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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2023年10月の時事情勢メモ

大型減税は、インフレを加速(悪化)させる政策との指摘あり。

通常、物価上昇は通貨が安い国で起きるが、現在の物価上昇は前提条件が異なる。通貨の過剰供給(だぶつき)および超インフレに直結する大型減税は、禁忌。最悪、大型バブル崩壊なみに、40年~50年は立ち直れないくらいのダメージを食らう。

債務上限の危機の問題を通じて米国の金利が高くなったため、「低金利の日本円を借りて、高金利の米国へ投資」=「円キャリートレード」へ向かう動きが出ている。

「借りた円を売ってドルを買う」=強い円安圧力になり、円安ドル高へ片寄る。日本国内では燃料代(石油・ガス等)の高騰などの影響が出て来る。米国では「通貨の過剰供給」という問題が出て来る。これが海外における強烈なインフレ(物価上昇)の要因。

※通貨の過剰供給=給付金や大型減税などで「あぶく銭」があふれ、だぶつくようになると、たとえば今まで単価100円のものが、単価200円に値上がりする。

通貨の過剰供給によって生じるインフレは、生産者サイドの収入に寄与しない、ということに注意しなければならない。コロナ禍からつづく顕著な物価上昇は、過剰に流れ込んだ通貨が「価値の希薄化を引き起こした」ゆえであって、「正常な経済成長ゆえの物価上昇」では無い。

米国の問題=コロナ禍において流通の目詰まりを起こし、健康な労働者が急減したことによる生産力の低下があった(失業者の増加、雇用が維持できず。製造&流通業で著しい)。これが前提。 さらに露宇戦争が起きて、原油や資源の価格上昇コストプッシュインフレが重なった。コロナ禍による失業増・コストプッシュインフレ状況下、米国政府は、巨額の給付金を支給。通貨の過剰供給によって、流通マネーが大量にだぶつき、超インフレが発生。

欧州の問題=米国の問題と共通。大型減税のもと通貨の過剰供給が発生。結果、超インフレ。大型減税は、富裕層や反社会マフィア勢力にメリット大であり、一般層には、さほど恩恵は無い。かえって生活苦が進行。経済格差や、貧富の差が激化。大型減税の結果、一般層の搾取が進み、分厚い中間層を形成できなくなっている。各種の犯罪、社会暴動が増加。

日本の状況=バブル時の痛い経験があって、内部留保を堅持した企業が多かった。これが、徹底した感染対策・雇用を維持するための資金源になった。日本政府は「激変緩和策」を実施して、コストプッシュ要因を緩和。期間限定の減税は、このカテゴリに入る類であると思われる。

(トリガー条項を適用できる燃料の種類は少ない。灯油・重油はトリガー条項の対象外。農業や雪国、中小企業では灯油・重油の確保は死活問題。これらの燃料代が、補助金で35円値下げされた。トリガー条項の場合、25円までしか値下げできないという制約がある。トリガー条項の見直しは、今後の課題)

コロナ感染者が少数に抑えられ、雇用が維持された=通貨の過剰供給(だぶつき)は、さほど発生せず=インフレ要因は、ほぼほぼ、コストプッシュインフレ。供給力・生産性の強化を通じて、コストプッシュインフレと均衡するだけの賃上げ(生産者サイドでも収入アップしたい)を実現し、健全な経済成長(新・資本主義)へ持ち込むことが、日本政府(岸田政権)の重要課題になっている。

*****

■政府、ハマス工作員を制裁 資産凍結、仮想通貨業者も(共同通信2023.10.31)

政府は31日の閣議で、イスラム組織ハマスの資金調達に関与したとして、ハマス工作員ら9人と暗号資産(仮想通貨)取引を行う会社を資産凍結の対象とする制裁を了解した。イスラエルとの戦闘を続けるハマスの資金源を断つ狙い。制裁は31日から実施する。米国は同様の制裁を発表しており、日本が足並みをそろえた形。松野博一官房長官は31日の記者会見で「今後もテロ資金供与対策の観点から、制裁対象者について検討していく」と述べた。

■(旧ツイッターX)https://twitter.com/kuretakekaito/status/1715181559815491861
呉竹会 頭山興助@kuretakekaito
平沼赳夫、藤井厳喜、頭山興助
三名は、本日を以って
一般社団法人日本クルド友好協会及び、日本クルド友好議員連盟を退会する。
両団体の役職名から当該三名の氏名を速やかに削除するよう求める。
令和5年10月20日
呉竹会会長
頭山興助 http://jpn-krd.org/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%89%E5%8F%8B%E5%A5%BD%E8%AD%B0%E5%93%A1%E9%80%A3%E7%9B%9F/
午前10:42-2023年10月20日

■(旧ツイッターX)https://twitter.com/mochizukimotchy/status/1717537371271676302
望月◇頭山興助秘書@mochizukimotchy
日本クルド友好議員連盟は、解散致しました事をご報告申し上げます。
午後10:43-2023年10月26日

(コメント:みごとな逃げ足の速さ。事務手続きはあとで?)

■高利回り債の苦難、始まったばかりか-新興国市場で社債借り換え滞る(ブルームバーグ2023.10.30)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-30/S3BABST1UM0W01

中国やアルゼンチン、ブラジルなどの企業は債務借り換えに難点/今は「非常に選別的」/世界的に借入金利が金融危機以来の高水準に上昇し、新しい年に満期を迎える4000億ドル(約59兆8400億円)相当の債務の借り換えが進まない中、新興国市場で企業間の亀裂が深まっている。米国債利回りは15年ぶりの高水準を付け、借り入れコストが急上昇。新興国企業は必要額の1割しかロールオーバーできていない。さらに2025年に社債3000億ドル相当の償還期限が到来すれば、借り換え難航が悪化する公算が大きく、苦難はまだ始まったばかりかもしれない。

■米軍、イラン関連施設を空爆 シリアの2カ所に報復(共同通信2023.10.27)

オースティン米国防長官は26日、米軍がバイデン大統領の命令を受け、シリアにあるイラン革命防衛隊の関連施設2カ所を「自衛のために空爆した」と発表した。イラクやシリアで親イラン組織が駐留米軍への攻撃を急増させていることの報復措置。国家安全保障会議NSCのカービー戦略広報調整官は26日の記者会見で、バイデン氏がイランの最高指導者ハメネイ師に攻撃を停止するよう「直接メッセージを送った」と述べた。連絡手段は明らかにしなかった。バイデン氏は25日の会見で「アヤトラ(シーア派の高位聖職者)に警告する。米軍に攻撃し続ければやり返す。彼は覚悟すべきだ」と話していた。

