忍者ブログ

制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2024年2月末の時事情勢メモ

■米テキサス州で史上最大の山火事、急拡大で住宅などに被害(ロイター2024.03.01)
https://jp.reuters.com/world/us/V2NNUE6SOBIPFBPRQSNXRFWIDQ-2024-03-01/

米テキサス州北部で大規模な山火事が発生し、これまでに草原や森林など約4400平方キロメートルに延焼、同州史上最大となった。州北部パンハンドル地域に点在する町では住宅損壊の被害も出ている。28日以降の短い期間で延焼面積は2倍に拡大しており、州の森林管理当局によると29日午前時点で3%しか鎮火できていない。人口密度が低い同地域はこのところ強風に見舞われていた。当局によると、少なくとも1人の死者が報告されている。パンハンドル地域では他にも小規模な山火事が複数起きており、米エネルギー省管轄の核兵器組立工場パンテックスでは27日に火の手が迫ったため、大半の職員が避難を余儀なくされ、操業が一時停止された。その後、火の方角が変わったことから、28日には通常業務を再開した。

■辺野古代執行、沖縄県の敗訴確定 軟弱地盤工事巡り-最高裁(時事通信2024.03.01)

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、国が軟弱地盤の改良工事に必要な設計変更を代執行するため同県の玉城デニー知事を相手に起こした訴訟について、最高裁第1小法廷(岡正晶裁判長)は2月29日付で、県側の上告を退ける決定をした。県の敗訴が確定した。裁判官5人全員一致の意見。地方自治法に基づく代執行訴訟で、初の最高裁決定となった。福岡高裁那覇支部は昨年12月、県に設計変更を承認するよう命令。県は上告したが、工事を止める効力はなく、国は1月、代執行により軟弱地盤がある大浦湾側の工事に着手した。最高裁決定は国土交通相の代執行を追認した形だ。

*****

■その名も「海上輸送群」自衛隊の新部隊どんな姿に?陸海空の共同 中国に立ち向かう運び屋に
https://trafficnews.jp/post/129369(乗り物ニュース2023.11.17)

防衛省は2024年度概算要求に、南西地域の離島へ車両や人員を輸送する専門の部隊として「自衛隊海上輸送群」(仮称)を2025年3月に海上自衛隊呉基地に新編すると明記しました。これを受け、同部隊に配備される機動舟艇3隻の調達予算として、173億円が計上されています。部隊は陸海空の共同となり、発足時の人員は100人規模。2027年度末までに中型級船舶LSV2隻と小型級船舶LCU4隻、そして機動舟艇4隻の計10隻を取得する計画です。(後略)

*****

■損保大手4社、役員処分132人に 保険料の事前調整問題(日本経済新聞2024.02.29)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB299ES0Z20C24A2000000/

損害保険大手4社(東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険)は29日、企業向け保険料を事前調整していた問題で業務改善計画書を金融庁に提出した。役員報酬の減額など処分を受けた役員は4社で計132人と異例の規模になった。計画書に盛り込んだ再発防止策を着実に実行できるかが問われる。(後略)

(コメント:ビッグモーター不正ボッタクリ問題から延焼、大騒動。コロナ禍・サプライチェーン混乱・露宇戦争・国内クルド問題と時期的に重なっていて、このあたりのグローバル裏ビジネス問題を含むかと思案。トップ層まるっと入れ替えて裏ビジネス人脈の関係遮断、と政府は動いたと推察。ウクライナ復興ビジネス利益はクルド団などの裏ビジネス人脈に流れず、法秩序ルール監視下にある正当なグローバル経路で、日本サイドでシッカリ押さえられる見込みが立って来た様子と推察)

■予算案、1日にも採決 職権決定、野党は反発(時事通信2024.02.29)

衆院予算委員会の小野寺五典委員長(自民党)は29日、2024年度予算案を3月1日の予算委で採決する日程を職権で決めた。自民は年度内成立を確実にするため、同日中に衆院本会議でも可決し、参院に送付したい考え。立憲民主党など野党4党は反発しており、国対委員長会談で審議不十分との認識で一致。立民は1日の幹部会議で対応を協議する。自民は衆院政治倫理審査会の2日目の審査と並行し、1日午前9時から集中審議を5時間、締めくくり質疑を2時間行った上で、予算委と本会議で採決する日程を描いている。

(コメント:意味の無い政局ゲーム「衆院政治倫理審査会」を優先していた野党には、今回の職権決定に物申す資格は無いと思案。この予算は、能登地震の復興費も含んでいて、国民にとっては、絶対に遅延してほしくないところ)

■岸田首相が政倫審で謝罪、再発防止へ今国会で法改正-政治資金問題(ブルームバーグ2024.02.29)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-02-29/S9LCWBT0AFB400

現職首相の出席は初、説明責任の果たし方踏まえて関係議員を処分/二階派の武田元総務相も弁明、1日は西村前経産相ら安倍派の4人/岸田文雄首相は29日、衆院政治倫理審査会に出席し、自民党派閥の政治資金問題が政治不信を引き起こしているとして謝罪した上で、再発防止へ今国会での政治資金規正法改正を目指す考えを示した。現職の首相が政倫審で弁明するのは初めて。岸田首相は一連の問題について「党総裁として心からおわびを申し上げる」と述べた。今後の対応について、悪質な事例では「政治家本人も責任を負う法改正を行う」と語った。収支報告書の不記載が判明した議員の処分に関しては、説明責任の果たし方も踏まえて判断するとした。同審査会は安倍派や二階派の幹部5人が出席する方向で調整していたが、審議公開の方法などを巡る与野党の調整が難航。28日に岸田首相が報道関係者にも公開して自ら説明する意向を表明して事態収拾に動き、他の5人も首相に追随した。与党は政治資金問題に一定の区切りをつけた上で2024年度予算案について週内の衆院通過を目指す構えだが、野党側は審議時間が十分ではないと主張し、日程調整が続いている。政倫審は、議員が行為規範や法令に違反し、政治的道義的な責任がないか審査し、勧告を行う機関。審査は過去に9回開催された。29日は首相に続いて二階派の武田良太元総務相も弁明を行った。3月1日も午前9時から西村康稔前経済産業相、松野博一前官房長官ら安倍派の4人に対する審査が開催される。

