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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

私製詩歌「あじさい」

(新しいバージョン)

緑も深き 木下闇に
五月雨そそぐ 降りそそぐ

あやに群ら咲き 彩るものよ
薬玉 薫(くゆ)る かたちして

誰恋うゆえに 赤にや咲くらむ
誰待つゆえに 青にや咲くらむ

色を定めぬ あじさいの
花に宿るは 天の水

涼しき野辺に 五月雨なおも 降りそそぐ
雨だれを 鳴らしつづける 風神雷神
緑の袖の 梅雨美人(つゆ-びじん)

雨上がり はるか青空 虹かかる
あじさいの如くに 色を定めぬ 天の妙(たえ)

(挿絵イラスト試作)

*****

(古いバージョン)

緑も深き 木下闇に
静かなるもの あじさいは
ためいきしろく ほの匂う

夢 食(は)む如き 五月雨の
薬玉 薫(くゆ)る かたちして

誰恋うゆえに 赤にや咲くらむ
誰去ぬゆえに 青にや咲くらむ

色も定めぬ あじさいの
雨の水色 妙(たえ)に思ほゆ

水霊(みづち)に巻かれて 色こそ匂え
緑の袖の 梅雨美人(つゆ-びじん)

誰か心を 思わざる――

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私製詩歌「花の影を慕いて」

緑の岸辺、
黒のわだつみ、
遠い日の丘の夕映え、
花の影を慕いて。

虚空遥かに、
水は巡りて、
夜と昼とをおし渡る。

風は吹き抜け、
雲は波立ち、
流転を重ねて幾星霜。

悠久の時の声は、
雪闇に、
幽(かそけ)く閃(ひらめ)く未生の欠片(かけら)、
一片の細雪(ささめゆき)より微かなる、か細き御声。

魂は生を贈与して、
運命は死を贈与する――

しかしこれら二つのものは、
来し方行く末、
一つの軌道を辿るのだ、
花の影を慕いて。

無限の連関、
星辰の階梯、
はかなきかなや、現世(うつしよ)の、
一期(いちご)の仮面舞踏会。

畢竟、謎は花の影、
雲間より洩る光の如く。

2011.6.14暁の夢

手術入院期間中に見た夢です。ネット環境から完全に隔離されていたので、海外時事が超・騒がしいことになっているとは思いもよりませんでした。今まさに第二次中越戦争が火を噴きそうだとか、タイミング的に不思議な夢を見たものだ…と、シミジミと感じております

参照記事(…夢のシーンと、何となく雰囲気が似ている…)
http://dogma.at.webry.info/201106/article_5.html
>暴発と爆発のシナ暗黒大陸…広州大暴動「血の3日間」(東アジア黙示録2011.6.15)
http://dogma.at.webry.info/201106/article_6.html
>中共からアジアの海を守れ…激化する南シナ海の緊張(東アジア黙示録2011.6.19)

…毎度、自分はプロフィール風の小人の格好で、夢の中をウロウロしておりました

・・・夢の中でふと気が付くと、「東南アジアを思わせる国」のような場所に居ました。都市化されている部分と、田舎(田園)部分との対比がものすごく際立っている…という感じ。

何の理由があってか、最初に自分が尋ねたのは、都市の中のスラム街のような場所でした。あちこち泥汚れが目立つ、ボロボロの集団住宅です。設備もボロボロで、どうかすると階段に穴が開いているくらい。

スラム街の住民はたくさん居ましたが、住民の殆どは、それだけの余裕が無いのか身の回りを構っておらず、集団住宅もその周りも、不潔なまま放置されていました。

(夢の中だけに「その類いの臭気」というのは淡いものでしたが、もし現実の世界だったら、ものすごく凄まじい状態になっていたかも…汗)

スラム街をウロウロしているうちに、白いヒゲを生やした、ヒョロヒョロとした感じだけど元気そうなおじいさんと出会いました。彼は、この「東南アジアを思わせる国」の碩学で、どうやら考古学とか歴史社会学とか、その分野の専門家らしい…という人物でした。なので、便宜上、この白いヒゲを生やしたおじいさんを「白ヒゲ博士」と名づけることにします

