抑止力高める」・・・南西諸島を防衛する陸上自衛隊の中核部隊「水陸機動団」が、月内に2400人規模から3000人超の態勢に増強される。団長の北島一(はじめ)陸将補が読売新聞の取材に応じ、「より隙のない態勢が整う。領土と国民を守り抜く能力を示し、抑止力を高めたい」と語った。同団は現在、主力の2個水陸機動連隊を長崎県佐世保市の陸自相浦(あいのうら)駐屯地に置いている。今月中に同県大村市の竹松駐屯地に1個連隊が誕生し、3個連隊編成となる見通しだ。北島団長は「戦力が1.5倍になるだけでなく、3交代制によって訓練や整備と並行した有事の即応性が格段に向上する」と意義を説明する。同団は九州・沖縄出身の隊員が過半数を占める。新連隊の創設にも地元の理解と支援を得られたといい、「隊員の士気は高い。地域での官民を挙げた応援に感謝している」と話した。九州・沖縄で行われている日米共同訓練「アイアンフィスト」では動員数が過去最大の2100人となり、演習内容も従来の「戦術レベル」から、より大規模な「作戦レベル」に格上げされた。英独仏や豪州のほか、新たにフィリピンとオランダもオブザーバーとして招待されている。北島団長は「南西諸島で実際の地形に応じた訓練をすることができる」とし、「米国だけでなく、『力による一方的な現状変更は許されない』という志を同じくする国との連携を深める機会にもなる」と語った。日本を取り巻く安全保障環境が悪化する中、防衛白書は中国について▽尖閣諸島や台湾周辺での軍事活動を活発化させている▽ロシアとの連携が強まっている――などと指摘する。北島団長はロシアによるウクライナ侵略を挙げ、「我々が学んだ教訓は、成功すると思えば侵略を試みる国が21世紀にも存在するということ。『攻めても失敗に終わる』と相手に思わせ、侵略を思いとどまらせることが最大の抑止効果を生む」と述べた。

■金沢-敦賀間が延伸開業 沿線で式典、応援割も開始-「復興の原動力に」・北陸新幹線(時事通信2024.03.16)

北陸新幹線の金沢―敦賀間(約125キロ)が16日、延伸開業した。福井、石川両県の沿線各駅では出発式や開業記念イベントが開かれ、一番列車が走行。能登半島地震の被災地を支援する「北陸応援割」も同日開始され、対象となる4県の復興を観光面から後押しする。

■中国、日本の防衛費増懸念 「武器輸出緩和」と反発(共同通信2024.03.15)

中国国防省は15日、日本の2024年度予算案で防衛費が過去最大を更新したことに懸念を示し「周辺国の安全への懸念を尊重するよう日本に促す」とする報道官談話を発表した。「日本は武器輸出の規制を絶えず緩和している」と反発し「平和な発展の道を歩み続けるのかどうか強烈な疑問がある」と非難した。談話は「日本の軍国主義の歴史からアジアの隣国と国際社会は日本の動向を注視している」と強調し「侵略した歴史を深く反省する」ことを日本に求めた。

■賃上げ平均5.28%、33年ぶり高水準 連合1次集計(日本経済新聞2024.03.15)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA138N50T10C24A3000000/

連合は15日、2024年春季労使交渉の第1回回答の集計結果を公表した。基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせた賃上げ率は平均5.28%で、前年の同時点(3.80%)から1.48ポイント上昇した。過去の最終集計と比較すると5.66%だった1991年以来33年ぶりに5%を超えた。組合員数300人未満の中小企業は4.42%だった。15日午前10時時点の771組合に対する企業回答をまとめた。定昇を含めた賃上げ額は月額1万6469円で、前年の同時点から4625円増えた。ベアと定昇を明確に区別できる654組合でみると、ベアの引き上げ率は3.70%と1.37ポイント上昇した。

■独・ウクライナ首脳、軍事支援や和平など協議 電話会談で(ロイター2024.03.15)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/NLHRJKXJ4ZOULKPSPTGQTXGWEM-2024-03-15/

ドイツのショルツ首相は、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、軍事支援でパートナー国が緊密に協力していくと言明した。独政府報道官が明らかにした。ショルツ氏は15日、フランスのマクロン大統領とポーランドのトゥスク首相とベルリンで会談し、ウクライナ支援について協議する。報道官は声明で「(ドイツとウクライナの)首脳は、平和的解決に向けた世界規模の支援も視野に入れた建設的な対話を継続するとともに、緊密な連絡を続けることで一致した」と説明した。ゼレンスキー氏は防衛協力について協議したとし、チェコが主導するウクライナへの砲弾供給計画にドイツが参加したことに謝意を表したと説明。「ウクライナの防衛には装甲車、迫撃砲、防空システムが優先的に必要とショルツ氏に伝えた」とX旧ツイッターに投稿した。

■ドイツ経済、景気の顕著な回復みられず=経済省月例報告(ロイター2024.03.15)
https://jp.reuters.com/economy/inflation/3KEPLRWLU5JD5IU2KCUCLKY6UQ-2024-03-15/

ドイツ経済省は15日公表した月例報告で、今年初めの鉱工業生産、建設、対外貿易は改善傾向にあるが景気の顕著な回復は依然みられないとの見方を示した。報告では「内需の低迷が続き、資金調達コストが高く、家計や企業マインドが引き続き冷え込んでいることが要因」と指摘した。

■ドイツ企業倒産件数、23年は前年比22%増 負債総額266億ユーロ(ロイター2024.03.15)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/UKLFT2AWHVNPHD4N5Q5HWYHCKI-2024-03-15/

ドイツ連邦統計庁が15日発表した2023年の企業倒産は前年比22.1%増の1万7814件だった。景気減速や高インフレ、金利上昇が経営の逆風になった。負債総額は約266億ユーロ。倒産件数は新型コロナウイルス流行前の19年比で5%増加したが、金融危機中の09年の3万2687件を大幅に下回っている。昨年はピーク&クロッペンブルクやゲリー・ウェバーなど、ファッション小売り業界で有名企業の経営破綻が目立った。ドイツ商工会議所DIHKは、企業の4分の1で不良債権が増加していることが調査で明らかになっていると指摘し、今年は倒産がさらに増えるとの見通しを示した。2月の通常の倒産件数は前年比18.1%増加した。

■脱北者、帰還事業で初提訴 北朝鮮に損害賠償請求―韓国(時事通信2024.03.15)

1959~1984年の帰還事業で、日本から北朝鮮に渡った後、脱北して韓国で暮らす5人が15日、北朝鮮当局を相手取りソウル中央地裁に提訴した。北朝鮮で過酷な生活を強いられたとして、1人当たり1億ウォン(約1100万円)の損害賠償を求めている。原告は「『北朝鮮は地上の楽園だ』という宣伝にだまされた」と訴えている。韓国では初めての例という。

■「沖縄の宝」返還される 琉球国王肖像画、米から―沖縄(時事通信2024.03.15)

沖縄県は15日、琉球国王の肖像画「御後絵(おごえ)」など、沖縄戦で流出したとみられる文化財22点がアメリカで見つかり、14日に返還されたと発表した。御後絵の現存が確認されたのは戦後初。玉城デニー知事は「沖縄の宝が戻ってきたのは、県民にとっても大きな喜びだ」と述べた。御後絵は、国王の姿をひときわ大きく描き、その権威を示している。県によると、2001年に米総領事館を通じ、連邦捜査局FBIの盗難美術品ファイルへの登録を申請したところ、23年、FBIから御後絵らしきものが見つかったと照会があり、本物と確認された。沖縄戦の混乱で米国に持ち出された可能性が極めて高いという。今後、防虫処理や文化財の状態を確認した上で、メディアなどを対象に4月中に公開する予定。玉城知事は「今回をモデルケースに貴重な流出文化財の発見、返還につなげていきたい」としている。

(コメント:戦後が終わったのだという感慨)

■政府「育成就労」法案を国会提出 人権配慮、実効性が課題(時事通信2024.03.15)

政府は15日、技能実習に代わる外国人材受け入れの新制度「育成就労」を創設する入管難民法などの改正案を閣議決定し、衆院に提出した。現行制度では原則認めていない「転籍」(転職)を「1~2年」の就労後に可能とすることなどが柱。成立すれば2027年にも施行の見通しで、実効性の確保などが今後の課題となる。技能実習は1993年に始まった。途上国の外国人に技能を習得させる「国際貢献」が目的だったが、実態は安価な労働力を確保するための利用が横行。過酷な労働環境でも本人の意向で職場を変えることができず、長時間労働や賃金未払い、暴力・ハラスメントなど「人権侵害の温床」と批判されてきた。育成就労はこうした現状認識を踏まえ、1~2年の就労期間や一定の技能水準などの要件を満たせば、同じ職種に限って転籍を容認。悪質な転籍ブローカーを排除するため、不法就労のあっせんなどを取り締まる「不法就労助長罪」の法定刑を引き上げる。受け入れ先を監督する「監理団体」は、名称を「監理支援機関」に変更。外部監査人の設置義務付けや、受け入れ企業と密接な関係を持つ役職員の関与制限などで、独立性・中立性を高めるとした。育成就労の期間は3年。この間に、一定の技能が必要な「特定技能1号」の水準に引き上げることを目指す。中長期の在留を促し、人手不足の解消につなげるのが狙い。その一方で、永住者が税や社会保険料の納付を故意に怠った場合、永住許可の取り消しを可能にする規定も盛り込んだ。改正案は、外国人の転籍要件や監理支援機関の許可基準などの詳細に関し、省令で定めると規定。政府は施行までに内容を詰める考えだ。

■パナマ運河鉄道社長、水不足「国の損失、政府は対策を」(日本経済新聞2024.03.15)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB150W30V10C24A3000000/

水不足で通航制限が続くパナマ運河の代替として、太平洋側と大西洋側を結ぶ鉄道の輸送が増えている。港の容量に限りがあり、一段の輸送拡大は困難な状況だ。パナマ運河鉄道のトーマス・ケンナ社長は水不足について「国全体の損失。政府も対策を進めるべきだ」と訴えた。パナマ運河鉄道が運ぶ貨物の輸送量は2023年12月ごろから平時に比べ2割ほど増えた。

■イスラエル現政権「和平の妨げ」、選挙実施を=米民主上院トップ(ロイター2024.03.15)
https://jp.reuters.com/world/security/OQNSYTBAIRNQNKPTHCJNF7UJPI-2024-03-14/

米上院民主党トップのシューマー院内総務は14日、イスラエルのネタニヤフ首相が和平の妨げになっていると厳しく批判し、イスラエルは新たな選挙を実施する必要があるとの考えを示した。シューマー氏は議会上院で行った演説で、昨年10月7日のイスラム組織ハマスの奇襲攻撃後のイスラエルで、ネタニヤフ政権は「イスラエルの二ーズにもはやそぐわない」と指摘。「ネタニヤフ首相が率いる現在の政権が戦争終結後も存続し、米国の既存の援助基準を試すような危険で扇動的な政策を取り続ける場合、米国は方向性を変えるためのレバレッジを利用することで、イスラエルの政策形成に積極的な役割を果たすしかない」と述べた。その上で「民主主義国家としてイスラエルには指導者を選ぶ権利がある。重要なのはイスラエル国民が選択肢を持つことだ。10月7日以降のイスラエルの将来について新たな議論が必要だ」と指摘。「自分自身の見解では、選挙を実施することによってこれを達成するのが最善となる」と述べた。また、イスラエルと独立したパレスチナ国家が共存する「2国家共存」策をイスラエルがを拒否することは「重大な誤り」だとし、パレスチナ自治区ガザでの停戦の交渉担当者に対し、停戦の確保と人質の解放のほか、ガザ地区への人道支援実施に可能な限りの努力をするよう呼びかけた。同時に、ハマスを支持するパレスチナ人らを非難したほか、パレスチナ自治政府のアッバス議長も退任する必要があると言及。「将来的な和平に向けた希望をつなぐために、アッバス氏は退任し、新しい世代のパレスチナ人指導者と交代しなければならない」と述べた。シューマー氏はユダヤ系で、イスラエルの強力な支持者として知られる。
<ネタニヤフ首相率いる「リクード」が反論>ネタニヤフ首相率いる政党「リクード」は声明で「シューマー氏の発言とは異なり、イスラエル国民はハマスに対する完全な勝利を支持している」と反論。「イスラエルの選挙で選ばれた政府を尊重し、それを弱体化させないことをシューマー氏に期待する」とした。イスラエル首相報道官は、シューマー氏の発言に対し「現時点でコメントはない」としている。米ホワイトハウス国家安全保障会議NSCのカービー戦略広報調整官は、シューマー氏がホワイトハウスに演説について事前に報告していたとした上で、ホワイトハウスは不承認も承認もしていないとし、編集も一切行っていないと言及。記者団に対し「シューマー氏が発言をする権利を十分に尊重している。上院で何を発言するかはシューマー氏自身が決めることだ」と述べた。また、米政府はイスラエルが戦争終了後に選挙を行うべきと考えているのかとの質問に対し「イスラエル次第だ」とした。シューマー氏の演説を受け、上院共和党トップのマコネル院内総務は即座にネタニヤフ首相を擁護。「民主主義への外国の干渉に過敏に反応する米国人が、民主的に選ばれたイスラエルの指導者の解任を求めるのは偽善的だ」と述べた。

(コメント:アメリカとイスラエルの間に隙間風。アメリカ国内のユダヤ派閥の影響力は強いと思うけれど、キッシンジャー時代の後は精彩を欠き、後継者不足が響いている状況とのこと。政治的天才の登場が無くなっているらしい。こうも時代が変わるものかと驚かされるところ)

■フィジー、中国と警察協力協定を維持 英紙報道(日本経済新聞2024.03.15)

英紙ガーディアンは15日、フィジーが破棄を検討していた中国との警察協力協定を維持すると決めたと報じた。オーストラリアなど周辺国との関係を重視するランブカ政権下でも、一定の中国の影響力が残りそうだ。国防を担当するティコンドゥアンドゥア内務・移民相がガーディアンに「約1年間にわたって見直しを進めた結果、我々は協定を維持するとの結論に至った」と述べた。

■オーストラリア、レアアース供給網確立へ820億円投資(日本経済新聞2024.03.15)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM151360V10C24A3000000/

