2024年8月の時事情勢メモ
■行政事業の「カネの流れ」丸分かり 誰でも見られる「見える化サイト」内閣官房がスタート(itmedia2024.08.31)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2408/31/news070.html
内閣官房は8月30日、各府省庁による事業を点検し、その結果や予算の流れを公表する「行政事業レビュー」を一カ所にまとめたサイト「行政事業レビュー見える化サイト」を公開した。府省庁を横断して行政事業レビューを検索したり、サイト内でグラフ化の上、データを分析したりできる。
※「行政事業レビュー見える化サイト」https://rssystem.go.jp/top
■ポリオ予防接種でガザ戦闘一時休止に合意(共同通信2024.08.30)
世界保健機関WHOは29日、パレスチナ自治区ガザで戦うイスラエルとイスラム組織ハマスが、ガザ住民のポリオ(小児まひ)予防接種のため、戦闘の一時休止に合意したと発表した。
■辺野古工事の協議打ち切り 防衛省が沖縄県に通告(共同通信2024.08.29)
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、軟弱地盤の広がる大浦湾側で今月始まった本格工事に関し、県は29日、防衛省沖縄防衛局から「県との協議は尽くされた。環境に配慮しながら工事を進めていく」との、協議打ち切りの通告が28日にあったと明らかにした。県は環境保全などの調整が付いていないとして、工事の中止を求めていた。県の担当課は「協議が完全に打ち切られたと受け止める。今後の対応を検討する」としている。県によると2月以降、県と防衛局は協議を続けてきたが、6月18日に防衛局は8月以降の本格工事の開始を伝達。県は今月22日、協議の継続を求めて防衛局に行政指導していた。
■衆参委、NHK不適切放送で聴取へ(時事通信2024.08.27)
衆参両院の総務委員会は、NHKのラジオ国際放送で不適切な発言があった問題を受け、NHKから説明を聴取する。28日に衆院、29日に参院でそれぞれ理事懇談会を開く。自民党が27日の政府・与党連絡会議で報告した。NHKの中国籍の外部スタッフが19日、ラジオ国際放送の中国語ニュースの中で沖縄県の尖閣諸島を「中国の領土」などと原稿にない発言をした。
(コメント:政府が乗り出す余地ができたかも。NHK改革とか始まるかなという雰囲気)
■「バイデン政権が検閲圧力」コロナ関連投稿巡り-メタCEO(時事通信2024.08.27)
米メタ(旧フェイスブック)のザッカーバーグ最高経営責任者CEOは26日「2021年にバイデン政権の高官が、われわれのチームに対し、新型コロナウイルス関連の投稿を検閲するよう繰り返し圧力をかけた」と明らかにした。政府による圧力は不適切だったとも指摘し、今後同様の働き掛けには対抗すると明言した。下院司法委員会がX旧ツイッター上で、ザッカーバーグ氏がジョーダン委員長(共和党)に送付した書簡を公開した。ジョーダン氏は、現政権がSNS企業に誤情報対策を求めたことを検閲と批判し、メタに社内文書の提出を要求してきた。ザッカーバーグ氏は「(圧力に対し)もっと声を上げなかったことを後悔している」と強調。政府側の働き掛けに同意しなければ不満を示されたとも振り返り、投稿管理に妥協的な判断があったことも認めた。
(コメント:民主党を裏切って共和党へ流れる形。アメリカ大統領選挙は大荒れ…)
■教皇、モスクワ系教会禁止に懸念 ウクライナ正教巡り(共同通信2024.08.25)
ローマ教皇フランシスコは25日、ウクライナのゼレンスキー大統領がウクライナ正教会のモスクワ総主教庁系の活動を禁じる法律に署名したことを受け「いかなる教会も廃止されてはならない」と懸念を表明した。イタリアメディアが報じた。ゼレンスキー氏は24日に署名。モスクワ総主教庁系は、ロシアのウクライナ侵攻を支持する立場のキリル総主教を最高位とするロシア正教会の影響が強い。教皇は定例の行事で「祈りは悪事ではない。祈りたい人が教会と考えるところで祈らせてほしい」と訴え、教会に影響を及ぼすべきではないとの考えを示した。
(コメント:或る意味、宗教弾圧。改宗。でも、多様性ナンチャラ団は騒がない…)
■ヒズボラ、イスラエルに報復 320発以上のロケット弾(時事通信2024.08.25)
レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは25日、イスラエルに大規模な攻撃を開始したと発表した。イスラエル軍が7月下旬にレバノンの首都ベイルートを空爆し、ヒズボラの軍事部門最高幹部を殺害したことへの報復。イスラエル軍はこの攻撃に先立ち、「脅威を排除する」としてレバノンに激しい空爆を実施した。ヒスボラは、イスラエルがパレスチナ自治区ガザで交戦するイスラム組織ハマスと連帯。昨年10月に始まったイスラエルとハマスの衝突以降、ヒズボラはイスラエルに向けてロケット弾やドローン攻撃を実施し、イスラエルも応戦してきた。今回の対イスラエル報復攻撃によって、中東情勢が一層悪化する懸念が高まった。ヒズボラは攻撃後の声明で、「第1段階(の作戦)は成功裏に終わった」と強調。イスラエル軍の関連施設11カ所に向けてドローンや320発以上のロケット弾を発射したと主張した。イスラエル軍はヒズボラによる報復攻撃の前に「ミサイルやロケット弾の発射準備を確認した」として、レバノンのヒズボラ関連の標的を攻撃したと公表。軍の戦闘機約100機が数千のロケット弾発射筒を破壊したと説明した。 ヒズボラの指導者ナスララ師は先に、「強力で効果的」な報復を予告していた。イスラエルのネタニヤフ首相は25日、報復攻撃の後に開かれた緊急の治安閣議の冒頭で、「われわれに危害を加える者を攻撃する」とヒズボラをけん制した。
■マイナで受診把握迅速化=生活保護者の「頻回」是正-厚労省(時事通信2024.08.22)
厚生労働省は、頻繁に同じ医療機関に通う生活保護受給者の早期把握に向け、地方自治体とモデル事業を行う方針だ。マイナンバーカードを活用した「オンライン資格確認システム」で受診状況を確認し、生活習慣や健康の改善に向けた指導を強化する。同省担当者は「受診行動が定着する前に患者にアプローチすることが効果的」と強調。現在、モデル事業を希望する自治体と内容を調整しており、準備が整い次第開始する。同じ病気で同じ医療機関を受診する回数が多い「頻回受診」は、重複する検査や投薬による患者への悪影響に加え、医療費適正化の観点からも問題になっている。生活保護受給者の場合、医療機関などを受診しても原則自己負担が発生しない。同省によると、月15回以上受診した生活保護者が2022年度は約1万人に達し、医師が「必要以上の受診」と判断したケースは約2千人だった。現行では医療機関や薬局が保険者に請求するレセプト=診療報酬明細書で確認しているため、実際の受診から助言までに2カ月程度を要している。より早期に状況を把握するため、オンライン資格確認システムを活用することにした。モデル事業では、福祉事務所が同システムで受給者の利用実績を確認。頻回受診と判断された場合、戸別訪問による助言などにつなげる。事業費は国が全額負担する。厚労省は21年から展開する健康管理支援事業の中で、福祉事務所による「頻回受診指導」を柱の一つに位置付けている。指導を受けた人のうち、適切な回数に改善した人の割合は22年度で約47%だった。
