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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

制作プロットのメモ「百鬼夜行」

第二部タタシマ@第八章「百鬼夜行」プロット

日付は全てストーリー上の架空の旧暦のもの

■08/17■

(1)宮中が舞台。叡都王が明日香姫に割り当てられた部屋(縁側)を訪問。話題が、観月宴の時の化け猫騒動の話になる。こっそりと叡都王を見張って忍び込み、会話を盗み聞きしていたネコマタ・ハイネ、「猫の剥製」の話題が出た所で、失神しそうになる。相棒のタスキが支える。

(2)薬務に関する上申は女官取次。女官をやっている明日香姫の姉・蓮姫は、宮中の奥の方で大忙し。宮中の奥では、上役に当たるカモさんや綾敷太政大臣、ほか重役たちが書類選考の業務。カモさんはいい加減に居眠り(観月宴の調査結果の検討で疲れていたのもある)

(3)蓮姫たち女官が頻繁に書類を持って来る。蓮姫は若手の石神井さんに思いを寄せているが、その石神井さんは典型的な「そっち方面には疎い、キマジメ男」で、なかなかピンとこない。一方で、その事務のやり取りを観察していた綾敷太政大臣は目ざとく「ピコーン」と気付いていて、宮廷内の勢力図の流れ含めて、カモさんと検討。

(4)雨が降り始める。やがて本降り。叡都王の上申が、明日香姫の手を通じて書類選考(除目に関する)の場へ。ちなみに、その場に居合わせた女官たちは、叡都王と明日香姫のやり取りを眺めて、「お似合いの二人」と噂する。

(5)その日の夕方、暴走族・恐龍団の暴走事案が持ち上がる。都大路が、暴走馬と不良貴族子弟たちの乱暴にさらされて、人々が難儀。叡都王を含む若手の役人たちが鎮圧のため出動。

(6)叡都王と若手役人の1人とで衝突、トラブル。その若手役人はかつて明日香姫へ熱心に求婚の歌を送っていたが、伊勢暴動に関連して取りやめになっていた。その後釜みたいな形で叡都王が現れて来たので嫉妬、この機に、叡都王を落馬させて怪我させようとした。

(7)叡都王、反撃。ひっそり付いて来ていたのが暗殺専門カルト系統の忍者。その忍者が若手役人1人を急襲して呪術的に始末する形。好機なので、叡都王を神格化し、その神威でもって、その役人を粉々に粉砕する。

(8)異次元の物騒な呪術の気配に、ハイタカたち忍者が調査に動く。都大路の暴走族たちで大騒ぎになっていて、雨脚も激しく気配がつかみにくいが、すぐに叡都王が次元を開いて出て来たので気付く。叡都王は異様な雰囲気を纏っていて、大量の血(大量出血があったらしい)の気配が漂っている。

(9)叡都王を追跡してみると、叡都王は、祖母の邸宅へ引っ込んでゆく。普通では無い疲労の気配。ハイタカ・亮・犬上たちは、伊勢暴動の際の異様な呪術(星の呪術の類)と似たものが進行していたのではないかと推測を付ける。

(10)雨上がりの夜。ハイタカ忍者たち、叡都王が活動していたあたりを調査するが、さして手掛かりになるモノは出ず。そのうち、亮が、持ち前の直観力でもって、瀬都に掛かっていた星の呪術の、いままで注目されていなかった要素に気付く。現人神の要素。

(11)さっそく、カモ邸にて検討。ほどなくして、別の調査に出ていたタスキとネコマタ・ハイネが合流。大尊教(実際に影響力を振るっているのは、工作部隊とされている光連衆)のほうで、怪しげな剥製が製造されていたことを報告。(実はそこの部署のリーダーは、剥製を作るのが趣味という危険人物。甲斐国での剥製騒ぎにも関与)