オーストラリアのアルバニージー首相は最大8億4000万豪ドル(約820億円)を投じ、北部準州でレアアース鉱山と精製施設の立ち上げを支援すると発表した。レアアース鉱石の供給や加工工程で中国への依存度を下げる。国内で初めてレアアースの採掘から精製まで一貫した供給網を確立する。
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2024年3月前半の時事情勢メモ

■トルコとイラクが安保会議、クルド労働党対策など協議(ロイター2024.03.15)
https://jp.reuters.com/world/security/XCLQNYFDLZOWLELPIC47WCBD3I-2024-03-15/

トルコとイラク政府高官は14日、イラクの首都バグダッドで安全保障会合を開き、非合法武装組織クルド労働党PKKへの対策などについて協議した。イラク外務省が発表した。トルコ政府がイラク北部の山岳地帯を拠点とするPKKへの対策を強化し、国境を超えて作戦を展開する中、両国の関係はここ数年揺れ動いている。イラクは、トルコが同国の主権を侵害していると批判。トルコは自国を守るためと主張し、PKKに対して新たな越境作戦を展開する可能性があると警告している。イラク外務省の声明によると、トルコのフィダン外相やギュレル国防相らがイラクのフセイン外相や治安当局トップと会談した。声明によると、イラク国家安全保障会議がPKKを「イラクにおける禁止組織」と判断したことをトルコ政府は歓迎したという。

■20歳未満の大麻犯、過去最悪 麻薬、覚醒剤も増加-警察庁(時事通信2024.03.14)

昨年1年間に警察が大麻事件で検挙した20歳未満の少年は、前年比34.0%増の1222人で、過去最悪となったことが14日、警察庁のまとめで分かった。麻薬や覚醒剤事件の摘発も前年から増えた。大麻事件で検挙された少年の人数は、2022年には9年ぶりに減少したが、23年に再び増加に転じた。年齢別に見ると、16歳を境に摘発人数が急増。20歳前後で高止まりし、以降は減少傾向となっている。同庁は「有害性の認識が低い上に、入手が容易になっている」と指摘。高校生を中心に危険性を呼び掛ける広報啓発に力を入れていくという。昨年成立した改正大麻取締法では、若年層を中心に大麻所持などの検挙者が増加していることを踏まえ、これまで規制がなかった大麻の「使用」を禁止し、単純所持罪も厳罰化された。大麻以外の薬物事件で摘発された少年も増加した。麻薬事件は113人で、前年から倍増。覚醒剤事件は3人増の106人だった。

■山梨県と東京 八王子市の東京薬科大学が包括連携協定を締結(NHK2024.03.13)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20240313/1040022761.html

薬剤師の確保や感染症予防などに連携して取り組むため、山梨県は東京・八王子市の東京薬科大学と包括連携協定を結びました。県内では人口10万人あたりの薬剤師の数が全国平均を下回り、地域によって配置に偏りがあるなど、薬剤師の確保が課題となっています。このため、県と東京・八王子市にある東京薬科大学は、薬剤師の確保などに関する包括連携協定を結ぶことになり、13日、県庁では長崎知事と東京薬科大学の三巻祥浩学長が出席して協定の締結式が行われました。このなかで長崎知事は「県内には大学の薬学部が存在せず、圏域ごとの薬剤師の偏在が課題となっている。薬剤師の育成・確保はもとより産業振興や調査研究など、幅広い分野での連携が期待される」と述べました。これに対し三巻学長は「大学で学んだ県出身の学生が薬剤師や研究者などとして県内に就職するよう一層促進していきたい。連携を図って双方に発展できれば喜ばしい」と応じていました。東京薬科大学には現在、県内出身の学生が157人通っていますが、協定のなかでは来年度の入学試験から特別選抜枠を3人設けるほか、中高生を対象に出前授業を行うなどして薬剤師の育成や確保に取り組むということです。また大学からは抗生物質が効きにくい「薬剤耐性菌」に関する情報提供など、感染症予防への支援が行われるということです。長崎知事は「薬剤師として働く環境を整えるほか、薬学の素養を持った方々が研究分野などで活躍するフィールドを県として提供していきたい」と話していました。

■マーシャル諸島と協力強化 首脳会談で確認(時事通信2024.03.13)

岸田文雄首相は13日、マーシャル諸島のハイネ大統領と首相官邸で会談し、両国関係を強化していく方針で一致した。7月に東京で予定する日本と太平洋島嶼国・地域による首脳会議「太平洋・島サミット」の成功に向けて協力していくことも確認した。東京電力福島第1原発の処理水放出に関し、首相は「国際原子力機関IAEAの関与を得つつ、科学に基づくアプローチを取り、透明性をもって情報共有を行う」と伝えた。

■民間ロケット、打ち上げ失敗=異常検知、直後に爆発-スペースワン(時事通信2024.03.13)

宇宙開発ベンチャー、スペースワン(東京)は13日、小型衛星打ち上げサービスの事業化を目指して開発した小型ロケット「カイロス」の初号機を和歌山県串本町に建設した専用の発射場から打ち上げた。ロケットは上昇を始めた直後に爆発し、打ち上げは失敗した。成功すれば、民間単独開発の衛星ロケット打ち上げは国内初だった。豊田正和社長らは同日午後、同県那智勝浦町のホテルで記者会見し、ロケットが何らかの異常を検知したため、自律的な「飛行中断措置」が取られたと説明。自身をトップとする対策本部を社内に設置し、原因究明と再発防止に全力で取り組む考えを示した。豊田社長は今回の失敗を陳謝した上で、「スペースワンとしては失敗という言葉を使わない。全て新しい挑戦に向けての糧と考えている」と強調。ただ、今後の打ち上げ計画については、「再発防止策が明確になれば可能な限り早く対応したい」と述べるにとどめた。同社の発射場「スペースポート紀伊」では、13日午前11時1分12秒の打ち上げから約5秒後にロケットが爆発し、赤い炎と白い煙が上がるのが確認された。機体の破片は発射場の敷地内に落下。けが人や家屋などの被害はなかったという。カイロスは全長約18メートル、重さ約23トンで、3段式固体燃料と液体燃料エンジンなどで構成。先端部に搭載していた内閣衛星情報センターの小型衛星は爆発で失われた。スペースワンは、キヤノン電子、IHIエアロスペース(東京)などの共同出資で2018年に設立。小型衛星をロケットで宇宙に運ぶサービスの展開を目指し、20年代半ばまでに年間20機の打ち上げを計画している。

■米ミサイル駆逐艦が石垣港を出港 全日本港湾労組は全面ストライキを解除
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1323982(沖縄タイムス2024.03.13)

米海軍のミサイル駆逐艦「ラファエル・ペラルタ」が沖縄県の石垣港に入港している問題で、同艦は13日午前9時20分、出港した。これに伴い、全港湾沖縄地方本部は同9時、石垣港での全面ストライキを解除した。ミサイル駆逐艦の入港で港の安全が保たれないとし、ストライキは11日午後1時から開始。約50人規模で実施した。荷下ろしが停止し、市内のスーパーでは一部の生鮮食料品や豆腐などが欠品した。

(コメント:台湾有事リスクが上昇しているタイミング。ヘタしたら外患誘致罪。日本政府は、ストライキ立案・実行者を、断固として排除する動きに出る可能性がある。港湾組合の抗争など…スパイ映画の見過ぎかもと思いつつ、一般人の知らない所で死体が浮かぶレベルの大掃除になるでしょうか)

■「住民生活に深刻な影響」全港湾ストの即時解除要請 野党「労働者の権利」と反発 市議会
https://yaeyama-nippo.co.jp/archives/22834(八重山日報2024.03.13)

米艦船の石垣寄港に抗議し、全日本港湾労働組合(全港湾)沖縄地方本部が石垣港で全面ストに突入したことを受け、石垣市議会(我喜屋隆次議長)は12日の本会議で、ストの即時解除を求める要請決議を与党と中立の賛成多数で可決した。ストで「物流が止まり、離島への食料品、日用品、医療物資の供給が中断され、住民の命やくらしに深刻な影響を及ぼしている」と指摘した。市議会が労組に対する決議を可決するのは異例。野党は「ストは労働者の権利だ」などと一斉に猛反発した。決議を提案した与党の長山家康氏は、議会運営員会で「市民生活が危機的状況に陥っている。市議会としてストの即時解除を求めるべきだ」と説明した。決議では今回のストについて、労働基本権として認められた団体行動権ではなく「政治目的によるスト」と強調。「離島住民の命やくらしの安全を危険にさらす行為で、看過することができない」と糾弾した。一刻も早いストの解除と、より慎重かつ責任ある行動を求めた。要請決議は即日、全港湾沖縄地方本部に送付されたが、同本部からの反応はなく、12日もストは続行された。(後略)

■港湾労組のスト、石垣市議会が異例の「解除要請」決議 野党は反発 米軍ミサイル駆逐艦寄港 沖縄
https://ryukyushimpo.jp/news/politics/entry-2894008.html(琉球新報2024.03.13)

石垣市議会(我喜屋隆次議長)は12日、米海軍ミサイル駆逐艦「ラファエル・ペラルタ」の寄港を受け、石垣港でストライキを実施している全日本港湾労働組合(全港湾)沖縄地方本部に対し、ストの即時解除を求める要請決議を賛成多数(賛成13、反対8)で可決した。議会がスト解除を求めるのは異例。野党は「いち議会がいち労組を威圧するような決議はなじまない」などと反対した。与党の長山家康市議が議員提案で提出し、与党と中立が賛成した。(後略)

■中国、党の政府指導を明確化 法改正可決、全人代閉幕(共同通信2024.03.11)

中国の全国人民代表大会(全人代)は11日、政府機関に対する共産党の指導を明確にする国務院組織法の改正案を可決し、閉幕した。国務院(政府)が党の従属機関であることが法的に位置付けられ、国務院トップである首相の地位低下がより鮮明になった。閉幕式後の首相記者会見は今年から取りやめた。習近平国家主席の権力基盤がさらに固まった。安全保障や外交、経済を含む幅広い分野で意向が忠実に反映されることになりそうだ。2024年のGDP成長率目標を前年目標と同じ「5.0%前後」に設定した政府活動報告や、前年比7.2%増の国防費を盛り込んだ24年予算案も採択・承認した。改正国務院組織法は即日施行された。全人代常務委員会は法改正で「国務院が共産党の指導を堅持することを明確にする」とし「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想を政府のあらゆる活動の指導思想とする」と強調していた。閉幕式で法案や政府活動報告が圧倒的な賛成多数で採択されると、習氏はゆったりとした動きで拍手した。閉幕後は笑顔を見せ会場を後にした。

(コメント:中央集権化は進行したけど、経済不安が拡大している状況下、各地方の軍閥を統率できるかどうか。贋金などの地下経済を法的に取り締まって不正ビジネスを壊滅させる必要があるとの話を聞くものの、地方軍閥は、それで利益を上げているとの話もあり、難しそう)

■ローマ教皇のウクライナ交渉提案「理解できる」とロシア、NATO反論(ロイター2024.03.12)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/26HN6A6C3FI4NPP3OBW7X6ISUM-2024-03-11/

ロシアのペスコフ大統領報道官は11日、ローマ教皇フランシスコがウクライナにロシアと和平交渉を始めるよう促したことについて、「極めてよく理解できる」と述べた。ペスコフ報道官は記者団に対し「ローマ教皇が交渉に賛成する発言を行ったことは良く理解できる」とし、プーチン大統領はこれまでもロシアは和平交渉に前向きだと繰り返し表明してきたが「残念ながら、ローマ教皇の発言も、ロシア側の度重なる発言も完全に拒否されている」と語った。また、ロシアに戦略的敗北をもたらしたいという西側の考えは大きな思い違いだとし、「主に戦場での状況がその最も明確な証拠だ」と述べた。(中略)北大西洋条約機構NATOのストルテンベルグ事務総長もこの日のロイターのインタビューで「今はウクライナによる降伏について語る時ではない」とし、交渉には戦場での強さが反映されるため、「ウクライナに対する軍事支援が交渉による永続的な平和的解決に至る道となる」と語った。さらに、ウクライナの降伏を議論するのは「われわれ全てにとっても危険だ」とし、「なぜなら軍事力を行使し、何千人もの人々を殺害し、他国に侵攻すれば、望むものが手に入るという教訓をロシアが学ぶことになるためだ」と述べた。

■ウクライナ、ロシアとの交渉促すローマ教皇の発言に反発(ロイター2024.03.11)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/AS2KZ52NZBNQZGXQTRORDOQDHE-2024-03-10/

ウクライナ当局は10日、ローマ教皇フランシスコがロシアと戦争終結を交渉するよう呼びかけたことに反発した。ゼレンスキー大統領は教皇による「事実上の仲介」とし、クレバ外相はロシアに決して屈服しないと強調した。教皇は紛争の当事者にとって事態が悪い方向に進んでいる時は「白旗の勇気」を見せて交渉するべきだと訴えた。ゼレンスキー氏は定例のビデオ演説で、教皇に直接言及せずに「生きたい人と滅ぼしたい人の事実上の仲介」がどこかで行われていると語った。クレバ外相はX(旧ツイッター)への投稿で、影響力のある人物はいかなる紛争でも「当事者に同等な立場での『交渉』を促すのではなく善の側に立つものだ」と指摘。「われわれの国旗は黄色と青だ」と英語で記し「他のいかなる旗も掲げることはない」と強調した。

(コメント:バチカンとウクライナの間に隙間風でしょうか。かつてウクライナの位置に繫栄していた中世ハザール王国。大陸交易ルートが集まっていて、アラブ奴隷の取引ルートも多かったと思われる。いまでも奴隷=人身売買の取引ルートが機能しているのか、という疑問に対しては、ローマ教皇の発言の裏を考えてみる限りでは「秘密裏に機能している」?)