■介護事業、デジタル申請に統一 負担軽減へDX推進(日本経済新聞2023.10.25)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA125PE0S3A011C2000000/

厚生労働省は介護サービスを提供するために事業者が地方自治体に届け出る方法を2024年度からデジタル申請に統一する。自治体ごとにバラバラだった書式も共通にする。介護分野に根強く残る紙文化を改め、行政のデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速につなげる。24年4月に介護保険法の改正省令を施行する。

■人手不足対策「官民挙げ支援」 供給力強化へ、首相表明―新資本主義会議(時事通信2023.10.25)

政府は25日、首相官邸で「新しい資本主義実現会議」(議長・岸田文雄首相)を開き、日本経済の「供給力強化」について議論した。少子高齢化や人口減少などを背景に人手不足が深刻化する中、岸田首相は「官民挙げて支援を図る」と表明。企業の省人化・省力化支援に加え、高齢者らの就業環境整備を進める考えを示した。(中略)岸田首相は23日の所信表明演説で、日本経済が需要不足から需要超過に転換しつつあると指摘した上で、経済政策運営の軸足を「供給力の強化に移す」と強調。具体策として、半導体分野などへの大型投資に対する支援策や賃上げ税制の拡充のほか、中小企業による省人化・省力化投資への補助制度を挙げていた。

■高債務の中国12地域、中央政府が新規負債・投資を制限=関係筋(ロイター2023.10.25)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/BEMIPWVYK5L5HJNC7WL546I6ZE-2023-10-25/

中国国務院(内閣に相当)は、高水準の債務を抱える12の地方政府について、新規の負債を制限し、新たに着手できるプロジェクトにも制限を設けた。(中略)12の地方政府が新たな債務を取るのは、国務院が承認した主要プロジェクトと主要分野への数種類のプロジェクト向けの資金調達に限られる。都市部の再開発や手頃な価格の住宅建設のための資金調達は可能だが、新しい鉄道駅や発電所の建設などは認められない。また地方政府傘下のインフラ投資会社「融資平台」の債務増加率は、融資平台が拠点を置く地域の企業セクターの平均債務増加率を超えてはならないとしている。今回の措置は景気を刺激するために主要なインフラプロジェクトに資金を投入しながら、地方政府の債務リスクを軽減する中央政府の取り組みを反映している。

■中国碧桂園が「支払い不履行」 金融機関の委員会(共同通信2023.10.26)

世界の金融機関でつくるクレジットデリバティブ決定委員会は26日、経営危機に陥っている中国不動産開発大手の碧桂園の外貨建て社債について、「支払い不履行」と認定したと発表した。信用リスクを対象に売買を行う金融商品「クレジット・デフォルト・スワップCDS」について判断した。碧桂園は2022年の不動産企業の販売金額で業界首位。格付け会社にデフォルト(債務不履行)と正式に認定されれば、不動産市況のさらなる悪化を招きかねず、中国経済の回復がさらに遅れる可能性がある。

(コメント:中国版リーマンショックが憂慮されるところ)

■碧桂園ドル建て債が初のデフォルト、受託機関通告-大型債務再編か(ブルームバーグ2023.10.25)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-25/S32L5DDWX2PS01

9月17日期限だった1540万ドルの利払いを猶予期間内に履行せず/クレジットデリバティブ決定委、25日に信用事由に該当するか協議へ/受託機関のシティコープ・インターナショナルは、碧桂園が先週終了した猶予期間内にドル建て債の利払いを履行できなかったことが「デフォルト(債務不履行)事由」に該当すると債権者側に通告した。シティの通知はクレジット・デフォルト・スワップCDSの買い手にとって重要な意味を持つ可能性がある。CDS市場を監督するクレジットデリバティブ決定委員会CDDCは、碧桂園のドル建て債利払いの不履行がCDS発動の事由に該当するか判断を求められた。CDDCは、ロンドン時間25日正午(日本時間午後8時)に信用事由に相当するかを協議する。

■立・共、次期衆院選で連携 両党首が合意、政策協議へ(時事通信2023.10.23)

立憲民主党の泉健太代表と共産党の志位和夫委員長は23日、国会内で会談し、次期衆院選の連携で合意した。今後、選挙区調整や基本政策などの協議を始める。ただ、日本維新の会や国民民主党は、立民と共産の連携には同調しない方針。野党全体で候補者一本化のめどは立っていない。会談で、泉氏は「次の総選挙で野党の議席を最大化するために連携したい」と要請。志位氏は「岸田政権を倒さなければならない。そのためにも、市民と野党の共闘は非常に大事で、ぜひやりたい」と応じた。立民の岡田克也幹事長、共産の小池晃書記局長も同席した。

(コメント:立憲民主党は、連合票を必要としない状況であると思案。共産票の安定性に期待する形?過去記事>共産と連携なら推薦せず,芳野連合会長(時事通信2023.10.15)>連合の芳野友子会長は15日放送のBSテレ東番組で、次期衆院選の立憲民主党の候補者に関し、共産党と協力した場合は連合として推薦しない考えを示した。「共産との連携が明らかになれば推薦できない判断になる」と述べた。芳野氏は「人物重視、候補者本位で推薦する」と述べ、地域の個別事情を考慮して可否を決めるとも説明。「共産との関係性について、連合(の方針)は一貫している」と述べ、共闘はあり得ないとの姿勢を強調した)

■米財政赤字254兆円、3年ぶり拡大…ウクライナ・イスラエル支援巡り共和党と対立激化か
(読売新聞2023.10.21)https://www.yomiuri.co.jp/economy/20231021-OYT1T50108/

米財務省は20日、2023会計年度(22年10月~23年9月)の財政赤字が前年度比23%増の1兆6950億ドル(約254兆円)になったと発表した。赤字の拡大は3年ぶりだ。ウクライナやガザ情勢を踏まえて追加予算を議会に要請しているバイデン政権と、大幅な歳出削減を求める野党・共和党との対立がさらに激しくなる可能性がある。赤字額は2000年以降では3番目の大きさだった。法人所得税や個人所得税などの徴収額が想定を下回り、歳入は約9%減の4兆4393億ドルだった。歳出は約2%減の6兆1344億ドルだったが、利払い費が拡大した。国内総生産GDPと比べた財政赤字の割合は6.3%となり、前年度から0.9ポイント拡大した。

