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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2024年7月前半の時事情勢メモ

■ルーマニア駐露公使が北方領土入域 国後島と色丹島を観光 欧米の公人訪問は異例(共同通信2024.07.18)

欧州連合EU加盟国ルーマニアの駐ロシア公使がロシアの実効支配下にある北方領土の国後島と色丹島を観光で訪問したと、ロシアメディアが17日までに報じた。日本政府はロシアの管轄権を前提とした北方領土入りは受け入れられないとの立場で、EU加盟国外交官の訪問は異例。報道によると、現地入りしたのはリリアナ・ブルダ公使。北方領土入域に必要なロシア当局の許可を得て、2島を非公式に訪れたという。ロシア極東のメディアは島で温泉に入ったり、ホテル前で記念撮影したりする公使とみられる人物の動画や写真をネット上に公開した。北方領土には商用目的の中国人や韓国人のほか、北朝鮮労働者や観光目的の欧米人が入域した事例は過去にも多数あるが、欧米の公人訪問が明らかになるのは珍しい。

■元CIAの北朝鮮専門家起訴 韓国政府「代理人」で活動か 米(時事通信2024.07.17)

ロイター通信は16日、ブランド品などの見返りに韓国政府の「代理人」として情報提供したとして、米連邦検察が元中央情報局CIA分析官で北朝鮮専門家のスミ・テリー氏を起訴したと報じた。テリー氏は2013年ごろから韓国情報機関に対し、非公開の米政府の情報を提供していたとされる。見返りとして、ブランド品のバッグやコートのほか、同氏が運営する政策プログラムに3万7000ドル(約580万円)を超える資金提供を受けていた。届け出をせずに韓国政府の「代理人」として活動し「外国代理人登録法FARA」に違反した可能性がある。弁護士は取材に対し、「事実が明らかになれば、政府が重大な過ちを犯したことが分かる」と述べ、起訴内容を否定した。

(コメント:アメリカ上層部、静かなる大変動。特亜系パージ…2024.07.07東京都知事選3位の方の奇行も、このあたりの事情が絡んでいるかと想像。オカルト的な「風」もあるのかも知れませんが)

■中国の成長率、4.7%に減速 4~6月、不動産の低迷響く(共同通信2024.07.15)

中国国家統計局が15日発表した24年4~6月期の国内総生産(GDP速報値)は、物価変動の影響を除く実質で前年同期比4.7%増となった。1~3月期の5.3%から0.6ポイント減速した。景気全体への影響が大きい不動産市況の低迷が響き、消費も振るわなかった。成長率は政府の通年目標である「5.0%前後」も下回った。中国共産党は15~18日の日程で、中長期の経済政策を討議する重要会議、第20期中央委員会第3回総会(3中総会)を開催。不動産に依存してきた成長モデルからの脱却を打ち出せるかが焦点となる。国家統計局は通常、記者会見を開くが、今回はウェブサイト上でのみ公表した。

(コメント:地元情報によれば、中国国内の銀行口座オンライン決済「1日の利用限度額500元≒1万円」に絞られているとのこと。経済が上向くには活発な経済活動が必要で、中国経済が上昇するのは、どう考えても難しい状況。「生産や輸出が牽引したものの消費がさえなかった」評は必然。ほぼほぼ外需頼みであるが、コロナ禍~宇露戦争~紅海海賊などでサプライチェーン混乱が続いている。世界第一位のコンテナ取扱量で知られる寧波海運は、沿岸部運賃の低迷が響き、2024年上期赤字となった。中国も欧米も製造業界の衰退でエネルギー需要減が大きいのに、中東の石油価格は上昇している。混乱していびつになった流通が引き起こした現象。日本政府はG7、NATO等あらゆる外交ルート、太平洋島嶼国サミットなどを通じて、サプライチェーンを正常化しようとしている。破壊されたものを再び立ち上げて稼働させるのは、大変な時間と努力が要る仕事。中国は今まで「ただ乗り・横取り」状態だったから、グローバル供給網の創設や再生に関して経験が浅く、あまり対応できないと思われる)

■ロシアが米政権非難、トランプ氏銃撃の「雰囲気作った」(ロイター2024.07.15)
https://jp.reuters.com/world/us/ZGOEVCZKSFJATMNAUX2YGJQBW4-2024-07-15/

ロシア大統領府は14日、前日に起きたトランプ前米大統領の暗殺未遂事件について米政権に責任があるとは考えていないとした上で、攻撃を引き起こす雰囲気を作ったと非難した。トランプ氏は米ペンシルベニア州で開かれた集会で右耳に銃撃を受けた。現在、暗殺未遂事件として捜査が行われている。ロシア大統領府のペスコフ報道官は「トランプ氏を暗殺しようとする企てが現当局によって組織されたとは考えていない」と記者団に述べた。その上で「米国が現在局面している状況はトランプ候補を取り巻く雰囲気が引き起こした」と指摘した。ロシアは政治闘争の過程におけるいかなる暴力も非難すると述べた。ペスコフ氏はバイデン大統領に攻撃の責任があると直ちに非難した一部の米共和党議員らに同調し、法的手段などを例に挙げ「トランプ候補を政治の舞台から排除しようとする数々の試みで、彼の命が危険にさらされていたことは外部の観察者にとっても明らかだった」と述べた。

■トランプ氏暗殺未遂、世界にも衝撃「政治的暴力」非難相次ぐ(時事通信2024.07.15)

トランプ前米大統領暗殺未遂事件は世界各国にも衝撃を与え、国境を越えて非難の声が相次いだ。スターマー英首相は「集会での衝撃的な光景に愕然としている」と表明し、フランスのマクロン大統領は「われわれの民主主義にとって悲劇だ」と批判。イタリアのメローニ首相は11月の米大統領選が迫る中「憎しみや暴力ではなく、対話と責任が優先されるよう望む」と述べた。グテレス国連事務総長も声明を出し「政治的暴力を明確に非難する」と強調。台湾の頼清徳総統も「私たちの民主主義では、いかなる形であれ政治的暴力は許されない」と主張した。インドのモディ首相は「友人への攻撃」だとして糾弾。ウクライナのゼレンスキー大統領は「トランプ氏が無事だと聞き安堵した」と述べ「暴力がはびこってはならない」と訴えた。南米でトランプ氏に例えられるアルゼンチンのミレイ大統領は「卑劣な暗殺未遂の被害者となった」と指摘。トランプ氏と11日に会談したばかりのハンガリーのオルバン首相は「この暗黒の時間」にトランプ氏に祈りをささげるとX旧ツイッターに投稿した。オーストラリアのアルバニージー首相は臨時に記者会見し「これは米豪両国民が共有している民主的価値に対する言い訳のできない攻撃だ」と非難した。