■「第3次担い手3法」の全容が明らかに
https://www.decn.co.jp/?p=161421(日刊建設工業新聞2024.02.29)

今国会への法案提出で一体的な改正を目指している建設業法と公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)、公共工事入札契約適正化法(入契法)の「第3次担い手3法」の全容が明らかになってきた。法改正の方向性で共通するのは「処遇改善」「働き方改革」「生産性向上」の三つの視点。各法それぞれのアプローチから法規制の強化を含めた環境整備や取り組み支援を加速する措置を講じる。先に見据えるのは、就労環境の改善を通じた担い手の確保による持続可能な建設業の実現だ。第3次担い手3法は、政府提出の閣法となる業法・入契法の一括改正法と、議員立法となる品確法・入契法・測量法の一括改正法の2法案で構成する予定。前回の一体的改正だった「新・担い手3法」からは5年ぶりとなる。今回は業法、品確法それぞれの改正と連動する形で閣法と議員立法の両側面から入契法を改正。測量法の改正も、品確法の改正に合わせて議員立法で対応する。各法の改正案に共通する最も大きな視点は、労働者の処遇改善だ。(後略)

■国交省直轄土木工事/月単位の週休2日原則化へ経費補正刷新、土日休みの成績評価も
https://www.decn.co.jp/?p=161419(日刊建設工業新聞2024.02.29)

国土交通省は直轄土木工事の週休2日の「質の向上」に向けた2024年度の実施内容を決めた。時間外労働の罰則付き上限規制の適用を見据え、これまで工期全体(通期)で取り組んできた週休2日を、新たに月単位で求めることを原則化。経費補正の在り方を見直し、月単位の週休2日に対応した補正係数を新設し適用する。さらに踏み込んで土日休みの完全週休2日を促すため、先行的に土日休みを実施した企業には工事成績評定で加点。他産業に見劣りせず休日が取得できる現場の実現を目指す。直轄土木工事・業務で24年度に適用する積算基準の改定内容を28日公表し、受注者の働き方改革を支援するメニューの一つとして打ち出した。(後略)

■米韓外相、対北朝鮮で連携 日本を含めた3カ国で抑止力強化(共同通信2024.02.29)

ブリンケン米国務長官は28日、ワシントンの国務省で韓国の趙兌烈外相と会談した。ウクライナを侵攻するロシアとの軍事協力を深めながら、核・ミサイル開発を進める北朝鮮を巡り、米韓同盟の深化や、日本を含めた3カ国の連携を通じた抑止力強化を議論した。趙氏は会談冒頭「インド太平洋地域での共通の安全保障課題への対応で3カ国の協力強化は不可欠だ」と強調。ブリンケン氏は、3月に韓国で開かれる第3回民主主義サミットへの参加を表明した。米韓両軍は3月4日から11日間にわたり、朝鮮半島有事を想定した大規模合同軍事演習「フリーダムシールド(自由の盾)」を実施する。

■狂犬病ワクチン、通年化を検討 厚労省、接種率の向上目指す(共同通信2024.02.28)

犬の狂犬病ワクチンを巡り、4~6月に接種するとしている規定を通年に広げるよう厚生労働省が見直しを検討していることが28日、同省への取材で分かった。2024年度、全市区町村を対象に接種の実態を調査した上で、25年度中に見直すかどうか結論を出す方針。低迷する接種率の向上につなげる狙いもある。ペットフード協会の23年の全国犬猫飼育実態調査によると、犬の推定飼育数は約684万4千匹。狂犬病予防法施行規則では、生後91日以上の犬の所有者に対し、毎年4月1日~6月30日に予防接種を受けさせるよう義務づけている。厚労省によると、動物病院などに在庫があれば期間外でも接種できるが、接種義務の期間を限定することで、呼びかけの効果が高まり、コストも低くなるとされていた。ただ1990年代半ばまでほぼ100%だった接種率は、2000年度に80%を割り、その後も低下。22年度は70.9%だった。昨年、複数の自治体から、飼い主の利便性向上や、事務処理の負担軽減などのため、接種期間の見直しを求める提案が出ていた。

■政府 有事に備え沖縄の離島などにシェルター整備へ(NHK2024.02.28)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240228/k10014372831000.html

有事に備え、政府は、沖縄県の離島などで新たなシェルターを整備する方向で調整しています。「特定臨時避難施設」として位置づけたうえで、外壁の厚さが30センチ以上の堅ろうな構造にすることなどを想定していて、3月中にも設計の指針をまとめる方針です。いわゆる「台湾有事」なども念頭に、政府は、近接する沖縄県の離島などの住民をどう守るか対策を検討していて、具体策の1つとして、逃げ遅れた住民らが一時的に身を寄せられる新たなシェルターを整備する方向で調整しています。新たなシェルターは「特定臨時避難施設」として位置づけ、ミサイルの爆風にも耐えられるよう、外壁の厚さが30センチ以上ある鉄筋コンクリートの堅ろうな構造にし、国の財政支援を受けた自治体が公共施設などの地下に設ける想定です。収容規模は自治体の実情に応じて判断されるとしつつ、どの規模であっても、避難者1人あたり2平方メートル程のスペースを確保し、備蓄倉庫や電気・通信設備なども備え、2週間程度は身を守れる環境を整えたいとしています。政府は、こうした内容を反映させた設計の指針を3月中にもまとめ、自治体などに示す方針です。

■避難計画、宮古は鹿児島経由 八重山は福岡、台湾有事想定-政府調整(時事通信2024.02.28)