■08/18■

(1)宮中、除目会議。暴走族取り締まりについても評価項目に入れる。叡都王は休暇。

(2)叡都王は本日は休暇なのに、その日の日付で、暴走族取り締まりの実績の報告を含めた上申がされている。綾敷太政大臣、不審点に気付き、文書を取り次いだ明日香姫に調査。実情判明し、カモさんと検討。伊勢暴動の際の妖異成分についての再分析になるが、さしたる内容は出ず。

(3)カモさんが妖異成分について、あれこれ考えながら帰宅すると、昨夜の報告を受けた常陸宮が、伏見からわざわざ訪問して来ていた。星の呪術について検討。瀬都に降りかかった異様な現象については、常陸宮の方が、他者視点で冷静に分析できている。

■08/19■

(1)都大路の下町のほうで、藁人形パニックが広がる。「百鬼夜行だ」という騒ぎになる。町の一角に、人体サイズの藁人形が打ち付けられていた。シッカリ調査すると、その藁人形には、バラバラになった肉片が含まれている。その肉片は、行方不明になった若手役人1人のもの。昨夜の剥製の話ともつじつまが合うので一層、不気味。

緊急的に、伏見・常陸宮へ報告。謎の攪乱団体、鬼面組の話も。ハイタカ、夕星御前を薙刀の名手と理解していて、武者修行を申し込み。しばらく伏見へ滞在。

■08/20■

不破縄将軍、綾敷太政大臣の派閥へ弾劾を仕掛ける。ついでに聖麻についての取り扱いの話も出る。光連衆は町内扇動にいそしんでいる。

■08/21■

百鬼夜行の騒ぎ(鬼面組の面々が工作と扇動)が、上流貴族の済む街区でも広がる。京極家でも血まみれの手跡などで、京極太政大臣が失神。

■08/22■

宮中に血手形の騒ぎが広がる。叡都王、回復して、宮中へ出勤。蓮姫と明日香姫の部屋にも血手形がビッシリで女官たちは怖がるが、蓮姫と明日香姫はリアリズム主義に近く冷静に観察。やがて出勤して来た叡都王と洒落た会話。伊勢暴動を通じて、特定の呪術について見聞きしていた明日香姫、叡都王が普通の様子なので不審に思う。

■08/23■

夜、鬼面組の面々、宮中へさらなる血手形を貼り付けようとして逮捕される。大尊教の教師たちと判明。前々から、巨大な特権を振るい宮中からは煙たがられていたので、この際に大尊教を大胆に手入れする方向で、重役たちの中で方針が決まってゆく。

■08/24■

緊急閣議、大尊教の中で鬼面組にかかわった者たちをまとめて逮捕するため、武士メンバーも居る捜査部隊を入れる事を決定。大尊教のほうは、不当弾圧だと抗議するが、あえなく撃沈。大尊教の施設の大捜索が開始。

■08/25■

不破縄将軍の討伐隊、大尊教へ討ち入り。ほかの捜索隊も入るが、大尊教にさらなる重罪をかぶせようとする裏分子たち=光連衆が大暴れ、特に紫銅が、大量殺戮にいそしむ。国家反逆罪も加わり、大尊教の解体は決定的になる。

なお紫銅は、将来の禍根となることを予期して、大尊教の大教主を殺害。その折に、雨竜島を経由してもたらされた「玉手箱」の話題が出る。情報をしぼり取り、紫銅らは、「玉手箱」が吉備国の鬼ノ城へ運ばれる予定であるということを察知する。

紫銅を含む光連衆のグループ、大尊教の施設が完全に爆発炎上する前に脱出、ひそかに鬼ノ城を目指して走り出す。別途、奴隷扱いとなっていた昔の紅蓮教団の残党たちも気付き、紫銅たちよりも前に「玉手箱」を奪おうと、つづいて動く。

■08/26■

大尊教、壊滅。宮中では報告を受けて、色々な憶測が飛ぶ。不破縄将軍は、大尊教の財宝をネコババして、私有財産を増やす。

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