(コメント:マイナカード・オンライン記録を通じて生活保護者の過剰受診を抑制し、医療逼迫の解決につなげる狙い。これまでの紙保険証では実態をつかむのに時間がかかり、不正受診の排除が困難だったという事情がある)
■北陸新幹線、金額示さず予算要求 大阪延伸、25年度着工目指す-国交省(時事通信2024.08.21)
北陸新幹線の敦賀-新大阪間の延伸に必要な建設費用について、国土交通省が2025年度予算への計上を要求する方針を固めたことが21日、関係者への取材で分かった。具体的な金額を示さない「事項要求」とする。年内に詳細なルートを決めた上で、25年度中の着工を目指す。(後略)
■韓国軍が竹島防衛訓練 日本外務省は強く抗議(時事通信2024.08.21)
韓国軍は21日、島根県・竹島(韓国名・独島)の防衛訓練を非公開で実施した。年2回行われる定例の訓練とされる。(中略)訓練は尹錫悦政権では5回目。聯合ニュースによると、海軍と海洋警察が参加し上陸は行われなかった。聯合は「現政権では毎回、比較的小規模で実施している」と説明し「日本の反応を考慮したとみられる」と伝えた。
■豪・インドネシア、防衛協定で合意 共同演習を円滑化(日本経済新聞2024.08.20)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB20BI00Q4A820C2000000/
インドネシア次期大統領のプラボウォ国防相は20日、訪問先のオーストラリアでアルバニージー首相と会談し、2国間の防衛協力協定を締結することで合意した。近く正式に署名する。両国軍が互いの国の基地を訪問したり、共同軍事演習をしたりしやすくする。中国と緊張関係にあるオーストラリアは東南アジアの大国インドネシアとの連携を強めたい考えだ。プラボウォ氏は、インドネシアの非同盟中立の原則を堅持しつつ、オーストラリアから農業技術や麻薬対策などで支援を引き出す狙いだ。キャンベラで行われた共同記者発表で、アルバニージー氏は協定について「(両国軍の)相互運用性を強めるものだ」と説明。「歴史的」な出来事だとし「両国だけでなく地域の安定に極めて重要だ」と語った。プラボウォ氏も「大きな進展があった」と歓迎。オーストラリアに対し、インドネシアへの投資拡大や違法薬物の撲滅に向けた協力も求めた。オーストラリアは南シナ海で威圧を強める中国に対抗し、フィリピン軍や米軍と海上協同活動を実施。プラボウォ氏は大統領就任を控え、中国やロシアを含む各国と全方位外交を展開している。プラボウォ氏は19日からオーストラリアを訪問。アルバニージー氏は、10月に行われるプラボウォ氏の大統領就任式に出席する予定だ。
■海自の水陸両用飛行艇「US-2」、新明和が一転生産継続へ(日本経済新聞2024.08.21)
新明和工業が救難飛行艇「US-2」の生産を一転して継続することになった。海上自衛隊が運用する国産唯一の水陸両用飛行艇だが、製造コストの上昇などを受けて2023年夏に一度は生産打ち切りが固まった経緯がある。政府が防衛関連産業を強化する動きもあり、防衛省が25年度予算の概算要求に建造費を盛り込み、復活する見通しになった。
(コメント:一方で、装備品は米国など海外からの輸入品も多く、円安で増額分が目減りすることも懸念される。国産装備品への割り当てを増やして防衛関連産業を維持することが課題)
■ロシア M7.0地震直後に火山噴火 科学アカデミーが更なる地震を警告(テレ朝2024.08.19)
ロシア極東のカムチャツカで地震が発生し、火山が噴火しました。ロシア科学アカデミーは今後、強い地震が起こる可能性が高いとしています。ロシア極東カムチャツカ半島沖で18日、マグニチュード7.0の地震が発生しました。その直後に、半島にあるシベルチ火山と千島列島パラムシル島の火山が噴火しました。ロシア科学アカデミーは地震が火山噴火を引き起こしたのかについては明確にしていません。タス通信によりますと、地震と噴火によりエネルギーが蓄積されているため、ロシア科学アカデミーは20日朝までにカムチャツカ半島南部のアバチャ湾付近を震源とするマグニチュード9クラスの地震が発生する恐れがあると指摘しています。
■【速報】国交省、多重下請け構造検証へ検討会(物流ニッポン2024.08.19)
https://logistics.jp/goverment/2024/08/19/48540/
国土交通省は23日、「トラック運送業における多重下請構造検討会」を立ち上げる。多重下請け構造の背景や課題を検証するため、野尻俊明氏(流通経済大学名誉教授)、矢野裕児氏(同大学教授)、首藤若菜氏(立教大学教授)ら学識経験者で構成する。全日本トラック協会(坂本克己会長)をはじめとした物流関係労使団体、厚生労働、農林水産、経済産業の各省、公正取引委員会など関係省庁もオブザーバーとして参加し、必要な対策を検討。初会合では多重下請け構造の実態把握に向けた調査方法について議論し、9月に実態を調査する見通しだ。
■ベネズエラで一斉デモ マドゥロ大統領「3選」を否定(時事通信2024.08.18)
南米ベネズエラで17日、反米左派のマドゥロ大統領の3選を否定する一斉デモが行われ、野党支持者らが統一候補ゴンサレス氏の勝利を訴えた。大統領選は7月28日に実施。マドゥロ派が牛耳る中央選管当局は根拠を示さないまま、マドゥロ氏が得票率約52%で当選したと宣言。野党側はゴンサレス氏が7割近くを得たと主張している。(中略)一斉デモはマチャド氏がSNSで呼び掛けた。独裁体制と経済破綻を苦にして脱出したベネズエラ人が集住する中南米や欧州諸国でも呼応してデモや集会が開かれた。一方、マドゥロ氏も対抗して大統領府前で集会を開催。AFP通信によると、隠れているゴンサレス氏について「洞窟に身を潜め、逃亡を準備している。金を持って米マイアミに向かうつもりだ」とやゆした。マドゥロ氏はマチャド、ゴンサレス両氏が「クーデターをあおっている」として、身柄を拘束する意向を示している。
■ミャンマー人、タイに逃避-徴兵制や内戦に嫌気、190万人が移住(日本経済新聞2024.08.18)
