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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2011.5.5ホームページ更新

《深森の帝國》第一部「ヤツマタ」第五章「伊勢志摩」、正式ページを完成しました

セクション目次のページ、[物語ノ本流]から見られます。

今回の章は、シナリオ上、過去の章の伏線の強化整備や回収が殆どでした。「東日本大震災」という大きな出来事を通過してしまったという事があり、以下、編集後記のようなものを。

今回の福島原発の事故をめぐる、「放射能の拡散」という事象では様々に考えさせられるものがあり、当サイトの物語の構築も、それなりに影響を受けて、屈折し始めている…と言う事をじわじわと感じております。

いつもお世話になっております方々のブログ・サイトの放射能の関連情報が、圧巻だったり…(汗)

昨今の時事も、奇妙かつ物騒な風で、まさに「災厄の時空」という事を実感しております…

戦後60年を超える繁栄は、とんでもない暗部もまた、育てていたのかも知れない…と、思案し始めております。思えば戦後社会は、奇妙に日本の伝統の本流から逸脱した、特殊な社会だったように思います。

わが国の伝統の本流から逸脱した社会…それが何故起きたのかは分かりませんが、戦後社会の基礎を作った重要人物の面々が、GHQに重く用いられた人々だったり、GHQ教育を受けた世代だったり…今、権力中枢に居る世代は、そのGHQ教育の再生産期に当たる世代でしょうか…

…過去の歴史をしみじみと検討してみるに、第二次世界大戦および戦後混乱期というカオスは、その巨大なカルマを、21世紀初頭に破裂させたのだと言えるでしょうか。

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夢に出てくる老女

震災の後、間もなく見た夢の記録。

★《一つ目の夢》

何かがあって、大勢の人がザワザワしながら或る方向に向かって、焦っているように歩いていました。その日のTV報道で見た、津波からの避難の様子が印象深かったので、その場面を当てはめていたもののようです。周りは何となく薄暗く、夕暮れの気配。

一方の人々は乾いた道を辿って高台に向かっていたようですが、もう一方の人々は、じめじめと湿った湿地帯に到着していたようです。その湿地帯の中で、一人の青黒い肌をした異形の小人が、黄金の指輪をしきりにまさぐっており、「いとしいしと!」と言っていました。『指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)』の光景そのものでした。

何となく、「ああ、ここは二極化の風景なんだ」と納得していました。

そうこうしているうちに、乾いた大地と湿った大地は、永遠の断層で引き裂かれてゆきました。それと共に、湿地帯の方は、「蒼鉛色」といったような暗い空気に包まれてゆきました。時空が裂ける音って、すごく静かなんだなあと思ったものです。

自分は、全部を観察できる位置に居たようです…妙な感じでした…

★《二つ目の夢》

ここでは、政治家の小沢氏が出てきたので、超ビックリしました。

巨大な洞窟の中を何本もの列車が走っており、その中の一つの駅での出来事のようです。自分はどうも、壊れかけた駅の修理をしていたようです。それとも、お店を開いていて、その前準備だったのかどうか。スタッフの一人として、何らかの謎の作業をしていました。

小沢氏と何かしゃべっていたらしいのですが、内容をよく覚えていないです。「ホニャララを見たな」とか「見てない」とか、そんな感じです。どうも、政治献金というか、不正な札束の移動(?)を目撃していたらしいのですが…うーん…^^;

そうこうしている内に、何らかのショバ争いか、ヤクザの争いっぽいものがあったようで、自分が属しているグループが、小沢氏のグループと対立していると言う事態になってしまいました。

それで、洞窟の中を、小沢氏のグループの放った暗殺者が何処までも追いかけてくるので、夢の中ながら非常に緊迫感があったような。ちなみに暗殺者は、映画『マトリックス』に出てくるような、超能力サングラス男の群れでした(確か、お名前は、モーフィアスだったでしょうか…)。

一応、自分が属しているグループは、半分くらい怪我を負いながらも、逃げ切ったようです。「ダイナマイトを仕掛けて爆発させる」とか「爆殺する」とかいう場面があったのが気になったのですが、爆発したのがどちらだったのかは、謎です…

夢とは言え、流血テロの予兆とかだったら、さすがに心配だなあと思いつつ…

最近になって、少し考えさせられる不思議な夢をひとつ見ました。

ちょっと不思議な印象のある、妙に綺麗な感じの老女、というのが出てくるのです。

最初は、ひそかに尊敬している祖母(故人)なのかなあと思いましたが、どうも妙に異なっている印象です。祖母だったら、もうちょっとかっちりした感じの体格…(=武士の子孫だからでしょうか?)

