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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2023年12月後半の時事情勢メモ

■イラン、工作員4人処刑 イスラエル情報機関の協力者(ロイター2023.12.29)
https://jp.reuters.com/world/mideast/6TR4EOV5FRMGLAF2HJLTSBMMFE-2023-12-29/

イランは29日、イスラエルの諜報機関モサドとつながりを持つ「破壊工作員」とする女性1人を含む4人の死刑を執行した。司法当局系のミザン通信社が伝えた。イランは、イスラエルが過去数年間に核関連施設を攻撃し、核科学者を殺害したと主張している。イスラエルは否定も肯定もしていない。イランは今月中旬にモサドの工作員とする人物を処刑している。イラン情報省は今年7月、イスラエルのために動く工作員ネットワークのメンバーを逮捕したと発表した。8月には、防衛産業やミサイル生産を標的にした「最大級の破壊工作」の背後にイスラエルがいると非難していた。

(コメント:イスラエル諜報網、イラン・ルートが壊滅したと考えられそう。中東の大国の動向がイスラエル側に伝わらなくなると思われる。これは、イスラエル・ハマス戦争において無視できない影響をもたらすのでは…)

■ロケット軍前トップら9人解任=汚職疑惑、広範囲で関与か―中国(時事通信2023.12.30)

中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は29日、ロケット軍の李玉超・前司令官ら軍高官9人の全人代代表職解任を発表した。理由は明らかにしていないが、軍装備品調達に絡む汚職疑惑との関連が指摘されている。解任されたのは李氏のほか、周亜寧・元ロケット軍司令官、中央軍事委員会装備発展部の元幹部ら。香港紙は、汚職疑惑への関与が広範囲にわたり、今後も摘発者が増える可能性があると伝えた。

■中国人富裕層、ゼロコロナ終了も脱出止まらず日本へも(日本経済新聞2023.12.26)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM13C240T11C23A2000000/
https://twitter.com/nikkei/status/1739602022779834645

海外へ移り住む中国人富裕層が増えている。経済活動の足を引っ張っていた新型コロナウイルスの厳格な感染対策を1月に終了したが景気のV字回復は実現せず、生活や育児の拠点を国外に求める。中国の外へ脱出する富裕層は2023年に前年比3割増えるとの推計もあり、日本にもその波が押し寄せている。/富裕層流出は世界最多1.35万人に/規制強化や経済失速で母国離れる/日本は港区など高級住宅街で増加/2023年10月時点、東京都足立区1万6405人:増加率1.8%、江東区1万8225人:増加率14.6%、港区5951人:増加率32.0%、千代田区2041人:増加率25.1%、新宿区1万6837人:増加率12.6%、渋谷区3002人:増加率30.2%

■エチオピアが債務不履行、債権者グループと協議も合意に至らず(ジェトロ2023.12.27)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/12/5a369bf0ce0f2d98.html

エチオピアは12月25日、2024年12月31日に償還を迎える10億ドルの国債について、3,300万ドルの利払いを履行せず、債務不履行デフォルトに陥ったとしている。アフリカでは新型コロナ禍以降、ザンビアとガーナがデフォルトに陥っており、エチオピアはそれに続くかたちとなったが、今後はこの2カ国とともにG20の「共通枠組み」に加わり、債務軽減に向けて再交渉することになる。

(コメント:債務の罠。しかし、中国サイドも、投下資金が回収できず困惑の様子)

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■セルビア首都で抗議デモ激化、議会選不正との指摘-大統領は批判一蹴(ブルームバーグ2023.12.26)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-25/S68EPCDWRGG000

東欧セルビアの首都ベオグラードで24日、数千人のデモ参加者が先週に投開票された議会選の結果に抗議し、市庁舎への突入を試みた。野党や欧州の選挙監視団は不正があったと指摘している。機動隊はデモ鎮圧のため催涙スプレーを使った。17日の議会選ではブチッチ大統領の与党、セルビア進歩党が勝利した。しかし、ベオグラード市議会選は接戦となり、進歩党および野党連合「暴力に反対するセルビア」のいずれも過半数を獲得できなかった。欧州の選挙監視団が票の買収や選挙の不公正な条件があったと指摘したことを受け、野党は全ての選挙結果を無効にするよう要求している。ブチッチ大統領は25日、国家安全保障に関する緊急会議を主宰。テレビ演説では不正選挙の疑惑を否定し、国民に平静を呼び掛けた。

(コメント:欧州安全保障協力機構OSCEなどの国際選挙監視団は選挙直後、票の買収などの不正行為があったと指摘。欧州連合EUと米国務省は19日、セルビアの選挙プロセスへの懸念を示し、改善を求める声明を発表。これを受けて野党支持勢力は24日、選挙のやり直しを求めて首都ベオグラードで数千人規模の抗議デモを実施していた。野党勢力は今後もデモを続けるとしている。進歩党のブルナビッチ首相は、ロシア政府からデモに関する情報提供が事前にあったため適切に対処できたとして、露政府に感謝の意を表明。露ペスコフ大統領報道官25日「外国を含む第三勢力が騒動をあおっている。ブルナビッチ首相らが法治を確保することは疑いない。露は連立与党を支持し、寄り添う考え」と発言。セルビアはEU入りを目指し、加盟交渉を開始。一方でブルナビッチ政権は、ウクライナを侵略したロシアに対する米欧などの制裁に同調せず、ロシアとの関係を尊重する独自の「バランス外交」を展開。露は今回の騒動を利用してセルビアを取り込む動きを活発化との予測。ロシア・欧米の代理戦争の様相を呈しているとの指摘あり)

■BRICS「非加盟」を決定 アルゼンチン、書簡で伝達(共同通信2023.12.30)

アルゼンチンの右派のミレイ政権は29日までに、中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカによる新興5カ国BRICSに加盟しないことを決定し、5カ国へ書簡で伝えた。大統領府によると、書簡は22日付。今年8月のBRICS首脳会議でアルゼンチンの加盟が決まっていたが、12月に就任したミレイ大統領が方針を転換した。サウジアラビアとイラン、アラブ首長国連邦UAE、エチオピア、エジプトの5カ国は来年1月1日に加盟する。書簡では外交方針が左派のフェルナンデス前政権と異なることを説明し、加盟は「適切でないと判断した」と伝達。アルゼンチンのメディアは、加盟を強力に後押しした中国をミレイ政権が「軽視」していると指摘した。ミレイ氏は就任前に、BRICSに入っている中国やロシア、ブラジルの左派政権を「共産主義」などと批判していた。

