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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2024年5月の時事情勢メモ

■財務省サイト2024.05.31
https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/reference/feio/data/monthly/20240531.html
令和6年4月26日~令和6年5月29日における外国為替平衡操作額=9兆7,885億円

■消費税申告197万件超 インボイス導入で大幅増-国税庁(時事通信2024.05.31)

2023年分の確定申告で、個人事業者の消費税の申告件数が前年比86.9%増の約197万2000件に上ったことが31日、国税庁のまとめで分かった。消費税の適格請求書インボイス制度が23年10月に導入されたことが、大幅増につながった。

■世論操作に人工知能利用 オープンAIが特定(共同通信2024.05.31)

対話型人工知能AI「チャットGPT」を開発した米オープンAIは30日、ロシアや中国などを拠点とする五つの組織が世論を操作する目的でAIを利用していることを特定したと明らかにした。オープンAIが同日、自社製品を利用した脅威についての報告書を発表した。身元を隠した組織が、文章やソーシャルメディアのアカウント作成のほか、プログラミングなどにも生成AIを利用。イランやイスラエルの組織も含まれ、ロシアのウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザでの戦闘、米国の政治などに焦点を当てていた。中国拠点の組織は東京電力福島第1原発の処理水放出を非難する文章などを作成していた。

(コメント:情報戦争まっただなか…実感)

■北朝鮮、韓国に汚物入った風船 ビラ散布に対抗か(共同通信2024.05.29)

韓国軍合同参謀本部は29日、北朝鮮が28日夜から、大量の大型風船を韓国側へ飛ばしていると発表した。大便のような汚物やごみが入った物をぶら下げている。首都ソウルをはじめ全国の広範囲で落下が確認された。韓国の団体が北朝鮮を批判するビラを大型風船で北側に飛ばしていることへの対抗措置とみられる。韓国軍は「北朝鮮の行為は国際法に違反する」と中断を求めた。北朝鮮のキム・ガンイル国防次官は25日付の談話で、韓国の団体によるビラ散布を問題視し「多くの汚物が近く韓国国境地域に散布され、これの片付けにどれほどの努力が必要かを直接体験するだろう」と述べていた。

(コメント:「汚物」…バイオ攻撃ではあるけれど…汗)

■エジプト兵が死亡、イスラエルとラファ近郊で銃撃戦-緊張高まる(ブルームバーグ2024.05.28)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-05-27/SE5FV2T0AFB400

イスラエルとエジプトの部隊がパレスチナ自治区ガザ南部ラファ近郊で衝突し、エジプトの兵士1人が死亡した。これに先立つ26日深夜には、イスラエル軍のラファ空爆により、少なくともパレスチナ人40人が死亡しており、イスラエルとイスラム組織ハマスの紛争を巡り、中東情勢がさらに緊迫する恐れがある。イスラエルはラファの避難民密集地への空爆で数十人が犠牲になったことを認め、ネタニヤフ首相は演説で「悲劇的な過ち」と述べた。イスラエル指導部は、いずれの事件についても調査中としている。イスラエル国防軍は「エジプト国境で銃撃事件が発生した」と認めたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。「調査が行われており、エジプト側と協議中だ」と説明した。

■日中韓首脳,協力を活性化 定期化も,北朝鮮「平和と安定利益」-FTA交渉加速へ議論(時事通信2024.05.27)

岸田文雄首相、中国の李強首相、韓国の尹錫悦大統領は27日(日本時間同)、韓国・ソウルの青瓦台迎賓館で会談した。日中韓首脳会談サミットが約4年半ぶりの開催となったことを踏まえ、協力を再活性化する必要性を確認。共通の課題である少子高齢化対策や経済・貿易など6分野での実務連携を盛り込んだ共同宣言を採択した。サミットは2019年12月以来で、定期開催で合意した。次回は日本で開かれる。共同宣言では核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への対応に関し「朝鮮半島の平和と安定が共通の利益となる」と強調。朝鮮半島の非核化については「それぞれの立場を強調した」との表現にとどめた。3首脳は共同記者発表に臨み、岸田首相は拉致問題解決に向けた支援を求め「理解を得た」と説明した。尹大統領は「北朝鮮の非核化に努めることが重要だ」と指摘。李首相は会談で「半島の平和と安定を維持しなければならない」と語った。中国が交渉再開を求める3カ国の自由貿易協定FTAについては、共同宣言に「自由で公正なFTAの実現に向け、交渉を加速するための議論を続ける」と明記した。岸田首相は会談で、ロシアのウクライナ侵攻にも言及。地域を問わず「力による一方的な現状変更の試みは認められない」と語り、中国を牽制した。

■中国軍、「スターリンク」を警戒 米対抗に「厳しい試練に直面」(共同通信2024.05.25)

中国軍傘下研究機関の研究員らが米スペースX社の衛星通信網「スターリンク」に関し、台湾や周辺での通信能力を詳細に分析していたことが25日、専門家向け論文で分かった。スターリンクは民間のインターネット接続サービスだが戦場で利用が進んでおり、研究は台湾有事の際の米軍介入を念頭に置いているとみられる。高速通信や情報収集、偵察の性能が突出しているとみて警戒。米国の軍事力を高めるスターリンクへの対処で「中国は厳しい試練に直面する」と結論付けた。中国軍は23日から2日連続で台湾を包囲する演習を実施し、頼清徳新政権を威嚇。日本や米国をけん制する狙いもあり、台湾海峡の緊張は一段と高まっている。中国の習近平国家主席は宇宙関連システムの建設推進とサイバー空間の防衛能力強化を軍関係者らに求めてきた。軍は4月、現代戦への備えとして軍の情報システムを統括する情報支援部隊を創設。「中国版スターリンク」構築も急いでいる。

(コメント:スターリンクは、グレーよりもブラックな戦闘エリア軍事情報サービス業に、ドップリ足を突っ込んでいる様子。世界大戦1次も2次も、メディアが金儲け商売のために煽ったという…)

■ブラジル政府、日系移民迫害への謝罪検討 7月に再審議(日本経済新聞2024.05.23)

ブラジル政府が7月25日、第2次世界大戦中やその後に起きた日系移民に対する迫害について、政府として公式に謝罪するかどうかを再審議することが決まった。政府による謝罪は前政権下の2022年に一度否決されていた。実現すれば同国政府として初めて公式に謝罪することになる。ブラジル人権省の恩赦委員会が審議する。

(コメント:2024.05.03岸田首相はブラジル首脳会談に臨んでいる。この直前に、ブラジル日系の複数団体と懇談会あり。満を持してブラジル首脳部へ働きかけた?)