今回は、夢の中で老女に、ちょっと叱られた&諭されたのであります(アセアセ)…;^^ゞ

(科白の内容は、さすがに恥ずかしいのでヒミツです)

…その後は、大きな病院の夢と、手術室の夢と、実際に手術をされる夢を見ました(=〝治療すべき病んだ内的態度がある〟というメッセージだそうです=)…ううむ。3.11の出来事の後の心理変化も大きかったですし、アレコレと心当たりがありすぎるだけに、何とも言えないような…

…ちょっとおかしかったのは、その病院に露天風呂(温泉)が併設されていた事ですね…^^;;;

…環境が落ち着いたら、何処かの温泉に旅行に行ってみようかなと思っています。

今回の夢では、そうしたコマゴマとした場面の後、夢の中の老女と再び、ちょっとしたお話になったので、こちらも老女をじっくりと観察してみまして…

髪の毛は真っ白で、後ろでキチンと束ね髪にしてまとめており、何故か和服…(ずっと前の夢でも、同じ風体の老女が出てきていたような…)。淡い藤色(ちょっと青みがある)の無地に、白い帯を締めておりました。どうもそれが定番らしいです。

で、不思議なのは、夢の中の老女が出てくる場面というのは、殆どの場合、真っ黒で、「無」って言って良いような背景なのです。あるいは、建物の奥の最も暗い場所とか。

ふと老女の年齢を聞くシーンがあり、「1万2千歳…云々」だというのでビックリしました。

(もうちょっと具体的に、一の位まで数字を言っていたと思いますが、そこまでは覚えてない…)

…「1万歳を超えてる」っていうのは、さすがに、冗談だろう☆と思いますが…^^;;;;;

あと、夢の中でもうひとつ、みっちりと諭された事がありまして…「自分の身体に感謝しなさい」という事でした。感謝しておくと、調子が良くなる…という事は、あるらしいです。確かに身体には、本能的に恒常性を保とうとするバランス感覚が備わっているという話を聞いた事がありまして、納得…と言う感じでした…^^;

★★あとは、本日の時事の感想。

9.11テロで一躍、超・有名になったビンラディン氏が、パキスタンの何処かで死体で出てきた…と言うニュースがトップニュースになっていて、とてもビックリしました。パキスタンの軍事的な一角が、崩れたという事でしょうか(謎)。歴史を調べると、頻繁に中央アジアの動乱の出発点になったところみたいですし、地政学的にも、何か影響はあるのかなと思いました。

以前、9.11テロのニュース映像にショックを受けて、「これからどうなるんだろう」と思ったものでしたが、今また、幾許かの不安と共に、「これから世界はどうなるんだろう」と思い始めております。

先日のアメリカ東部の、巨大竜巻のニュース映像にも驚かされましたし…

大きな出来事が相次いでいて、「破局の世紀」なのかなあと思いつつ。

他、気になるニュース:ビンラディン容疑者殺害:日本政府-報復テロ警戒呼び掛け(毎日新聞2011.5.2)