(コメント:BRICS、なにやら動揺している様子。アルゼンチン側で、何か情報をつかんだか、国内の混乱によるものか、いずれにせよ雲行きが怪しい)

■英、哨戒艦をガイアナに派遣へ 同国侵攻を狙う隣国ベネズエラに対抗 後ろ盾の中露牽制の狙いも(産経新聞2023.12.29)
https://www.sankei.com/article/20231229-IWW2RS4LQFNURAOPUEKLZC7KJU/

英国防省は、南米ベネズエラと領土問題を巡って軍事的緊張が高まる旧英植民地のガイアナに英海軍の哨戒艦1隻を今月末までに派遣すると発表した。29日にもガイアナ沖で警戒行動を始める。ベネズエラの反米左派マドゥロ政権は、隣国ガイアナのエセキボ地域の領有権を主張して同国への軍事的威圧を強めており、哨戒艦の派遣は英政府としてガイアナ支援の立場を打ち出すと同時に、ベネズエラを通じて中南米での影響力拡大を図る中国とロシアを英米の連携で牽制する狙いがある。
英国防省によると、ガイアナに派遣されるのは哨戒艦「トレント」(排水量約2千トン)。同艦は今月、別の任務でカリブ海に入っていた。
ベネズエラのマドゥロ政権は、エセキボ地域に関し、今月3日の国民投票で「95%以上がベネズエラ編入に賛成した」と主張し、5日にはガイアナ国境に1個師団を配置すると発表した。
一連の動きをベネズエラによる軍事侵攻の準備と見なした米南方軍は、ガイアナ軍と合同で警戒飛行を実施したほか、両国に隣接するブラジルも国境地帯に軍部隊を増派した。ブリンケン米国務長官とキャメロン英外相は、ガイアナの主権と領土保全を支持する声明をそれぞれ発表した。 ベネズエラとガイアナは14日の首脳会談で「紛争の平和的解決」を確認したものの、緊張緩和への具体的な動きは出ていない。ベネズエラがここへきて領土的野心を露骨に示しているのは、中国やロシアの後ろ盾があるためだ。
中国は、インド太平洋地域への関与強化を掲げる米英を欧州や大西洋地域にくぎ付けにする思惑を込め、ウクライナ戦争でロシアを支援する一方、米国の裏庭である中南米や、英領や英連邦加盟国の多いカリブ海で経済・軍事的影響力の拡大を図ってきた。中国はアルゼンチンで海軍基地の建設を目指しているとされるほか、アルゼンチンに1982年の英国との紛争で占領に失敗したフォークランド諸島の再上陸を扇動しているとの指摘もある。
欧米の経済制裁に対抗してベネズエラと協力関係を深めるロシアもまた、エセキボをめぐる緊張が高まれば、ウクライナへの米英の関心が一層低下すると期待しているのは確実で、中露に後押しされたベネズエラが冒険的行動に打って出る恐れは否定できない。
◇エセキボ◇ガイアナの国土の約7割を占める同国の西部地域。広さは北海道の約2倍にあたる約16万平方キロメートル。1899年の国際仲裁協定で当時英領だったガイアナの領土と認められたが、ベネズエラはエセキボの東を南北に流れるエセキボ川を国境とすべきだとして仲裁裁定は無効と主張している。国連のグテレス事務総長は2018年、ガイアナの要請を受けて紛争の解決を国際司法裁判所ICJに付託したが、ICJの結論は出ていない。

■ベネズエラが軍配備、対立する隣国ガイアナの英艦艇受け入れに反発(ブルームバーグ2023.12.29)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-28/S6E21RDWX2PS00

ベネズエラのマドゥロ大統領は、自国東部のカリブ海沿岸地域に多数の兵士を配置したと、国営テレビで発表した。ベネズエラは、石油・ガス資源が豊富なエセキボ地域の領有権を巡り、隣国ガイアナと対立している。ガイアナが英海軍艦艇の受け入れを決めたことから、軍を展開した。マドゥロ大統領は「ベネズエラには自衛の権利、平穏と平和に対する権利がある」と発言。武力に訴えることなく協議を続けるという合意にガイアナが違反したと非難し、「挑発や脅しは誰からも、いかなるものからも受け入れない」と主張した。ベネズエラ海軍司令官によれば、兵士5682人を配置。巡視船や水陸両用車なども配備している。

(コメント:南米に対する北米USA覇権の弱体化か、それとも終わりの始まりか。今まで、南米はアメリカの裏庭というほど、アメリカのコントロール下にあり。アメリカの軍事力をもってしても南米地域の混乱が収まらないとなると、ロシアに押されて弱体化しているEU地域は…)

■外務省、偽情報をAIで探知 国際情勢分析にも活用へ(日本経済新聞2023.12.29)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA285K50Y3A221C2000000/

外務省は海外で発信される偽情報への対策を強化するため、人工知能(AI)の活用を進める。悪質な偽情報の迅速な探知や、どのようなルートで広がるかAIを使って分析できるようにする。生成AIを活用して国際情勢の変化を予測するモデルの研究にも力を入れる。沖縄県・尖閣諸島など日本の領土に関する誤った情報や東京電力福島第1原子力発電所の処理水に関するデマなど、偽情報は外交問題につながる恐れがある。

(コメント:相応のマネー&インテリジェンス投入に値するプロジェクト、と思います)

■シンガポール、来年から消費税引き上げ高齢化に伴う支出増に備え(ロイター2023.12.28)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/LT4KERZYPNOBBO5JEDUP4ZED7M-2023-12-28/

シンガポールは来年から消費税を引き上げる。高齢化に伴う今後の社会保障支出急増に備え、財源の確保を強化する。消費税は1月1日に1%ポイント引き上げられ、9%となる。2段階で行われる増税の第2段階目となる。第1段階として今年、15年間7%に据え置かれていた税率が8%に引き上げられた。すでに国民の生活費が上昇しているとして、野党議員は消費税引き上げの延期を求めている。しかし政府は、高齢者と医療費の増加に備え、国家財政を強化するために必要だとしている。シンガポールでは2030年までに人口の4分の1が65歳以上になると推定されている。政府は100億シンガポールドル(75億5000万ドル)超の家計支援策を提供しており、これには今月、全ての成人を対象に実施した200-800シンガポールドルの給付金も含まれる。
(コメント:数年前の日本で先行していた消費税増税の政策をシッカリ参照・研究したかのような動き。英国トラス政権の大型減税政策に伴って生じた物価急騰など、ボロボロになった国民生活の混乱も考えると、ジリジリと耐えるほうが経済的・社会的ダメージは少なくて済む、と判断した模様)

