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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

創作関係のメモ2018.11.16-2019.11.26追記

【追記2019.11.26】

ツイッターより

https://twitter.com/atsuji_yamamoto/status/1199186186842996736

山本貴嗣@atsuji_yamamoto
具象と抽象、の対比だけど、漫画原作は具象がいい。たとえば「主人公がいらいらする」では抽象的に過ぎる。いらいらの出方は人によって異なる。「つめを噛む」「びんぼうゆすりをする」「頭をかく」のように具体的でないと漫画家には伝わらない。絵が浮かばないのはイメージの貧困。

https://twitter.com/atsuji_yamamoto/status/1199186867872096256

山本貴嗣@atsuji_yamamoto
連載が長期にわたって、もうこのキャラがどういうときにどういう反応をするか共通認識ができてしまってからなら省略も可能だけど、キャラが立つ前に省略するとキャラが立たない。

https://twitter.com/0ua4pSXvXgmH5Gl/status/1199213753595596800

ワットマン/KIRAKU@0ua4pSXvXgmH5Gl
返信先:@atsuji_yamamoto
そういえば、養老孟司氏の本で「脳への入力系は音や光など様々な種類があるが、出力は運動系の一種類しかない」という意味の事を書かれてました。感情は行動に現れるのですね


《ひとつの物語を編むとき》

書きたい事を絞り込む。例えば旅行記などでは、「見聞した事&感動した事を伝えたい」というポイントに絞られている。山場を、このポイントに持って来れるかどうかが、割と重要。

ヤマ場(クライマックス)を用意し「ストーリーを盛り上げる構成」を意識した作品づくり。ヤマ場があるという事は、「どういう主人公が何をしようとするストーリーなのか」が、自分でちゃんと把握できている…という事。

どういう主人公?⇒キャラクターの設定
何をしようとするのか?⇒行動の組み立て(動機など)

★善いとされる物語の五つの条件
[1]主人公のキャラクターが魅力的
[2]主人公の感情の変化が自然
[3]エピソードの一つひとつがきちんと絡み、つながっている
[4]展開の意外性と見せ場がある
[5]結末に納得できる

★演出ポイント

【冒頭】=登場人物を生死に関わる困難に遭遇させ、読者の興味や集中力を引き込む。

【起承転結】=困難のレベルを上げる。困難の事柄を伏線にする。伏線を転回させてクルッと山場につなげる。クライマックスに向かって特大の困難を仕込んで行き、それを「あっ」と驚くような解決でカタルシスへと持って行く。ハッピーエンドだと、なお良し。

【主人公】=基本的にヒーローだけど、「理由もなく無双である」という設定だと驚きが無いので、いろいろな弱点や個性をデザインしておく。ただ、あまりキャラ説明に行数を割いている余裕はないので、ストーリーの中で少しずつ「チラ見せ」していく方式が良い。

【世界観】=バックグラウンド背景はきっちり精密、正確に書く。ここが適当だと誰も読まない。背景効果の演出にも気を配ると、なお良し(上級テクニック)。

【障害】=「強敵」、「実現不可能に見える事象」、「タイムリミット」に大別される事が多い。これらの合わせ技もアリ。

【神話系の基本の流れ(行きて帰りし物語)】
1.天命を受ける
2.旅の始まり
3.境界を越える(イニシエーション儀礼)
4.仲間との出会い
5.悪魔が立ちふさがる
6.変容を遂げる
7.試練の達成
8.故郷への帰還

★その他★

映画や漫画でのテクニックだけど、「視線誘導」効果は割と小説でも使える。主人公の目線の動きに注意。

時間経過の計算のあるストーリー組み立て⇒臨場感が増す。アクションシーンなどでは、描写量の配分に注意。


【追記2019.10.20】

ツイッターより

◆ぬまきち@ツイキャス配信中!@obenkyounuma(スレッド形式)
https://twitter.com/obenkyounuma/status/1183084161835266048

シナリオはいくら手を抜いても売り上げ落ちないので、売り上げ落ちたり中の士気が落ちたら、まず最初に抜き始めるところだからねえ。
良くすればするだけ熱心な人には届くけど、100万人とか1000万人に届けたとき、圧倒的多数は「話題になっているのだから相応のものであろう」みたいな”価値”を読むだけで、内容は頭に残っていなかったりする。これはソシャゲに限らず、コンシューマもそうで、海外のゲームシナリオ研究の記事を読んだ。
だから、「ゲームのシナリオを良くする」っていうのは、制作者、プロデューサー、ディレクターの矜持であり、メーカーの体力と品格なので、シナリオをちゃんと”読める”だけの力を持ったプレイヤーはそこを評価して声に出してゆかねばならぬのです。今後も良いゲームに巡り会うために。

