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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2008.2.15ホームページ更新

春は近づいているようで、ネコヤナギのフワフワした芽が緑色を帯びてきたり、沈丁花の香りがほのかに漂ったりしています。春先の情緒は、やはりこの霊妙な色合いの生起にあると申せましょう…

1.八羽根叙事の中の記事として、次の小論(試論)を追加しました。
http://mimoronoteikoku.tudura.com/garden/legend/minuma.html
玉藻鎮石 ―― 泉の底のエリキシル

2.葉影和歌集のページを少し増やしました。
http://mimoronoteikoku.tudura.com/garden/song.html
(葉影和歌集ノ目録のページ)目録の下に、【和歌・鬼拉体――《鬼》をひしぐ鎮魂のしらべ】というタイトルで、ある種の詩歌について思うところを付記しました。葉影和歌集の中に、「玉藻鎮石」とのからみで、不定形の呪歌【刀身】を追加しました。

「玉藻鎮石」は、極めて清冽で、強烈な言霊に満ちた詞章だと思います。日本の神々・・・あるいは、神に極めて近いもの・・・に肉薄する詞章でもあります。折口信夫氏もさじを投げたほどの難解な詞章だと言われていますので、ここで解説するのは、もう恐れ知らずという行為ではありますが…^^;

先の世の日本人が感得した、最も激しく高貴なもの、最も畏れるべき純粋なもの…そういう清冽きわまりない「名づけえぬ・言いえぬ何か(あるいは神)」、といった存在を歌い込めた詞章のひとつが、「玉藻鎮石」ではないだろうか…と思っています。

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