■ウクライナの対ロ交渉姿勢、自国の意思によるべき=林官房長官(ロイター2024.03.11)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/7WQPWKNVRJJILMBCXJRBAZWQ2Y-2024-03-11/

林芳正官房長官は11日午後の会見で、ウクライナがどのような姿勢で対ロシア交渉に臨むべきかは、ウクライナの意思によるものでなければならないとの見解を示した。ローマ教皇フランシスコがロシアと戦争終結を交渉するよう呼びかけ、事態が悪い方向に進んでいる時は「白旗の勇気」を見せて交渉するべきだと訴えたことに対する日本政府の見解を質問された林官房長官は「コメントすることは適切でない」と述べた。その上で、ロシアのプーチン大統領が、併合したウクライナの一部地域が停戦交渉の対象にならないと述べていることを念頭に「ロシアが和平に向けて歩み寄ろうとする兆しは一切見られない」と指摘。「ウクライナの将来を決める交渉にいかに臨むべきかは、ウクライナの人々の意思によるものでなければならないと考えている」と答えた。また、ロシアが占領地域で同国の大統領選の期日前投票を実施しようとしていることは「決して認められない」と述べた。

■全人代、11日閉幕 国防予算を採択、首相会見なし-中国(時事通信2024.03.10)

中国で5日から開かれている全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は11日、閉幕する。今年の経済成長率目標を5%前後とした政府活動報告や、国防費をはじめとする予算案を採択。30年余り続いてきた最終日の首相記者会見は行われず、習近平政権の閉鎖性を印象付ける閉幕となる。今年の国防予算は1兆6655億元(約34兆円)で、経済目標を上回る前年比7.2%増の伸びを確保した。共産党機関紙系の環球時報は社説で、「『台湾独立』や国外干渉勢力がうごめき続けている」として、国防強化の必要性を強調。透明性を欠いた軍拡への懸念を指摘した日本政府を名指しし、防衛費の増額を続ける日本に「とやかく言う資格はない」と反発した。恒例だった首相会見は、定例化された1993年以降初めて取りやめとなる。「一強」体制を築いた習国家主席の下、首相の権限が縮小していることや、低迷する経済への質問が集中するのを避ける狙いがあるとみられている。首相が内外記者の質問に直接答える事実上唯一の機会だったが、「重要な政策は党中央が宣言する」(香港紙)という姿勢が鮮明となった。全人代では、国務院(中央政府)の職務に関し、党の優位性を改めて規定する法律の改正案も審議された。一時取り沙汰された外相の交代人事や、事実上の更迭で一部が空席となっている副首相級の国務委員の補充はなかった。一方、並行して開かれていた国政助言機関・全国政治協商会議(政協)は10日、閉幕した。

■中国原発のトリチウムが上限超え 福島第1処理水の最大9倍(共同通信2024.03.09)

中国の原発が2022年に放出した排水に含まれる放射性物質トリチウムの量が、東京電力福島第1原発処理水の年間放出計画量の上限と比べて最大9倍に上ることが9日、中国の公式資料で明らかになった。処理水を「核汚染水」と呼んで海洋放出を非難する中国が相当量のトリチウムを放出してきたことが改めて浮き彫りになった。中国は処理水には他の放射性物質も含まれるとして海洋放出に反対する立場を崩さず、日本と主張が平行線をたどっている。中国による日本産水産物の禁輸といった問題解決は困難な情勢だ。公式資料は23年版の原子力専門書「中国核能年鑑」。22年の原発の運用状況や安全性のデータが記録されている。13原発計19カ所の観測地点で放射性物質を調べたところ7割以上に当たる15カ所の排水に含まれるトリチウムの量が、福島第1原発から放出が計画されるトリチウムの年間上限量の22兆ベクレルを超えていた。浙江省に立地する秦山原発が22年に放出したトリチウム量は202兆ベクレルと、処理水上限の9.1倍だった。

■北朝鮮外務次官、異例のモンゴル訪問 外交への関与拡大か(ロイター2024.03.11)
https://jp.reuters.com/world/north-korea/SENAJ7SSW5ODLEJIMB6S772DD4-2024-03-11/

モンゴル外務省は北朝鮮の朴明浩外務次官が11日にモンゴルを訪れ、アマルトゥブシン外務副大臣と会談したと発表した。北朝鮮外務省の代表団の外遊は異例。北朝鮮は新型コロナウイルスにより国境を封鎖したが、外交への関与を強めている可能性がある。北朝鮮当局者がモンゴルを訪問したのは朝鮮職業総同盟のメンバーによる2019年の訪問が最後だった。モンゴル外務省のウェブサイトに掲載された発表文によると、次官会談では両国の「友好関係の着実な発展」と国際・地域協力について協議した。朴氏は10日にバトツェツェグ外相とも会談した。13日までモンゴルに滞在する予定。発表文によると、モンゴルの首都ウランバートルで開かれる国際会議「ウランバートル対話」と「世界女性フォーラム」に北朝鮮の代表が招待された。教育や文化などさまざまな分野での協力を再開するための「実際的な行動措置」を取ることでも合意した。朴氏は北朝鮮とモンゴルとの関係の重要性を強調したという。

■中国で「地方債ショック」 不動産不況、負の連鎖に(日本経済新聞2024.03.10)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM047AS0U4A300C2000000/

中国の地方政府が発行する地方債市場に綻びが生じている。焦点はインフラ開発などを目的としたインフラ債(専項債)だ。不動産不況が飛び火し、国債残高に迫る25兆3000億元(約520兆円)市場にショックが走る。中国経済に対する不信感が広がれば、投資家離れに拍車がかかりかねない。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)開幕直前の3月1日、地方債市場に「深圳ショック」が走った。

■北朝鮮の金総書記、7日に軍の砲撃訓練指揮 ソウル射程内の部隊参加(ロイター2024.03.08)
https://jp.reuters.com/world/north-korea/3QPVK562JRJMHM7Y373ZVALQ74-2024-03-07/

北朝鮮国営の朝鮮中央通信KCNAは8日、金正恩朝鮮労働党総書記が7日に朝鮮人民軍の砲撃訓練を指揮したと伝えた。訓練には韓国の首都ソウルの射程圏内にある部隊が参加し、「戦争抑止のための重要な軍事的任務を果たした」という。KCNAによると、訓練の狙いは戦闘準備態勢と実戦能力の向上で、金総書記は砲兵小部隊が「実戦に突入した瞬間に、無慈悲かつ迅速な攻撃で主導権を握る」ことができるよう、準備を進めるよう求めた。また「全ての砲兵を砲戦の専門家に育成する必要性を強調し、砲戦準備の総仕上げのための重要な課題を示した」という。米韓両軍は4日、春の定例軍事演習を開始した。韓国の申源シク国防相は7日、首都防衛司令部を訪れ、北朝鮮がソウルを狙った挑発行為を行った場合は断固対応するよう命じた。KCNAは7日にも、金総書記が6日に西部の主要軍事作戦基地で部隊の訓練を視察し、戦争への準備態勢を強化するよう指示したと伝えた。

■公明、次期戦闘機の輸出容認へ 厳格歯止め条件に、紛争国除外(共同通信2024.03.07)

公明党は、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第三国輸出について、紛争助長を避ける歯止め策の厳格化を条件に容認する方向で検討に入った。従来は慎重だったが、輸出の必要性を訴えた岸田文雄首相の国会答弁を評価した。8日に行う自民党との政調会長間協議で具体化に向けて議論する。政府、自民は月内にも合意したい考えだ。複数の関係者が7日、明らかにした。歯止め策として、国際共同開発する防衛装備品のうち、第三国輸出を解禁するのは次期戦闘機に限る方向。輸出先から紛争当事国を除外した上で「防衛装備品・技術移転協定」を日本と締結した国などに絞る案が出ている。輸出契約を交わす前に、与党の事前審査を条件付けたい考えだ。戦闘機は武器の中でも殺傷能力が高いだけに、輸出先での適正管理などに実効性を持たせられるかどうかが問われる。公明の北側一雄副代表は7日の記者会見で、次期戦闘機の2035年配備開始を目指す日英伊3カ国の目標を踏まえ「どんな国を対象とするのか。慎重に検討したい」と指摘した。

■米大手4行が「エクエーター原則」離脱、大型事業の環境影響評価枠組み(ロイター2024.03.06)
https://jp.reuters.com/markets/japan/Z75ZAGDOOFIYLEGWJZN4U5VSEM-2024-03-06/

JPモルガン・チェース、シティ、バンク・オブ・アメリカBofA、ウェルズ・ファーゴWファーゴの米大手銀4行は、プロジェクト関連融資が環境・社会に及ぼす影響を評価する業界の枠組み「エクエーター(赤道)原則」からの離脱を表明した。2003年に設定されたエクエーター原則は、大規模インフラや工場建設など融資対象のプロジェクトに関して、当初の詳しい実態審査や苦情申し立てメカニズムなど10項目で構成されている。4行の広報担当者はいずれも、エクエーター原則から今後も情報提供は受け続けると述べた。離脱の理由についてWファーゴとシティは、組織再編を挙げた。Wファーゴは、エクエーター原則におけるプロジェクト融資の評価体系は自行の審査過程に組み込まれると説明。シティは、プロジェクト関連融資の環境・社会リスク評価に最善を尽くす意思に変わりはないと強調した。JPモルガンは、環境・社会リスク評価を行う専門人材と社内体制に資金を振り向けており、エクエーター原則に加盟し続ける必要性はなくなったと明かした。BofAは、エクエーター原則の目的は自行のリスク管理方針にとどまり続けると指摘し、顧客や取引に関するリスク判断の能力に自信を示した。

(コメント:三井住友フィナンシャルグループSMFG傘下の三井住友銀行も「エクエーター(赤道)原則」から脱退。「環境・持続社会」研究センターJACSES、Friend of the Earth(FoE)Japan、350.org Japan、メコン・ウォッチ、気候ネットワークの環境NGO5団体は、緊急抗議声明を発表。同社に対し再加盟を求める。エクエーター原則には現在、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行、農林中央金庫、日本生命保険、SBI新生銀行、信金中央金庫、日本政策投資銀行が加盟。環境NGOが公金チューチューする仕組みが崩壊する見込み。各地で、美術館荒らしや道路封鎖など、騒ぎを起こしている環境NGOテロ活動資金も枯渇するか)

■被災3県の人口減対策推進 水産業、販路拡大を支援-土屋復興相(時事通信2024.03.10)

土屋品子復興相は10日のNHK番組で、東日本大震災の発生から13年を迎え、「被災3県は、全国の県と比べて全体的に人口減少の幅が大きい」と指摘し、対策を進める考えを示した。「ふるさとに帰りたい人だけではなく、移住者、定住者をどう増やすか、魅力あるまちづくりをどうするかは非常に大きな課題だ」との認識を示した。また土屋氏は、被災3県に関し「中核産業は水産業、水産加工業だ」と説明。「販路拡大などが必要なので、しっかりと応援していきたい」と語った。

■内勤の営業部門も対象 企業の地方移転税制を拡充―内閣府(時事通信2023.03.07)

内閣府は2024年度、東京23区から本社機能を地方に移転した企業の法人税を減税する「地方拠点強化税制」について、対象の事業部門を拡大する。現行の調査・企画などに加え、事務所内で行う内勤の営業を新たに追加。地方での雇用創出をさらに後押しする狙い。地方拠点強化税制は24年度税制改正大綱で、今年3月末までの期限を2年間延長し、税優遇の対象となる事業部門の範囲を広げる方針を明記。大綱を踏まえ、具体的な拡充内容を示した内閣府令がまとまった。この制度は、企業の本社機能を地方移転すると、オフィス用建物の取得費用の7%分を差し引くものだ。調査・企画や管理業務、情報サービス事業、研究開発などに使用される事務所を地方で整備する企業が対象となっている。新年度からは「インサイドセールス」と呼ばれる電話や、メールなどのオンラインツールを使った対面以外の営業・購買の業務も追加する。24年度改正ではこのほか、移転企業が保育所をはじめとした子育て支援施設を整備した場合も減税対象にするなど制度を拡充。若者や子育て世帯が働きやすい環境を地方でつくり、東京一極集中是正につなげる。

■Googleが東京にITセキュリティ研究拠点 中小企業支援も(ITmedia2024.03.07)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2403/07/news141.html

Google Japanは3月7日、同社の六本木オフィスにサイバーセキュリティの研究拠点を開設したと発表した。日本政府主導の「サイバーセキュリティ月間」に賛同し、中小企業やNPO法人向けのセキュリティトレーニングなども実施する。新設した研究拠点では、産官学関係者やアジア太平洋地域団体との政策対話や、教育機関との共同研究などを通じ、日本のサイバーセキュリティ全体を保護する取り組みを進めるとしている。米Googleの慈善事業部門Google.orgによるサイバーセキュリティ基金では、日本サイバー犯罪対策センターJC3と連携し、最大2500社の中小企業などにセキュリティトレーニングを実施していく考えだ。

■グーグルのAI技術、盗み起訴 中国人の男、米司法省発表(共同通信2024.03.07)

米司法省は6日、中国企業と秘密裏に協力して、IT大手グーグルの人工知能AI関連技術を盗んだとして、同社の元エンジニアで中国人の男38を逮捕、起訴したと発表した。司法省は、AI技術の情報が中国企業側に渡ったとみている。ガーランド司法長官は声明で「国家の安全を危険にさらしかねない人工知能などの先端技術を盗み出すことは許さない」と強調。連邦捜査局FBIは中国企業が米国の革新的技術を盗み出そうと画策している事例の一つだと注意を促した。男は米西部カリフォルニア州在住のリンウェイ・ディン被告。中国に拠点を置くテクノロジー企業2社とひそかに通じていた。

■陸自訓練場の撤回へ意見書 沖縄県議会、全会一致で可決(共同通信2024.03.07)

沖縄県議会は7日の本会議で、同県うるま市のゴルフ場跡地に陸上自衛隊訓練場を整備する計画に関し、政府に白紙撤回を求める意見書を全会一致で可決した。周辺が閑静な住宅地であることなどを挙げ「県民の福祉向上、生命と財産を守る立場から、白紙撤回を速やかに実現するよう強く要請する」とした。岸田文雄首相や木原稔防衛相らに送付する。「地元住民や自治会、うるま市、県にも知らされず発表された計画に県民の動揺は隠せない」とも指摘した。計画を巡っては玉城デニー知事や、うるま市の中村正人市長も断念を求めている。政府側は撤回を否定する一方で「土地の利用の在り方を改めて検討する」としている。

■市長、シェルター整備直訴 防衛相「島民保護のため必要」水道事業も防衛予算要請
https://yaeyama-nippo.co.jp/archives/22801(八重山日報2024.03.07)

