2024年9月の時事情勢メモ
■岸田内閣が総辞職 首相、在職1094日で幕(時事通信2024.10.01)
岸田内閣は1日午前の閣議で総辞職した。2021年10月に就任した岸田文雄首相の在職日数は1094日で、戦後歴代8位が確定した。総辞職に当たり、首相は「わが国は内外ともに正念場を迎えている。新たな内閣の下で、日本の未来を切り開く重要政策が力強く進められることを願ってやまない」などとする談話を出した。談話ではまた、「『信頼と共感』を得られる政治の実現が岸田政権の原点で、一貫して持ち続けてきた決意だ」と強調。「自民党の政治資金を巡る問題に端を発し、信頼を揺るがす事態を招いたことは遺憾だ」と振り返った。首相の在職日数は今年4月に橋本龍太郎氏の932日を抜き単独8位になった。解散した自民党宏池会(旧岸田派)出身の首相では、創設者の池田勇人氏の1575日に次ぐ。首相は閣議に先立ち、住まいだった首相公邸を後にし、午後に首相官邸で職員から見送りを受けた。
■衆院選10月27日投開票検討-副総裁に菅氏、総務会長に鈴木氏-自民党の石破新総裁(時事通信2024.09.29)
自民党の石破茂新総裁は29日、衆院選について最も早い日程で「10月15日公示-27日投開票」とする方向で調整に入った。複数の関係者が明らかにした。新政権人事では党副総裁に菅義偉前首相75を固め、総務会長に鈴木俊一財務相71を起用したい考え。後任の財務相に加藤勝信元官房長官68が固まった。石破氏は30日に新たな党執行部を決定。臨時国会が召集される10月1日の首相指名を経て、同日中に石破内閣を発足させる方針だ。衆院選に関し、石破氏は29日のNHK番組で、10月中の投開票について「いろいろな可能性は否定しない」と発言。フジテレビ番組では「早ければ早い方がいい」と語った。石破氏は10月6-11日にラオスの首都ビエンチャンで開催される東南アジア諸国連合ASEAN関連首脳会議に出席する意向も示した。
(コメント:人事とか「天の配剤」というのは不思議…と思案しつつ。岸田政権は、すごくたくさんの課題を超・高速でこなすという驚くべき仕事ぶりでしたが、なおも問題が山積みな此の頃「この期間の日本において必要な人材を用意した」というような運行を感じるところ。アメリカ大陸と中華大陸の混沌が進んでいて、この辺りが目に見えて揺らぐのかも)
■自民 石破茂新総裁誕生 海外や経済界などの反応(NHK2024.09.28)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240927/k10014593981000.html(適宜抜粋メモ)
●中国外務省「中日関係が長期的に安定して発展することは、両国民の根本的な利益に合致し唯一の正しい選択だ。中国に対する客観的で正確な認識を確立し、前向きで理性的な対中政策が行われることを望む」、石破氏が2024年8月、台湾を訪れて頼清徳総統と会談したことについて「中国は日本の政治家が台湾を訪れることに一貫して断固反対で、この立場は明確だ(※2024.08.12-13、石破元幹事長ら超党派の議員グループが台湾で蕭美琴副総統と会談。13日は頼清徳総統と会談。台湾有事などについて意見を交わす)
●台湾頼総統SNS「民進党と自民党には深い交流と友好関係がある。石破総裁のリーダーシップのもと、両党のさまざまなレベルの交流と協力がさらに深まることを期待している」、台湾外交部ホームページ声明「石破総裁が率いる自民党が台湾と日本との包括的で実質的な関係をともに促進し、インド太平洋地域の平和と安定、繁栄を守っていくことを期待している」
●韓国大統領府「新たに発足する日本の内閣と緊密に意思疎通しながら、韓日関係の肯定的な流れを続けていくため、引き続き協力していく。両国は自由、人権、法の支配の価値を共有し、安全保障や経済、地球規模の課題で共同の利益を追求する最も近い隣人でありパートナーだ。両国が前向きな姿勢で未来志向的な関係を発展させるために、ともに努力することを期待している」
●経団連の十倉会長「石破氏は地方創生や防衛分野をはじめとする幅広い政策に精通しており、経験豊富な政治家だ。変革を推し進めるにふさわしいリーダーといえ、その手腕に大いに期待する」
●日本商工会議所の小林会頭「石破氏は政策通で議員の経験も長く、さまざまな課題から逃げずに正面から取り組む姿勢を評価してきた。これから安定的な政策運営をお願いしたい」地方の活性化が進むことに期待
●経済同友会 新浪代表幹事「政治資金問題に端を発する自民党への不信感の払拭にはつながらなかった。新総裁には政治資金規正法のあり方をはじめとする『政治とカネ』の問題に決着をつけるべくリーダーシップを発揮していただきたい」
●日本取引所グループの山道裕己CEO「日本は過去20数年間にわたってデフレに悩んできたが、安倍・菅・岸田の3政権のさまざまな努力によって、賃金と物価の好循環に入っているかを確認しようというところまできている。新しい総裁もその認識は持っているはずで、日本を前に進める政策の継続や新しい施策に期待している」
●日本郵政の増田寛也社長「今、日本が抱えている問題は外交・安全保障、デフレ経済からの脱却、財政、社会保障の持続可能性の確保など多岐にわたる。こうした問題について骨太な大きな絵を描いて、強力なリーダーシップを取って国を導いていただきたい。地方の問題に非常に詳しい方なので、これまでの知見や感覚を生かして国をリードしていただくことを期待している」
■マンガで読む総裁選(赤松健議員による漫画)
https://www.jimin.jp/sousai24/manga/(第0話~第7話、完結済)
■「元日の地震で被害拡大」中小河川の多さも一因に-専門家指摘-能登大雨(時事通信2024.09.26)
