忍者ブログ

制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

2023年10月の時事情勢メモ

大型減税は、インフレを加速(悪化)させる政策との指摘あり。

通常、物価上昇は通貨が安い国で起きるが、現在の物価上昇は前提条件が異なる。通貨の過剰供給(だぶつき)および超インフレに直結する大型減税は、禁忌。最悪、大型バブル崩壊なみに、40年~50年は立ち直れないくらいのダメージを食らう。

債務上限の危機の問題を通じて米国の金利が高くなったため、「低金利の日本円を借りて、高金利の米国へ投資」=「円キャリートレード」へ向かう動きが出ている。

「借りた円を売ってドルを買う」=強い円安圧力になり、円安ドル高へ片寄る。日本国内では燃料代(石油・ガス等)の高騰などの影響が出て来る。米国では「通貨の過剰供給」という問題が出て来る。これが海外における強烈なインフレ(物価上昇)の要因。

※通貨の過剰供給=給付金や大型減税などで「あぶく銭」があふれ、だぶつくようになると、たとえば今まで単価100円のものが、単価200円に値上がりする。

通貨の過剰供給によって生じるインフレは、生産者サイドの収入に寄与しない、ということに注意しなければならない。コロナ禍からつづく顕著な物価上昇は、過剰に流れ込んだ通貨が「価値の希薄化を引き起こした」ゆえであって、「正常な経済成長ゆえの物価上昇」では無い。

米国の問題=コロナ禍において流通の目詰まりを起こし、健康な労働者が急減したことによる生産力の低下があった(失業者の増加、雇用が維持できず。製造&流通業で著しい)。これが前提。 さらに露宇戦争が起きて、原油や資源の価格上昇コストプッシュインフレが重なった。コロナ禍による失業増・コストプッシュインフレ状況下、米国政府は、巨額の給付金を支給。通貨の過剰供給によって、流通マネーが大量にだぶつき、超インフレが発生。

欧州の問題=米国の問題と共通。大型減税のもと通貨の過剰供給が発生。結果、超インフレ。大型減税は、富裕層や反社会マフィア勢力にメリット大であり、一般層には、さほど恩恵は無い。かえって生活苦が進行。経済格差や、貧富の差が激化。大型減税の結果、一般層の搾取が進み、分厚い中間層を形成できなくなっている。各種の犯罪、社会暴動が増加。

日本の状況=バブル時の痛い経験があって、内部留保を堅持した企業が多かった。これが、徹底した感染対策・雇用を維持するための資金源になった。日本政府は「激変緩和策」を実施して、コストプッシュ要因を緩和。期間限定の減税は、このカテゴリに入る類であると思われる。

(トリガー条項を適用できる燃料の種類は少ない。灯油・重油はトリガー条項の対象外。農業や雪国、中小企業では灯油・重油の確保は死活問題。これらの燃料代が、補助金で35円値下げされた。トリガー条項の場合、25円までしか値下げできないという制約がある。トリガー条項の見直しは、今後の課題)

コロナ感染者が少数に抑えられ、雇用が維持された=通貨の過剰供給(だぶつき)は、さほど発生せず=インフレ要因は、ほぼほぼ、コストプッシュインフレ。供給力・生産性の強化を通じて、コストプッシュインフレと均衡するだけの賃上げ(生産者サイドでも収入アップしたい)を実現し、健全な経済成長(新・資本主義)へ持ち込むことが、日本政府(岸田政権)の重要課題になっている。

*****

■政府、ハマス工作員を制裁 資産凍結、仮想通貨業者も(共同通信2023.10.31)

政府は31日の閣議で、イスラム組織ハマスの資金調達に関与したとして、ハマス工作員ら9人と暗号資産(仮想通貨)取引を行う会社を資産凍結の対象とする制裁を了解した。イスラエルとの戦闘を続けるハマスの資金源を断つ狙い。制裁は31日から実施する。米国は同様の制裁を発表しており、日本が足並みをそろえた形。松野博一官房長官は31日の記者会見で「今後もテロ資金供与対策の観点から、制裁対象者について検討していく」と述べた。

■(旧ツイッターX)https://twitter.com/kuretakekaito/status/1715181559815491861
呉竹会 頭山興助@kuretakekaito
平沼赳夫、藤井厳喜、頭山興助
三名は、本日を以って
一般社団法人日本クルド友好協会及び、日本クルド友好議員連盟を退会する。
両団体の役職名から当該三名の氏名を速やかに削除するよう求める。
令和5年10月20日
呉竹会会長
頭山興助 http://jpn-krd.org/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%89%E5%8F%8B%E5%A5%BD%E8%AD%B0%E5%93%A1%E9%80%A3%E7%9B%9F/
午前10:42-2023年10月20日

■(旧ツイッターX)https://twitter.com/mochizukimotchy/status/1717537371271676302
望月◇頭山興助秘書@mochizukimotchy
日本クルド友好議員連盟は、解散致しました事をご報告申し上げます。
午後10:43-2023年10月26日

(コメント:みごとな逃げ足の速さ。事務手続きはあとで?)

■高利回り債の苦難、始まったばかりか-新興国市場で社債借り換え滞る(ブルームバーグ2023.10.30)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-30/S3BABST1UM0W01

中国やアルゼンチン、ブラジルなどの企業は債務借り換えに難点/今は「非常に選別的」/世界的に借入金利が金融危機以来の高水準に上昇し、新しい年に満期を迎える4000億ドル(約59兆8400億円)相当の債務の借り換えが進まない中、新興国市場で企業間の亀裂が深まっている。米国債利回りは15年ぶりの高水準を付け、借り入れコストが急上昇。新興国企業は必要額の1割しかロールオーバーできていない。さらに2025年に社債3000億ドル相当の償還期限が到来すれば、借り換え難航が悪化する公算が大きく、苦難はまだ始まったばかりかもしれない。

■米軍、イラン関連施設を空爆 シリアの2カ所に報復(共同通信2023.10.27)

オースティン米国防長官は26日、米軍がバイデン大統領の命令を受け、シリアにあるイラン革命防衛隊の関連施設2カ所を「自衛のために空爆した」と発表した。イラクやシリアで親イラン組織が駐留米軍への攻撃を急増させていることの報復措置。国家安全保障会議NSCのカービー戦略広報調整官は26日の記者会見で、バイデン氏がイランの最高指導者ハメネイ師に攻撃を停止するよう「直接メッセージを送った」と述べた。連絡手段は明らかにしなかった。バイデン氏は25日の会見で「アヤトラ(シーア派の高位聖職者)に警告する。米軍に攻撃し続ければやり返す。彼は覚悟すべきだ」と話していた。

■介護事業、デジタル申請に統一 負担軽減へDX推進(日本経済新聞2023.10.25)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA125PE0S3A011C2000000/

厚生労働省は介護サービスを提供するために事業者が地方自治体に届け出る方法を2024年度からデジタル申請に統一する。自治体ごとにバラバラだった書式も共通にする。介護分野に根強く残る紙文化を改め、行政のデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速につなげる。24年4月に介護保険法の改正省令を施行する。

■人手不足対策「官民挙げ支援」 供給力強化へ、首相表明―新資本主義会議(時事通信2023.10.25)

政府は25日、首相官邸で「新しい資本主義実現会議」(議長・岸田文雄首相)を開き、日本経済の「供給力強化」について議論した。少子高齢化や人口減少などを背景に人手不足が深刻化する中、岸田首相は「官民挙げて支援を図る」と表明。企業の省人化・省力化支援に加え、高齢者らの就業環境整備を進める考えを示した。(中略)岸田首相は23日の所信表明演説で、日本経済が需要不足から需要超過に転換しつつあると指摘した上で、経済政策運営の軸足を「供給力の強化に移す」と強調。具体策として、半導体分野などへの大型投資に対する支援策や賃上げ税制の拡充のほか、中小企業による省人化・省力化投資への補助制度を挙げていた。

■高債務の中国12地域、中央政府が新規負債・投資を制限=関係筋(ロイター2023.10.25)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/BEMIPWVYK5L5HJNC7WL546I6ZE-2023-10-25/

中国国務院(内閣に相当)は、高水準の債務を抱える12の地方政府について、新規の負債を制限し、新たに着手できるプロジェクトにも制限を設けた。(中略)12の地方政府が新たな債務を取るのは、国務院が承認した主要プロジェクトと主要分野への数種類のプロジェクト向けの資金調達に限られる。都市部の再開発や手頃な価格の住宅建設のための資金調達は可能だが、新しい鉄道駅や発電所の建設などは認められない。また地方政府傘下のインフラ投資会社「融資平台」の債務増加率は、融資平台が拠点を置く地域の企業セクターの平均債務増加率を超えてはならないとしている。今回の措置は景気を刺激するために主要なインフラプロジェクトに資金を投入しながら、地方政府の債務リスクを軽減する中央政府の取り組みを反映している。

■中国碧桂園が「支払い不履行」 金融機関の委員会(共同通信2023.10.26)

世界の金融機関でつくるクレジットデリバティブ決定委員会は26日、経営危機に陥っている中国不動産開発大手の碧桂園の外貨建て社債について、「支払い不履行」と認定したと発表した。信用リスクを対象に売買を行う金融商品「クレジット・デフォルト・スワップCDS」について判断した。碧桂園は2022年の不動産企業の販売金額で業界首位。格付け会社にデフォルト(債務不履行)と正式に認定されれば、不動産市況のさらなる悪化を招きかねず、中国経済の回復がさらに遅れる可能性がある。

(コメント:中国版リーマンショックが憂慮されるところ)

■碧桂園ドル建て債が初のデフォルト、受託機関通告-大型債務再編か(ブルームバーグ2023.10.25)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-25/S32L5DDWX2PS01

9月17日期限だった1540万ドルの利払いを猶予期間内に履行せず/クレジットデリバティブ決定委、25日に信用事由に該当するか協議へ/受託機関のシティコープ・インターナショナルは、碧桂園が先週終了した猶予期間内にドル建て債の利払いを履行できなかったことが「デフォルト(債務不履行)事由」に該当すると債権者側に通告した。シティの通知はクレジット・デフォルト・スワップCDSの買い手にとって重要な意味を持つ可能性がある。CDS市場を監督するクレジットデリバティブ決定委員会CDDCは、碧桂園のドル建て債利払いの不履行がCDS発動の事由に該当するか判断を求められた。CDDCは、ロンドン時間25日正午(日本時間午後8時)に信用事由に相当するかを協議する。

■立・共、次期衆院選で連携 両党首が合意、政策協議へ(時事通信2023.10.23)

立憲民主党の泉健太代表と共産党の志位和夫委員長は23日、国会内で会談し、次期衆院選の連携で合意した。今後、選挙区調整や基本政策などの協議を始める。ただ、日本維新の会や国民民主党は、立民と共産の連携には同調しない方針。野党全体で候補者一本化のめどは立っていない。会談で、泉氏は「次の総選挙で野党の議席を最大化するために連携したい」と要請。志位氏は「岸田政権を倒さなければならない。そのためにも、市民と野党の共闘は非常に大事で、ぜひやりたい」と応じた。立民の岡田克也幹事長、共産の小池晃書記局長も同席した。

(コメント:立憲民主党は、連合票を必要としない状況であると思案。共産票の安定性に期待する形?過去記事>共産と連携なら推薦せず,芳野連合会長(時事通信2023.10.15)>連合の芳野友子会長は15日放送のBSテレ東番組で、次期衆院選の立憲民主党の候補者に関し、共産党と協力した場合は連合として推薦しない考えを示した。「共産との連携が明らかになれば推薦できない判断になる」と述べた。芳野氏は「人物重視、候補者本位で推薦する」と述べ、地域の個別事情を考慮して可否を決めるとも説明。「共産との関係性について、連合(の方針)は一貫している」と述べ、共闘はあり得ないとの姿勢を強調した)

■米財政赤字254兆円、3年ぶり拡大…ウクライナ・イスラエル支援巡り共和党と対立激化か
(読売新聞2023.10.21)https://www.yomiuri.co.jp/economy/20231021-OYT1T50108/

米財務省は20日、2023会計年度(22年10月~23年9月)の財政赤字が前年度比23%増の1兆6950億ドル(約254兆円)になったと発表した。赤字の拡大は3年ぶりだ。ウクライナやガザ情勢を踏まえて追加予算を議会に要請しているバイデン政権と、大幅な歳出削減を求める野党・共和党との対立がさらに激しくなる可能性がある。赤字額は2000年以降では3番目の大きさだった。法人所得税や個人所得税などの徴収額が想定を下回り、歳入は約9%減の4兆4393億ドルだった。歳出は約2%減の6兆1344億ドルだったが、利払い費が拡大した。国内総生産GDPと比べた財政赤字の割合は6.3%となり、前年度から0.9ポイント拡大した。

(コメント:財政収支1兆6950億ドルの赤字。赤字額は前年度から23%拡大、新型コロナウイルス禍以降で最大の増加幅。社会保障費やメディケア費、連邦債務の利払い費が記録的水準。社会保障費はインフレ調整に伴い10%増、1兆4160億ドル。メディケア歳出4%増、1兆2200億ドル。連邦債務33兆ドルの利払いコストは23%急増、過去最高8790億ドル。国内総生産GDP比の利払い額は3.28%)

■麻生氏、首相の実績擁護 「これ以上何すれば」(共同通信2023.10.21)

自民党の麻生太郎副総裁は21日、福岡市で講演し、内閣支持率の低迷が続く岸田文雄首相を擁護した。他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有決定を実績に挙げ「安倍晋三元首相もできなかった。これで支持率が下がるなら、政治家として何をすれば良いのかと言いたくなる」と述べた。8月に麻生氏が台湾を訪れた際、日米や台湾に「戦う覚悟」が求められているとした自身の発言に触れ「中国の新聞に『日本は再び戦前の巨大軍事国家を目指しつつある』と書かれた。抑止力が働いたと思った」とも語った。

(コメント:麻生氏は「戦争が起きたら、勝とうが負けようが被害が出る」と指摘。「被害を起こさせないためには抑止力を高めることが大事だ」と強調した、とのこと)

■人道支援物資、3千件が行方不明 ウクライナ軍向け、3分の1(共同通信2023.10.21)

ウクライナの税関は20日までに、軍向けの人道支援として海外から送られた9千件の物資のうち、3千件が未着のまま行方不明になっていると発表した。物資の送り元や内容は不明だが、国防省と税関は詐欺や関税法違反の疑いがあるとみて調査している。日本や欧米諸国は、ウクライナに多額の人道支援を続けており、物資は主に隣国ポーランド経由で運ばれている。軍に届くはずの緊急物資の3分の1が適切に扱われていない実態が明るみに出た。税関などによると、ウクライナの国内業者が通関手続きを簡略化するため、人道支援物資を装って商品を輸入している可能性のほか、密輸や詐欺の疑いがある。

(コメント:ウクライナ密輸ビジネスが表沙汰になり始めたのは、重大な変化かも。密輸ビジネス退治へと、流れが変わった可能性あり)

■機関紙優遇取り消し相次ぐ 日本郵便、団体側は反発(共同通信2023.10.21)