政府は台湾有事を想定した沖縄県・先島諸島の住民避難計画に関し、宮古地域(宮古島市、多良間村)は鹿児島空港を、八重山地域(石垣市、与那国町、竹富町)は福岡空港を経由地とし、両空港から各地の避難先へ移送する方向で調整に入った。九州各県と山口県が2024年度中に策定する避難受け入れの「初期的計画」に反映させる。政府関係者が27日、明らかにした。政府は22年末に改定した国家安全保障戦略で、武力攻撃に備え「円滑な避難に関する計画の速やかな策定」や「輸送手段の確保」を明記した。台湾海峡を巡る米中の緊張の高まりが背景にある。避難の対象は先島諸島の住民と観光客計約12万人で、1カ月程度の滞在を想定。民間航空機を利用することを基本とし、鹿児島、福岡両空港から個別の避難先へは陸路での移動が中心となる見込みだ。一方、気象条件が悪化したケースや、健康上の都合で航空機の利用が困難な人がいることなども考慮し、船舶による避難経路も別途確保する。沖縄本島の住民は屋内避難とする。政府は現在、受け入れを担う九州と山口の自治体に対し(1)ホテルや旅館、公営住宅といった宿泊設備(2)食料などの備蓄(3)利用可能な医療機関―についての情報を問い合わせている。3月末までに結果をまとめ、具体的な避難先の選定に活用する。政府はまた、宮古地域に属する多良間村の住民を熊本県八代市に避難させる計画を3月中に先行して策定する。宮古島を経由して空路で鹿児島に入り、八代に移る経路を想定。九州・山口各県が定める計画のモデルケースとしたい考えだ。

■日独などは「便利なばか」 ロシア外務省局長、G7声明で(共同通信2024.02.27)

ロシア外務省のザハロワ情報局長は27日に発表した声明で、ロシアにウクライナからの無条件完全撤退を求め、対ロ制裁の強化を表明した先進7カ国G7首脳声明を「ロシアへの不当な要求」と批判、米英両国が反ロ的な政策実行のために日本やドイツなど他のG7の指導者を「便利なばか」として利用しているとこき下ろした。ザハロワ氏は、米英がG7をロシアとの闘争の本拠に変質させたと指摘。日独やフランス、イタリアなどは米英に利用されているとし、これらの国はG7への参加が本当に国益にかなうのか再考すべき時だと主張した。

■第三国輸出、与党月内合意を断念 次期戦闘機、公明が慎重(共同通信2024.02.27)

自民、公明両党は、次期戦闘機を含め国際共同開発する防衛装備品の第三国輸出を巡り、政府が求める月内の与党合意を見送る方針を固めた。公明側は第三国輸出が必要な理由など政府の説明が不十分として慎重姿勢を崩さず、政調会長間の協議を続ける必要があると判断した。複数の関係者が27日、明らかにした。政府は英国、イタリアとの次期戦闘機の共同開発に向けた協議が3月以降に本格化するとして、2月末までに結論を出すよう与党に要請。自民の渡海紀三朗、公明の高木陽介両政調会長は21日、第三国輸出を巡り初協議を行い、月内合意を目指す方針で一致していた。

■「外国人在留+マイナンバー」一体の新カード発行へ(日本経済新聞2024.02.25)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA214MO0R20C24A2000000/

政府は2025年度にも中長期で日本にいる外国人の在留カードとマイナンバーカードを一体にした新たなカードの発行を始める。複数のカードを持たなくても双方の機能を使えるようにし、役所の事務負担も軽減する。必要なシステムの改修後に希望する外国人から受け付ける。政府は3月中に出入国管理法改正案など関連法案を国会に提出する予定だ。新たなカードは表面に氏名、国籍、在留資格の種類、就労の可否、裏面にマイナンバーの情報などを記載する方針だ。このカードを1枚持っていれば在留カードやマイナカードを所持する必要はなくすことを検討する。在留カードは永住者や留学生、技能実習生ら16歳以上の中長期の在留者に携帯を義務付けている。対象となる中長期在留者の数は23年6月末時点で293万人ほどいる。入国時や在留資格の変更、在留期間の更新などの際に交付し、入管での手続きや就労時の企業側の資格確認などに使用する。マイナカードは外国人の希望者にも日本人同様に発行している。持っていれば在留期間の延長手続きをオンラインでできるといった利点がある。外国人でマイナカードを持つ人は1月末時点で169万人あまりで、保有率は6割弱にのぼる。日本に在留する外国人の数は増加傾向にある。新カードは行政の手続きの利便性を高め、政府や地方自治体の窓口負担も減らす狙いがある。

■TSMC稼働、半導体再興は熊本から 9兆円投資の口火(日本経済新聞2024.02.25)
https://twitter.com/nikkei/status/1761511355994022254
世界最大の半導体受託生産会社(ファウンドリー)である台湾積体電路製造TSMCは24日、日本初の生産拠点となる熊本工場(熊本県菊陽町)の稼働を始めた。

■イスラエル入植活動は「国際法違反」、米バイデン政権が方針転換(ロイター2024.02.24)
https://jp.reuters.com/world/security/GAD6IWNU5ZLKHN4SNO72GAVNP4-2024-02-23/

米バイデン政権は23日、イスラエルがヨルダン川西岸のパレスチナ自治区で続けてきた入植活動は国際法に違反するとの見解を示した。トランプ前政権は違反しないとの見解に変更したが、米国の従来の見解に戻した格好となる。ブリンケン米国務長官は訪問先のブエノスアイレスで行った記者会見で、イスラエルがヨルダン川西岸に新たな住宅を建設する計画を発表したことに「失望している」と述べ、永続的な和平の実現には逆効果だと指摘。こうした動きは「国際法にも違反する」とし、「バイデン政権は入植地の拡大に断固として反対している。イスラエルの安全保障を弱めるだけで、強化するものではない」と語った。多くの国はイスラエルによるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区での入植活動は国際法に違反すると見なしているが、トランプ前政権のポンペオ国務長官(当時)は2019年11月、イスラエルの入植活動は国際法に違反しないと表明し、米国の長きにわたる見解を変更していた。

*****

■「間接支援」で対米ミサイル供与 政府、反撃能力の整備急ぐ-ウクライナ侵攻2年(時事通信2024.02.25)