石川県・能登半島北部の記録的な大雨では、土砂崩れや河川の氾濫が相次ぎ、多くの死傷者が出た。専門家は「元日の地震の影響でより被害が広がった」と分析。能登半島の河川の特徴など複合的な要因が重なった可能性を指摘した。東京理科大マルチハザード都市防災研究拠点長の二瓶泰雄教授は「一般論として、地震が起きると地盤が緩み、土砂災害のリスクが高まる」と説明。「河川の護岸や堤防が被災して仮復旧のままであれば、浸水の被害を受けやすくなっていた恐れもある」と話す。今回の大雨で、能登半島で氾濫した河川は23に上る。二瓶教授は同地域の河川について「上流から下流までの距離の短い中小河川が多い」との特徴を挙げ、「上流で土砂崩れが起きると土砂と流木がそのまま海に向かい、河口付近の家屋を巻き込む。土砂崩れは小さい河川であるほど影響が大きい」と述べた。その上で、「大雨単独でも大きな被害になったと思うが、元日の地震がより被害を拡大させたのでは」と指摘。「今後も小雨で河川の水位が上がる可能性がある。10月ごろまでの秋雨前線や台風に伴う雨に注意してほしい」と呼び掛けた。
■DMMビットコインに改善命令-暗号資産、巨額流出-金融庁(時事通信2024.09.26)
金融庁は26日、暗号資産(仮想通貨)交換業のDMMビットコイン(東京)に対し、資金決済法に基づく業務改善命令を出した。同社は5月に当時の価値で約482億円に相当する暗号資産ビットコインを流出させた。改善命令では、流出に至った具体的な事実関係がいまだに明らかになっていないとして、さらなる原因究明を求めたほか、システムリスク管理体制の強化や経営責任の明確化を指示した。同社は5月31日、不正流出を検知。金融庁は同法に基づく報告徴求命令を出していた。
■インドネシア、TPPに加盟申請(時事通信2024.09.26)
インドネシア政府は26日までに、環太平洋連携協定TPPへの加盟を申請したと発表した。加盟までには少なくとも2年以上かかる見通し。加盟が認められれば、輸出や海外からの直接投資が増加し、国内総生産GDPが約16億ドル=約2300億円押し上げられる見込みだという。
■元タレント羽賀研二容疑者ら逮捕 虚偽登記の疑い-愛知県警(時事通信2024.09.25)
虚偽の不動産登記をし、強制執行を妨害したなどとして、愛知県警は25日、強制執行妨害目的財産損壊(仮装譲渡)などの容疑で、元タレント羽賀研二(本名・當真美喜男)容疑者63=沖縄県北谷町=ら7人を逮捕した。他に逮捕されたのは、特定抗争指定暴力団山口組弘道会系組長松山猛69=名古屋市中村区羽衣町、司法書士野崎史生57=同市名東区一社=両容疑者ら。県警はいずれの認否も明らかにしていない。野崎容疑者は日本司法書士会連合会の副会長。7人の逮捕容疑は、2023年6月22日、羽賀容疑者が所有する北谷町の不動産について、同容疑者が代表を務める会社に所有権が移転したとする虚偽の登記をし、強制執行を妨害するなどした疑い。県警によると、羽賀容疑者の有罪が確定した詐欺事件を巡る民事訴訟で、17年に約4億円の支払い命令が確定。この強制執行を逃れる目的だったとみられる。
(コメント:反社会的勢力と結託して稼ぐ法匪。社会構造のゆがみが生み出したジキルとハイド。この類の「濡れ手に粟」小遣い稼ぎに手を染める士業はとても多いという話。政界に足を踏み入れたセレブな左派弁護士の、裏の顔とか。社会の闇の大掃除は進行中の様子)
■上川外相、男児刺殺で処罰要求 中国、沈静化に躍起(時事通信2024.09.24)
上川陽子外相は23日(日本時間24日)、訪問先の米ニューヨークで中国の王毅共産党政治局員兼外相と約1時間会談した。広東省深セン市で日本人男児が刺殺された事件について、会談時間の多くを割いて協議。上川氏が容疑者の厳正な処罰を申し入れたのに対し、王氏は日本側の「冷静な対応」を求めた。事件は日本人学校の10歳の男児が登校中に男に刃物で刺され死亡した。動機や背景は明らかになっていない。上川氏は、犯行の動機など事実の解明を急ぐよう強く要求。邦人の安全確保のため、具体的措置を講じるよう求めた。根拠のない悪質で反日的なSNSの投稿などに関し、取り締まりを徹底することも申し入れた。これに対し王氏は「われわれも目にしたくない偶発的な個別事案であり、法律にのっとり処理していく」と説明。中国外務省によると、王氏は「政治問題化と事態の拡大を避けるべきだ」とも訴え、日本側に「冷静かつ理性的」な対応を求めた。中国側が事態の沈静化に躍起になるのは、中国国内の「反日感情」と事件が関連付けて受け止められれば、政治問題化し日中関係に深刻な打撃を与えかねないためだ。官邸関係者は「対応を誤れば取り返しがつかないと中国も分かっている」と指摘する。
■立民新代表に野田元首相 24日、役員人事-決選投票で枝野氏破る(時事通信2024.09.23)
立憲民主党代表選は23日、東京都内で開かれた臨時党大会で投開票され、決選投票の結果、野田佳彦元首相67が枝野幸男元代表60を破り、新代表に選出された。任期は2027年9月末まで。この後に演説した野田氏は党役員人事の骨格を24日に決める方針を示し、幹事長などの人選に着手した。(中略)記者会見では次期衆院選の目標として「自公過半数割れに追い込む。野党の議席を最大化する」と強調。「可能な限り有権者が自民にペナルティーを与えられる環境をつくるのが使命だ」と述べ、自民派閥裏金事件関係議員の選挙区を中心に候補者上積みを図る考えを示した。その上で野党間の候補者調整に向けて「誠意ある対話を続けたい」と語った。役員人事については「私にない刷新感をどうつくるかが重要な観点だ」と指摘。代表選で支援を得た小沢一郎衆院議員の処遇に関しては「適材適所の観点でやりたい」と述べるにとどめた。代表選は泉健太前代表50の任期満了に伴うもので、野田、枝野、泉各氏と吉田晴美衆院議員52の4人がポイント制で争った。野田氏は1回目の投票でトップになったが過半数に届かず、2位の枝野氏と決選投票となった。決選投票の結果は野田氏232ポイント、枝野氏180ポイントだった。