(コメント:財政収支1兆6950億ドルの赤字。赤字額は前年度から23%拡大、新型コロナウイルス禍以降で最大の増加幅。社会保障費やメディケア費、連邦債務の利払い費が記録的水準。社会保障費はインフレ調整に伴い10%増、1兆4160億ドル。メディケア歳出4%増、1兆2200億ドル。連邦債務33兆ドルの利払いコストは23%急増、過去最高8790億ドル。国内総生産GDP比の利払い額は3.28%)

■麻生氏、首相の実績擁護 「これ以上何すれば」(共同通信2023.10.21)

自民党の麻生太郎副総裁は21日、福岡市で講演し、内閣支持率の低迷が続く岸田文雄首相を擁護した。他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有決定を実績に挙げ「安倍晋三元首相もできなかった。これで支持率が下がるなら、政治家として何をすれば良いのかと言いたくなる」と述べた。8月に麻生氏が台湾を訪れた際、日米や台湾に「戦う覚悟」が求められているとした自身の発言に触れ「中国の新聞に『日本は再び戦前の巨大軍事国家を目指しつつある』と書かれた。抑止力が働いたと思った」とも語った。

(コメント:麻生氏は「戦争が起きたら、勝とうが負けようが被害が出る」と指摘。「被害を起こさせないためには抑止力を高めることが大事だ」と強調した、とのこと)

■人道支援物資、3千件が行方不明 ウクライナ軍向け、3分の1(共同通信2023.10.21)

ウクライナの税関は20日までに、軍向けの人道支援として海外から送られた9千件の物資のうち、3千件が未着のまま行方不明になっていると発表した。物資の送り元や内容は不明だが、国防省と税関は詐欺や関税法違反の疑いがあるとみて調査している。日本や欧米諸国は、ウクライナに多額の人道支援を続けており、物資は主に隣国ポーランド経由で運ばれている。軍に届くはずの緊急物資の3分の1が適切に扱われていない実態が明るみに出た。税関などによると、ウクライナの国内業者が通関手続きを簡略化するため、人道支援物資を装って商品を輸入している可能性のほか、密輸や詐欺の疑いがある。

(コメント:ウクライナ密輸ビジネスが表沙汰になり始めたのは、重大な変化かも。密輸ビジネス退治へと、流れが変わった可能性あり)

■機関紙優遇取り消し相次ぐ 日本郵便、団体側は反発(共同通信2023.10.21)

過激派「革労協主流派」の機関紙について、日本郵便が9月、安価で郵送できる第3種郵便物の承認を取り消したことが21日、分かった。機関紙が10月1日付の記事で経緯を説明し「徹底弾劾する」とした。別の市民団体の機関紙も6月の紙面で承認取り消しを発表。日本郵便は取材に「回答を控える」としている。第3種郵便物は、政治・経済・文化の報道を目的に広く売られる新聞や雑誌などの定期刊行物を安く送付できる制度。毎号500部以上発行し、8割以上が発売されていることなどを条件に日本郵便が承認している。革労協主流派機関紙によると、日本郵便は9月21日付で「承認取消書」を送付した。

■菅直人元首相、次期衆院選東京18区に出馬しない意向固める「世代交代が必要だ」
(東京新聞2023.10.20)https://www.tokyo-np.co.jp/article/285020

立憲民主党の菅直人元首相(77)衆院東京18区は20日、次期衆院選で同選挙区から出馬しない意向を固めた。複数の立民関係者が明らかにした。菅氏は以前から、自身に近い議員に「世代交代が必要だ」と伝えていた。後継として、同選挙区内の自治体の首長の名前が挙がっている。(中略)東京18区では現在、いずれも新人で自民党の福田かおる氏(38)や共産党の樋口亮まこと氏(36)、参政党の徳永由紀子氏(46)の立候補が決まっている。

(コメント:ご子息や縁戚が地盤を引き継がない、というのも意味深。その筋の勢力が衰退、資金ネットワーク枯渇があった模様。コロナ禍による長期の経済変動・社会変動にくわえて、インボイス制度スタートした事が、特に決定的な打撃になったと推察/その他、京都エリアなど全国的に過激派グループの取締りがつづいていたのも影響したかも)

■所得減税、一定額差し引く形が軸(共同通信2023.10.20)

岸田文雄首相は20日、自民、公明の与党幹部と官邸で面会し、所得税減税を含めた税収増の還元策を検討するよう指示した。減税は一定額を納税額から差し引く形を軸とし、期限付きとする方向。所得税を納めていない低所得者や高齢の非課税世帯には給付での対応を検討する。宮沢洋一自民党税制調査会長は記者団に、減税期間は「1年が極めて常識的」と語った。防衛力強化のための増税は2024年からの開始は見送り、25年以降とする方針だ。
所得税減税は11月2日の閣議決定を目指す経済対策の柱とし、減税規模や期間、対象は年末にかけて与党で詰める。政府が賃上げの旗を振る中でも依然として賃金が物価上昇に追い付かず、家計の負担感が強まっていることに対応する姿勢を示す狙いがある。ただ財政規律を重視する与党議員からは慎重論もあり、議論は曲折も予想される。首相は、10月26日に開く政府与党政策懇談会や、その後の与党税制調査会での早急な検討を経て、所得税減税を含めた還元策を取りまとめるよう指示した。

(コメント:期限付きの所得税減税が経済対策に含まれる可能性あり。財政面では巨額の財政赤字がつづいているため、財務省サイドとしては税収の上振れ分は財政赤字の削減、国債発行の削減に回すべきであり、「物価高に配慮した減税措置」は妥当では無い、という考えになると思われる。将来的に財政環境が悪化する可能性も。財政政策は費用対効果を踏まえて慎重に運営/物価高対策として低所得層に絞った支援策、物的・法的インフラ強化、実質賃金の上昇に連結する成長戦略へ投資、など)

■首相、期限付き所得税減税を与党に指示へ(共同通信2023.10.19)

岸田文雄首相は、税収増の「還元策」として、期限付きの所得税減税を検討するよう与党に指示する方向で調整に入った。関係者が19日、明らかにした。

■首相「循環型経済の視点大事に」 来夏に基本計画見直し(日本経済新聞2023.10.11)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA118JI0R11C23A0000000/

岸田文雄首相は11日、2024年夏に循環型社会形成推進基本計画を見直すと表明した。地方創生につながるサーキュラーエコノミー循環型経済に向けた政策を柱にする。同日に首相官邸で開いた循環型経済を巡る企業経営者らとの車座対話で語った。10月中にもまとめる経済対策に循環型経済の実現に向けた産官学の施策を盛り込むと明かした。「アジアをはじめ、国際社会にも広がっていく可能性がある取り組みだ。中長期的にもこの視点を大事にしたい」と強調した。基本計画は循環型社会形成推進基本法に基づき策定し、およそ5年ごとに見直している。資源の再利用拡大といった循環型経済の考えを反映する。