菅直人首相は2日、米同時多発テロの首謀者として手配されていたビンラディン容疑者の殺害について「テロ対策の顕著な前進を歓迎する。引き続き、国際社会の(テロへの)取り組みに貢献していく」と評価する一方、「テロの脅威は依然として深刻」として、テロ対策の強化を指示したとの談話を発表した。政府は国内外での報復テロを警戒し、全国の自衛隊や在日米軍基地、在外公館などの警備を強化。在外邦人や渡航者にも注意を呼びかける方針だ。
外務省などによると、ビンラディン容疑者の殺害は、日本時間2日昼のオバマ米大統領の発表と同時刻ごろ、米側から在米日本大使館を通じて連絡があった。政府は、テロなどの情報収集のため首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置した。外務省幹部は「短期的には報復テロの危険性は高まるが、中長期的にはアフガンの安定化につながっていくのではないか」との見方を示した。
日本政府は、01年9月の米同時テロ以降、インド洋での海上自衛隊による給油活動など、米国が主導する「テロとの戦い」に協力し続けてきた。09年秋の政権交代後は給油を終了し、代わりに5年間で最大50億ドル規模のアフガンへの民生支援を開始。警察官12万人の給与半額負担、道路や病院のインフラ整備など、これまでに約17億ドルを拠出した。
しかし、民生支援は、比較的治安の良いアフガン中部に限られ、政府や民主党内では「給油活動に比べると、国際社会へのインパクトに欠ける」との不満が上がる。政府は「顔が見える」人的貢献に向け、自衛隊医官ら約10人の派遣を検討しているが、現地の治安情勢などから実現の見通しは立っていない。

以上、記事の内容。国内外のテロに注意…というのも、何だか不気味です。ビンラディン氏の死というのは、イスラム教の文脈で見れば、宗教的殉死(=聖なる死=)という風に解釈される可能性があるそうで。イスラム教は非常に若い宗教で、まだまだ丸くなっていないようですし、戦闘的気分が高まっているだろうなあと想像しています。

twitter覚書:震災後の漫画

喜多野土竜先生に聞いた震災後の漫画について《http://togetter.com/li/114406》

東北地方太平洋沖地震が人々に与えた影響は大きい。それが今後の漫画の表現にどう影響してくるかを喜多野土竜先生に聞いてみた。日本敗戦~の興味深い考察。初めてとぅぎゃりましたのでご指摘ご指導ありましたらお願いします。

@mogura2001 突然失礼いたします。喜多野先生のご意見をお聞きしてみたいと思い、つぶやきをお送りする次第です。先程竹熊先生が森川嘉一郎先生のつぶやきをRTなさっていましたが、喜多野先生はこの震災を機に漫画の表現(物語や人間の描き方)がどのように変化していくとお考えですか?shown_file 2011-03-21 14:22:30

@mogura2001 私は、日常の癒しになるものと、社会性のあるシリアスな漫画の二極化が進み、内面的な物を描くフィクションが減る、受け入れられなくなるのではないかと考えています。shown_file 2011-03-21 14:23:59

@mogura2001 自分の考えは浅薄なものであるのは承知しております。お時間のある時で良いので、是非先生のお考えを聞かせて頂きたいです。shown_file 2011-03-21 14:25:43

@shown_file 例えば、日本は敗戦のトラウマを抱えて、それらが作品に反映されました。『宇宙戦艦ヤマト』は、日本が枢軸国ではなく連合国に参加し、ナチスのメタファーである敵を倒す、という捻れた内容でした。これに反発した富野由悠季監督や安彦良和氏は、機動戦士ガンダムを作ります。mogura2001 2011-03-21 14:39:46

@shown_file ガンダムも、コロニーの自治=植民地化された東亜開放、というメタファーです。ミノフスキー粒子による大艦巨砲主義の崩壊と、モビルスーツによる機動力を生かした戦いというのは、真珠湾攻撃以降の空母をベースとした航空機機動戦力時代のメタファー。ザクは零戦なのです。mogura2001 2011-03-21 14:43:38

@shown_file ジオン・ズム・ダイクンが唱えた、認識力が高まった人類(ニュータイプ)による共存というのは、実は八紘一宇です。ガンダムは企画段階ではガンボーイという名称でしたが、銃=アメリカのメタファー。ガンダムの配色が赤・黄・青・白なのはスーパーマンの服と同じ星条旗の色。mogura2001 2011-03-21 14:48:52

