忍者ブログ

制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2018.01.08ホームページ更新

2018年1月8日付で更新した内容は、下記のとおりです。

物語ノ本流》http://mimoronoteikoku.tudura.com/astrolabe/content.html
第二部、第七章「観月宴」完成版を公開しました

*****

勉強したことメモ

八月十五夜の観月は中国古来の行事ではなく、唐代に入ってから成立した物。

最初は単なる文人たちの風流な遊びに過ぎなかったものが、盛唐の道教隆盛を背景にして急激に広まり、流行。

中国の学者朱紅氏の論文「唐代中秋玩月詩与道教信仰」>盛唐の皇帝・唐玄宗による道教信仰の隆盛が、中秋玩月の流行と深く関わっていたことが指摘されている。道教信仰において、月は「陰」を代表する重要な存在とされる。神仙思想においては、仙人の境地とされる。当時、唐玄宗の八月十五夜月宮遊覧の伝説が生まれ、それが文人の間に広まっていた。中唐に入ると、八月十五夜月が、漢詩の題材として多く取り上げられるようになる。

中唐以降、「中秋」という言葉の意味の変化により、八月十五夜の観月は徐々に個人的な風流な遊びから習慣的な行事へと変化。※「中秋」は元々「八月」という月を指していたが、文人たちの間での観月の流行と、漢詩の鑑賞の拡大伝搬により、「八月十五日」という特定の日を意味するようになった。

*****

とても有名な漢詩。

「八月十五日夜 禁中に独り直し月に対して元九を憶う」白居易

銀台 金闕 夕沈沈
独宿 相思うて 翰林に在り
三五夜中 新月の色
二千里外 故人の心
渚宮の東面には煙波冷かならん
浴殿の西頭には鐘漏深し
猶恐る 清光 同じくは見ざるを
江陵は卑湿にして 秋陰足る

*****

それ以降、庶民層まで浸透し、収穫祭などの趣旨と融合し、風俗化を遂げ、中国の一年中もっとも重要な節日・中秋節となった。

我が国の平安時代における八月十五夜の観月は、唐代の詩文と共に伝来、漢詩の題材や漢風の宴として定着してゆくという過程をたどった。

やがて、国風文化が盛り上がると、漢詩の鑑賞が和歌の制作・鑑賞へ移行するようになり、漢風の宴も和風化してゆく。

ただし、観月の習慣は、平安時代においては、宮廷儀式としては過渡期にあった。八月十五夜の観月は、宮中の年中行事としては不成立の状態であった様子。

平安時代の貴族が、個人的に私宴を催し、中国の文人・文学活動にならって、八月十五夜の月を愛でたというのが多い。

貴族の私宴が多種多様な形で繰り返される中で、八月十五夜の観月はしばしば観月の作文詩会や和歌会・歌合の形で催され、文学を生む場となっていった。

文学と宴会の繰り返しが定着し、次第に、八月十五夜の観月は、宮廷儀式にも取り入れられ、晴の儀で行われるようになったと言われている。

PR

2017.12.02ホームページ更新

気付いた人は気付いたと思いますが、此処に正式にお知らせであります。

◆11月末から12月初にかけて、ホームページのデザイン(CSS)を切り替えました。

◆一部、大判タイプのコミック画像に差し替えました。

⇒《物語ノ本流
第一部ヤツマタ-第八章.妖霊星(前篇)
⇒《物語ノ傍流
『天球のアストラルシア―宿命の人 運命の人―』Part.1「竜王国と竜人たち」
『天球のアストラルシア―宿命の人 運命の人―』Part.2「布陣*師匠と弟子」

コミック画像を差し替えたページは、以上です。

各種作業を通じて検討した結果、画像が大きくなる分、データ量も膨れ上がる事が分かりました。大判画像は【限定バージョン】として扱う事に決定しています。

◆画像関連メモ。

@通常版マンガ画像ファイル

・・・片ページ幅382*高560ピクセル、見開きページ幅770*高560ピクセル

・・・1画像ファイル当たり平均容量120kB未満

・・・テキスト9pt、色数=平均8色

@大判マンガ画像ファイル

・・・片ページ幅495*高726ピクセル、見開きページ幅1000*高726ピクセル

・・・1画像ファイル当たり平均容量140kB未満

・・・テキスト11pt、色数=平均6色(色数を落としても余り問題ない事が判明)

◆マンガハックにて公開中のコミック関連メモ。

和風ファンタジー:第一部ヤツマタ-第八章.妖霊星(前篇)=2017/12/03付で差し替え。

ドラゴン異世界ファンタジー:Part.1「竜王国と竜人たち」=2017/12/03付で差し替え。

以下、継続(予定)。ホームページにて公開している画像ファイルを基準としています。

2017.11.19ホームページ更新

裏制作プロジェクト、ドラゴン異世界ファンタジー漫画にて第2章「布陣*師匠と弟子」が完成しました。「画像一括版1」&「画像一括版2」として、《深森の帝國》ホームページにて公開しています。

公開URL》http://mimoronoteikoku.tudura.com/astrolabe/x_uranote.html
物語ノ傍流:画像一括版へのリンク有

3章構成だと、どうやら中途半端な展開で終了しそうな事が分かりました。4章構成に切り替えをスタートしています。初期ストーリー計画から少しズレましたが、これも創作に付き物…という事で。

続く第3章タイトルは、「予兆*攻撃と防御」に決定済み。シナリオを、どんどん原稿に落としている状態であります。ペン入れは少し先になりますが…

続く第4章タイトルは、「宿命の人運命の人」の予定です。此処で、コミック版のドラゴン異世界ファンタジーは、一区切り…という形になる見込み。ストーリー計画変更にしたがって、流れを調整中であります。クライマックス~最終シーンは、やはり綺麗に決めたいと思います。

※ローズマリー少女時代の曲がり角を捉える形で、ストーリーを構成しているため※

《添付イラスト》

▼卵から孵化したばかりの、初脱皮前の竜人の子供(竜体)イメージ

▼ベトナム伝統衣装「アオザイ」が気に入って、暫くの間、練習していました。竜人の礼装ファッションは、こんな感じにしたいと思うのであります