ミャンマー人がタイに逃避し、レストランや新規ビジネスを始める動きが加速している。今年に入り、ミャンマー国軍が徴兵制を導入したことや長引く内戦によって、母国からタイに逃れてきた移民の様々なニーズに対応することが狙いだ。ミャンマーの経済界に詳しい複数の関係者によると、過去3カ月の間にミャンマーの数十社がタイで事業拠点を設けたとしている。
(コメント:タイとの外交交流には、ミャンマー情勢が否応なく入ってくるようになるかと思案。タイ経由でミャンマー反社成分が来日する可能性があり、タイにおける大麻合法化の流れと合わせて、いっそう慎重な取り扱いが必要…)
■政府、エムポックスで対策会議 WHOの宣言受け、対応確認(時事通信2024.08.16)
政府は16日、アフリカで広がっている天然痘に似た症状の感染症「エムポックス(サル痘)」について、関係省庁の局長級による対策会議を持ち回りで開催した。世界保健機関WHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したことを受けたもので、情報の収集・提供のあり方や医療体制について、当面の対応を確認した。内閣感染症危機管理統括庁によると、会議では発生国の罹患状況や諸外国の対応に関する情報収集、出入国者への注意喚起を確実に行うことを申し合わせた。また、感染が疑われる患者が発生した場合に備え、2022年の流行時から整備した検査、受け入れ体制を維持することなどを確認した。外務省は15日、アフリカの7カ国を対象に、渡航などに関し十分な注意を呼び掛けるレベル1の感染症危険情報を発出した。武見敬三厚生労働相は同日の閣議後記者会見で、コンゴ(旧ザイール)からの要請を受け、日本で製造されているワクチンなどを供与する準備を進めていると明らかにした。
■エムポックスで緊急事態宣言=2度目、アフリカで流行-WHO(時事通信2024.08.15)
世界保健機関WHOのテドロス事務局長は14日、天然痘に似た症状の感染症「エムポックス(サル痘)」がアフリカで流行していることを受け、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。記者会見で「アフリカ内外にさらに広がる可能性が非常に懸念される」と述べ、各国に警戒を呼び掛けた。WHOがエムポックスで緊急事態を宣言したのは、欧米などに感染が拡大した2022年7月以来約2年ぶり2度目。前回は感染減を理由に23年5月で解除されたが、アフリカ中部コンゴ(旧ザイール)ではその後、エムポックスウイルスの変異株が急速に広がった。今年はコンゴで既に23年の1年間を上回る1万4000人超が感染し、520人余りが死亡。隣国のルワンダ、ブルンジ、ウガンダや東部ケニアでも過去1カ月で計約90件の感染が報告されたため、WHOが14日に開いた専門家会合で緊急事態に当たるとの見解が示された。エムポックスは前回も今回も、主に性交渉で広がっているもようだ。テドロス氏は会見で「(感染の)増大を食い止め、命を守るには国際的対策の調整が不可欠だ」と強調。宣言を機に、WHO加盟各国で連携を強化すると訴えた。
■「国民皆保険」新興国に輸出 世銀・WHO拠点が東京に(日本経済新聞2024.08.16)
新興国で社会保障を担う人材の育成に、国民皆保険や介護保険など、日本の仕組みや経験を役立ててもらう取り組みが本格化する。各国の担当者が集まる拠点が2025年、東京に誕生する。日本が培った仕組みを「輸出」し、各国の制度見直しや日本の医療機器の海外展開につなげる。育成拠点の名称は「UHCナレッジハブ」で、厚生労働省が財務省や世界銀行、世界保健機関WHOと協力し設立する。
(コメント:いままでは法整備の援助などに限られていたのが、ついに「国民皆保険」制度を輸出。驚きの展開。日本の影響力が良い方向で、どんどん拡大している感じ)
■実質GDP、2四半期ぶりプラス-年3.1%増,内需主導-名目で初の600兆円突破4-6月期(時事通信2024.08.15)
内閣府が15日発表した2024年4-6月期の国内総生産(GDP,季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.8%増、この成長が1年続いた場合の年率換算で3.1%増だった。2四半期ぶりのプラス成長。一部自動車メーカーの認証不正に伴い1-3月期に落ち込んだ自動車生産の再開が進み、個人消費や設備投資が回復。内需がGDPを押し上げた。物価変動の影響を反映し、生活実感に近い名目GDPの実額は年換算で607兆9037億円と初めて600兆円を突破した。500兆円台に乗せたのが1991年10-12月期で、32年半ぶりに新たな大台に到達。15年に当時の安倍晋三政権が掲げた目標を達成した形だが、実質ベースの伸びは小さく、物価上昇の影響が大きい。新藤義孝経済財政担当相は15日の記者会見で、今回のGDPについて「民需による押し上げが顕著」と指摘。その上で、名目GDPが600兆円を超えたことは「新しい経済ステージへの移行実現に向けた大きな一里塚になった」と強調した。内需の柱となる個人消費は前期比1.0%増と5期ぶりのプラスとなった。自動車の購入が持ち直したほか、外食や衣服、エアコンなどの支出も増加した。設備投資も自動車関連の支出やソフトウエア投資が伸びて0.9%増となった。公共投資は4.5%増と4期ぶりに増加した。輸出は自動車を中心に増加し、1.4%増と2期ぶりに増加に転じた。内閣府担当者は、米国向けは好調な一方、中国向けは景気減速の影響で工作機械などが伸び悩んでいると指摘している。輸入も業務用コンピューターなどが増えて1.7%増と2期ぶりのプラスだった。
(コメント:岸田総理大臣「安倍政権時代2015年にこの600兆円という目標を掲げたわけですが、9年越しでこれが達成できた。こういった数字です」…民主党政権や東日本大震災・リーマンショックでダメージを受けた日本経済を立て直すのは大変だったかと思案。必死で対策したり走り回ったりした官僚たちも、感慨もひとしお、というところかと…バブル崩壊後の低成長が続いた影響で600兆円を超えるまで32年間もかかった。経済政策は、世代単位で見ていかないと真価が分からない領域であるのかも)
■グーグルの事業分割検討 中核にメス、独禁法訴訟-米司法省(時事通信2024.08.15)
米司法省が、グーグルを相手取った反トラスト法(独占禁止法)訴訟の一審で勝ったことを踏まえ、同社の事業分割を検討していることが14日、明らかになった。グーグルは控訴を表明しているが、独占状態の是正策として、ウェブブラウザー(閲覧ソフト)などの中核事業にメスが入る可能性がある。複数の米メディアが報じた。司法省はブラウザーの「クローム」やスマートフォンの基本ソフトOS「アンドロイド」、広告について、事業分割や売却を含む措置を議論。司法省側の提案を受け、首都ワシントンの裁判所で9月上旬に審理が開かれる。