■中国軍、台湾周辺で大規模演習「独立派懲罰」、頼総統威圧(時事通信2024.05.23)

中国軍で対台湾作戦を担う東部戦区は23日朝、台湾を取り囲む形で大規模な統合演習を始めた。「台湾独立勢力への懲罰と外部勢力への警告」と説明。台湾の頼清徳新総統が20日の就任演説で独立寄りの発言をし、米国に接近する姿勢を見せたことから、頼政権を威圧するとともに米国を牽制した。24日まで2日間行う。台湾国防部(国防省)は即座に「地域の平和と安定を破壊する不合理な挑発だ」と反応し、中国軍の演習を非難。「中華民国(台湾)の主権を守る」ため、陸海空の部隊を現場に派遣したと説明した。中台関係は当面、改善が見込めず、軍事的緊張が一層強まる見通しとなった。

■パレスチナを国家承認-スペインなど欧州3カ国(時事通信2024.05.22)

スペイン、アイルランド、ノルウェーの欧州3カ国は22日、パレスチナを28日付で国家として承認すると発表した。パレスチナ自治区ガザで続くイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘停止へ圧力をかけるのが狙い。ただイスラエルは「黙っていない」と猛反発している。3カ国は、中東の永続的な平和と安定を実現する唯一の道は、イスラエルとパレスチナの「2国家共存」だと主張。スペインのサンチェス首相は22日の議会で「双方が対等な条件で和平交渉の席に着く必要がある。われわれは諦めない」と述べ、パレスチナの国家承認により、出口の見えない状況に一石を投じる考えを示した。一方、イスラエルのカッツ外相はX旧ツイッターに「主権と安全を脅かされて黙ってはいない」と投稿。駐スペイン大使と駐アイルランド大使、駐ノルウェー大使の召還を命じた。

■イスラエル首相の逮捕状請求-ハマス指導者も、戦争犯罪の疑い-ICC検察官(時事通信2024.05.20)

国際刑事裁判所(ICC本部オランダ・ハーグ)のカーン主任検察官は20日、戦争犯罪や人道に対する罪などの疑いで、イスラエルのネタニヤフ首相やイスラム組織ハマス指導者らの逮捕状をICCの予審裁判部に請求したと発表した。今後、予審部が逮捕状の発付を判断する。発表によると、カーン氏が逮捕状を請求したのは、ネタニヤフ氏とイスラエルのガラント国防相に加え、ハマスの最高指導者ハニヤ氏やガザ地区トップ、ヤヒヤ・シンワル氏を含む3人。(中略)イスラエル側はICCによる逮捕状発付を警戒。ネタニヤフ氏は4月下旬、X旧ツイッターへの投稿で「自衛権の侵害だ」と反発していた。米メディアは、ネタニヤフ氏が4月28日のバイデン米大統領との電話会談で、ICCが逮捕状を出さないよう支援を求めたと報じていた。

■イラン大統領、事故で死亡-不時着ヘリ発見(2024.05.20時事通信)

イラン北西部でライシ大統領やアブドラヒアン外相らを乗せたヘリコプターが19日に不時着した事故で、イラン国営メディアは20日、ライシ師やアブドラヒアン氏が死亡したと伝えた。(中略)トルコのアナトリア通信は20日、トルコが派遣したドローンが機体から発せられたとみられる熱源を山中で感知し、イラン当局と情報を共有したと報じていた。イランの最高指導者ハメネイ師は19日「敬愛する大統領らを神が国家の手に戻してくれることを望む」と述べた上で「国が混乱することはなく、心配する必要はない」と国民に平静を呼び掛けた。イランの憲法の規定では、大統領が在職中に死去などで不在となった場合、第1副大統領が最高指導者の合意を得て大統領の職務を代行。50日以内に大統領選挙が行われる。ライシ師は19日にアゼルバイジャンとの国境地帯を訪れ同国との協力で建設したダムの完成式に出席。その帰途に事故に見舞われた。バヒディ内相は不時着は「悪天候が原因」としている。

■国際規格で日本巻き返し 24年度にも新戦略、環境や量子(日本経済新聞2024.05.19)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA281DJ0Y4A320C2000000/

政府は2024年度にも国際規格づくりに日本が積極的に関わるための新たな国家戦略をまとめる。生物多様性や量子・核融合といった先端分野に照準をあわせ、日本企業にとり国際展開しやすい規格が広がるよう働きかける。ルールづくりで競争環境を整える。5月内にも国際ルールなどに詳しい産業界や学界の有識者による会議を設ける。国際ルールづくりの状況を把握し、政府方針を主導する役割を担う。

■中国共産党高官、下旬に来日へ 与野党と交流、外相面会も(共同通信2024.05.18)

中国共産党の対外交流部門、中央対外連絡部(中連部)のトップ、劉建超部長が27日にも来日する方向で検討していることが分かった。滞在中に政党間交流として与野党幹部と会談する見通しで、上川陽子外相との面会も調整している。複数の関係者が18日明らかにした。劉氏の来日は2022年の就任後初めてとなる。日中間には、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出や日本産水産物の輸入停止など多くの懸案がある。今月下旬の日中韓首脳会談に合わせた岸田文雄首相と中国の李強首相の会談が想定される中、政党同士の対話にも注目が集まりそうだ。

(コメント:16日に行われた中国軍と自衛隊の現役幹部の交流事業につづいて、今後の日中関係を決める重要なターニングポイントか)

■ネット配信、NHKの必須業務に 改正放送法が成立(時事通信2024.05.17)

NHK番組のインターネット配信を放送と同じ「必須業務」と位置付ける改正放送法が、17日の参院本会議で与党などの賛成多数により可決、成立した。情報入手の手段がテレビからネットに移行する中、テレビを持たない人でも、スマートフォンなどを通じて安定的にNHKの番組を視聴できるようにするのが狙い。対象業務は、番組の同時・見逃し配信と関連情報の配信。実施をNHKの判断に委ねる「任意業務」から、放送と同様、義務とされる「必須業務」に格上げする。スマホやパソコンで配信番組の視聴手続きをした人は、テレビを持っていなくてもNHKと受信契約を結ぶことが必要になる。

■スロバキア首相銃撃で逮捕 71歳男、殺人未遂容疑(共同通信2024.05.17)