過激派「革労協主流派」の機関紙について、日本郵便が9月、安価で郵送できる第3種郵便物の承認を取り消したことが21日、分かった。機関紙が10月1日付の記事で経緯を説明し「徹底弾劾する」とした。別の市民団体の機関紙も6月の紙面で承認取り消しを発表。日本郵便は取材に「回答を控える」としている。第3種郵便物は、政治・経済・文化の報道を目的に広く売られる新聞や雑誌などの定期刊行物を安く送付できる制度。毎号500部以上発行し、8割以上が発売されていることなどを条件に日本郵便が承認している。革労協主流派機関紙によると、日本郵便は9月21日付で「承認取消書」を送付した。

■菅直人元首相、次期衆院選東京18区に出馬しない意向固める「世代交代が必要だ」
(東京新聞2023.10.20)https://www.tokyo-np.co.jp/article/285020

立憲民主党の菅直人元首相(77)衆院東京18区は20日、次期衆院選で同選挙区から出馬しない意向を固めた。複数の立民関係者が明らかにした。菅氏は以前から、自身に近い議員に「世代交代が必要だ」と伝えていた。後継として、同選挙区内の自治体の首長の名前が挙がっている。(中略)東京18区では現在、いずれも新人で自民党の福田かおる氏(38)や共産党の樋口亮まこと氏(36)、参政党の徳永由紀子氏(46)の立候補が決まっている。

(コメント:ご子息や縁戚が地盤を引き継がない、というのも意味深。その筋の勢力が衰退、資金ネットワーク枯渇があった模様。コロナ禍による長期の経済変動・社会変動にくわえて、インボイス制度スタートした事が、特に決定的な打撃になったと推察/その他、京都エリアなど全国的に過激派グループの取締りがつづいていたのも影響したかも)

■所得減税、一定額差し引く形が軸(共同通信2023.10.20)

岸田文雄首相は20日、自民、公明の与党幹部と官邸で面会し、所得税減税を含めた税収増の還元策を検討するよう指示した。減税は一定額を納税額から差し引く形を軸とし、期限付きとする方向。所得税を納めていない低所得者や高齢の非課税世帯には給付での対応を検討する。宮沢洋一自民党税制調査会長は記者団に、減税期間は「1年が極めて常識的」と語った。防衛力強化のための増税は2024年からの開始は見送り、25年以降とする方針だ。
所得税減税は11月2日の閣議決定を目指す経済対策の柱とし、減税規模や期間、対象は年末にかけて与党で詰める。政府が賃上げの旗を振る中でも依然として賃金が物価上昇に追い付かず、家計の負担感が強まっていることに対応する姿勢を示す狙いがある。ただ財政規律を重視する与党議員からは慎重論もあり、議論は曲折も予想される。首相は、10月26日に開く政府与党政策懇談会や、その後の与党税制調査会での早急な検討を経て、所得税減税を含めた還元策を取りまとめるよう指示した。

(コメント:期限付きの所得税減税が経済対策に含まれる可能性あり。財政面では巨額の財政赤字がつづいているため、財務省サイドとしては税収の上振れ分は財政赤字の削減、国債発行の削減に回すべきであり、「物価高に配慮した減税措置」は妥当では無い、という考えになると思われる。将来的に財政環境が悪化する可能性も。財政政策は費用対効果を踏まえて慎重に運営/物価高対策として低所得層に絞った支援策、物的・法的インフラ強化、実質賃金の上昇に連結する成長戦略へ投資、など)

■首相、期限付き所得税減税を与党に指示へ(共同通信2023.10.19)

岸田文雄首相は、税収増の「還元策」として、期限付きの所得税減税を検討するよう与党に指示する方向で調整に入った。関係者が19日、明らかにした。

■首相「循環型経済の視点大事に」 来夏に基本計画見直し(日本経済新聞2023.10.11)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA118JI0R11C23A0000000/

岸田文雄首相は11日、2024年夏に循環型社会形成推進基本計画を見直すと表明した。地方創生につながるサーキュラーエコノミー循環型経済に向けた政策を柱にする。同日に首相官邸で開いた循環型経済を巡る企業経営者らとの車座対話で語った。10月中にもまとめる経済対策に循環型経済の実現に向けた産官学の施策を盛り込むと明かした。「アジアをはじめ、国際社会にも広がっていく可能性がある取り組みだ。中長期的にもこの視点を大事にしたい」と強調した。基本計画は循環型社会形成推進基本法に基づき策定し、およそ5年ごとに見直している。資源の再利用拡大といった循環型経済の考えを反映する。

■物価高対策、「平時を見据えたものに」諮問会議で民間議員(ロイター2023.10.10)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/VHSUH2U2RZMCVBE3J5TOFDPW2M-2023-10-10/

経済財政諮問会議の民間議員らは10日の会合で、政府が現在策定中の総合経済対策に盛り込む物価高対策について、「激変緩和策」という趣旨を明確化し、無期限に続くことがないよう提言した。出席した民間議員らは提言の中で、低所得者など厳しい状況の人々をきめ細く重点的に支援するものにするよう求めた。その際、本来の目的から逸脱せず、平時への復帰を見据えたものにすべきだとした。岸田文雄首相は先月25日の会見で、コロナ禍を乗り越えた国民が今度は物価高に苦しんでいると指摘。「税収増等を国民に適切に還元するべく経済対策を実施したい」と語った。与党は減税が選択肢にあると受け取めており、自民党の世耕弘成参院幹事長は10日の定例会見で、所得税の減税が有効と述べた。
<成長経済へ供給力強化に資源集中>
民間議員らはこのほか経済対策について、供給力強化につながる施策となるよう求めた。これまで企業は「コストカット型経済」のもとで投資を抑制し内部留保を拡大してきた、と指摘。今後は「社会課題の解決」を源泉に成長型経済へ移行する必要があるとした。需給ギャップが解消に向かう中、経済対策は物流のボトルネック解消や半導体のような地方での投資、エネルギー安全保障や食料安全保障にかかわる投資など「特に2-3年以内に供給力強化に資する施策に資源を集中させる」べきだと提言した。経済・財政一体改革については、成長や分配面に効果が上がるよう、政策横断的に予算・税制・制度改革などをパッケージにして取り組むことを提言。コロナ禍で拡大した地方向け交付金や社会保障費について検証し、歳出を平時に戻すための方策を練るべきなどとした。

■国連安保理、ガザ「一時停戦」決議案3本を否決 米国は拒否権行使(産経新聞2023.10.19)
https://www.sankei.com/article/20231019-DRKZQIAFKNI2FOGRM7GSQKMPLQ/

国連安全保障理事会は18日、パレスチナ自治区ガザの情勢に関して緊急公開会合を開いた。ガザでの人道危機回避に向け、イスラム原理主義組織ハマスとイスラエル軍の戦闘の「一時停止」を求めるブラジルの決議案と、ロシアが修正を加えた決議案2本の計3本を採決にかけ、いずれも否決された。ロシアが修正を加えた決議案2本は採択に必要な9カ国以上の賛成を得られなかった。ブラジル案には12カ国が賛成したが、米国が拒否権を行使した。米国はロシアの修正案2本にも反対した。米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は反対理由について、ハマスの攻撃を受けた「イスラエルの自衛権」が明記されていないと説明した。米国の拒否権行使を受け、国連総会は拒否権を行使した常任理事国に理由の説明を求めるとの総会決議に基づき、月内にも全体会合を開く見通し。

(コメント:別口の情報「採決では反対が米国のみで、日本やアラブ首長国連邦など12カ国が賛成、英国とロシアが棄権した。決議案では、ガザの人道状況に深い懸念を表明し、人道支援の確保を要請していた。」イスラエルにとっては国運の衰退へと分岐する予兆でしょうか。イスラエル与党はリクード党。党首が現首相ネタニヤフ氏。2022年の選挙後、過半数の勢力を確保するため、極右の宗教政党と連立政権を立ち上げている。リクード党はアメリカの行動により「詰み」に近付いた可能性あり。流血の影響による支持率低下を阻止するため、場合によっては選択の幅を喪失しかねず…性質の良くない、佞臣的な勢力に取りつかれる?)

■ノキア、最大1万4000人の人員削減へ-5G需要伸びずコストカット(ブルームバーグ2023.10.19)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-19/S2ROE4T1UM0W01

フィンランドのノキアは19日、全従業員の16%に相当する最大1万4000人を削減する計画を発表した。第5世代5G移動通信インフラへの投資が伸びず、コストカットを余儀なくされる。移動通信ネットワーク事業のノキアは発表資料で、来年は最大4億ユーロ約630億円、2025年にはさらに3億ユーロのコスト節減が見込まれると説明した。

■12月電気代、8社値下がり 石炭価格は下落、ガスは上昇(共同通信2023.10.19)

12月の家庭向け電気料金は、大手電力10社のうち8社が11月と比べ値下がりする見通しであることが19日、分かった。火力発電の燃料となる石炭の輸入価格下落を反映する。一方で、液化天然ガスLNG価格が小幅に値上がりし、大手都市ガス4社のガス料金はいずれも上昇する。各電力の12月の標準家庭向け電気料金で最も値下がり幅が大きいのは、沖縄の119円。中国が106円、北陸が81円、四国が73円、東北が70円、東京が52円、北海道が48円、中部が37円、それぞれ下がる。九州は、離島向け電気の燃料費を調整する制度の影響で3円上昇する。

■2023年世界貿易量は前年比0.8%増と予測、サプライチェーン分断化の兆し指摘、WTO発表
(ジェトロ2023.10.18)https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/10/058e6667f2212fd8.html

WTOは10月5日、最新の世界貿易見通し(10月更新版)を発表し、2023年の世界貿易量(輸出入平均)の伸びを前年比0.8%増と予測した。前回の4月予測(1.7%増)から半減以下の大幅な下方修正となった。2024年の見通しは前回予測(3.2%増)とほぼ変わらず、3.3%増へ回復する見通しを示した。WTOによると、2023年は多くの国・地域、幅広い品目群で貿易の鈍化が見られ、とりわけ鉄鋼製品や事務・通信機器、繊維、アパレルなどの鈍化が目立つ。また、貿易鈍化の明確な要因は不明としたが、インフレや高い政策金利、ドル高、地政学的緊張が寄与していると指摘した。(中略)WTOは今回の見通しで、サプライチェーン分断化の兆しを指摘。それが2024年の相対的に好調な見通しを脅かすリスクがあると警鐘を鳴らす。(中略)ンゴジ・オコンジョ=イウェアラWTO事務局長は「2023年の世界貿易の鈍化は世界中の人々の生活に悪影響を及ぼす」として、WTO加盟国に対して「保護主義を回避し、より弾力性があり包括的な世界経済を育成することで、世界貿易の枠組みを強化する機会を捉えなければならない」と提言した。

■米ファイザー、23年4割減収 コロナ特需の反動大きく(日本経済新聞2023.10.17)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN16BWM0W3A011C2000000/

米製薬大手ファイザーは16日までに、2023年12月期の売上高が前期比4割減となる580億-610億ドル約8兆6800億-9兆1300億円にとどまりそうだと発表した。従来は670億から700億ドルを予想していた。新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の特需がなくなった反動が大きく、業績悪化が止まらない。人員削減など大規模なリストラに乗り出すこともあわせて発表した。

■東証カーボン・クレジット市場開設 初日は3689トン分が約定(電気新聞2023年10月12日)
https://www.denkishimbun.com/sp/323113

東京証券取引所は11日、温室効果ガスの削減価値を取引する「カーボン・クレジット市場」を開設した。当面はJ-クレジットから取引を始め、二国間クレジット制度JCMのクレジットやGXリーグ超過削減枠などを取引対象に加えることも検討する。同日時点の登録者数は188者。取引初日の売買高は二酸化炭素(CO2)3689トン分だった。
カーボン・クレジット市場は指し値注文のみで、平日の午前11時半と午後3時の1日2回約定する。11日の午後の部の約定値段は、再生可能エネルギー(電力)が1トン当たり3060円、再生可能エネルギー(熱)が同2480円、森林が同7千円となった。東証は同日、同市場に「マーケットメイカー制度」を試験的に導入することも公表。複数の証券会社や銀行をマーケットメイカーとして指定し、あらかじめ定められた時間帯に一定の価格帯で、一定の売り買い注文を同時に出すことを義務づける。市場の流動性を高めるのが目的で、マーケットメイカーには政府が保有クレジットを入札販売する。試験期間は来年3月まで。
11日は開設を記念した式典も東証アローズ(東京都中央区)内で開催した。日本取引所グループの山道裕己取締役兼代表執行役グループ最高経営責任者CEOや経済産業省の西村康稔大臣らが出席。山道CEOは「当初はJ-クレジットのみが取引対象だが、市場参加者とともに取引対象の拡充も考えていきたい」と語った。西村経産相は「市場を通じてCO2の削減価値に価格が付けば、脱炭素投資への予見性が高まる。排出量取引に慣れ親しんでもらいたい」と積極的な活用を呼び掛けた。

■IMF最貧国支援の財源、日本が最大の拠出国に=専務理事(ロイター2023.10.12)
https://jp.reuters.com/world/japan/ZXOVWLA4PZOSBNQ4CXC5ZV7ZVQ-2023-10-12/

国際通貨基金IMFのゲオルギエワ専務理事は12日、最貧国に無利子融資を行う支援制度の財源向けに日本が多大な資金拠出を表明したと述べた。これにより、日本はIMFの最貧国支援制度、貧困削減・成長トラストPRGTに基づく無利子融資の利払いを賄う財源の20%を占める唯一最大の拠出国になったと語った。ゲオルギエワ専務理事によると、14日にIMFの運営委員会が開かれる際にはさらなる資金拠出が期待される。40カ国が拠出を申し出ており、その3分の1が新興国だという。PRGT融資需要は来年までに約400億ドルと、過去の平均の4倍以上になる見通し。

■TSMC、熊本で国内最先端6ナノ半導体量産へ 政府も支援(日本経済新聞2023.10.12)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1255U0S3A011C2000000/

半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)が、日本国内で回路線幅6ナノ(ナノは10億分の1)メートルの国内最先端の半導体製造を計画していることがわかった。建設を検討中の熊本第2工場で製造する。総投資額はおよそ2兆円で、経済産業省が最大9000億円ほどの資金支援を検討する。政府はTSMCの新工場を含めた半導体支援策を月内にもまとめる経済対策に盛り込む。

(コメント:https://global.canon/ja/news/2023/20231013.htmlキヤノン2023.10.13付ニュースリリース「ナノインプリントリソグラフィ技術を使用した半導体製造装置を発売 シンプルな仕組みで微細な回路パターン形成を実現し幅広い半導体製造を実現」未来の巨大市場を見据え、有力なシェア地位を目指して、挙国一致で連動)

■水陸機動団、与那国で訓練参加へ 台湾鼻先、有事地ならし狙いか―沖縄(時事通信2023.10.12)

沖縄県与那国町が11月12日に予定する防災訓練に、離島奪還を担う陸上自衛隊の専門部隊「水陸機動団」長崎県・相浦駐屯地が参加を計画していることが12日、複数の関係者への取材で分かった。日本最西端で、台湾まで約110キロと近い同町での訓練参加は、有事の際の部隊展開の地ならしとの見方も出ている。訓練は、津波で流された住民を小型ボートで救助し、砂浜に上陸させる想定。陸自与那国駐屯地から出た陸自と空自のヘリコプターが、沖合に展開する海自輸送艦に住民を搬送する手順も確認する。水陸機動団は訓練に合わせ、住民向けに水陸両用車「AAV7」などの装備も展示する。防衛力強化に抵抗感の強い住民に理解を促す狙いがあるとみられる。