■スリランカ、新大統領が就任-経済再生が課題、総選挙実施も(共同通信2024.09.23)
21日投票のスリランカ大統領選で野党党首アヌラ・ディサナヤカ氏55が初当選し、23日に就任した。財政破綻した国の経済再生が最大の課題。安定した政権運営のため早期に議会解散、総選挙を実施する意向だ。任期は5年。ディサナヤカ氏は最大都市コロンボで演説し「多くの困難に直面する国を引き継いだ。この危機は政府や政党、個人だけでは克服できない」と国民に結束を求めた。ディサナヤカ氏は左派勢力・人民の力NPPを率いる人民解放戦線JVPの党首。NPPは議会(一院制、225議席)に3議席のみ保持している。選挙戦では経済危機への対応が争点になった。ウィクラマシンハ前大統領は国際通貨基金IMFの支援を取り付けて緊縮財政を進めたが、増税で国民の負担が増し、支持が伸び悩んだ。ディサナヤカ氏はIMFと支援条件を再交渉すると主張。食品や生活必需品の課税免除や汚職対策も進めると公約し、ウィクラマシンハ氏への批判票を取り込んだ。
■岸田首相、最後の訪米スタート-クアッド・未来サミット出席(時事通信2024.09.22)
岸田文雄首相は21日、政府専用機で米東部ペンシルベニア州のフィラデルフィア国際空港に到着した。デラウェア州ウィルミントン近郊で日米豪印4カ国の枠組み「クアッド」の首脳会議に出席。その後、国連総会開催中のニューヨークに移り、地球規模の課題を議論する「未来サミット」で演説する。24日に帰国する。首相は10月1日に退陣する見通しで今回の訪米が在任中最後の外国訪問となる。同盟・同志国と協力を確認し、訪米の成果を新政権に引き継ぎたい考えだ。首相は出発前、首相公邸で記者団に対し「クアッドで自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた協力を一層深化させたい」と強調。「未来サミットでは平和で自由で豊かな世界の未来に向けた考え方を発信する」と語った。ウィルミントンはバイデン米大統領の地元。到着後、首相は大統領と同氏の私邸で会談した。
■共同輸送へ実証実験 24年問題に対応-東北の企業が研究会(時事通信2024.09.21)
東北地方でスーパーを展開する小売業など15社が20日、物流関連の課題やその改善策を考える「東北物流みらい研究会」を発足させた。同日の初会合では、ドライバーの残業時間に上限規制が適用されることで、物流停滞が懸念される「2024年問題」への対応を議論。運転手の待遇改善に向けて連携していくことなどを確認した。今後は、共同輸送に向けた実証実験にも取り組む。(中略)野村総合研究所が昨年1月に発表した試算によると、24年問題に伴うドライバー不足などにより、30年に東北地方では41%の荷物が運べなくなる恐れがあるという。
■一般財団法人日本パスツール研究所と、医薬品・ワクチン開発等に関する研究連携協定MOUを締結
https://www.nibiohn.go.jp/information/nibio/2024/09/009309.html(NIBIOHN2024.09.20)
弊所は、令和6年9月20日付で、微生物・感染症分野において世界を牽引してきた一般財団法人日本パスツール研究所と、医薬品・ワクチン開発等に関する研究連携協定(Memorandum of Understanding,MOU)を締結しました。世界に30以上の拠点を有するパスツール研究所と連携することで、弊所の研究リソースや研究成果を世界に還元するとともに、研究者により多くの機会を提供する契機といたします。また、今後、弊所の有する霊長類医科学研究センター等の生物資源研究や健康・栄養に係る研究を軸に日本パスツール研究所との研究連携を推進して参ります。
■日中、水産物禁輸緩和へ調整 IAEAの監視強化(時事通信2024.09.20)
東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を受けて中国が続ける日本産水産物の禁輸を緩和する方向で日中両政府が調整を進めていることが分かった。複数の日本政府関係者が20日、明らかにした。中国も加わる国際原子力機関IAEAによる処理水の監視モニタリング体制を強化し、中国側の懸念に応える。岸田文雄首相が20日午後、IAEAのグロッシ事務局長と電話で会談し、監視体制の拡充で合意する見通し。日中両政府はこれを受け、輸入再開に向けて調整を加速する。首相官邸幹部は「中国側の要請を受け、IAEAと対応の強化で合意する」と語った。
(コメント:時期的に、中国南部・広東省深セン市で9月18日に起きた日本人男児刺殺事件とのバーター取引のような雰囲気。カネで解決する形。ではあるが、これまでの上海派の暗躍と反日教育の影響も大きいのでは。中国経済が此処まで悪化していなければ、「無敵の人」が出ない程度には社会の雰囲気も治安も保たれていたかも知れない。いずれにしろご冥福を祈るのみであります)
■イスラエルが爆発物仕込んだか ヒズボラの通信機器-米報道(時事通信2024.09.18)
米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は17日、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラのメンバーらの携帯通信機器が爆発したことに関しイスラエルが事前に少量の爆発物を仕込んでいたと報じた。機器は台湾製で、ヒズボラ側に渡る前に爆発物が埋め込まれた可能性がある。同紙によると、通信機器はヒズボラが台湾メーカー「ゴールド・アポロ」に注文したポケベル。だが、レバノンに輸入される前にイスラエル側が機器に手を加えたとみられ28-56グラムの爆発物が電池脇に埋め込まれ、遠隔操作可能な起爆装置も取り付けられていた。
■台湾メーカー、製造を否定 レバノンで爆発のポケベル(時事通信2024.09.18)