■玉城沖縄知事、辺野古「承認せず」表明 国は28日にも代執行(時事通信2023.12.25)

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設で、玉城デニー知事は25日、福岡高裁那覇支部が同日を期限に命じていた軟弱地盤の改良に伴う設計変更を承認しないと発表した。肺炎で入院中の玉城氏に代わり、県幹部が「反対する多くの県民の負託を受けていることから、承認は困難だと判断した」との声明を読み上げた。
高裁支部の判決は、玉城氏が2021年に不承認とした処分の違法性が今年9月の最高裁判決で確定していると指摘。なお承認しないことが「社会公共の利益を害する」と結論付けた。玉城氏はこの判決を不服として上告する方針。溜政仁・知事公室長は県庁で記者団に「判決は一方的に国の公益のみを採用し、本当に正しいのかまだまだ疑問がある」と反発した。
玉城氏の対応に関し、岸田文雄首相は「司法判断に従った対応がなされないことは遺憾だ」と指摘。「政府として普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現し、基地負担の軽減を図るために全力で取り組む」と強調した。首相官邸で記者団の取材に語った。国は、県に委ねられた承認権限を代わりに執行する「代執行」について、県に事前通知した上で28日にも初めて踏み切る。溜氏は「地方自治、民意の観点から問題がある。ぜひ手続きは取らないでいただきたい」と強調。政府に対し「工事を中止し、県との真摯な対話に応じていただきたい」と重ねて求めた。玉城氏は27日に登庁する見込み。

■辺野古工事、県は不承認で調整 沖縄、国交相が近く代執行へ(共同通信2023.12.23)

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡る代執行訴訟で、福岡高裁那覇支部から軟弱地盤改良工事の設計変更承認を命じられた沖縄県は、期限の25日までに承認しない方向で最終調整に入った。複数の県幹部が23日までに明らかにした。玉城デニー知事を含む県幹部が25日に協議し、正式決定する。
不承認の場合、斉藤鉄夫国土交通相は近く地方自治法に基づき承認を代執行し、防衛省沖縄防衛局は来年1月中旬にも、軟弱地盤がある大浦湾側の工事に着手する方針。高裁支部は今月20日の判決で、別の訴訟の最高裁判決で敗訴が確定した県側が承認しないのは法令違反で、代執行以外での是正は困難だと指摘していた。県側は最高裁に上告を検討しているが、逆転勝訴しない限り工事を止められない。
上告期限は27日。逆転勝訴が確定した場合、知事は3カ月以内に承認を取り消すことが可能となる。玉城氏は大葉性肺炎で21日から入院中だが、県幹部などによると、オンラインで県幹部や弁護士らと協議を重ねている。

(コメント:25日、沖縄県知事「不承認」。26日、斉藤鉄夫国土交通相は工事の設計変更承認を28日に代執行すると記載した通知を沖縄県に発送済みと表明。27日午後、沖縄県の玉城デニー知事は公務に復帰、最高裁へ上告済みと報告。28日、沖縄地方自治法に基づき、国が自治体の事務を代執行。承認書を作り沖縄防衛局の職員に交付。なお、最高裁において県知事サイドが逆転勝訴する見込みは無い。工事は遅滞なく2024年1月12日に着工の見込み)

■政府、食料安保強化へ5法案 基本法、初の本格改正-来年通常国会に提出(時事通信2023.12.27)

政府は27日、食料安全保障を強化するため、農政の基本方針を定めた食料・農業・農村基本法の改正案を中心に5法案を来年の通常国会に提出する方針を明らかにした。「農政の憲法」と呼ばれる基本法に加え、有事の際の食料確保、農地の確保と有効利用、原材料調達の安定化、スマート農業の振興に向けた関連法を整備。食料の輸入依存からの脱却や農業の生産基盤強化を進める。

(コメント:岸田文雄首相「国内の急激な人口減少と担い手不足といった社会課題を正面から捉え、これらの克服を地域の成長へとつなげていくべく農政を抜本的に見直す」。2025年春をめどに5カ年の次期食料・農業・農村基本計画を策定。主食用米の需要減少を踏まえ、畑地化の推進を含む水田政策の在り方も検討とのこと)

■エチオピアが債務不履行、アフリカ3カ国目 過去3年間で(ロイター2023.12.26)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/JHVJBTLGOFPWXFVVUSJ7KKWIUI-2023-12-26/

エチオピアが26日、国債の3300万ドルの利払いを実施できず、デフォルト(債務不履行)に陥った。アフリカ諸国のデフォルトは、過去3年でザンビア、ガーナに続き3カ国目となる。10億ドルの国債の利払い日は11日で、26日が14日間の猶予期間の最終日だった。関係者によると、猶予期限前の最後の営業日となる22日中に利払いが確認されなかった。今後、20カ国・地域G20の低所得国の債務軽減措置「共通枠組み」にザンビア、ガーナとともに加わる見通し。エチオピアは、内戦やコロナ禍で経済・財政が疲弊。中国を含む債権国とは11月に返済一時停止で合意したが、12月8日に年金基金、その他の民間債権者との交渉が決裂したと発表していた。

(コメント:借金で首が回らなくなり破産した国が、これからも増える見込み)

■鉄に代わる「竹筋コンクリ」戦前技術に再脚光-東北の産学、実用化目指す(時事通信2023.12.22)

鉄の代わりに竹を骨組みに使う「竹筋(ちっきん)コンクリート」の実用化に、東北地方の大学や企業が挑んでいる。新たな建築資材として期待されるほか、竹林は土砂災害の原因となっており、防災面からも注目を集めている。竹筋コンクリートは、短冊形に加工した竹材を格子状に組んで補強材にする技術。戦争で鉄不足だった明治~昭和初期に使われ、長者滝橋(岩手県一関市)など現存する建造物にも活用された。当時の資料を参考に、日本大と東北大、山形、福島両県の5社でつくる竹筋コンクリート協議会が実用化を目指している。