■プログラムミスで容量不足 全銀システム障害(共同通信2023.10.17)

三菱UFJ銀行など全国10の金融機関で他行宛ての振り込みに遅れが出た全国銀行データ通信システム(全銀システム)障害は、プログラムの設定ミスで部分的な容量不足が生じたことが原因であることが16日、分かった。システムを運営する全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は、稼働前に十分な試験を実施したのかどうかが問われそうだ。(中略)関係者によると、7~9日の3連休に実施した中継コンピューターの更新に伴って、機器の基本ソフトOSが32ビットから64ビットに変更されたが、必要な容量が確保できない取引が発生したとみられる。
2023.02.08日経クロステック「次期全銀システムは富士通メインフレームとCOBOLから脱却へ、何が変わるのか」https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/07669/
>現時点で、銀行などが全銀システムに直接接続するには、独自の接続仕様に基づく「中継コンピュータ(RC)」を設置する必要があり、コストと手間がかかる。こうした状況を改善するため、全銀ネットはAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)ゲートウエイの構築を進めており、2025~2026年の稼働を見込んでいる。次期全銀システムが稼働する見込みの2027年時点では、RCとAPIゲートウエイが併存する形になる。将来的にはAPIゲートウエイへの一本化を目指しており、RCの廃止は2035年になりそうだ。

■東京・伊豆諸島の鳥島付近で地震、津波を観測

2023.10.05午前11時ごろ鳥島付近、地震M6.6、震源深さ10kmによる津波注意報、八丈島で30センチの津波を観測
2023.10.09午前5時25分ごろ鳥島付近、地震、同7時17分ごろに八丈島で高さ60センチの津波を観測。9日午前8時ごろまでに観測した津波の高さは伊豆諸島と小笠原諸島で20~60センチ、高知県土佐清水市で40センチ、千葉県館山市で30センチ、宮崎県日南市で20センチなど。地震の規模や原因は分かっていないとのこと、調査予定。地震計などで観測した揺れの波形が不明瞭で、津波注意報の発表が遅れた地域も。

■アフガン地震、死者1000人超 建物多数が倒壊、救助活動続く(時事通信2023.10.08)

アフガニスタン西部ヘラート州で7日に相次いだ強い地震で、イスラム主義組織タリバン暫定政権の広報は8日、死者が1000人を超えたことを明らかにした。AFP通信が伝えた。家屋が多数倒壊し、下敷きになったままの人がいるとみられる。被災地では救助活動が続いている。(中略)米地質調査所USGSによると、最初のマグニチュードM6.3の地震は7日午前11時10分(日本時間同午後3時40分)ごろ発生。その後、2度目のM6.3を含む強い余震が続いた。国連人道問題調整事務所OCHAによれば、600棟を超える家屋が損壊。国営バフタル通信は当局者の話として、揺れの強かったヘラート州ジンダヤン地区とグリアン地区にある12の村が「完全に破壊された」と伝えた。

■【IMEC:India-Middle East-Europe Economic Corridor/インド・中東・欧州経済回廊】
2023.09.09、サウジアラビアとアラブ首長国連邦UAEは、米国、インド、欧州連合EU、フランス、ドイツ、イタリアとの間で「IMEC」構築に関する覚書に署名。2023.09.16、インドのニューデリー開催サミット、主要20カ国・地域G20首脳会議にて調印式。サウジアラビア、UAE、インド、フランス、ドイツ、イタリア、米国、EU。東側の回廊はインドとアラビア湾を結び、北側の回廊は湾岸とヨーロッパを結ぶ。エネルギー貿易に着目。
●米、「インド・中東・欧州経済回廊」で覚書 中国に対抗(ロイター2023.09.10)
https://jp.reuters.com/world/us/HHLIZ35LEZLMPH6O57HRTELRVE-2023-09-10/
●コラム:中東経由で印・欧州結ぶ貿易回廊構想、情勢緊迫でもろさ露呈(ロイター2023.10.11)
https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/NOGE5R3AN5OBNMV5ROG2PS6XBE-2023-10-10/

■イスラエル、シリア攻撃 首都と北部の空港閉鎖(共同通信2023.10.12)

内戦下のシリアの国営通信は12日、首都ダマスカスと北部アレッポの空港に同日、イスラエルによるミサイル攻撃があったと伝えた。両空港は閉鎖された。イスラエルはこれまでも敵対するシリアで親イラン組織を狙った空爆を繰り返してきた。10日にはシリアからイスラエルに向けて砲撃があり、イスラエル軍が応戦した。シリア人権監視団(英国)も二つの空港周辺で、イスラエルの空爆による爆発があったと明かした。シリアのアサド政権はイランの支援を受けている。イラン影響下のレバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラも内戦に深く関わっている。

■https://twitter.com/kishida230/status/1710912481848340592岸田文雄@kishida230
昨日、ハマス等パレスチナ武装勢力が、ガザからイスラエルを攻撃しました。罪のない一般市民に多大な被害が出ており、我が国は、これを強く非難します。御遺族に対し哀悼の意を表し、負傷者の方々に心からお見舞い申し上げます。多くの方々が誘拐されたと報じられており、これを強く非難するとともに、早期解放を強く求めます。また、ガザ地区においても多数の死傷者が出ていることを深刻に憂慮しており、全ての当事者に最大限の自制を求めます。2023年10月8日午後3:58

(コメント:日本のトップが出すメッセージは、そのタイミングや行間も分析の対象に。「基本的に日本の立場は中東の和平と安定である」という部分からブレておらず、その安定した姿勢のメッセージは、このような状況にあっては「良き」と思われるところ)

■ガザから攻撃、40人死亡か イスラエルに3千発超(共同通信2023.10.07)

イスラエル軍によると、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは7日、イスラエルに向けて3千発以上のロケット弾を発射した。軍は対空防衛システムで迎撃したが、一部はイスラエル領内に着弾し、イスラエルの民放「チャンネル12」は救急隊の話として40人が死亡、740人が負傷したと報じた。イスラエル軍は報復としてガザを空爆。ネタニヤフ首相は「われわれは戦争状態にある。敵はかつてない代償を払うだろう」との声明を出した。

■死者500人に迫る=イスラム組織ハマスのイスラエル攻撃(時事通信2023.10.08)

パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃で、同国メディアによると、7日時点でイスラエル側の250人以上が死亡、1400人以上が負傷した。一方、イスラエル軍がガザに空爆を加え、パレスチナ保健省は少なくとも232人が死亡、約1700人が負傷したと発表した。

(コメント:世界第三次大戦への分岐、正念場か。構図としては「イスラエル&ウクライナ」vs「イラン&ロシア&中国」の対立。双方ともに、相手の殲滅や領土奪還などが目的では無い。真の目的は、この争いに超大国「アメリカ&EU」を巻き込み、資金・物資など経済援助を引き出すと共に、世界大戦の泥沼へ引きずり込む、という部分にある様子。かつて戦前の頃、中国大陸の内紛に日本を巻き込み「日中戦争」へ持ち込んだのと似た流れ、と想像。戦前日本は泥沼へとハマり、敗戦国へ。世代を超えて続く難民=在日問題も。「アメリカ&EU」は巻き込まれて、世代を超える難民流入&衰退の運命なのか…ひとまず、エジプト、トルコ、ヨルダン、サウジなど中東の有力国の動向にも注視。経済利益が優先ではあるものの「中東の雪解け」と評されたイスラエル・サウジ国交正常化は遅れる見込み、との分析あり)

■インボイス制度 独禁法違反の恐れ、事業者注意36件 公取委(毎日新聞2023.10.04)
https://mainichi.jp/articles/20231004/k00/00m/020/203000c

公正取引委員会は4日、10月からスタートした消費税のインボイス(適格請求書)制度を巡り、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)につながる恐れがあるとして事業者を注意した事例が9月末現在で36件あったと明らかにした。(後略)

(コメント:発注元が取引先の免税事業者にたいし、一方的に取引価格から消費税分の値下げを求めた事例。脱税、裏金に直結する違反。注意した主な事業者・イラスト制作業者・農産物加工品製造販売業者・ハンドメイドショップ運営事業者・通訳・翻訳などの人材派遣業者・電子漫画配信取次サービス業者・カルチャー教室運営事業者・造園工事業者・司会などのキャスティング業者・社会保険労務士会・家庭教師派遣業者・芸能事務所・フードデリバリー業者・出版業者・中小企業診断士協会・声優プロダクション・イベント企画業者)

■ドイツ不動産市場がメルトダウン、開発業者に不況の波-大手も破綻(ブルームバーグ2023.10.06)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-05/S21T0GT1UM0W01

超低金利時代の好況から一変-金利や建設費の上昇、価格下落が圧迫/世界的にも建設業界冷え込む、「調整のスピード著しい」と投資家/(前略)世界的に見ても開発業者は憂き目に遭っている。オーストラリアでは今年に入り、コスト高騰と需要減を受けて、ポーター・デービスなど複数の住宅建設会社が清算に追い込まれた。スウェーデンでは建設不況で倒産件数が増加。その隣国フィンランドの建設業界団体によると、同国の住宅着工件数は1940年台以来の水準に落ち込む恐れがある。超低金利が長期にわたって続き、利回りを求める投資家の資金が不動産に流入していた時期から状況は急速に変わった。不動産仲介を手掛けるサビルズによると、12カ月連続ベースのドイツのオフィス用不動産取引は少なくとも2014年以来の低水準に落ち込んだ。同国の大手不動産保有会社ボノビアは、新規の建設開発が「ほぼ不可能」だと警告した。ドイツ最大級の不動産投資会社コメルツ・リアルのヘニング・コッホ最高経営責任者CEOは「調整のスピードが著しい」と指摘。「ドイツ不動産市場のリセッションは1年半前に始まり、ここ2-3カ月は開発業者の破綻がいっそう増えている」と述べた。

■国産長射程ミサイルも前倒し検討 トマホークに続き全種類(共同通信2023.10.10)

木原稔防衛相は10日の記者会見で、2026年度の配備開始を目指している国産の長射程ミサイルに関し、全種類で時期を前倒しできないかどうか防衛省内で検討していると明らかにした。4日にオースティン米国防長官との会談で、日本が米国製巡航ミサイル「トマホーク」の導入を始める時期を1年前倒しし、25年度とする方針で一致したのに続く対応となる。長射程ミサイルは他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)に使われる。木原氏は会見で「不断に検討を重ね、可能な限り早期に具体化する必要がある」と強調した。

■トマホーク導入を1年前倒し 25年度、日米防衛相が一致(共同通信2023.10.05)

木原稔防衛相は4日午後(日本時間5日未明)、米ワシントン郊外の国防総省でオースティン国防長官と会談した。日本が米国製巡航ミサイル「トマホーク」を導入する時期について、当初計画から1年前倒しし、2025年度とする方針で一致。他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)の効果的な運用に向け、日米同盟の役割・任務・能力に関する議論の加速化を確認した。日本政府は、反撃能力への活用が見込まれる国産の長射程ミサイルを26年度にも部隊に配備する予定。トマホークを25年度から導入できれば、反撃能力の早期運用が可能になる。トマホークは海上自衛隊のイージス艦へ搭載される。日本政府は当初、最新型400発を26年度から取得する方針だったが、旧来型最大200発を25年度から調達する。木原氏は会談後、記者団に「より厳しい安全保障環境を踏まえ、前倒しして実施する必要があると判断した」と述べた。

(コメント:台湾有事など周辺リスク上昇を2024年~2025年と予測している模様。ほか、日本政府は新しい経済圏を実装して固めようとしている。経済圏を防護するための、相応の軍事力を急いで整備する必要あり。米国は国難シーズンに入ったため、残り時間はあまり無い。「同志国」との協力は急ピッチで進んでいるが、大恐慌に匹敵するような経済混乱のタイミング次第では、日本のみで有事対応することになるため、岸田政権は超高速で急いでいる)

■東芝、イリジウムの供給網構築 フルヤ金属と提携(日本経済新聞2023.10.05)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC054HH0V01C23A0000000/

東芝は5日、フルヤ金属と希少金属「イリジウム」の供給網構築に向けて提携すると発表した。イリジウムは、東芝がつくる水素製造装置に欠かせない部材に使われる。水素は燃料電池車FCVや工場などで利用が増えると見込まれており、東芝は安定的に装置を生産できる体制を整える。東芝子会社の東芝エネルギーシステムズとフルヤ金属が9月29日に覚書を締結した。フルヤ金属はイリジウムをはじめとした希少金属の取り扱いやリサイクル技術に強みを持つ。東芝は再生可能エネルギーを活用した「グリーン水素」の製造装置を開発しており、イリジウムは電力を水素へ変換する際の中核部材に使われる。イリジウムは世界の年間生産量がわずか約7トンで、価格も上昇傾向にある。水素エネルギーの需要拡大に伴って世界でイリジウムの需要は高まる見通しだ。

■米国債と米ソブリン格付けにリスク高まる、マッカーシー下院議長解任(ブルームバーグ2023.10.04)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-04/S1ZPETDWX2PT01

ゴールドマン、下院議長解任で11月の政府機関閉鎖リスク増大/政府の混乱が歳出増加につながる可能性、米債券利回り上昇へ/米下院でマッカーシー議長(共和)が3日に解任されるという歴史的事態を受け、米国のソブリン格付けの引き下げリスクが強まり、市場はさらに動揺しかねないとストラテジストらは警戒している。マッカーシー議長解任を受け、連邦政府支出などに関する政治的不確実性が高まる公算が大きく、予算配分をめぐる議員対立から政府機関が閉鎖される可能性が焦点になっている。市場も反応した。4日のアジア市場では、マッカーシー議長解任をきっかけに金利高止まりや債券の伝統的なリスク・プレミアムの復活への懸念が強まり、米国債相場は下げ幅を拡大。米国債利回りは今週急上昇しており、ストラテジストは米議会の権力闘争が債券市場の動揺を再燃させかねないと指摘している。みずほ銀行の経済・戦略責任者ビシュヌ・バラサン氏は、今回の解任劇が政府機関の閉鎖につながり米国の歳出計画を巡る不透明感を高めれば、ムーディーズ・インベスターズ・サービスによる「格下げリスクがある」と指摘。「市場が米国債の価格設定を考え直す状況につながり得る」と付け加えた。主要格付け会社で唯一、米国の格付けを最上位としているムーディーズは9月、「ガバナンス(統治)」に関する懸念を理由に米国への信頼が揺らいでいると警告した。

■【メモ】米国マーケットについて:
https://twitter.com/17296Jay18416/status/1709592046497869898
なぜ米国は足元ディスインフレ基調であるにも関わらず超長期金利は急激に上昇?/昨年の同時期、金利市場「トラス・ショック」/暴力的なボラティリティのショートスクイズ、同イベントを契機に金利変動スピードギアが数段シフトアップしたことで短期金利は加速度的に上昇。SVB破綻クレジットイベント勃発。利上げピークアウト、ボラティリティのショート。極端なプライスアクション、短期金利の爆弾で長期金利が完全にドライバー。不測の売りを手当するために売りを市場がスパイラル的に行っている状態。