(コメント:アメリカ経済は、年内のうちにも大恐慌の発生源となりかねないところ。ハードランディングしてでも…ということで、司法省が企業の事業分割に乗り出した形であるかと思案。アメリカ経済が危機を回避できるかどうか、綱渡りがつづく見込み)
■南海トラフ情報、発信検証へ 政府「過剰反応招いた」(時事通信2024.08.15)
史上初の南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の終了を受け、政府は国民への注意の呼び掛けが適切だったか検証する方針だ。一部の地域で宿泊施設のキャンセルが相次ぐなど、政府が想定していない反応を招いたとの反省からだ。岸田文雄首相は15日、松村祥史防災担当相ら災害担当者と首相官邸で協議し、「一連の対応や社会の反応を振り返り、国民への呼び掛け要領など運用面で不断の改善を図る」よう指示した。臨時情報が発表された8日、首相は官邸で記者団の取材に応じ、国民に向けて「日ごろからの備えを再確認し、地震が発生したらすぐに避難できる準備を行ってほしい」と発信。一方、林芳正官房長官は記者会見で、今回の臨時情報は「巨大地震警戒」よりレベルが下の「注意」だと強調し、国民に冷静な対応を要請した。首相は9日に記者団の前に再度立ち、「国民には情報の性格をよく理解し、旅行、帰省などを含めて社会経済活動を継続してほしい」と強調。しかし、実際には、三重、和歌山、徳島、愛媛、高知、宮崎各県などで宿泊のキャンセルが例年より増え、物資の買い占めなども起こった。徐行運転や一部運休に踏み切った鉄道会社もあった。官邸関係者は「できることはやったが、一部で過剰な反応があった」と課題を口にする。政府の発信が分かりにくかったとの指摘に加え、首相が外遊を土壇場で取りやめたことが影響したとの見方も政府関係者の間では出ている。首相との協議後、松村氏は記者会見で「初めての臨時情報発表だったので、国民には戸惑いもあったと思う」と分析。「(内閣府の)ワーキンググループで国民への周知のありようを議論する。今後の対応に生かしていく」と強調した。
(コメント:何もかもが初だったから、これくらい慎重で結果的にはオーライなのでは。人とモノがいつもより動くお盆時期だったのが、影響に拍車かけた点あったかも。どういう性格の情報であるか見定める能力、一定レベルを期待するためには、ある程度みっちり学習が必要。まさにインテリジェンスの要な部分、人によって向き不向きの個人差は大きい筈)
■大阪府の大規模停電、原因は「地中送電線の不具合」か 関西電力グループが発表 15日発生(ITmedia2024.08.15)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2408/15/news142.html
8月15日午前4時3分ごろに大阪府で発生した大規模停電を巡り、関西電力送配電はその原因について見解を発表した。同社は「大阪市内の地中送電線に不具合が生じ、複数の送電線に影響を与えたことが要因と推定している」と説明。より詳細な停電原因については調査を進めるとしている。停電が発生したのは、大阪市の福島区と西区、都島区、旭区、城東区、鶴見区、北区、中央区、東成区、守口市の一部。総停電軒数は約24万4600軒に及ぶとしており、15日午前7時43分ごろには送電を再開。現在は全て解消しているという。
■北陸新幹線、16日に臨時列車 東海道の代替ルート(共同通信2024.08.15)
JR西日本金沢支社は15日、金沢発の北陸新幹線の臨時列車を16日に運行すると発表した。台風7号の接近に伴う東海道新幹線の運転取りやめで、代替ルートとして北陸新幹線の利用増が見込まれるため。北陸新幹線の臨時列車は、16日午後に首都圏方面に向かう上り2本で、普通車は全車自由席とする。新大阪発敦賀(福井県)行きの特急「サンダーバード」も臨時列車を2本設定する。
■ガス管ノルドストリーム爆破、ウクライナ人に逮捕状 ダイビング講師か-独検察(時事通信2024.08.15)
ロシア産天然ガスを欧州に送る海底パイプライン「ノルドストリーム」が2022年9月に爆破された事件で、ドイツ検察はウクライナ人の男の逮捕状を取った。南ドイツ新聞などが14日報じた。男はダイビングの講師で、ウクライナで潜伏中とみられる。同国政府は関与を否定している。犯行グループは、船で運んだ爆発物を海底で起爆し、ガス管を損傷させたとされる。報道によると、独捜査当局は潜水用機材を運んだ車を特定し、この男が乗っていたことを突き止めた。乗船していたのは5人で、男の他に、ダイビング教室を経営するウクライナ人の男女が含まれているとみて調べている。
■岸田首相不出馬、米紙も速報 「党内圧力に屈した」(時事通信2024.08.14)
岸田文雄首相の自民党総裁選不出馬について、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)も13日、速報で伝えた。日本メディアを引用する形で「日本で人気のない岸田首相が来月退任の意向」と至急報を打った。同紙は不出馬について「党内の(退任)圧力に屈した」と説明。党総裁選の勝者が次の日本の首相になると解説した。外国通信社も「岸田首相が不出馬」と相次ぎ速報した。ロイター通信は、岸田氏について「戦後8番目に長く在職し、大規模な財政出動で新型コロナウイルス禍からの脱却に取り組んだ」と報道。次期総裁が「物価上昇や地政学的緊張、トランプ前米大統領が返り咲く可能性などに直面する」と伝えた。AFP通信は、岸田氏が「日韓関係の改善に取り組んだ」と評しつつ、物価高を背景に支持率が落ち込んでいたと指摘。自民党内の醜聞に加え、最近は急激な円安にも見舞われていたと報じた。
(コメント:岸田総理お疲れさまでした。世界秩序が激変する巨大パラダイムシフト砲火の戦国乱世の中、日本国を安全に舵取りしてゆかれたのは、偉大な業績として伝説として語り継がれると思うのであります。これほど非凡な決断力、そのたぐいまれな仕事ぶりを、ちゃくちゃくと目撃できた事は人生の幸いであります)
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■欧米が着手した凍結されたロシア政府資産の活用を巡る動き(米国REPO法の成立及びEU「ユーロクリア」からの最初の「特別収益」の受け入れ)とロシアによる対抗措置の可能性(2024.08.14独立行政法人 エネルギー・金属鉱物資源機構)
https://oilgas-info.jogmec.go.jp/info_reports/1009992/1010187.html