この白ヒゲ博士は、都市のスラム街に住んでいる知人を尋ねるところでした。自分もその「知人」に興味シンシンだったので、後を付いてゆくことにしました。

白ヒゲ博士曰く、その知人は、元はどこかの偉い幹部だったけど、何か政変みたいなことがあって、リストラされて引退して、今は孤児を大勢預かって、育てているとの事。

階段に穴が開いているほど設備がボロボロの集団住宅の前まで来たので、「まさか」と思ったのでしたが、一つのドアを「トトトン」と叩くと、本当に筋骨たくましい中高年の「おばさん」といったような陽気な女性が、「ようこそ、博士!」と大声で言いながら出てきました。

集団住宅の中は、さすがにものすごく不潔ではあったので、近くにある清潔そうな公園で、白ヒゲ博士とおばさんと自分とで、会話を始めました。自分は殆ど「相づち係」でありましたが…(ちなみに「おばさん」の住んでいる部屋は、比較的に掃除が行き届いていましたが、それでも孤児がいっぱいで、身の置き所が無かったので…)

おばさんは、白ヒゲ博士に、昨今の情勢についてエネルギッシュに語り出しました。彼女は、リストラされて引退したとは言え、何らかの独自の情報ルートを持っているらしく、記憶できないほど細かい話がいっぱい出てきたのでビックリ。

軍人Aさんが女性とよろしくやって懲罰を受けてしまったとか、市庁舎の辺りで何か妙な動きがあるとか、「赤いグループ」が最近、非常に活動範囲を広げて活発化しているので、この界隈も物騒になってきたとか、「赤いグループ」のリーダーの故郷がどうしたとか、そういう感じの話でした。

「赤いグループ」というのが何なのか、おばさんの長い話を聞いていてもよく分かりませんでしたが、どうも「赤」をシンボルにしている国家的暴力団のようでした。その「赤いグループ」が現地人をどんどん押しのけて膨張している状態で、現地人は、おばさんのようにスラム街に追われてしまったり、田舎部分に逃げてしまったりしたらしい。

それで、この「東南アジアを思わせる国」の豊かな部分は、既に「赤いグループ」に独占されてしまっている…との事でした。夢の中とは言え非常にリアルで、現実の東南アジアの何処かの情勢を、夢の中で象徴的に見ているのかな…と、思ったくらいでした

・・・そして或る日、自分は、田舎を散策して都市部に戻ると言うコースで、その辺りをウロウロしていたようです。田舎部分は、何となく「アンコール・ワット」を思わせる暖かな湿地帯で、まばらに広がる熱帯雨林の間を埋めるように、アシやヨシのような植物がいっぱい生えていました。

やがて海岸沿いの汽水エリアに到着。引き潮になると現われる道があり、引き潮を待ってその道を辿って、都市部に戻りました(=その道が、都市部に戻る近道だったらしい。夢の中の地理がどうなっているのかは、全く不明でした)。

草むらの多い都市周縁部まで近づくと、無国籍風の物騒な感じの大集団が居ました。彼らは、舗装されていない道路の真ん中で、気勢を上げているところだったのであります。そして彼らは、一斉に赤いスカーフを巻いて行進を始めました。自分はギョッとして草むらに隠れ、物騒な行進の様子を窺ったのでありました。気が付くと、現地人も怖がって草むらの中に隠れているのが分かりました…

赤いスカーフを巻いた大集団は行進を続け、都市部にあった現地人の市庁舎を襲撃し始めました(!)