■不祥事続出、政権に危機感 防衛増税への影響懸念-防衛省処分(時事通信2024.07.13)

防衛省は12日、安全保障に関する「特定秘密」の不適切管理や海上自衛隊での手当不正受給などで関係者を処分した。岸田文雄首相は木原稔防衛相の交代を否定し、組織立て直しに当たらせる考えだが、政権内の危機感は強い。政府・与党内からは、防衛費増額のための増税議論に影響しかねないとの懸念が出ている。「わが国の防衛に一分の隙も許されない状況だ。防衛相は信頼回復に全力で当たってほしい」。首相は11日(日本時間12日)訪問先の米国で記者団にこう述べた。自民内では、処分発表を前に2017年の南スーダン国連平和維持活動PKO日報問題と深刻さは同等だとして「木原氏の責任問題になる」(幹部)との見方も出ていた。政府高官は相次ぐ不祥事に「報告を受けたと思ったらまた別の問題が出てくる」と嘆息する。防衛増税の開始時期は秋から与党内の議論が本格化する見通しだ。海自では隊員が川崎重工業から金品や飲食の提供を不正に受けた疑惑もあり、国民の反発は必至。公明党の佐藤茂樹外交安全保障調査会長は12日の党会合で「負担をお願いする中での不祥事は国民の信頼を失う」と批判した。林芳正官房長官は記者会見で「安定的な財源確保は重要だ。徹底した行財政改革に取り組む」と政府方針への理解を求めたものの、首相官邸内でも「判断に影響するかもしれない」(幹部)との声が出始めている。特定秘密のずさんな管理も懸念材料だ。今回の訪米でも、首相は北大西洋条約機構NATOのストルテンベルグ事務総長に「秘匿情報共有体制を強化する」と伝えたが、米国や同志国との連携に影響しかねない。立憲民主党の泉健太代表は12日の会見で「首相は防衛増税撤回を考えるべきだ。予算が適切なものか検証が必要だ」と強調。「防衛予算総点検国会だ」と述べ、秋に想定される臨時国会で徹底追及する考えを示した。政府関係者は「防衛省には問題を一掃してもらわないといけない」と苦虫をかみつぶしたような顔で語った。

■立民、共産共闘で板挟み 決別迫る連合・国民(時事通信2024.07.13)

次期衆院選を巡り、立憲民主党内で共産党との共闘路線の是非が焦点となっている。東京都知事選で立民が支援した蓮舫前参院議員が敗北し、連合や国民民主党は共産との「決別」を改めて要求。ただ、立民内には「共産と手を切れば得をするのは自民党だ」(党幹部)といった声も根強く、泉健太代表は板挟みとなっている。「立民が全国的に連携しているのは国民だ。国民とは連立政権の可能性がある」。泉氏は12日の記者会見でこう強調。同時に「共産と政権を共にすることは否定している」とも主張した。都知事選の結果を受け、連合の芳野友子会長は11日、泉氏と会談。「共産が前面に出過ぎ、逃げた票があったのではないか」と関係見直しを迫った。これに対し、泉氏は「教訓をどう生かすか党の中で話し合う」と明言を避けた。国民も連合に同調する。玉木雄一郎代表は9日の会見で「『立憲共産党』路線は終焉を迎えた。見直さないと、厳しい次の衆院選になる」と断じた。それにもかかわらず、泉氏が煮え切らないのは、衆院小選挙区で「共産票」を頼りにする議員が党内に一定数いるためだ。都知事選を仕切った都連幹部は「東京で共産の支持率は高い。その支援がなければ結果はもっと厳しかった」と指摘。都連会長を務める長妻昭政調会長は11日の会見で、共産との共闘撤回を求める意見に対し「私自身はそういう考えではない」と反論した。一方、共産は共闘継続へ圧力を強める。小池晃書記局長は11日、芳野氏の発言を受けて急きょ会見し「何を根拠に票が逃げたと言っているのか」と猛反発。都議補欠選挙で自民が議席減となったことに触れ「共闘の力が発揮されたことは間違いない」と述べ、立民に選挙協力を進めるよう呼び掛けた。

■ネパールで政権交代へ 首相、与党分裂で不信任(共同通信2024.07.12)

ネパールのダハル首相は12日、下院で行われた信任投票で過半数を獲得できず、政権交代が確定的となった。ダハル氏率いる第3党のネパール共産党毛沢東主義派(毛派)と連立を組む第2党の統一共産党UMLが離反したため。UMLは、第1党で野党のネパール会議派NCPと新たに連立を組む。次回下院選が行われる2027年までの間、首相を両党から交互に選ぶことで合意しており、UMLのオリ元首相が近く、首相に返り咲くとみられている。

(コメント:流言飛語によって国体が流動化しやすくなり。マルクス主義は流言飛語や言いがかりを通しての国体弱体化を仕掛けるのが得意で、国体を切り刻んで大儲けする流れ)

■防衛省不祥事、12日に大量処分 特定秘密、手当不正受給などで(共同通信2024.07.11)

防衛省・自衛隊の不祥事問題で、同省は12日、関係者の処分や調査結果を公表する。特定秘密の不適切運用やパワハラ、海自の潜水手当不正受給、自衛隊施設内での不正飲食の計4項目が対象で、処分者は幹部を含め大量になる見通し。防衛費の大幅増により防衛省・自衛隊の組織や任務が拡大する中で不祥事が頻発しており、信頼回復に向け厳しい視線が向けられることになる。防衛省は4月、陸自部隊の幹部が有事の際の活動に関する特定秘密を、知り得る立場にない隊員に伝えたのに加え、海自の護衛艦「いなづま」で「適性評価」を経ていない隊員が特定秘密を扱う業務に当たっていたと公表。幹部自衛官計5人を懲戒処分にするとともに、防衛省・自衛隊を対象に特定秘密の取り扱い状況の調査を開始した。その結果、陸海空3自衛隊の運用を担う統合幕僚監部や空自などでも、特定秘密の不適切な運用が確認された。特に海自では、いなづま以外の護衛艦でも常態化しており、海自トップの酒井良海上幕僚長は引責辞任する意向を示している。