G7による「ウクライナのための特別収益前倒し融資」(約500億ドル)の立ち上げについて、米国が200億ドル、ドイツ、フランス及びイタリアが計200億ドル、日本、英国及びカナダが残りの100億ドルを3カ国で均等に分けて拠出する方向で最終調整している。日本は日本で凍結しているロシア政府資産(580億ドル)からの「特別収益」をその資金として充当するのではなく、国際協力機構(JICA)による円借款5,000憶円程度の拠出で対応する方針。/ロシア政府の対抗措置はミラーアクションとして欧米諸国がロシア国内に保有する資産(欧米諸国が凍結した国債等をベースとする外貨準備ではなく、主要石油ガス会社株式やプロジェクト権益)が対象となってくることが予想される。/日本政府が凍結されたロシア政府資産には手を付けず、JICAによる円借款で5,000億円を拠出しようとしていることは、本措置が内包する発動時の日本が被る国際的な信用リスクを回避するだけでなく、ウクライナ支援という本来の目的を達成しながら、ロシア政府による資産接収という対抗措置をかわす判断と言えるだろう。
(過去記事)■5千億円のウクライナ支援へ 日本が年内実施で最終調整(共同通信2024.07.17)
先進7カ国G7で合意したロシアの凍結資産を活用するウクライナ支援で、日本が33億ドル(約5200億円)を拠出する方向で最終調整に入ったことが16日、分かった。総額500億ドル規模の支援の6%強に当たる。(中略)ロシアの凍結資産活用に向けて主導的な役割を担ってきた米国と欧州連合EUが500億ドルのうち200億ドルずつ拠出する。残る100億ドルを日本と英国、カナダの3カ国で分担する。G7はロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援金を融資の形とし、ロシアの凍結資産から生じる運用益を返済に充てることを決めた。
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■首相、モンゴル・キルギス首脳と電話 訪問再調整を伝達(日本経済新聞2024.08.13)
岸田文雄首相は13日、モンゴルのオユーンエルデネ首相、キルギスのジャパロフ大統領とそれぞれ電話協議した。南海トラフ地震の臨時情報に対応するため中央アジア訪問を延期したと説明した。今後の訪問に関して「諸般の事情を踏まえつつ、適宜調整したい」と伝えた。外務省によると、モンゴル、キルギスの首脳は首相の判断に理解を示した。首相は9〜12日にカザフスタン、ウズベキスタン、モンゴルを訪れる予定だった。カザフスタンとモンゴルで各首脳と会談する計画だった。
■島に「ガソリンがない」 南大東島で在庫尽き、車両動かせず 需要超過影響か 沖縄
https://ryukyushimpo.jp/news/national/entry-3357515.html(琉球新報2024.08.10)
南大東村で9日までに、ガソリンの在庫が切れて車両などへ給油ができなくなっている。島で唯一のガソリンスタンド「JAおきなわ南大東SS」によると、8日朝には在庫がなくなったという。島に燃料を届けている船の運航が1カ月近く止まっており、次の入港は14日まで待たなければならない。ある住民は「南大東村に来て50年近くなるが、ガソリンが切れるのは初めてだ」と驚く。南大東には通常、燃料を載せた船が2週間に一度入港しているという。最後に燃料が届いたのは7月11日。その後、7月20日から8月7日まで年に一度の船舶ドックに入ったことに加え、例年の夏の需要を大きく超える出荷量があった。7月末にかけて出荷量が増え、制限もかけていたが、間に合わなかった。南大東村港湾業務課の担当者は「今後の対策について、港湾と船会社で話し合っていかないといけない」と話した。
■秋葉安保局長、モンゴル要人と会談(時事通信2024.08.11)
秋葉剛男国家安全保障局長は11日、モンゴルの首都ウランバートルでビャンバジャルガル国家安全保障評議会事務総長、ビャンバツォグト国防相とそれぞれ会談した。北朝鮮による日本人拉致問題への対応を協議。防衛分野の2国間協力や、中国、ロシアの情勢についても意見を交わした。政府が同日、発表した。
■中国、自己破産制度の導入検討 個人債務急増、苦しみ永遠(共同通信2024.08.08)
長らく自己破産を認めてこなかった中国が制度の導入検討を始めた。不動産不況などに伴い個人債務が急増しているが、返済不能な借金が利息で膨らみ続ける悪循環を止めるすべがない。経済的に破綻した人々は「永遠に終わることのない苦しみ」(多重債務者)を強いられているが、自己破産はモラルハザード(倫理観の低下)を招くとの慎重論も根強い。「新型コロナウイルス禍で商売が悪化した上に投資の損失も膨らみ、銀行の借金が返せなくなった」。広西チワン族自治区の30代男性は生気のない表情で語った。家族が不動産を売り、借金約200万元(約4千万円)の一部を返済。残る数十万元の借金は利息で毎月増え、八方ふさがりだ。「早く自己破産を認めてほしい」投資に失敗し毎月の利息が月給を上回る女性は、両親にも督促がいくため連絡を絶った。「このままでは自殺するしかない」と思い詰める。共産党は先月開いた第20期中央委員会第3回総会(3中総会)で、自己破産制度導入に前向きな姿勢を打ち出した。
(コメント:共産主義は「個人は私有財産を持たない」ルールですが、実際は幹部が人民の財産を収奪するための階級社会システムへと移行しやすい部分があり。むべなるかな)
■遺体4千体を違法入手 中国、医療関連企業を捜査(共同通信2024.08.08)
中国メディアは8日、山西省太原市の医療関連企業が骨の移植に使用する「移植材」を製造するため、2015~23年に四川省や雲南省の葬儀場、病院などから4千体以上の遺体を違法に入手していたと報じた。死者の尊厳を踏みにじる行為だとしてインターネット上で激しい非難が湧き起こっている。この企業は医療用製品の製造販売を手がける「山西奥瑞生物材料」。太原市当局が捜査を進めており、容疑者は同社や病院、火葬場の関係者ら計75人に上り、いずれも容疑を認めているという。容疑者の一人である同社社長は、四つの葬儀場の経営権を取得して支配下に置き、火葬場の作業員に遺体を持ち出させて同社に4千体以上を提供させていた。
■岸田首相、中央アジア訪問中止 南海トラフ地震対応に万全(時事通信2024.08.09)
岸田文雄首相は9日、長崎市で記者会見し、同日からの中央アジア訪問を中止すると表明した。南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の発表を受け、危機管理対応を優先する。首相は「気象庁が地震への備えを呼び掛けている1週間程度は国内にとどまり、政府として対応や情報発信に万全を期す」と述べた。日向灘を震源とする最大震度6弱の地震が発生し、8日夜に臨時情報が初めて出た。首相は「特定の期間に地震が発生することを知らせるものではないが、国民の不安も大きい。危機管理の最高責任者として念には念を入れたい」と説明した。首相は9~12日の日程でカザフスタンとウズベキスタン、モンゴルの3カ国への訪問を予定。カザフでは中央アジア5カ国との初の首脳会合を開くことになっていた。首相は9日午前に長崎市で開かれた長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に参列。この後、会見に臨んだ。