スロバキアのフィツォ首相が15日に銃撃された事件で、警察は現場で拘束した男71を殺人未遂容疑で逮捕し、本格的な捜査を始めた。ロイター通信などが16日報じた。カリニャーク国防相は16日の記者会見で、入院しているフィツォ氏について「容体は安定しているが、まだ深刻な状態だ」と説明した。シュタイエシュトク内相は、男が反政府運動に参加していたとし「(4月の)大統領選の結果に不満を持ち、行動を過激化させた」と述べた。大統領選ではフィツォ氏に近いペレグリニ元首相が勝利した。カリニャーク氏によると、フィツォ氏は4発の銃弾を受けた。

■「つばさの党」代表ら3人逮捕=他陣営の演説妨害容疑-警視庁(2024.05.17時事通信)

衆院東京15区補欠選挙(4月28日投開票)を巡り、他陣営の演説を妨害したとして、警視庁捜査2課は17日、公選法違反(選挙の自由妨害)容疑で、政治団体「つばさの党」代表の黒川敦彦容疑者(45)ら3人を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。選挙の自由妨害を巡り、政治団体代表らへの強制捜査は異例。選挙後、複数の陣営から妨害行為について被害届が出されており、捜査2課は全容解明を進める。捜査関係者によると、黒川容疑者ら3人は選挙期間中、拡声器などを使い大音量で他候補の演説を妨害した疑いが持たれている。

■「つばさの党」事務所を家宅捜索 他陣営の演説妨害容疑-拡声器使用、街宣車追尾も・警視庁(時事通信2024.05.13)

衆院東京15区補欠選挙(4月28日投開票)を巡り、他陣営の演説を妨害した疑いが強まったとして、警視庁捜査2課は13日、公選法違反(選挙の自由妨害)の疑いで、政治団体「つばさの党」事務所(東京都千代田区)など3カ所の家宅捜索に入った。同補選では同党から根本良輔氏29が立候補していた。選挙の自由妨害を巡り、政治団体側への強制捜査は異例。選挙後、複数の陣営から妨害行為について被害届を受理しており、捜査2課は全容解明を進める。捜査関係者によると、同党の根本氏や黒川敦彦代表ら3人は選挙期間中、拡声器などを使い大音量で他候補の演説を妨害したほか、他陣営の街宣車を追尾し、交通を妨げた疑いがある。

■「恥を知れ」イスラエル大使が国連憲章をシュレッダーにかける パレスチナの国連加盟を支持する決議が採択される(TBS2024.05.11)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1164031

パレスチナ自治区ガザでのイスラエル軍の攻撃が続くなか、国連総会は緊急特別会合を開き、パレスチナの国連加盟を支持する決議を採択しました。記者「賛成が143、圧倒的な賛成多数で決議は採択されました。会場から大きな拍手が沸き上がっています」決議は「オブザーバー国家」の位置づけとなっているパレスチナの国連での権利拡大を認め、今後の正式加盟を支持する内容です。採決では日本を含む143か国が賛成し、イギリスなど25か国が棄権、反対はアメリカなど9か国にとどまりました。イスラエルのエルダン国連大使は、「国連憲章を無視した手続きだ」などと述べ、シュレッダーを取り出し、こう非難しました。「あなたたちは自分の手で国連憲章をシュレッダーにかけている。そういうことをやっているんだ。恥を知れ」加盟には安保理による勧告決議が必要で、拒否権を持つアメリカが反対の立場のため、加盟が実現する見通しはたっていません。

(コメント:イスラエル大使が、この結果をすでに予想していて、茶番のために小さなシュレッダーと国連憲章ペーパーを用意していたのだろうか…と思うと、かなり奇妙で笑えるのだけど・汗)

■SNS中傷投稿の削除基準義務化 改正法が成立(時事通信2024.05.10)

SNS事業者に誹謗中傷投稿への対策強化を義務付ける改正プロバイダー責任制限法が、10日の参院本会議で可決、成立した。削除基準の策定を求めるほか、被害者の削除申請から一定期間内に、判断結果を通知する義務を事業者に課す。法律名も変更され、通称は「情報流通プラットフォーム対処法」となる。法改正により、誹謗中傷投稿への削除対応の透明化と、被害申請受理後の迅速な対処を事業者に促す。衆院の審議では、事業者が削除の実施状況とそれに対する自己評価を年1回公表する条文が追加された。

■「統合司令部」創設法が成立=日米連携、陸海空自を一元指揮(時事通信2024.05.10)

陸海空3自衛隊を一元的に指揮する「統合作戦司令部」創設が柱の改正自衛隊法などが10日、参院本会議で自民、公明両党や立憲民主党などの賛成多数で可決、成立した。日米両政府は、台湾海峡など周辺有事を念頭に指揮統制の機能強化で合意しており、共同対処能力の向上を図るための協議を加速させる。2024年度末までに防衛省がある東京・市谷本村町に240人体制で設置。トップの「統合作戦司令官」は陸海空幕僚長と同格とする。統合作戦司令部は、反撃能力(敵基地攻撃能力)など日米共同作戦の調整窓口となる。米側も在日米軍司令部の権限拡大などを検討中。米ハワイで2日に開かれた日米防衛相会談では、米軍と自衛隊の相互運用性の強化を確認した。部隊運用は従来、自衛隊制服組トップの統合幕僚長を中心とする統合幕僚監部が、首相や防衛相を補佐しつつ担ってきた。自衛隊の作戦範囲が陸海空から宇宙、サイバーなどに拡大し、指揮統制を含む部隊間の連携が一層重要となる中、運用部門を独立させた。サイバー分野などの民間高度人材を好待遇で任期採用する「特定任期付自衛官制度」新設も盛り込まれた。

■経済安保新法が成立=重要情報、適性評価で指定(時事通信2024.05.10)

経済安全保障分野の重要情報について、取り扱う資格者を政府が認定する「セキュリティー・クリアランス(適性評価)」制度を創設する新法が10日の参院本会議で自民、公明両党や立憲民主党などの賛成多数で可決、成立した。情報を漏えいした場合、5年以下の拘禁刑など罰則を科し、経済安保上の機微情報の管理を強化する。新法の名称は「重要経済安保情報の保護および活用に関する法律」。サイバー対策や供給網の脆弱性といった安全保障に支障を来す可能性のある情報を、「重要経済安保情報」に指定。政府が犯罪歴や精神疾患など7項目について身辺調査した上で、情報漏えいの恐れがないと認めた人に限って機微情報を提供する。重要情報の指定範囲など詳細は今後、運用基準で明確にする。機密性がより高い防衛や外交などの4分野で、適性評価を導入している特定秘密保護法と2段階で運用する。

■経常黒字、過去最大25兆円 貿易赤字縮小で2.8倍に-23年度(時事通信2024.05.10)