(コメント:補足:1、2年で成長し、5年で枯れる竹の特性を有効利用。竹は内側の強度が弱く、外側が強い。弱い部分を削り、外側の根元部分を活用。竹材を曲げて組み上げ、コンクリート構造物に仕上げる。切削加工機で竹を削り、10ミリメートル厚の竹を格子状に組み上げる手法を確立。これまでの実証で、鉄筋コンクリートの60~70%の強度で利用できることを確認。日本産業規格JISに適合する加重データも得た。切削加工機についても生産性と使いやすさを重視した装置を開発。まず孟宗竹と真竹で実用化。南会津町では農地用水にある長さ20メートルのU字溝に、幅15ミリメートル、厚さ5ミリメートルの竹筋コンクリート構造物を設置/2023.11.27ニュースイッチ)

■東京・武蔵野市長に小美濃氏 18年ぶり自民系(共同通信2023.12.24)

前市長辞職に伴う東京都武蔵野市長選は24日投開票の結果、無所属新人の元市議小美濃安弘氏61=自民、公明推薦=が、元市議笹岡裕子氏37=立憲民主、共産、れいわ、社民支持=を破り初当選した。投票率は44.77%。市によると、自民系の市長は元衆院議員の土屋正忠氏以来18年ぶり。小美濃氏は、推薦した自民党が派閥の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑で逆風下での選挙となったが、市議や都議としての政治経験を訴えて支持を広げた。笹岡氏は松下玲子前市長の事実上の後継として、子育てや介護施策に力を入れると強調したが及ばなかった。

(コメント:武蔵野の選挙区は民主党系がとても強いとの事。別情報によれば小美濃氏2万7024票、笹岡氏2万6685票、339票差となる大接戦。自民系が選出されたのは歴史的な転回点との評価。この選挙と前後して、2009-2012民主党政権を称賛する不自然なツイート群が観測された。武蔵野の選挙区が菅直人前首相の地元であることと関連した、工作系ツイートであるかと思案。なお、市議補選にて、元首相の菅直人衆院議員の長男、菅源太郎氏51=立憲民主党公認=初当選)

■富豪によるハーバード大へ寄付停止広がる、財務への圧力強まる恐れ(ブルームバーグ2023.12.22)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/S60ZYBT0G1KW00

イスラム組織ハマスによるイスラエル急襲以降、ハーバード大の卒業生からは大学側が反ユダヤ主義への対応を強化するまで寄付を停止するとの声が相次いでいる。こうした動きは大学のブランドを傷つけ、慎重に培われてきた卒業生のネットワークにも打撃をを与えている。さらに同大の投資収益は伸び悩んでいるほか、米議会は連邦政府の支援削減を検討しており、大学の財政が悪化する恐れがある。

■学長による盗用疑惑も対象、米下院委員会がハーバード大の調査拡大(ブルームバーグ2023.12.21)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/S602O5T1UM0W00

ハーバード大とゲイ学長が卒業生や寄付者、学生から厳しい批判を受ける中、学内の反ユダヤ主義やハラスメントへの対応以外にも調査の範囲が拡大されることになる。

(コメント:実力では無く、人脈や利権に全面依存して稼いでいた場合、これから厳しいことになりそう。日本学術会議の問題とも一部分、重なる要素ありかも、と思案)

■日本の大陸棚、太平洋で延長決定 父島東方、資源開発が可能に(共同通信2023.12.22)

岸田文雄首相は22日の総合海洋政策本部会合で、大陸棚の延長に関する米国との調整が終了し、小笠原諸島の父島東方に位置する「小笠原海台海域」の大部分を日本の大陸棚と定めると明らかにした。レアメタル(希少金属)など海洋資源開発が可能になる。今後、関連政令を改正する。会合では「海洋開発重点戦略」の来年3月までの取りまとめに向け、優先的に取り組む重要項目を了承した。政府は、2014年の同本部会合で大陸棚延長に取り組む方針を決定。排他的経済水域外に大陸棚を延長するためには、国連海洋法条約に基づき設置された機関の審査を受けて海底地形の連続を証明し、関係国の合意を得る必要がある。

(コメント:中国あたりがムチャクチャ抗議して来そうだけど、岸田政権は「やれる」かも知れない。ドキドキ・ハラハラ展開になって来たようです)

■自民、渡海政調会長を決定 批判回避へ無派閥ベテラン(時事通信2023.12.22)

自民党は22日の総務会で、派閥のパーティー収入を巡る政治資金規正法違反事件を受け、政調会長に渡海紀三朗元文部科学相75、国対委員長に浜田靖一前防衛相68を充てる人事を決めた。2人は無派閥で、萩生田光一政調会長と高木毅国対委員長=ともに安倍派=の後任。派閥に対し世論の厳しい目が向けられる中、岸田文雄首相(党総裁)は派閥に属さないベテランの起用で批判をかわす狙いがあるとみられる。

(コメント:党内で地道に筋を通してやってきた人物が高く評価されているとのこと。派閥の意向があったり、世間的には知名度のある人・華がある人が表舞台に立つという人事が主流であるところ、岸田政権になって空気が変わったようです。渡海紀三朗氏は、人柄・能力ともに身内からの評価も高いという情報あり)

■日本学術会議を特殊法人に 政府、軍民両用の研究促進(日本経済新聞2023.12.21)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA20D2X0Q3A221C2000000/