■米下院、マッカーシー議長解任 史上初、共和内紛が引き金―審議停滞、機能不全極致に(時事通信2023.10.04)

米議会下院は3日、共和党の強硬右派が提出したマッカーシー議長(共和)の解任動議を採決し、民主党を含む賛成216、反対210の賛成多数で可決した。米メディアによると、下院議長の解任は史上初。共和党の「内輪もめ」を発端とする下院の機能不全は極致に達した。強硬右派のゲーツ議員が2日、超党派の支持で成立したつなぎ予算を巡りマッカーシー氏が民主党と協力したことを問題視し、解任を発議した。共和党主流派は解任取り下げ動議で対抗したが、否決された。マッカーシー氏は解任動議可決後、記者団に「再び立候補することはない」と表明した。解任に伴い、共和党主流派のマクヘンリー議員が臨時代理議長に就任したが、後任の議長が選出されるまで下院の議事進行は停止する。共和党では主流派と強硬右派の対立が深刻化しており、今年1月のマッカーシー氏の議長選出には15回もの採決を要した。後任選びも難航が予想され、2024会計年度予算や、つなぎ予算から除外された対ウクライナ支援の審議が当面滞る恐れがある。

(コメント:国難の時期に入った模様。2030年代まで大変かも…)

■メモ:https://twitter.com/usui1965e/status/1709213316995072087
https://twitter.com/AgatheDemarais/status/1709145549985780189
EUの中国依存の現況。ドイツの中国依存はとても深い。

■台湾系企業、中国でファーウェイ支援-半導体工場網インフラ構築(ブルームバーグ2023.10.03)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-03/S1XJO5T0G1KW01?srnd=cojp-v2

異例の中台協力、総統選を控え台湾有権者の反発を招きかねない/台湾企業、米禁輸リスト掲載の中国半導体メーカー2社向けに受注/中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が本土南部で整備を進める半導体工場網のインフラ構築を台湾のテクノロジー企業数社が手助けしている。中国が台湾に対し威圧的な姿勢を強める中で、こうした異例の中台協力は台湾の人々の反発を招きかねない。

(コメント:台湾の危機的状況が見えるように。それでも台湾方面では麻生氏のいう「戦う覚悟」が曖昧な様子。「今ほど日本、台湾、アメリカをはじめとした有志の国々に非常に強い抑止力を機能させる覚悟が求められている時代はないのではないか。戦う覚悟だ。いざとなったら、台湾の防衛のために防衛力を使うという明確な意思を相手に伝えることが抑止力になる(麻生氏2023.08.08発言)」…タイムリミットは意外に早くて、おそらく2025年ごろには?)

■武田薬品ワクチン、WHOが推奨 デング熱流行地域の子供に接種を(共同通信2023.10.03)

世界保健機関WHOは2日、武田薬品工業が開発したデング熱ワクチン「QDENGA/開発コードTAK-003」について、デング熱が大規模流行している地域で6~16歳の子供への接種を推奨すると発表した。蚊が媒介するウイルス感染症のデング熱は近年、感染者が増加しており、地球温暖化も要因となって確認地域も拡大している。QDENGAは初回接種の3カ月後に、2回目を受けるようWHOは求めている。9月下旬に開かれた専門家による諮問委の協議結果を踏まえて決定した。WHOはまた、英オックスフォード大が開発したマラリアのワクチン「R21」の子供への接種を推奨した。

(コメント:大洪水に襲われていたバングラデシュでは、デング熱が歴史的な大流行とのこと。海外旅行の際の、ワクチン有無のチェックは、いっそう必要…「現実は常に不鮮明」「予想と現実は別」)

*****

2023年10月の中東混乱で、世界的な物価高や政情不安、モノ不足などが、いっそう進みそう、と想像。石油、食料などなどの交易物資は船舶に積まれて、スエズ運河やペルシア湾を通過する…輸送路の安全を祈るのみです

安定した平和・安全・利便性は、世界で最も高い買い物。そういう社会を、国を立ち上げて、維持するという事がどれだけ大変なのか、どれだけ莫大な労力コストがかかるものなのか、というのは日々の意識から抜けやすいのかも知れない(安全と水はタダ、といわれた時代があった。いまでは信じられないけど)

海外では、富裕層だけが、その商品を特権的に買える、という感じ。植民地をこづきまわして物資や労働力を奪い取って…、という構図もあり。「平和・安全・利便性」という商品を得るために人は大金をはたき、とめどもなく戦争を起こして争う、というのが、複雑な気持ちになるところ

(参考:アフリカ共通通貨「セーファーフラン:franc CFA」に関する2020.10.17記事、「おしゃれで知的でリベラルな国」フランスがアフリカでやらかしている「ゲスの極み植民地経営」の恐るべき実体、https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20201012/se1/00m/020/003000d)

国や政府に対して、「国の動きは遅い」「決断が遅い」「(自分と同じ意見にならない)政権の人は全員バカであるから落とそう」と不満を言う層は、国家を支える「国民(有権者)」「市民」意識を有しておらず、特権的「消費者」として存在したいという層であり…

ゆえに「国は、私(個人)を完全に満足させなければならない」「私を満足させない現政権には、消滅してもらいたい」という意見(=単なる欲求不満&ワガママ)になるのだろうと思われる。国は私(個人)だけを溺愛して、アメだけを与えていれば良いというような…

■https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokunai_toushikakudai_forum/dai3/siryou2.pdf
メモ:PDF注意「令和4年度補正予算により、既に動き出している主な国内投資案件」
内閣官房HP>国内投資拡大のための官民連携フォーラム>2023.10.04開催
(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokunai_toushikakudai_forum/dai3/gijisidai.html)
>資料2 西村経済産業大臣提出資料(PDF/640KB)

■「外国人犯罪における刑事手続と退去強制手続の流れ」図解に注目
https://hakusyo1.moj.go.jp/jp/60/nfm/n_60_2_7_2_2_2.html(資料:法務省)

PR

2023年9月の時事情勢メモ

【後で読むメモ】不測時における食糧安全保障に関する検討会(農林水産省)
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/kentoukai.html

*****

■災害時応援部隊輸送にRORO船追加,国交省海事局、事業者団体に要請(海事プレス2023.09.04)
https://twitter.com/Kaiji_Press/status/1698487244779143310
https://kaijipress.com/news/shipping/2023/09/178020/
国土交通省、災害発生時の応援部隊輸送手段にRORO船を追加。海運団体に優先輸送への協力を事前要請。従来はフェリーで広域応援部隊を輸送する対策だったが、輸送手段を拡充。輸送対象となる災害も、南海トラフ地震と首都直下地震発災時に「日本海溝・千島海溝周辺地震」追加

*****

■11月の電気料金、8社値下げ 都市ガス4社も(時事通信2023.09.28)

関西電力と九州電力を除く電力大手8社は28日、11月の電気料金を値下げすると発表した。標準家庭の下げ幅は前月比60~150円程度で、液化天然ガスLNGなど燃料費の下落を反映した。電力使用量が月260キロワット時の標準家庭の場合、東京電力は前月比62円減の7511円となる。関電と九州電は、燃料費の上昇分を事前に定めた上限まで利用者に価格転嫁できる「燃料費調整制度」の上限に達しており、横ばい。都市ガス大手4社は全社が値下げし、下げ幅は10~15円程度となる。政府は負担軽減策として、電気料金は1キロワット時当たり3.5円、都市ガスは1立方メートル当たり15円を補助している。

(コメント:岸田政権の外交の実績であり成果であり。負担軽減、ありがたいことです)

■戦略分野の国内投資促進へ、新たな減税制度創設=岸田首相(ロイター2023.09.27)
https://jp.reuters.com/world/japan/YMG2GZ63WZPNZLFKDXBSZMRF7Q-2023-09-27/

政府は27日、新しい資本主義実現会議を開き、策定中の経済対策を含めた今後の重点政策について議論した。岸田文雄首相は畜電池、電気自動車EV、半導体などの戦略分野で国内投資を促すため、新たな減税制度を創設すると表明した。首相は26日、総合経済対策を10月中に取りまとめるとし、対策の柱として1)物価高対策、2)賃上げ、3)国内投資促進、4)人口減対策、5)地方・国土強靭化─を挙げた。このうち賃上げと国内投資促進に関し、中期的な政策も含め論点整理を行った。首相は、この日の会議で、中小・小規模企業の賃金引き上げのため、省人化・省力化投資への支援を実施し「カタログから選ぶように使いやすい措置とする」と強調。地方でも賃上げが広がるよう工場新設も支援すると述べた。国内投資の促進については、EV、パワー半導体など先端分野で大企業の国内投資を促進する減税制度を創設。特許等の知的財産から⽣じる所得に優遇税率を適⽤する「イノベーションボックス税制」を導入するとした。会議で示された重点事項は以下の通り。─賃上げ対策・最低賃金の加重平均、2030年代なかばまでに1500円目指す・賃上げおよび人手不足解消のため省力化投資への即効性ある支援措置・労務費の適切な転嫁の指針を年内策定・官民の求職・求人情報の共有化/─国内投資促進・国として戦略的に長期投資が不可欠となる投資を選んだ減税制度・知的財産から生じる所得に対して優遇する減税制度・宇宙分野の先端技術開発や、商業化支援、関連法案早期国会提出/─その他・すべての債権者の同意を必要としない金融債務減額を可能とする法案早期国会提出

■EUの対中強硬シフト、フランスが主導-域内産業への打撃警戒(ブルームバーグ2023.09.26)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-09-26/S1KR5RDWX2PT01

今何もしなければEUの域内経済は長期的なダメージにさらされ得る/米中のような正面衝突の回避図るが、貿易戦争のリスクも/欧州連合EUが中国に対しこれまで以上に厳しい新たなアプローチを始めている。(中略)EUの対中強硬スタンスの形成に重要な役割を果たしているのがフランス政府だと、同国の考えをよく知る関係者は指摘する。今何もしなければ、EUの域内経済は長期的なダメージにさらされる方向に進むと仏政府は警戒している。(中略)当局者の1人は、マクロン仏大統領が考えているのは他のEU加盟国に、米中の間でバランスを取る勢力として欧州を認識してもらいたいということだと説明。そうすれば、フランスなどEU加盟国がインドのような同盟国となり得る国と特別な関係を築くことが可能になるという。

(コメント:フランスも某国同様コウモリ気質らしいと思案。米国内部の特定勢力の衰退と関連ありか。特定勢力は、革命後のフランス、親中派、親ソ派、親北朝鮮派など、君主なき国家体制を至上とし、戦前の日英同盟の破壊、および日米開戦に夢中になった勢力との指摘あり。俗にフランスかぶれ。アメリカ独立戦争~南北戦争の頃はこの特定勢力が支配的だったとのこと。アメリカという金庫を失い、フランスが表舞台に出て来ざるをえなくなった感じかも。ドイツにも波及するか。共和制独裁者志向=「素晴らしい体制と素晴らしい思想でもって、最適解を選べば必ず理想的な現実というゴールに帰着する。それを邪魔する者は無能」とする思想。つきつめると共産エリート主義になる)

■(考察の資料)ワシントンにある国際関係シンクタンクの潮流・系譜(ジェトロ2018年11月)
https://www.ide.go.jp/Japanese/IDEsquare/Overseas/2018/ISQ201830_018.html

ワシントンには数多くのシンクタンクが集積(特に1970年代以降)。戦前は主にカーネギー国際平和財団、他。記事の執筆者の見立てによれば、議論の内容が近視眼的で現状に振り回される傾向があるとのこと。需要側である政治・聴衆の劣化、供給側であるアメリカの知的エリートの劣化あるいはシンクタンクの非エリート化の可能性あり。長期的視野に立てば、ここ100年の間、シンクタンクは学術よりも活動にシフト。この傾向が政策の質向上に貢献しているのかは不明。政策インパクトで注目されることを重視する傾向。政策研究に注力する本流シンクタンクを作ろうという動きは無い。米国の国力低下を反映しているのでは、との指摘あり。

■フランス、ニジェール駐留軍撤収を表明 年内に(ロイター2023.09.25)
https://jp.reuters.com/world/europe/LNBKUMJCFRPDZHLWS76CKMN2NY-2023-09-24/

フランスのマクロン大統領は9月24日、7月にクーデターが起きた西アフリカのニジェールから駐留軍を撤収すると発表した。サハラ砂漠南部のサヘル地域におけるフランスの影響力やイスラム過激派対策にとって大きな打撃となる。フランスのテレビ局とのインタビューでマクロン氏は、駐留兵士1500人を年内に撤退させるとし、軍事政権の人質にはならないと強調した。ニジェールの首都ニアメーではクーデター後、旧宗主国であるフランスの軍撤収を要求するデモが繰り返し行われてきた。フランスの撤退によって、アフリカにおけるロシアの影響力拡大に対する西側諸国の懸念が強まるとみられる。マクロン氏は軍政を正当な政権と認めることを拒否してきたが、仏軍の撤収は軍政の意見も聞いて進める考えを示した。また、同国駐在の大使も直ちに帰国させると述べた。クーデターが起きるまで、ニジェールはフランスと米国にとって安全保障上の重要なパートナー国で、サヘル地域における過激派組織「イスラム国」IS対策の拠点だった。

(コメント:フランス国内のインフレ混乱やウクライナ支援疲れ等が深刻なレベルになり、戦前の植民地経営さながらの影響力を及ぼせなくなってきたのではと思案。かつての植民地を引き続き支配できるような、圧倒的な覇権を維持できるだけの地力・国力が、コロナ禍、後遺症、超過死亡により消滅している…ロシアも国内事情は共通の様子だけど、ロシアは行動を起こすのが2年速かった。その分、働き手の数を守りつつ「ロシアの国力」を維持できている様子)

■中央アジアと脱炭素で連携、新枠組み創設へ-ロシア・中国に対抗(読売新聞2023.09.23)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20230923-OYT1T50079/

日本と中央アジア5か国が、脱炭素化やエネルギー分野で連携を強化することが分かった。新たな対話の枠組みを創設し、日本の環境技術を活用した脱炭素化に取り組む。この地域に強い影響力を持つロシアや中国に対抗する狙いがある。(中略)※中央アジア5か国=カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン
日本企業の技術や金融機関の融資を活用して、5か国で脱炭素化に向けた事業の創設を目指すことでも一致する見通しだ。太陽光や風力など再生可能エネルギーを活用した発電所の新設や火力発電所の運転を高効率化する設備の導入、水素・アンモニアの活用などを想定している。
旧ソ連圏の5か国は欧州とアジアを結ぶ要衝にあり、原油や天然ガス、銅、希少金属などの鉱物資源に恵まれている。ロシアは各国を「勢力圏」とみて政治的な影響力を及ぼしている。隣接する中国も巨大経済圏構想「一帯一路」の要衝と位置づけ、5月には中国と5か国が2年に1度のサミットを開く「中国・中央アジアサミット・メカニズム」を発足させ、交流促進を図っている。こうした中、日本は優れた環境技術を通じて5か国との関係を強化し、中露との差別化を図る。ウクライナに侵略したロシアでの事業から撤退した日本企業は、成長が期待できる中央アジアに商機を見いだしている。政府レベルで連携を深めることで、企業のさらなる進出や投資を後押しすることにもつなげたい考えだ。