(最初はサッカーの「フーリガン」とか、そういう類いの騒ぎかなと思っていましたが・汗)

市庁舎周辺では、現地人で構成された自衛団と、赤いスカーフを巻いた無国籍風の大集団との間で、激しい暴動が始まりました。花火や火炎瓶が飛び交い、道路上の車も爆発炎上し、多くの怪我人が続出。

自分は暴動に巻き込まれないように、街角の隅っこで小さくなっていました。何時の間にか白ヒゲ博士も、赤いスカーフの物騒な集団の後を尾行していたようでした。街角で白ヒゲ博士と鉢合わせして、心臓が飛び出るほどビックリ。

白ヒゲ博士は、「この辺も〝赤い集団〟に占領されてしまいそうだ」と憂慮していました。「非常に厄介になった」という風でした。白ヒゲ博士は、しばらく何かを考えていたようでしたが、ふと思いついた事があったようで、「ちょっと来い」と言わんばかりに自分の手をつかんで、何処かへ走り出しました。

・・・急に場面転換。気が付くと、北の大陸を思わせる冷涼な場所に、白ヒゲ博士と一緒に居ました。

何だかガランとしたような広大な荒野…というイメージです。所々に、モサモサした草がまばらに生えている程度で、その他は、大小の石ころが一面に転がっているような荒野でした。「ここは何処だろう?」とキョロキョロしてみましたが、全く不案内な場所なので、白ヒゲ博士の後を黙々と付いてゆくのみでした。

すると、泉が出ているのか、窪地のようなところに、白い壁の家並みが並ぶ寒村がありました。方形の区割りになっているので、ちょっと不思議な印象。

方形の区割りの奥まったところに、一軒のひときわ立派な家。大きな一枚岩で出来ている崖を背にして、威風堂々と立っていました。「誰の家かな?」と疑問に思っていると、白ヒゲ博士が、「あれが〝赤いグループ〟の始祖の家だ」と解説したのでありました。

その奥まった立派な家に近づくと、何やら人だかりが出来ており、口々に騒いでいるのが見えてきたのです。白ヒゲ博士と一緒に様子を窺っていると、「家や崖から赤い泥が出てきた」というような内容が聞こえてきました。

確かに、家の白壁や後ろの白い岩壁に不思議な大きな割れ目が出来ていて、そこから血のような色の赤い泥がドロドロと流れ出していました。夢の中ながら、妙な光景もあったものだ…と、呆然と見ているしかありませんでした。

家の住人か、管理人の一族らしき人々が総出で出てきて、大慌てで大量の白い漆喰を塗りこめて、赤い泥の流出を止めようとしているのですが…、赤い泥の流出の方がずっと大規模で、追いつかない様子でした。

白ヒゲ博士は、「始祖の土地が血を流しているのだ」と驚いていました。「あの〝赤いグループ〟は、もう長くないぞ」とも。それが何を意味しているのか、全然分かりませんでしたが、少なくとも、今までとは少し違った「異様な出来事」が起きているのかも…と言う雰囲気がありました。

「おばさんに教えておかないと」という事で、白ヒゲ博士と一緒に、その場所を早々に離れました。

そして、そこで目が覚めたのでありました


FriendFeedコメントより転載

《管理人の呟き》メインとなっている夢の中の場面は、どちらかというと海外(=東南アジア=)っぽい印象がありました。あとで、ネット情報を閲覧してみて、広州エリアで暴動が起きていてアヤシイというニュースや、ベトナムvs中共の対立が起きているらしいというニュースを見て、仰天したものでありました
広州は、たしかに東南アジアの街っぽいですし、描写されたスラム街はまさにそのとおりい存在します。予知夢だったようですねえ♪ - 丸山光三
《返信》丸山さま、コメントありがとうございます。無意識のうちに、何らかの雰囲気を感じたのかなあと思っております。広州の位置を調べていて、本当に南の端っこにあるのでビックリしました。こんなに南側にあると、もう東南アジアの仲間という感じですね。観光写真を見ると華やかですが、ブログ『東アジア黙示録』さまの記事で紹介されていた写真を拝見してみて、現実の貧富の差は、想像以上に大きそうだなあと思いました。現在もスラム街が存在する…と言うのも知らなかったので、驚いております(=学生の頃は、中国共産党は戦前の阿片窟とかスラム街の問題を解決したらしい…というような授業を受けておりました・汗)