台湾有事を見据えた取り組みの一環として、石垣市の中山義隆市長は6日、防衛省を訪れ、木原稔防衛相に対し、市が新年度から計画しているシェルター整備への支援を要請した。市によると木原防衛相は、シェルターについて「国民保護、島民保護の観点から必要」と述べ、市に協力する考えを示した。中山市長は「島嶼防衛体制強化のため」として、水道事業の推進に防衛予算を活用したい考えも伝えた。
中山市長は2024年度の施政方針演説で、市役所隣に防災公園を整備し、地下に災害時や有事の避難所として活用できる職員駐車場建設を進めると表明した。事実上のシェルターとなる。木原防衛相に提出した要請書では、台湾有事の懸念に言及。離島自治体は住民避難の完了まで時間を要する可能性が高く、その間、住民の生命・身体を守るための避難シェルター整備が必要だと訴えた。市が新設する地下駐車場をシェルターとして使用する計画を正式に公表後、防衛相に対し、支援を求めるのは初めて。木原防衛相は「シェルターは政府全体で取り組むべき課題と認識している。主な担当は内閣官房になるが、防衛省としても、しっかり協力していく」と言明した。
水道事業に関して中山市長は、不測の事態で物流が寸断され、長期的な飲料水の確保が必要となった場合に備えるべきと指摘。駐屯地開設や隊員宿舎による水需要の増加にも触れた。通常の国庫補助事業では水道施設の新設整備は困難として、防衛予算を活用した白水原水調整池の整備と石垣浄水場の更新を求めた。市によると概算費用は白水調整池が1池当たり50億円、石垣浄水場が110億円。優先順位は白水調整池、石垣浄水場の順とした。木原防衛相は水道事業への支援について「地域の特性も踏まえ、できる範囲で最善の取り組みを検討する」と応じた。中山市長の施政方針演説によると、防災公園の地下に整備する職員駐車場は24年度に設計業務着手、26年度完成を目指している。駐車場以外にも活用できるイベントスペース設置など、防災公園と一体で相乗効果が出せる仕組みづくりを検討する。

■旧統一教会「指定宗教法人」に 被害者救済へ財産監視強化―文科省(時事通信2024.03.07)

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済を巡り、文部科学省は7日、同教団を財産監視の強化対象となる「指定宗教法人」に指定した。今後、四半期ごとの財産目録の提出や、不動産を処分する際の事前通知が義務付けられる。昨年12月施行の特例法では、指定宗教法人に指定されると、不動産処分時などの1カ月前までに文科省や都道府県に通知することが義務付けられ、違反すれば処分は無効となる。通常は会計年度ごとの財産目録などの提出も、四半期ごとに必要。今回の指定により、同教団の初回提出期限は、1~3月分については6月10日までとなる。

■外国人のパーティー券購入禁止 首相「問題意識を共有」(日本経済新聞2024.03.06)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA061QN0W4A300C2000000/

岸田文雄首相は6日の参院予算委員会で、政治資金規正法を改正し外国人や外国法人による政治資金パーティー券の購入を禁止すべきだとの提案に「問題意識は共有する。自民党として何ができるか考えてみたい」と述べた。自民党の有村治子氏に答弁した。「外国による日本の政治、その他の分野に関する情報収集や日本各界への影響工作など日本への有害活動に的確に対処することは重要だ」と語った。規正法は外国人や外国法人からの寄付を禁止しているが、パーティー券の購入には制限を設けていない。有村氏は「事実上、政治活動への経済支援だ。日本の政治が外国勢力から支配や干渉を受ける制度的な脆弱性を持ち続ける」と主張した。自民党の派閥の政治資金問題を受けた規正法改正で是正すべきだと指摘した。

(コメント:親中北韓派マネーの流れ断絶。旧・統一教会へ監視強化「指定宗教法人」指定と合わせて、ショッキングな変化と言える。今後、可能性のあるシナリオとしては、岸田政権は4月または9月に解散・総選挙。それが不可能な場合は、9月総裁選から総選挙。もっと厳しい場合は無投票で総裁選をおこない、岸田政権を継続。それほどの非常事態と言うと、半島有事、台湾有事、南シナ海有事。連動して2か所・3か所で同時勃発の可能性も有り。最近、北朝鮮はロシアへのミサイル輸出を急に止めたとの情報あり、2024年後半から、頭上でミサイルが炸裂する程度には日本列島周辺の情勢は大荒れになるか?一方で、能登半島地震が起きて、その近辺にずっと自衛隊が張り付いている状況が継続。これは半島有事・台湾有事において、強烈な抑止力として作用している…偶然にも)

■自公が次期戦闘機の輸出容認で月内合意へ…紛争を助長しないための歯止め策条件に(読売新聞2024.03.06)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240305-OYT1T50187/

自民、公明両党は、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機について、第三国輸出の容認で月内にも合意する方向で検討に入った。紛争を助長しないための歯止め策を設けることを条件とする。政府が厳しい安全保障環境を考慮し、求めている高性能な戦闘機の確保に向け、大きな前進となる。複数の政府・与党関係者が明らかにした。岸田首相は5日の参院予算委員会で次期戦闘機に関し、「島国である日本の安全確保には、攻撃をできる限り遠方で阻止する、優れた空対空能力が重要だ」と強調した。日本は専守防衛の観点から敵の侵略を洋上・遠方で迎え撃つため、次世代戦闘機に優れたセンサーや航続性能、レーダーに捉えられにくいステルス性などを持たせたい考えだ。首相は英伊が第三国輸出を通じ、調達コストの削減を日本に求めていることに触れ、「日本から第三国移転を行う仕組みがなければ、価格低減の努力を行わないことになり、日本が求める戦闘機の実現が困難になる」と述べた。第三国輸出を今回見送った場合、「国際共同開発・生産のパートナー国として、ふさわしくないと認識されてしまう」とも指摘。将来的に米国などとの開発計画に参加できなくなり、「日本が求める性能の装備品の取得・維持が困難となり、日本の防衛に支障をきたす」と懸念を示した。公明は第三国輸出に慎重姿勢だったが、山口代表ら執行部は首相が安保上の必要性などについて説明したことを評価しており、歯止め策を具体化すれば、容認は可能だとの判断に傾いた。政府・自民は第三国輸出容認について対象を次期戦闘機に限り、輸出相手国から紛争当事国を除外することで公明の理解を得たい考えだ。自公は近く政調会長会談を開き、輸出相手国に求める適正管理のあり方などの細部を詰める。また、首相は5日、防衛装備移転3原則の運用指針が輸出可能と認める「救難」「輸送」など5類型の見直しに関しては、協議を続ける意向も示した。自民は類型の撤廃を主張しているが、公明は修正にとどめたい考えで立場に隔たりがある。

■維新、経済安保で自民と協議 防衛装備移転も議論(時事通信2024.03.06)

日本維新の会の遠藤敬国対委員長は6日、自民党の浜田靖一国対委員長と国会内で会談し、経済安全保障上の重要な情報を扱う資格者を政府が認定する「セキュリティー・クリアランス(適性評価)」制度創設法案について、両党で協議することを提案した。遠藤氏によると、浜田氏は前向きな考えを示した。遠藤氏は、防衛装備移転三原則の運用指針見直しも議論したいと申し入れた。協議には、維新が統一会派を組む「教育無償化を実現する会」の前原誠司代表が参加する考えを明らかにした。遠藤氏は会談後、記者団に対し「ただ単に反対では日本の安全保障は守れない」と意義を強調した。

(コメント:初期は、とんがっていた所も多かった政党であったと記憶。変われば変わる物だと思います。何事も、実務を通じての経験と見識であろうかと思われるところ)

■世界の金融秩序、グローバルサウスなどの課題に直面=神田財務官(ロイター2024.03.05)
https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/57BDIN63CNJC5PQOAJ3OSA7FWA-2024-03-05/

神田眞人財務官は5日、世界の金融秩序は新興経済国「グローバルサウス」をはじめとする課題に直面していると述べた。シンポジウムのパネリストとして参加した神田財務官は、日本などの先進国はザンビアやスリランカなどの債務国問題の解決に向けて揺るぎない連帯を維持する必要があるとの見解を示した。

■農地取得者に国籍報告義務 安保強化へ外資の実態把握-農水省(時事通信2023.08.04)

農林水産省は、農地取得者に国籍の報告を義務付け、外国資本による農地所有の実態把握を本格化させる。新たに取得する際に各地の農業委員会に提出する許可申請書について、個人には本人の国籍や在留資格、法人には大株主の国籍を記載するよう求める。食料安全保障の観点から、外資の農地取得を不安視する声に対応する。7月に公表した農地法施行規則の改正案に盛り込んだ。(中略)既存の所有者についても、農業委員会が農地の管理状況を記載した「農地台帳」に住民基本台帳と照合して国籍を記録していく。(中略)農地の売買や転用は、各市町村に設置された農業委員会が管理している。農水省は2017年以降、委員会を通じて、住所などから「外国人と思われる者」の取得事例を収集・公表している。外資による不透明な土地購入を巡っては与野党が対策を求めている。政府は、6月にまとめた農政の指針「食料・農業・農村政策の新たな展開方向」で、農地の権利取得時に耕作者の属性を確認する仕組みの検討を盛り込んでいた。

(コメント:農地法施行規則の改正は、2023年9月1日に施行。国籍報告を義務付け。2024年3月現在、政府は、自衛隊や在日米軍施設周辺で陸上風力発電の規制に乗り出している。風力など再生可能エネルギーを巡っては、中国など外国資本の参入が安全保障面で懸念されるため。同様に経済安保の強化を巡っても、さまざまな分野で対策が進む)

■日鉄呉地区跡地、防衛省が活用を検討 多機能な複合防衛拠点に 広島県呉市
https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/433106(中國新聞2024.03.04)

昨年9月末に事実上閉鎖した日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区(広島県呉市)の跡地について、防衛省が「多機能な複合防衛拠点」としての活用を検討していることが4日、分かった。複数の関係者によると、すでに防衛省は日本製鉄側と水面下で接触。広島県や呉市などにも説明しており、近く正式に公表するとみられる。

(コメント:首都圏の一極集中から、各地方シフト繁栄へ。国土強靭化政策との絡み合い、デジタル田園都市。岸田政権の推し進める国内改革のひとつ。ちゃんとウェーブに乗ると、大きな飛躍のチャンスをつかめる可能性がある。目端の利く経営者は、キッチリ、この波を捉えると想像)

■ロシア アフリカで準軍事組織立ち上げ 政府主導で利権確保も(NHK2024.03.02)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240302/k10014377281000.html

ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏の死亡から半年余りとなる中、ロシア政府はワグネルが活動を広げてきたアフリカで、国防省傘下の新たな準軍事組織を立ち上げ、現地での活動や利権の確保などに政府主導で乗り出す動きを見せています。(中略)ロシア政府は去年秋ごろに、ワグネルに代わって国防省の傘下に位置づける「アフリカ部隊」と呼ばれる新たな準軍事組織を立ち上げ、アフリカでの活動や利権を引き継ごうとしていると指摘されています。アフリカ部隊はマリやリビアですでに活動を開始したとみられているほか、ことし1月には、西アフリカのブルキナファソにおよそ100人の部隊を派遣したと発表しています。アフリカ部隊は去年12月の時点で、指揮官を含む構成員のうち、およそ半分がワグネルの元メンバーだとみずから公表しています。一方で、新たな人員の獲得に力を入れていて、SNS上には、「高額な給与」や「医療費などの給付」をうたって人材を募集する広告が頻繁に投稿されています。アメリカのメディア、ブルームバーグはロシア国防省の関係者の話として、アフリカ部隊は最大で2万人の要員を確保しようとしていると伝えています。ロシアとしては政情不安が続くアフリカ諸国などに対し、民間軍事会社を間に挟んだ関与から、政府主導のより直接的な関与へと切り替え、影響力を広げていこうとしているとみられます。

(コメント:EU列強は、アフリカ植民地支配スタイルから大きく変わっていない。燃料資源を買い占め、アフリカ治安に必要な武器弾薬を、ウクライナ支援用に挑発する形。EU諸国は目下いずれも経済的に苦しく、対等の取引としての料金支払は無いと想像される。ウクライナ東欧諸国ルート密輸の蔓延・情勢悪化は必至。日本政府は東欧諸国の政府と外交協定を結び、密輸ルート監視可能な状況を整備中。アフリカ諸国ではロシア支持が濃厚。日本は、軍事方面ではアフリカ・ロシア間ビジネスに割り込むことは困難であり、その他の経済分野でEU諸国に代わる立場を押さえる見込み/アフリカ安全保障が可能な程度の、ビジネス利権やステークホルダー交渉ルートの獲得が必須)

■不適切な債務整理の被害相次ぐ 支援団体の電話相談会(NHK2024.03.03)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240303/k10014377701000.html

「借金が必ず減る」などとする誇大なネット広告を入り口に、不適切な債務整理に誘導されて金銭的な被害を受ける事例が相次いでいるとして、支援を行う団体の弁護士や司法書士による電話相談会が行われています。相談会は「大量広告事務所による債務整理二次被害対策全国会議」が開いていて、全国8か所で午前10時から弁護士などが無料で電話での相談に応じています。団体によりますと、誰でも借金が減るかのようにうたう広告から法律事務所に誘導され、本来、「破産手続き」をすべき状況にもかかわらず「任意整理」に誘導され、より負担が増えたなどといった相談事例が相次いでいるということです。3日の相談会では、借金や収入の全体状況を確認せずに無理な分割支払いに誘導されたとか、法律事務所から高額な費用を請求されたがその内訳がよく分からないなどといった相談が次々と寄せられていました。団体の代表幹事を務める釜井英法弁護士は、「実態をつかみたいと相談会を開きましたが、次々と電話が来ていて被害の広がりを感じます。1度も直接会わずに処理されたなど不安なことがある人は相談してほしい」と話していました。

(コメント:テロ資金へと化けるマネーロンダリング案件も含んでいた可能性は大いにあり、徹底的に調査して、不正なカネの流れを追求して頂きたいところであります)

■政府「デフレ脱却」表明を検討 賃上げや物価見極め判断(共同通信2024.03.02)

政府が物価の上昇傾向を受け「デフレ脱却」を表明する検討に入ったことが2日、複数の関係者への取材で分かった。今春闘で物価高に見合う賃上げが実現するかどうかや物価の見通しなどを見極めて判断する。政府は日本経済がデフレにあるとの見解を2001年に初めて示しており、脱却を表明すれば、23年にわたり安定成長を妨げてきた足かせが外れたと認めることになる。岸田文雄首相や関係閣僚が会議の場や記者会見でデフレ脱却を表明したり、景気動向に関する公式見解をまとめた月例経済報告に明記したりする案が浮上する。デフレ脱却の恩恵を幅広い世代や所得層に行き渡らせる政策が問われそうだ。政府は01年3月の月例経済報告に併せて公表した資料で「緩やかなデフレにある」と初めて記載した。物価が下がり続けると、企業収益の悪化で賃金が落ち込み、個人消費が振るわなくなる。こうした悪循環が日本経済を苦しめてきた。政府はデフレ脱却の判断に当たり、これまで重視してきた消費者物価をはじめとする4指標のほか、幅広い経済指標を踏まえ総合判断する。