@shown_file ところがヤマトの批判として意図されたガンダムも、捻れが生まれます。アムロも企画段階ではアムロ嶺だったように、日系が多いホワイトベースのクルーが、鎧武者をモチーフにしたガンダムで、枢軸国と戦うという、ヤマトと同じモチーフが入り込みます。自虐と愛国心の捻れ。mogura2001 2011-03-21 14:53:43

@shown_file ガンダムでは、ジオンの理念は正しかったが、それをザビ家が歪めた…という態を取ります。では、その理念はどこに? キャスバル兄さんが受け継ぎます。彼のイメージカラーが赤なのは偶然ではなく、日の丸の赤。ガンダムが星条旗カラーなのに呼応しています。mogura2001 2011-03-21 15:00:05

@shown_file このような捩れの結果、ヤマトの反発から生まれたはずのガンダムは、核兵器を肯定できないという日本人の感情に逆らえなくなります。アメリカの『戦争を終わらすには原爆は有効だった』という論理は認めがたい。その結果、ガンダム世界ではジオン側が核兵器を使うことに。mogura2001 2011-03-21 15:04:29

@shown_file ソーラーレイは、巨大ですがただのレーザー光線なのに、アムロが「憎しみの光」と過剰反応するのは、それが原爆のメタファーだからです。枢軸国が原爆を使うという捻れた発想の原点は、たぶん波動砲が影響してるのでしょう。波動砲も核兵器と同じ、絶対的切り札ですから。mogura2001 2011-03-21 15:09:41

@shown_file そうやって、ヤマトへの反発から生まれたガンダムも、敗戦のトラウマを解消はできなかったため、ゼータが生まれます。連邦軍=連合国が勝利した後の、戦後世界の秩序の枠組みに対する異議申し立て、ですね。ハッキリ言えば、アメリカが主導する戦後秩序への反発。mogura2001 2011-03-21 15:13:20

@shown_file ゼータガンダムが星条旗カラーから変化したのも当然ですね。もっともゼータでも「理念は正しかったが、それを歪めてしまった悪人がいた」というプロットが繰り返されます。連合国が発展した国連は気に食わないが、国連中心主義しか選択肢はない以上、常任理事国に文句を言う。mogura2001 2011-03-21 15:17:37

@shown_file 事ほど左様に、敗戦のトラウマは大きなものです。それはアメリカも同じで、ベトナム戦争は本土が無差別爆撃で蹂躙されたわけでもない、形の上では勝ちはしなかったが負けてもいないのに、深い敗北感を残します。さらにこれに、ウォーターゲート事件が追い討ちをかけます。mogura2001 2011-03-21 15:21:03

@shown_file こうしてアメリカではベトナム戦争物と呼ばれるジャンルが生まれます。『地獄の黙示録』カラーから『ランボー』に『プラトーン』などなど。しかし、最大のベトナム戦争物映画と言えば、実は『スターウォーズ』でしょう。あれはSF娯楽大作ではないかと思われるでしょうが。mogura2001 2011-03-21 15:24:47

@shown_file 『ランボー怒りの脱出』のノベライズ版は、第一作の原作者であるデイビッド・マレルが執筆しています。その中で、仲間をヘリに載せて脱出するランボーがベトナムの捕虜兵に、おまえらアメリカに帰ったらスターウォーズを観ろビックリするぜと語るシーンがあります。mogura2001 2011-03-21 15:27:44

@shown_file そこでランボーは忽然と気づきます。スターウォーズは、負けたベトナム戦争のやり直しだったと。悪の帝国に正義の民主主義勢力が勝ち、戦場で失った腕も完璧に復元されたら、自分達ベトナム帰還兵はどんなに救われた事だろう、と。実はヤマトやガンダムと同じ構造です。mogura2001 2011-03-21 15:30:31

@shown_file ガンダムが鎧武者のイメージでありながら、西洋風の盾とM16をモチーフとしたビームライフルを持つように、ルークは東洋のイメージを濃厚にまとっていますね。ルーカス監督が黒澤明のファンというだけでなく、己が敗れた相手の文化を取り込むというのは、よくある現象です。mogura2001 2011-03-21 15:34:44