■政府、核軍縮への影響懸念 G7大使の長崎式典欠席-原爆忌(時事通信2024.08.09)
日本以外の先進7カ国G7の駐日大使らが長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典を欠席することになり、日本政府は岸田文雄首相が重視する核軍縮の取り組みに悪影響が出ないか状況を注視している。米英仏という核保有3カ国を含む欧米諸国との間に溝が生じかねず「核なき世界」に向けた機運づくりに水を差す恐れがあるからだ。首相は核兵器国と非核兵器国との「橋渡し役」を担うとの立場。唯一の戦争被爆国として「被爆の実相」を世界に伝えつつ、現実的な手法で働き掛ける方針を繰り返し示してきた。与党幹部によると、政府は長崎市がイスラエルを式典に招待しないことを決め、各国大使らが反発していることが分かると、外交問題に発展する事態を懸念。鈴木史朗市長と関係のある現職閣僚や元参院議員を通じて水面下で翻意を促したが、市の方針は変わらなかった。林芳正官房長官は8日の記者会見で「式典は長崎市主催行事だ。各国外交団の出欠についてコメントする立場にない」と述べるにとどめた。首相周辺は「日本政府も招待される側だ」と語り、打つ手には限りがあったと強調している。G7の枠組みは日本外交の軸の一つ。ロシアのウクライナ侵攻や中東情勢、東アジアの安全保障に関してもG7の連携を重視してきた。外務省幹部は「イスラエルを招待しないとなれば、欧米主要国とあつれきが生まれるのは当然だ」と指摘。共同歩調が崩れないよう意思疎通を強化する考えを示した。首相は6日、米国のエマニュエル駐日大使らも出席した広島市の式典で「核兵器のない世界への道のりが厳しいものであっても、歩みを止めるわけにはいかない」と表明した。長崎でも核軍縮へ決意を重ねて示すが、大使欠席が影を落としそうだ。
■「安全保障政策統括室」を設置=財務省(時事通信2024.08.07)
財務省は7日、安全保障に関連する政策について省内部局の連携強化を図るため、「安全保障政策統括室」を設けたと発表した。設置は5日付。
内閣府ホーム>内閣府の政策>経済安全保障:https://www.cao.go.jp/keizai_anzen_hosho/
(コメント:「財務省内の安全保障政策」を取りまとめるための室の設置。縦割り行政シフトしかねないということを考えると微妙な部分かと思いますが、「よりわけて作業」そのものは「経済安全保障推進法」が成立したからには、必要と判断された様子)
■米駐日大使、長崎式典欠席へ イスラエル不招待を問題視(日本経済新聞2024.08.07)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB079MF0X00C24A8000000/
米国のエマニュエル駐日大使は、長崎市が9日の「原爆の日」に開く平和祈念式典を欠席する。米大使館が7日、明らかにした。パレスチナ自治区ガザを攻撃するイスラエルを招待しなかったことを受けた対応。日本を除く主要7カ国G7と欧州連合EUの駐日大使や代表が連名で、イスラエルを招待しないことに懸念を表明する書簡を長崎市に送っていたことも判明した。書簡は7月19日付。ロングボトム駐日英大使も6日に問題視する立場を記者団に示しており、東京の仏独カナダ各大使館も7日、共同通信の取材に「遺憾」「残念」とそれぞれ表明した。長崎市によると、G7の6カ国とEUの大使はいずれも式典出席の予定はない。鈴木史朗市長は8日午前10時から市役所で取材に応じる。米大使館によると、エマニュエル氏は長崎市がパレスチナを招待する一方、イスラエルを招待しないと決めたことにより「式典が政治化された。参加を見合わせる」と説明している。鈴木市長は抗議活動など「不測の事態」が起きるリスクがあるとの立場で、7月31日、イスラエルを招待しないと発表した。書簡は発表前のもので、各大使らは「(ウクライナ侵略を理由に招待していない)ロシアやベラルーシとイスラエルを同列に置くことになる」と指摘し「このような事態は不幸であり、誤解を招く」と強調した。「長崎の式典の普遍的なメッセージを守るため、イスラエルを招待するよう呼びかける」とも訴え、招待がなければ高官の出席は難しくなると警告した。米政府は7日、在福岡米領事館のアシーケ首席領事が米政府代表として出席すると発表した。エマニュエル氏は追悼のため9日に東京・芝公園の増上寺で催される式典に参加する。長崎市によると、英仏独伊カナダは公使や参事官、総領事らが出席する見通しという。エマニュエル氏は6日の広島市の平和記念式典には参列した。同市はイスラエルを招待する一方、パレスチナは招かなかった。
■岸田首相、自衛隊明記も優先 改憲国民投票、緊急事態と合わせ(時事通信2024.08.07)
岸田文雄首相(自民党総裁)は7日、党本部で開かれた憲法改正実現本部の全体会合に出席し、憲法改正に関し、自衛隊明記にも優先して取り組む方針を明らかにした。「憲政史上初の国民投票にかけるとしたならば、緊急事態条項と合わせて自衛隊明記も含めて国民の判断をいただくことが重要だ」と訴えた。会合では、議員任期特例の条文化と、自衛隊明記などに関する論点整理を行うための二つの作業部会を新設することを決めた。自衛隊明記などについて、首相は「8月末を目指して議論を加速してほしい」と訴えた。
■日モンゴル、防衛装備移転で大筋合意へ 投資環境整備でも協力(時事通信2024.08.06)
日本、モンゴル両政府は、防衛装備品の輸出を相互に可能にする「防衛装備品・技術移転協定」の締結で大筋合意する方向で最終調整に入った。岸田文雄首相が今月中旬にウランバートルでフレルスフ大統領と会談し確認する。日本政府関係者が6日、明らかにした。協定は防衛装備品や技術の移転先での適正な管理を担保。政府は今秋以降の署名を想定し、具体的な輸出品目をモンゴル側と協議する。協定締結は中国やロシアと国境を接するモンゴルに対する安全保障協力の強化が狙い。政府は防衛装備品を無償供与する枠組み「政府安全保障能力強化支援OSA」についても、モンゴルを2024年度の対象国とすることを検討している。首脳会談では、モンゴルに投資を呼び込むための環境整備に関する協力も確認する。ビジネス関連の法整備や株式市場の監督強化、行政の透明性向上などの支援を検討している。
(コメント:フィリピンに続きモンゴルとも「防衛装備品・技術移転協定」の締結。モンゴルは北朝鮮と外交がある国で、拉致被害者問題の解決に向けての道筋が割と増えたかも?)
