忍者ブログ

制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

カラーイラスト「緑の髪」

まずは緑の髪シリーズ、2点。

昔読んでいたSF小説に『グリーン・レクイエム』(新井素子・著)がありまして、そのヒロインを想像して描いたもの…となります。

異形かつ異質なヒロインの設定に含まれている「どうしようも無い孤独感」、寂寥感、浮遊感や、望郷の念に彩られた音楽の呪い…といった、不吉で異質な気配が出ている…と、自分では思っていますが…

1枚目は完全なるアナログ(猛暑のため、パソコンは完全にNGだったのです)。画用紙にシャープペンで淡くササッと「あたり」を取って、色鉛筆で塗り塗りしたものです。

緑色の色鉛筆を中心に、こげ茶、紫、青。背景だけ黒です。緑の髪のハイライト部分は、黄緑色の色鉛筆をうすーく伸ばしました。ヒロインは信じがたいほどの色白で華奢で…という設定だったので、こんな風だろうか…と想像しつつ…

何だか不健康な肌色に見えるという事もあって、雪女みたいになってしまったかも知れませんが…ヒロインの体内を流れる「異質な血」の気配は、十分に出せたのでは無かろうか…と自画自賛です(色鉛筆イラストの下の方の文字っぽいものは、単純に「Made in Japan」となっています。スキャンサイズの都合で、一部切れてますが…)

2枚目は、台風通過後に気温が急激に低下してパソコン作業が可能になったので、急遽、色鉛筆作業をパソコン作業に差し替えたものです。カラー塗り塗りがパソコンの部分となっています。半分アナログ、半分デジタルです。

画用紙に普通の鉛筆でラインをクッキリと取った後、スキャン。

淡く、ミュシャ風になったかも…

その次に、カラー塗り塗りをパソコンでやってみました。カラー塗り塗りは、フォトショップです(ペンタブレットに添付されてきたもので、マスキングレイヤーが使えない簡易バージョンですが、その分、手を一生懸命動かしたので、結構見られるのではないかと…)

パソコン体力との調整で、いつものように小さな作品になっていますが、詩情とか抒情といったものは、キレイに入っているのでは無かろうか…と、思っています。

PR

彩色イラスト:花の影を慕いて

2014年8月完結《花の影を慕いて》のイメージボードのようなものです

◆《プレ余談シーン・その1》◆

本編ではセリフのみ/マティ少年が復活祭の折にやらかした町内騒乱「空き家を魔改造花火で吹っ飛ばした件」を、伯父上のクロフォード伯爵に釈明しているところ

◆《プレ余談シーン・その2》◆

本編ではセリフのみ/アシュコート舞踏会にて、楽団のハープ奏者が階段から落ちてギックリ腰になり、如何なる対応を取るべきか慌てているところ

◆《本編シーン・物語のターニング・ポイント》◆

クロフォード伯爵とルシール嬢の初対面

《花の影を慕いて》全体の物語は、この曖昧なイメージが、決定的なターニング・ポイントになりました

後半部から最終盤に至る展開の中で、彼らの間にあった《謎》が明らかになって行きますが、実のところ、この推移と結末には、少し予想外な部分がありました。偶然と必然の組み合わせとなり、制作していて「面白い」と思った部分でもあります

習作イラスト「太夫」

いろいろ、赤面する部分が。反省して、今後に生かすと言う事で。

花街の「太夫」/「太夫」というのは遊女・芸妓の中で最高位の位階(身分格差は厳しかったらしい…)

採用した髪型=「吉野髷」。定番の豪華な髪型「横兵庫」よりシンプルですが、その分、スッキリ粋な感じ


【メモ】

キャラ視線が左上(自分から見て右上):過去の光景を想起中。

キャラ視線が左横(自分から見て右側):過去に喋った内容を想起中。

キャラ視線が左下(自分から見て右下):ロジックを思案中。推理&分析の目線。左手を頬や顎に当てる仕草も。

キャラ視線が右上(自分から見て左上):未知または未来の光景を想起中。または構想&想像中。

キャラ視線が右横(自分から見て左側):ウソをつく時。妄想する時。創造の目線。

キャラ視線が右下(自分から見て左下):言葉で表現しづらい感覚、感情。または鬱屈。

※左利きの場合は反転するケースが多いので注意