(コメント:「この地域に強い影響力を持つロシアや中国に対抗する狙いがある」「旧ソ連圏の5か国は欧州とアジアを結ぶ要衝にあり、原油や天然ガス、銅、希少金属などの鉱物資源に恵まれている」「日本は優れた環境技術を通じて5か国との関係を強化し、中露との差別化を図る」資源の安全保障戦略。着実に進めていってほしいところです)

■「武器送らず」発言火消し ポーランド、ウクライナ支援継続を強調(時事通信2023.09.22)

ポーランドのドゥダ大統領は21日、地元メディアで、ウクライナへの武器供与停止を表明したモラウィエツキ首相の発言について、「自国のために購入している新しい兵器は送らないという趣旨だろう」と述べ、火消しを図った。AFP通信が伝えた。ドゥダ氏は「最悪な形で解釈された」と語り、兵器の更新が進めば、現在使っているものを提供する用意があることも示唆。ロシアの占領地奪還を目指すウクライナへの支援を続ける姿勢を強調した。政府報道官は21日、「これまでに合意された武器や弾薬の供与は実行する」と説明した。モラウィエツキ氏は20日、「自国の兵器近代化を進めている最中なので、もうウクライナに武器は送らない」と述べた。ウクライナ産穀物の受け入れを巡り両国の対立が先鋭化する中での発言で、ウクライナ支援国の間に動揺が広がった。

(コメント:ポーランドがウクライナ支援停止を宣言は、反社関連もありか、と思案。北欧諸国では、世界各国テロ組織と取引関係のある反社クルド勢力が強い。トルコが北欧諸国とクルド勢力に厳しい態度を取っている理由。EU諸国ウクライナ難民は、おそらくウクライナ本国からの人身売買・武器転売ルートを持つ。これは黒海封鎖により、EU諸国へ陸路で穀物輸出するルートができているから、それを活用することで。ただしEU諸国で各本国の農業圧迫が進み、小麦の価格調整のため輸入制限。長引く戦争と黒海封鎖により、反社クルド勢力とウクライナ転売の悪魔合体が東欧諸国で進んだら国内の治安が悪化するのは確実、ポーランドが態度を変えるだけの大きな理由になる。ポーランドとしてはフランスやドイツにウクライナ反社勢力の拠点を押し付けたいところかも。アメリカから「それはやめろ」抗議か何かあったようですが…※アメリカは更なる資金支援を公表)

■ウクライナにもう武器送らず 穀物受け入れで対立―ポーランド(時事通信2023.09.21)

ポーランドからの報道によると、同国のモラウィエツキ首相は20日、地元メディアで「もうウクライナに武器は送らない」と宣言した。ポーランドはロシアの侵攻を受けたウクライナの隣国。最も強力な支援国の一つだが、ウクライナ産穀物の受け入れを巡り、同国との対立が激化していた。モラウィエツキ氏は「今、われわれは自国の兵器近代化を進めている最中だ」と中止理由を説明。ウクライナを危険にさらすつもりはないとも言及し、安全保障上の協調は維持する姿勢を示したものの、兵器供与の旗振り役だっただけに、戦闘長期化で「支援疲れ」が見え始めているウクライナ友好国の間で動揺が広がりそうだ。

■「石炭は悪」の見方に変化、ロシアのウクライナ侵攻が契機-伊藤環境相(ブルームバーグ2023.09.20)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-09-20/S19DEYT1UM0W01

欧州のエネルギー事情の変化を実感、電力の安定確保が優先課題に/アンモニアとの混焼では他国と考えに溝、相互理解の努力で改善可能/伊藤信太郎環境相は20日、ブルームバーグなどとのインタビューに応じ、ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、欧州などで根強かった「石炭は悪」という考え方が変わりつつあるとの認識を示した。(中略)今年ドイツを訪れた際には政府関係者らと面談し、ロシアによるウクライナ侵攻によって欧州のエネルギー事情が変化していることを実感したという。電力を安定的に確保する必要があるため、「昔のように『石炭は悪』という感覚ではなくなってきている」と述べた。11月からはアラブ首長国連邦UAEで国連気候変動枠組条約第28回締約国会議COP28が開催される。

(コメント:フフフ…d(◉▾◉)b…火力発電技術において、日本の技術進化・高度化いちじるしい分野というと…この領域において、日本は、魔法みたいな超テクノロジーを持っているので)

■アメリカ南西部で地割れが多発…地下水汲み上げが原因。長さ数キロに及ぶものも(海外)
https://www.businessinsider.jp/post-275124(ビジネスインサイダー2023.09.19)

■アメリカで地面が割れ、巨大な亀裂が続々と発生。原因は地下水の過剰なくみ上げ
https://karapaia.com/archives/52325637.html(カラパイア2023.09.19)

アメリカ南西部の大地に巨大な亀裂が広がっている。アリゾナ州だけでも272kmの地裂が確認されており、ユタ州、カリフォルニア州、テキサス州でも同様の現象が報告されている。これらの亀裂ができた原因は自然現象ではないとアリゾナ地質調査のジョセフ・クック氏は指摘する。彼によれば、人間が地下水を汲みだすことで地面が圧縮され、不安定になった結果だという。

(コメント:以前から色々話はありましたが、いよいよ来るべきものが来たという感じ。この荒廃は、アメリカの国力の低下に直結するかと思案。対抗措置というか新しい国力を編み出すまでは大変な時代がつづくかも)

■中国のシャドーバンク中融、中信信託と建信信託が支援(ブルームバーグ2023.09.16)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-09-16/S12G4TT0AFB401

いわゆる委託管理サービスを提供するもので、「効率性向上」が目的/約1カ月前には多くの投資商品で支払い履行されず、市場の動揺招く/問題を抱える中国のシャドーバンク(影の銀行)、中融国際信託が国内の大手金融会社2社と提携する契約を結んだ。国家主導の支援を受ける状況に一歩近づいた。中融は15日夜に声明を出し、中信集団傘下の中信信託と、中国建設銀行傘下の建信信託と契約を締結したと発表した。約1カ月前には、多くの投資商品で支払いが履行されず、市場の動揺を招いていた。この契約はいわゆる委託管理サービスを提供するもので、「効率性向上」が目的だと説明した。金銭的な条件や他の種類の支援について具体的な言及はなかった。

(コメント:中央政府による管理強化、締め付けがきつくなってゆく流れ、でしょうか。「上に政策あれば下に対策あり」お国柄で、なかなか難しいところかも知れません。まだまだ台湾有事などの暴発への警戒を解く訳にはゆかないようです。新しい岸田内閣の顔ぶれ、中国の経済状況を見透かしているところがある…と、思われます)

■新型コロナ、1~2割に後遺症 ワクチン接種者で少なく(共同通信2023.09.15)

新型コロナウイルス感染後に症状が長引く後遺症を巡り、厚生労働省研究班は成人の感染者11.7~23.4%に後遺症があったとする調査結果を公表した。感染前にワクチン接種をしていた人は未接種者に比べて症状が出た割合が少なかった。オミクロン株流行期の感染者を含む後遺症の研究班の調査結果が出るのは初めて。国立国際医療研究センターなどの研究者が札幌市、東京都品川区、大阪府八尾市で成人と子ども約5万3千人分の有効回答を得た。2020年1月~22年9月の感染者と非感染者を対象にした。ワクチン接種者は未接種者に比べて、後遺症が出た割合は約25~55%少なかった。

■コロナ医療、支援縮小へ 治療薬、最大9000円自己負担―来月以降の方針公表・厚労省(時事通信2023.09.15)

厚生労働省は15日、新型コロナウイルス感染症の10月以降の医療体制に関する方針を公表した。現在全額公費となっている治療薬は、所得に応じて自己負担を求め、保険料が3割負担の人は9000円とする。入院費補助は現行の半額となる1万円とし、事前に病床を確保した医療機関に支給してきた「病床確保料」も感染状況に応じた支払いに見直す。同省の試算によると、新型コロナの初診料は3割負担だと治療薬を含め1万2270円程度。2割では8180円程度で、1割で4090円程度となる。入院費補助は月額2万円から1万円に縮小した上で、来年3月末まで継続する。

(コメント:軍事予算、ガソリン補助などの経済対策、災害対策、社会保障など、各種の予算を確保しなければならず、コロナ対策に引き続き巨額をかけていられませんから、良いタイミングかと思案。コロナワクチン有料化の議論も進んでいる。ワクチン接種がほぼ行きわたり、或る程度、治療環境が整ったという事、内閣感染症統括庁が発足した事などをふまえて、政府としては、次ステージへ移行)

■キューバ、ロシアの雇い兵獲得を阻止(日本経済新聞2023.09.14)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB145LW0U3A910C2000000/

キューバ政府は、キューバ人をウクライナ侵攻の戦闘員にしようとするロシアの秘密活動網の解体に動いていることを明らかにした。侵攻をめぐり、ロシア政府は途上国を味方につけようと動いている。キューバ外務省は声明で「現地(ロシア)在住のキューバ市民、さらにはキューバ在住の市民を(ウクライナで戦う)軍隊に動員する」ためにロシアで活動している「人身売買ネットワークの無力化と解体に取り組んでいる」と発表した。

■ロシア軍の戦闘にキューバ人強制参加、人身売買網を摘発(ロイター2023.09.05)
https://jp.reuters.com/article/cuba-russia-human-trafficking-idJPKBN30B0BR

キューバ外務省は4日、ウクライナでロシア軍のためにキューバ人を強制的に戦わせていた人身売買網を摘発したと明らかにした。当局がネットワークの無力化に取り組んでいるという。詳細は明らかにされていないが、ネットワークはロシアとキューバの両方で活動していたという。キューバ政府は声明で「この人身売買網は、ロシアや自国在住のキューバ人をロシアのウクライナ軍事作戦に参加させるため活動していた。キューバ内務省は、ネットワークの無力化と解散に尽力している」と説明した。ロシア・リャザン州の新聞は5月末、複数のキューバ人がロシア軍と契約し、市民権獲得を見返りにウクライナに移送されたと報じた。ただ、キューバ外務省の声明がリャザン州の報道と関連しているかは不明。

■ロ朝首脳、極東の宇宙基地で対面 日米韓に対抗、緊密ぶり誇示(共同通信2023.09.13)

ロシア国営メディアによると、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が13日、ロシア極東アムール州のボストーチヌイ宇宙基地に到着した。既に基地に到着していたプーチン大統領が出迎えて対面し、握手を交わした。金氏は特別列車で基地に向かっていた。首脳会談は午後に行われる。両首脳の会談は2019年4月以来、約4年半ぶり。日米韓の軍事協力強化に対抗し、緊密な関係を誇示する。北朝鮮メディアは13日、ロシアを訪問した金正恩氏の特別列車が12日朝、ロシア極東の国境そばのハサン駅に到着したと報じた。ロシア側が同駅で開いた歓迎式典で金正恩氏は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の後、初の外遊先にロシアを選んだことは「朝ロ関係の戦略的重要性」を党と政府が重視する立場を明確に示したものだと述べた。首脳会談ではウクライナ侵攻を続けるロシアへの武器・弾薬の支援や、北朝鮮への技術提供を含む両国の軍事協力が主要議題となるとみられる。

(コメント:ロシアは2023年末~2024年以降、割と苦しくなるかも…という見立てがあり。武器弾薬の不足が見え始めたか?と思案。北朝鮮の生産力が、ロシア戦線をどれだけ支えられるかは未知数ですが…相当に能力があると見込まれたのは確実、と思われます)

■ロシアと北朝鮮の武器交渉「活発に進展」 米ホワイトハウス(AFP、2023.08.31)
https://www.afpbb.com/articles/-/3479342

米国家安全保障会議NSCのジョン・カービー戦略広報調整官は30日の記者会見で、ロシアがウクライナ侵攻用の武器弾薬を調達するため、北朝鮮と水面下で活発に交渉を進めていると明らかにした。砲弾の供与が焦点となっているという。カービー氏は、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相が最近北朝鮮を訪問した際、ウクライナ侵攻で使用する弾薬の追加調達を図ったと主張。「この訪問以降、(ロシアのウラジーミル・)プーチン大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は、二国間協力の拡大を約束する書簡を交換した」と指摘した。また、北朝鮮が昨年、ロシアの民間軍事会社ワグネルWagnerに携行式ロケット弾とミサイルを供給した点にも言及した。北朝鮮はこれを否定している。

■ドイツ、今年のGDP見通しを最大0.3%減少に下方修正へ-関係者(2023.09.13ブルームバーグ)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-09-13/S0X6L7DWRGG101

ドイツ政府は来月発表する最新予測で、今年の経済成長について低迷ではなく縮小の見通しを示す。産業部門の不振に直面する同国は苦境に立たされている。最新予測に詳しい関係者によれば、7-9月(第3四半期)の国内総生産GDPは減少の可能性が高く、10-12月期もわずかな伸びにとどまる見通しだ。これにより2023年は通年でマイナス成長が見込まれている。予測発表前だとして同関係者が匿名を条件に明らかにした。4月末の予測では今年のGDPは0.4%増だったが、最新予測では最大0.3%減に下方修正されるという。経済省は10月11日に秋季予測を発表する予定だ。最終的な数値は今後数週間の動向によって変わる可能性があると、同関係者は述べた。経済省の報道官はコメントを避けた。

■リビア洪水、死者2000人か 大雨でダム崩壊(日本経済新聞2023.09.12)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB1212H0S3A910C2000000/

北アフリカ・リビアで数日前から続く大雨の影響で洪水が発生し、ロイター通信は11日、死者が2千人を超えたと報じた。東西内戦が続いたリビアは国家分裂状態で、被害があった東部地域を拠点とする軍事組織「リビア国民軍LNA」が地元テレビに語った話としている。ダムが決壊したほか、数千人が行方不明との情報もある。国連が正統性を認める首都トリポリの暫定政権は11日、国際社会に支援を求めた。カタール通信によると、同国のタミム首長は政府に対し、リビア東部に支援物資を送る準備を指示した。大雨はデルナのほか、ベンガジなど東部で広く記録され、建物の屋上で救助を求める市民がいた。多くの自動車も流されたという。デルナでは水位が高さ3メートルに達したとも伝えられた。地中海を挟んでリビアの北に位置するギリシャでも大きな被害が出ており、ギリシャ政府は8日、10人が死亡したと発表した。リビアは中東民主化運動「アラブの春」後の混乱で内戦状態に陥り、2020年の停戦後も国家分裂状態が続く。インフラ基盤がもろく、救助活動を迅速に実施できない恐れがある。

■モロッコ地震の死者数、2800人超に 英などから救助隊到着(ロイター2023.09.12)
https://jp.reuters.com/world/mideast/KPZ4T7RJ5VLF7PRNWXQI4QBTSE-2023-09-11/