政府は国の特別機関である日本学術会議を独立した特殊法人に移行させる。外部資金を取り入れ、会員選考の方針に第三者の意見も反映させる仕組みにする。組織改革で軍事と産業の両方に使える軍民両用(デュアルユース)技術の推進など幅広い研究に弾みをつける期待がある。
学術会議のあり方を話し合う有識者懇談会は21日に「国とは別の法人格を有する組織になることが望ましい」と書いた報告書をまとめた。政府は報告書を受けて、法人化の方針を決める。学術会議の改革を担う松村祥史国家公安委員長が22日、法人化する方針を表明する見通しだ。政府は学術会議と協議し、特殊法人化に向けた法律の整備作業を進める。
菅義偉前首相が学術会議側の推薦した会員候補6人を任命拒否し、組織改革論が浮上した。およそ3年にわたる議論は節目を迎える。科学者の代表機関である学術会議は国の組織だ。会員は会議の推薦で首相が任命し、特別職の国家公務員と位置づける。政府の新たな方針で、会員については「独立性・自律性を踏まえつつ透明かつ厳正なプロセス」で選考する。外部から意見を聞く委員会を設置する。財政基盤は国の支援を認めつつ、独立性を徹底するために収入の多様化を求める。外部から資金を獲得できるよう手助けをする。
主要7カ国G7などのアカデミーは多くが民間団体だ。米英では国の予算も支出するが、アカデミーの運営に民間企業や個人からの寄付などで補う例が多い。学術会議の活動・運営を定期的に評価するため、担当相が任命する外部有識者で構成する「評価委員会」(仮称)を設ける。予算や中期計画策定に会長が委員を任命する「運営助言委員会」(仮称)も用意する。
政府が検討する特殊法人は国が法律を作って立ち上げる法人で独立行政法人を除く。自主的に運営し、予算や事業計画などで国が一定程度関与するのが基本だ。2023年4月1日時点で、NHKや日本年金機構、NTTなど34ある。
自民党は法人化を求めていた。政府は23年の通常国会で学術会議法改正案の提出を目指した。法案には会員選考への外部委員の関与などを盛り込んだ。会議側が「独立性が脅かされる」と反発し、政府は提出をいったん断念した。23年の経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)は「国から独立した法人とする案などを俎上にのせて議論」すると記載した。8月に有識者懇談会を発足させ議論してきた。
学術会議側は国の組織のままで改革は十分に実現できると主張しており、調整は難航が予想される。抜本的な組織改革となるため24年度の通常国会での提出は厳しいとの見方が強い。産官学連携の観点も課題となる。学術会議は22年7月に軍民両用と軍事に無関係な研究を明確に分けるのは困難との認識を示した。以前からの慎重な姿勢がデュアルユース研究の遅れにつながったとの指摘がある。
「軍民両用技術の歩み止めず、秘匿性確保を」 山崎弘郎・東大名誉教授
いまや軍民両用(デュアルユース)技術を否定することはできない。日本学術会議が慎重な姿勢を貫いたとしても、研究の歩みを止めてはいけない。軍事技術であれば抑止力確保のためにも、内容を明かさない秘匿性の担保が不可欠だ。研究の内容・場所の公開を制限するセキュリティー・クリアランス(適格性評価)制度の確立を急ぐべきだ。学術会議が国の組織でなくなったあとに外国人会員を採用するなら、閉鎖的な組織の改善につながり非常に良いことだ。学術会議の会員選考の透明性は特に確保されるべきだ。工学の世界だけを見ても日々急速に技術が進歩し、研究者も新たな分野に集まる。組織が限られた分野にしか門戸を開かなければ良い組織とはいえない。

■日本学術会議の民間法人化 政府が方針案を提示(日本経済新聞2023.12.18)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA184X20Y3A211C2000000/

学術会議側は国の組織としての存続を望み、法人化のデメリットが十分に検討されていないとの認識を示す。懇談会座長の岸輝雄・東大名誉教授は会合後に「国の機関のままでなければいけない理由について(学術会議側から)十分に納得できるものは示してもらえなかった」と語った。

(コメント:「日本学術会議」という膿を切り出し、切除、という感じ。この手法を応用して、話題になった派閥マネー裏金問題に関する膿も、切り出すのであろうと想像できる。岸田政権は、断固として、あるいは粛々と、着実に実施するのだろうと思案)

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■消費税収、最高の23.8兆円に 物価高、インボイス制度が影響(共同通信2023.12.21)

2024年度の国の一般会計税収で、消費税が約23兆8千億円と過去最高を更新する見通しとなったことが21日、分かった。物価高やインボイス(適格請求書)制度が押し上げ要因になったとみられる。所得税は来年6月から実施する定額減税の影響で、23年度より減って約17兆9千億円となる見通し。法人税は堅調な輸出を支えに大幅に増え、約17兆円になると見込んでいる。政府が24年度予算案の編成に当たって見積もった。全体の税収は当初予算ベースで約69兆6千億円となり、23年度より約1700億円増える見通しだ。23年度当初と比べた税目ごとの増減では、消費税が約4千億円増、所得税が約3兆1千億円減、法人税が約2兆4千億円増になると見込む。消費税は、直近の23年度補正予算編成後の見積もりと比べれば約8千億円増となる。モノやサービスの価格上昇に伴い消費税も増えるため。10月に始まったインボイス制度で、零細事業者やフリーランスが制度に参加する場合は納税義務が生じることも、税収が過去最高を更新する要因となった。

(コメント:今まで、どれほど、ゴマカシ脱税キメられていたか…という事情が透けて見えて、スナギツネ顔。必死で国債=借金で回していた国家財政の問題、解決もありそうな感じ。団塊世代の社会保障費の増大、および現役世代の負担の増加も深刻なリスクでしたが、以前の試算シミュレーションが予想した困窮事態をギリギリ回避しつつ、乗り切れるかも?)

■台湾国防部、総統選の投開票日前後に厳戒態勢 来年1月(日本経済新聞2023.12.20)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM204MY0Q3A221C2000000/

台湾の国防部(国防省)は20日、台湾総統選の投開票日である2024年1月13日の前後に、台湾軍が厳戒態勢を敷くと明らかにした。中国が台湾に対する軍事圧力を強めることを警戒する。同日開いた記者会見で明らかにした。投開票前日の1月12日から14日にかけ、中国軍の監視を強化し、訓練も実施する。

■台湾2024.01.13総選挙に関するツイート:Marco Murata@Amselathome、2023.12.21投稿
https://twitter.com/Amselathome/status/1737849022453621122
>民衆党:桃園新竹苗栗 新竹は柯文哲の出身地、さらに桃園とあわせてIT関係企業が集中し若い技術者が多い。郭台銘の手下で民衆党員の高虹安が新竹市長になった。またこの地域は客家人が多く元来国民党の票田だが国民党も民進党も嫌って白色に流れている。(のではないか、という見立て)

■ドイツ軍リトアニアへ 第2次大戦後初の国外常駐(共同通信2023.12.21)