■物価高対策、「平時を見据えたものに」諮問会議で民間議員(ロイター2023.10.10)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/VHSUH2U2RZMCVBE3J5TOFDPW2M-2023-10-10/

経済財政諮問会議の民間議員らは10日の会合で、政府が現在策定中の総合経済対策に盛り込む物価高対策について、「激変緩和策」という趣旨を明確化し、無期限に続くことがないよう提言した。出席した民間議員らは提言の中で、低所得者など厳しい状況の人々をきめ細く重点的に支援するものにするよう求めた。その際、本来の目的から逸脱せず、平時への復帰を見据えたものにすべきだとした。岸田文雄首相は先月25日の会見で、コロナ禍を乗り越えた国民が今度は物価高に苦しんでいると指摘。「税収増等を国民に適切に還元するべく経済対策を実施したい」と語った。与党は減税が選択肢にあると受け取めており、自民党の世耕弘成参院幹事長は10日の定例会見で、所得税の減税が有効と述べた。
<成長経済へ供給力強化に資源集中>
民間議員らはこのほか経済対策について、供給力強化につながる施策となるよう求めた。これまで企業は「コストカット型経済」のもとで投資を抑制し内部留保を拡大してきた、と指摘。今後は「社会課題の解決」を源泉に成長型経済へ移行する必要があるとした。需給ギャップが解消に向かう中、経済対策は物流のボトルネック解消や半導体のような地方での投資、エネルギー安全保障や食料安全保障にかかわる投資など「特に2-3年以内に供給力強化に資する施策に資源を集中させる」べきだと提言した。経済・財政一体改革については、成長や分配面に効果が上がるよう、政策横断的に予算・税制・制度改革などをパッケージにして取り組むことを提言。コロナ禍で拡大した地方向け交付金や社会保障費について検証し、歳出を平時に戻すための方策を練るべきなどとした。

■国連安保理、ガザ「一時停戦」決議案3本を否決 米国は拒否権行使(産経新聞2023.10.19)
https://www.sankei.com/article/20231019-DRKZQIAFKNI2FOGRM7GSQKMPLQ/

国連安全保障理事会は18日、パレスチナ自治区ガザの情勢に関して緊急公開会合を開いた。ガザでの人道危機回避に向け、イスラム原理主義組織ハマスとイスラエル軍の戦闘の「一時停止」を求めるブラジルの決議案と、ロシアが修正を加えた決議案2本の計3本を採決にかけ、いずれも否決された。ロシアが修正を加えた決議案2本は採択に必要な9カ国以上の賛成を得られなかった。ブラジル案には12カ国が賛成したが、米国が拒否権を行使した。米国はロシアの修正案2本にも反対した。米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は反対理由について、ハマスの攻撃を受けた「イスラエルの自衛権」が明記されていないと説明した。米国の拒否権行使を受け、国連総会は拒否権を行使した常任理事国に理由の説明を求めるとの総会決議に基づき、月内にも全体会合を開く見通し。

(コメント:別口の情報「採決では反対が米国のみで、日本やアラブ首長国連邦など12カ国が賛成、英国とロシアが棄権した。決議案では、ガザの人道状況に深い懸念を表明し、人道支援の確保を要請していた。」イスラエルにとっては国運の衰退へと分岐する予兆でしょうか。イスラエル与党はリクード党。党首が現首相ネタニヤフ氏。2022年の選挙後、過半数の勢力を確保するため、極右の宗教政党と連立政権を立ち上げている。リクード党はアメリカの行動により「詰み」に近付いた可能性あり。流血の影響による支持率低下を阻止するため、場合によっては選択の幅を喪失しかねず…性質の良くない、佞臣的な勢力に取りつかれる?)

■ノキア、最大1万4000人の人員削減へ-5G需要伸びずコストカット(ブルームバーグ2023.10.19)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-19/S2ROE4T1UM0W01

フィンランドのノキアは19日、全従業員の16%に相当する最大1万4000人を削減する計画を発表した。第5世代5G移動通信インフラへの投資が伸びず、コストカットを余儀なくされる。移動通信ネットワーク事業のノキアは発表資料で、来年は最大4億ユーロ約630億円、2025年にはさらに3億ユーロのコスト節減が見込まれると説明した。

■12月電気代、8社値下がり 石炭価格は下落、ガスは上昇(共同通信2023.10.19)

12月の家庭向け電気料金は、大手電力10社のうち8社が11月と比べ値下がりする見通しであることが19日、分かった。火力発電の燃料となる石炭の輸入価格下落を反映する。一方で、液化天然ガスLNG価格が小幅に値上がりし、大手都市ガス4社のガス料金はいずれも上昇する。各電力の12月の標準家庭向け電気料金で最も値下がり幅が大きいのは、沖縄の119円。中国が106円、北陸が81円、四国が73円、東北が70円、東京が52円、北海道が48円、中部が37円、それぞれ下がる。九州は、離島向け電気の燃料費を調整する制度の影響で3円上昇する。

■2023年世界貿易量は前年比0.8%増と予測、サプライチェーン分断化の兆し指摘、WTO発表
(ジェトロ2023.10.18)https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/10/058e6667f2212fd8.html

WTOは10月5日、最新の世界貿易見通し(10月更新版)を発表し、2023年の世界貿易量(輸出入平均)の伸びを前年比0.8%増と予測した。前回の4月予測(1.7%増)から半減以下の大幅な下方修正となった。2024年の見通しは前回予測(3.2%増)とほぼ変わらず、3.3%増へ回復する見通しを示した。WTOによると、2023年は多くの国・地域、幅広い品目群で貿易の鈍化が見られ、とりわけ鉄鋼製品や事務・通信機器、繊維、アパレルなどの鈍化が目立つ。また、貿易鈍化の明確な要因は不明としたが、インフレや高い政策金利、ドル高、地政学的緊張が寄与していると指摘した。(中略)WTOは今回の見通しで、サプライチェーン分断化の兆しを指摘。それが2024年の相対的に好調な見通しを脅かすリスクがあると警鐘を鳴らす。(中略)ンゴジ・オコンジョ=イウェアラWTO事務局長は「2023年の世界貿易の鈍化は世界中の人々の生活に悪影響を及ぼす」として、WTO加盟国に対して「保護主義を回避し、より弾力性があり包括的な世界経済を育成することで、世界貿易の枠組みを強化する機会を捉えなければならない」と提言した。