@shown_file 9.11テロは、そういう意味ではもうひとつのエポックでもありました。直接的にあのテロを描いた作品も多々ありますが、あの事件によってアメリカ人もようやく、ゴジラという作品が持つ意味を理解できたのではないでしょうか。夜に上陸するゴジラは夜間空襲のメタファー。mogura2001 2011-03-21 15:38:11

@shown_file 『クローバーフィールド』という作品が、エメリッヒ版ゴジラとは全く異なる表現を見せたのも、9.11テロの影響でしょう。そして、9.11テロ物と言える作品の決定版が、実は『スーパーマン・リターンズ』です。一見関係内容に思えるジャンルに、本質が宿るのでしょう。mogura2001 2011-03-21 15:43:15

@shown_file ガンダムと同じ星条旗カラーに身を包むスーパーマンは、アメリカの象徴。スーパーマンの原作者はユダヤ系で、スーパーマン自体のモチーフが川に流されたモーセを下敷きにしています。クリストファー・リーブ版では時間を逆行させたように、神のメタファーでもあります。mogura2001 2011-03-21 15:46:55

@shown_file 『リターンズ』では、スーパーマンが9.11テロを救ってくれなかったのは、クリプトン星に帰っていたから…という理由がついています(劇場版ウルトラマンでも、なぜ阪神淡路大震災でウルトラマンが助けてくれなかったかという理由の説明という形で試みられていますね)。mogura2001 2011-03-21 15:57:35

@shown_file リターンズでは、レックス・ルーサーがクリプトナイトを使って新しい国土を作ろうとするのを、スーパーマンが阻止するという内容ですが、これはアメリカの拡大主義への批判でしょうか。預言者は故郷で容れられないように、クリプトナイトで力を失ったスーパーマンは敗れます。mogura2001 2011-03-21 16:01:00

@shown_file その敗れかたが、脇腹をクリプトナイトで刺されて致命傷を負うという、キリストの磔刑がモチーフ。実際、宇宙から墜落するスーパーマンは両手を広げて十字架にかけられたよう。死の淵を彷徨い復活するというのも、キリストの死と復活というモチーフに沿っています。mogura2001 2011-03-21 16:05:38

@shown_file さて、長々と書いてきましたが、ここからが本論。日本は敗戦によって自虐の渦に飲み込まれましたが、同時に対抗運動も起きるわけで。戦前の日本を否定しようとすると、ヤマトやガンダムのような捩れが起きる。ベトナム戦争の敗戦を受け止めたはずのアメリカでも、状況は同じ。mogura2001 2011-03-21 16:22:36

@shown_file 先日のライムスター宇多丸ウィークエンドシャッフルで佐々木中氏が危惧していましたが、大規模災害が起きると内部的な団結が高まるが、その反動もセットで起きる、と。半藤一利氏が言うように、日本人の心を一尺掘ると、尊王攘夷が噴き出す訳で。日本人凄いはそこに同伴する。mogura2001 2011-03-21 16:29:34

@shown_file スーパーマンリターンズでは、アメリカの拡大主義への批判と同時に、キリスト教への回帰が同伴していたように、何かの経験がより高いステップに繋がるかと言えば、逆に反動で後退することもあるのが、人間の不思議です。竹熊さんは、変化の先を想定しているようですが。mogura2001 2011-03-21 16:33:03

@shown_file 日本では近代化の過程で平田神道のようなオカルトが大きな力を持った。王権神授説を否定したフランス革命は旧来の神を否定しながら理性神を祀る祭壇を築き、無神論を唱えながらもマルクスの思想はユダヤ教とキリスト教に濃厚な千年王国思想の影響を強く受けたものでした。mogura2001 2011-03-21 16:51:54

@shown_file マックスウェーバーは、資本主義という近代的な経済が、プロテスタントの禁欲主義が生み出したという逆説を考察しました。他にも事例はありますが、近代と反近代、合理性とオカルト、前進と後退はセットで起こります(時差はありますが)。佐々木中氏が懸念するのは、そこ。mogura2001 2011-03-21 16:54:19