政府は、ロシアの侵攻が続くウクライナに対し、「間接的な軍事支援」を進める構えだ。殺傷能力のある武器移転を一部解禁し、ウクライナ援助で備蓄が減った米国への地対空ミサイル供与を決定。不安定化する日本周辺の安全保障環境をにらみ、抑止力の要と位置付ける反撃能力(敵基地攻撃能力)の整備も急ぐ。政府は昨年12月、防衛装備移転三原則の運用指針を改定。外国企業の技術を使う「ライセンス生産」の完成品について、ライセンス元国への輸出を容認した。同時に、自衛隊の地対空誘導弾パトリオットを米国へ有償供与する方針を打ち出した。欧米各国の援助が鈍る中、ロシア側はミサイルやドローンによる攻撃を強化。ウクライナ側は防空装備などの支援を訴えている。日本のミサイル供与には、米国の増産が軌道に乗るまでの「つなぎ」の意味合いがある。戦闘機や巡航ミサイルに対処する「PAC2」に加え、弾道ミサイルを迎撃する「PAC3」も含める方向だ。対米供与を巡っては、ウクライナでの使用を懸念する声が根強い。日米両政府は、第三国に移転しないことを文書で確認。防衛省幹部は「これまで以上に気を配る必要がある」と語った。実際、ロシア側は警戒を強めている。同国外務省のザハロワ情報局長は、日本のミサイルが米国経由でウクライナに渡った場合、「ロシアに敵対する行為」になると警告した。
◇「盾と矛」転換/東アジアで中国が軍事的に台頭する中、日米は「盾と矛」の役割分担だった同盟関係の転換を模索。自衛隊も「矛」の一部を担うことが期待されている。外務省幹部はウクライナ、中東情勢に体力を割く米国から「自助努力を求められている」と明かす。政府は昨秋、射程1600キロの米製巡航ミサイル「トマホーク」導入を、当初予定の2026年度から1年早めることを決定。今年1月に米政府と400発分を一括契約した。国産の「12式地対艦誘導弾」の射程を1000キロ超に伸ばす能力向上型も、開発完了を25年度に前倒しした。「米軍との共同作戦が基本」(自衛隊幹部)となる反撃能力の具体化に向け、防衛省は今国会に、陸海空3自衛隊を一元指揮する「統合作戦司令部」創設の自衛隊法改正案を提出した。米インド太平洋軍司令部のカウンターパートとし、共同対処力の向上を図る考えだ。

■ウクライナ侵攻2年、熱気欠く国連総会 決議なし、支援継続の難しさ露呈(時事通信2024.02.25)

国連総会は23日、ロシアのウクライナ侵攻開始から24日で2年となるのに合わせて会合を開いた。日米欧が相次いで登壇し侵攻を糾弾したが、対ロシア非難決議案の提出は見送られた。議場は空席が目立ち熱気に欠け、侵攻長期化に伴うウクライナ支援継続の難しさを浮き彫りにした。昨年侵攻1年の節目には、ロシア軍の即時撤退を求める総会決議を141カ国の賛成多数で採択し、ロシアを孤立させた。当時既に「ウクライナ疲れ」が指摘されていたが、日米欧が支持取り付けに奔走した結果だった。だが、昨年10月にイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まると状況は一変。「各国の関心がパレスチナ自治区ガザに移った」(外交筋)上に、ガザで軍事作戦を続けるイスラエルを米国が拒否権を使って繰り返し擁護。米国の求心力が陰りを見せており、賛成票を減らしかねないとの判断から、今年は決議が見送られたとみられる。トーマスグリーンフィールド米国連大使は23日の総会で「中東情勢で最善策を見いだす努力を24時間態勢で続ける」と演説。ウクライナへの連帯を呼び掛けつつも、不満を強めるアラブ諸国などに配慮を見せた。日米欧とウクライナは23日、総会決議に代わって共同の非難声明を発表した。ただ、参加国数は50カ国超と、全193加盟国の4分の1にとどまった。日本から出席した辻清人外務副大臣は会合後、報道陣に対し、ロシアの侵略行為を肯定することはあってはならないとして、ウクライナ連帯から距離を置く国に対し「日本政府として粘り強く説得していく」と語った。

■「プーチン引退後」のロシアは解体か、中国の属国か…「大統領圧勝」で始まるロシア「政変」のカウントダウン
https://president.jp/articles/-/77184(プレジデント2023.12.31)

ロシアSNS「テレグラム」>「後継者プリエムニク」ページ:2017年開設、クレムリン内部事情に精通している様子だが運営者不明

2023年12月5日時点でプーチン後継者の可能性があるトップ10/1.メドベージェフ安保会議副議長=大統領の信頼が厚い/2.ミシュスティン首相=テクノクラート技術官僚を束ねて経済を安定/3.キリエンコ大統領府第一副長官=クレムリンの政治戦略を担当、かつてはリベラル派、ウクライナ風ネームがマイナス材料/4.パトルシェフ農相=政権ナンバー2パトルシェフ安保会議書記の長男、経済博士号を持つ銀行家、連邦保安庁FSBにも籍を置くサラブレッド/5.トゥルチャク統一ロシア書記長/6.デューミン・トゥーラ州知事/7.ソビャーニン・モスクワ市長/8.ワイノ大統領府長官/9.ナルイシキン対外情報庁SVR長官/10.クラスノフ検事総長

プーチン政権はサンクトペテルブルク出身者や旧ソ連国家保安委員会KGBなど「シロビキ武闘派」が中枢を固めてきたが、近年、ミシュスティン首相、キリエンコ第一副長官、ソビャーニン市長、フスヌリン副首相、ワイノ長官ら、非サンクト派のシビリアンが台頭

*****

■能登地震「支援を一層拡充」 岸田首相、穴水町の避難所視察(時事通信2024.02.24)

岸田文雄首相は24日午前、能登半島地震の被災地を視察するため、石川県を訪問した。穴水町の避難所で、被災者に「政府の支援を一層拡充しなければならない。共に力を合わせて平時の生活を取り戻すべく努力したい」と強調。直接意見を聞いて、今後の生活、なりわい再建や復旧・復興に向けた支援策に反映させたい考えだ。避難所の高齢男性は、復興住宅280戸の計画に対し入居希望者が約540人に上っているとして改善を要望。首相は「財政的に心配があってちゅうちょしてはならない。政府としてしっかり支えていく」と約束した。首相はこの後、輪島市に移動し、日本海に向けて棚田が広がる景勝地「白米千枚田」の被害状況も視察した。

(コメント:仮設住宅方面の充実が進むかも。交通インフラ全面復旧まで、まだ時間がかかる状況との事なので、緩やかにジワジワやる形になると想像。ニーズ需給タイミングなどが、うまくハマるよう祈ります)

■独、大麻合法化の法案可決 医師ら根強い反対(共同通信2024.02.24)