■米ファイザー、23年4割減収 コロナ特需の反動大きく(日本経済新聞2023.10.17)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN16BWM0W3A011C2000000/

米製薬大手ファイザーは16日までに、2023年12月期の売上高が前期比4割減となる580億-610億ドル約8兆6800億-9兆1300億円にとどまりそうだと発表した。従来は670億から700億ドルを予想していた。新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の特需がなくなった反動が大きく、業績悪化が止まらない。人員削減など大規模なリストラに乗り出すこともあわせて発表した。

■東証カーボン・クレジット市場開設 初日は3689トン分が約定(電気新聞2023年10月12日)
https://www.denkishimbun.com/sp/323113

東京証券取引所は11日、温室効果ガスの削減価値を取引する「カーボン・クレジット市場」を開設した。当面はJ-クレジットから取引を始め、二国間クレジット制度JCMのクレジットやGXリーグ超過削減枠などを取引対象に加えることも検討する。同日時点の登録者数は188者。取引初日の売買高は二酸化炭素(CO2)3689トン分だった。
カーボン・クレジット市場は指し値注文のみで、平日の午前11時半と午後3時の1日2回約定する。11日の午後の部の約定値段は、再生可能エネルギー(電力)が1トン当たり3060円、再生可能エネルギー(熱)が同2480円、森林が同7千円となった。東証は同日、同市場に「マーケットメイカー制度」を試験的に導入することも公表。複数の証券会社や銀行をマーケットメイカーとして指定し、あらかじめ定められた時間帯に一定の価格帯で、一定の売り買い注文を同時に出すことを義務づける。市場の流動性を高めるのが目的で、マーケットメイカーには政府が保有クレジットを入札販売する。試験期間は来年3月まで。
11日は開設を記念した式典も東証アローズ(東京都中央区)内で開催した。日本取引所グループの山道裕己取締役兼代表執行役グループ最高経営責任者CEOや経済産業省の西村康稔大臣らが出席。山道CEOは「当初はJ-クレジットのみが取引対象だが、市場参加者とともに取引対象の拡充も考えていきたい」と語った。西村経産相は「市場を通じてCO2の削減価値に価格が付けば、脱炭素投資への予見性が高まる。排出量取引に慣れ親しんでもらいたい」と積極的な活用を呼び掛けた。

■IMF最貧国支援の財源、日本が最大の拠出国に=専務理事(ロイター2023.10.12)
https://jp.reuters.com/world/japan/ZXOVWLA4PZOSBNQ4CXC5ZV7ZVQ-2023-10-12/

国際通貨基金IMFのゲオルギエワ専務理事は12日、最貧国に無利子融資を行う支援制度の財源向けに日本が多大な資金拠出を表明したと述べた。これにより、日本はIMFの最貧国支援制度、貧困削減・成長トラストPRGTに基づく無利子融資の利払いを賄う財源の20%を占める唯一最大の拠出国になったと語った。ゲオルギエワ専務理事によると、14日にIMFの運営委員会が開かれる際にはさらなる資金拠出が期待される。40カ国が拠出を申し出ており、その3分の1が新興国だという。PRGT融資需要は来年までに約400億ドルと、過去の平均の4倍以上になる見通し。

■TSMC、熊本で国内最先端6ナノ半導体量産へ 政府も支援(日本経済新聞2023.10.12)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1255U0S3A011C2000000/

半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)が、日本国内で回路線幅6ナノ(ナノは10億分の1)メートルの国内最先端の半導体製造を計画していることがわかった。建設を検討中の熊本第2工場で製造する。総投資額はおよそ2兆円で、経済産業省が最大9000億円ほどの資金支援を検討する。政府はTSMCの新工場を含めた半導体支援策を月内にもまとめる経済対策に盛り込む。

(コメント:https://global.canon/ja/news/2023/20231013.htmlキヤノン2023.10.13付ニュースリリース「ナノインプリントリソグラフィ技術を使用した半導体製造装置を発売 シンプルな仕組みで微細な回路パターン形成を実現し幅広い半導体製造を実現」未来の巨大市場を見据え、有力なシェア地位を目指して、挙国一致で連動)

■水陸機動団、与那国で訓練参加へ 台湾鼻先、有事地ならし狙いか―沖縄(時事通信2023.10.12)

沖縄県与那国町が11月12日に予定する防災訓練に、離島奪還を担う陸上自衛隊の専門部隊「水陸機動団」長崎県・相浦駐屯地が参加を計画していることが12日、複数の関係者への取材で分かった。日本最西端で、台湾まで約110キロと近い同町での訓練参加は、有事の際の部隊展開の地ならしとの見方も出ている。訓練は、津波で流された住民を小型ボートで救助し、砂浜に上陸させる想定。陸自与那国駐屯地から出た陸自と空自のヘリコプターが、沖合に展開する海自輸送艦に住民を搬送する手順も確認する。水陸機動団は訓練に合わせ、住民向けに水陸両用車「AAV7」などの装備も展示する。防衛力強化に抵抗感の強い住民に理解を促す狙いがあるとみられる。

■プログラムミスで容量不足 全銀システム障害(共同通信2023.10.17)

三菱UFJ銀行など全国10の金融機関で他行宛ての振り込みに遅れが出た全国銀行データ通信システム(全銀システム)障害は、プログラムの設定ミスで部分的な容量不足が生じたことが原因であることが16日、分かった。システムを運営する全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は、稼働前に十分な試験を実施したのかどうかが問われそうだ。(中略)関係者によると、7~9日の3連休に実施した中継コンピューターの更新に伴って、機器の基本ソフトOSが32ビットから64ビットに変更されたが、必要な容量が確保できない取引が発生したとみられる。
2023.02.08日経クロステック「次期全銀システムは富士通メインフレームとCOBOLから脱却へ、何が変わるのか」https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/07669/
>現時点で、銀行などが全銀システムに直接接続するには、独自の接続仕様に基づく「中継コンピュータ(RC)」を設置する必要があり、コストと手間がかかる。こうした状況を改善するため、全銀ネットはAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)ゲートウエイの構築を進めており、2025~2026年の稼働を見込んでいる。次期全銀システムが稼働する見込みの2027年時点では、RCとAPIゲートウエイが併存する形になる。将来的にはAPIゲートウエイへの一本化を目指しており、RCの廃止は2035年になりそうだ。