■中国株、高寄り後に伸び悩む 他のアジア株は総じて反発
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/PNOH5JWPP5KU5LKJQFNZZSYRCI-2024-08-06/
6日午前の中国株式市場は高寄り後に伸び悩む展開。他のアジア株は総じて反発しているが、中国経済の回復の遅れに対する懸念が根強い。前日の中国株式市場は他のアジア株ほど値下がりせず、1%強の下落となっていた。上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数は0.7%高で寄り付いた後、0300GMT日本時間正午時点でほぼ横ばい。香港株式市場のハンセン指数は0.3%高。国信期貨のアナリストは「(世界的な株安の)影響は限定的だ。中国株はすでに底値圏にあり、海外市場のボラティリティーとは比較的無縁だ」と指摘。多くの海外投資家はすでに中国から資金を引き揚げており、大幅な含み損を抱えている投資家がさらに売りを出す可能性も低いと述べた。RBCキャピタル・マーケッツのアジア通貨戦略責任者、アルビン・T・タン氏は「朝方のアジア市場は比較的落ち着いている。われわれは(米国の)景気後退が差し迫っているとは考えていない。ましてや、すでに景気後退に突入しているとも思えない」と語った。
■ハシナ首相が辞任、国外脱出 デモ激化で、暫定政権樹立へ-バングラデシュ(時事通信2024.08.05)
バングラデシュのシェイク・ハシナ首相76は5日、反政府デモの激化を受けて辞任し、国外に脱出した。隣国インドに逃れたとの情報がある。バングラデシュ陸軍幹部は国民向けの演説で、暫定政権樹立のため大統領に面会すると発表した。5日には多数のデモ参加者が首都ダッカの首相公邸になだれ込んだ。同国では7月中旬以降、反政府デモが激化。4日にはデモ隊と治安部隊の衝突で90人以上が死亡した。AFP通信は、反政府デモの死者数が7月以降で少なくとも計300人に達したと伝えた。デモ隊は当初、公務員採用における優遇措置の撤廃を要求していたが、その後ハシナ首相や閣僚の辞任を求めるなどエスカレートした。ハシナ氏はデモ隊を「テロリスト」と表現。要求を受け入れない姿勢を示していた。
■外務省、レバノン全土に退避勧告(時事通信2024.08.05)
外務省は5日、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとイスラエルの戦闘激化を受け、レバノン全土の危険情報を最も高いレベル4=退避勧告に引き上げた。同省によると、レバノンには約60人の日本人が居住。安全を確保し、商用便が運航している間に「直ちに退避」するよう呼び掛けている。
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■債券は大幅高、米金利の急低下受ける-先物サーキットブレーカー発動(ブルームバーグ2024.08.05)
5日の債券相場は大幅高。米国で7月の雇用統計が予想を下回り、長期金利が急低下したことを受け買いが急増した。長期国債先物は取引を一時中断する「サーキットブレーカー」が発動された。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大塚崇広シニア債券ストラテジストは、米金利の大幅低下に加え、米景気懸念による国内ファンダメンタルズへの悪影響から日本銀行の早期追加利上げ観測が後退し、買いが強くなっていると指摘した。BNPパリバ証券の井川雄亮マーケットストラテジストは、週末の弱い米雇用統計を踏まえてタカ派的なターミナル金利の織り込みが剥落しているとし、10年金利は一段の低下になっているとの見方を示す。
(コメント:大阪取引所では日経平均先物の取り引きで午後1時26分から10分間、売買を一時中断する「サーキットブレーカー」措置。先週発表されたアメリカの雇用統計で、失業率が予想を上回ったため、市場ではアメリカの景気が減速しているとの見方が拡大。FRB=連邦準備制度理事会が利下げのペースを早めるとの予想のもと、日米の金利差の縮小を見込んだ円買い・ドル売りが続く。反社会・地下経済=売春や麻薬取引等=をGDP成長に織り込んで水ぶくれさせた株価が、コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻で行き詰まっていた。そこへ米国の利下げ観測と中国の景気後退の予兆を受けて、一気に弾け出したという流れ。信用経済の根幹にヒビが入る事態とのこと。適切な対策なしでは大恐慌フェーズへ移行する可能性あり)
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■重要インフラ被害に報告義務 サイバー防御で政府検討(時事通信2024.08.04)
政府は、民間の重要インフラ事業者がサイバー攻撃を受けて被害があった場合、政府に対する報告を義務化する方向で検討に入った。サイバー攻撃の兆候を捉えて事前に対処する「能動的サイバー防御」の導入に向けたもので、情報共有を迅速化して他企業への被害拡大を防ぐ狙いがある。複数の政府関係者が4日、明らかにした。被害を受けた事業者は、株価下落など企業価値の低下を懸念し、被害報告に消極的な場合が予想されるため、法的義務を明確にする。政府は8月上旬にサイバー防御導入に向けた課題を議論する有識者会議を開き、中間整理をまとめる方針で、報告義務化の在り方を盛り込む方向だ。
■物流円滑化や脱炭素支援を表明へ 首相、中央アジア5カ国と初会合(共同通信2024.08.03)
政府は、カザフスタンで今月開く中央アジア5カ国との初の首脳会合で、物流の円滑化と脱炭素、人材育成の3分野を柱とした経済支援策を打ち出す方向で調整に入った。岸田文雄首相が出席し、表明する。近接する中国やロシアへの依存を軽減し、豊富な天然資源を持つ中央アジアとの関係深化を狙う。関係者が3日、明らかにした。中央アジア5カ国はカザフスタンとウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン。首相は9~12日の日程でカザフ、ウズベクに加えモンゴルを訪れる。ロシアを経由せずに中央アジアと欧州をつなぐ物流網「カスピ海ルート」の利便性を高めるため、日本のデジタル技術を使いルート上の国で税関手続きの一元化を図る。ウクライナ侵攻を続けるロシアを迂回し物流を安定させる狙いがある。脱炭素を巡っては、温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現に協力。日本の技術を活用して火力発電所の近代化を進め、天然ガスを利用した肥料やガソリンの生産・輸出も検討する。