ドイツ連邦議会(下院)は23日、個人による嗜好用の大麻の所持と栽培を認める法案を可決した。ドイツメディアによると、連邦参議院(上院)も通過し、成立する見通し。早ければ4月から、18歳以上の成人は使用目的での25グラムまでの所持、3株までの栽培が認められる。ただ医師や司法団体の反対は根強い。国内で大麻がまん延する中、流通を管理することで闇市場での粗悪品取引や未成年者の使用を抑止することが狙い。一方、医師会は大麻の依存性や若年層の常用による脳への影響を警告。裁判官と検察官でつくる団体は犯罪が増加し、司法の負担が増大すると批判している。

(コメント:EU経済圏は、GDP計上に大麻経済もカウントするとの話あり。ほぼ反社ビジネスだとは思われますが、欧州中央銀行ECB決算情報などと合わせて考えると、ジワジワ来るものがあり)

■ECB23年決算、過去最大79億ユーロの損失 利払い膨らむ(ロイター2024.02.23)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/ZVXTVMPGFJIJ7MDALWHPTBGZ6A-2024-02-23/

欧州中央銀行ECBが22日発表した2023年の決算は、損失が79億ユーロと過去最大となった。積極的な利上げにより銀行への利払いが膨らんでおり、さらなる損失が発生する可能性があるとの見通しを示した。「物価安定の維持というユーロシステムの主要な使命を果たすための役割と政策行動を反映した結果だ」と指摘。その上で「損失は効果的な金融政策を実施する能力に影響を与えるものではない」と説明した。22年は16億ユーロの損失だった。23年の損失は引当金により一部が相殺されるが、13億ユーロが繰り越され将来の利益によって埋め合わせる。ECBは資本はなお十分であり、損失があっても効果的に運営できるとした。「金利リスクの顕在化によってECBは今後数年間さらに損失を被る可能性が高いが、その後は持続的に利益が出るだろう」と予想した。

■「自由な海洋」発展へ協力 上川外相、パナマ大統領と会談(共同通信2024.02.24)

中米パナマを訪問中の上川陽子外相は23日(日本時間24日)、首都パナマ市でコルティソ大統領と会談し「自由で開かれた海洋」の維持、発展に向けた協力で一致した。能登半島地震の被災地復興を願い、石川県輪島市の伝統工芸「輪島塗」のボールペンを贈呈した。上川氏は太平洋と大西洋を結ぶ海上物流の要衝パナマ運河を視察。その後、中南米諸国との連携を戦略的に推進する指針「中南米外交イニシアティブ」を記者団に発表した。海洋やジェンダー、核軍縮・不拡散などの分野で協働する内容で「中南米諸国との対話を通じ、新たな連携を積み上げていく」と強調した。

■ロシア主導軍事同盟への参加凍結 アルメニア、関係悪化は必至(共同通信2024.02.23)

タス通信などは23日、アルメニアのパシニャン首相が、旧ソ連圏6カ国でつくるロシア主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構CSTO」への参加を凍結したと述べたと報じた。アルメニアは隣国アゼルバイジャンとの係争地ナゴルノカラバフを巡る軍事紛争で敗北。昨年、実効支配を完全に失った。パシニャン氏はCSTOの支援がなかったとして不満を表明し、欧米への接近を強めていた。CSTO参加凍結でロシアとの一層の関係悪化は必至。パシニャン氏はフランスのテレビとの会見で、CSTOは「義務を果たさなかった」と説明。一方、国内のロシア軍基地閉鎖については「今はない」と否定した。

■「トルコと関係改善の機運」と米上院議員、戦闘機売却が寄与(ロイター2024.02.22)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/NQD4BE5ES5OXVIMWODRFWMG3LY-2024-02-22/

トルコを訪問中のクリス・マーフィー米上院議員は21日、エルドアン大統領らトルコ政府要人との会談を踏まえ、米トルコ関係改善の機運が高まっているとの見方を示した。両国関係は、トルコのロシア製防空ミサイルシステム調達や、トルコがテロリスト集団と見なすクルド武装組織への米国の支援、その他さまざま人権問題を巡って冷え込んでいた。しかし、トルコがスウェーデンの北大西洋条約機構NATO加盟を承認したことを受け、米政府はトルコへのF16戦闘機売却を承認した。エルドアン大統領は先週、両国関係の改善に言及していた。マーフィー議員はロイターのインタビューで「何か現実的な新たな良い雰囲気がある。それを昨日の全ての会談で強く感じた」と語った。マーフィー氏はジャンヌ・シャヒーン上院議員とともにエルドアン大統領とフィダン外相に面会し、スウェーデンのNATO加盟支持に謝意を示した。会談ではロシアとウクライナが主要議題となった。特に「ロシアが米制裁を回避する場所にトルコがならない」ための協力強化が重要なテーマとマーフィー氏は指摘した。「パートナーシップ強化について多くの支持の声を聞いた。スウェーデンのNATO加盟支持およびF16売却は、米制裁の執行支援でわれわれのより緊密な協力を容易にすると思う」と語った。

■ルネサス、仏シーカンス買収中止 納税の必要性指摘受け(時事通信2024.02.23)

ルネサスエレクトロニクスは23日、フランスの半導体会社シーカンスの買収を中止したと発表した。ルネサスは昨年8月、TOB(株式公開買い付け)を行うことでシーカンスと基本合意し、9月から買い付けを開始。だが、今月15日に日本の国税庁から、この計画を実行するなら納税が必要になると指摘を受けたため、買収をやめることにした。

■日本エネルギー経済研究所 中東研究センター@JIMECenter、2024.02.23
https://twitter.com/JIMECenter/status/1760930435151065451
フーシー派の最高指導者、アブドゥルマリク・フーシーはテレビ演説で、紅海・アラビア海・アデン湾・バーブルマンデブ海峡での作戦を継続・強化すると述べ、ミサイル、ドローン、軍事小型船のほか、新たに潜水武器を導入すると述べた。

■ウクライナ、復興へ「もう一つの戦い」世界最大の地雷汚染国-完全除去に750年の試算も(時事通信2024.02.22)