■自衛隊幹部ら218人処分 特定秘密や不正受給、海幕長更迭-「背広組」パワハラも・防衛省(時事通信2024.07.12)

防衛省は12日、安全保障に絡む「特定秘密」のずさんな管理や海上自衛隊員による潜水手当の不正受給などがあったとして、懲戒免職11人、停職83人を含む計218人(延べ220人)の処分を公表した。「背広組」と呼ばれる防衛官僚の幹部によるパワハラも初めて認定。異例の規模で、防衛省・自衛隊は信頼回復に向け、抜本的な規律見直しが迫られる。木原稔防衛相は閣議後記者会見で陳謝し「信頼回復に率先して取り組む」と強調。海自トップの酒井良海上幕僚長を19日付で交代させたとし、「新しい体制で立て直す必要がある」と述べた。酒井海幕長も臨時会見。不正受給や幹部の不正飲食などで潜水士11人の懲戒免職など最多の181人が処分されたことについて「不祥事の根底には組織のガバナンス欠落がある。職責を果たせず、責任を問われるのは当然だ」と頭を下げた。

(コメント:万事、塞翁が馬。戦前の歴史パターンを考えてみると、早々に不祥事が発覚して、逆にラッキーだったかも知れないと思案してみる。いわゆる「有害な味方」成分が、あぶり出された可能性?)

■中国軍機56機が中間線越え 過去最多、強まる威嚇-台湾(時事通信2024.07.11)

台湾国防部(国防省)は11日、台湾周辺で同日午前6時までの24時間に中国の軍用機延べ66機が活動し、このうち延べ56機が台湾海峡の中間線を越えるなどして台湾側に飛来したと発表した。台湾メディアによると、中間線を越えた中国軍機の数は過去最多。台湾を自国の領土と主張する中国の軍事的威嚇が強まっている。国防部は発表で「(中国軍の)動向は綿密に把握している」と強調。通常は公開しない台湾軍が捉えた中国軍戦闘機の写真を公開した。台湾周辺と西太平洋ではここ数日、中国軍の活動が活発化している。日本の防衛省や台湾国防部によると、中国空母「山東」は9日に沖縄県宮古島南方で発着艦訓練を実施。10日午前には中国軍機延べ36機が西太平洋へ向かい山東と訓練した。台湾の中央通信社は、11日に発表された中国軍機の動向が「山東との訓練が続いていることを示している」と報じた。台湾国防部系のシンクタンク「国防安全研究院国防戦略・資源研究所」の蘇紫雲所長は、時事通信に「(中国は)米国の新駐台代表の台湾支持発言などに政治的不満を示した」と指摘した。

■海自護衛艦が中国領海を航行 日本に「深刻な懸念」伝達(共同通信2024.07.11)

海上自衛隊の護衛艦「すずつき」が今月4日、中国浙江省沖の中国領海を一時航行したことが10日分かった。自衛隊の艦船が中国領海を航行するのは極めて異例。中国側から退去勧告を受けていたという。周辺では中国軍の実弾射撃訓練が予告されていた。中国政府は日本側に深刻な懸念を伝達。日本政府は経緯を調べると外交・防衛ルートで伝えた。防衛省は艦長に聞き取りを実施するなど調査を始めた。外交筋が明らかにした。国連海洋法条約では沿岸国の安全を害する行為を行わない限り、領海を航行できる「無害通航権」が認められている。すずつきの航行も国際法違反に当たらない可能性が高いとみられる。意図的な航行かどうかは不明。日本政府関係者は「少なくとも法的問題はない」としている。防衛省は取材に「自衛隊の運用に関する事柄なので、答えを差し控える」とコメントした。中国政府は海自艦による「意図的な挑発」(中国筋)の可能性も否定できないとして内部で詳しく情報収集・分析を進めている。

■中国、海自艦の領海航行に申し入れ「違法行為」と調査要求(時事通信2024.07.11)

中国外務省の林剣副報道局長は11日の記者会見で、海上自衛隊の護衛艦が中国領海を一時航行したとの一部報道に関し「日本艦艇の違法行為に厳正な申し入れを行った」と明らかにした。日本から「技術的なミス」と説明を受けたといい、徹底的な調査と再発防止を求めた。

(コメント:かなり怪しい筋だけど、偶然このタイミングで日本の海自艦が接近したために、新たな密輸ルート設置を妨害できた可能性ありとのこと。現在、中国国内の経済事情がかなり苦しく、多少の動乱チャンスがあれば不正に飛びつく類は多い様子)

■戦闘機の国際共同開発強化へ 三菱重工「日本航空機産業振興株式会社」の事業開始
(Jディフェンスニュース2024.07.11)https://j-defense.ikaros.jp/docs/mod/000933.html

三菱重工業は、7月10日、一般社団法人日本航空宇宙工業会(以下、日本航空宇宙工業会)との共同出資による「日本航空機産業振興株式会社」の事業を開始することを公表した。日本航空機産業振興(株)は、戦闘機の国際共同開発における我が国航空機産業のサプライチェーン強化などを目的とし、航空機産業全体の発展および強化を目指していくという。

■塩野義製薬、本社を大阪駅前に 「薬の街」道修町から(日本経済新聞2024.07.10)

塩野義製薬は2025年夏をめどに大阪市中央区道修町(どしょうまち)にある本社をJR大阪駅(同市北区)前の大型再開発地区に移転する。創業の地で150年近く本社を置いていた道修町から離れる。新本社には大阪市周辺に分散していた開発機能も集約する。経営と開発の連携を強め、感染症薬などをいち早く市場に投入する体制を整える。

(コメント:意味深かつ象徴的な変化であるかと思案。それにしても、道修町=どしょうまち、変わった読み方をする地名だなと感心。ジェネリック薬価問題など、製薬業界は色々と厳しい状況ということを小耳に挟むようになり。ますますのご発展を祈るのであります)