ドイツは、2027年末までにバルト3国のリトアニアに文民を含めて5千人規模の軍部隊を常駐させることで同国と合意した。第2次大戦後、ドイツ軍部隊の国外常駐は初めてとなる。両政府が18日に合意した。ドイツ軍はこれまでイラクなどに駐留しているが、常駐はなかった。ウクライナ侵攻を受け、北大西洋条約機構(NATO)は東部防衛を重視。ロシアの飛び地カリーニングラードとベラルーシに接するリトアニアにドイツ軍が常駐することで、防衛力と抑止力の強化を図る。ロシア外務省のザハロワ情報局長は20日の定例記者会見で「NATOの現行の計画を超え、軍事的緊張のエスカレートを招く」と批判。

■商船攻撃のフーシ派非難 44カ国・地域が共同声明-日米欧(時事通信2023.12.20)

日米欧など44カ国・地域は19日、共同声明を発表し、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海周辺で商船攻撃を繰り返し、「国際通商と海洋安全保障を脅かしている」と非難した。米国務省が発表した。声明には日本や米国、オーストラリア、韓国、シンガポール、イエメン、欧州連合EUなどが参加した。声明では、フーシ派が関与した11月19日の日本郵船が運航する船舶の拿捕などに触れ、「こうした行為は食料、燃料、人道支援物資などの輸送に脅威を与えている」と批判。乗組員と船舶を解放し、商船攻撃を中止するよう求めた。

(スエズ運河が使えなくなったことはエジプト財政に深刻なヒビを入れている筈。偶然ではあるけれど、前もって岸田総理がエジプトへの支援金を約束したことが、大きく効いて来ると思われる)

■日系コンテナ大手も紅海回避=相次ぐフーシ派攻撃で-ONE(時事通信2023.12.20)

日本郵船、商船三井、川崎汽船の海運大手3社が設立したコンテナ船事業会社、オーシャン・ネットワーク・エクスプレスONEは19日、紅海とスエズ運河を経由するルートの航行を当面、取りやめると発表した。周辺海域でイエメンの親イラン武装組織フーシ派による商船攻撃が相次いでいることを踏まえた。紅海経由でアジアと欧州や北米東岸を結ぶルートは今後、アフリカ大陸南端の喜望峰経由で航行するか、航行自体を一時中断して船舶を安全な場所に配置し直す。

■日本供与パトリオット、ウクライナに間接支援 米の要請(日本経済新聞2023.12.20 )
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA19E6W0Z11C23A2000000/

政府は米国への輸出を計画する迎撃ミサイル「パトリオット」について米国から欧州など第三国への移転を認める案を検討する。ロシアへの抑止力を高めるため軍事力を強化するポーランドなどが候補に挙がる。米欧の軍事同盟である北大西洋条約機構NATO加盟国との関係を深める。政府は22日にも防衛装備移転三原則の運用指針を改正する。

(コメント:日本政府の国家戦略「地球儀を俯瞰する外交」。米国にパトリオットを輸出すると共に、欧州・NATOへの武器移転をすることでロシアへの抑止力を実現する)

■米国にパトリオット輸出へ 外国開発武器の提供解禁で(共同通信2023.12.19)

政府は22日に改定する防衛装備移転三原則と運用指針を踏まえ、米国企業のライセンスに基づき日本で生産している地対空誘導弾パトリオットPAC3を米国に輸出する方針を固めた。米国からの要請があり、同日にも決定する。複数の関係者が19日、明らかにした。与党の提言を受けて政府がまとめた三原則と運用指針の改定案の全容も判明した。外国企業が開発し、日本企業が許可を得て製造するライセンス生産品に関し「ライセンス元の国からの要請に基づく提供」を解禁する。米国へのPAC3輸出はこの新たな規定に基づく。

■24年度予算案、110兆円超 予備費削減で12年ぶり減(共同通信2023.12.19)

政府は19日、国の2024年度予算案の編成で、一般会計の歳出(支出)総額を110兆円超とする方向で調整に入った。借金の返済や利払いに充てる国債費と医療、介護などの社会保障費が増える。一方、新型コロナウイルス禍や物価高への対応で用意した予備費を削減し、過去最大だった23年度の114兆3812億円からは抑制する。12年度以来、12年ぶりに前年度を下回るが、2年連続で110兆円を超える巨額予算が続く。鈴木俊一財務相と各閣僚が重要事項の取り扱いを決める「閣僚折衝」を19、20日に実施して予算案を固め、22日に閣議決定する。

■和歌山での火力建設を中止 脱炭素、原発稼働で-関西電力(時事通信2023.12.19)

関西電力が、和歌山市で計画していた火力発電所の建設を中止する方針を固めたことが19日、分かった。脱炭素の実現に向けた取り組みが求められる中、運転可能な原発すべてが再稼働したのを背景に、大規模な火力発電所の新設は不要と判断したもようだ。和歌山市臨海部に、液化天然ガスLNGを燃料に使う出力計370万キロワットの火力発電所を建設する計画だった。1990年代から計画を進めたが、電力需要の低迷により2004年に建設工事を中断していた。

■欧州は防衛力強化必要、30年までに軍事的脅威の可能性=独国防相(ロイター2023.12.18)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/HOMNCR44TRLF3CSG22KCL6QYFY-2023-12-18/

ドイツのピストリウス国防相は、2030年までに新たな軍事的脅威が生じる恐れがあるとして、欧州は防衛能力の確実な強化を急ぐ必要があると述べた。同氏はドイツ紙ウェルト日曜版とのインタビューで、ロシアはウクライナ侵攻継続のため兵器を大幅増産する一方、バルト海諸国やジョージア、モルドバに脅威をもたらしていると指摘。さらに、米国はインド太平洋地域に焦点を合わせていくため欧州に対する軍事面の関与を縮小する可能性があると分析した。そのうえで、「われわれ欧州諸国はわれわれ自身の大陸の防衛を確保するため、取り組みを強化しなければならない」と述べた。ただ、欧州での兵器増産には時間がかかるとも指摘。「軍、産業、社会において、追いつくには5~8年程度かかるだろう」と述べた。また欧州は、米国で新たなウクライナ支援の合意が成立しなかった場合欧州が埋め合わせる必要が生じる可能性があると認識していると述べた。

(コメント:いま気づいても、この不況のさなかでは、準備するのにも苦労しそう。日本は、死に物狂いで防衛力強化していて、産業基盤も整備しつつありますが…)