ウクライナはアフガニスタンやシリアを抜き、世界で最も多く地雷が埋められた国となった。その数は数百万個。「不発弾を含めた全体像はもはや推測できない」と専門家は語る。市民生活や経済の復興に地雷や不発弾の除去は不可欠で、ウクライナはロシアの侵攻後も長く続く「もう一つの戦い」に直面している。
◇1日2400発/「サムライ」というコードネームで呼ばれた元ウクライナ軍工兵がいる。「自分の命よりも、果たすべき使命を重視する。そういう日本の伝統文化や哲学に興味があった」。ウラジスラフ・イェシチェンコさん25は2022年、NGOで地雷除去に携わった経験を生かそうと、工兵に志願した。同年8月、東部バフムト近郊で活動中、爆破処理のために集めた地雷84個が目の前で爆発した。地雷が適切に積み上げられていたため一命を取り留めたが、顔などにやけどを負い、両目を失った。現在は「ウクライナの勝利を自分で見たい」と、カメラ付きの眼鏡と頭部に埋め込んだ半導体チップで視力を復元する研究に協力する。ウクライナでは、国土の3分の1に当たる約17万4000平方キロメートルが地雷や不発弾で「汚染」された可能性がある。日本をはじめとする各国の支援を受け、ウクライナ当局はこれまでに約47万個の地雷などを処理した。ただ、それは氷山の一角にすぎない。国連開発計画UNDPの地雷除去専門家オレクサンドル・ロボフ氏は、ロシア軍が戦場で使用した旧ソ連製砲弾のうち、4割が起爆しないと分析。クラスター弾がばらまいた子爆弾の3割以上も不発弾として残ると語る。ロシア軍は1月時点で、1日当たり8000~1万2000発の砲弾を使用しているとされる。半分が古い砲弾と仮定すれば、不発弾が毎日最大2400発ずつ増える計算だ。国連によると、ウクライナでは昨年12月時点の累計で、地雷や不発弾による爆発で市民264人が死亡、571人が負傷した。だが「実際の死傷者ははるかに多い」と同氏はみる。
◇求められる支援/スロバキアのシンクタンク「グローブセック」は、ウクライナが現在の人員で全土から地雷を撤去するには757年を要すると試算した。だが、ロボフ氏は「すべての地雷を除去する必要はない。市民が戦闘終了地域の自宅に帰り、経済活動を再開するのに必要な安全性を確保することが重要だ」と強調する。ウクライナはアフガンやソマリアなどに比べて戦闘地域が広く、地雷の埋設密度も高い。弾道ミサイルやクラスター弾など多様な爆発物が使用され、不発弾の処理も複雑を極める。ウクライナ政府は、今後10年間に地雷汚染の可能性がある地域の8割で社会・経済活動を再開する目標を掲げる。実現には、人工知能AIやドローン、ロボットなどを活用した国際支援が欠かせない。「地雷や不発弾は何世代も残る。森や野原で遊ぶ子供たちが気付かずに触れ、命を落とすかもしれない」とイェシチェンコさん。「こんなお願いは恥ずかしいが、私たちはより多くの支援を必要としている」。

■防衛省、NTT「IOWN」を安保活用 24年春にも計画策定(日本経済新聞2024.02.22)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA042QA0U3A900C2000000/

防衛省は今春にも民間の次世代通信技術を安全保障に活用するための計画をつくる。NTTが開発中の次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」を第1弾に想定する。ミサイル攻撃情報の早期共有や電磁波を使った新作戦などに生かす。企業の先端技術を防衛にいかす取り組みとなる。IOWNは光通信技術で通信網を築く構想で、情報を電気信号に置き換えずに送信できるのが特徴だ。

■ロシア凍結資産活用は「合法」 国際法学者ら10人が見解(時事通信2024.02.22)

日米欧の国際法学者ら10人が、経済制裁の一環で凍結されたロシア資産のウクライナ復興への活用について、「国際法上、合法だ」との見解をまとめたことが21日、分かった。今月中旬、各国政府に書簡を送付した。財産権の侵害など法的な問題を懸念する声もある中、凍結資産活用を後押ししそうだ。米スタンフォード大フーバー研究所シニアフェローのゼリコウ氏が中心となり、日米英、ベルギー、フランス、ドイツ、オランダの有志が連名で送付。日本からは、京都大学大学院の濱本正太郎教授が名を連ねた。書簡は、ウクライナ侵攻により「ロシアは、国際法の最も根本的なルールに違反した」と強調。「国際法は、『対抗措置』を取ることを認めている」と指摘し、ロシア政府の資産をウクライナなどへの補償に利用できると結論づけた。具体的には、「国際メカニズム」を創設し、金融機関などが保管している凍結資産を移転。ウクライナなどからの補償請求を個別に審査した上で、分配する手法を挙げた。

(コメント:国際金融は「信用」で成立するシステムですが、「信用」を破壊するという選択になるかと思案。21世紀経済の危機が目前に。現代、現物取引の時代に逆戻りすると色々手間取る仕事が多くなっているので、大混乱になりそう)

■日経平均34年ぶりに史上最高値、パラダイムシフトで海外資金流入(ブルームバーグ2024.02.22)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-02-22/S7OXM6T1UM0W00

底流にデフレ脱却や企業統治の改革期待、米国株高続きリスクオンも/2008年には一時7000円割れ、リフレ政策導入の13年以降次第に回復/日本を代表する225銘柄で構成される日経平均株価が史上最高値を34年ぶりに更新した。デフレ経済からの脱却や上場企業のコーポレートガバナンス(企業統治)改革に対する期待などから、日本株は昨年も世界的に優れたパフォーマンスを記録した市場の一つだが、海外投資家の資金流入が続く中、歴史的な転換点を迎えた。22日の取引で日経平均は前日比2.2%高の3万9098円68銭で終了。バブル経済絶頂の1989年12月に付けた終値ベースの最高値(3万8915円87銭)を上回った。景気のソフトランディング(軟着陸)期待や好決算だった半導体メーカーのエヌビディアなどテクノロジー株の好調を背景に米国株が最高値圏で推移。為替相場も1ドル=150円台と年始から円安方向で取引され、日本の企業業績を楽観視するリスクマネーの流入も日本株を押し上げている。(中略)バブルが崩壊した90年代から2000年代の日経平均は、銀行の不良債権問題や円高不況などの影響で右肩下がり。リーマンショックで世界が金融危機に陥った08年には一時7000円を割り込んだ。安倍晋三政権がリフレーション政策(アベノミクス)を導入した13年以降は次第に回復し、新型コロナウイルスの流行を乗り越え、経済が正常化した昨年から上昇相場に弾みがついた。(中略)日本株は予想以上の急ピッチで上昇しているため、日経平均の相対力指数RSIなどテクニカル指標は短期的な相場の過熱を示唆している。しかし、SMBC日興証券の安田光チーフ株式ストラテジストは1月のリポートで、日経平均は4万円近辺までの上昇が射程圏に入ったと分析。最近の上昇は昨年4-6月の局面に似ているが、モメンタムはより強く、海外の年金基金や政府系ファンドなど長期視点の資金フローも関係していると指摘した。