財務省が10日発表した2023年度の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引、投資収益の状況を示す経常収支は、25兆3390億円と過去最大の黒字となった。貿易収支の赤字幅縮小が主因で、黒字額は比較可能な1985年度以降で最高だった07年度の24兆3376億円を上回った。経常黒字額は前年度と比べ2.8倍となった。輸出は2.1%増の101兆8666億円、輸入は10.3%減の105兆4391億円。輸出から輸入を引いた貿易収支は3兆5725億円のマイナスで、赤字幅は前年度と比べ8割縮小した。

■ドイツで政治家襲撃相次ぐ 広がる分断、過激思想が浸透(日本経済新聞2024.05.09)

欧州の盟主ドイツで政治家を狙った襲撃が相次いでいる。欧州議会議員が極右過激派の若者から暴行を受けたばかりで、8日には首都ベルリンの前市長への暴力事件が明らかになった。6月の欧州議会選挙を控え、民主主義の根幹を揺るがす事態に警戒が高まる。

■ドイツ東部、黒服の集団が欧州議員襲撃 選挙準備中に(日本経済新聞2024.05.05)

ドイツ東部のドレスデンで3日、国政与党のドイツ社会民主党SPDに所属するマティアス・エッケ欧州議会議員が4人組に襲撃される事件が起きた。独メディアによると重傷で手術が必要な状態という。ショルツ首相は「民主主義を脅かす攻撃だ」と非難した。独メディアによると、エッケ氏は3日夜、6月の欧州議会選挙などに向けてポスターを掲示していたところだった。

■製薬協 医療データ利活用へ 原則同意不要の「特別法」早期検討を 欧州の環境整備に危機感 自民・特命委
(2024.05.08)https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=76506

日本製薬工業協会(製薬協)は5月7日に開かれた自民党の医療情報政策・ゲノム医療推進特命委員会で、健康医療データの利活用促進に向け、「個人情報保護法の医療分野の特別法の制定」を要望した。欧州で成立間近の「European Health Data Space(EHDS)」では、原則同意は不要で、匿名化・仮名化した医療データの一次・二次利用が可能となるよう環境整備が進む。製薬協は、創薬や医学研究が国際連携で成り立つ中で、日本が立ち遅れることに対して強く危機感を表明。国として、データ基盤構築に加え、法制度の整備に早急に着手する必要性を強調した。特命委では、骨太方針に向けて提言を取りまとめる方針で、検討を進める。

■米、ハッカー集団幹部を起訴 120カ国で775億円奪取か(時事通信2024.05.08)

米司法省は7日、身代金目的でデータを暗号化するウイルス「ランサムウエア」を使い、1億ドル(約155億円)を盗み取ったとして、ハッカー集団「ロックビット」のロシア人幹部、ドミトリー・ホロシェフ被告31が起訴されたと発表した。発表によると、ロックビットは2019年9月以降、日本や英国、フランス、中国、オーストラリアなど少なくとも120カ国で2500件以上のランサムウエア攻撃を実施。総額5億ドル(約775億円)以上を奪取したとされる。被害は企業や病院、学校、重要インフラ、政府機関などに及び、米国だけで1800件に上ったという。司法省高官はロックビットを「世界でも最も危険なランサムウエア集団の一つ」と語る。ホロシェフ被告は拘束されておらず、米国務省は7日、逮捕につながる情報提供者に最大1000万ドル(約15億円)の懸賞金を出すと発表した。財務省も英豪当局と連携し、被告を制裁対象に指定。米国内の資産が凍結される。

■アルゼンチンが1万ペソ紙幣発行、3桁インフレで価値わずか10ドル(ロイター2024.05.08)
https://jp.reuters.com/economy/inflation/K4IELDRSQVOBJPBLJJYBGH6CM4-2024-05-08/

アルゼンチン中央銀行は7日、最も高額となる1万ペソの紙幣を発行した。これまでの最高だった2000ペソ紙幣の5倍の額だが、なお10ドル程度の価値にとどまる。同国はインフレ率が世界最高水準の300%に迫っている。中銀は新紙幣発行により大量の紙幣を持ち歩く必要がある問題や銀行の保管スペース不足などが軽減されるよう期待している。また、取引の円滑化、金融システムの簡素化、コスト削減につながるとしている。さらに、年内に2万ペソ紙幣も導入するという。現在の最高額紙幣である2000ペソ札は、公式為替レートで2ドル強の価値しかなく、域内外の国々の最高額紙幣よりもはるかに価値が低い。1万ペソ札は公式レートでは11ドルの価値があるが、厳しい資本規制の回避に使われ自由にアクセスできる非公式の並行レートでの価値は9ドルにとどまる。

■仮想通貨、広がる闇売買 SNSで無登録の換金横行(日本経済新聞2024.05.07)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE077OA0X00C24A3000000/

国に登録していない業者による暗号資産(仮想通貨)の違法売買が横行している疑いが浮上している。個人がSNS上で電子マネーとの交換を持ちかけるケースが多く、取引の実態は見えにくい。犯罪収益のマネーロンダリング(資金洗浄)に悪用される懸念があり、取り締まりの強化と健全な取引を促す金融教育が求められる。「LTC(ライトコイン)換金」「BTC(ビットコイン)販売」。Xに並ぶ売買を誘う投稿です。個人が電子マネーとの交換を持ちかけ、摘発されたある男子高校生は約300万円相当の利益を上げたといいます。

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■中国、学生に軍事訓練義務付けへ 国防教育強化で法改正(日本経済新聞2024.05.06)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM253GA0V20C24A4000000/