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■中国国営メディアが代わりに「loong」を使用すべきだと主張する理由
https://twitter.com/bbcchinese/status/1755938605699141783(2024.02.09ツイッター)
中国国営メディアは、英語の「dragon」を「dragon」ではなく「loong」に翻訳するよう国民に呼び掛けた。西洋の龍は「炎を吐く+巨大な翼と鱗+火のような凶暴さ」というネガティブなイメージを持っているのに対し、中国の龍は「馬の頭+鷲の爪+魚の鱗+角+蛇の胴体+翼がない」という特徴があり、幸運と幸運を表す。したがって「loong」が中国の龍の本来の意味に近いとする。

今年、一部の公式メディアは「dragon」という言葉を捨て、「loong」(龍の音訳)に変更した。中国環球テレビ網CGTNが新春「龍舞」イベントを報道した際、龍年を「Loong Year」、「龍舞」を「Loong Dance」と訳した。2024年「春晩」(春節・旧正月を祝う中国の国民的年越し番組)マスコットキャラクター「龍辰辰」の英語名は「Loong Chenchen」と訳された。

(コメント:オカルト的に有意な仕掛け変更であるとの話あり。中華dragonに相当する「乾竜」は世界を構成・駆動する「天」エネルギーを指し、中原・中華民族のシンボルで在り続けて来た。中華Loongに相当する「龍(記事で特に言及)」は、乾竜の活動結果としての「永遠不変の循環溜まり」の方を指すものであるらしい。仙人の瓢箪の中に構築された桃源郷のような、永遠不変の安楽な箱庭の結界、というようなイメージであるか?いずれにせよ民族シンボル象徴を切り替えるのは大変な変化。中華民族アイデンティティや、中華の運命に、どのように影響するのか、オカルト的に注目されるところ)

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■海保機5人の死悼む=羽田衝突事故で公葬-発生から2カ月・東京(時事通信2024.03.02)

羽田空港で起きた日本航空と海上保安庁の航空機衝突事故から2カ月となる2日、第3管区海上保安本部による死亡した乗員5人の公葬が東京都内で営まれた。遺族や海上保安庁の石井昌平長官、羽田航空基地の職員ら約300人が参列し、その死を悼んだ。会場には白い花で波の形を表現した祭壇が設けられ、制服姿の5人の遺影が並べられた。冒頭に全員で黙とうし、石井長官は「優秀な職員を任務の最中に失ったことは痛恨この上ない。このような事故が二度と起こらぬよう全力を尽くしていくことを固く誓う」と弔辞を読み上げた。5人の遺族は代理人弁護士を通じ、「私たちの家族の大切な命が失われたことを無にしないで、将来に生かしていただきたい」とコメントした。

(コメント:ご冥福をお祈り申し上げます)

■2024年度予算案が衆院通過、年度内成立へ 総額112兆円(日本経済新聞2024.03.02)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA019YY0R00C24A3000000/

2024年度予算案は2日の衆院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決した。憲法の規定に基づき、予算案は参院送付から30日で自然成立するため23年度中の成立が確定した。参院では4日から審議入りする。24年度予算案は一般会計総額で112兆5717億円。過去2番目の規模で、2年連続で110兆円を超す。能登半島地震の復旧・復興のための一般予備費1兆円を含む。岸田文雄首相は本会議に先立つ衆院予算委員会で「能登半島地震の復興や国民生活に関わる内容が含まれている」と語り、予算案の早期成立へ理解を求めた。2月29日、3月1日の衆院政治倫理審査会で首相を含む6人が自民党の政治資金問題を釈明した。これを踏まえ政府・与党は当初、予算案の1日の衆院通過をめざした。小野寺五典予算委員長は2月29日の予算委理事会で与野党の合意のないまま3月1日の採決を職権で決めた。野党は政治資金問題の解明が十分でないほか、予算委の審議時間が例年より少ないと反発した。立憲民主党は採決を引き延ばそうと1日、小野寺氏の解任決議案や鈴木俊一財務相の不信任決議案を提出し、解任決議案に関して3時間近く趣旨弁明した。審議日程が2日にずれ込み、異例の「土曜国会」となった。自民党の浜田靖一、立民の安住淳両国会対策委員長は2日、国会内で会談した。4月に衆参予算委で「政治とカネ」の問題で集中審議すると決めた。政治改革を議論する衆院特別委の設置や、申し出があれば衆院政治倫理審査会を開くことも確認した。

■感染症防ぐ「蚊工場」、デング熱抑制に期待(日本経済新聞2024.03.02)
https://nikkei.com/article/DGXZQOUC162B10W4A210C2000000/
「ボルバキア」という細菌を蚊に感染させると、ウイルスが増殖しにくい蚊に。野外に放つと地域にいる蚊全体へと広がり、デング熱を媒介しにくい蚊が増えます。

■はしか、欧州急増し世界的に流行 ワクチン接種減影響か、日本でも(共同通信2024.03.0 2)

世界各地ではしかの感染が拡大している。世界保健機関WHOによると、2023年は前年比8割増の30万人以上の感染が報告され、特に欧州での増加が目立つ。背景に新型コロナウイルス流行時、はしかのワクチン接種率が下がったことがある。日本でも2月以降複数の感染例が出ており、今後拡大が懸念されるとして、厚生労働省はワクチン接種を呼びかけている。WHOによると、ロシアや中央アジアを含む欧州地域での感染報告数は22年の937人に対し23年は5万8千人を超え、60倍以上となった。日本では、今年に入って奈良市で外国人観光客の感染が確認されたほか、東京都では感染経路が不明の0歳男児の感染が報告されている。流行を防ぐには人口の95%がワクチンを2回接種することが望ましい。日本では乳幼児期に2回の定期接種があるが、厚労省によると、2回接種を終えた割合は20年度以降減少し、22年度は92.4%だった。厚労省の担当者は「母子手帳などを確認し2回打っていなければ接種を検討してほしい」と話している。

■非常時、国が必要な指示 地方自治法改正案を決定-政府(時事通信2024.03.01)

政府は1日の閣議で、大規模災害や感染症のまん延といった非常時に国が自治体へ必要な指示ができる仕組みを盛り込んだ地方自治法改正案を決定した。想定外の事態が発生しても、国民の安全確保へ迅速な対応を取れるようにする狙いだ。改正案では、事態が全国規模だったり、局所的でも被害が甚大だったりする場合などに指示権の発動を認める。ただ、国と地方は対等との分権の考え方を踏まえ、特例として規定。内容は「必要な限度」にとどめ、指示を出す際には閣議決定による手続きを求める。また、国として自治体間の助け合いをサポートするため、職員応援の要求や指示、派遣のあっせんを可能とする。行政のデジタル化に対応した法改正も行う。国が指針を示した上で、サイバーセキュリティー確保に向けた方針の策定を自治体に義務付ける。このほか、高齢者の見守りといった地域課題の解決に取り組む団体について、市町村が指定して支援できる枠組みを設ける。

■非常事態、国の指示権拡充 「地方分権が後退」との批判も(共同通信2024.03.01)

政府は1日、地方自治法の改正案を閣議決定した。災害や未知の感染症など非常事態であれば、個別の法律に規定がなくても、国民の生命保護に必要な対策の実施を国が自治体に指示できるようにする。自治体は従う義務を負う。双方の意見の相違などで対策が定まらず、行政が混乱するのを避ける狙い。コロナ禍を教訓に中央集権体制を強化する内容で「地方分権が後退する」との批判も出ている。国の指示権は現状、必要最小限に抑えられており、災害対策基本法や感染症法など個別法に規定があれば発動が可能。違法な事務処理をした自治体に対しても地方自治法に基づき是正を指示できる。直近では、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡り、工事の設計変更を承認するよう沖縄県に指示した例がある。改正案では現状のルールに加え、災害や感染症危機などが発生し、国民の生命保護のために指示が特に必要と判断した場合は発動できるようにする。国と地方の関係を「対等・協力」と定めた地方分権の原則は維持し、非常事態に限った特例と位置付けた。

(コメント:大規模災害の場合は、各自治体では対応できない。かつ自治体によって対応がバラバラという事例が多い。人手不足も大きい。国の介入でもって全国一律的な対応という形にするのは、良い方向であると思案)

2024年2月末の時事情勢メモ

■米テキサス州で史上最大の山火事、急拡大で住宅などに被害(ロイター2024.03.01)
https://jp.reuters.com/world/us/V2NNUE6SOBIPFBPRQSNXRFWIDQ-2024-03-01/

米テキサス州北部で大規模な山火事が発生し、これまでに草原や森林など約4400平方キロメートルに延焼、同州史上最大となった。州北部パンハンドル地域に点在する町では住宅損壊の被害も出ている。28日以降の短い期間で延焼面積は2倍に拡大しており、州の森林管理当局によると29日午前時点で3%しか鎮火できていない。人口密度が低い同地域はこのところ強風に見舞われていた。当局によると、少なくとも1人の死者が報告されている。パンハンドル地域では他にも小規模な山火事が複数起きており、米エネルギー省管轄の核兵器組立工場パンテックスでは27日に火の手が迫ったため、大半の職員が避難を余儀なくされ、操業が一時停止された。その後、火の方角が変わったことから、28日には通常業務を再開した。

■辺野古代執行、沖縄県の敗訴確定 軟弱地盤工事巡り-最高裁(時事通信2024.03.01)

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、国が軟弱地盤の改良工事に必要な設計変更を代執行するため同県の玉城デニー知事を相手に起こした訴訟について、最高裁第1小法廷(岡正晶裁判長)は2月29日付で、県側の上告を退ける決定をした。県の敗訴が確定した。裁判官5人全員一致の意見。地方自治法に基づく代執行訴訟で、初の最高裁決定となった。福岡高裁那覇支部は昨年12月、県に設計変更を承認するよう命令。県は上告したが、工事を止める効力はなく、国は1月、代執行により軟弱地盤がある大浦湾側の工事に着手した。最高裁決定は国土交通相の代執行を追認した形だ。

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■その名も「海上輸送群」自衛隊の新部隊どんな姿に?陸海空の共同 中国に立ち向かう運び屋に
https://trafficnews.jp/post/129369(乗り物ニュース2023.11.17)

防衛省は2024年度概算要求に、南西地域の離島へ車両や人員を輸送する専門の部隊として「自衛隊海上輸送群」(仮称)を2025年3月に海上自衛隊呉基地に新編すると明記しました。これを受け、同部隊に配備される機動舟艇3隻の調達予算として、173億円が計上されています。部隊は陸海空の共同となり、発足時の人員は100人規模。2027年度末までに中型級船舶LSV2隻と小型級船舶LCU4隻、そして機動舟艇4隻の計10隻を取得する計画です。(後略)

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■損保大手4社、役員処分132人に 保険料の事前調整問題(日本経済新聞2024.02.29)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB299ES0Z20C24A2000000/

損害保険大手4社(東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険)は29日、企業向け保険料を事前調整していた問題で業務改善計画書を金融庁に提出した。役員報酬の減額など処分を受けた役員は4社で計132人と異例の規模になった。計画書に盛り込んだ再発防止策を着実に実行できるかが問われる。(後略)

(コメント:ビッグモーター不正ボッタクリ問題から延焼、大騒動。コロナ禍・サプライチェーン混乱・露宇戦争・国内クルド問題と時期的に重なっていて、このあたりのグローバル裏ビジネス問題を含むかと思案。トップ層まるっと入れ替えて裏ビジネス人脈の関係遮断、と政府は動いたと推察。ウクライナ復興ビジネス利益はクルド団などの裏ビジネス人脈に流れず、法秩序ルール監視下にある正当なグローバル経路で、日本サイドでシッカリ押さえられる見込みが立って来た様子と推察)

■予算案、1日にも採決 職権決定、野党は反発(時事通信2024.02.29)

衆院予算委員会の小野寺五典委員長(自民党)は29日、2024年度予算案を3月1日の予算委で採決する日程を職権で決めた。自民は年度内成立を確実にするため、同日中に衆院本会議でも可決し、参院に送付したい考え。立憲民主党など野党4党は反発しており、国対委員長会談で審議不十分との認識で一致。立民は1日の幹部会議で対応を協議する。自民は衆院政治倫理審査会の2日目の審査と並行し、1日午前9時から集中審議を5時間、締めくくり質疑を2時間行った上で、予算委と本会議で採決する日程を描いている。

(コメント:意味の無い政局ゲーム「衆院政治倫理審査会」を優先していた野党には、今回の職権決定に物申す資格は無いと思案。この予算は、能登地震の復興費も含んでいて、国民にとっては、絶対に遅延してほしくないところ)

■岸田首相が政倫審で謝罪、再発防止へ今国会で法改正-政治資金問題(ブルームバーグ2024.02.29)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-02-29/S9LCWBT0AFB400

現職首相の出席は初、説明責任の果たし方踏まえて関係議員を処分/二階派の武田元総務相も弁明、1日は西村前経産相ら安倍派の4人/岸田文雄首相は29日、衆院政治倫理審査会に出席し、自民党派閥の政治資金問題が政治不信を引き起こしているとして謝罪した上で、再発防止へ今国会での政治資金規正法改正を目指す考えを示した。現職の首相が政倫審で弁明するのは初めて。岸田首相は一連の問題について「党総裁として心からおわびを申し上げる」と述べた。今後の対応について、悪質な事例では「政治家本人も責任を負う法改正を行う」と語った。収支報告書の不記載が判明した議員の処分に関しては、説明責任の果たし方も踏まえて判断するとした。同審査会は安倍派や二階派の幹部5人が出席する方向で調整していたが、審議公開の方法などを巡る与野党の調整が難航。28日に岸田首相が報道関係者にも公開して自ら説明する意向を表明して事態収拾に動き、他の5人も首相に追随した。与党は政治資金問題に一定の区切りをつけた上で2024年度予算案について週内の衆院通過を目指す構えだが、野党側は審議時間が十分ではないと主張し、日程調整が続いている。政倫審は、議員が行為規範や法令に違反し、政治的道義的な責任がないか審査し、勧告を行う機関。審査は過去に9回開催された。29日は首相に続いて二階派の武田良太元総務相も弁明を行った。3月1日も午前9時から西村康稔前経済産業相、松野博一前官房長官ら安倍派の4人に対する審査が開催される。