■政府、デジタル先導自治体を公募 6月に基本方針策定へ(共同通信2024.02.22)

政府は22日のデジタル行財政改革会議で、子育てや教育といった分野でのデジタル活用に向け、モデル自治体を公募し「先導的プロジェクト」を指定すると決めた。近く選定する。プロジェクトを含め、行政のデジタル化に関する基本方針を6月にも策定する。指定対象は、子どもを保育園に入れる「保活」手続きのオンライン化などを想定。要介護認定に関する自治体業務のデジタル化、デジタル教材や学習データの活用も図る。自治体が詳細な内容を提案し、国が費用を補助する。数年後には各地で導入が進むよう取り組む。デジタル人材の確保を国がどう支援するかや、費用負担の方向性も定める。

■日本の基地に配属の米海軍兵、スパイ罪で起訴(BBC-2024.02.22)
https://www.bbc.com/japanese/articles/cz5jj00d3vgo

在日米軍基地に配属されている米海軍兵が、機密文書を外国政府に渡したとして、スパイ活動の罪で起訴された。米海軍が21日、明らかにした。ブライス・ペディチーニ上等兵曹は、2022年から2023年の間に少なくとも7回、外国の諜報員に文書を渡したとされる。米海軍はまた、ペディチーニ被告が2023年5月、軍のコンピューターのスクリーンが写っている写真を渡そうとしたとしている。捜査は続いており、同被告は軍法会議にかけられる。ペディチーニ被告は、日本に配備されているミサイル駆逐艦「ヒギンズ」に、火器管制官として配属されている。日本国内で最後の犯罪事案があったとされる直後の2023年5月から、勾留されている。アメリカの捜査当局によると、それ以外の事案は2022年後半から2023年初頭にかけての4カ月間に、米ヴァージニア州ハンプトンローズであったという。当局は同被告が、「アメリカを傷つけ、外国を利するために使われると信じるに足る理由をもって」情報を渡していたとしている。一方で、どの国に文書を渡そうとしたのか、そのファイルに何が含まれていたのかは不明だ。起訴状には、その情報が「国防に関するもの」だったとだけ記されている。米海軍水上部隊のアーロ・エイブラハムソン報道官は声明で、「この件は現在も捜査中であり、法的手続きも続いている」と述べた。ペディチーニ被告は2009年に海軍に入り、いくつかの戦艦に配属されてきた。同被告はスパイ行為と防衛情報の伝達の罪に加え、外国との接触を上官に報告しなかった罪、機密情報について勧誘を受けたことを報告しなかった罪、機密情報を移動した罪、個人用端末を機密対策が取られた部屋に持ち込んだ罪に問われている。これらの事案は、今年1月に軍法会議に委ねられた。同月には、やはり米海軍のウェンヘン・ジャオ兵曹(26)が、カリフォルニアの海軍基地で中国情報機関に情報を渡したとされた裁判で、有罪を認めた。ジャオ被告は禁錮2年の判決を受けた。ジャオ被告は昨年8月、海軍兵ジンチャオ・ウェイ被告と共に逮捕され、中国の諜報員に防衛情報を渡すことを共謀した罪に問われた。ウェイ被告は、乗船していた戦艦に関する機密情報にアクセスすることができる立場にいた。2022年初頭、アメリカ国民となる手続きを進めていたときに、中国の諜報員の接触を受けたとされている。

■現職大統領や元首相らが国際情勢を議論、3月に「東京会議2024」開催…岸田首相も出席で調整
(読売新聞2024.02.22)https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240221-OYT1T50190/

調査研究機関「言論NPO」は21日、世界10か国の調査研究機関の代表らが東京都内で国際情勢や民主主義のあり方を議論する「東京会議2024」(言論NPO主催、読売新聞社後援)を3月13~15日に開催すると発表した。14日の夕食会には、岸田首相が出席する方向で調整している。今回の会議には、マーシャル諸島のヒルダ・ハイネ大統領が現職の国家元首として初参加するほか、国内外の閣僚経験者や国際機関の代表ら約30人が参加する予定だ。ロシアのウクライナ侵略や中東のガザ情勢を巡って国際社会の分断が深まる中、民主主義国家が国際社会の結束のために果たすべき役割について考える。議論の結果を踏まえ、14日には日本政府と、今年の先進7か国G7議長国のイタリア政府に対する提言を取りまとめる方針だ。14日の公開フォーラムでは、「多極化、分断化する世界で多国間主義による国際協調をどう回復させるか」を議題に、ヒルダ・ハイネ氏のほか、ストックホルム国際平和研究所のステファン・ロベーン会長(元スウェーデン首相)らが基調講演する。G7とインド、ブラジルなどの調査研究機関代表らによる公開セッションも行われる。

■米下院超党派議員が訪台 蔡総統らと会談へ(時事通信2024.02.22)

米下院の超党派議員団が22日、台湾に到着した。ロイター通信が伝えた。中国共産党に関する特別委員会のギャラガー委員長(共和)が議員団を率い、24日まで滞在する。蔡英文総統や次期総統の頼清徳副総統らと会談し、強固な関係を示す狙いがあるとみられる。ギャラガー氏は声明で「米国は台湾と共にある。双方の指導者と経済のつながりを深め、台湾海峡の平和と安定を強化する」と強調した。

(コメント:中国への挑発と牽制も兼ねての事かと思案。徴発が過ぎると暴発される危険もあり、かじ取りが難しいかも知れない)