@shown_file 漫画で癒しとかが増えるとかシリアスが持て囃されるとかは、あったとしても表層的な事でしょう。スターウォーズは娯楽作品ですが、ベトナム戦争での兵士達のシリアスな思いを救済する側面があったように。ただ、そうやって癒されたアメリカは、ブッシュ政権で戦争の泥沼に。mogura2001 2011-03-21 16:57:49

@shown_file 曲解されることを覚悟で言えば、大震災で復興特需が起きて経済が浮上するにではないかという、当事者ではない人間の無責任な、やましい期待感が反映された作品が生まれるでしょう。時代の閉塞感に打ちのめされ、戦争でも起こればいいと口走るのも若者が出現したように。mogura2001 2011-03-21 17:02:40

@shown_file 戦争が起きれば社会秩序がひっくり返り、自分のこの惨めな状態が変わるというのは、実はユダヤ教やキリスト教、その直系子孫である共産主義の革命思想の核でもあるのですが、人類に共通の発想のようです。実際は、戦争が起きて皇帝になれるのは一人で、後は雑兵として消える。mogura2001 2011-03-21 17:07:48

@shown_file 三国志の曹操は乱世の奸雄と評されましたが、同時に治世の能臣でもあったわけで。治世の能臣にもなれない人間が、乱世の奸雄になれる可能性は、ゼロではないでしょうけれど、宝くじに当たるより、東大に合格するより難しそうです。でも、そこを煽る作品が生まれるでしょう。mogura2001 2011-03-21 17:12:49

@shown_file 現在ですら「ひょっとしたらキミにも世界でひとつだけの花が眠ってるかもしれないよ?」式の、読者甘やかし作品が氾濫しています(自分はハリポタハリボテ漫画と呼んでいますが)。これに加えて「日本人すごい」式の、今回の教訓が加味されるでしょう。その先には尊王攘夷。mogura2001 2011-03-21 17:17:24

@shown_file 自分にネトウヨとかレッテルを貼りたい人には意外かもしれませんが、自分はそっちを危惧します。内面的な物を描く・描かないは表層的なことで、そこにキミは凄い・日本人は凄い式の、読者甘やかし要素があるかどうかではないですかね。たぶん、ゾロゾロ出てきます。mogura2001 2011-03-21 17:23:23

@shown_file 己を世界の中心の華と自尊する事は、周辺は文明化されていない野蛮国だという意識と表裏一体です。日本人は素晴らしいは、容易に日本人「だけ」は素晴らしいにすり替えられます。竹熊さん達が想定するのは表現のリアリティの話であり、自分の震災後の表現とは違うでしょう。mogura2001 2011-03-21 17:27:02

@shown_file 右翼的と批判されたヤマトへの批判として生まれたガンダムも、核兵器を肯定することはできませんでしたし、植民地開放の理念を否定できませんでした。当然です。軍部には侵略の口実と批判できても、終戦後も東南アジア各地に残り植民地独立の為に戦った兵士は否定できません。mogura2001 2011-03-21 17:35:50

@shown_file そのような捩れは、どんな作品にも混入します。自分の作品でも。ただ、こういう警句を発する事で、感情的な排外主義(先日批判した韓国に援助なんかするなという意見)に対して、多少の歯止めにはなるかも。原発の危険性を訴えるにAERAのような態度が却って有害なように。mogura2001 2011-03-21 17:40:03

@shown_file Twitterの文字制限の中では上手く説明できませんが、自分の視点はこんなところです。とりあえず、島田英二郎モーニング編集長の動きには、逆説的な意味で気をつけたいかな、と(爆笑)。mogura2001 2011-03-21 17:43:01

@shown_file 多少なりとも参考になったなら嬉しいですが、あくまでも自分の見方ですので、批判的精神を忘れず、悪影響を受けないよう気をつけてください。 では仕事に戻りますm(_ _)m mogura2001 2011-03-21 17:47:10