■日比2プラス2、安保協力拡大 中国念頭、円滑化協定に署名(時事通信2024.07.08)

日本、フィリピン両政府は8日(日本時間同)、外務・防衛担当閣僚協議2プラス2をマニラで開いた。自衛隊と比軍による共同訓練の促進など安全保障分野の協力拡大で一致。東・南シナ海で威圧的行動を繰り返す中国をにらんだ連携強化を確認する。これに先立ち、両政府は自衛隊と比軍の相互往来を容易にする「円滑化協定RAA」に署名した。日比2プラス2は、2022年4月に東京で開いて以来2回目となる。日本側は上川陽子外相と木原稔防衛相、フィリピン側はマナロ外相とテオドロ国防相が出席。フィリピンが中国と領有権を争う南シナ海の情勢について議論し、一方的な現状変更の試みに懸念を共有する。防衛装備品の協力に関しても意見を交わす見通しだ。
【補足】外務省>日・フィリピン部隊間協力円滑化協定の署名(2024.07.08)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/s_sa/sea2/ph/pageit_000001_00810.html

■自民「大惨敗」に危機感広がる 東京都議補選、総裁選に影響も(共同通信2024.07.08)

東京都議補欠選挙で、擁立した8選挙区を2勝6敗と負け越した結果を受け8日、自民党内には危機感が広がった。平沢勝栄元復興相(衆院東京17区)は取材に「大惨敗だ。党の土台の抜本的な変革が必要だ」と語った。岸田文雄首相のさらなる求心力低下につながりかねず、9月の総裁選に影響を与えそうだ。自民都連関係者は「想定した中でも悪い結果だ」と深刻に受け止めた。無党派層が多い大都市部での敗北に「次期衆院選では全国的に大きな影響が出るだろう。日常の活動をよほど頑張らないと勝てない」と懸念した。立憲民主党の大串博志選対委員長は8日、自民に代わる選択肢を示すのが野党第1党の役割だと強調した。

(コメント:なにげに、ダメージは大きい様子。苦境をどう乗り越えるか、老舗の政党ならではの、手腕の見せどころかと思案。脇の甘かった議員が多いのは、やはり与党ならではの気の緩みが広がっているのだろうと思われるところ)

■2024.07.07東京都知事選の投票率:60.62%(前回より5.62ポイント上昇)
開票結果(上位10名、%):小池百合子43.0、石丸伸二24.4、蓮舫18.8、田母神俊雄3.9、安野貴博2.2、内海聡1.8、ひまそらあかね1.6、石丸幸人1.4、桜井誠1.2、清水国明0.5

■都知事選の警備「最新AI」投入…聴衆の不審行動を検知する「異常行動検知システム」を初運用 安倍元首相銃撃を教訓に(FNN2024.07.08)
https://www.fnn.jp/articles/-/725453

今回の都知事選挙の期間中、聴衆の不審な行動を「AI(人工知能)」で検知する新しいシステムを、警視庁が選挙警備として初めて運用したことが分かり、演説会場で活用された様子をFNNのカメラがとらえた。(中略)演説現場では厳重な警備が行われ、演説開始1時間前には、すでにずらりとバリケードが設置され奥の方まで伸びていた。さらに、あたりにはたくさんのSPや警察官の姿があった。選挙期間中の小池都知事の演説現場での警備の様子を見ると、演説場所の周りだけでなく、聴衆のブースもパイプ柵などで囲まれ、中に入るには、手荷物検査や金属探知機によるチェックが必要となっていた。さらに、安倍元首相の銃撃事件の教訓を生かし、演説する人の背後に人が入り込まないよう警備態勢を構築していた。その一方で、批判の横断幕を掲げる人があちこちに現れ、中にはデパートのエレベーターを使い、批判的なビラを掲げている人の姿も見受けられた。今回の都知事選で、身に危険が及ぶような不測の事態を防止する手立てとして、新たな対策が行われていたことが明らかになった。小池候補の演説中に、聴衆のエリアのすぐ横の高い位置にカメラが設置されていた。危険な動きがあった場合、AIで素早く察知する機能だという。聴衆の一団の中に、拳銃を取り出そうとする行動や落ち着きのない不審な行動を示す人物がいた場合、AIカメラが検知し、アラートを出すようになっているという。このほかにも小池都知事が船の上で演説した際は、ドローンを使用した警備や警護が行われたといい、小池都知事も「ドローンが飛んでいる」と認識していた。今回の選挙警備でAIカメラを初めて運用した警視庁は、「こうした新しい技術は、警護・警備を高度化するにあたって、非常に有用なものだと思う。こればかりに頼ることなく、緊張感を持って今後も警護警備に万全を期していきたい」としている。

■石丸伸二氏の敗訴確定 市長選ポスター代不払い-最高裁(時事通信2024.07.08)

7日投開票の東京都知事選に立候補し、次点となった前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏41が、2020年8月の同市長選でポスターやビラの製作を委託した印刷業者から代金の支払いを求められた訴訟で、最高裁第2小法廷(草野耕一裁判長)は8日までに、同氏側の上告を退ける決定をした。5日付。同氏に72万円余りの支払いを命じた二審広島高裁判決が確定した。一審広島地裁や二審の判決によると、石丸氏は市長選への立候補を表明した20年7月、印刷業の「中本本店」(広島市)と掲示用ポスターや選挙運動用ビラなどの製作に関する契約を締結。同社は履行後に費用見積もりを伝え、安芸高田市が公費負担分の約34万円を支払ったが、石丸氏は残額72万円余りの請求に応じなかった。石丸氏は公費負担分のみ支払うとの合意があったなどと主張したが、地裁は同社が公費負担額を具体的に把握しておらず、合意はなかったと認定。同氏に支払い義務があり、請求額にも相当の理由はあると判断した。高裁も地裁判決を支持し、同氏側の控訴を棄却した。