北アフリカ・モロッコの国営テレビの報道によると、高アトラス山脈で8日夜に発生した大規模地震の死者は2862人、負傷者は2562人となった。救助隊は時間との戦いの中、がれきと化した村々で生存者の捜索に当たっている。スペイン、イギリス、カタールからの捜索チームが現地に到着し、捜索活動に参加した。ただ、被災地域の多くが遠隔地であるため、当局は行方不明者数の推定を発表していない。(中略)10月には国際通貨基金IMFと世界銀行の年次総会がマラケシュで予定されている。モロッコ政府はこれを予定通り開催したい考え。

(コメント:大変な災害に。救助が進むことを祈ります)

■インドと中東の交通連結へ覚書 米、中国経済圏構想に対抗(共同通信2023.09.09)

ファイナー米大統領副補佐官は9日、バイデン大統領が20カ国・地域首脳会議G20サミットに合わせて、インドと中東の国々を鉄道や船などの交通インフラで連結する計画に向けた覚書をインドやサウジアラビア、アラブ首長国連邦UAEと同日結ぶと記者団に明らかにした。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に対抗する狙い。ファイナー氏によると、米国やインド、サウジ、UAEが数カ月前から協議してきた。「持続可能な質の高いインフラ」を供給することで、関係国のエネルギーやデータの流通を促す。

■アフリカ連合が正式メンバーに 気候変動、食料安保など討議-G20サミット開幕 インド(時事通信2023.09.09)

20カ国・地域首脳会議G20サミットが9日、インドの首都ニューデリーで2日間の日程で開幕した。初日の討議冒頭、アフリカ連合AUを正式メンバーとすることで合意した。地域機関の参加は欧州連合EU以来。サミットは初日、気候変動や食料安全保障などに関し討議する。インドは新興・途上国「グローバルサウス」の懸念解消をサミットの主要なテーマに据えており、G20として一致した途上国支援を打ち出したい考え。サミットには岸田文雄首相、バイデン米大統領らが出席。中国は習近平国家主席の代わりに李強首相、ロシアはプーチン大統領の代理でラブロフ外相が参加した。これまでの閣僚会合では、ロシアのウクライナ侵攻に関する表現を巡って欧米とロシアなどが対立し、全会一致の共同声明を採択できなかった。10日までのサミットで、双方の受け入れ可能な首脳宣言を採択できるかが焦点だ。

■林外相、ウクライナ入り 閣僚で初、クレバ氏と会談へ(時事通信2023.09.09)

外務省は9日午前、ポーランドを訪問していた林芳正外相がウクライナ入りしたと発表した。首都キーウ(キエフ)でクレバ外相と会談し、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援や対ロ制裁の継続を伝える方針だ。(中略)今回の訪問には楽天グループの三木谷浩史会長兼社長らが同行。ウクライナ政府や企業と意見交換する機会を設ける予定だ。政府としては、復旧・復興事業に日本企業の参入を促したい考え。

■環境にやさしい次世代肥料で砂漠で農業を可能に!有機合成技術で食糧危機を回避する
https://www.rikelab.jp/post/3211.html(リケラボ2021.11.15)

全世界の陸地の67%は農耕に適さない土地、そのうちの半分がアルカリ性不良土壌で占められています。その一方で人口は増え続け、2050年には100億人にも達し、深刻な食糧危機に陥ることが懸念されています。では、もしこの不良土壌で作物を育てることができたなら?

(コメント:飢餓をなくす技術。文明が変わる可能性もアリだけに、係争地では上手に交渉を重ねないと戦争激化リスクも。いま現在はまだそれどころでは無さそうですが夢は有るかと)

■中国「暗黙の保証」のツケ、融資平台、債務2000兆円に(日本経済新聞2023.09.04)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO74134360T00C23A9ENG000/

中国で地方政府傘下のインフラ投資会社「融資平台」の債務が膨張している。国際通貨基金IMFの推計によると、2027年には100兆元(約2000兆円)の大台に乗る見通し。政府の「暗黙の保証」にタダ乗りし、債務を膨張させてきたツケが、住宅不況をきっかけに噴出しかねない状況になっている。

(コメント:リーマン・ショックを引き起こした米リーマン・ブラザーズの負債額は63兆円。つまり約2000兆円ということは、リーマン・ショック級30回分の不況を起こすパワーがある)

■岸田政権、「新BRICS」と重点対話 国際世論形成の要所、林芳正外相がエジプトとサウジ訪問へ(日本経済新聞2023.09.04)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA30AIX0Q3A830C2000000/

林芳正外相は現地時間4日にエジプトに入り、6日からサウジアラビアを訪れる。両国は8月、中国やロシアなどで構成する「BRICS」への新規加盟が決まった6カ国の一角だ。日本はグローバルサウスと呼ばれる新興・途上国の代表格のこれらの国との対話に力を注ぐ。林氏は1日の記者会見で「エジプトとサウジはいずれも地域と国際社会で重要な役割を果たしている国々だ」と強調した。

(コメント:国家戦略において…岸田政権グッジョブ!)

■日英、重要鉱物に共同投資 経済安保の閣僚級対話創設へ(日本経済新聞2023.09.03)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA020EF0S3A900C2000000/

日英両政府はアフリカなどで重要鉱物への共同投資に乗り出す。経済安全保障について協議する閣僚級の対話の枠組みも創設し、サプライチェーン(供給網)構築を議題とする。両国で協力し、巨額の費用とリスクへの対処を求められる鉱山開発を進め、安定供給を狙う。西村康稔経済産業相が訪英し、ロンドンで6日にも英国のベーデノック・ビジネス貿易相と会談。「日英戦略経済貿易政策対話」の立ち上げを盛り込んだ共同声明を発表

(コメント:岸田政権グッジョブ!)

■岸田首相、安倍派幹部と会食(時事通信2023.09.01)

岸田文雄首相は1日夜、自民党安倍派幹部と東京都内の日本料理店で会食した。塩谷立・元総務会長、松野博一官房長官、高木毅国対委員長、世耕弘成参院幹事長が参加した。今月予定される内閣改造・党役員人事などを巡り意見交換したとみられる。安倍派は8月31日、意思決定を担う常任幹事会を新設し、塩谷氏ら4人を含む15人がメンバーとなった。

(コメント:すこぶる興味深い動向かと思案。内閣改造に注目)

■ロシア、新型ICBM実戦配備 ウクライナ侵攻下、核の威嚇強化へ(時事通信2023.09.01)

ロシア国営宇宙企業ロスコスモスのボリソフ社長は1日、新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマト」が実戦配備されたと明らかにした。インタファクス通信が伝えた。ロシアはウクライナ侵攻を続ける中、ゼレンスキー政権を支援する西側諸国に対して核の威嚇を強めることになる。

(コメント:ロシアとしては、2023年~2024年で一気に事を進めて、EU諸国もウクライナも、どんなに頑張っても以前の状況まで押し戻せないように、情勢確定しておきたいという事かなと思案。プリゴジン氏の死亡事件は予想以上に痛手だった筈。2024年の終わりごろから、ロシア側の備えが苦しくなって来る兆候アリ。危機という程では無いかも知れませんが)

■鋼材用レアメタルが値下がり鮮明、中国景気の停滞映す(日本経済新聞2023.09.01)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB011CP0R00C23A9000000/

製鋼の副原料に使う金属類の価格が軒並み下落している。レアメタル(希少金属)のバナジウムはおよそ9カ月ぶりの安値圏だ。世界の粗鋼生産の過半を占める中国経済の停滞が強まり、需要が減退したためだ。政府の景気刺激策への期待があっても反応は鈍く、供給過剰感も足かせだ。需要低迷が長期化すれば、世界経済の重荷にもなりそうだ。

(コメント:中国経済の減速はどこまで続くのか、ちょっと読めないところあり)

■海外半導体大手、日本に支援拠点 生産設備保守、設立相次ぐ(共同通信2023.09.01)

オランダの半導体製造装置大手ASMLなど海外の企業や研究機関が、日本に生産設備の保守などを手がける支援拠点を相次いで設立することが1日、分かった。西村経済産業相が北海道千歳市での企業幹部らとの会談後、記者団に明らかにした。ASMLは、台湾積体電路製造(TSMC)が工場を建設している熊本県にサポート拠点を開く。千歳市に工場を建てるラピダスと、広島県東広島市で工場を運営する米マイクロン・テクノロジーに、半導体の微細化に欠かせない極端紫外線露光装置を納入する計画もあり、日本での支援体制を拡充する。米半導体製造装置大手ラムリサーチは、ラピダスを支援する拠点を北海道に設ける。

(コメント:半導体サプライチェーン大変動が進行中…)

2023年8月の時事情勢メモ

■ガボンで大統領選後にクーデター発生(ジェトロ2023.08.31)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/08/fcb61e877c5b0101.html

アフリカ中西部のガボンで8月30日未明にクーデターが発生、同日早朝には軍部が現地テレビ放送を通じて「制度移行・回復委員会(CTRI)」による政権掌握を発表した。同月26日に実施された大統領選挙の結果、現地の選挙管理センターがアリ・ボンゴ大統領の3期目の当選を発表した直後に起きたもので、軍部は選挙結果を無効としたほか、政府、上院、国民議会、憲法裁判所など全ての共和国機関の解体と当面の国境封鎖を宣言した。ボンゴ大統領は現在、自宅に軟禁されている。

(コメント:世界の工業金属の調達ネットワークに大きな影響が出る可能性。特にマンガンの入手手段・サプライチェーンが途絶した場合、大混乱になりかねない)

■中国の習主席、インドで開催のG20サミット欠席へ-当局者(ブルームバーグ2023.09.01)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-31/S09JH6DWLU6801

中国の習近平国家主席は、インドのニューデリーで来週開催される20カ国・地域首脳会議(G20サミット)を欠席する予定。事情に詳しい複数の当局者が明らかにした。中国とインドとの緊張はさらに悪化するとみられる。別の関係者によれば、中印間の緊張はすでにG20サミットの共同声明発出を妨げる恐れがある。サミットで共同声明が出なければ、1999年にG20の枠組みが誕生してから初めてとなる。首脳会議の計画に携わる複数国の外交当局者は、習氏にニューデリー訪問の意向はないと述べた。当局者の1人によると、中国からは代わりに李強首相が参加する見込み。また別の当局者は、まだ名前の挙がっていない別の政府高官が出席するとの見方を示した。これら当局者は全員、非公開の情報であることを理由に匿名を条件に語った。

(コメント:中国の国内がそれどころじゃ無い様子…)

■中国国家主席のG20サミット出席、インドはまだ確認せず-当局者(ブルームバーグ2023.08.31)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-31/S08WFMDWLU6801
中国からは李首相が参加する見込み,ロイター/習主席がG20サミットを欠席すれば、習政権発足以来初となる

■電気・ガス補助金は10月以降も延長、岸田首相が表明…電力大手そろって値上げ(読売新聞2023.08.30)
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230830-OYT1T50252/

電力大手10社は30日、9月使用分の電気料金を発表した。価格を抑える政府の補助金が減る影響で、使用量が平均的な家庭の料金(消費税込み)は8月分より642~1024円値上がりする。10社がそろって値上がりするのは、2022年4月使用分以来、1年5か月ぶりだ。家庭向けで契約者が多い「規制料金」で、使用量が平均的な家庭の場合、東京電力は777円高い7573円に、関西電力は910円高い6146円になる。政府は1月分から1キロ・ワット時あたり7円を補助してきたが、9月分は半分の3.5円に減らすため、その分が料金に跳ね返った。火力発電に使う原油や石炭などの燃料価格が低下傾向にあり、多くの電力会社では値下がり要因になったが、補助金の減額分の効果の方が大きく、差し引きで料金は値上がりすることになった。都市ガス大手4社(東京、東邦、大阪、西部ガス)も9月分の料金を発表した。電気料金と同様に補助金が減額され、8月分から310~420円の値上がりになる。岸田首相は30日、9月使用分までとしていた電気、ガスの補助金支給を、10月以降も延長する方針を表明した。

■防衛費、過去最大の7兆7千億円 統合司令部、輸送隊新設(共同通信2023.08.31)

防衛省は31日、24年度予算概算要求を決定した。防衛力の抜本的強化を掲げた防衛力整備計画の2年目で、過去最大の7兆7385億円を計上。陸海空3自衛隊を一元的に指揮する常設の統合司令部を240人規模で新設する。南西諸島などに部隊や物資を迅速展開するため「自衛隊海上輸送群」を設け、広島県の海上自衛隊呉基地に司令部を置く。23年度当初の6兆8219億円から大幅に増額した。23~27年度の防衛費総額を約43兆円とし、中国や北朝鮮を念頭に抑止力を強化する方針。軍拡競争が加速する恐れもある。財源確保のための増税は25年以降への先送りが濃厚となっている。統合司令部は24年度末、防衛省と同じ東京・市谷に設置。米インド太平洋軍司令部のカウンターパートとなる。輸送力強化には約5900億円を充てる。海上輸送群は3自衛隊共同の部隊とし、部隊や装備を陸揚げする「機動舟艇」を3隻配備する。「イージス・システム搭載艦」2隻に約3800億円を確保し、建造に着手。新型迎撃ミサイルの共同開発には750億円を充てる。

(コメント:「そもそも大政治家であるかいなかは、かんがえられるさまざまな戦術上の決定の渦の中において、何が自国の真の長期的利益になるかを見きわめ、それを達成する適切な戦略を生み出せるかどうかにかかっている」…H.キッシンジャー、米国務長官)

■綿花に価格上昇圧力、米国が干ばつで不作 衣料に影響も(日本経済新聞2023.08.30)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB286GG0Y3A820C2000000/

綿花の国際価格に上昇圧力が強まっている。世界最大の綿花輸出国である米国で干ばつが発生し、輸出量は8年ぶりの低水準に落ち込む見込み。有力産地のオーストラリアが雨不足で生産が振るわないことも響く。需要はアジアを中心に旺盛で、需給逼迫が意識されている。価格上昇が続けば、衣料品の価格などに波及しそうだ。ニューヨーク市場の綿花先物(期近)の29日終値は1ポンド87.09セント

(コメント:世界のニトロセルロース市場が混乱するリスクあり。綿花はニトロセルロース原料。予測によれば、世界のニトロセルロース市場は、2020年には8億4000万ドル、2021年から2027年にかけて大きく成長し、2027年には12億3000万ドルに達する。用途は、爆薬、印刷インキ、木材コーティング、プラスチックフィルムなど。自動車用塗料の需要が急増中。軍事方面の需要が大きくなっている。武器弾薬の調達に影響が出かねない)

■内閣感染症統括庁が発足へ 司令塔に、厚労省対策部も(共同通信2023.08.31)

感染症対応の司令塔機能を担う「内閣感染症危機管理統括庁」が1日、内閣官房に発足する。首相や官房長官と直結した指揮系統で、対策の企画立案や調整を一元的に担う。厚生労働省は1日付で「感染症対策部」を設置。新たな感染症危機が発生した時には、危機管理統括庁と厚労省対策部、今後設立される専門家組織「国立健康危機管理研究機構」が連携し、一体的に対応に当たることになる。危機管理統括庁トップの「内閣感染症危機管理監」は栗生俊一官房副長官、それを助ける「内閣感染症危機管理対策官」には厚労省の迫井正深医務技監を充てる。新設時は60人程度の職員を配置。危機時には最大300人規模とする。

