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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

EU首脳キエフ訪問・英首脳キエフ訪問・雑考

《動画メモ》不審船と銃撃戦繰り広げた巡視船「いなさ」引退(動画公開日2020/6/25、サガテレビ)
https://www.youtube.com/watch?v=IgK4ZMmgt08

唐津海上保安部(唐津市)の岩壁にて2020.6.19「解役式」、就役期間1990年1月~2020年6月
※不審船との銃撃戦では64式銃が使われた


日比野庵本館さまの記事を拝読
2022.06.16記事「日韓首脳会談見送りと国際秩序の現状変更を試みる韓国」
https://kotobukibune.at.webry.info/202206/article_15.html

こうして見ると、韓国の絶頂期=乾為天の時期(国際的影響力なども含めて)は、李明博政権の時代(2008年~2013年)だったのだろうなと思われるところ多々あり。竹島問題など様々な問題はさておき、李明博氏は、韓国人という民族が輩出した最高の人材であったようです。

(民族としての力量は「首脳レベルの人材をどれだけ豊かに輩出できるか?」で推定することができると言われています。この点、日本人は民族としては超一流の地盤&苗床を有する、という見立てはあるそうです。伝説的な実績を残した安倍前首相はもちろん、鳩山前首相も、その意味では、宇宙の外まで突き抜ける程の強烈な人材、と評価はできます。小沢一郎氏も、決して無能な人材では無い)

鳩山前首相が「東アジア共同体」構想(2009年ごろ)を公表していたのを思い出しました。現在は、「環太平洋パートナーシップ(TPP)」や、安倍前首相が強力に推し進めた「クアッド」等が実施されており、「東アジア共同体」構想のほうはスルー。

もし「東アジア共同体」が確立していたら…国際秩序も、こうした日韓首脳会談などの状況も、随分と違う光景になっただろうと思いました。韓国は「東アジア共同体」世界へと国際秩序を持って行きたい、らしい…という雰囲気。


■岸田首相、NATO首脳会議への出席を表明 日韓首脳会談「何も決まっていない」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA158IT0V10C22A6000000/(日本経済新聞2022.06.15)

岸田文雄首相は15日の記者会見で、29~30日にスペインのマドリードで開く北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席すると表明した。日本の首相として初めての参加となる。
ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけにアジアでも安全保障の連携が重要になると強調した。「欧州とインド太平洋の安全保障は不可分であり、力による一方的な現状変更は世界のどこであれ認められないと訴える」と述べた。
NATO首脳会議は韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領も出席する。首相は同会議に合わせた日韓首脳会談について「何も決まっていない」と語った。元徴用工訴訟などの問題の解決が急務と指摘したうえで「日本の一貫した立場に基づいて意思疎通していくのは重要だ」と話した。
首相は26~28日のドイツでの主要7カ国首脳会議(G7サミット)から直接スペインのNATO首脳会議に向かう。6月22日公示―7月10日投開票の参院選の期間中に長期の外国訪問がぶつかる。外交・安保への関心が高まっており、海外での実績作りを優先する。
首相はNATOの関心をアジアにも向けるよう首脳会議で説く。「アジアの立場と主要7カ国(G7)の立場が協調したものになるよう働きかける」と語った。「防衛力の抜本的強化を含め日米同盟を新たな高みに引き上げる」と唱えた。
南・東シナ海で海洋進出を活発化させる中国にも触れた。「地域の平和と安定を守るため中国にも主張すべきは主張し、責任ある行動を求めていく」と話した。

(コメント)

ウクライナ関連で、EU首脳がウクライナ訪問(6/16)⇒英首相がウクライナ訪問(6/17)と急展開な件と関係ありそう。

急遽、NATO動向に食い込まなければならない、との必要が出て来たと思われます。たとえば食糧危機の緩和(小麦の海上輸送路の確立とか)。超特急で急いでいるのは、飢餓タイムリミットが関係しているのかも。飢餓が広まったら、多数の国々の政情不安(内乱)ステージまで、あっという間。

日本は海洋国家ですし、様々な方面で英国と歩調を合わせる形になると思案。究極、黒海への自衛隊派遣(黒海ルートの掃海=機雷の除去、小麦輸送の警護ミッション?)という事態も想像されて、大いに心配になりますが…

※あと、岸田首相は、韓国(東アジア共同体を復活させようという執念)から逃げ切るという高難度クエスト(?)もあるかと思います。ご安全に…!