レバノン各地で起きたポケベル型通信機器の連続爆発で、製造元と報じられた台湾メーカー「ゴールド・アポロ」は18日「製造に関わっていない」と否定する声明を発表した。アポロ社は、爆発したポケベルの機種は同社が商標ライセンス契約を結ぶ欧州企業「BAC」が製造したものだと説明し「わが社は一貫して関連法規を順守している」と強調した。中央通信によれば、BAC社はハンガリーにある。
(コメント:サプライチェーン安全保障は注目トピック。セキュリティ対策の見直しになる事態。「イスラエル工作員が台湾サプライチェーンへ食い込んで破壊工作できた」「台湾は破壊工作員を管理・排除する能力が無く信頼できない窓口であった」とすると、今後、台湾はこの類の供給網から排除され、同類の仕事や注文が来なくなる可能性がある。…この件にかかわった、ナゾ諜報組織・破壊工作員が、表で「我々は無関係である」と主張し、その裏で「我々はこんな仕事も可能だ」と裏ルート営業攻勢および威嚇してる?と想像すると、「自分のやってる事わかってる?」とか結構ゾッとする。今まで吸い込んで貯め込んだカネは潤沢にある様子だけど、今後はどうなるか不明)
■ヒズボラのポケベル爆発、イスラエルが供給網に潜入・工作か(時事通信2024.09.18)
レバノン各地で17日、イスラム教シーア派組織ヒズボラのメンバーらが使用しているポケットベル(ポケベル)型の小型通信機器が相次いで爆発した事件について、アナリストらは、イスラエルの情報当局が通信機器の供給網に潜入し、配送前の機器を改ざん、任意の時間に爆発するよう設定したとの見方を示した。レバノン各地でヒズボラの拠点を標的とした前例のない同時攻撃で、少なくとも9人が死亡、約2800人が負傷。被害者の中には、ヒズボラを支援しているイランの駐レバノン大使も含まれていた。ヒズボラは内部の通信手段として、セキュリティー上の理由から、スマートフォンよりもポケベルの使用を好むことが知られていた。ヒズボラに近い情報筋は匿名を条件にAFPの取材に応じ「爆発したポケベルは、ヒズボラが最近輸入した通信機器1000個の一部」で「出荷元で破壊工作が行われたとみられる」と語った。ベルギー・ブリュッセルに拠点を置く軍事・安全保障アナリストのエリヤ・マグニエ氏は、「イスラエルがポケベルの新たな配送分に起爆スイッチを埋め込むためには、これらの機器の供給網にアクセスする必要があっただろう」と指摘する。同氏はさらに、機器を販売した第三者がイスラエル当局によって用意された「情報機関のフロント」だった可能性を示唆した。米シンクタンク「中東研究所」のチャールズ・リスター氏は、「これは単にリチウム電池が異常な負荷をかけられ、安全機構が無効化されたというだけではない。小型のプラスチック爆薬が電池と共に組み込まれ、通話や送信によって遠隔操作で起爆するように仕組まれていたことはほぼ確実だ」と分析。イスラエルの対外特務機関「モサドが供給網に侵入した」結果だと結論付けた。米中央情報局CIAの元アナリストで、米シンクタンク「ディフェンス・プライオリティーズ」に所属するマイク・ディミノ氏も、負傷した被害者の画像から判断して、電池の過熱よりも、機器内部に「非常に小さな爆発物」が埋め込まれていた可能性が最も高いと述べた。同氏はX旧ツイッターで「これは伝統的な破壊工作作戦だ」と投稿。こうした作戦は「数か月、場合によっては数年」を要すると付け加えた。
■日本に空中給油機売却 9機分、5800億円-米政府(時事通信2024.09.14)
米政府は13日、日本政府に対する空中給油機とその関連機器の売却を承認し、議会に通知したと発表した。総額は41億ドル(約5800億円)に上る。発表によると、売却対象は最大9機の最新鋭の空中給油機「KC46A」など。米政府は「日本の空中給油能力を向上させ、地域における脅威に対する抑止力強化につながる」と説明している。
■物流自動化に「リニアモーター」技術 豊田織機と新興連携(日本経済新聞2024.09.12)
豊田自動織機はスタートアップ企業と連携し物流の自動化支援を本格化する。省電力に役立つリニアモーター技術を使った倉庫の導入を設計したほか、中国の物流機器メーカーの製品の取り扱いも始める。新興勢の独創的な技術を活用することで、得意の製造現場だけでなくオフィスやアパレルなど多様な物流現場の自動化需要を取り込む。
■原油安、ウクライナ侵攻前水準に 貿易赤字・円安に歯止め(日本経済新聞2024.09.12)
原油の欧州指標が2022年2月に始まったウクライナ戦争前の水準に戻った。世界的な景気減速で供給過剰になるとの見方から下落基調になっている。貿易赤字の拡大と1ドル=150円を超える円安進行を生んだ悪循環にも、歯止めがかかる可能性がある。日本経済全体にとってプラスとなる。ガソリン価格を抑える政府の補助金政策の「出口」もようやくみえてくる。
■大麻の使用罪、12月施行 成分含む医薬品、可能に(共同通信2024.09.12)
大麻を「麻薬」に位置付け、他の規制薬物と同様に使用罪の適用対象とする大麻取締法と麻薬取締法の改正法について、厚生労働省は12日、施行日を12月12日と明らかにした。改正法では、大麻由来成分を含む医薬品の使用禁止規定を削除。安全性と有効性が確認されたものに限り、医療分野で活用できる。改正法では、大麻と、有害な大麻由来成分テトラヒドロカンナビノールTHCを麻薬と位置付けた。大麻の不正所持や使用は麻薬取締法違反で7年以下の懲役となる。現状は所持や栽培などが大麻取締法で禁止されているが使用罪はない。大麻由来成分を含む医薬品は、痛み止めなどに使われる他の麻薬と同様に免許制度の下で管理し、流通や使用ができるようになる。改正法は昨年12月6日に成立、同月13日に公布された。大麻を巡っては、使用罪がないことで若年層の乱用が拡大しているという指摘があった。欧米では大麻由来成分カンナビジオールCBDを含む難治性てんかん治療薬が薬事承認されており、患者団体などが国内でも使えるよう要望していた。