中国は国民に国防への意識を高めさせる教育を拡充する。大学や高校に軍事訓練を義務付ける国防教育法改正案の審議を始めた。実弾や戦車を使った演習を重ねる大学もある。台湾や南シナ海を巡り米国との緊張が高まっていることへの危機感を映す。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は4月23日、国防教育法改正案の審議に入った。同法案の審議は今回の全人代常務委が初めて。(中略)大学や高校の学生には基礎軍事訓練を受けるよう義務付け、中央政府の教育担当部門や人民解放軍の現地当局が指導する。 国防教育の財源を確保するため、地方政府は国防教育経費を予算に組み込む必要がある。 国家機関や大学などの組織は国防教育法に違反した場合はその責任を問い、犯罪にあたる場合は刑事責任を追及する。
【補足】2023.04.05東京新聞https://www.tokyo-np.co.jp/article/244379=中国人民解放軍が高学歴の人材確保へ-背景に「思考や技術が追いついていない」との見方/中国人民解放軍の新兵を集める規定を定めた「徴兵任務条例」が2023年5月から施行される。習近平政権が進める軍の近代化・ハイテク化に対応するため、高学歴で専門知識のある人材を確保する。中国紙・解放軍報は、今回改定された新条例の目的について、軍の「機械化」「データ化」「スマート化」に対処できる「高い素質の兵員を集める」ためと説明。新条例には「専門的な技能で要求に合った兵員」と明記され、大卒者を優先的に募集するとみられる。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジアは、大卒の理工系人材を確保する狙いがあると指摘。台湾情勢が緊迫する中、「中国軍の思考や技術が(近代化・ハイテク化に)追いついていない」との軍事専門家のコメントを紹介している。年1回だった徴兵・退役は、2020年から年2回になり、今年3月には指揮官や下士官の退役年齢を引き上げる新たな「予備役人員法」が施行されていた。中国の法律では18歳以上の男性に2年の兵役義務があるものの、実際は志願制で新兵を募っている。
【補足】2023.05.02日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGKKZO70692360R00C23A5FF8000/=中国、有事にらみ兵力増強-改正条例施行で徴兵しやすく-退役軍人・理工系確保へ/中国は2023年5月1日、徴兵に関する改正条例を施行した。退役軍人の再入隊を認めて熟練兵を確保する。宇宙やサイバーなど新領域での戦いに備え、ハイテクに詳しい理工系学生を重点採用する。総力戦となる台湾有事をにらみ兵力増強を急ぐ。国務院(政府)と軍最高意思決定機関の中央軍事委員会が2023年4月、兵役法に基づく「改正徴兵工作条例」を承認した。

■中国、カンボジアが合同軍事演習 6回目、5月中旬から(共同通信2024.05.06)

中国、カンボジア両軍が5月中旬から下旬にかけてカンボジアで合同軍事演習「ゴールデンドラゴン2024」を実施すると中国国防省が6日発表した。テロ対策や人道主義に基づく救助活動が目的で、両軍の戦略的協力レベルを高めるとしている。今回で6回目。両国は16年に合同軍事演習を初めて実施した。

■習氏夫人、軍要職就任か 人材育成担当と香港紙報道-中国(時事通信2024.05.06)

香港紙・星島日報は5日、中国の習近平国家主席夫人の彭麗媛氏が、軍の最高指導機関である中央軍事委員会の幹部審査評議委員会委員に就任したもようだと報じた。彭氏が軍の教育機関で人材育成の現場を視察した際の写真がSNSで出回り、同委メンバーの肩書が記されていたという。彭氏は軍所属の国民的人気歌手。彭氏の階級は少将で、同紙によれば、軍芸術学院院長を退いた後、軍での職務は不明だった。

■中国衛生当局のトップ交代 ネットメディア報道(共同通信2024.05.06)

中国の保健衛生当局トップ、馬暁偉・国家衛生健康委員会主任が退任し、後任に雷海潮・同委副主任が就任したと中国のインターネットメディア澎湃新聞が6日報じた。馬氏は2018年3月から同委主任を務め、新型コロナウイルスの対応に当たった。

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■イスラエルへの弾薬供給停止 ガザでの戦闘開始後初-米報道(時事通信2024.05.06)

米ネットメディア「アクシオス」は5日、イスラエル当局者2人の話として、バイデン政権が先週、イスラエルへの米国製弾薬の供給を停止したと報じた。米国が兵器輸送を止めるのは、2023年10月のイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘開始後初めて。パレスチナ自治区ガザで民間人の犠牲者が増え続ける中、米国内ではイスラエル支援を続けるバイデン政権に対し、若者や左派を中心に反発が強まった。全米の大学では反戦デモが拡大。11月の大統領選への影響も指摘されている。米側は2月、武器使用に際して国際法を順守しない場合、供与を一時停止するとイスラエルに警告していた。

■救急搬送にマイナ保険証活用 実証事業、23日スタート-総務省消防庁(時事通信2024.05.06)

総務省消防庁は、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」を使って、急病人やけが人を救急搬送する実証事業を5月23日から始める。患者本人が受診歴や服用している薬などを説明できない状況でも、救急隊員が現場でカードを読み取って必要な情報を入手し、最適な医療機関に搬送できるようにする。(後略)

■後発途上国脱却を後押し 日ネパール外相会談(時事通信2024.05.06)

ネパールを訪問中の上川陽子外相は5日(日本時間同)、首都カトマンズでシュレスタ副首相兼外相と会談した。上川氏は、ネパールが2026年に後発開発途上国LDCからの脱却を目指していることを念頭に「持続可能な開発を引き続き後押ししていく」と伝えた。

(コメント:途上国の債務危機リスク増の傾向。対ドル通貨安が進み、ドル建て債務の返済負担が拡大したため。新型コロナウイルス禍後も7割の国の財政収支は赤字。グローバルサウスを放置すれば中国の覇権強化も有り得る。債務の脆弱性が、低所得国だけでなく一部の中所得国でも引き続き深刻と指摘)

■スリランカの債務再編、脱中国依存へ日本が主導 外相会談(日本経済新聞2024.05.05)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO80469130V00C24A5EA3000/
【財務省】>スリランカの債務再編
https://www.mof.go.jp/public_relations/finance/202306/202306f.html

上川陽子外相は4日、訪問先のスリランカでサブリ外相と会談した。海外から借りたインフラ整備資金などを返済できずデフォルト(債務不履行)に陥る同国の救済策を話し合った。日本は主要な債権国として、融資の中国依存からの脱却を促す。公平で透明性のある債務再編の重要性を伝えた。債務再編に向けた2国間合意の締結への意思が確認できれば、円借款事業を再開すると説明した。

(コメント:スリランカの対外債務残高=2023年6月末時点365億ドル。うち2国間債務109億ドル=中国46億ドル、日本24億ドル、インド16億ドル、フランス4億ドル。事前調整は非常に難航したとのこと。各プロセスの理解が浅く、誤解や曲解が多々。伝言エラー情報に基づく発言。各利害関係者の間で情報共有や行動決定プロセス異なり、毎回、書面が必要…など)

■海図作成支援へ船舶供与 上川氏、スリランカに伝達(共同通信2024.05.04)

政府は、インド洋の島国スリランカに対し、海図作成を支援するため音波探知機(ソナー)を搭載した船舶を供与する方針を固めた。複数の関係者が3日、明らかにした。上川陽子外相が4日、同国でサブリ外相との会談で供与を伝達する方向。海洋進出を強める中国を念頭に、スリランカと海洋分野で一層の連携強化を図る狙い。上川氏は経済危機に直面するスリランカの対外債務再編を巡り、全債権国が参加する形で公正に進める重要性を改めて伝える見通し。他の債権国と協調して債務再編を後押しし、合意に達すれば日本の円借款プロジェクトを速やかに再開する考えを説明する意向だ。