◆西位 輝実 NlSHII Terumi@NishiiTerumi(スレッド形式)
https://twitter.com/NishiiTerumi/status/1183277078612860928

アニメも同様だとおもいます。シナリオは自分が作品にどのくらい参加するかどうか大きな基準のひとつ。シナリオが面白くない作品は作画負担も大きいのが特徴。出来るだけ関わりたくない。。。RT
シナリオ良ければ作画が多少腰砕でても面白くみれるけど、シナリオ悪いと何故か全責任が作画に向かう。視聴者の反応見てると如実。シナリオの良し悪しが判断できるような人は稀だから仕方ないのかもしれないけど。
何でもそうだけど、目に見えないところが最重要なんだよなぁ。面白いシナリオだと30分が10分に感じるし、面白くないと1時間くらいに思える。
なぜダメなシナリオが作画負担が大きくなるかって、動かす(話す)以外なんの手も打ってないからだよ。。。

(以上、引用メモ)

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新嘗祭の儀式の内容:メモ

●新嘗祭「夕(よい)の儀」18:00~20:00

当日18:00からスタート。

祭主(陛下)=新嘗祭の専用の白絹の「御祭服(ごさいふく)」姿。身にまとうのに数十分かかるとのこと。

19:10~19:20、総理を先頭に閣僚は年齢順に並び、ろうそくがともされた提灯に導かれて参進。総理を先頭に三権の長、閣僚、最高裁判事などが幄舎に着床(椅子に座る)。幄舎は、屋根と後ろの壁はあるが、前は大きく開いていて、風が吹き込み。

神殿と幄舎に囲まれた広場は、四か所ほどで穴が掘られている。灯りは四隅の焚火と提灯のみ。雅楽が奏でられる。

祭主の後継者(殿下)が幄舎に着床。

祭主が出御、儀式が行われる別棟(神嘉殿)に移る。「御拝(ごはい)廊下」を移動。後継者(殿下)も続いて参進。

儀式が行われる別棟:神殿には白い薄い幕が張られていて、臣下が着床している幌舎からは隠されている状態。

儀式中は側近も儀式の場に入れない。神事を手助けする2人の采女のみ、出入り可。

祭主が、米と粟の新穀、新米から作った酒などを神前に供える。全国から献上されたり皇居で収穫されたりしたもの。

続いて神前に拝礼。神饌を御親供になり、御拝礼の上、御告文を奏せられている。「御告文(おつげぶみ)」で一年の五穀豊穣と国家、国民の幸福を祈る。

20:00~20:10、最後に控えの棟(綾綺殿)に居た祭主の後継者が儀式用別棟(神嘉殿)で拝礼。その後、祭主親子で一緒に退出。

臣下・側近は殿下が参進される際に起立し、その後、着床、さらにまた、長い時間起立し、着床、もう一度起立し、着床。

20:10~20:30、総理を先頭に一人ずつ神殿に拝礼。神殿の前の真菰の前で一礼。次に真菰にのって拝礼。そこから降りて一礼して退下。

「直会(なおらい)」:供え物を神々とともに食する儀式。

20:30~21:00、臣下、側近たち、参集所で直会。

直会の献立=雑汁(合鴨、イモ、キノコ、豆腐など)。数種の刺身、つくり。加薬飯。各種の漬物。白酒(しろき)、黒酒(くろき)。温酒。

●新嘗祭「暁(あかつき)の儀」23:00~25:00

儀式の内容は「夕(よい)の儀」18:00~20:00と同じ。

23:00~23:10、臣下や側近が参集所に参集。

23:10~23:20、幄舎に着床。この後、臣下代表も参進、幄舎に着床。

24:00~24:30、儀式の終了後、真菰で拝礼、退下。

24:30~25:00、直会、終了後、解散。

2018.08.31ホームページ更新

物語ノ傍流》にて

★小説版『天球のアストラルシア―瑠璃花敷波―』
★コメディ推理小説:妖怪探偵・猫天狗シリーズ(4編、うち1編は書下ろし)