石丸伸二氏の問題>安芸高田市:県境付近にやや小さめの銀山。石見銀山と同時代、鉛も産出、この鉛が石見銀山「灰吹法」に利用され、石見銀山の繁栄を支えたと言われている。安芸高田市には世界遺産登録された石見銀山に繋がる歴史的なものがかなり遺されている。日本商社は、この世界遺産登録制度をはじめこの手の様々な制度を活用したグローバルビジネスでも利益を上げている。日本国内に世界遺産登録及び保護に関する財界系の伝手があるが、そのうち石見銀山の財界系の伝手をなりすましたらしい?背後にドトールの動きがあったとの推測※ドトール創業者名誉会長鳥羽氏は7.7東京都知事選に際し石丸伸二氏の後援に関わる。安倍元首相とゴルフ仲間で親交があったとのことだが「石丸さんは馴れ合いも妥協もない。談合や金で歪められた政界で、清廉な川を泳ぐ鮎のような青年だと思った。彼が勝ては政治が変わる。振り返ると、安倍さんも公私混同しすぎたしね」コメントあり、安倍氏をけなして石丸氏を持ち上げようとしていたとのこと

■フランス総選挙、左派が逆転勝利 極右失速で第3勢力、政治混乱も(共同詰真2024.07.08)

フランス国民議会(下院577議席)総選挙の決選投票は7日即日開票され、フィガロ紙が伝えた暫定最終結果によると左派連合が勝利し、第1勢力となった。マクロン大統領の中道与党連合は議席を大幅に減らし2位。反移民、反EUの極右政党、国民連合は事前予測で第1勢力となる勢いだったが失速、第3勢力にとどまった。与党連合と左派連合による候補者一本化の「極右包囲網」が奏功し、逆転した。どの勢力も過半数の289議席に届かず法案を可決できない「統治不能」状態に陥る恐れが高く、今月下旬開幕のパリ五輪を前に政治が混乱しそうだ。経済や外交、EUとの関係にも影響が出る可能性がある。投票率は約66%で、決選投票では約71%だった1997年以降で最高となった。与党連合のアタル首相は7日、辞表を8日朝にマクロン氏に提出すると明らかにした。連立交渉が本格化するが、難航するとみられる。仏メディアによると大統領府は、マクロン氏が「新たな国民議会が構成されるのを待って必要な決定を下す」とのコメントを出した。

■防衛省幹部をパワハラで処分へ 特定秘密、海自以外もずさん運用か(時事通信2024.07.07)

防衛省のハラスメントに関する内部調査で、政策立案や予算編成を担う「背広組」の管理職が部下にパワハラなどをした事案が多数確認されたことが7日、政府関係者への取材で分かった。同省は近く調査結果を公表し、幹部を含む複数を懲戒処分にする方針。海上自衛隊で発覚した安全保障に関する「特定秘密」のずさんな管理が、統合幕僚監部や航空自衛隊でも行われていた疑いが強いことも判明した。同省はこれについても処分を検討している。(中略)特定秘密を巡っては、海自の護衛艦で身辺などを調べる「適性評価」を経ていない無資格の隊員を特定秘密を扱う業務に従事させ、陸自では幹部が訓示で特定秘密の内容に触れていたと4月に公表。同省が対象を組織全体に広げて調査した結果、海自の複数の艦艇で無資格の隊員を秘密に触れさせる不適切な運用が常態化していたことが判明した。海自トップの酒井良海上幕僚長は引責辞任の意向を示しているという。統幕や空自、内部部局でも同様の運用を行っていたとみられ、同省が処分に向け確認を進めている。外部への漏えいはないとみられるが、防衛省・自衛隊全体で特定秘密保護法の順守が徹底されていなかった実態が明らかになった。

■農水省、フリマの種苗不正取引で規制強化へ(共同通信2024.07.06)

ブドウやイチゴなど品種登録された種苗がフリマサイトで不正に取引されるケースを防ぐため、農林水産省が規制強化を検討していることが6日分かった。種苗法の改正も視野に入れる。

■イラン大統領選、改革派ペゼシュキアン氏勝利 保守強硬派下す(時事通信2024.07.06)

イラン内務省は6日、5日に行われた大統領選の決選投票で、国際社会との対話を重視する改革派のペゼシュキアン元保健相69が保守強硬派のジャリリ元最高安全保障委員会事務局長58を破って勝利したと発表した。大統領の任期は4年。イランで穏健・改革派の大統領は「文明間対話」を掲げ欧米との融和を模索した改革派ハタミ政権1997-2005、欧米などと核合意を結んだ保守穏健派ロウハニ政権2013-2021以来となる。新政権で国際協調重視に傾斜すれば、イランの外交姿勢に変化をもたらし、中東情勢や国際社会との関係にも影響を与えるとみられる。

■日英の安保協力推進 岸田氏、新首相と電話会談(時事通信2024.07.06)

岸田文雄首相は6日、英国のスターマー新首相と電話会談した。両首相は欧州・大西洋地域とインド太平洋地域の安全保障は不可分で、緊密に連携していくことで一致。日英にイタリアを加えた3カ国による次期戦闘機開発の協力も確認した。ロシアの侵攻を受けるウクライナ、中東、東アジアの情勢についても意見を交わし、連携して対応することを申し合わせた。岸田氏はスターマー氏の首相就任に祝意を伝え、「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化のため緊密に連携したい」と表明。スターマー氏は「日英関係を一層緊密にしていきたい」と応じた。

■外交は基本的に路線踏襲 労働党政権、日本重視も継続-英総選挙(時事通信2024.07.06)

英総選挙で勝利した労働党は、保守党政権時代に離脱した欧州連合EUとの関係強化を目指すなど、外交政策で一定の独自色を打ち出していく方針だ。ただ、ウクライナ支援や国防、アジア戦略といった課題では前政権の路線を基本的に踏襲。新政権でも、対日関係を重視する流れが続くとみられる。労働党の「影の外相」を務め、新外相就任が有力視されるラミー氏は選挙前の記者会見で、14年間の保守党政権で英外交が「後退した」と批判。EUとの関係や気候変動対策などの重要課題で「根本的リセット」が必要だと強調した。労働党が特に重点を置くのが、離脱でぎくしゃくしたEUとの関係改善。独仏など欧州の同盟国との関係を再構築し、ウクライナに侵攻するロシアを含む「共通の脅威」に対処するため、新安全保障協定を結んで防衛協力の強化を図る考えだ。EU外相理事会への定期参加も画策するなど、「欧州との関係緊密化」(ガーディアン紙)を志向。EUと距離を置いてきた前政権の方針を転換することになりそうだ。一方、防衛分野では米英オーストラリアによる安保枠組み「AUKUSオーカス」を支持。核抑止体制の継続や北大西洋条約機構NATOへの積極関与も表明するなど、従来の取り組みを維持する姿勢だ。国防費増額についても、マニフェスト(政権公約)で保守党と同様、対国内総生産GDP比2.5%を目標に設定した。アジアに関しては、保守党政権の「インド太平洋地域への傾斜」構想に倣い、日本との関係強化に力を入れるとみられている。英王立国際問題研究所(チャタムハウス)「世界の中の英国」部のオリビア・オサリバン部長によると、労働党は当初、保守党の構想に批判的だったが、覇権主義的な動きを強める中国を警戒し方針を修正。同部長は「労働党はインド太平洋地域の重要性を認識し、強い関心を持っている。構想は原則として維持される」と分析した。