(コメント:新型コロナ対策を含めて、新しい段階に移行。状況はドンドン変化しているので、色々考えて、上手に適応してゆくというのが必要になるということで。かねてから警戒されている、新型インフルエンザの脅威の件もあります。こちらはコロナどころじゃない高い死亡率が懸念されています)

■金融庁、海外商業不動産向け銀行融資の実態把握へ-行政方針で表明(ブルームバーグ2023.08.29)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-29/RZYJMST0AFB401

米ではオフィス需要減に伴う商業用不動産ローン関連のリスク増懸念/不適切事案相次ぐ保険業界で契約者保護に欠ける問題あれば厳正対応
金融庁は29日、2023事務年度(23年7月~24年6月)の金融行政方針を発表した。3メガ銀行など主要行に対して、海外の商業用不動産向け融資に関する実態把握を行う方針を示した。中古車販売ビッグモーターの保険金不正請求問題などが起きた保険業界に対しては、法令順守態勢の整備を改めて求めていく。同日公表した資料で、業種別モニタリング方針として盛り込んだ。米国ではオフィス需要減少に伴う商業用不動産ローン関連リスクの増大が懸念されている。米社の調べでは、借り入れに大きく依存し、不動産価格が下落しているとして、約1兆2000億ドル(約176兆円)相当の米商業用不動産CRE債権に潜在的な問題があるという。

(コメント:金融庁が動き始めた。世界経済クラッシュ、或いは、大恐慌Xデー、近いかも?中国政府も中国経済も、ここのところアヤシイ・ムーブ真っ最中。岸田政権は、時間が無い中で、よくやっていると思います)

■外交戦と偽情報 処理水めぐる攻防を追う(NHK政治マガジン2023.08.29※【良記事なのでメモ】)
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/101764.html(島嶼国への根回しについても記載あり)

■水産加工・冷凍施設支援へ、政府 中国の全面輸入停止で業者向け(共同通信2023.08.30)

東京電力福島第1原発処理水の海洋放出開始に伴い、中国が日本からの水産物輸入を全面停止したのを受け、日本政府が漁業関係者に、水産物の加工施設や冷凍庫など保管設備の拡充を支援する方向で調整していることが、30日分かった。政府は新たな販路の拡大や国内需要の喚起に取り組む方針で、売り上げが落ち込んだ業者への資金繰り支援も検討する。岸田首相はこの輸入停止を巡り、31日にも水産事業者支援策を発表する方向で調整に入った。政府関係者が明らかにした。政府は風評被害対策300億円、漁業継続支援500億円の計800億円の基金を設置。ただ加工施設や冷凍設備の新設や改修には充てられないとしている。

■山口公明代表らの訪中延期、中国側「適切なタイミングでない」(ロイター2023.08.26)
https://jp.reuters.com/article/yamaguchi-china-idJPKBN30104J

公明党は26日、来週予定していた山口那津男代表らの中国訪問を延期すると発表した。同日、中国側から「当面の日中関係の状況に鑑み、適切なタイミングではない」との判断が伝えられたという。中国側からは、公明党が永きにわたって友好交流を継続してきたことを重視しており、今回の訪中に向けて前向きな努⼒を続けてきたことも⾼く評価している、との説明もあったという。公明党は今後、適切な訪中のタイミングを再調整したいとしている。中国外務省は24日、日本が福島第1原子力発電所処理水の海洋放出を開始したことに強く反対し、非難する声明を発表した。中国税関当局も日本の水産物の輸入を全面停止する措置を表明した。これに対し、公明党の山口代表は24日夕方、岸田文雄首相と会談後に官邸で記者団の取材に応じ、「日本側としては中国側の理解を求めて丁寧に説明を尽くしていくということに尽きる」などと述べていた。公明党は8月4日、山口代表を団長とする訪中団が同28~30日の日程で中国を訪問すると発表していた。今年は日中平和友好条約締結45周年の節目になる。岸田首相は山口代表に中国の習近平国家主席への親書を託す方針だった。

(コメント:処理水放出に関する日中外交バトル。結果としては日本が有利をとった。何故そうなるのかは、この露宇戦争がもたらした国際情勢の激変、すなわちBRICS、TPPなど経済地域ブロック化と、激変した外交ロジックを押さえていないと理解しにくいかも。考察の手掛かりとしては、何故、公明党・山口代表の訪中日程と処理水放出の日程が、これほどに近かったのか、という事実からスタート。日本側では、中国活動家が、処理水放出反対キャンペーン等、反日暴動に近い騒ぎを起こすであろうということを、最初から見通していた節あり。全官公庁が連携で対策に当たっている。魚介類密輸ルート、少しでも減らせれば良いのですが)

■中国、ゼロコロナ廃止後2カ月で約200万人の超過死亡=米研究(ロイター2023.08.25)
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-china-idJPKBN300080

中国政府が昨年末に厳格な新型コロナウイルス規制(ゼロコロナ政策)を廃止した後、2カ月間の死者数が例年の水準を200万人近く上回ったことが、24日に公表された米研究調査で明らかになった。調査をまとめたのは、米国のフレッドハッチンソンがん研究センター。中国のいくつかの大学が発表した死亡率データのサンプルとインターネットでの検索結果を基にしている。それによると、ゼロコロナ政策を廃止した2022年12月から23年1月までの30歳以上で推定187万人の超過死亡が発生。超過死亡はチベットを除く全ての地域で見られた。中国は、日次の死者数の発表を昨年末にやめた。世界保健機関WHOは中国での新型コロナによる死亡者数を12万1628人としている。今年2月、中国指導部は新型コロナ対応の勝利を宣言したが、根絶されたわけではない。国営メディアによると、首都北京の保健当局は24日、新型コロナが依然感染症の1位だと指摘した。人民日報系の環球時報によると、中国疾病予防管理センターは、ほぼ全国的にオミクロン株派生型のEG.5が支配的になっており、その割合は4月の0.6%から8月は71.6%に拡大したと指摘した。

■中国・遠洋集団にデフォルト懸念 不動産不況で苦境(日本経済新聞2023.08.24)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2342B0T20C23A8000000/

中国不動産大手の遠洋集団控股は22日、資金繰りの悪化により人民元債の償還が困難になり、債権者に期限の延長などを提案すると発表した。不動産不況で業績は悪化しており、債務不履行(デフォルト)の懸念が強まっている。この人民元債は子会社が発行したもので、元本残高は20億元(約400億円)。本来の償還期限である8月2日までに元本を支払うことができず。

(コメント:中国経済バブル崩壊、進行中…のようです。どこまで縮むのか…)

■防衛省、南西防衛へ輸送力強化 概算要求で船舶やヘリ取得費計上(共同通信2023.08.21)

防衛省は2024年度予算の概算要求で、南西諸島周辺へ自衛隊部隊や物資を迅速に展開するため、輸送用船舶やヘリコプターの取得費を計上する。離島への上陸作戦の際、装備の陸揚げに使う「機動舟艇」を3隻、輸送ヘリコプターを約30機導入。これらを合わせ4千億円程度とする方向で検討する。中国が台湾への軍事的圧力を強めるなど緊張が高まる中、最前線となる南西地域への輸送力強化を急ぐ。関係者が21日、明らかにした。機動舟艇などは、陸海空自衛隊共同の部隊として新設する「自衛隊海上輸送群」に配備する。優先使用契約を結ぶ民間船舶の数も増やす。

■弾薬確保に9300億円、代替イージスは3800億円 防衛省要求へ(朝日新聞2023.08.22)
https://www.asahi.com/articles/ASR8Q42Z1R8QULFA009.html

防衛省が2024年度予算の概算要求で、有事に戦い続ける「継戦能力」の向上のため、弾薬確保に約9300億円を盛り込むことが分かった。敵のミサイルを迎撃する「イージス・システム搭載艦」2隻の建造費として約3800億円も計上する。この搭載艦は、政府が20年に配備を断念した陸上配備型迎撃ミサイルシステム(イージス・アショア)に代わるものとして配備する。

(コメント:台湾有事へ向けて。備えあれば患いなし「現場運用や制度設計は安全運転重視」)

■外国人の永住、25年にもオンライン申請可能に 政府方針(日本経済新聞2023.08.20)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA092UK0Z00C23A8000000/

政府は在留外国人の永住申請や在留カードの更新に関しオンラインの手続きを可能とする方針だ。最長5年を上限としていた技能実習制度の廃止などにより、永住を希望する在留外国人が一段と増える可能性があるためだ。申請者や政府側の事務負担を軽減して環境を整える。出入国在留管理庁が月内に提出する2024年度概算要求に永住手続きのオンライン化の必要経費を計上する。累計で40億円ほどを見込む。

(コメント:信頼できるデータ流通に関して、G20デジタル経済相会合があった件と考え合わせると、非常に意味深な動き。反対者は多そうですが、より正確に処理するを目指して、キッチリ進めていただければと思います)

■信頼できるデータ流通実現で合意 G20デジタル経済相会合(共同通信2023.08.19)

日米欧の先進国にロシアや中国などの新興国を加えたG20デジタル経済相会合が19日、インド南部ベンガルールで開かれた。国をまたいだ、信頼性のある自由なデータ流通の実現を盛り込んだ合意文書をまとめた。出席した河野太郎デジタル相は終了後、記者団に「データの国境を越えた流通なしに経済発展は難しいという認識が広がってきた」と成果を強調した。データ保護に関する法制度や考え方は各国で異なり、制度を把握するコストや現地の仕組みに不慣れなことによるリスクが、企業が海外進出する際の障壁になっている。文書は「実現の重要性を再確認する」とし、日本は各国に国際的な枠組み作りへの協力を呼びかけた。

■世界の水不足、物流・食料に波及 日本でオリーブ油値上げ(日本経済新聞2023.08.19)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB097ME0Z00C23A8000000/

気候変動による水不足が世界のビジネスの足かせになっている。運河や河川の水位が下がり、輸送の遅れや物流コストの上昇につながっている。干ばつで穀物などの不作が相次ぎ、オリーブ油は最高値を付けた。世界の慢性的な水不足は今後も続き、経済活動への影響が一段と広がるとの指摘がある。

■先進国の政府利払い、コロナ前の5割増 高債務と高金利(日本経済新聞2023.08.20)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA089CU0Y3A800C2000000/

先進国で債務負担増への警戒が高まってきた。根強いインフレと各国中銀の利上げで金利が上昇し、超低金利時代に膨らんだ政府債務の利払いコストも急増している。先進国の2023年の利払い費用は新型コロナウイルス禍前から5割増近い1兆2800億ドル(およそ186兆円)にのぼるとの試算もある。政府の借り入れコストの指標となる10年物国債の利回りは直近で米国は4.2%、英国は4.7%まで上昇した。

■中国に悪材料相次ぐ、身構える世界の株式運用者-有望だった投資裏目(ブルームバーグ2023.08.19)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-19/RZMBLWT0G1KW01

経済指標低調、中植は顧客への支払い停止-碧桂園には不履行懸念/中国の支援策強化なければ「多くの資産クラスが苦しむ」との見方も
中国経済が大幅に減速している。同国に依存する企業の業績見通しが損なわれており、世界の株式運用者は身構えている。中国の不動産低迷がシステミックな危機に発展する恐れもある中、今年最も有望と考えられていた中国関連の投資が裏目に出ている。これまでのところ株式相場の急落は中国に集中しているが、同国の需要動向による影響を受ける企業も多い欧州や米国、他のアジア諸国の株式に対する圧迫は強まっている。(中略)中国にはマイナス材料が相次いでおり、15日発表された7月の経済指標は軒並み予想を下回ったほか、シャドーバンキング(影の銀行)大手の中植企業集団が顧客への支払いを停止し、不動産開発大手の碧桂園は公募債でデフォルト(債務不履行)に近づきつつある。これを受け、中国経済の先行きを巡る投資家や企業、消費者の見方も急速に悪化している。

■秋本議員に計6000万円か 発電会社側、贈賄認める意向(日本経済新聞2023.08.11)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE112KF0R10C23A8000000/

政府の洋上風力発電事業を巡り、秋本真利衆院議員=比例南関東=が風力発電会社「日本風力開発」(東京・千代田)側から約3000万円を受領したとされる事件で、同社の塚脇正幸社長がさらに約3000万円を提供した疑いがあることが11日、関係者への取材で分かった。社長が同議員への贈賄容疑を一転して認める意向を示したことも判明した。社長は東京地検特捜部の任意聴取で、提供した資金の賄賂性を否定していた。

(コメント:日本のエネルギー政策を左右する事件であるように思われますが、マスコミ・野党の追及が奇妙にゆるい。与党でこれなら、野党側の案件だった場合は、積極的に隠蔽されたかも。なにか裏があるのでは…)

■ウクライナ全州の徴兵責任者を解任 ゼレンスキー大統領、汚職横行で(共同通信2023.08.11)

ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、全州の軍事委員の解任を決定したと表明した。軍事委員は徴兵の責任者。ロシアの侵攻を受け、総動員令が出ているウクライナでは、徴兵逃れと関連する汚職が横行し、社会問題化していた。ゼレンスキー氏は11日の声明で、100件以上の刑事手続きが進められていると指摘。軍事委員解任の理由について「戦時中の賄賂が国家への反逆だと理解している人に運営されるべきだ」と主張した。

(コメント:目下、EU圏ではインフレによる生活苦が広がっており、ウクライナにおける巨大汚職の発覚は、ウクライナ支援に関する世論を塗り替えるほどの影響ありそう。実際には、EU上層部が何とか世論を抑えつけて、ウクライナ支援を続けるという形になるかも知れませんが、いずれにせよ「この始末をどうつけるか」でゴタゴタするのでは…と、想像)

■台湾、日米韓首脳の声明を歓迎 今後も協力、平和促進(共同通信2023.08.19)

日米韓首脳の共同声明で台湾海峡の平和と安定を維持する重要性を再確認したことについて、台湾外交部(外務省)は19日「歓迎と感謝」の意を表明した。外交部は「中国は台湾に対する脅迫と軍事的威嚇を強め、地域の安全に深刻な問題を引き起こしている」と指摘。台湾海峡の平和と安定の重要性は国際社会の共通認識だと強調し、今後も日米韓などのパートナーと協力して地域の平和を促進したいと訴えた。

■海上演習「マラバール」開始 中国にらみ、能力向上図る―日米豪印(時事通信2023.08.11)

日米、オーストラリア、インドの4カ国による合同海上軍事演習「マラバール」が11日、豪東部で始まった。豪州での開催は初めて。インド太平洋への進出を図る中国をにらみ、「クアッド」の枠組みで連携を強化する4カ国で相互運用能力を高めたい考えだ。11日はシドニー湾の豪海軍基地に、海上自衛隊の護衛艦「しらぬい」のほか、米豪印各海軍の駆逐艦など4カ国の艦艇が集結。着岸したしらぬいにはマーク・ハモンド豪海軍本部長らが乗艦し、船内を視察した。実弾射撃を伴う演習は16~21日に東方の沖合で実施。対水上、対潜水艦、対空の各種戦術や洋上補給の訓練を行う。豪空軍が運用するステルス戦闘機F35も参加する。

(コメント:同時並行で、アフリカ資源外交が進行。経済協力に関する協定など。中国を意識した動きと分析されている。日本政府としては、さらに将来の動向も見据えて動いている、と推察されるところであります)

