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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2019年冬至12.22イラスト制作

アースティック・イラスト風に彼岸花(曼珠沙華)赤・白バージョン描画

曼珠沙華=サンスクリット語 manjusaka の音写

学名 Lycoris radiata =リコリス・ラジアータ。

花弁構造が良く分からず、大型写真本を借りて来てジッと観察

1.地上茎から、5本~6本~7本ほどの花茎が放射状に展開

2.花茎1本あたり、ひとつの花をつける(したがって花冠の部分には5花~7花が並んでいる)

3.花弁6枚、開花した後の反り返りは大きい

4.花芯6本、クルリと巻いて上に延びる

赤バージョン彼岸花(曼珠沙華)&揚羽蝶

白バージョン彼岸花(曼珠沙華)&揚羽蝶

*****

学名の属名 Lycoris(リコリス)は、ギリシャ神話の女神・海の精であるネレイドの一人 Lycorias からとられ、種小名 radiata は「放射状」の意味。

曼珠沙華=意味は「天上に咲く花」。「おめでたい事が起こる兆しに、赤い花が天から降ってくる」という、仏教の経典による。

「路(みち)の辺(へ)の-壱師(いちし)の花の-灼(いちしろ)く-人皆知りぬ-わが恋ふる妻」
※壱師の花=彼岸花
※『万葉集』巻11-2480、柿本人麻呂

北原白秋『曼珠沙華(ひがんばな)』

GONSHAN.(ゴンシャン)GONSHAN. 何処へゆく
赤い御墓の曼珠沙華(ひがんばな)、
曼珠沙華、
けふも手折りに来たわいな。

GONSHAN. GONSHAN. 何本か。
地には七本、血のやうに、
血のやうに、
ちやうど、あの児の年の数(かず)。

GONSHAN. GONSHAN.気をつけな。
ひとつ摘んでも、日は真昼、
日は真昼、
ひとつあとからまたひらく。

GONSHAN. GONSHAN. 何故(なし)泣くろ。
何時(いつ)まで取っても、曼珠沙華、
曼珠沙華、
恐(こは)しや赤しや、まだ七つ。
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小説版『花の影を慕いて』イメージ絵

2019年09月16日、制作。

ヒロイン、ルシール・ライト嬢。

本来はこの角度では紫色の目になりませんが、演出の都合という事で…

(付属オビ用文言)…長く秘められていた謎が、記憶が、愛が、時を超えて今、動き出す。
※時を超える愛、真実の愛、英国貴族ヒストリカル、ゴシック風のお城、馬車、遺言書、相続争い&殺人事件、謎解きが好きな方に。

背景はフリー素材を使わせて頂きました。

《背景素材》出典:PAKUTASO(ぱくたそ)様より〔https://www.pakutaso.com/〕

ドーム状の中の薔薇の写真
https://www.pakutaso.com/20120530151post-1524.html

深森イラスト「朝宮時子内親王」

物語に登場する斎王・朝ノ君の、若かりし頃の秘密の恋のエピソードを元にしたものです。夜の時間帯と言う設定もあって少し暗めの色調ですが、右中央の女性(若い頃の朝ノ君)の着物は、花橘の重ねになっています

全体的に、ステンドグラス風味を意識しました

文字入れ後バージョン

文字入れ前バージョン

添付和歌(葉影和歌集)
「春や春-独り佇み-夜を渡り-今こそ惜しむ-あかとき露を」
「時数へ-独り寝る夜-不知火の-海より来たる-人を待ちつつ」
「夜の彼方-海の船影-見果つれば-いと遠白き-時の虚しさ」
「伊勢の海-常世の重浪-返す波-日尽きるその日-逢はむとぞ思ふ」