■ハンガリー首相、訪ロか ウクライナと「仲介」(時事通信2024.07.05)

複数の欧米メディアは4日、ハンガリーのオルバン首相が5日にもモスクワを訪れ、ロシアのプーチン大統領と会談すると伝えた。両政府は報道について否定も肯定もしていない。ハンガリーは欧州連合EU加盟国だが対ロ融和姿勢が目立つ。オルバン氏は2日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)をロシアによる侵攻開始後初めて訪れ、ゼレンスキー大統領と会談したばかり。当事国双方と首脳会談を行い、仲介者の役割をアピールする狙いがありそうだ。

(コメント:これとは別に、インドのモディ首相が7/8~7/9ロシアを公式訪問、プーチン大統領と会談するとの報道あり。両首脳は二国間関係のさらなる発展や、国際情勢について協議する予定。裏事情が、色々動き始めた気配…)

■モディ首相がロシア訪問、プーチン大統領と両国間関係の強化を確認(ジェトロ2024.07.11)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/07/48f0b224242e8379.html

インドのナレンドラ・モディ首相は7月8日から9日にかけてモスクワを訪問し、第22回ロシア・インド首脳会議に参加、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談した。訪問の結果、両国首脳による共同声明が発表され、両国間の経済分野を含めた協力関係を強化していくことで一致した。採択された共同声明は81の項目により構成されており、その中には経済面での関係強化も盛り込まれた。2030年までに相互の貿易額を1000億ドルに増やすという新たな目標が設定されたほか、関連機関にはユーラシア経済連合EAEUとインド間の自由貿易協定FTA締結に向けた協議を進めるよう指示が出された。共同声明のほかにも9つの文書が署名された。そのうちの1つである「2024年から2029年までのロシア連邦極東における貿易-経済-投資分野でのロシアとインドの協力プログラム」では、共同投資プロジェクトや新分野での協力の模索、さらにはロシア極東・北極圏地域とインドとの貿易額を増やすことが目標に据えられた。ロシアのアレクセイ・チェクンコフ極東・北極圏発展相は、「(インドとの)貿易額は高い伸びを示しており、とりわけ極東と北極圏における相互協力のさらなる拡大の可能性は非常に大きい」「両国間の協力関係がそれぞれの繁栄に貢献することを確信している」として両国間の関係強化に期待感を示した「タス通信」7月10日。ロシアのアレクサンドル・ノワク副首相は、インドと長期的な石油供給に関する協定を締結する可能性を検討していると明らかにした。ノワク副首相は、ロシアからの石油供給における長期的な協力関係については「ロシアもインドも興味を持っている」と述べた「タス通信」7月9日。

■岸田総理「水道管耐震化」全国緊急点検を指示へ、秋にも予算措置へ
https://txbiz.tv-tokyo.co.jp/wbs/newsl/post_299480(テレ東BIZ-2024.07.05)

能登半島地震で、断水が長期化した要因の一つに水道管の老朽化があったことを踏まえ、政府が、避難所となる全国の重要施設などの水道管の耐震化について、緊急点検を行う方針を固めたことがテレビ東京の取材で分かりました。2024年1月に発生した能登半島地震では、水道管の老朽化が進んでいたために、最大で14万戸が断水したうえ、断水が長期化しました。こうしたことを教訓として、岸田総理大臣は8日に愛知県内で人工衛星とAIを活用して水道管を点検する先進的な取り組みを視察したうえで、万一の際に避難所となる学校の体育館など全国の重要施設で水道管の耐震化の状況を緊急点検し、10月までに完了させるよう指示を出す方針です。点検結果を踏まえて、政府は秋にも想定される経済対策で、状況の改善に向けた予算措置を検討するとともに、現在、全国の自治体で7割に留まっている水道の耐震化計画について、すべての自治体で今年度中に策定することを目指します。また、8月中をめどに水道などのインフラ整備に関連する水循環基本計画を改定し、上下水道の耐震化の強化策を盛り込み、来年度予算にも反映する方針です。

(コメント:全国の自治体の水道管担当者は当分、激務になって大変そうだなと想像。AIと人工衛星の活用には、注目したいところ)

■ウナギの人工稚魚を大量生産 水産庁、民間に技術提供(日本経済新聞2024.07.04)

天然資源に依存していたニホンウナギの稚魚を人工的に大量生産する技術を、水産庁の研究機関が4日発表した。人工稚魚の生産コストは2016年度時点で1匹4万円以上していたのに対し、生産効率を高めて1800円まで下げた。今後、都道府県や民間企業へ技術を普及し、量産化を目指す。水産庁の研究機関、水産研究・教育機構(横浜市)を中心とする研究グループが大量生産システムを構築した。

(コメント:シラスウナギ界隈は反社会的勢力の資金源の有力なひとつ、との指摘あり。違法操業でウナギを一斉捕獲する、別により分けて高価なヤミ値を付ける、等。水産庁の技術提供は、これら闇ルートの価値を押し下げる見込み。闇ルートを壊滅して反社会的勢力の排除が進むと、地道に漁業資源を保護しつつ頑張っている漁業関係者へ正当な報酬が行くようになる。良き、と思われる)

■中国、カザフスタンのBRICS加盟支持 習主席が表明(ロイター2024.07.03)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/4FO77SHIRNNOJOMGU5AC7BRJ7I-2024-07-03/