■独仏伊3首脳がウクライナ訪問へ、G7首脳会議前に=ビルト紙
https://jp.reuters.com/article/germany-ukraine-idJPKBN2NU020

G7サミット日程;2022/06/26~2022/06/28、ドイツ南部エルマウ開催、ゲスト招待国:セネガル、南アフリカ、インド、インドネシア

■欧州委員長、ウクライナEU加盟申請で来週見解へ キーウ再訪問(ロイター2022.06.12)
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-eu-idJPKBN2NT01O

欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は11日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領と会談し、同国のEU加盟申請について欧州委の見解が来週末までにまとまるとの見通しを示した。
フォンデアライエン氏がキーウを訪問するのは2月下旬のロシアの侵攻開始以降2回目。共同記者会見で、ゼレンスキー氏との会談によって、ウクライナを加盟候補国として推薦するかについて「来週末までに評価をまとめることができるだろう」と述べた。
EU加盟への道のりは長い。ウクライナを加盟候補国と認定するには加盟国政府の同意が必要。さらに加盟に必要な改革について広範な協議をクリアしなければならない。
フォンデアライエン氏は、行政改革などで進展が見られるものの課題はなお多いと指摘。
「法の支配を強化する取り組みが多く成されたが、汚職対策などの改革が必要だ」と述べた。
ゼレンスキー大統領は共同会見で「欧州全体がロシアの標的であり、ウクライナはこの侵略の第一段階に過ぎない」とし「ウクライナの加盟申請に対するEUの前向きな対応は、欧州プロジェクトに未来があるかどうかという問いに対する前向きな回答になり得る」と述べた。

(コメント)欧州側の言葉遣いを見ると、ウクライナのEU加盟に関して、積極的に応じるような空気では無さそう、という感じです。来週末にまとまるという「見解」次第ですが、最終的な結論は出ないまま、何年間もグダグダする可能性もあるかも。

■EUの4首脳がウクライナ訪問 EU加盟候補国認定を支持
https://www.bbc.com/japanese/61835978(BBC,2022.06.17)

>(ゼレンスキー大統領は)ウクライナがより効果的に自衛し、2月24日の侵攻開始以来ロシアに占領されている領土を解放できるよう、より多くの重火器を早急に送るよう再度訴え
>欧州委員会は17日にも、ウクライナをEU加盟候補国として推薦するかの見解を発表する見通し。EU加盟国は23日と24日の首脳会議でこの件を議論することになっている。

(コメント)お互い、要求は基本的に変わらず、の模様。

>ウクライナ当局は仏独伊について、武器供給が遅く、ロシアのウラジミール・プーチン大統領をなだめることに力を入れ過ぎていると、繰り返し批判してきた。
マクロン仏大統領は6月初め、「ロシアに屈辱を与えない」ことや、プーチン大統領が自らの「根本的な間違い」から抜け出す道筋を残すのが、何より大事だと述べ、ウクライナ側の反発を買った。
こうした中、現在はロシアの安全保障会議副議長を務めるドミトリー・メドヴェージェフ前大統領は16日、ツイッターでEU首脳を批判。「カエルやレバーヴルストやスパゲティが好きなヨーロッパの人たち」はキーウを訪問するのが大好きだが、「一文の得にもならない」と、仏独伊を侮辱する言葉を並べた。

(コメント)ロシア側は、煽りまくっている⇒「カエルやレバーヴルストやスパゲティが好きなヨーロッパの人たち」はキーウを訪問するのが大好きだが、「一文の得にもならない」
欧州文化圏では、強烈な言葉に感じられるのかなと思いました。「レバーヴルストって何?」と思ったのですが、ドイツ方面の独特のソーセージ料理みたいですね…

大方の予想どおり、露宇問題は長期戦へとシフトしたらしい、と思案です。ダラダラ続く感じ?