■「第3次担い手3法」の全容が明らかに
https://www.decn.co.jp/?p=161421(日刊建設工業新聞2024.02.29)

今国会への法案提出で一体的な改正を目指している建設業法と公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)、公共工事入札契約適正化法(入契法)の「第3次担い手3法」の全容が明らかになってきた。法改正の方向性で共通するのは「処遇改善」「働き方改革」「生産性向上」の三つの視点。各法それぞれのアプローチから法規制の強化を含めた環境整備や取り組み支援を加速する措置を講じる。先に見据えるのは、就労環境の改善を通じた担い手の確保による持続可能な建設業の実現だ。第3次担い手3法は、政府提出の閣法となる業法・入契法の一括改正法と、議員立法となる品確法・入契法・測量法の一括改正法の2法案で構成する予定。前回の一体的改正だった「新・担い手3法」からは5年ぶりとなる。今回は業法、品確法それぞれの改正と連動する形で閣法と議員立法の両側面から入契法を改正。測量法の改正も、品確法の改正に合わせて議員立法で対応する。各法の改正案に共通する最も大きな視点は、労働者の処遇改善だ。(後略)

■国交省直轄土木工事/月単位の週休2日原則化へ経費補正刷新、土日休みの成績評価も
https://www.decn.co.jp/?p=161419(日刊建設工業新聞2024.02.29)

国土交通省は直轄土木工事の週休2日の「質の向上」に向けた2024年度の実施内容を決めた。時間外労働の罰則付き上限規制の適用を見据え、これまで工期全体(通期)で取り組んできた週休2日を、新たに月単位で求めることを原則化。経費補正の在り方を見直し、月単位の週休2日に対応した補正係数を新設し適用する。さらに踏み込んで土日休みの完全週休2日を促すため、先行的に土日休みを実施した企業には工事成績評定で加点。他産業に見劣りせず休日が取得できる現場の実現を目指す。直轄土木工事・業務で24年度に適用する積算基準の改定内容を28日公表し、受注者の働き方改革を支援するメニューの一つとして打ち出した。(後略)

■米韓外相、対北朝鮮で連携 日本を含めた3カ国で抑止力強化(共同通信2024.02.29)

ブリンケン米国務長官は28日、ワシントンの国務省で韓国の趙兌烈外相と会談した。ウクライナを侵攻するロシアとの軍事協力を深めながら、核・ミサイル開発を進める北朝鮮を巡り、米韓同盟の深化や、日本を含めた3カ国の連携を通じた抑止力強化を議論した。趙氏は会談冒頭「インド太平洋地域での共通の安全保障課題への対応で3カ国の協力強化は不可欠だ」と強調。ブリンケン氏は、3月に韓国で開かれる第3回民主主義サミットへの参加を表明した。米韓両軍は3月4日から11日間にわたり、朝鮮半島有事を想定した大規模合同軍事演習「フリーダムシールド(自由の盾)」を実施する。

■狂犬病ワクチン、通年化を検討 厚労省、接種率の向上目指す(共同通信2024.02.28)

犬の狂犬病ワクチンを巡り、4~6月に接種するとしている規定を通年に広げるよう厚生労働省が見直しを検討していることが28日、同省への取材で分かった。2024年度、全市区町村を対象に接種の実態を調査した上で、25年度中に見直すかどうか結論を出す方針。低迷する接種率の向上につなげる狙いもある。ペットフード協会の23年の全国犬猫飼育実態調査によると、犬の推定飼育数は約684万4千匹。狂犬病予防法施行規則では、生後91日以上の犬の所有者に対し、毎年4月1日~6月30日に予防接種を受けさせるよう義務づけている。厚労省によると、動物病院などに在庫があれば期間外でも接種できるが、接種義務の期間を限定することで、呼びかけの効果が高まり、コストも低くなるとされていた。ただ1990年代半ばまでほぼ100%だった接種率は、2000年度に80%を割り、その後も低下。22年度は70.9%だった。昨年、複数の自治体から、飼い主の利便性向上や、事務処理の負担軽減などのため、接種期間の見直しを求める提案が出ていた。

■政府 有事に備え沖縄の離島などにシェルター整備へ(NHK2024.02.28)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240228/k10014372831000.html

有事に備え、政府は、沖縄県の離島などで新たなシェルターを整備する方向で調整しています。「特定臨時避難施設」として位置づけたうえで、外壁の厚さが30センチ以上の堅ろうな構造にすることなどを想定していて、3月中にも設計の指針をまとめる方針です。いわゆる「台湾有事」なども念頭に、政府は、近接する沖縄県の離島などの住民をどう守るか対策を検討していて、具体策の1つとして、逃げ遅れた住民らが一時的に身を寄せられる新たなシェルターを整備する方向で調整しています。新たなシェルターは「特定臨時避難施設」として位置づけ、ミサイルの爆風にも耐えられるよう、外壁の厚さが30センチ以上ある鉄筋コンクリートの堅ろうな構造にし、国の財政支援を受けた自治体が公共施設などの地下に設ける想定です。収容規模は自治体の実情に応じて判断されるとしつつ、どの規模であっても、避難者1人あたり2平方メートル程のスペースを確保し、備蓄倉庫や電気・通信設備なども備え、2週間程度は身を守れる環境を整えたいとしています。政府は、こうした内容を反映させた設計の指針を3月中にもまとめ、自治体などに示す方針です。

■避難計画、宮古は鹿児島経由 八重山は福岡、台湾有事想定-政府調整(時事通信2024.02.28)

政府は台湾有事を想定した沖縄県・先島諸島の住民避難計画に関し、宮古地域(宮古島市、多良間村)は鹿児島空港を、八重山地域(石垣市、与那国町、竹富町)は福岡空港を経由地とし、両空港から各地の避難先へ移送する方向で調整に入った。九州各県と山口県が2024年度中に策定する避難受け入れの「初期的計画」に反映させる。政府関係者が27日、明らかにした。政府は22年末に改定した国家安全保障戦略で、武力攻撃に備え「円滑な避難に関する計画の速やかな策定」や「輸送手段の確保」を明記した。台湾海峡を巡る米中の緊張の高まりが背景にある。避難の対象は先島諸島の住民と観光客計約12万人で、1カ月程度の滞在を想定。民間航空機を利用することを基本とし、鹿児島、福岡両空港から個別の避難先へは陸路での移動が中心となる見込みだ。一方、気象条件が悪化したケースや、健康上の都合で航空機の利用が困難な人がいることなども考慮し、船舶による避難経路も別途確保する。沖縄本島の住民は屋内避難とする。政府は現在、受け入れを担う九州と山口の自治体に対し(1)ホテルや旅館、公営住宅といった宿泊設備(2)食料などの備蓄(3)利用可能な医療機関―についての情報を問い合わせている。3月末までに結果をまとめ、具体的な避難先の選定に活用する。政府はまた、宮古地域に属する多良間村の住民を熊本県八代市に避難させる計画を3月中に先行して策定する。宮古島を経由して空路で鹿児島に入り、八代に移る経路を想定。九州・山口各県が定める計画のモデルケースとしたい考えだ。

■日独などは「便利なばか」 ロシア外務省局長、G7声明で(共同通信2024.02.27)

ロシア外務省のザハロワ情報局長は27日に発表した声明で、ロシアにウクライナからの無条件完全撤退を求め、対ロ制裁の強化を表明した先進7カ国G7首脳声明を「ロシアへの不当な要求」と批判、米英両国が反ロ的な政策実行のために日本やドイツなど他のG7の指導者を「便利なばか」として利用しているとこき下ろした。ザハロワ氏は、米英がG7をロシアとの闘争の本拠に変質させたと指摘。日独やフランス、イタリアなどは米英に利用されているとし、これらの国はG7への参加が本当に国益にかなうのか再考すべき時だと主張した。

■第三国輸出、与党月内合意を断念 次期戦闘機、公明が慎重(共同通信2024.02.27)

自民、公明両党は、次期戦闘機を含め国際共同開発する防衛装備品の第三国輸出を巡り、政府が求める月内の与党合意を見送る方針を固めた。公明側は第三国輸出が必要な理由など政府の説明が不十分として慎重姿勢を崩さず、政調会長間の協議を続ける必要があると判断した。複数の関係者が27日、明らかにした。政府は英国、イタリアとの次期戦闘機の共同開発に向けた協議が3月以降に本格化するとして、2月末までに結論を出すよう与党に要請。自民の渡海紀三朗、公明の高木陽介両政調会長は21日、第三国輸出を巡り初協議を行い、月内合意を目指す方針で一致していた。

■「外国人在留+マイナンバー」一体の新カード発行へ(日本経済新聞2024.02.25)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA214MO0R20C24A2000000/

政府は2025年度にも中長期で日本にいる外国人の在留カードとマイナンバーカードを一体にした新たなカードの発行を始める。複数のカードを持たなくても双方の機能を使えるようにし、役所の事務負担も軽減する。必要なシステムの改修後に希望する外国人から受け付ける。政府は3月中に出入国管理法改正案など関連法案を国会に提出する予定だ。新たなカードは表面に氏名、国籍、在留資格の種類、就労の可否、裏面にマイナンバーの情報などを記載する方針だ。このカードを1枚持っていれば在留カードやマイナカードを所持する必要はなくすことを検討する。在留カードは永住者や留学生、技能実習生ら16歳以上の中長期の在留者に携帯を義務付けている。対象となる中長期在留者の数は23年6月末時点で293万人ほどいる。入国時や在留資格の変更、在留期間の更新などの際に交付し、入管での手続きや就労時の企業側の資格確認などに使用する。マイナカードは外国人の希望者にも日本人同様に発行している。持っていれば在留期間の延長手続きをオンラインでできるといった利点がある。外国人でマイナカードを持つ人は1月末時点で169万人あまりで、保有率は6割弱にのぼる。日本に在留する外国人の数は増加傾向にある。新カードは行政の手続きの利便性を高め、政府や地方自治体の窓口負担も減らす狙いがある。

■TSMC稼働、半導体再興は熊本から 9兆円投資の口火(日本経済新聞2024.02.25)
https://twitter.com/nikkei/status/1761511355994022254
世界最大の半導体受託生産会社(ファウンドリー)である台湾積体電路製造TSMCは24日、日本初の生産拠点となる熊本工場(熊本県菊陽町)の稼働を始めた。

■イスラエル入植活動は「国際法違反」、米バイデン政権が方針転換(ロイター2024.02.24)
https://jp.reuters.com/world/security/GAD6IWNU5ZLKHN4SNO72GAVNP4-2024-02-23/

米バイデン政権は23日、イスラエルがヨルダン川西岸のパレスチナ自治区で続けてきた入植活動は国際法に違反するとの見解を示した。トランプ前政権は違反しないとの見解に変更したが、米国の従来の見解に戻した格好となる。ブリンケン米国務長官は訪問先のブエノスアイレスで行った記者会見で、イスラエルがヨルダン川西岸に新たな住宅を建設する計画を発表したことに「失望している」と述べ、永続的な和平の実現には逆効果だと指摘。こうした動きは「国際法にも違反する」とし、「バイデン政権は入植地の拡大に断固として反対している。イスラエルの安全保障を弱めるだけで、強化するものではない」と語った。多くの国はイスラエルによるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区での入植活動は国際法に違反すると見なしているが、トランプ前政権のポンペオ国務長官(当時)は2019年11月、イスラエルの入植活動は国際法に違反しないと表明し、米国の長きにわたる見解を変更していた。

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■「間接支援」で対米ミサイル供与 政府、反撃能力の整備急ぐ-ウクライナ侵攻2年(時事通信2024.02.25)

政府は、ロシアの侵攻が続くウクライナに対し、「間接的な軍事支援」を進める構えだ。殺傷能力のある武器移転を一部解禁し、ウクライナ援助で備蓄が減った米国への地対空ミサイル供与を決定。不安定化する日本周辺の安全保障環境をにらみ、抑止力の要と位置付ける反撃能力(敵基地攻撃能力)の整備も急ぐ。政府は昨年12月、防衛装備移転三原則の運用指針を改定。外国企業の技術を使う「ライセンス生産」の完成品について、ライセンス元国への輸出を容認した。同時に、自衛隊の地対空誘導弾パトリオットを米国へ有償供与する方針を打ち出した。欧米各国の援助が鈍る中、ロシア側はミサイルやドローンによる攻撃を強化。ウクライナ側は防空装備などの支援を訴えている。日本のミサイル供与には、米国の増産が軌道に乗るまでの「つなぎ」の意味合いがある。戦闘機や巡航ミサイルに対処する「PAC2」に加え、弾道ミサイルを迎撃する「PAC3」も含める方向だ。対米供与を巡っては、ウクライナでの使用を懸念する声が根強い。日米両政府は、第三国に移転しないことを文書で確認。防衛省幹部は「これまで以上に気を配る必要がある」と語った。実際、ロシア側は警戒を強めている。同国外務省のザハロワ情報局長は、日本のミサイルが米国経由でウクライナに渡った場合、「ロシアに敵対する行為」になると警告した。
◇「盾と矛」転換/東アジアで中国が軍事的に台頭する中、日米は「盾と矛」の役割分担だった同盟関係の転換を模索。自衛隊も「矛」の一部を担うことが期待されている。外務省幹部はウクライナ、中東情勢に体力を割く米国から「自助努力を求められている」と明かす。政府は昨秋、射程1600キロの米製巡航ミサイル「トマホーク」導入を、当初予定の2026年度から1年早めることを決定。今年1月に米政府と400発分を一括契約した。国産の「12式地対艦誘導弾」の射程を1000キロ超に伸ばす能力向上型も、開発完了を25年度に前倒しした。「米軍との共同作戦が基本」(自衛隊幹部)となる反撃能力の具体化に向け、防衛省は今国会に、陸海空3自衛隊を一元指揮する「統合作戦司令部」創設の自衛隊法改正案を提出した。米インド太平洋軍司令部のカウンターパートとし、共同対処力の向上を図る考えだ。