以上、2つの小説版のシリーズ作品を公開しました。目次&詳細は以下。

*****

『天球のアストラルシア―瑠璃花敷波―』目次

◆part.01「水のルーリエ*1」

(1)見知らぬ噴水
(2)疑惑と恫喝
(3)地下牢
(4)陰謀めいた話
(5)魔法使い治療師
(6)今、起きている事

◆part.02「水のルーリエ*2」

(1)変身魔法を目撃す
(2)総合エントランス
(3)中庭広場
(4)髪の下にある謎は
(5)微妙に気になる噂
(6)青いドレスと少女

◆part.03「密室の謎と謎の襲撃*1」

(1)朝の会話:王子と王女
(2)再びの噴水広場にて
(3)偶然の取っ掛かり
(4)宮殿ゲートを通過する
(5)王妃の中庭:密室の中の姫
(6)三尖塔の見える回廊にて

◆part.04「密室の謎と謎の襲撃*2」

(1)不意打ちのような襲撃
(2)事件の後の長い夜(前)
(3)事件の後の長い夜(中)
(4)事件の後の長い夜(後)

◆part.05「不穏な昼と眠れない夜*1」

(1)涙ながらの相談と検討
(2)持ち込まれて来た奇妙な噂
(3)雨天決行なブラ下がり
(4)血みどろの点と線
(5)たまゆらの銀の夜を過ぎて
(6)偶然と必然の場外乱闘
(7)閲兵式の表と裏(前)

◆part.06「不穏な昼と眠れない夜*2」

(1)閲兵式の表と裏(中)
(2)閲兵式の表と裏(後)
(3)物思う夜、すずろなる朝のひととき
(4)半可通たちの急展開(前)
(5)半可通たちの急展開(後)
(6)微妙に尾を引く決着

◆part.07「可能性と選択肢*1」

(1)夕食会を兼ねた報告会(前)
(2)夕食会を兼ねた報告会(後)
(3)遠き記憶の夜の底(前)
(4)遠き記憶の夜の底(後)
(5)城下町へ繰り出して
(6)過ぎ去りし日の面影

◆part.08「可能性と選択肢*2」

(1)結婚式と公園のパーティー
(2)変態な魔法道具トラブル
(3)モンスター襲撃の夕べ(前)
(4)モンスター襲撃の夕べ(後)
(5)謎は続く、どこまでも

◆part.09「因縁の発生せし処*1」

(1)夜明け前の地下牢より
(2)天球《暁星(エオス)》の空の下
(3)容疑者たちの証言
(4)紫金の色のファム・ファタル
(5)秘密会談な昼食会

◆part.10「因縁の発生せし処*2」

(1)謎と黙示のスクランブル(前)
(2)謎と黙示のスクランブル(後)
(3)ささやかな突破口
(4)正解と誤解が行き違って決闘
(5)もうひとつの過去の情景

◆part.11「深く沈める謎の通い路*1」

(1)けぶり降りしきる雨が下
(2)違和感に満ちた光景
(3)ランチトーク:噂話を小耳に挟む
(4)予期せぬ遭遇そして尾行
(5)怪しき行き先を突き止めて
(6)大暴走と大脱出

◆part.12「深く沈める謎の通い路*2」

(1)謎の少年、遂に現る
(2)地上の騒動、地下の路道
(3)不意打ちの衝撃と疑惑
(4)事実と真実の地下迷宮
(5)汝が心いずこに在りや
(6)表面化した事しない事
(7)最初の、かの日の目撃談

◆part.13「もつれた意図と謎の追跡*1」

(1)手術、或いは高難度クエスト
(2)宿業の縁は今も巡りて
(3)魔法使いと魔法道具
(4)中庭広場、再会と奇遇と困惑と
(5)アンティーク魔法道具のミステリー

◆part.14「もつれた意図と謎の追跡*2」

(1)晴れた昼下がりの笑劇(前)
(2)晴れた昼下がりの笑劇(後)
(3)追憶は夕べの風と共に(前)
(4)追憶は夕べの風と共に(後)
(5)星に願いを、裏の高難度クエスト

◆part.15「予兆:風雲、急を告げる」

(1)目下の問題点の提示と検討
(2)古代遺物《雷撃扇》
(3)窓の外には怪しい人影
(4)ラウンジ:もうひとつの邂逅(前)
(5)ラウンジ:もうひとつの邂逅(中)
(6)ラウンジ:もうひとつの邂逅(後)

◆part.16「かく示された連鎖*1」

(1)朝の会話:選択と行動が分けたもの
(2)容疑者たちの証言のおさらい
(3)王妃の中庭:密室の答え
(4)再びの地下牢
(5)地下牢:前哨戦(前)
(6)地下牢:前哨戦(中)
(7)地下牢:前哨戦(後)

