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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2022年7月の参院選を取り巻く時事情勢

首相にふさわしいか、ふさわしくないかを考える時、私は、国を守る最後の砦である自衛隊の最高司令官が務まるかどうか、が重要だと思うのです。岸田さんは、そうした点で非常に適任だったと思います。―『安倍晋三 回顧録』

安倍元首相ご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます…


(ツイッターメモ、1分動画、首相官邸2020.09.16)
https://twitter.com/kantei/status/1305989773480407041
官邸スタッフです。本日、安倍内閣が総辞職するにあたり、安倍総理からのメッセージです。

●安倍元首相銃撃ドキュメント凶弾に震えた現場、衝撃受けた日本(毎日新聞2022.07.08)
https://news.yahoo.co.jp/articles/2d6039782c7e26eb49c589f9611292cfa32f5256

8日午前11時半ごろ、奈良市の近鉄大和西大寺駅周辺で、参院選の街頭演説中だった安倍晋三元首相(67)が銃撃された。安倍元首相は心肺停止状態で奈良県立医科大付属病院に救急搬送されたが、同日午後5時3分に死亡が確認された。一日の動きをまとめた。

<8日>

午前11時半ごろ…奈良市の近鉄大和西大寺駅近くで参院選の街頭演説中だった安倍晋三元首相(67)が銃撃される。

午前11時32分…奈良県警が奈良市の山上徹也容疑者(41)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕。

午前11時40分…警察庁が対策本部を設置。

午前11時53分…ドクターヘリが現場近くに到着。

午前11時54分…安倍氏を乗せた救急車が現場を出発。

午前11時57分…安倍氏をドクターヘリに移す。

午後0時13分…ドクターヘリが離陸。

午後0時20分…ドクターヘリが奈良県橿原市の県立医科大付属病院に到着。

午後0時半ごろ…山口県下関市の安倍氏の事務所に後援会関係者らが次々と集まる。

午後0時38分…山形県寒河江市の「道の駅寒河江」での街頭演説を終えた岸田文雄首相が、同県東根市の陸上自衛隊神町駐屯地を陸自ヘリで出発。

午後2時…東京都の小池百合子知事が定例記者会見で「どのような理由であっても、こういった蛮行は許すことができない」。

午後2時5分ごろ…共産党の志位和夫委員長が大阪市北区で、街宣車の上には乗らず、車を背にして街頭演説。セキュリティー強化のためといい、陣営は「大阪府警から要請があった」。

午後2時20分ごろ…山口県の村岡嗣政知事が安倍氏について「県のさまざまな取り組みに後押しをしていただいた。ご無事をお祈りしたい」と県庁で述べた。安倍氏後援会の伊藤昭男会長は下関市の事務所前で「ただただ、無事でいてほしい」。

午後2時29分…岸田首相が空自輸送機などで移動後、陸自ヘリで首相官邸屋上ヘリポートに到着。

午後2時半…安倍氏の元秘書、前田晋太郎・下関市長が「ぼうぜんとしている」とコメントを発表。

午後2時47分…岸田首相が首相官邸で、涙ぐみながら「何とか一命を取り留めていただくよう心から祈りたい。民主主義の根幹である選挙が行われている中で起きた卑劣な蛮行で、決して許すことはできない」。

午後5時3分…安倍氏の死亡確認。

午後5時17分…奈良県警が奈良市内の山上容疑者の自宅マンションを家宅捜索。

午後6時過ぎ…搬送先の奈良県立医科大付属病院の福島英賢教授らが記者会見。病院到着時は「心肺停止状態だった」などと説明。

午後6時55分…岸田首相が安倍氏死去を受け、首相官邸で「誠に残念で言葉もない」と述べる。

■「岡山にも行っていた」逮捕の男…安倍元総理の事件前日の遊説先 つけ回していたか
https://www.mbs.jp/news/kansainews/20220709/GE00044705.shtml
>捜査関係者によりますと、山上容疑者は事件前日の7月7日に安倍元総理の遊説先である「岡山にも行っていた」と供述していることが新たにわかりました。警察は、山上容疑者が安倍元総理をつけ回していた可能性もあるとみて調べています。