■日本企業、ブラジルで36案件合意 三井物産はリチウム(日本経済新聞2024.05.04)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA031MF0T00C24A5000000/

岸田文雄首相のブラジル訪問に合わせ日本の企業や大学などが計36件の協力案件の覚書を公表する。重要鉱物やエネルギー、農業、金融、宇宙など幅広い分野でビジネスを加速させる。ブラジルには36社・機関が同行した。3日から訪れるパラグアイだけ帯同するケースを含めて計50ほどの企業や大学、政府機関の幹部170人が経済ミッションをつくった。3日の首脳会談や4日のビジネスフォーラムで案件を発表する。重要鉱物は柱のひとつだ。三井物産は同国最大規模のリチウム鉱区を持つ米アトラスリチウムへの出資を決めた。2024年10月以降に生産を始めるネベス鉱山から供給を受け、年間生産量は30万トンを見込む。東芝と双日は大手鉱山会社カンパニア・ブラジレイラ・メタルジア・イ・ミネラソン(CBMM)社とレアメタル(希少金属)を使う次世代電池の販路を開拓する。住友商事はネスレのブラジル法人と持続可能な畜産のサプライチェーン(供給網)構築をめざす。商船三井はペトロブラスと新造船の建造に取り組む。三菱UFJ銀行はサンパウロやミナスジェライス州の投資局と日本企業の投資誘致について覚書を結ぶ。

■日仏、訓練円滑化へ協定交渉入り 首脳会談、安保協力強化(共同通信2024.05.02)

岸田文雄首相は2日午後(日本時間2日夜)、フランスのマクロン大統領とパリの大統領府で会談した。自衛隊とフランス軍の相互往来と共同訓練実施をスムーズにする「円滑化協定RAA」締結に向けた交渉入りで合意した。インド太平洋地域への進出を強める中国をにらみ、日仏の安全保障協力を強化する。RAA交渉入りは4カ国目。フランスには今月上旬、中国の習近平国家主席が訪問する予定。首相は先んじてフランスと「自由で開かれたインド太平洋」実現への連携強化を図り、中国を牽制したい考えだ。

■経産省、重要鉱物の安定確保でフランスと協力 共同声明に署名(日刊工業新聞2024.05.02)
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00710287

経済産業省は重要鉱物の安定確保に向けてフランスと協力する。特にレアアース(希土類)とバッテリー用鉱物について、二国間協力を強化。重要鉱物市場や備蓄、採掘・製錬技術に関する情報共有、第三国も含めた採掘や製錬などの共同プロジェクトの推進などを実施する。斎藤健経産相と仏ルメール経済・財政・デジタル相が2日(現地時間1日)、フランス・パリで共同声明に署名した。両国政府間や民間企業を交えた対話も適宜実施し、具体的な取り組みを進める。電気自動車EVなどの車載用バッテリーや半導体など、戦略物資の安定供給に向けて重要鉱物の確保は喫緊の課題となっている。今回の声明には強靱かつ透明性のあるサプライチェーン供給網の推進という項目も盛り込んだ。両国の連携を他の資源国などにも波及させ、安定供給体制の構築を目指す。

■日・東南アジア、関係強化を インドネシア要人と会談 自民政調会長(時事通信2024.05.03)

インドネシア訪問中の自民党の渡海紀三朗政調会長は3日、国家研究イノベーション庁BRINのハンドコ長官や、スカルノ初代大統領の孫、プティ・インドネシア日本友好議員連盟会長とジャカルタで会談した。その後、記者団に「この(東南アジア)地域と日本の関係を強化していかなければならない」と強調。若者を中心とした人材交流支援プログラムの必要性も訴えた。

■外務省>2024.05.02経済協力開発機構OECD閣僚理事会開会式における岸田総理大臣による基調演説
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/oecd/pageit_000001_00592.html
■首相、ASEAN支援の枠組み創設を表明 800万ユーロ拠出(日本経済新聞2024.05.02)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA02B7Z0S4A500C2000000/

岸田文雄首相は2日、経済協力開発機構OECDと連携し、東南アジア諸国連合ASEANの成長を支援する枠組みを立ち上げると表明した。今後3年間で800万ユーロ(14億円ほど)規模の資金拠出をすると明らかにした。OECD閣僚理事会の東南アジアに関する関連会合で演説した。「日本OECD・ASEANパートナーシップ・プログラム」を立ち上げる。データ分析といったOECDの強みを生かし、民間投資やデジタルなどの分野で、OECDの専門家の派遣、調査・分析、研修などを実施する。首相は「世界の成長エンジンである東南アジアとの関係強化は、OECD基準が世界経済において実効性・普遍性を維持・向上するためにこれまで以上に重要だ」と強調した。

(コメント:欧米中心OECDと、東南アジアASEANの連携。東洋と西洋をつなぐ大仕事。最重要ポジション=東西の結節点は、日本!岸田首相は、歴史的な転換点を本当に作り出したようです)

■自然災害「無保険」解消へ国際組織 アジア各国が参加(日本経済新聞2024.05.03)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB203RR0Q4A420C2000000/

自然災害による経済損失を保険でカバーできない事態をなくすための枠組みがアジアで動き出す。保険に関する専門的知見をもつ国際組織「シードリフ・イニシアチブ」が6月にも本格稼働する。アジア各国に自然災害への保険ノウハウを浸透させ、経済的な損害の軽減につなげる狙いがある。自然災害による経済的な損害のうち、保険でカバーできなかった部分は「プロテクション(補償)ギャップ」と呼ばれる。

■NYコロンビア大などで逮捕の半数、大学と無関係「学生たちに非合法のデモ方法を教えた」市長が批判 反イスラエルデモの逮捕者2000人以上に(TBSテレビ2024.05.04)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1151940

アメリカ・ニューヨークのコロンビア大学などで、先月30日にイスラエルに対する抗議デモで逮捕されたおよそ300人のうち、およそ半数が大学とは無関係だったことが分かりました。コロンビア大学では抗議デモの参加者の一部が校舎を占拠したため、大学の要請を受けて警察が強制排除し、112人が逮捕されました。また、近くの大学でもデモ参加者170人が逮捕されています。ニューヨーク市は逮捕された人のうち▼コロンビア大学ではおよそ30%、▼別の大学では60%が大学と無関係だったと発表。アダムズ市長は「反イスラエルデモの激化に伴い、学外の人物が学生たちに非合法の抗議方法を教え込み、その多くが暴力的な行為にエスカレートしていった」と批判しました。学生らによる抗議活動は全米の大学で続いていて、現地メディアは、先月18日以降、40校で2000人以上が逮捕されたとしています。