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■ドイツ激震、VW工場閉鎖は「氷山の一角」-工業力衰退の象徴に(ブルームバーグ2024.09.06)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-09-05/SJBN5TT0AFB400
独最大のメーカーによる工場閉鎖、ドイツにとって大きな痛手/ドイツは長年にわたり競争力を失い続けている-ING/VWによる衝撃的な発表の直前には、旧東ドイツ地域2州の選挙で極右勢力が大勝し、政治的な警鐘が鳴らされていた。ドイツ最大のメーカーが工場閉鎖という引き返せない「ルビコン川」を渡ろうとしていることで、ドイツは工業力衰退という物語の中で最も象徴的な瞬間に直面している。VWの発表は、ビジネスの現実を遅ればせながら認識したというだけではない。自動車大国としてのドイツのイメージと、かつて輸出世界一だった経済への打撃だ。「ドイツは長年にわたり競争力を失い続けており、これがかつての独経済の至宝VWにも影響を及ぼしている」
■VWがドイツ国内工場の閉鎖検討、実施なら史上初-コスト削減で(ブルームバーグ2024.09.02)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-09-02/SJ6S8YDWRGG000
VWの計画、実施となればショルツ政権にとって新たな打撃に/VWは29年まで雇用を保障するという労組との協定打ち切りも目指す/ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲンVWは、一段のコスト削減を目指し、ドイツ国内の工場閉鎖を検討している。実際に国内工場閉鎖となればVWとしては初めてで、ショルツ政権にとって新たな打撃となりそうだ。VWの2日発表によれば、検討中の措置はVWブランドのほか他のグループ企業も対象。工場閉鎖のほか2029年まで雇用を保障するという労働組合との協定の打ち切りも目指している。ドイツ国内の工場閉鎖となれば、87年に及ぶVWの歴史において初めてとなり、労組と衝突することが予想される。VWのオリバー・ブルーメ最高経営責任者CEOは発表文で「経済環境は一段と厳しさを増しており、新たなプレーヤーが欧州に参入してきている」と説明。「ビジネスを行う場所としてのドイツは、競争力という点でさらに後れを取りつつある」と記した。VWは賃金協定の廃止と並行して、ドイツ国内の乗用車工場少なくとも1カ所と部品工場1カ所の閉鎖を検討している。VWは世界全体で約65万人を雇用しており、うちおよそ30万人がドイツ国内で働いている。同社監査役会の議席の半分は労働者代表が占めており、株式20%を保有するニーダーザクセン州は労組側につくことが多い。
■ドイツの州議会選、右派が第1党 反移民、国政与党は大敗(共同通信2024.09.02)
ドイツ東部テューリンゲン州で1日、州議会選が実施され、移民・難民排斥を掲げる右派「ドイツのための選択肢AfD」が第1党となった。州議会レベルでAfDが第1党となるのは初めて。ショルツ首相の中道左派、社会民主党SPDなど国政連立与党はいずれも大敗した。単独で過半数に達する党はなく、連立交渉が焦点。AfDによる州政権発足の可能性は低そうだ。欧州で広がる右傾化がドイツでも強まっている。今回の州議会選は来年9月の総選挙の前哨戦ともなり、既成政党は危機感を募らせている。同じく1日にあった東部ザクセン州の州議会選では、国政で保守野党のキリスト教民主同盟CDUが首位に立ち、AfDは僅差で第2党。両州は旧東ドイツ地域で、東西統一からほぼ34年を経ても旧西ドイツ地域との経済格差を抱える。移民に寛容な政策で国民の生活をないがしろにしているとの反発は大きく、政権や既成政党に対する不満の受け皿としてAfDが伸長してきた。
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■USスチール、日鉄による買収不成立なら解体に直面か-アナリスト(ブルームバーグ2024.09.07)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-09-07/SJEMX2T1UM0W00
米国内の同業やプライベートエクイティーが買い手になる可能性/USスチール全体を買収する企業がいるとは考えにくい-アナリスト/米鉄鋼大手USスチールは、日本製鉄による141億ドル=約2兆円の買収が不成立となれば解体、売却される可能性がある。米国の代表的企業の一つであるUSスチールへの買収計画の紆余曲折を見たアナリストらはこう受け止めている。日鉄による買収は対米外国投資委員会CFIUSの審査対象となっており、バイデン米大統領はCFIUSの決定が自身に伝えられ次第、阻止する計画だとブルームバーグは今週報じた。取引の行方はまだ不透明だ。今週これまでの時点でCFIUSはこの件をバイデン大統領に報告していない。バイデン氏はかねて、USスチールが米国国内で所有運営されるべきだと公言しており、阻止する考えだと言われているが、ホワイトハウスは阻止を公に表明してはおらず、時期も示していない。日本の政府高官は、問題が解決されることを期待していると語っている。アナリストによれば、仮に取引が阻止された場合、USスチールは売却プロセスを再開せざるを得なくなる。今回は会社全体の買収をいとわない企業がいるとしても、それが誰なのかは分からないという。CRUグループのプリンシパル鉄鋼アナリスト、ジョシュ・スポアーズ氏「現在のような状況でUSスチール全体を買収する鉄鋼企業がいるとは考えにくい。入札者によって分割されることになるかもしれない」と指摘。USスチールの資産に対して入札するのは、プライベートエクイティー(PE,未公開株)投資会社や他の国内鉄鋼メーカーなど多岐にわたる可能性があると付け加えた。