■ごま、輸入価格が最高値 輸入元のアフリカに政情不安(日本経済新聞2023.12.18)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB1165K0R11C23A2000000/

様々な料理に欠かせないごま油に値上げの波が広がってきた。主力輸出国のアフリカで政情不安が高まり、生産減の懸念が強まっているためだ。日本は原料のごまのほぼ全量を輸入に頼る。いりごまなどの食品用も含めたごまの輸入価格は足元で最高値を更新しており、ごま油大手各社も相次ぎ値上げを打ち出している。

(コメント:オイル類の物価上昇の予兆)

■南米チリ、現憲法存続へ 国民投票で草案否決(時事通信2023.12.18)

南米チリで17日、右派勢力主導の制憲議会が策定した新憲法草案の賛否を問う国民投票が行われ、反対多数で否決された。内容が保守的と見なされたためで、ピノチェト軍事政権下の1980年に制定された現憲法は、人々が不満を抱えながらも、当面は存続することになった。選管によると、開票率99%段階で反対が55%、賛成が44%。左派中心でまとめた別の草案も昨年9月の投票で否決された。左派のボリッチ大統領は、右派の草案も否決されたことでさらなる求心力の低下を免れた格好だ。ボリッチ氏は結果を受け「任期中の制憲手続きは終了する」と宣言した。

■海洋安保、経済で連携強化 日本とASEANが特別首脳会議(共同通信2023.12.17)

日本と東南アジア諸国連合ASEAN加盟国の首脳らは17日、東京都内で開いた特別首脳会議で、法の支配の尊重や海洋を含む安全保障協力の強化を盛り込んだ共同声明を採択した。サプライチェーン(供給網)確保など経済安保分野の連携拡大にも言及した。軍事、経済両面で覇権主義的な行動を強める中国をにらんだ対応。岸田文雄首相は、ASEANへの民間投資を後押しすると表明した。首相は会議後の記者発表で「世界が複合的な危機に直面する中、日本は『自由で開かれたインド太平洋』の要であるASEANと共に立ち向かう」と強調。共同議長のインドネシアのジョコ大統領は「ASEANと日本は信頼できるパートナーだ。地域の平和と安定を維持する」と述べた。会議では共同声明のほか、文化交流や農業支援など約130項目にわたる分野での具体的な協力実施計画も採択した。

(コメント:今後のビジョンを示す共同声明=経済分野で電気自動車EVなど次世代自動車産業に関する協力。「民主主義や法の支配、人権尊重の原則を堅持する世界を目指す」平和と安定、未来の経済・社会共創、人的交流における協力の在り方)

■マレーシアへの救難艇供与で合意 首相、同志国軍支援を適用(共同通信2023.12.16)

岸田文雄首相は16日、マレーシアのアンワル首相と官邸で会談した。日本が同志国軍を支援する枠組み「政府安全保障能力強化支援OSA」を適用し、マレーシア軍への救難艇供与で合意した。OSAの適用は3カ国目。岸田首相は16~18日に東京で開かれる日本と東南アジア諸国連合ASEAN特別首脳会議や関連行事に合わせ、来日した各国首脳と順次、個別会談に臨む。岸田首相とアンワル氏は安全保障協力を推進するため、外務・防衛当局間の戦略対話立ち上げで一致。幅広い協力分野を盛り込んだ共同声明も発表した。外務省によると、OSAは4億円分。警戒監視に使うドローンも提供する。

■特別首脳会議、16日開幕 日ASEAN友好50年、経済・安保で連携強化(時事通信2023.12.15)

日本と東南アジア諸国連合ASEANとの友好協力関係50周年に合わせた特別首脳会議は16日、東京都内で開幕する。岸田文雄首相とインドネシアのジョコ大統領が共同議長を務め、経済連携や人的交流の深化に向けた新たな協力の方向性を打ち出す。ASEANの一部では中国の南シナ海進出への警戒感が高まっており、首相は安全保障分野の連携強化も目指す。
ASEAN加盟10カ国のうち、国軍がクーデターで実権を握るミャンマーを除く9カ国が参加。加盟が内定している東ティモールも出席し、16日夜の夕食会でスタートする。
17日には、経済・安保面などのビジョンを示す共同声明と、具体策を列挙した実施計画を発表。首相は「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序のため、連携を確認するビジョンを出したい」との考えだ。経済安保分野では、重要物資のサプライチェーン(供給網)強化に向けた協力を明記する。
今後も高い経済成長が見込まれるASEANは、中国と経済的結び付きが強い国も多く、米中対立から距離を置いている。首相は東南アジアを「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けた要と位置付け、安保面も含めた一層強固な関係の構築を図る。
ASEANは1967年に発足。日本との関係は、日本の合成ゴム輸出に対する懸念から1973年に立ち上げた「合成ゴムフォーラム」が起点だ。
首相は18日までの期間中、出席した全10カ国の首脳との個別会談に臨む。マレーシアのアンワル首相、ベトナムのファム・ミン・チン首相との間では「政府安全保障能力強化支援OSA」の供与について協議する。

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■4都道府県の警察が繁華街のホストクラブに一斉立ち入り(NHK-2023.12.16)
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20231216/1000100121.html

ホストクラブを利用した客の女性が高額な料金を請求され、それをホストが立て替える「売掛金」の返済をめぐるトラブルが相次いでいる問題で、全国の4つの都道府県の警察が15日夜、繁華街のホストクラブに一斉に立ち入りを行いました。
ホストクラブをめぐっては、高額な料金を客の女性に請求したうえで、「売掛金」などの名目でホストが立て替えた料金を女性に売春をさせて返済させるなど悪質なケースが相次いでいるとして、警察庁は先月、全国の警察本部に対して取締りの強化を指示する通達を出しました。
15日夜は、東京、北海道、大阪、愛知の4都道府県の警察が、営業実態の把握のために繁華街のホストクラブに一斉に立ち入りを行いました。
このうち、およそ300店舗のホストクラブが立ち並ぶ東京・新宿の歌舞伎町では、警視庁の捜査員およそ130人が一斉に立ち入りを行い、事前の届け出の通りに適切に営業されているか点検していました。
警察庁によりますと、先月16日の通達以降、14日までに、宮城や神奈川、京都など少なくとも10以上の府と県で警察の立ち入りが行われ、店内に料金を表示していなかったり、18歳未満の立ち入りを禁止する表示をしていなかったりする違反行為が確認されたということです。
警察は、「売掛金」をめぐって違法な行為が確認されるなど悪質なホストクラブに対して取締りを強化しています。