■ウクライナ侵攻2年、熱気欠く国連総会 決議なし、支援継続の難しさ露呈(時事通信2024.02.25)

国連総会は23日、ロシアのウクライナ侵攻開始から24日で2年となるのに合わせて会合を開いた。日米欧が相次いで登壇し侵攻を糾弾したが、対ロシア非難決議案の提出は見送られた。議場は空席が目立ち熱気に欠け、侵攻長期化に伴うウクライナ支援継続の難しさを浮き彫りにした。昨年侵攻1年の節目には、ロシア軍の即時撤退を求める総会決議を141カ国の賛成多数で採択し、ロシアを孤立させた。当時既に「ウクライナ疲れ」が指摘されていたが、日米欧が支持取り付けに奔走した結果だった。だが、昨年10月にイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まると状況は一変。「各国の関心がパレスチナ自治区ガザに移った」(外交筋)上に、ガザで軍事作戦を続けるイスラエルを米国が拒否権を使って繰り返し擁護。米国の求心力が陰りを見せており、賛成票を減らしかねないとの判断から、今年は決議が見送られたとみられる。トーマスグリーンフィールド米国連大使は23日の総会で「中東情勢で最善策を見いだす努力を24時間態勢で続ける」と演説。ウクライナへの連帯を呼び掛けつつも、不満を強めるアラブ諸国などに配慮を見せた。日米欧とウクライナは23日、総会決議に代わって共同の非難声明を発表した。ただ、参加国数は50カ国超と、全193加盟国の4分の1にとどまった。日本から出席した辻清人外務副大臣は会合後、報道陣に対し、ロシアの侵略行為を肯定することはあってはならないとして、ウクライナ連帯から距離を置く国に対し「日本政府として粘り強く説得していく」と語った。

■「プーチン引退後」のロシアは解体か、中国の属国か…「大統領圧勝」で始まるロシア「政変」のカウントダウン
https://president.jp/articles/-/77184(プレジデント2023.12.31)

ロシアSNS「テレグラム」>「後継者プリエムニク」ページ:2017年開設、クレムリン内部事情に精通している様子だが運営者不明

2023年12月5日時点でプーチン後継者の可能性があるトップ10/1.メドベージェフ安保会議副議長=大統領の信頼が厚い/2.ミシュスティン首相=テクノクラート技術官僚を束ねて経済を安定/3.キリエンコ大統領府第一副長官=クレムリンの政治戦略を担当、かつてはリベラル派、ウクライナ風ネームがマイナス材料/4.パトルシェフ農相=政権ナンバー2パトルシェフ安保会議書記の長男、経済博士号を持つ銀行家、連邦保安庁FSBにも籍を置くサラブレッド/5.トゥルチャク統一ロシア書記長/6.デューミン・トゥーラ州知事/7.ソビャーニン・モスクワ市長/8.ワイノ大統領府長官/9.ナルイシキン対外情報庁SVR長官/10.クラスノフ検事総長

プーチン政権はサンクトペテルブルク出身者や旧ソ連国家保安委員会KGBなど「シロビキ武闘派」が中枢を固めてきたが、近年、ミシュスティン首相、キリエンコ第一副長官、ソビャーニン市長、フスヌリン副首相、ワイノ長官ら、非サンクト派のシビリアンが台頭

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■能登地震「支援を一層拡充」 岸田首相、穴水町の避難所視察(時事通信2024.02.24)

岸田文雄首相は24日午前、能登半島地震の被災地を視察するため、石川県を訪問した。穴水町の避難所で、被災者に「政府の支援を一層拡充しなければならない。共に力を合わせて平時の生活を取り戻すべく努力したい」と強調。直接意見を聞いて、今後の生活、なりわい再建や復旧・復興に向けた支援策に反映させたい考えだ。避難所の高齢男性は、復興住宅280戸の計画に対し入居希望者が約540人に上っているとして改善を要望。首相は「財政的に心配があってちゅうちょしてはならない。政府としてしっかり支えていく」と約束した。首相はこの後、輪島市に移動し、日本海に向けて棚田が広がる景勝地「白米千枚田」の被害状況も視察した。

(コメント:仮設住宅方面の充実が進むかも。交通インフラ全面復旧まで、まだ時間がかかる状況との事なので、緩やかにジワジワやる形になると想像。ニーズ需給タイミングなどが、うまくハマるよう祈ります)

■独、大麻合法化の法案可決 医師ら根強い反対(共同通信2024.02.24)

ドイツ連邦議会(下院)は23日、個人による嗜好用の大麻の所持と栽培を認める法案を可決した。ドイツメディアによると、連邦参議院(上院)も通過し、成立する見通し。早ければ4月から、18歳以上の成人は使用目的での25グラムまでの所持、3株までの栽培が認められる。ただ医師や司法団体の反対は根強い。国内で大麻がまん延する中、流通を管理することで闇市場での粗悪品取引や未成年者の使用を抑止することが狙い。一方、医師会は大麻の依存性や若年層の常用による脳への影響を警告。裁判官と検察官でつくる団体は犯罪が増加し、司法の負担が増大すると批判している。

(コメント:EU経済圏は、GDP計上に大麻経済もカウントするとの話あり。ほぼ反社ビジネスだとは思われますが、欧州中央銀行ECB決算情報などと合わせて考えると、ジワジワ来るものがあり)

■ECB23年決算、過去最大79億ユーロの損失 利払い膨らむ(ロイター2024.02.23)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/ZVXTVMPGFJIJ7MDALWHPTBGZ6A-2024-02-23/

欧州中央銀行ECBが22日発表した2023年の決算は、損失が79億ユーロと過去最大となった。積極的な利上げにより銀行への利払いが膨らんでおり、さらなる損失が発生する可能性があるとの見通しを示した。「物価安定の維持というユーロシステムの主要な使命を果たすための役割と政策行動を反映した結果だ」と指摘。その上で「損失は効果的な金融政策を実施する能力に影響を与えるものではない」と説明した。22年は16億ユーロの損失だった。23年の損失は引当金により一部が相殺されるが、13億ユーロが繰り越され将来の利益によって埋め合わせる。ECBは資本はなお十分であり、損失があっても効果的に運営できるとした。「金利リスクの顕在化によってECBは今後数年間さらに損失を被る可能性が高いが、その後は持続的に利益が出るだろう」と予想した。

■「自由な海洋」発展へ協力 上川外相、パナマ大統領と会談(共同通信2024.02.24)

中米パナマを訪問中の上川陽子外相は23日(日本時間24日)、首都パナマ市でコルティソ大統領と会談し「自由で開かれた海洋」の維持、発展に向けた協力で一致した。能登半島地震の被災地復興を願い、石川県輪島市の伝統工芸「輪島塗」のボールペンを贈呈した。上川氏は太平洋と大西洋を結ぶ海上物流の要衝パナマ運河を視察。その後、中南米諸国との連携を戦略的に推進する指針「中南米外交イニシアティブ」を記者団に発表した。海洋やジェンダー、核軍縮・不拡散などの分野で協働する内容で「中南米諸国との対話を通じ、新たな連携を積み上げていく」と強調した。

■ロシア主導軍事同盟への参加凍結 アルメニア、関係悪化は必至(共同通信2024.02.23)

タス通信などは23日、アルメニアのパシニャン首相が、旧ソ連圏6カ国でつくるロシア主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構CSTO」への参加を凍結したと述べたと報じた。アルメニアは隣国アゼルバイジャンとの係争地ナゴルノカラバフを巡る軍事紛争で敗北。昨年、実効支配を完全に失った。パシニャン氏はCSTOの支援がなかったとして不満を表明し、欧米への接近を強めていた。CSTO参加凍結でロシアとの一層の関係悪化は必至。パシニャン氏はフランスのテレビとの会見で、CSTOは「義務を果たさなかった」と説明。一方、国内のロシア軍基地閉鎖については「今はない」と否定した。

■「トルコと関係改善の機運」と米上院議員、戦闘機売却が寄与(ロイター2024.02.22)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/NQD4BE5ES5OXVIMWODRFWMG3LY-2024-02-22/

トルコを訪問中のクリス・マーフィー米上院議員は21日、エルドアン大統領らトルコ政府要人との会談を踏まえ、米トルコ関係改善の機運が高まっているとの見方を示した。両国関係は、トルコのロシア製防空ミサイルシステム調達や、トルコがテロリスト集団と見なすクルド武装組織への米国の支援、その他さまざま人権問題を巡って冷え込んでいた。しかし、トルコがスウェーデンの北大西洋条約機構NATO加盟を承認したことを受け、米政府はトルコへのF16戦闘機売却を承認した。エルドアン大統領は先週、両国関係の改善に言及していた。マーフィー議員はロイターのインタビューで「何か現実的な新たな良い雰囲気がある。それを昨日の全ての会談で強く感じた」と語った。マーフィー氏はジャンヌ・シャヒーン上院議員とともにエルドアン大統領とフィダン外相に面会し、スウェーデンのNATO加盟支持に謝意を示した。会談ではロシアとウクライナが主要議題となった。特に「ロシアが米制裁を回避する場所にトルコがならない」ための協力強化が重要なテーマとマーフィー氏は指摘した。「パートナーシップ強化について多くの支持の声を聞いた。スウェーデンのNATO加盟支持およびF16売却は、米制裁の執行支援でわれわれのより緊密な協力を容易にすると思う」と語った。

■ルネサス、仏シーカンス買収中止 納税の必要性指摘受け(時事通信2024.02.23)

ルネサスエレクトロニクスは23日、フランスの半導体会社シーカンスの買収を中止したと発表した。ルネサスは昨年8月、TOB(株式公開買い付け)を行うことでシーカンスと基本合意し、9月から買い付けを開始。だが、今月15日に日本の国税庁から、この計画を実行するなら納税が必要になると指摘を受けたため、買収をやめることにした。

■日本エネルギー経済研究所 中東研究センター@JIMECenter、2024.02.23
https://twitter.com/JIMECenter/status/1760930435151065451
フーシー派の最高指導者、アブドゥルマリク・フーシーはテレビ演説で、紅海・アラビア海・アデン湾・バーブルマンデブ海峡での作戦を継続・強化すると述べ、ミサイル、ドローン、軍事小型船のほか、新たに潜水武器を導入すると述べた。

■ウクライナ、復興へ「もう一つの戦い」世界最大の地雷汚染国-完全除去に750年の試算も(時事通信2024.02.22)

ウクライナはアフガニスタンやシリアを抜き、世界で最も多く地雷が埋められた国となった。その数は数百万個。「不発弾を含めた全体像はもはや推測できない」と専門家は語る。市民生活や経済の復興に地雷や不発弾の除去は不可欠で、ウクライナはロシアの侵攻後も長く続く「もう一つの戦い」に直面している。
◇1日2400発/「サムライ」というコードネームで呼ばれた元ウクライナ軍工兵がいる。「自分の命よりも、果たすべき使命を重視する。そういう日本の伝統文化や哲学に興味があった」。ウラジスラフ・イェシチェンコさん25は2022年、NGOで地雷除去に携わった経験を生かそうと、工兵に志願した。同年8月、東部バフムト近郊で活動中、爆破処理のために集めた地雷84個が目の前で爆発した。地雷が適切に積み上げられていたため一命を取り留めたが、顔などにやけどを負い、両目を失った。現在は「ウクライナの勝利を自分で見たい」と、カメラ付きの眼鏡と頭部に埋め込んだ半導体チップで視力を復元する研究に協力する。ウクライナでは、国土の3分の1に当たる約17万4000平方キロメートルが地雷や不発弾で「汚染」された可能性がある。日本をはじめとする各国の支援を受け、ウクライナ当局はこれまでに約47万個の地雷などを処理した。ただ、それは氷山の一角にすぎない。国連開発計画UNDPの地雷除去専門家オレクサンドル・ロボフ氏は、ロシア軍が戦場で使用した旧ソ連製砲弾のうち、4割が起爆しないと分析。クラスター弾がばらまいた子爆弾の3割以上も不発弾として残ると語る。ロシア軍は1月時点で、1日当たり8000~1万2000発の砲弾を使用しているとされる。半分が古い砲弾と仮定すれば、不発弾が毎日最大2400発ずつ増える計算だ。国連によると、ウクライナでは昨年12月時点の累計で、地雷や不発弾による爆発で市民264人が死亡、571人が負傷した。だが「実際の死傷者ははるかに多い」と同氏はみる。
◇求められる支援/スロバキアのシンクタンク「グローブセック」は、ウクライナが現在の人員で全土から地雷を撤去するには757年を要すると試算した。だが、ロボフ氏は「すべての地雷を除去する必要はない。市民が戦闘終了地域の自宅に帰り、経済活動を再開するのに必要な安全性を確保することが重要だ」と強調する。ウクライナはアフガンやソマリアなどに比べて戦闘地域が広く、地雷の埋設密度も高い。弾道ミサイルやクラスター弾など多様な爆発物が使用され、不発弾の処理も複雑を極める。ウクライナ政府は、今後10年間に地雷汚染の可能性がある地域の8割で社会・経済活動を再開する目標を掲げる。実現には、人工知能AIやドローン、ロボットなどを活用した国際支援が欠かせない。「地雷や不発弾は何世代も残る。森や野原で遊ぶ子供たちが気付かずに触れ、命を落とすかもしれない」とイェシチェンコさん。「こんなお願いは恥ずかしいが、私たちはより多くの支援を必要としている」。

■防衛省、NTT「IOWN」を安保活用 24年春にも計画策定(日本経済新聞2024.02.22)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA042QA0U3A900C2000000/

防衛省は今春にも民間の次世代通信技術を安全保障に活用するための計画をつくる。NTTが開発中の次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」を第1弾に想定する。ミサイル攻撃情報の早期共有や電磁波を使った新作戦などに生かす。企業の先端技術を防衛にいかす取り組みとなる。IOWNは光通信技術で通信網を築く構想で、情報を電気信号に置き換えずに送信できるのが特徴だ。

■ロシア凍結資産活用は「合法」 国際法学者ら10人が見解(時事通信2024.02.22)

