詩歌鑑賞:ブレイク「序詩/無明の歌」
「序詩/無明の歌」ウィリアム・ブレイク-作/寿岳文章-訳
古りにし日の樹の間をあゆみし、
神のみことばを、
耳に聞きて忘るるなく、
現在、過去、及び未来を見る
詩人の声を聞け!
行きはぐれたる魂を呼びつつ
露むすぶたそがれに泣きつつ。
そは星の空を
ととのへんため、
また落ちに落ちたる光をよみがへらせんため!
おお大地よおお大地よかへれ!
つゆしもの草より立て。
夜は更けて、
朝はいましも
睡迷のむくろより醒めむとす。
そむき去らざれふたたび。
なぜに汝はそむき去らむとする
星のゆか
水の岸辺の
ながものなるは夜あけまでなるに。
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