USスチールがアーカンソー州に持つ「ビッグ・リバー・スチール」として知られる最先端の電炉ミニミルは、間違いなく最も価値のある資産だ。キーバンク・キャピタル・マーケッツのアナリスト、フィリップ・ギブズ氏によれば、公害の少ない製造工程に積極的に投資しているニューコアやスチール・ダイナミクスなど米鉄鋼メーカーが、同工場の買い手になる可能性があるという。ニューコアとスチール・ダイナミクスは、ブルームバーグによるコメントの要請にすぐには返答しなかった。一方、組合が運営する伝統的な高炉施設は、売却の見通しを悪化させるUSスチールの最近のコメントからみて、魅力に乏しい可能性がある。デービッド・ブリット最高経営責任者CEOは4日、日鉄との取引が不成立なら、同社は高炉設備から大きくシフトするだろうと述べた。ギブズ氏は「今後5年から10年間、競争力を維持するため高炉資産への投資が必要であることを、彼らは事実上認めている。こうした資産の買い手は何らかの取引をすることになるだろう」と予想した。USスチールは日鉄との取引が頓挫した場合の代替案についてそれ以上のコメントを出さなかった。日鉄のコメントは得られていない。
■日本製鉄、米に生産維持確約か USスチール買収で報道(共同通信2014.09.06)
米鉄鋼大手USスチールの買収を目指す日本製鉄が、買収後も鉄鋼生産量を維持することなどを確約する書簡を米政府に送っていたと、ロイター通信が5日報じた。買収でインフラなどへの鉄鋼供給が減り、安全保障上の問題が生じうるとの米政府の懸念を払拭する狙いで、協定を結ぶことも提案しているという。ロイターによると書簡は3日付。米国への投資を審査する省庁横断の対米外国投資委員会CFIUSに送付した。バイデン大統領は買収阻止に向けた最終調整に入っているとされ、近くCFIUSの勧告を踏まえて買収の阻止を打ち出すとみられる。
(コメント:日米離間勢力が熱心に介入している問題。メディア総動員で、アメリカ国民感情をあおりまくっている。大統領候補者たちが「USスチール買収」に関する世論炎上を無視できず、アメリカ大統領選挙の具にしてしまった事は、日米関係において、後々まで歴史的に禍根を残す見込み。それが、いまなお「黄禍論」「白人至上主義」を正義とする日米離間勢力の狙いであると思われる。台湾有事、半島有事、中国の軍事行動などは、日米離間の隙をつく形で発生する可能性。メディアや政治インフルエンサー、政治ブロガーなど大声の類の扇動に乗せられて、政治家も国民も一体となって、国家を迷走させる…衆愚政治とは、このこと)
■日韓両政府「第三国有事で自国民退避の場合に協力」覚書へ調整(NHK2024.09.05)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240905/k10014572361000.html
日韓両政府は、第三国で有事などが起き、それぞれ自国民を退避させる場合に、互いに協力していくことを確認する覚書を交わす方向で調整しています。首脳間の相互往来「シャトル外交」の一環で、岸田総理大臣は6日から韓国を訪問し、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領と首脳会談を行う予定です。関係者によりますと、これに伴い日韓両政府は、第三国で有事などが起き、それぞれ自国民を退避させる場合に、互いに協力していくことを確認する覚書を交わす方向で調整を進めています。日本が他国との間で第三国からの退避に関する覚書を交わすのは初めてだとしています。有事などを受けた現地からの自国民の退避をめぐっては、これまでも関係国どうしで航空機や車両を相互利用する取り組みなどがそのつど柔軟に行われてきていて、日韓両国も去年のアフリカ・スーダン情勢の悪化や中東情勢の緊迫化に際し協力し合いました。日本としては、韓国との間でこうした協力を明確な仕組みに位置づけて運用することで、両国の関係改善の流れをより強めるねらいがあるものとみられます。
■北朝鮮、日本の朝鮮総連に対し韓国人との交流断絶指示-韓国メディア(日テレ2024.09.04)
https://news.ntv.co.jp/category/international/4128eb5731114a17a666017ea23240b8
北朝鮮が、日本の朝鮮総連=在日本朝鮮人総連合会に対し、韓国人と交流を事実上、断絶するよう求める指示を出していたと、韓国メディアが伝えました。韓国の大手新聞社・東亜日報は4日、北朝鮮当局が朝鮮総連に対して、韓国との統一に関するすべての活動を中止するよう指示を下したと報じました。これは去年12月、金正恩総書記が韓国をめぐって「敵対的な国家関係」と強調し、南北統一をめぐる協議に応じない姿勢を示したことが影響しているとみられます。今回の出された指示は13の項目に分けて示され、この中で「民族教育に理解を示し、朝鮮学校を支援しようとする韓国の団体などとの関係断絶」を求めているということです。こうしたことから事実上、朝鮮総連などに好意的な韓国人と交流をしないよう指示しているものとみられるとの見方を伝えています。一方、今回の指示に対する内部での反発も大きいということです。
■「韓国を同族と見なすな」金正恩氏の特別許可「統一放棄」徹底意図か(毎日新聞2024.07.21)
https://mainichi.jp/articles/20240720/k00/00m/030/259000c
金正恩キムジョンウン朝鮮労働党総書記が打ち出した「平和統一」政策の放棄と韓国を「同族とはみなさない」という新方針について、北朝鮮は在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の内部でも徹底するよう求めている。毎日新聞が入手した、こうした指示の概略を示す文書は、関連団体や学校の出版物や各種イベントで韓国を「同族」とみなす表現や絵などを使わないよう具体的に指示する内容だ。金氏は6月、朝鮮大学校(東京都小平市)の学生約140人による北朝鮮訪問に特別許可を出した。新型コロナウイルス対策としての国境封鎖解除後も国外との人的交流の制限を続ける金氏が、学生らの団体訪朝に特別許可を出した背景の一つに、こうした方針が在日朝鮮人社会にも大きな衝撃を与え、動揺をもたらしたことがある可能性がある。