■農民抗議にロシア影響の可能性 ポーランド外務省が警告(AFP-2024.02.22)
https://www.afpbb.com/articles/-/3506285

ポーランド外務省は21日、自国の農民がウクライナからの安価な農産品流入により打撃を受けているとして抗議活動を激化させていることについて、ロシアの影響を受けている可能性があると警告した。南部ゴジチュキの農民は前日、「プーチンよ、ウクライナとブリュッセル、われわれの政府に秩序をもたらしてくれ」と記されたバナーを掲げてデモを行った。外務省は声明で、「ロシアの代理人(スパイ)の影響下にある極端で無責任な過激派グループが農民による抗議活動の乗っ取りを試みているとみている」とし、デモの主催者に対し、そうしたグループの特定と排除を呼び掛けた。一方、ウクライナとの国境に近い南東部メディカでは、農民らがウクライナ産穀物を運んできた貨物列車2両のタンクを開け、積み荷を線路上にまいた。これを受けウクライナのオレクサンドル・クブラコフ副首相兼インフラ相は、「両国の分断を狙った政治的な挑発だ」と非難した。

■核物質密輸未遂、NYで邦人起訴「ヤクザ組織」と地検、兵器級も(共同通信2024.02.22)

米東部ニューヨークの連邦地検は21日、ミャンマーの反政府組織を通じて他国にウランや兵器級のプルトニウムを含む核物質を密輸しようとしたとして、大陪審が日本人の男を起訴したと発表した。「ヤクザによる国際犯罪組織」の犯行だとしているが実態は不明。捜査で実際に核物質が検出されたという。地検によると、男はエビサワ・タケシ被告60。2020年に武器と麻薬の密売業者を装った米麻薬取締局DEAのおとり捜査官に接触し、ミャンマーの反政府組織との核物質の取引を持ちかけたとされる。捜査官が協力者をイラン軍高官と偽って紹介すると「強力だ」としてプルトニウムの売却を提案。21年5月にはミャンマーの反政府組織リーダーが要求する地対空ミサイルなどの武器リストを捜査官に提示し、組織が核物質を提供する見返りに武器を受け取りたいとの意向を伝えたという。捜査官が22年2月に東南アジアでエビサワ被告と組織の仲介者らと会った際に受け取ったサンプルを検査した結果、実際にウランやプルトニウムが検出された。

■日本の「ヤクザ」、核物質を密売しようとしたとして起訴 米検察(BBC-2024.02.22)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c1311rzpk2xo

アメリカの検察当局は21日、日本の「ヤクザ」とされる人物を、核物質を密売しようとした罪で起訴したと発表した。検察などによると、エビサワ・タケシ被告(60)はウランとプルトニウムを売ろうとした。それらは核爆弾の製造のためイランに移送されると、同被告は考えていたという。エビサワ被告と、共に裁判にかけられているタイ人の被告は、2022年4月に武器と麻薬に関連した犯罪容疑で逮捕された。エビサワ被告は現在、ニューヨーク市ブルックリンで拘束されている。今回の起訴で有罪とされれば、終身刑が言い渡される可能性がある。米当局によると、エビサワ被告は日本の組織犯罪集団の幹部で、スリランカやミャンマー、タイ、アメリカで活動していた。共謀者らと共に、タイで核物質のサンプルを米麻薬取締局(DEA)の潜入捜査官に見せたという。この捜査官は、イランの将軍とつながりをもつ麻薬や武器の密売人を装っていたとされる。核物質のサンプルはミャンマーから持ち出されたもので、タイ当局が押収し、米捜査当局に引き渡された。米研究施設が分析したところ、ウランと核兵器に使えるレベルのプルトニウムが含まれていたという。検察はまた、エビサワ被告がミャンマーの反政府グループのために大量の武器を入手しようとしたとしている。地対空ミサイルやライフル、機関銃、ロケット弾、各種装備などだという。マシュー・G・オルセン米司法次官補は21日、「こうした試みが成功していた場合の結果を考えるとぞっとする。これらの物質を密輸し、アメリカの安全保障と国際社会の安定を脅かす人物について、司法省は責任を追及する」との声明を出した。
潜入捜査官にメール送信/検察によると、エビサワ被告は2020年2月、核物質を売り渡すとDEA捜査官に持ちかけた。同被告は暗号化された通信で、ウランは「健康によくない」と説明したという。同年9月、エビサワ被告は鉱山会社名を記した手紙を電子メールでDEA捜査官に送った。50トンのウランとトリウムを685万ドル(現在のレートで約10億円)で売ると提示したとされる。同被告はまた、「濃い色の岩のような物質」とガイガーカウンター(放射線測定器)が写った写真も送ったという。エビサワ被告は、核物質の国際密売の共謀、麻薬輸入の共謀、対空ミサイルの入手・譲渡・所持の共謀、資金洗浄(マネーロンダリング)などの罪に問われている。この事件の共謀者とされるタイ国籍のソンポップ・シンガシリ被告(61)は、麻薬と武器に関する罪で起訴されている。両被告とも、有罪とされた場合は終身刑となる可能性がある。22日にニューヨークの連邦裁判所で罪状認否が行なわれる予定。

(コメント:ミャンマーと国交のある国のひとつが、北朝鮮。日本ヤクザと北朝鮮との密接な協力関係は、よく噂になるところ。もしかしたら、北朝鮮のほうで何らかの権力闘争とか、ロシアとの申し合わせがあって、くだんの密輸ヤクザ人物を「現状では不要になった手先」「都合悪くなった人物」とばかりに切り捨てて、アメリカ側に売った、ということがあったかも知れない。国同士の裏側の交渉では、そういう事例もあるとのこと。アメリカは基本的に、現在以上に核兵器を所有する国を増やしたくない。北朝鮮側は、アメリカに必要以上に敵視されたくない。この流れで、アメリカ・ロシア・北朝鮮、その他ステークホルダー国々の間で、「この密輸ヤクザを何とかする」という合意が成立したと思われる。この密輸ヤクザ周りのビジネス関係は徹底的に壊滅させられそうな気も。核物質の秘密の行き先として考えられるのはイランですが、北朝鮮からイランへ密輸するのに、わざわざ日本ヤクザを…?はてさて…?というところ)

PR