中国の習近平国家主席は、中国などの主要新興国を中心とする「BRICS」にカザフスタンが加盟することに支持を表明した。中国国営メディアが3日報じた。習主席は、上海協力機構SCO首脳会議の開催地カザフスタンの首都アスタナでトカエフ大統領と会談。会談後の共同会見で、カザフスタンが「国際舞台で新興国の役割を果たし、グローバル・ガバナンスに相応の貢献をする」ことに期待を示し、カザフのBRICS加盟を支持した。会談では二国間貿易を早期に倍増させることでも合意したという。BRICSを構成するブラジル、ロシア、インド、南アフリカの中で中国とロシアが構成国の拡大に意欲的。昨年8月にサウジアラビア、イラン、エチオピア、エジプト、アラブ首長国連邦UAEの加盟で合意した。

■中国、朝鮮半島情勢を警戒 ロシアと首脳会談(日本経済新聞2024.07.04)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM020A10S4A700C2000000/

中国がロシアと北朝鮮の軍事協力をめぐり、日米韓が結束を強め朝鮮半島情勢が不安定になる構図を警戒している。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席とロシアのプーチン大統領は3日、訪問先のカザフスタンで会談し、経済や貿易面での協力拡大を確認した。ロシア大統領府によると、プーチン氏は会談の冒頭で「中国との包括的パートナーシップと戦略的協力関係は、その歴史の中で最良の時期を迎えている」

■中国とロシア、対米結束確認へ カザフで首脳会談(共同通信2024.07.03)

ロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席は3日、上海協力機構SCO首脳会議が開催されるカザフスタンの首都アスタナで会談した。中ロ首脳会談は5月に北京で行われて以来。両首脳はSCO加盟国との協力関係強化や、対立を深める米国の「一極支配」に対抗する強固な結束をあらためて確認する見通し。プーチン氏は3日、トルコのエルドアン大統領と会談。昨年9月以来となる会談の冒頭でエルドアン氏は、プーチン氏に近い将来のトルコ訪問を招請した。2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻後、トルコは同年3~4月にかけて両国の停戦協議の仲介役となった。プーチン氏はこの時の停戦合意案が「交渉の基礎になる」と今年5月に発言。会談ではウクライナ問題も協議テーマになる。トルコ仲介の停戦合意案ではウクライナの北大西洋条約機構NATO加盟断念を意味する「ウクライナの恒久的な中立化」などが盛り込まれていたとされる。

■サイバー攻撃集団の通信一部遮断 日米欧捜査当局が連携(日本経済新聞2024.07.03)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE029V20S4A700C2000000/

欧州刑事警察機構ユーロポールなどは3日、複数のサイバー攻撃集団が悪用したとみられる約700のIPアドレス(インターネット上の住所)を特定し、大半の通信を遮断したと発表した。各国当局による国際共同捜査によるもので警察庁も支援した。サイバー攻撃の実態解明や抑止につながる効果があるとしている。警察庁によると犯罪組織の一部は、サイバー攻撃の対処訓練で使われるツール「コバルトストライク」を不正改造した海賊版を使用。被害者のシステムに侵入して海賊版の機能を発動させ、ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)などの被害を発生させていた。海賊版は「Conti、コンティ」や「RYUK、リューク」、「Trickbot、トリックボット」と呼ばれる攻撃集団に使われていた疑いがある。海賊版を通じたランサムウエア被害は日本でも2020年以降に6件確認されている。共同捜査は英国家犯罪対策庁NCAが主導して2021年に始まり、米連邦捜査局FBIやオーストラリア、ドイツなど計7カ国の捜査当局が参加。警察庁も連携した。27カ国の計690のIPアドレスを特定、少なくとも593アドレスの通信を遮断した。警察庁担当者は「サイバー空間の安全確保を図るため、国内外の関係機関との連携を推進する」としている。サイバー攻撃に対する国際共同捜査ではこれまで、被害規模が最大級とされたランサムウエア集団「ロックビット」を巡り、ロシア人の首謀者を絞り込んだ。別の攻撃集団「ラグナロッカー」の中枢メンバーを逮捕するといった成果を上げている。

■防衛省が国産クラウド導入 さくらインターネットと7.5億円規模の契約(ITmedia2024.07.01)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2407/01/news164.html

さくらインターネットは、防衛省が約7億5000万円でクラウドサービス「さくらのクラウド」を導入すると発表した。防衛装備庁が実施する、防衛産業に関するサプライチェーンの調査基盤として採用が決まったという。さくらのクラウドは2021年、政府のクラウドサービス認定制度「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度」ISMAPのリスト入り。政府調達の対象になった他、23年には日本政府の共通クラウド基盤「ガバメントクラウド」にも条件付きで採択された。24年7月時点で、ガバメントクラウド中唯一の国産サービスになっている。

■中国IT企業、反日感情あおる投稿規制(共同通信2024.07.01)

中国江蘇省蘇州で日本人母子が中国人の男に刃物で切り付けられた事件に絡み、通信アプリ、微信(ウィーチャット)を手がける企業など中国のIT各社は1日までに、反日感情をあおるような投稿を規制する方針を明らかにした。

(コメント:戦前のような暴動事件アゲインは、大変困る…)

■沖縄・来間島、再エネ蓄電で電力自活-コストの壁に挑む(日本経済新聞2024.07.02)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJC26E2K0W4A620C2000000/

沖縄県の宮古島と橋でつながる人口150人ほどの小島で、電力を自活する「マイクログリッド」の試みが進んでいる。2022年から5年間の実証実験は折り返し地点にさしかかり、日中は太陽光発電で100%まかなえるようになった。夜間も含めた完全自立に向け、蓄電池などのコストの壁をどう乗り越えるか知恵を絞っている。

(コメント:新しい時代のエネルギー安全保障、災害レジリエンスにつながる重要な試み。いずれは、ここでの成果が、日本全域に応用される見込み。注目と期待)

■感染症行動計画、政府が閣議決定=初の抜本改定、平時の備え強化(時事通信2024.07.02)