(コメント:フタを開けてみれば、騒いでいたのは大学とは無関係な活動家や情報工作員が中心。「学生たちに非合法の抗議方法を教え込み」新規メンバー増員、学生運動を隠れ蓑に…と推測されるところ。日本でも、過激派が学生運動を隠れ蓑にして情報工作や勢力拡大に熱心)

■鳥インフル、米国で牛に感染拡大 ヒトへの影響も懸念(日本経済新聞2024.05.02)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN293QB0Z20C24A4000000/

米国で「H5N1型」の鳥インフルエンザ感染が牛に広がっている。米食品医薬品局FDAなどは店頭で売られている牛乳や牛ひき肉の検査に乗り出した。ヒトへの感染拡大の懸念も拭いきれず、世界保健機関WHOは警鐘を鳴らしている。米疾病対策センターCDCによれば、乳牛の感染はテキサス州やミシガン州など9つの州に広がっている。FDAは小売店で販売されている牛乳のサンプルの5分の1にウイルスの痕跡があることをPCR検査で確認したという。米国では牛乳に加熱殺菌をすることが連邦法で義務付けられている。加熱殺菌をしているため、ウイルスの痕跡が残っていたとしても、牛乳を飲んでも害はないとFDAは指摘している。FDAは38の州で市販の牛乳サンプルを調査し、検査を続けている。米農務省USDAは1日、鳥インフルの発生が確認された州で牛ひき肉のサンプルを検査した結果、全て陰性だったと発表した。感染が確認され、殺処分された乳牛の筋肉については現在検査中としている。高齢の乳牛はひき肉に加工されるケースがある。USDAはさらなる感染拡大を防ぐため、4月29日から乳牛を州外に移動する際に鳥インフルの検査を義務付けた。感染が確認された場合には報告するように研究所や獣医に命じた。鳥インフルがヒトへ感染する懸念もある。WHOは足元の世界的な流行を「重大な公衆衛生上の懸念」と指摘している。「H5N1型」のヒトからヒトへの感染は確認されていないとしつつ、これまでに動物からうつされた感染者の致死率は「極めて高い」と警告している。(後略)

■セイウチが鳥インフルで死ぬ 北極圏のノルウェー領(時事通信2024.05.01)

北極圏のノルウェー領スバルバル諸島で、鳥インフルエンザに感染して死んだセイウチが確認された。ノルウェー極地研究所の研究者が4月29日、明らかにした。セイウチから鳥インフルが検出されたのは初めてとしている。死骸は昨年、同諸島のホーペン島で見つかり、ドイツの研究所での検査で鳥インフルが検出された。試料不足で、H5N1型かH5N8型かどうかは分からなかった。

■テスラ、充電器部門を閉鎖 米国のEV普及遅れ懸念-既存設備に集中、新設抑制(日本経済新聞2024.05.02)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO80410500R00C24A5TB1000/

米テスラが電気自動車EVの急速充電器を担当する部門を閉鎖したことが分かった。EVの販売減が背景とみられる。事業は続けるが当面は既存設備の稼働率向上を優先し、新設の投資を抑える見通し。同社の急速充電器の数は約6万基と世界最多で、米国では約6割のシェアを持つ。インフラ整備が遅れれば、EV普及が一段と後退しかねない。英フィナンシャル・タイムズFTが4月30日報じた。

■石炭火力、35年原則廃止で合意 G7環境相会合が閉幕-伊トリノ(時事通信2024.05.01)

イタリア北部トリノで開催中の先進7カ国G7気候・エネルギー・環境相会合は30日、石炭火力発電の2035年までの原則廃止などを盛り込んだ閣僚声明を採択し、閉幕した。石炭火力の廃止時期を明示するのはG7として初めて。ただ、国内発電量の4分の1以上を石炭火力に頼る日本とドイツに配慮し、廃止時期に幅を持たせる文言も記載された。G7議長国だった日本が札幌市で開いた昨年の環境相会合では、石炭火力の廃止時期の明示は見送られた。エネルギーの安定供給確保のため、高効率の石炭火力を維持したい日本の意向が反映された。日本は今会合でも、各国の実情に応じた「多様な道筋」(斎藤健経済産業相)による温室効果ガス排出削減目標の達成が重要と訴えていた。閣僚声明には、温室ガス排出削減対策を講じていない既存の石炭火力について「(産業革命前からの)気温上昇を1.5度に抑えることを射程に入れ続けることと整合的なスケジュール」で段階的に廃止すると明記された。斎藤経産相は、イタリアと来年のG7議長国カナダとの共同記者会見で「(石炭火力を)全て廃止するとは(声明に)書いていない」と述べ、日本の従来の立場に変更はないとの見解を示した。

■新興・途上国と連携深化へ-岸田首相1日仏・南米出発-企業40社同行、中国にらみ(時事通信2024.05.01)

岸田文雄首相は1日、大型連休に合わせた6日間の外遊に出発する。フランスで開かれる経済協力開発機構OECD閣僚理事会で基調演説。ブラジルとパラグアイを訪れ、両国首脳と会談する。中国が覇権主義的な動きを強める中、首相は一連の日程を通じて「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国との連携を深化させたい考えだ。日本は今年、OECD加盟から60年を迎え、閣僚理事会で議長国を務める。日本の首相による同理事会での演説は2014年の安倍晋三氏以来。国際会議ではなく2国間外交として南米を訪問するのも10年ぶりとなる。
OECDは38の加盟国のうち28カ国を欧米諸国が占めるが、加盟ゼロだった東南アジアから現在、インドネシアが審査手続きに入り、タイも希望を表明している。首相は先進国と新興・途上国のつなぎ役を担いたい考えで、2日の演説では加盟の動きを支持し「自由で公正な経済秩序」の発展を呼び掛ける。政府関係者はグローバルサウスの経済成長を踏まえ「世界の実情に合わせてOECD変わっていかないといけない」と指摘する。ブラジルは新興5カ国を中心とするBRICSの一員として中国やロシアと緊密な関係を持ち、中国が最大の貿易相手国だ。ルラ大統領は中東情勢を巡りイスラエル非難を続けるなど、独自外交を展開する。外務省幹部は「どこまで関係構築できるか。大事な訪問だ」と語る。
貿易・投資の促進に向け、首相には約40社の日本企業関係者も同行。ブラジルが注力する食料安全保障や気候変動対策を取り上げ、脱炭素分野を中心に経済・技術協力を打ち出す。ブラジルは、今年は20カ国・地域G20、来年は国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議COP30の議長国と大役が続く。首相は国際社会での連携を見据え、3日に予定する首脳会談で「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序」構築に向けて認識をすり合わせたい考えだ。日本の首相のパラグアイ訪問は18年の安倍氏以来で2人目。同国は台湾との国交を南米で唯一維持しており、首相はペニャ大統領と3日に会談し、法の支配や民主主義の重要性を確認する。農業や宇宙、通信など多分野での協力を推進する。