●(論文資料)ロシアにおける遵法精神の欠如,法社会学と経済史の側面から見たロシアの基層社会
https://www.joetsutj.com/uploads/2022/04/2011_3_jigyo1_11.pdf
(サハリン2問題におけるロシアの行動の文化的理由、心理的根拠などの考察の資料)

●世界経済は同時減速へ、主要国が向こう1年でリセッション入り-野村
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-07-04/REHF43DWX2PS01

●世界市場、過去数十年で最悪の上半期に/株・債券・仮想通貨などほぼ総崩れ、投資家はさらなる急変動に身構え
https://jp.wsj.com/articles/markets-post-worst-first-half-of-a-year-in-decades-11656651501

(ウォール・ストリート・ジャーナル2022.07.01)インフレの加速と金利の上昇が数カ月に及ぶ売りに拍車を掛けた結果、無傷でいられた市場はほぼ皆無だった。ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、S&P500種指数は21%安となり、上半期として1970年以来の下落率を記録した。投資適格債は、iシェアーズ・コア米国総合債券市場ETF(上場投資信託)でみた騰落率がマイナス11%に沈み、史上最悪の上半期となった。新興国では経済成長の減速が打撃となり、株式・債券相場が急落した。暗号資産(仮想通貨)は暴落し、個人投資家やヘッジファンドなどが多額の損失を抱え込んだ。

スペインの大学、菅前首相に金メダル授与…コロナ禍で五輪開催「困難ある中で成功」
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20220630-OYT1T50251/(読売新聞2022.06.30)

自民党の菅前首相が、新型コロナウイルス禍で行われた昨年の東京五輪・パラリンピックの開催に貢献したとして、スペインのカミーロ・ホセ・セラ大学からその功績をたたえる金メダルを授与された。同大は「困難や制限がある中で大きな成功を収めた五輪・パラリンピック開催において、中心的役割を果たした」としている。大学側によると、菅氏は「私の首相時代の取り組みにご理解と評価をいただき、厚く御礼申し上げる」との談話を出した。

(コメント:コロナ禍の困難の中、国際イベントを成功に導いたという菅前首相の偉業について、海外からの評価は嬉しい限りであります。当時、同時並行でおこなわれていたサイバー戦争は、ネットワークの歴史に特記されるレベルの、すさまじい状況だったという話※ネットワーク・セキュリティの教科書に載るレベル)


現在のメチャクチャ不安定な電力供給状況は、岸田政権の責任と言うよりは、民主党の菅直人総理がやらかした件によるものが、はるかに大きい。

岸田政権は、民主党政権の時代にできた法律に手足を縛られていて、原発を増やす事は出来ない状態。第2次安倍政権でさえ、8年かけても状況を変えることは出来なかった※外交安保「セキュリティ・ダイヤモンド」構築などのほうが、はるかに緊急の内容だったようです

(参考)第176回国会における菅内閣総理大臣所信表明演説(首相官邸サイト)2010.10.01 https://www.kantei.go.jp/jp/kan/statement/201010/01syosin.html
>再生可能エネルギーの利用拡大に向け、全量買取制度の円滑な導入を目指すとともに、大規模太陽光発電や新エネ・省エネ設備に係る規制を緩和します。

くわえて当時の経済産業省の官僚たちが、東京電力の政治力を削ろうとして手出しをしたのも要因(こちらはエネルギー政策の主導権争いというか、官民の政治闘争のゴタゴタ。いまのような惨状を考えなかったのか?と呆れますが、当時は真剣だったようです。東京電力は、国政を左右できるほどに巨大な組織だったらしい)

いまの電力不足を生み出した法律の立ち上げ(電力システム改革・電力自由化など)に関わった中心人物のひとりは、東京大学社会科学研究所教授・松村敏弘氏という話(こちらは伝聞なので正確に裏を取る必要はありますが、当時、政策立案の参考人として活躍していた人なので間違いないかと)