■「スパイ」疑惑のフィリピン前市長を拘束=中国系賭博組織と関係か-インドネシア(時事通信2024.09.04)
フィリピン司法省は4日、ルソン島のヌエバビスカヤ州バンバン市の前市長で、中国系賭博組織との関係が指摘されているアリス・グオ氏が同日未明、インドネシアで拘束されたと発表した。同賭博組織は人身取引や脱税などに関与しているとされ、グオ氏も手配されていた。グオ氏は2022年、バンバン市の市長に当選したが、その後、中国系賭博組織との関係が発覚し「中国のスパイ」疑惑が浮上。国籍も中国からフィリピンに変更したと指摘されていた。
(コメント:グオ氏はフィリピン国籍を偽装したと疑われている。同氏は選挙に立候補した際、フィリピン国籍であると主張していたが、後に彼女の指紋が中国国籍の郭華平氏のものと一致していることが判明。国外逃亡中は元中国人警察官の支援を受けたとの噂。フィリピン送還時期は警察の調査次第により確定せず。マルコス大統領「法の力はあなたにも及ぶだろう/司法から逃れようとする努力は無駄になる/両政府の緊密な協力により今回の拘束が可能になった/アリス・グオ氏の本日中の帰国に向けた手配を調整している」。検察側は、郭被告と共謀者らが1億ペソ=180万ドルを超える犯罪収益を資金洗浄したとしている)
■火種抱え、新政権発足へ 一部保守派を連立から排除-タイ(時事通信2024.09.04)
タイの官報は4日、タクシン元首相の次女で最大与党・タイ貢献党党首のペートンタン首相が率いる内閣の閣僚を国王が任命したと発表した。新政権は6日に閣僚が宣誓式を行い発足するが、軍と近い保守派の親軍政党の一部が連立から排除されて政権批判を強めており、火種を抱えての出発となる。反軍を訴えてきたタクシン派の貢献党は昨年、親軍政党などと手を組み連立政権を発足させた。ペートンタン氏は先月、閣僚人事を巡りセター前首相が憲法裁判所の判決で失職したことを受け、首相に選出された。新政権にはタクシン派と長年対立してきた民主党も加わった。与党で下院(定数500)は約320議席を占めており、法案などは通過させやすい。ただ、前政権に参加していた元陸軍司令官のプラウィット氏が党首の「国民国家の力党」が連立から排除された。タクシン派との対立が再燃したためで、同党側は既にペートンタン氏に関する複数の不正疑惑を選挙管理委員会に訴えるなど対決姿勢を鮮明にしている。
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■交通空白解消へ官民連携の新組織 国交省、年内に設立(日本経済新聞2024.09.04)
国土交通省は4日、公共交通機関を利用するのが困難な交通空白地の解消に向け、官民連携の新組織を年内に設置すると発表した。国や自治体や交通事業者、配車アプリなどのサービスを持つ企業が連携する。日本版ライドシェアなどを地域にも拡充させることで、住民や観光客の移動の足を確保する。新組織は「交通空白解消・官民連携プラットフォーム(仮)」。地域のタクシー会社が連携して一元的な配車システムを導入すること、複数市町村がタクシーや公共ライドシェアの運行を一括で運営する広域組織を設立することなどを想定する。
■姫路城、市民以外の入城料引き上げ検討 2〜3倍に(日本経済新聞2024.09.04)
世界遺産で国宝の姫路城(兵庫県姫路市)の入城料について、姫路市が市民以外の料金を2〜3倍に引き上げる方向で検討していることが4日、わかった。現在の1000円(大人)を2000〜3000円程度とする方針だ。2025年夏までに条例を改正して周知期間を設け、早ければ26年春ごろの料金改定を目指す。
■大手銀、日ロで二重課税-租税条約「一部停止」の余波-省庁の対応、足並みに乱れ(日本経済新聞2024.09.04)
2023年8月にロシアが日ロ租税条約の一部条項を停止してから1年。24年3月期に3メガバンクを中心に銀行界全体で10億円規模の二重課税が発生し、影響が民間に及び始めたことが判明した。対ロ制裁への対抗措置で民間があおりを受ける事態に対し、政府はこれまで具体的な対応をとっていない。「条約未締結の国よりも不利な状況だ。政府に救済してほしい」。銀行業界の担当者は語る。
(コメント:外務省は救済すべきとの立場。財務省と国税庁は条約有効ゆえ動かずとの立場。邦銀のロシア内子会社は、相変わらずロシアで貸付業務を続けている)
■台風発生前の情報など議論 気象庁、見直し向け検討会(共同通信2024.09.04)
気象庁は4日、台風に関する情報発信を見直すために設置した有識者検討会の初会合を開いた。台風になりそうな熱帯低気圧について、現在は発生24時間前としている発表を前倒しすることや、円形で表している風速25メートル以上の暴風域をより実態に近い形にすることなどを検討し、新しい情報の形式や発信の仕方をまとめる。気象庁によると、会合を重ねて年内か年明けに中間取りまとめをし、来年6月ごろに結論を出す。担当者は「大幅な見直しになる可能性があり、技術開発や周知期間も必要だ。実際に情報が変わるのは、段階的に数年から10年程度先になるだろう」としている。台風が日本に接近する可能性がある場合、鉄道各社が計画運休を発表したり、自治体も避難所を早めに開設したりして、事前対応が社会的に進んでいる。こうした動きに対応するため、台風発生前からの情報のほか、現在より詳細な進路予報や、備えを促す解説情報の充実などを検討する。委員は台風の専門家に加え、風工学や災害情報の研究者、メディア関係者らが務める。