■東京・伊豆諸島の鳥島付近で地震、津波を観測

2023.10.05午前11時ごろ鳥島付近、地震M6.6、震源深さ10kmによる津波注意報、八丈島で30センチの津波を観測
2023.10.09午前5時25分ごろ鳥島付近、地震、同7時17分ごろに八丈島で高さ60センチの津波を観測。9日午前8時ごろまでに観測した津波の高さは伊豆諸島と小笠原諸島で20~60センチ、高知県土佐清水市で40センチ、千葉県館山市で30センチ、宮崎県日南市で20センチなど。地震の規模や原因は分かっていないとのこと、調査予定。地震計などで観測した揺れの波形が不明瞭で、津波注意報の発表が遅れた地域も。

■アフガン地震、死者1000人超 建物多数が倒壊、救助活動続く(時事通信2023.10.08)

アフガニスタン西部ヘラート州で7日に相次いだ強い地震で、イスラム主義組織タリバン暫定政権の広報は8日、死者が1000人を超えたことを明らかにした。AFP通信が伝えた。家屋が多数倒壊し、下敷きになったままの人がいるとみられる。被災地では救助活動が続いている。(中略)米地質調査所USGSによると、最初のマグニチュードM6.3の地震は7日午前11時10分(日本時間同午後3時40分)ごろ発生。その後、2度目のM6.3を含む強い余震が続いた。国連人道問題調整事務所OCHAによれば、600棟を超える家屋が損壊。国営バフタル通信は当局者の話として、揺れの強かったヘラート州ジンダヤン地区とグリアン地区にある12の村が「完全に破壊された」と伝えた。

■【IMEC:India-Middle East-Europe Economic Corridor/インド・中東・欧州経済回廊】
2023.09.09、サウジアラビアとアラブ首長国連邦UAEは、米国、インド、欧州連合EU、フランス、ドイツ、イタリアとの間で「IMEC」構築に関する覚書に署名。2023.09.16、インドのニューデリー開催サミット、主要20カ国・地域G20首脳会議にて調印式。サウジアラビア、UAE、インド、フランス、ドイツ、イタリア、米国、EU。東側の回廊はインドとアラビア湾を結び、北側の回廊は湾岸とヨーロッパを結ぶ。エネルギー貿易に着目。
●米、「インド・中東・欧州経済回廊」で覚書 中国に対抗(ロイター2023.09.10)
https://jp.reuters.com/world/us/HHLIZ35LEZLMPH6O57HRTELRVE-2023-09-10/
●コラム:中東経由で印・欧州結ぶ貿易回廊構想、情勢緊迫でもろさ露呈(ロイター2023.10.11)
https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/NOGE5R3AN5OBNMV5ROG2PS6XBE-2023-10-10/

■イスラエル、シリア攻撃 首都と北部の空港閉鎖(共同通信2023.10.12)

内戦下のシリアの国営通信は12日、首都ダマスカスと北部アレッポの空港に同日、イスラエルによるミサイル攻撃があったと伝えた。両空港は閉鎖された。イスラエルはこれまでも敵対するシリアで親イラン組織を狙った空爆を繰り返してきた。10日にはシリアからイスラエルに向けて砲撃があり、イスラエル軍が応戦した。シリア人権監視団(英国)も二つの空港周辺で、イスラエルの空爆による爆発があったと明かした。シリアのアサド政権はイランの支援を受けている。イラン影響下のレバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラも内戦に深く関わっている。

■https://twitter.com/kishida230/status/1710912481848340592岸田文雄@kishida230
昨日、ハマス等パレスチナ武装勢力が、ガザからイスラエルを攻撃しました。罪のない一般市民に多大な被害が出ており、我が国は、これを強く非難します。御遺族に対し哀悼の意を表し、負傷者の方々に心からお見舞い申し上げます。多くの方々が誘拐されたと報じられており、これを強く非難するとともに、早期解放を強く求めます。また、ガザ地区においても多数の死傷者が出ていることを深刻に憂慮しており、全ての当事者に最大限の自制を求めます。2023年10月8日午後3:58

(コメント:日本のトップが出すメッセージは、そのタイミングや行間も分析の対象に。「基本的に日本の立場は中東の和平と安定である」という部分からブレておらず、その安定した姿勢のメッセージは、このような状況にあっては「良き」と思われるところ)

■ガザから攻撃、40人死亡か イスラエルに3千発超(共同通信2023.10.07)

イスラエル軍によると、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは7日、イスラエルに向けて3千発以上のロケット弾を発射した。軍は対空防衛システムで迎撃したが、一部はイスラエル領内に着弾し、イスラエルの民放「チャンネル12」は救急隊の話として40人が死亡、740人が負傷したと報じた。イスラエル軍は報復としてガザを空爆。ネタニヤフ首相は「われわれは戦争状態にある。敵はかつてない代償を払うだろう」との声明を出した。

■死者500人に迫る=イスラム組織ハマスのイスラエル攻撃(時事通信2023.10.08)

パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃で、同国メディアによると、7日時点でイスラエル側の250人以上が死亡、1400人以上が負傷した。一方、イスラエル軍がガザに空爆を加え、パレスチナ保健省は少なくとも232人が死亡、約1700人が負傷したと発表した。

(コメント:世界第三次大戦への分岐、正念場か。構図としては「イスラエル&ウクライナ」vs「イラン&ロシア&中国」の対立。双方ともに、相手の殲滅や領土奪還などが目的では無い。真の目的は、この争いに超大国「アメリカ&EU」を巻き込み、資金・物資など経済援助を引き出すと共に、世界大戦の泥沼へ引きずり込む、という部分にある様子。かつて戦前の頃、中国大陸の内紛に日本を巻き込み「日中戦争」へ持ち込んだのと似た流れ、と想像。戦前日本は泥沼へとハマり、敗戦国へ。世代を超えて続く難民=在日問題も。「アメリカ&EU」は巻き込まれて、世代を超える難民流入&衰退の運命なのか…ひとまず、エジプト、トルコ、ヨルダン、サウジなど中東の有力国の動向にも注視。経済利益が優先ではあるものの「中東の雪解け」と評されたイスラエル・サウジ国交正常化は遅れる見込み、との分析あり)

■インボイス制度 独禁法違反の恐れ、事業者注意36件 公取委(毎日新聞2023.10.04)
https://mainichi.jp/articles/20231004/k00/00m/020/203000c

公正取引委員会は4日、10月からスタートした消費税のインボイス(適格請求書)制度を巡り、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)につながる恐れがあるとして事業者を注意した事例が9月末現在で36件あったと明らかにした。(後略)