(コメント:岸田首相の9日からの中央アジア訪問に、50社ほどが同行し、ビジネスフォーラムに参加する予定との事。中国の一帯一路が展開されていたエリアなので、今後にわたって要・注目)
■米失業者2割増の衝撃 7月雇用、FRBに大幅利下げ迫る(日本経済新聞2024.08.03)
米景気の悪化懸念が急速に高まっている。2日公表された7月の雇用統計では失業者が1年前の1.2倍に急増した。景気後退入りを示すシグナルが点灯し、株価は急落した。金融市場は米連邦準備理事会FRBに対し、次回の9月会合で0.5%の大幅利下げに踏み切るよう迫る。失業率は6月の4.1%から7月は4.3%に上昇した。
■米就業者7月11.4万人増、市場予想下回る 失業率も上昇(日本経済新聞2024.08.02)
米労働省が2日発表した7月の雇用統計によると、非農業部門の就業者数は前月から11万4000人増えた。市場予想は17万〜19万人増だった。失業率も予想に反して上昇した。過熱はすでに収まり、雇用には冷え込みの兆しが出ている。6月は20万6000人増から17万9000人増に、5月は21万8000人増から21万6000人増に修正された。失業率は4.3%。
■ウクライナ、8月から対外債務の支払いを一時停止(ロイター2024.08.01)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/KMDNCWVLF5ICTNFQNVMKQH4WPM-2024-08-01/
ウクライナ政府は31日、200億ドルの外貨建て国債の再編計画の最終段階として、債務返済を一時的に停止することを可能にする法律を発動した。これに伴い8月から債務返済を停止する。ウクライナ政府は22日、200億ドルの外貨建て国債の再編について、民間債権者グループと基本合意に達したと発表していた。2022年に結ばれた2年間の債務猶予合意が期限切れとなる直前での合意となった。ウクライナはロシアによる侵攻を受けて財政が悪化し、同盟国からの資金と軍事支援に大きく依存する状況となっている。
■東証急落、歴代2番目の下落幅 終値2216円安、米景気減速で(共同通信2024.08.02)
2日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は急落し、前日比2216円63銭安の3万5909円70銭で取引を終えた。下げ幅は、1987年の米株式相場の大暴落「ブラックマンデー」翌日に記録した3836円に次ぐ歴代2番目の大きさだった。円高の影響に加え、1日の米国市場は経済統計が低調で景気減速への懸念が広がって下落し、東京市場に流れが波及した。株式を保有する家計では金融資産が目減りするため個人消費の下振れにつながる恐れもある。外国為替市場の円高ドル安進行を受け、輸出関連株を中心に幅広い銘柄で売りが膨らみ、終日全面安の展開。平均株価への影響が大きい半導体関連株も軒並み売られ、相場を押し下げた。終値の下落率は5.8%。1日からの2日間で計3192円下げた。東証株価指数TOPIXは166.09ポイント安の2537.60。出来高概算約29億7千万株。海外投資家を中心に日本の金融政策の先行きに対し既に不透明感が出ていたところに、追い打ちで米国景気の後退への警戒感が強まり、売りが広がった。
(コメント:日銀の利上げは、ギリギリのタイミングだったことが、判明した形。スレスレのギリギリのところを秒読みレベルでターンした感じでしょうか)
■朝日新聞、3県で夕刊休止 静岡・山口・福岡、10月から
朝日新聞社は2日、静岡、山口、福岡の3県で10月1日から夕刊の発行を休止すると発表した。新聞用紙などの原材料高騰に加え、朝刊だけの購読希望者が増えていることなどが理由という。10月からの朝刊では地域面に夕刊の人気コラムなどを引き続き掲載する。同社によると3県での夕刊の発行部数は8月1日時点で約4万部。
(コメント:朝日新聞、北海道で4月から夕刊休止。このたび3県で一斉に夕刊休止。東京新聞は23区を除き、8月末に夕刊休止。毎日新聞は9月末、富山県の新聞配送を休止。ビジネスモデルが交代してゆく時代)
■経産省がアマゾンに改善勧告 販売手数料の情報開示が不十分(共同通信2024.08.02)
経済産業省は2日、販売手数料を巡る情報開示が不十分だったとしてアマゾンジャパン(東京)に対し、条件などを分かりやすく明示するよう求める勧告を出した。アプリ事業者への契約条件を期日までに日本語で掲載していなかったとして、米アップルにも改善を求める勧告を行った。経産省によると、アマゾンのECサイトに出品する際、事業者が商品カテゴリーを選択するが、手数料はアマゾン側が独自に分類して決定。アマゾンはこの仕組みを出品者に明確に説明していなかった。出品者の手数料はカテゴリーによって異なるため、想定よりも高い手数料を適用されていた恐れがある。また、アマゾン側が出品者の選択カテゴリーと異なる分類をした場合に、その理由などを明確に伝えていなかった。2023年3月と7月にカテゴリー内容を変更した際には事前通知を怠っていた。アマゾンジャパンは2日「販売事業者からの信頼も重要と考え、取引環境の透明性と公正性の向上に努めてきた。今後も法の趣旨に沿うよう取り組みを続けていく」とコメントした。
■新たな「日の丸航空機」が誕生? 成層圏を飛ぶ“異形機”を飛行艇メーカーが開発へ その任務とは
https://trafficnews.jp/post/134120(乗り物ニュース2024.08.02)
宇宙インフラ事業を展開するSpace Compass、新明和工業、三菱総合研究所の3社は2024年7月30日、HAPS高高度無人機によるリモートセンシングを活用し、海洋状況の網羅的な情報収集を行うサービスの開発・実証を推進すると発表しました。