日米欧の国際法学者ら10人が、経済制裁の一環で凍結されたロシア資産のウクライナ復興への活用について、「国際法上、合法だ」との見解をまとめたことが21日、分かった。今月中旬、各国政府に書簡を送付した。財産権の侵害など法的な問題を懸念する声もある中、凍結資産活用を後押ししそうだ。米スタンフォード大フーバー研究所シニアフェローのゼリコウ氏が中心となり、日米英、ベルギー、フランス、ドイツ、オランダの有志が連名で送付。日本からは、京都大学大学院の濱本正太郎教授が名を連ねた。書簡は、ウクライナ侵攻により「ロシアは、国際法の最も根本的なルールに違反した」と強調。「国際法は、『対抗措置』を取ることを認めている」と指摘し、ロシア政府の資産をウクライナなどへの補償に利用できると結論づけた。具体的には、「国際メカニズム」を創設し、金融機関などが保管している凍結資産を移転。ウクライナなどからの補償請求を個別に審査した上で、分配する手法を挙げた。

(コメント:国際金融は「信用」で成立するシステムですが、「信用」を破壊するという選択になるかと思案。21世紀経済の危機が目前に。現代、現物取引の時代に逆戻りすると色々手間取る仕事が多くなっているので、大混乱になりそう)

■日経平均34年ぶりに史上最高値、パラダイムシフトで海外資金流入(ブルームバーグ2024.02.22)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-02-22/S7OXM6T1UM0W00

底流にデフレ脱却や企業統治の改革期待、米国株高続きリスクオンも/2008年には一時7000円割れ、リフレ政策導入の13年以降次第に回復/日本を代表する225銘柄で構成される日経平均株価が史上最高値を34年ぶりに更新した。デフレ経済からの脱却や上場企業のコーポレートガバナンス(企業統治)改革に対する期待などから、日本株は昨年も世界的に優れたパフォーマンスを記録した市場の一つだが、海外投資家の資金流入が続く中、歴史的な転換点を迎えた。22日の取引で日経平均は前日比2.2%高の3万9098円68銭で終了。バブル経済絶頂の1989年12月に付けた終値ベースの最高値(3万8915円87銭)を上回った。景気のソフトランディング(軟着陸)期待や好決算だった半導体メーカーのエヌビディアなどテクノロジー株の好調を背景に米国株が最高値圏で推移。為替相場も1ドル=150円台と年始から円安方向で取引され、日本の企業業績を楽観視するリスクマネーの流入も日本株を押し上げている。(中略)バブルが崩壊した90年代から2000年代の日経平均は、銀行の不良債権問題や円高不況などの影響で右肩下がり。リーマンショックで世界が金融危機に陥った08年には一時7000円を割り込んだ。安倍晋三政権がリフレーション政策(アベノミクス)を導入した13年以降は次第に回復し、新型コロナウイルスの流行を乗り越え、経済が正常化した昨年から上昇相場に弾みがついた。(中略)日本株は予想以上の急ピッチで上昇しているため、日経平均の相対力指数RSIなどテクニカル指標は短期的な相場の過熱を示唆している。しかし、SMBC日興証券の安田光チーフ株式ストラテジストは1月のリポートで、日経平均は4万円近辺までの上昇が射程圏に入ったと分析。最近の上昇は昨年4-6月の局面に似ているが、モメンタムはより強く、海外の年金基金や政府系ファンドなど長期視点の資金フローも関係していると指摘した。

■政府、デジタル先導自治体を公募 6月に基本方針策定へ(共同通信2024.02.22)

政府は22日のデジタル行財政改革会議で、子育てや教育といった分野でのデジタル活用に向け、モデル自治体を公募し「先導的プロジェクト」を指定すると決めた。近く選定する。プロジェクトを含め、行政のデジタル化に関する基本方針を6月にも策定する。指定対象は、子どもを保育園に入れる「保活」手続きのオンライン化などを想定。要介護認定に関する自治体業務のデジタル化、デジタル教材や学習データの活用も図る。自治体が詳細な内容を提案し、国が費用を補助する。数年後には各地で導入が進むよう取り組む。デジタル人材の確保を国がどう支援するかや、費用負担の方向性も定める。

■日本の基地に配属の米海軍兵、スパイ罪で起訴(BBC-2024.02.22)
https://www.bbc.com/japanese/articles/cz5jj00d3vgo

在日米軍基地に配属されている米海軍兵が、機密文書を外国政府に渡したとして、スパイ活動の罪で起訴された。米海軍が21日、明らかにした。ブライス・ペディチーニ上等兵曹は、2022年から2023年の間に少なくとも7回、外国の諜報員に文書を渡したとされる。米海軍はまた、ペディチーニ被告が2023年5月、軍のコンピューターのスクリーンが写っている写真を渡そうとしたとしている。捜査は続いており、同被告は軍法会議にかけられる。ペディチーニ被告は、日本に配備されているミサイル駆逐艦「ヒギンズ」に、火器管制官として配属されている。日本国内で最後の犯罪事案があったとされる直後の2023年5月から、勾留されている。アメリカの捜査当局によると、それ以外の事案は2022年後半から2023年初頭にかけての4カ月間に、米ヴァージニア州ハンプトンローズであったという。当局は同被告が、「アメリカを傷つけ、外国を利するために使われると信じるに足る理由をもって」情報を渡していたとしている。一方で、どの国に文書を渡そうとしたのか、そのファイルに何が含まれていたのかは不明だ。起訴状には、その情報が「国防に関するもの」だったとだけ記されている。米海軍水上部隊のアーロ・エイブラハムソン報道官は声明で、「この件は現在も捜査中であり、法的手続きも続いている」と述べた。ペディチーニ被告は2009年に海軍に入り、いくつかの戦艦に配属されてきた。同被告はスパイ行為と防衛情報の伝達の罪に加え、外国との接触を上官に報告しなかった罪、機密情報について勧誘を受けたことを報告しなかった罪、機密情報を移動した罪、個人用端末を機密対策が取られた部屋に持ち込んだ罪に問われている。これらの事案は、今年1月に軍法会議に委ねられた。同月には、やはり米海軍のウェンヘン・ジャオ兵曹(26)が、カリフォルニアの海軍基地で中国情報機関に情報を渡したとされた裁判で、有罪を認めた。ジャオ被告は禁錮2年の判決を受けた。ジャオ被告は昨年8月、海軍兵ジンチャオ・ウェイ被告と共に逮捕され、中国の諜報員に防衛情報を渡すことを共謀した罪に問われた。ウェイ被告は、乗船していた戦艦に関する機密情報にアクセスすることができる立場にいた。2022年初頭、アメリカ国民となる手続きを進めていたときに、中国の諜報員の接触を受けたとされている。

■現職大統領や元首相らが国際情勢を議論、3月に「東京会議2024」開催…岸田首相も出席で調整
(読売新聞2024.02.22)https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240221-OYT1T50190/

調査研究機関「言論NPO」は21日、世界10か国の調査研究機関の代表らが東京都内で国際情勢や民主主義のあり方を議論する「東京会議2024」(言論NPO主催、読売新聞社後援)を3月13~15日に開催すると発表した。14日の夕食会には、岸田首相が出席する方向で調整している。今回の会議には、マーシャル諸島のヒルダ・ハイネ大統領が現職の国家元首として初参加するほか、国内外の閣僚経験者や国際機関の代表ら約30人が参加する予定だ。ロシアのウクライナ侵略や中東のガザ情勢を巡って国際社会の分断が深まる中、民主主義国家が国際社会の結束のために果たすべき役割について考える。議論の結果を踏まえ、14日には日本政府と、今年の先進7か国G7議長国のイタリア政府に対する提言を取りまとめる方針だ。14日の公開フォーラムでは、「多極化、分断化する世界で多国間主義による国際協調をどう回復させるか」を議題に、ヒルダ・ハイネ氏のほか、ストックホルム国際平和研究所のステファン・ロベーン会長(元スウェーデン首相)らが基調講演する。G7とインド、ブラジルなどの調査研究機関代表らによる公開セッションも行われる。

■米下院超党派議員が訪台 蔡総統らと会談へ(時事通信2024.02.22)

米下院の超党派議員団が22日、台湾に到着した。ロイター通信が伝えた。中国共産党に関する特別委員会のギャラガー委員長(共和)が議員団を率い、24日まで滞在する。蔡英文総統や次期総統の頼清徳副総統らと会談し、強固な関係を示す狙いがあるとみられる。ギャラガー氏は声明で「米国は台湾と共にある。双方の指導者と経済のつながりを深め、台湾海峡の平和と安定を強化する」と強調した。

(コメント:中国への挑発と牽制も兼ねての事かと思案。徴発が過ぎると暴発される危険もあり、かじ取りが難しいかも知れない)

■農民抗議にロシア影響の可能性 ポーランド外務省が警告(AFP-2024.02.22)
https://www.afpbb.com/articles/-/3506285

ポーランド外務省は21日、自国の農民がウクライナからの安価な農産品流入により打撃を受けているとして抗議活動を激化させていることについて、ロシアの影響を受けている可能性があると警告した。南部ゴジチュキの農民は前日、「プーチンよ、ウクライナとブリュッセル、われわれの政府に秩序をもたらしてくれ」と記されたバナーを掲げてデモを行った。外務省は声明で、「ロシアの代理人(スパイ)の影響下にある極端で無責任な過激派グループが農民による抗議活動の乗っ取りを試みているとみている」とし、デモの主催者に対し、そうしたグループの特定と排除を呼び掛けた。一方、ウクライナとの国境に近い南東部メディカでは、農民らがウクライナ産穀物を運んできた貨物列車2両のタンクを開け、積み荷を線路上にまいた。これを受けウクライナのオレクサンドル・クブラコフ副首相兼インフラ相は、「両国の分断を狙った政治的な挑発だ」と非難した。

■核物質密輸未遂、NYで邦人起訴「ヤクザ組織」と地検、兵器級も(共同通信2024.02.22)

米東部ニューヨークの連邦地検は21日、ミャンマーの反政府組織を通じて他国にウランや兵器級のプルトニウムを含む核物質を密輸しようとしたとして、大陪審が日本人の男を起訴したと発表した。「ヤクザによる国際犯罪組織」の犯行だとしているが実態は不明。捜査で実際に核物質が検出されたという。地検によると、男はエビサワ・タケシ被告60。2020年に武器と麻薬の密売業者を装った米麻薬取締局DEAのおとり捜査官に接触し、ミャンマーの反政府組織との核物質の取引を持ちかけたとされる。捜査官が協力者をイラン軍高官と偽って紹介すると「強力だ」としてプルトニウムの売却を提案。21年5月にはミャンマーの反政府組織リーダーが要求する地対空ミサイルなどの武器リストを捜査官に提示し、組織が核物質を提供する見返りに武器を受け取りたいとの意向を伝えたという。捜査官が22年2月に東南アジアでエビサワ被告と組織の仲介者らと会った際に受け取ったサンプルを検査した結果、実際にウランやプルトニウムが検出された。

■日本の「ヤクザ」、核物質を密売しようとしたとして起訴 米検察(BBC-2024.02.22)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c1311rzpk2xo

アメリカの検察当局は21日、日本の「ヤクザ」とされる人物を、核物質を密売しようとした罪で起訴したと発表した。検察などによると、エビサワ・タケシ被告(60)はウランとプルトニウムを売ろうとした。それらは核爆弾の製造のためイランに移送されると、同被告は考えていたという。エビサワ被告と、共に裁判にかけられているタイ人の被告は、2022年4月に武器と麻薬に関連した犯罪容疑で逮捕された。エビサワ被告は現在、ニューヨーク市ブルックリンで拘束されている。今回の起訴で有罪とされれば、終身刑が言い渡される可能性がある。米当局によると、エビサワ被告は日本の組織犯罪集団の幹部で、スリランカやミャンマー、タイ、アメリカで活動していた。共謀者らと共に、タイで核物質のサンプルを米麻薬取締局(DEA)の潜入捜査官に見せたという。この捜査官は、イランの将軍とつながりをもつ麻薬や武器の密売人を装っていたとされる。核物質のサンプルはミャンマーから持ち出されたもので、タイ当局が押収し、米捜査当局に引き渡された。米研究施設が分析したところ、ウランと核兵器に使えるレベルのプルトニウムが含まれていたという。検察はまた、エビサワ被告がミャンマーの反政府グループのために大量の武器を入手しようとしたとしている。地対空ミサイルやライフル、機関銃、ロケット弾、各種装備などだという。マシュー・G・オルセン米司法次官補は21日、「こうした試みが成功していた場合の結果を考えるとぞっとする。これらの物質を密輸し、アメリカの安全保障と国際社会の安定を脅かす人物について、司法省は責任を追及する」との声明を出した。
潜入捜査官にメール送信/検察によると、エビサワ被告は2020年2月、核物質を売り渡すとDEA捜査官に持ちかけた。同被告は暗号化された通信で、ウランは「健康によくない」と説明したという。同年9月、エビサワ被告は鉱山会社名を記した手紙を電子メールでDEA捜査官に送った。50トンのウランとトリウムを685万ドル(現在のレートで約10億円)で売ると提示したとされる。同被告はまた、「濃い色の岩のような物質」とガイガーカウンター(放射線測定器)が写った写真も送ったという。エビサワ被告は、核物質の国際密売の共謀、麻薬輸入の共謀、対空ミサイルの入手・譲渡・所持の共謀、資金洗浄(マネーロンダリング)などの罪に問われている。この事件の共謀者とされるタイ国籍のソンポップ・シンガシリ被告(61)は、麻薬と武器に関する罪で起訴されている。両被告とも、有罪とされた場合は終身刑となる可能性がある。22日にニューヨークの連邦裁判所で罪状認否が行なわれる予定。

(コメント:ミャンマーと国交のある国のひとつが、北朝鮮。日本ヤクザと北朝鮮との密接な協力関係は、よく噂になるところ。もしかしたら、北朝鮮のほうで何らかの権力闘争とか、ロシアとの申し合わせがあって、くだんの密輸ヤクザ人物を「現状では不要になった手先」「都合悪くなった人物」とばかりに切り捨てて、アメリカ側に売った、ということがあったかも知れない。国同士の裏側の交渉では、そういう事例もあるとのこと。アメリカは基本的に、現在以上に核兵器を所有する国を増やしたくない。北朝鮮側は、アメリカに必要以上に敵視されたくない。この流れで、アメリカ・ロシア・北朝鮮、その他ステークホルダー国々の間で、「この密輸ヤクザを何とかする」という合意が成立したと思われる。この密輸ヤクザ周りのビジネス関係は徹底的に壊滅させられそうな気も。核物質の秘密の行き先として考えられるのはイランですが、北朝鮮からイランへ密輸するのに、わざわざ日本ヤクザを…?はてさて…?というところ)