■ヤマトHD、東南ア‐欧州間で複合一貫輸送を開始(物流ニュースサイト2024.05.01)
https://www.logi-today.com/606322

ヤマトホールディングスは1日、東南アジア-ヨーロッパ間でトラックと鉄道を活用した国際複合一貫輸送サービスを、同日から開始すると発表した。シンガポールやマレーシア、タイ、ラオス、ベトナム、カンボジアから、ウクライナとベラルーシを除くヨーロッパまでの区間で、物量に応じてコンテナ貸し切りFCLまたは混載LCLで輸送する。マレーシアのグループ会社であるOverland Total Logistic Services-OTLが担う東南アジア‐中国間のトラック輸送と、中国‐欧州間におけるパートナー企業の鉄道輸送を利用することで、喜望峰ルートより短期間での輸送が可能なほか、航空輸送より低コストかつ温室効果ガスGHGも低排出なのが特長だ。東南アジアは世界的なエレクトロニクス関連製品や自動車部品の主要生産拠点であり、ヨーロッパへの輸送では通常は紅海ルートが利用されるという。イエメンの親イラン武装組織であるフーシ派による紅海周辺での船舶攻撃が続いているなか、船舶は喜望峰ルートへの迂回を余儀なくされているが、これにより運航日数が最大20日延び、運賃や保険料など輸送コストの上昇を招いている。ヤマトHDは、東南アジア‐ヨーロッパ間の強靭なグローバルサプライチェーンを構築するため、海上輸送や航空輸送に次ぐ新たな輸送手段の一つとして、トラックと鉄道による国際複合一貫輸送サービスを提供する。

■上川外相、首相と経済外交を手分け サブサハラ初訪問(日本経済新聞2024.05.01)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA290J70Z20C24A4000000/

アフリカ3カ国を訪問中の上川陽子外相は30日、西アフリカのナイジェリアでトゥガー外相と会談した。南米に足を運ぶ岸田文雄首相と手分けして「グローバルサウス」と呼ぶ新興・途上国との経済外交を進める。首相と上川氏は大型連休を使って、南米やアフリカで中心的な役割を担う国や、地政学上の要衝を訪問する。
首相は5月3日から就任後初めて南米を訪れる。20カ国・地域G20議長国のブラジル、南米5カ国の関税同盟メルコスル南米南部共同市場の議長国のパラグアイに向かう。 上川氏が訪問先に選んだのはマダガスカル、コートジボワール、ナイジェリア、スリランカ、ネパールの5カ国だ。サハラ砂漠より南のサブサハラを訪れるのは就任後初めてとなる。日本企業の投資などで関係を深める。
いずれもグローバルサウスと呼ばれる国々にあたる。中国やロシアと経済、軍事などでつながりが深い国が多い。両国経済の弱まりが目立つなか、日本が強みを持つ人材育成などで連携することで、グローバルサウスを引き寄せる狙いがある。ナイジェリアはアフリカで人口や経済の規模が最も大きく、西アフリカ諸国経済共同体ECOWASの議長国だ。
上川氏はナイジェリア外相との会談後、記者団に「首相が中南米を訪問し、私がアフリカ、南アジアを訪問することは、日本の関与をさらに強化していく力強いメッセージを発信するうえで有用だ」と語った。ナイジェリアの前に訪れたコートジボワールは西アフリカの物流ハブの機能を持つ。上川氏は29日、同国のアドム外相との会談で「若者の人材育成など経済面での2国間関係をさらに強化したい」と強調した。
マダガスカルはインド洋の島で、アフリカ東岸とアジアを結ぶ海上交通路に位置する。上川氏は27日からラジョエリナ大統領らと会談し「自由で開かれたインド太平洋」の実現や経済協力で一致した。日本の外相による訪問はマダガスカルが史上初で、コートジボワールとナイジェリアが45年ぶりだった。
日本は冷戦期に関係を深めた中ロなどや過去の統治者だった欧州諸国とは異なる立場でアフリカと独自の関係を築いてきた。1993年の第1回からアフリカ開発会議TICADを主導し、アフリカの首脳らを定期的に日本に招いてきた。2025年8月に横浜市で第9回TICADを予定する。今年8月に上川氏が議長を務める閣僚会合を開く。中ロに傾斜しすぎないよう協力策を打ち出し、米欧との橋渡し役も担う。今回の訪問はその足場づくりの側面がある。
ナイジェリアは石油や天然ガスなど資源も豊富で20カ国・地域G20入りを目指す。コートジボワールとともにサハラ砂漠南部のサヘル地域や西アフリカの政情が不安定な国にも近い。日本もテロの抑止や避難民流入への対処などで支援し、法の支配の重要性の共有を確認する狙いがある。歴史的結びつきや移民問題でアフリカへの関心が高い欧州諸国との連携にもつなげる。
国連によるとアフリカ全体の年齢の中央値は23年時点で19歳ほどと若い。人口は50年に23年の1.7倍になる見通しだ。国内の少子高齢化に悩む日本企業の新たな市場となる可能性がある。
外務省によると上川氏が今回訪れたコートジボワールの場合、進出した日本企業がこの10年で2社から21社に増えた。中ロや米欧はそれぞれ首脳級協議の枠組みを設けており、アフリカ市場に注目する。中国は広域経済圏構想「一帯一路」のもとアフリカで道路や鉄道などのインフラ開発に力を注いでおり、日本には危機感がある。政府は日本企業のアフリカ進出のため、一部の国の在外公館に新たに「経済広域担当官」を置いて後押しする。企業側が求める現地の制度や情勢などの情報を提供し、投資やビジネス環境の改善の要望などを聞き取って政府間交渉にも役立てる。

■【決定版】岸田首相の正体|政治初心者へ贈る岸田政権の教科書
https://note.com/kunigami_takaya/n/n1c12ed388a3d

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