■組織的詐欺に結束して対処 G7安全担当相会合が声明 水戸市で閉幕
https://www.asahi.com/articles/ASRDB5Q0KRDBUTIL006.html(朝日新聞2023.12.10)

偽電話の拠点、アジアや西アフリカに
会合では、議長を務めた松村祥史・国家公安委員長が国内の特殊詐欺の現状を説明し、各国でもインターネットや電話を使った詐欺の状況などが報告された。国際刑事警察機構ICPOの事務総長からは、被害金の追跡の重要性や、各国の被害につながっている偽の電話をかける拠点がアジアや西アフリカに広がっている実情が紹介されたという。
共同声明は「我々が今行動しない限り、組織犯罪グループによる詐欺で引き起こされる人的、社会的コストは増大し続ける」とし、犯行手段の抑止や詐欺グループの摘発、啓発活動などで協力を強化することを確認した。来年3月に英国が主催して開かれる「国際詐欺サミット」などを通じて、新たな国際的な合意作りをめざすという。
松村氏は記者会見し、「各国でも組織的詐欺が深刻な被害をもたらしているとの認識を共有し、取り締まりを徹底する強い意思を確認できた」と述べた。
共同声明にはこのほか、児童の性的搾取や虐待に対処するため、SNS事業者などに対し、有害な情報の通報や削除の手続きの改善といった自主的な取り組みを要請することも盛り込まれた。
会合では生成AIについても議論。犯罪への悪用に対処するため、国際的な情報共有や産業界との連携を推進していくことを確認したという。
G7広島サミットに伴う各関係閣僚会合は、今回で全て終了した。

G7内務・安全担当相会合の共同声明の要旨
▽ウクライナ支援
ロシアの侵略戦争を非難し、戦争犯罪捜査などへの支援を推進
▽テロ・暴力的過激主義
イスラエル・パレスチナ情勢が各国の治安などに及ぼす影響について認識を共有
▽経済安全保障など
技術情報の窃取に対抗する取り組みを強化。ロシアなどによる情報操作や偽情報の広範な使用を非難
▽サイバー空間の安全確保
ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)やフィッシング対策で連携を推進。生成AIの悪用のリスクを減らすため情報共有などを推進
▽児童の性的搾取・虐待
SNS事業者などに、有害情報の通報や削除手続きの改善、証拠の提供などの対策に自主的に取り組むよう要請
▽国境を越える組織犯罪
組織的詐欺の脅威への認識を共有。摘発や被害防止活動の推進などで合意

■特殊詐欺、G7で初めて議題に 水戸で内務・安全相会合始まる(共同通信2023.12.08)

先進7カ国G7の内務・安全担当相会合が8日、水戸市で始まった。3日間の会期中に、国際的な治安課題について議論する。特殊詐欺が初めて議題に取り上げられる他、パレスチナ自治区ガザ情勢を巡って過激派組織や、共鳴する個人「ローンオフェンダー」によるテロへの懸念が高まっており、各国は共通の課題や対策を話し合う。最終日の10日に声明文をまとめる。会合には、米国土安全保障省など各国治安部門の代表者に加え、国際刑事警察機構ICPO事務総長らが出席。9日にはウクライナ支援が議論され、同国のクリメンコ内相がオンラインで参加する予定だ。8日は、水戸市内のホテルで歓迎レセプションが開かれた。

■駐英イスラエル大使、2国家解決は「絶対にノー」(AFP-2023.12.15)
https://www.afpbb.com/articles/-/3496274

イスラエルのツィピ・ホトベリ駐英大使は14日、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスの掃討作戦終了後も、イスラエルとパレスチナ国家が共存する「2国家解決」を受け入れるつもりはないと述べた。ホトベリ氏は英スカイニューズに対し、英政府と国連UNが長年にわたりオスロ合意(パレスチナ暫定自治宣言)に基づき、パレスチナ国家を樹立すべきだとの立場を取っているのはあり得ないとし、「答えは絶対にノーだ」と述べた。
1993年にイスラエルとパレスチナ解放機構PLOの間で調印されたオスロ合意は、イスラエルとパレスチナ国家の「平和的共存」を目標としていた。だが、ホトベリ氏は「オスロ合意が失敗したのは、パレスチナ人が隣国にイスラエルを持つことを望まなかったからだ。このことを今のイスラエルは理解している。世界も知るべきだ」「パレスチナ人はヨルダン川から地中海まで(英委任統治領パレスチナ全域)の1国家を望んでいる」と述べた。「あなた方はなぜ全く機能せず、パレスチナ側にこうした過激な人々を生み出した案(2国家解決)に固執するのか」と続けた。
さらに、パレスチナ自治政府はいまだ、ハマスによるイスラエルへの攻撃を非難していないと指摘。「戦闘開始から2か月が経っているというのに。非常に重大な問題だ」と述べた。ホトベリ氏の発言に対し、英国のリシ・スナク首相は同意できないと反発。「2国家解決こそが正しい解決策だというわれわれの長年の立場に変わりはない」と記者団に語った。

(コメント:流れを見る限り、米英はイスラエルとの縁切りを腹案としている気配)

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最近、新しくできた右翼テイスト団体について(2023年9月13日に政治団体を結成したと主張する、某小説家を代表とするデマ扇動グループ)。

結成された第一の目的は「日本国憲法の改正を妨害する」事。「亡き安倍元首相は、このような形の改正を望んでいなかった!」「緊急事態条項に抵抗せよ!」「この憲法改正は間違いだ!」「日本は滅ぶ!」などと騒ぎ立てる形で、憲法改正への妨害活動にいそしむと予想。

第二の目的は「次の選挙で一議席でもゲットできたら儲けもの/候補者が当選した場合、代表が裏から操る」という風で、あまり真剣には取り組んでいない筈。集金ビジネス・資金の私物化についてだけは熱烈にやると思われる。国会への出席も不真面目なパターンになるのでは(前ガーシー議員=東谷義和ひがしたに-よしかず氏のように)。

ともあれ、「このたびの憲法改正は、不成立(失敗)」という結果を得れば、当該グループは、強弁的な言論活動も急に無くなってゆき、解体消滅すると予想される。

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