政府は2日、コロナ禍の教訓を踏まえ、新たな感染症流行に備えた「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」を閣議決定した。平時からワクチンなどの研究開発を進め、医療の逼迫時には、科学的知見が不十分な段階でも緊急事態宣言などの措置に踏み切るとした。国民生活などへの影響も考慮し「柔軟かつ機動的に」運用する。2013年の計画策定後、初めての抜本的改定となった。計画では新たに「ワクチン」や「検査」など7項目を追加し計13項目とした。平時からワクチンの研究開発を推進し、検査体制の整備や人材確保を行う。医療提供体制の整備やマスクといった必要物資の備蓄なども強化することを盛り込んだ。また、国が必要に応じて地方自治体などに総合調整・指示を行うと明記。計画は毎年度点検し、約6年ごとに改定する。

■最高裁判決、トランプ氏に追い風 大統領選介入の裁判に遅れ-米(時事通信2024.07.02)

米連邦最高裁は1日、2020年大統領選の結果を覆そうとした事件で起訴されたトランプ前大統領78について、在職中の公的行為に関する不起訴特権を認め、同氏の行為の公私を見極めるよう下級審の地裁に差し戻した。これにより、11月の大統領選前に同事件でトランプ氏の刑事責任が明らかになる可能性はほぼなくなった。返り咲きを目指す同氏には大きな弾みとなる。
◇大勝利/「きょうの歴史的判断は、私に対するバイデン(大統領)の魔女狩りを全て終わらせるだろう」。トランプ氏は判決を受け、SNSで「大勝利」と喜んだ。地裁は起訴事実を改めて精査するが、大統領の行為に関する公私の区別は難しい。前代未聞の選挙転覆事件の公判は、大統領選後にずれ込む公算が大きい。トランプ氏としては、大統領選に勝てば起訴自体を取り下げることができるため、本選前の判決回避はベストシナリオだった。スミス特別検察官は昨年、大統領選の敗北を受け入れず、バイデン氏の当選を認めないよう各所に圧力をかけるなどの不正を画策したとしてトランプ氏を起訴。選挙に不正があったと虚偽を吹聴し、21年1月の連邦議会襲撃事件を招いたと指摘した。これに対し、トランプ氏は「在任中の行為は弾劾裁判で有罪にならない限り刑事責任を免れる」と主張し提訴。一、二審は敗訴したが、最高裁は公的行為に限り免責を認めた。
◇判断は国民に/9人の判事のうち、賛成6、反対3で党派色が分かれた。リベラル系のソトマイヨール判事は、仮に大統領が政敵を暗殺しても罪に問われなくなると警告。「大統領は今や、法を超越する王となった」と厳しい反対意見を付した。バイデン氏はホワイトハウスで緊急演説し、判決を「危険な前例になる」と非難。「トランプが権力維持のため暴力に訴えても許容するのか、国民は決めなければならない」と有権者に迫った。だがバイデン氏は今、選挙戦最大の危機を迎えている。先のテレビ討論会で言葉に詰まるなどの失態を演じ、高齢不安はピークに。本人や周辺は否定するが、撤退を求める声はやまない。前任者の脅威を語るその足元は揺らいでいる。

■スリランカの経済再建に協力 上川氏が外相会談で伝達(朝日新聞2024.07.02)
https://www.asahi.com/articles/ASS723JMHS72UTFK006M.html

上川陽子外相は2日、スリランカのサブリー外相と東京都内で会談し、債務不履行(デフォルト)に陥った同国の経済再建に協力する方針を伝えた。スリランカはインド洋のシーレーン(海上交通路)にあり、海洋分野での協力を強化する方針も確認した。スリランカは6月末、日本がフランス、インドと共同議長を務める債権国会合で、返済期限の延長などの債務再編条件で最終合意したばかり。上川氏は会談後の共同記者発表で「これまでの債務問題に対する取り組みを高く評価する。透明性が高く、公平な債務編成の実施を期待する」と述べた。サブリー氏は「日本は共同議長として重要な役割を果たし、スリランカを支えてくれた」と謝意を述べた。日本政府は今後、スリランカ側と再発防止の合意を交わしたうえで、停止している円借款事業の再開など支援の方向性を協議する。サブリー氏は記者発表で「日本の投資をぜひ再開していただきたい」と求めた。スリランカは2000年代半ばごろから他国などから借金して経済開発を進めてきたが、コロナ禍で産業が低迷。22年4月、大半の対外債務の返済停止を発表し、事実上のデフォルトとなった。

(コメント:シーレーンの重要拠点スリランカを、シッカリ囲い込んだ、と言える。それにしても、中国はいわゆる「債務の罠」でもってスリランカをギュウギュウにしていた筈だけど、債務再編では、ほぼほぼ日本がリードする形。中国の存在感は、とても薄くなったような…?)

■上川氏、債務再編の協定署名評価 日スリランカ外相会談(共同通信2024.07.02)

上川陽子外相は2日、スリランカのサブリ外相と東京都内で会談し、同国による、日本を含む債権国との債務再編に向けた協定署名を評価した。スリランカは中国などから借り入れた多額の資金返済に窮し、2022年に事実上のデフォルト(債務不履行)状態に陥った。両氏は、人材育成支援の協力も確認した。スリランカがインド洋のシーレーン(海上交通路)の要衝に当たることを踏まえ「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、海洋分野での協力を一層強化する方針も申し合わせた。サブリ氏は会談後の共同記者発表で、債務再編や財政再建への支援に感謝を表明し、日本からの投資に期待を示した。

■国の税収、72.1兆円に 4年連続で過去最高-23年度(時事通信2024.07.01)

国の2023年度税収が約72.1兆円となることが1日、分かった。22年度(71.1兆円)を上回り、4年連続で過去最高を更新する。好調な企業収益を背景に、法人税と所得税が堅調に推移したもようだ。財務省が近く発表する。年度税収は3月期決算企業が納める法人税額などを含み、4月~翌年5月分を計上する。23年度税収は当初予算段階で69.4兆円と想定した。昨年11月の補正予算時に69.6兆円に上方修正。さらに約2.5兆円上振れすることになる。円安進行などで輸出企業を中心に好業績が相次ぎ、法人税の5月納付分が大きく伸びる。政府は24年度税収について、定額減税により所得税で2.3兆円の減収を見込むが、23年度当初予算段階を上回る69.6兆円と試算している。
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