(法律)再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=423AC0000000108

(簡潔な説明)「平成29年度版 原子力白書」(内閣府原子力委員会)
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/hakusho/hakusho2018/2-1.htm

1)電力自由化時代の原子力発電
「電力システムに関する改革方針」(2013年4月閣議決定)を踏まえ、電力システム改革が段階的に進められています。2016年4月1日には電力小売の全面自由化が開始され、2020年4月からは送配電部門の法的分離が実施される予定です。
(中略)小売及び発電の全面自由化により地域独占と総括原価料金規制が撤廃され、原子力事業では投資・費用の長期的な回収ができなくなる可能性が懸念されるとともに、廃炉の円滑な実施、迅速かつ最善な安全対策、安定供給の確保に支障を来す可能性が指摘されています。

松村敏弘氏の見解=「初の電力需給ひっ迫警報 大騒ぎしすぎではないか」
https://energy-forum.co.jp/online-content/9210/
(2022年3月22日、季節外れの寒波で節電をお願いする羽目になった件についての見解。松村敏弘氏の見解は、正直いって、日本列島の自然条件の苛烈さを甘く見過ぎ、と思われる)

2022年3月の東日本における電力需給ひっ迫に係る検証について(資源エネルギー庁、PDF、2022.05.17)
https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/pdf/049_05_01.pdf

再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース第28回準備会合(内閣府、2022.04.01)
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/conference/energy/20220401_pre28/220401energy01.pdf


岸田首相の実績について語っていたツイートが有りましたのでメモ(発足半年以内、コロナ禍、ウクライナ問題など平時では無い中で、スピード決断。おそらく岸田政権を攻撃しているのは、第1次安倍政権を攻撃したのと同じ、特亜系+旧ソ連ロシア系)

https://twitter.com/gominkan_pete/status/1540955877276262400
ピート@gominkan_pete
岸田総理批判派の方々はこれをご存知なのだろうか。 僕には超有能にしか思えないのですが。
・外交文書に「北方領土は不法占拠」
・経済安保法案
・ドイツの慰安婦像撤去の直談判
・GDP比2%で防衛費増額公言
・憲法審査会の定例化
・介護看護職の給料引き上げ
・賃上げ率2.28%
・出産育児一時金

●コロナ禍の首相交代劇 安倍晋三の証言「総理の人事 非常に孤独」(NHK、2022.01.14)
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/75302.html


今回の参院選のポイントと思われる項目

・・・(1)消費税減税などの政策の実行力を期待して野党への投票を考える場合

その政策を実行する力が、野党側にはある、と期待できるかどうか?(財務省の影響力を考える必要がある)
他、ウクライナ問題・国際情勢・環境問題への対応についても充分な能力を期待できるかどうか?

・・・(2)外交・安保関連(あとで調べる)

・・・(3)参院選公約の表をみて、経済政策を選ぶとしたら4つに整理できそう

・アベノミクス一部継続+価格激変の緩和+将来的には資産所得倍増社会へシフト(いまの自民党)
・アベノミクス破棄+賃上げ、子ども関連予算の倍増(民主党・共産党)
・消費税減税のみ(維新)
・消費税減税+給付金(国民)

ウィズコロナ型の新しい経済構造を組み立てるのも含めて考える必要がある。おそらく日本全国レベルでの産業構造の切り替えが必要。雇用調整、人材の移動など。どう考えても数年~10年はかかりそう。

産業構造を切り替えている間にこぼれ落ちる人はどうしても出るので、社会保障に相当に大きな予算を用意しないといけないのは確実(※この場合、消費税の減税と言う選択肢は絶対ありえない⇒未来への投資という側面もあるので)

応急手当およびスタート構成要素として、どれが最も適切と思えるか?
(参院選なので、数年がかりで、じっくりと組み立ててゆくチャンス)