(コメント:発注元が取引先の免税事業者にたいし、一方的に取引価格から消費税分の値下げを求めた事例。脱税、裏金に直結する違反。注意した主な事業者・イラスト制作業者・農産物加工品製造販売業者・ハンドメイドショップ運営事業者・通訳・翻訳などの人材派遣業者・電子漫画配信取次サービス業者・カルチャー教室運営事業者・造園工事業者・司会などのキャスティング業者・社会保険労務士会・家庭教師派遣業者・芸能事務所・フードデリバリー業者・出版業者・中小企業診断士協会・声優プロダクション・イベント企画業者)

■ドイツ不動産市場がメルトダウン、開発業者に不況の波-大手も破綻(ブルームバーグ2023.10.06)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-05/S21T0GT1UM0W01

超低金利時代の好況から一変-金利や建設費の上昇、価格下落が圧迫/世界的にも建設業界冷え込む、「調整のスピード著しい」と投資家/(前略)世界的に見ても開発業者は憂き目に遭っている。オーストラリアでは今年に入り、コスト高騰と需要減を受けて、ポーター・デービスなど複数の住宅建設会社が清算に追い込まれた。スウェーデンでは建設不況で倒産件数が増加。その隣国フィンランドの建設業界団体によると、同国の住宅着工件数は1940年台以来の水準に落ち込む恐れがある。超低金利が長期にわたって続き、利回りを求める投資家の資金が不動産に流入していた時期から状況は急速に変わった。不動産仲介を手掛けるサビルズによると、12カ月連続ベースのドイツのオフィス用不動産取引は少なくとも2014年以来の低水準に落ち込んだ。同国の大手不動産保有会社ボノビアは、新規の建設開発が「ほぼ不可能」だと警告した。ドイツ最大級の不動産投資会社コメルツ・リアルのヘニング・コッホ最高経営責任者CEOは「調整のスピードが著しい」と指摘。「ドイツ不動産市場のリセッションは1年半前に始まり、ここ2-3カ月は開発業者の破綻がいっそう増えている」と述べた。

■国産長射程ミサイルも前倒し検討 トマホークに続き全種類(共同通信2023.10.10)

木原稔防衛相は10日の記者会見で、2026年度の配備開始を目指している国産の長射程ミサイルに関し、全種類で時期を前倒しできないかどうか防衛省内で検討していると明らかにした。4日にオースティン米国防長官との会談で、日本が米国製巡航ミサイル「トマホーク」の導入を始める時期を1年前倒しし、25年度とする方針で一致したのに続く対応となる。長射程ミサイルは他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)に使われる。木原氏は会見で「不断に検討を重ね、可能な限り早期に具体化する必要がある」と強調した。

■トマホーク導入を1年前倒し 25年度、日米防衛相が一致(共同通信2023.10.05)

木原稔防衛相は4日午後(日本時間5日未明)、米ワシントン郊外の国防総省でオースティン国防長官と会談した。日本が米国製巡航ミサイル「トマホーク」を導入する時期について、当初計画から1年前倒しし、2025年度とする方針で一致。他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)の効果的な運用に向け、日米同盟の役割・任務・能力に関する議論の加速化を確認した。日本政府は、反撃能力への活用が見込まれる国産の長射程ミサイルを26年度にも部隊に配備する予定。トマホークを25年度から導入できれば、反撃能力の早期運用が可能になる。トマホークは海上自衛隊のイージス艦へ搭載される。日本政府は当初、最新型400発を26年度から取得する方針だったが、旧来型最大200発を25年度から調達する。木原氏は会談後、記者団に「より厳しい安全保障環境を踏まえ、前倒しして実施する必要があると判断した」と述べた。

(コメント:台湾有事など周辺リスク上昇を2024年~2025年と予測している模様。ほか、日本政府は新しい経済圏を実装して固めようとしている。経済圏を防護するための、相応の軍事力を急いで整備する必要あり。米国は国難シーズンに入ったため、残り時間はあまり無い。「同志国」との協力は急ピッチで進んでいるが、大恐慌に匹敵するような経済混乱のタイミング次第では、日本のみで有事対応することになるため、岸田政権は超高速で急いでいる)

■東芝、イリジウムの供給網構築 フルヤ金属と提携(日本経済新聞2023.10.05)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC054HH0V01C23A0000000/

東芝は5日、フルヤ金属と希少金属「イリジウム」の供給網構築に向けて提携すると発表した。イリジウムは、東芝がつくる水素製造装置に欠かせない部材に使われる。水素は燃料電池車FCVや工場などで利用が増えると見込まれており、東芝は安定的に装置を生産できる体制を整える。東芝子会社の東芝エネルギーシステムズとフルヤ金属が9月29日に覚書を締結した。フルヤ金属はイリジウムをはじめとした希少金属の取り扱いやリサイクル技術に強みを持つ。東芝は再生可能エネルギーを活用した「グリーン水素」の製造装置を開発しており、イリジウムは電力を水素へ変換する際の中核部材に使われる。イリジウムは世界の年間生産量がわずか約7トンで、価格も上昇傾向にある。水素エネルギーの需要拡大に伴って世界でイリジウムの需要は高まる見通しだ。

■米国債と米ソブリン格付けにリスク高まる、マッカーシー下院議長解任(ブルームバーグ2023.10.04)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-04/S1ZPETDWX2PT01

ゴールドマン、下院議長解任で11月の政府機関閉鎖リスク増大/政府の混乱が歳出増加につながる可能性、米債券利回り上昇へ/米下院でマッカーシー議長(共和)が3日に解任されるという歴史的事態を受け、米国のソブリン格付けの引き下げリスクが強まり、市場はさらに動揺しかねないとストラテジストらは警戒している。マッカーシー議長解任を受け、連邦政府支出などに関する政治的不確実性が高まる公算が大きく、予算配分をめぐる議員対立から政府機関が閉鎖される可能性が焦点になっている。市場も反応した。4日のアジア市場では、マッカーシー議長解任をきっかけに金利高止まりや債券の伝統的なリスク・プレミアムの復活への懸念が強まり、米国債相場は下げ幅を拡大。米国債利回りは今週急上昇しており、ストラテジストは米議会の権力闘争が債券市場の動揺を再燃させかねないと指摘している。みずほ銀行の経済・戦略責任者ビシュヌ・バラサン氏は、今回の解任劇が政府機関の閉鎖につながり米国の歳出計画を巡る不透明感を高めれば、ムーディーズ・インベスターズ・サービスによる「格下げリスクがある」と指摘。「市場が米国債の価格設定を考え直す状況につながり得る」と付け加えた。主要格付け会社で唯一、米国の格付けを最上位としているムーディーズは9月、「ガバナンス(統治)」に関する懸念を理由に米国への信頼が揺らいでいると警告した。