◆part.17「かく示された連鎖*2」

(1)今ひとたびの邂逅と分岐
(2)追いつ追われつ(前)
(3)追いつ追われつ(後)
(4)大広間:右や左の緒戦展開(前)
(5)大広間:右や左の緒戦展開(後)
(6)入れ替わり立ち替わり(前)
(7)入れ替わり立ち替わり(後)

◆part.18「凶星乱舞曲」

(1)怪しすぎる控え室
(2)注文の多い曲がり角(前)
(3)注文の多い曲がり角(後)
(4)尾行する者、問答する者
(5)にわか裂け目を分け出でし
(6)天窓の上と下、四方(よも)の対決(前)
(7)天窓の上と下、四方(よも)の対決(後)

◆part.19「敷波の行方*1」

(1)対決の後のミッシング・リンク(前)
(2)対決の後のミッシング・リンク(後)
(3)移動は捕り物を添えて(前)
(4)移動は捕り物を添えて(後)
(5)捕り物の残りと、その後
(6)表と裏の時系列(前)
(7)表と裏の時系列(中)
(8)表と裏の時系列(後)

◆part.20「敷波の行方*2」

(1)奪い、また与えしもの(前)
(2)奪い、また与えしもの(後)
(3)虚実の狭間の結節点(前)
(4)虚実の狭間の結節点(後)
(5)暮れなずむ二重の情景(前)
(6)暮れなずむ二重の情景(後)
(7)それぞれの岸辺
(8)名も無き補遺

*****

【妖怪隠密・猫天狗が笑う!~ウサミミ地蔵の不可思議を起こせし事】

道照(どうしょう)は、豪雪地帯の山腹にポツンとある寺社で修行する青年僧だ。師匠と兄弟子は、お国のお殿様からの急な仕事の依頼で山を降りており、道照が一人で留守番をしている。静かな留守番の日々…の筈だったが、その日、吹雪の夜が明けると――山の方からデカい雪玉が転がって来て、お堂に突っ込んで来たのだ!その雪玉の正体は…そして、続いて寺社の居候となった謎のウサミミ少女の背後には、何やら不穏な事情があるようで…?!

【妖怪探偵・猫天狗が飛ぶ!~波打ち際の"禊"事件】

「あなたの死亡原因は?」と聞かれた。しかも死亡報告書によれば「不明ながら殺人の可能性あり」なる追記項目があるそうだ。この事実に納得できない古代博士は、99歳の老体にむちうって自分の死亡原因の解明に乗り出した。霊体になった古代博士の協力者は、妖怪変化・6本の尾を持つ猫天狗。猫天狗は、古代博士を助けて、八面六"尾"の大活躍をする!

【妖怪探偵・猫天狗が走る!~ご近所様の殺人事件】

目暮啓司(めぐれ・けいじ)は天才プロフェッショナルな空き巣だ。今日のターゲットに定めたのは、閑静な住宅街。いつものように人通りが少なくなる時間帯、目暮啓司はサラリーマンに変装し、住宅街に乗り込んだ。ふとしたことで、ある会話をこっそりと見聞きする目暮啓司。その後ろでは、奇怪な灰色ネコが金色の目をピッカピカと光らせていた!次々起こる想定外の出来事の末に、何故か目暮啓司はカレーをご馳走になったが…その時、近所の家から叫び声がした。「人殺しだ!」殺人事件発生か?!

*****

《おまけ》

ラテン語の格言で、気に留まったものをメモ。

Omnia fert aetās,animum quoque. 歳月は全てを奪い去る、そして記憶をも。―ウェルギリウス「牧歌」
Bonī improbīs, improbī bonīs amīcī esse nōn possunt. 良き人々が不正なる人々の友人であること、不正なる人々が良き人々の友人であることはありえない。―キケロー「友情について」

井筒俊彦氏の、気になる文章をメモ。

いつ、どこからともなく、これという理由もなしに、突如として吹き起る風のように、こころの深層にかすかな揺らぎが起り、「念」すなわちコトバの意味分節機能、が生起してくる、という。「念」が起る、間髪を入れず「しのぶのみだれかぎりしられ」ヌ意識の分節が起る、間髪を入れず千々に乱れ散る存在の分節が起り、現象世界が繚乱と花ひらく。意識分節と存在分節との二重生起。―井筒俊彦『意識の形而上学』

以上であります