でも、こうして見ると、西側諸国の全力(?)の武器支援があるのにウクライナは苦しい状態。

比較的早い段階で、武器製造にも転用できる工場エリアを失ってしまっていたのが、大きいのかも知れません。思い出してみれば、ロシア軍は、工場地帯を最優先で破壊していたような。ソ連時代から引き継いだ資産というか。ロシア側としては、「ウクライナの宗主国として、軍隊を派遣して借金(独立に関して宗主国に支払われる筈だった「独立金」?)を取り立てた」という風に考えているかも。

製鉄所も制圧され稼働できない状態だとか。鉄道輸送網がどんどん破壊されていると言うニュースもあり、武器輸送ラインは機能しにくくなっているのだろうと思われました。

ロシアは相当の年数をかけて、全世界と戦争できるだけの準備を整えていたという事なのだろうと思案。「一文の得にもならない」というメッセージは意味深。『それどころか、それ以上に』という言外の含みがあっても不思議では無く。EU経済圏の弱体化、あるいは、「EU」という超国家組織の分裂・解体・消滅という、ハルマゲドン的ミッションもあるのかなぁと考えてみる…

■英首相、侵攻後2度目のキーウ訪問 軍事訓練提供を申し出(ロイター2022.06.17)
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-zelenskiy-johnson-idJPKBN2NY1LP

英国は行動が速いな、とビックリであります。
>両氏は、前線での状況や、重火器の追加支援およびウクライナの防空体制を強化することの必要性について議論
>英首相官邸によると、ジョンソン氏は会談で、120日ごとに最大1万人の兵士を訓練可能な大規模訓練の開始を提案。このプログラムはウクライナ国外で実施し、各兵士が3週間かけて、前線での戦闘技術や基本的な医療訓練、サイバーセキュリティー、爆発物処理技術を学ぶものという。

英国が海洋国家であるという事を考慮すると、黒海のロシア艦隊を何とかする目途が付いたかな?と思案であります。正規軍であれば人道を理由にして(黒海の小麦輸送路の確保など)話が付きそうな。ただ、黒海の海賊勢力のほうは話を通じさせるのは大変そう?(海賊な不法集団がどれだけ居るかにもよりますが)

(地理を見ると、黒海の西側に興味深い島が存在する)

【追記】ウクライナ、対艦ミサイルで攻撃成功 ロシアの黒海制海能力減退
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022062101018(時事通信2022.06.21)

英国防省は21日、黒海で武器や兵員輸送に当たっていたロシア船に対し、ウクライナ軍が欧米から供与された対艦ミサイル「ハープーン」を使用し、損害を与えたと明らかにした。ウクライナ軍の情報として伝えた。ハープーンによる攻撃を成功させたのは初めてという。
このロシア船は救難タグボート「ワシリー・ベフ」。ウクライナの国営通信は先に、海軍が17日、ロシア軍占領下のズミイヌイ島に向け兵士や武器弾薬を運搬中だった同船に攻撃を加え、最大で乗員の70%に損害を与えたと報じていた。
ウクライナ軍は4月、国産の対艦ミサイル「ネプチューン」でロシア黒海艦隊の旗艦「モスクワ」を沈没させたと伝えられている。他にも複数の艦艇に打撃を与えてきたとみられる。
英国防省はワシリー・ベフ攻撃を含め、ウクライナの沿岸防衛力の向上で、ロシアの黒海北西部の制海権掌握能力は大きくそがれたと分析している。

【追記】G7、食料危機回避へ支援協議 ウクライナ産輸出路探る
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB17D1R0X10C22A6000000/(日本経済新聞2022.06.24)

主要7カ国(G7)は24日、ベルリンで外相会合を開いた。世界的な食料危機について「ロシアが責任を負っている」との認識で一致した。国連や欧州連合(EU)によるウクライナからの小麦など食料輸出の再開を目指す取り組みを支持した。
林芳正外相がオンラインで会合に参加した後、都内で記者団に説明した。ウクライナや周辺国への人道支援強化も確認した。
26~28日の首脳会議(サミット)を前に予定していなかった閣僚会合を急きょ開き、食料危機などの課題に関して認識を擦り合わせた。外相だけでなく農相らも議論した。
(中略)輸出代替路として、周辺国を経由した陸路や運河などの活用を検討している。ウクライナのセニック外務次官は「穀物輸出のためにポーランドとルーマニア経由の2つの輸送路を確立した」とロイター通信に語った。
ポーランド経由では、ウクライナからトラックや鉄道でポーランド北部の港町に輸送し、貨物船に積み替えてバルト海を渡る。すでにドイツの港湾などを経由してスペインに到着した例も出た。ルーマニア経由は鉄道でドナウ川の港まで運び、ルーマニアの港湾都市などに向かうとされる。
代替路は海上輸送に比べ効率が落ち、コストも高くなる。鉄道ではウクライナと欧州諸国のレールの幅が異なり、積み替えが必要になる。
バイデン米大統領は14日、米欧が協力してポーランドなどとの国境沿いに穀物倉庫を設置し、物流効率を上げる構想を明らかにした。
ウクライナのカチカ経済副大臣兼通商代表は内陸経由の輸送能力を月300万トンまで高められるとするが、2021年の黒海経由での輸送能力は月平均500万トン。抜本的な解決には黒海封鎖の解除が欠かせない。
ゼレンスキー大統領も護送船団方式を英国やトルコ、国連などと協議しているとする。