■【メモ】米国マーケットについて:
https://twitter.com/17296Jay18416/status/1709592046497869898
なぜ米国は足元ディスインフレ基調であるにも関わらず超長期金利は急激に上昇?/昨年の同時期、金利市場「トラス・ショック」/暴力的なボラティリティのショートスクイズ、同イベントを契機に金利変動スピードギアが数段シフトアップしたことで短期金利は加速度的に上昇。SVB破綻クレジットイベント勃発。利上げピークアウト、ボラティリティのショート。極端なプライスアクション、短期金利の爆弾で長期金利が完全にドライバー。不測の売りを手当するために売りを市場がスパイラル的に行っている状態。

■米下院、マッカーシー議長解任 史上初、共和内紛が引き金―審議停滞、機能不全極致に(時事通信2023.10.04)

米議会下院は3日、共和党の強硬右派が提出したマッカーシー議長(共和)の解任動議を採決し、民主党を含む賛成216、反対210の賛成多数で可決した。米メディアによると、下院議長の解任は史上初。共和党の「内輪もめ」を発端とする下院の機能不全は極致に達した。強硬右派のゲーツ議員が2日、超党派の支持で成立したつなぎ予算を巡りマッカーシー氏が民主党と協力したことを問題視し、解任を発議した。共和党主流派は解任取り下げ動議で対抗したが、否決された。マッカーシー氏は解任動議可決後、記者団に「再び立候補することはない」と表明した。解任に伴い、共和党主流派のマクヘンリー議員が臨時代理議長に就任したが、後任の議長が選出されるまで下院の議事進行は停止する。共和党では主流派と強硬右派の対立が深刻化しており、今年1月のマッカーシー氏の議長選出には15回もの採決を要した。後任選びも難航が予想され、2024会計年度予算や、つなぎ予算から除外された対ウクライナ支援の審議が当面滞る恐れがある。

(コメント:国難の時期に入った模様。2030年代まで大変かも…)

■メモ:https://twitter.com/usui1965e/status/1709213316995072087
https://twitter.com/AgatheDemarais/status/1709145549985780189
EUの中国依存の現況。ドイツの中国依存はとても深い。

■台湾系企業、中国でファーウェイ支援-半導体工場網インフラ構築(ブルームバーグ2023.10.03)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-03/S1XJO5T0G1KW01?srnd=cojp-v2

異例の中台協力、総統選を控え台湾有権者の反発を招きかねない/台湾企業、米禁輸リスト掲載の中国半導体メーカー2社向けに受注/中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が本土南部で整備を進める半導体工場網のインフラ構築を台湾のテクノロジー企業数社が手助けしている。中国が台湾に対し威圧的な姿勢を強める中で、こうした異例の中台協力は台湾の人々の反発を招きかねない。

(コメント:台湾の危機的状況が見えるように。それでも台湾方面では麻生氏のいう「戦う覚悟」が曖昧な様子。「今ほど日本、台湾、アメリカをはじめとした有志の国々に非常に強い抑止力を機能させる覚悟が求められている時代はないのではないか。戦う覚悟だ。いざとなったら、台湾の防衛のために防衛力を使うという明確な意思を相手に伝えることが抑止力になる(麻生氏2023.08.08発言)」…タイムリミットは意外に早くて、おそらく2025年ごろには?)

■武田薬品ワクチン、WHOが推奨 デング熱流行地域の子供に接種を(共同通信2023.10.03)

世界保健機関WHOは2日、武田薬品工業が開発したデング熱ワクチン「QDENGA/開発コードTAK-003」について、デング熱が大規模流行している地域で6~16歳の子供への接種を推奨すると発表した。蚊が媒介するウイルス感染症のデング熱は近年、感染者が増加しており、地球温暖化も要因となって確認地域も拡大している。QDENGAは初回接種の3カ月後に、2回目を受けるようWHOは求めている。9月下旬に開かれた専門家による諮問委の協議結果を踏まえて決定した。WHOはまた、英オックスフォード大が開発したマラリアのワクチン「R21」の子供への接種を推奨した。

(コメント:大洪水に襲われていたバングラデシュでは、デング熱が歴史的な大流行とのこと。海外旅行の際の、ワクチン有無のチェックは、いっそう必要…「現実は常に不鮮明」「予想と現実は別」)

*****

2023年10月の中東混乱で、世界的な物価高や政情不安、モノ不足などが、いっそう進みそう、と想像。石油、食料などなどの交易物資は船舶に積まれて、スエズ運河やペルシア湾を通過する…輸送路の安全を祈るのみです

安定した平和・安全・利便性は、世界で最も高い買い物。そういう社会を、国を立ち上げて、維持するという事がどれだけ大変なのか、どれだけ莫大な労力コストがかかるものなのか、というのは日々の意識から抜けやすいのかも知れない(安全と水はタダ、といわれた時代があった。いまでは信じられないけど)

海外では、富裕層だけが、その商品を特権的に買える、という感じ。植民地をこづきまわして物資や労働力を奪い取って…、という構図もあり。「平和・安全・利便性」という商品を得るために人は大金をはたき、とめどもなく戦争を起こして争う、というのが、複雑な気持ちになるところ

(参考:アフリカ共通通貨「セーファーフラン:franc CFA」に関する2020.10.17記事、「おしゃれで知的でリベラルな国」フランスがアフリカでやらかしている「ゲスの極み植民地経営」の恐るべき実体、https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20201012/se1/00m/020/003000d)

国や政府に対して、「国の動きは遅い」「決断が遅い」「(自分と同じ意見にならない)政権の人は全員バカであるから落とそう」と不満を言う層は、国家を支える「国民(有権者)」「市民」意識を有しておらず、特権的「消費者」として存在したいという層であり…

ゆえに「国は、私(個人)を完全に満足させなければならない」「私を満足させない現政権には、消滅してもらいたい」という意見(=単なる欲求不満&ワガママ)になるのだろうと思われる。国は私(個人)だけを溺愛して、アメだけを与えていれば良いというような…

■https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokunai_toushikakudai_forum/dai3/siryou2.pdf
メモ:PDF注意「令和4年度補正予算により、既に動き出している主な国内投資案件」
内閣官房HP>国内投資拡大のための官民連携フォーラム>2023.10.04開催
(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokunai_toushikakudai_forum/dai3/gijisidai.html)
>資料2 西村経済産業大臣提出資料(PDF/640KB)

■「外国人犯罪における刑事手続と退去強制手続の流れ」図解に注目
https://hakusyo1.moj.go.jp/jp/60/nfm/n_60_2_7_2_2_2.html(資料:法務省)

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