詩歌鑑賞:千家元麿「星」
「星」
夜ハガキを出しに
子供を抱いて往來に出た
郵便局の屋根の向ふの
暗闇の底から
星が一つ青々と炎えて自分の胸に光りをともした
自分は優しい力を感じた、氣丈夫に感じた
宇宙を通して火はめぐつて居るのを感じた
至る處に優しい力がまき散らされてゐるのを感じた
自分の内と星は同じ火でつくられ、同じ法則に從つてゐると思つた
暗闇の底にある遠い星も自分で動かす事が出來る
優しい力で動かす事が出來る。
PR
〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)
「星」
夜ハガキを出しに
子供を抱いて往來に出た
郵便局の屋根の向ふの
暗闇の底から
星が一つ青々と炎えて自分の胸に光りをともした
自分は優しい力を感じた、氣丈夫に感じた
宇宙を通して火はめぐつて居るのを感じた
至る處に優しい力がまき散らされてゐるのを感じた
自分の内と星は同じ火でつくられ、同じ法則に從つてゐると思つた
暗闇の底にある遠い星も自分で動かす事が出來る
優しい力で動かす事が出來る。