【追記】2022年10月の時事メモ

■政府、有事の際の民間輸送力を3倍に増強へ(共同通信2022.10.28)
政府は、有事の際に自衛隊部隊を輸送するため、優先使用契約を結ぶ民間船舶の数を増強する方針を固めた。台湾の事態緊迫化などに備え、現在の2隻から6隻程度へ約3倍に増やす計画。関係者が27日、明らかにした。

■安倍元首相の追悼演説 悶絶した19日間(毎日新聞2022.11.04)
https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20221102/pol/00m/010/003000c

安倍晋三元首相に対する衆院としての追悼演説を引き受けた。10月7日に要請を受けてから、25日の演説当日までの19日間はまさに悶絶の日々だった。

正式要請前日に岸田首相から電話

演説の要請は自民党から立憲民主党を通じてあった。「ご遺族の意向」と「自民の総意」ということだった。前日の6日に岸田文雄首相から電話があり、翌日に正式に要請があることを伝えられた。
安倍氏の家族葬で弔辞を読んだ麻生太郎元首相や、国葬で友人代表の弔辞を行った菅義偉前首相と違い、私には安倍氏とのエピソードは乏しい。さらに二人は安倍氏が政治的に行ったことは基本的にすべて正しかったという前提で語った。
しかし、私は安倍氏と対峙して政権を奪われた前任の首相だ。結局はそうした関係で安倍氏を語るしかない。
また、追悼演説は衆院を代表してのものだ。評価は各党で違うので、個々の政策にあまり立ち入ることはできない。褒めすぎれば野党は引くし、批判的な言動が目に余れば与党は反発し、さらには傍聴席にいるご遺族を傷つけることになる。バランスの取れた演説内容をと考え始めたら、一時はどうしてよいのか分からなくなった。

安住氏の一言

引き受けた日から演説内容を考え始めた。しかしすぐには書けない。原稿用紙を前に置いて、しばらくはじっと動けなかった。
最初に浮かんだのは2012年11月の党首討論の場面だった。
(中略)
原稿化するに際しては一字一句、非常に気を使った。正直、荷が重いとも感じた。
内容は泉健太代表ら執行部には知らせなかった。ただ演説の前日に安住淳国対委員長だけには見てもらった。安住氏は一読してただ一言、「歴史的な演説になるでしょう」と言ってくれた。ほっとした。
演説当日の本会議場は与党席も野党席も固唾をのんで私に注目していた。首相時代を含めなんども登壇したが、これほど緊張感のある本会議場は初めてだった。
最初の一言を放った瞬間、与野党から拍手を受けた。演説中はなぜか議場の一人一人の姿がよく見え、白い花が置かれた安倍氏の議席がどうしても目に入った。演説を終えた直後、万雷の拍手をもらい、ようやく肩の荷が下りた。
国会は与野党が対決する場であると同時に合意形成を図る場でもある。亡くなった同僚に対して在りし日をしのんで党派を超えて追悼の誠を示す。追悼演説を経て、国会が与野党共通の土俵であることを再確認できた。
国葬を含めた一連の出来事が国民に投げかけたものは非常に大きい。特に国葬決定に至るプロセスにはかなり問題があった。しかし、私は安倍氏の前任者であり、第2次安倍政権の始まりに関わっている。「礼に始まり、礼に終わる」という私の人生観を貫徹しなければならないと思い、国葬には出席した。
安倍氏は病気で一度退陣して再び政権についた。挫折から学ぶ力、どん底からはい上がる執念を持っていた。
法案の強行採決や勝手な閣議決定もした。一方で退位を実現するための皇室典範特例法をめぐっては持論があっても各党と丁寧に協議する手法をとった。物事を成し遂げるためには硬軟両方をやってのけた。
首相経験者は私や岸田氏を含めて計64人しかいない。それぞれがその孤独を味わい、一人で決断をしてきた。安倍氏の評価をめぐって議論があるのは当然だが、国家を背負う重みをよく分かっている人だった。

■野田元首相による安倍元首相の追悼演説・全文(NHK、2022.10.25)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221025/k10013869471000.html

(コメント:民主主義という困難な理想を共にする政治家・戦友としての、心を震わせるもののある演説だったと思います)

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