●露宇問題のほかにも、火を噴きそうなところ

イスラエルvsイラン:秘密工作員がいっぱい居て、お互いに破壊活動を仕掛けている模様
(最近の出来事)イラン科学者2人毒殺か イスラエル工作の疑い―米紙
(2022.06.14時事通信https://www.jiji.com/jc/article?k=2022061400729
>イラン人科学者2人が5月下旬と6月初旬に毒殺されたと伝えた。イランと敵対するイスラエルの関与が濃厚としている。イスラエルは核開発を進めるイランでの工作活動を活発化させているもようで、5月にイランの革命防衛隊の大佐が自宅前で射殺された事件にも関わっていたとされる

ギリシャvsトルコ:トルコとギリシャ間で長年続いてきた緊張が再燃(アラビアニュース2022.06.12)
https://www.arabnews.jp/article/middle-east/article_69527/
>「エルドアン大統領はエーゲ海の紛争を巡ってギリシャに警告を発し、ギリシャがトルコに惨敗した1922年の希土戦争の再来をほのめかしている。今回は、アンカラとアテネとの緊張が近年で最も深刻なまでにエスカレートした状態だ」

アメリカが露宇問題で動きが鈍くなっているのは、このあたりのキナ臭さも原因かも知れない。下手したら、中国(台湾へはみ出そうと…あと、北朝鮮がミサイルをバンバン打ってる)・ロシア(ウクライナへはみ出し中)・イラン(テロ活動・空爆・核緊張など小競り合いエスカレート中)との三正面になるので。さすがに多方面に軍事展開したくないのは理解できる(汗)

●日本取引所グループ、CO2排出量市場を新設へ…9月から実証実験(2022/05/16読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20220516-OYT1T50190/

日本取引所グループ(JPX)は16日、二酸化炭素(CO2)排出量を取引する市場を新設し、9月から実証実験を始めると発表した。2023年4月の本格スタートを目指す。価格決定の透明性を高めて取引を活性化させ、企業の脱炭素の動きを後押ししたい考えだ。
新市場では、CO2の排出量目標を定めた企業が目標を超えて削減した分を売却したり、目標に足りない分を購入したりできる。取引所での売買価格は公表する。CO2排出量取引のルール作りに向け、経済産業省が創設した「GX(グリーントランスフォーメーション)リーグ」に参加する国内の大手企業440社が取引の中心となる見通しだ。

●経済産業省委託事業「カーボン・クレジット市場の技術的実証等事業」の落札について(2022/05/16 JPX東証)
https://www.jpx.co.jp/corporate/news/news-releases/0060/20220516-01.html

株式会社日本取引所グループ(以下「JPX 」といいます。)では 、中期経営計画2024の重点施策の一つに「社会と経済をつなぐサステナビリティの推進」を据え、その取り組みの一つとして「カーボン・クレジット市場創設に向けた貢献」を掲げております。 今般、経済産業省が実施する委託事業「令和3年度補正カーボンニュートラル・トップリーグ整備事業委託費(カーボン・クレジット市場の技術的実証等事業)」(以下「本事業」といいます。)に係る入札が行われた結果、東京証券取引所が落札したとの通知を受けましたので、お知らせいたします。
今後、東京証券取引所は経済産業省より本事業の委託を受け、本年9月にカーボン・クレジット試行取引を開始する予定です。本事業が、低炭素社会実現に向けた取引所ならではの貢献策との認識のもと、経済産業省と緊密に連携しつつ、本年4月に東京証券取引所に設置した「カーボン・クレジット市場整備室」を中心にJPXグループ全体の市場運営の知見を活かし、準備を進めてまいります。

(コメント)今回の露宇問題とか、資源エネルギー問題、最近のドル高円安などの経済混乱の中で、日本で開設するというのは結構、大きそう。事前に、ドイツ首相が来て岸田首相と直接顔を合わせて会談したくらいなので(※そういうニュースがあったと記憶)。

途上国からの要望も多いのだろうなと考えてみる。石炭方面で、現実的に達成可能な、緩やかな基準が設けられる可能性と言うのもあるかも。

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