■「樹齢3000年」鹿児島 屋久島の「弥生杉」折れる 台風10号影響(NHK2024.09.03 )
台風10号の影響で、鹿児島県屋久島にある樹齢3000年とされる「弥生杉」が根元近くから折れたことが分かりました。屋久島にある人気の観光地、白谷雲水峡の弥生杉は、樹齢3000年とされ、高さおよそ26メートル、幹周りがおよそ8メートルあり、縄文杉などとともに、巨木として知られています。地元でガイドを行う男性らが台風10号による被害を調べたところ、弥生杉が根元近くから折れ、周辺の多くの木が倒れているのが見つかりました。林野庁屋久島森林管理署によりますと、縄文杉などほかの巨木の被害はこれまでのところ確認されていないということです。鹿児島地方気象台によりますと、屋久島は8月28日から台風10号の暴風域に入り、午後8時すぎには屋久島町小瀬田で46.8メートルの最大瞬間風速が観測されていました。調査を行ったガイドの渡邊太郎さんは、「弥生杉は白谷雲水峡を訪れる人にとって比較的手軽に見ることができるもので皆さん残念に思うのではないか」と話しています。
■中国、新たな半導体規制巡り日本に報復を警告-関係者(ブルームバーグ2024.09.02)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-09-02/SJ63LTT0AFB400
トヨタ、重要鉱物へのアクセス失う可能性を懸念-関係者/バイデン政権、米国の新規制と歩調合わせるよう日本に圧力/中国は日本政府に対し、中国企業への半導体製造装置の販売および関連サービスの提供をさらに制限すれば、厳しい経済的報復措置を講じると示唆している。米国は中国を先端半導体テクノロジーから遠ざける戦略で日本など同盟国に歩調を合わせるよう求めているが、そうした取り組みは複雑さを増している。
■ロキソニン、ミノン値上げ 第一三共、10月に6~19%(共同通信2024.09.02)
第一三共ヘルスケアは2日、解熱鎮痛薬「ロキソニン」や「ミノン」シリーズのシャンプーなど計13品目を10月1日出荷分から値上げすると発表した。原材料や包装資材などの価格高騰を理由としており出荷価格を6~19%引き上げる。「ロキソニンS」は713円から768円に、「ルル滋養内服液ゴールド」は627円から748円に、それぞれ値上げする。ミノンについては具体的な金額は明示していないが「全身シャンプーしっとりタイプ」や「薬用スキンソープ」などが値上げ対象となる。
■大阪ガス・大林組、工事現場でピンポイント気象予測-AI活用し来年度実用化(読売新聞2024.09.02)
https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20240902-OYO1T50036/
大阪ガスと大林組は2025年度にも、AI人工知能を活用した建設工事向けの気象予測サービスを実用化する。数百メートル四方のピンポイントのエリア単位で予測することが可能で、作業員の安全と円滑な工程管理につなげる狙い。大阪・関西万博の工事現場で実証実験を進めている。(中略)建設工事は天候の影響を受けやすく、コンクリートの打設やクレーンによる荷揚げなどの作業が、風雨により延期を迫られることが少なくない。夏場は猛暑の影響で、熱中症対策のため作業を中断することもある。近年は局地的な豪雨の増加などに伴い、きめ細かく高精度な気象予測の必要性が高まっている。
■水中インフラ点検の技術確立へ自律型無人探査機と「みちびき」活用-政府が防波堤で実証実験(読売新聞2024.09.02)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240902-OYT1T50066/
政府は、自動で水中を航行できる「自律型無人探査機AUV」と、日本版GPSと呼ばれる準天頂衛星「みちびき」を活用し、防波堤の老朽化を調査する実証実験を始めた。AUVによる水中インフラの点検技術を確立させる狙いがある。新たなビジネスモデルとして、国産AUVの市場拡大につなげたい考えだ。実証実験は、AUVを保有する民間企業と島根県が共同で内閣府の事業に参加する形で行われている。同県隠岐の島町の漁港にある防波堤を対象に、水中の破損や劣化の状況などをデジタルデータとして取り込み「3次元モデル」として再現する。隠岐の島町が選ばれたのは離島で実験が行いやすく、水中インフラの点検ニーズがあったためだ。政府は、AUVを2030年までに実用化する方針を掲げている。水中インフラの点検技術が確立されれば、海底ケーブルや将来的な導入拡大を見据える「浮体式」の洋上風力発電でも、同様の技術を使えるメドが立ち、民間企業の新規参入につながるとみている。実験ではAUVが水中の防波堤に向かって音波を出し、その跳ね返り方で破損や劣化などを計測し、3次元データを取得する。並行してカメラを搭載した別の水中ロボットでも細かい損傷を確認する。水中インフラの点検では、発見した傷の経年変化を調べるケースも多く、高精度の位置情報が必要となる。高精度の測位が可能な「みちびき」を活用することで、取得データの精度や信頼性の向上を図る。実験では、みちびきが電波を発出して海面上で中継する役割を担う無人艇の位置を特定し、点検箇所の正確な位置を伝える。AUVは音波による水中通信を通じて、無人艇から位置情報を取得する。水中インフラは通常、潜水士が潜って点検しているが今後は人手不足で点検が追いつかなくなることが懸念される。政府はこうした状況を踏まえAUVなどの導入を通じて点検の省人化も図りたい考えだ。
◆ 自律型無人探査機AUV「AutonomousUnderwaterVehicle」の略。人が操作する必要がなく、水深6千メートルまで探索可能な機種もある。広範囲の海域で活動でき「水中ドローン」とも呼ばれる。1機当たりの製造コストは数千万円から10億円を超えるものまで幅がある。