■コロナ下水調査、3自治体連携へ データ共有し流行把握(共同通信2023.08.09)

家庭などから出る下水に含まれる新型コロナウイルスを調査している札幌市と石川県小松市、兵庫県養父市の3自治体が、データを共有して流行を把握するためのシステム作りに乗り出したことが9日、関係者への取材で分かった。新たな団体の設立発表会を8月下旬に開く。他の自治体にも積極的に参加を呼びかけて包括的にデータをまとめ、全国的な流行実態の可視化を目指す。新型コロナの感染者は発症前からウイルスを排出している。定期的に下水処理場の水に含まれるウイルス量をPCR検査で調べ、推移を見れば、実際の感染動向を把握できる。感染者の全数把握が5月に廃止されたことに伴い、厚生労働省も下水調査を流行把握の柱の一つに位置付けた。団体の名称は「全国下水サーベイランス推進協議会」。団体の運営や分析を支援する専門家として、片山浩之・東京大教授と北島正章・北海道大准教授、本多了・金沢大教授も参加する。

■日米欧との租税条約停止 ロシア大統領、ウクライナ侵攻で制裁に対抗(時事通信2023.08.08)

ロシアのプーチン大統領は8日、日本を含む西側諸国が「非友好国」に当たるとして、租税条約を停止する大統領令に署名した。ウクライナ侵攻を巡り、西側諸国が対ロシア制裁を発動していることへの対抗措置で、即日発効した。租税条約の停止は今年3月、ロシア財務、外務両省が提案。財務省は「(西側諸国による)一方的な制限は国際法違反であり、ロシアには報復措置を取る根拠がある」と訴えていた。プーチン政権はロシアに制裁を科す西側諸国を非友好国と認定している。現地メディアによると、今回、日本や欧米など38カ国との租税条約が停止された。租税条約は、投資や経済交流の促進を目的に、2国間で二重課税を防止するための仕組み。日本とロシアの新たな租税条約は2017年に署名、18年に発効した。

■損保4社の価格調整問題、金融庁が幅広く調査 業種絞らず全営業店(ロイター2023.08.08)
https://jp.reuters.com/article/idJPL4N39P2EE

大手損保4社が保険料水準を事前に調整していた疑いがある問題を巡り、金融庁は4日に出した追加の報告徴求で、全営業店を対象に、業種を絞らず調査して報告するよう各社に求めている。追加の報告徴求命令を受けたのは東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険、損害保険ジャパン、あいおいニッセイ同和損害保険の4社。報告徴求は通常1カ月程度が期限だが、幅広く報告を求めていることから、9月末までの2カ月を期限としている。(中略)鈴木俊一金融担当相は4日、「不適切な価格調整が行われていた可能性のある事案が幅広く存在する可能性が認められたことから、さらに網羅的で深度のある調査を実施することが必要だ」と指摘。問題が認められれば厳正に対処するとした。損保大手4社は、複数の保険会社が共同で一つの保険契約を引き受ける「共同保険」で、事前に話し合い、価格を調整していたとの疑いが出ている。これとは別に、中古車販売・買取会社のビッグモーターを巡る事案で、損保7社に対して7月31日に報告徴求命令を出している。

(コメント:本当に、トコトン、キリキリ締め上げるのではと思われる流れ。やはり世界情勢の激変が関与している部分が大きいようです。戦後レジーム脱却の動きが此処にも、という風)

■米学生ローン、政府は数十億ドル償却へ,コロナ禍で借り手30万人死亡(ブルームバーグ2023.08.08)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-07/RZ1168T0G1KW01

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)中に死亡した学生ローン借り手の債務数十億ドルは、米政府が償却しなければならない。返済免除措置が無効になるこの秋、対応能力が心配されているシステムに新たな複雑さが加わることになる。学生ローン政策を研究するユタ大学のエコノミスト、アダム・ルーニー氏によると、2020年3月に返済免除措置が導入された後、推定で約30万人の借り手が死亡した。ブルームバーグの政府データ分析によれば、この数が半分になったとしても(人口統計学者によれば、これはかなり控えめな数字だが)、政府が抱える損失は50億ドル(約7100億円)を超える可能性が高い。死亡は学生ローン返済義務が無効になるまれなケースだ。債務は借り手の死亡とともに帳消しになる。学生ローンの返済義務は10月に再開されるが、少ない企業と時代遅れのコンピューターシステムで管理するロジスティクスの面で困難が予想される。借り手が死亡したために返済されないローンは全体の中ではほんの一部だが、財政が不安定な政府にとっては依然意味がある。フィッチ・レーティングスは先週、米国の信用格付けを引き下げた。パンデミック対策と減税が主な原因で、ここ数年に積み上がった債務を強調した。教育省にコメントを求めたが返信はない。

(コメント:コロナ禍による若年世代の急減少が続いている様子。アメリカのワクチン管理は実際には、ゆるい所では、相当ゆるいものであったらしく。「ワクチンは危険」言説によりワクチン忌避が広がっており、若年層のワクチン接種は進んでいなかったという統計あり、若年層の死亡数・後遺症の数はワクチン未接種と大きな相関あり。日本でもワクチン未接種は乳幼児・若年層の世代に多く、アメリカで進んでいる若年層の減少が、日本でも生じる可能性あり)

■中国穀倉地帯で浸水被害拡大、食料安全保障の懸念高まる(CNN、2023.08.08)
https://www.cnn.co.jp/world/35207559.html

中国北東部の穀倉地帯で豪雨が続いて大規模な洪水が発生し、14人が死亡した。農地の浸水被害も広がり、食料安全保障上の懸念が高まっている。中国北部は7月下旬以来、台風5号トクスリに伴う豪雨に見舞われ、北京郊外や河北省で100万人以上が避難、少なくとも30人が死亡した。台風の北上に伴い、6日には吉林省の舒蘭市でさらに14人の死亡が伝えられた。舒蘭市によると、死者の中には同市の副市長など当局者3人が含まれる。副市長は先週、救出活動中に洪水によって押し流された。別の当局者1人も行方不明になっているという。隣の黒竜江省では、農地の灌漑に使われていた川が氾濫して田んぼが水没し、野菜のビニールハウスが破壊され、工場が損壊したと国営メディアは伝えている。黒竜江省によると、両省をまたいで25の河川が警戒レベルを超え、決壊の恐れが強まっている。水資源省は6日、吉林省と黒竜江省について、洪水に対する緊急対応レベルを4段階で上から3番目に高い「レベル3」に引き上げた。中国共産党の機関紙、人民日報によれば、黒竜江省の省都ハルビンでは16万2000人以上が避難し、9万ヘクタール以上の農作物が洪水の被害に遭った。新華社通信によると、尚志市では過去60年あまりで最悪の暴風雨のために、4万2575ヘクタールを超す農作物が破壊された。黒竜江省のもうひとつの穀倉地帯、五常市でも相当数の集落や農地が水に浸かり、当局が被害状況を調べている。中国の穀倉地帯として知られる黒竜江、吉林、遼寧の3省では、中国で生産される大豆、トウモロコシ、コメなどの穀物のうち5分の1以上が生産されている。

(コメント:気象災害、年々激化しているようです…)

■麻生氏発言「政府と調整」 台湾同行の自民鈴木議員(共同通信2023.08.10)

自民党の鈴木馨祐政調副会長は9日夜のBSフジ番組で、麻生太郎副総裁が台湾訪問の際に日米や台湾に「戦う覚悟」が求められているとした発言に関し「政府内部を含め、調整をした結果だ」と述べた。麻生派に所属する鈴木氏は訪台に同行していた。麻生氏は8日の台湾での講演で、台湾海峡の平和と安定には強い抑止力が必要だとして、日米や台湾に「戦う覚悟」が求められていると強調した。中国は激しく反発している。

■麻生氏、台湾総統と会談 関係深化で一致(時事通信2023.08.08)

自民党の麻生太郎副総裁は8日、台湾の蔡英文総統と総統府で会談し、日台関係を深めることで一致した。蔡総統は冒頭、5月に広島で開かれた先進7カ国首脳会議G7サミットの首脳声明で「台湾海峡の平和と安定の重要性」に触れたことについて、「日本政府に感謝したい。(日本は)これまでに何度も台湾海峡の平和を支持すると表明した」と述べた。両氏は台湾への軍事・経済的威圧を強める中国の動向などを巡り意見を交わしたとみられる。

■対中抑止、「戦う覚悟」必要 自民・麻生氏、台湾で連携訴え(時事通信2023.08.08)

自民党の麻生太郎副総裁は8日、台北市内で講演した。日本や台湾の安全保障環境について、軍事的圧力を強める中国の動向を念頭に「非常時に確実に変わっている」と危機感を表明。台湾海峡で有事とならないよう「戦う覚悟」を示して抑止を図る必要があるとの認識を示した。麻生氏は抑止力について、「能力」とそれを行使する「意志や国民的合意」、さらに覚悟を「相手に教えておくこと」の三つで構成されると指摘。「防衛力を持っているだけでは駄目だ。いざとなったら台湾防衛、台湾海峡の安定のために使う明確な意志を相手に伝えることが抑止力になる」と訴えた。また、日米台連携の重要性を強調。「特に台湾と密接な隣人関係にある日本が、率先して中国を含む国際社会に(戦う覚悟を)発信し続けることは重要だ。日本のこの毅然とした態度は、岸田政権以後も変わらない」と述べた。

(コメント:台湾戦略、動き続けているところ…今のところ、国家全体としての意思は変わらないとみて良い、と推測。大きな政治的な揺さぶりと同時に、台湾周辺の軍事的な安定をはかる、これは相当の大仕事。一方、台湾は、これまで通り、どっちつかずの態度を取って、周囲に混乱を巻き起こしておいて、比較的に裕福な一地域として生き延びることを希望、「国家としての」決断からは逃げ回ると予想)

*****

■ニジェールでクーデターか=軍の一部が大統領「解任」(時事通信2023.07.27)

西アフリカ・ニジェールの軍の一部は26日夜、バズム大統領を解任したと主張した。ロイター通信などが報じた。クーデターの可能性がある。バズム氏はその数時間前に大統領公邸で拘束されており、米国などから即時解放を求める声が上がっていた。国営テレビで、アブドラマン大佐が軍服姿の9人を従えて声明を読み上げ、「治安状況の劣化と悪政を理由に、(バズム)政権を終わらせる」ことを治安部隊が決めたと述べた。また、国境封鎖と、全土を対象とした外出禁止を宣言。「あらゆる公的機関」も機能を停止するという。
ニジェールは世界最貧国の一つ。2021年に就任したバズム氏は貧困問題のほか、近年は台頭するイスラム過激派への対処でもかじ取りを担ってきた。
ロイターによると、隣国ベナンのタロン大統領が仲裁のためニジェール入りした。タロン氏はナイジェリアの首都アブジャで記者団に対し「必要なら、ニジェールの憲法秩序を回復させるため、あらゆる措置を取る」と述べた。クーデターの試みに国際社会からは懸念の声が上がっており、ブリンケン米国務長官はバズム氏の即時解放を要求。国連のグテレス事務総長も「憲法を否定する政変を断固非難する」とし、「民主主義の原則を損なう行動の停止」を求めた。旧宗主国フランスや欧州連合EUはニジェール兵の行動を非難した上で、事態を注意深く見守るとしている。

■ニジェールの政変がEUの「原発ウラン」供給を脅かす可能性(フォーブス・ジャパン2023.08.03)
https://forbesjapan.com/articles/detail/65020

先週、クーデターが起きた西アフリカのニジェールは、EUの原子力発電所向けのウランの主要な供給元として知られている。このため、ウランのヨーロッパ諸国への供給が危機に瀕するのではないかという懸念が広がっている。世界原子力協会によれば、ニジェールのウランの生産量は世界の5%程度と少ないが、ポリティコによれば、フランスは全体の15%をニジェールに依存しており、EUも20%以上をニジェールから調達しているという。フィナンシャル・タイムズは7月31日、ニジェールの暫定軍事政権が、旧宗主国であるフランスへのウランの輸出をただちに停止すると述べたと報じた。

■ニジェール軍事政権、フランスとの軍事協定を破棄(ロイター2023.08.04)
https://jp.reuters.com/article/niger-security-idJPKBN2ZF051

西アフリカ・ニジェールの軍事政権は3日、フランスと結んでいる5つの軍事協定を破棄した。この地域におけるイスラム過激派対策を根底から揺るがす恐れがある。軍兵士らによる先週のクーデターは旧宗主国フランスへの反発が強まる中で起きた。同じくクーデターが発生した隣国ブルキナファソ、マリと状況が似ている。フランスは国際テロ組織アルカイダや過激派組織「イスラム国」とつながりがある勢力に対抗するため、ニジェールに1000─1500人規模の軍部隊を駐留させている。軍政のアマドウ・アブドラマン氏によると、1977─2020年に結んだ5つの軍事協定の破棄について、フランスに正式に通知する見通し。フランスからコメントは得られていない。

(コメント:EU圏エネルギー事情が厳しくなりそう。この影響、意外に多方面へ拡大するのでは、と想像。はっきりと目に見える形では騒動にはならないかも知れませんが、電気代の上昇は、地味にキツイ。産業空洞化…ローマ帝国衰亡のような社会になるのでしょうか…)

*****

■自動運転レーン、東北道にも 交通活性化へ今月新会議―政府(時事通信2023.08.03)

政府は3日、群馬県高崎市で「デジタル田園都市国家構想実現会議」(議長・岸田文雄首相)を開き、高速道路に設置する自動運転車用レーンを2025年度以降、東北自動車道にも新設する方針を示した。政府は既に新東名高速道路で同レーンを設置する方針を打ち出している。
地方の暮らしをデジタル技術で豊かにすることを目的に、今年度末に策定する「デジタルライフライン全国総合整備計画」に盛り込む。首相は計画について、9月をめどに中間取りまとめを行うよう関係省庁に指示した。
自動運転車用レーンは、24年度に新東名の駿河湾沼津―浜松間(静岡県)の約100キロで深夜帯に設置。物流の人手不足に対応するためトラックの運行を目指している。東北道のレーンの区間や走行時間帯など詳細は今後検討する。
この日の会合では、地域交通の活性化に向け、関係省庁による新たな会議の初会合を今月下旬に開く方針も明らかにした。人口減少による利用低迷でバスやタクシー、鉄道などのサービス維持が困難になる中、地域交通と他分野が連携する先進的な取り組みの普及を目指す。

*****

■金融庁、損保7社に報告命令へ ビッグモーター不正請求問題で(共同通信2023.07.28)

金融庁が、中古車販売大手ビッグモーター(東京)の保険金不正請求問題を巡り、損害保険ジャパンなど損害保険大手4社と中堅3社の計7社に対し、保険業法に基づく報告徴求命令を出す方針を固めたことが28日、分かった。ビッグモーターに出向者を出していた損保大手を中心に取引の状況や、保険契約者の保護に問題がなかったかどうかを調べる。他の大手は、三井住友海上火災保険と東京海上日動火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険。中堅3社は共栄火災海上保険とAIG損害保険、日新火災海上保険。各社はビッグモーターと保険代理店の契約を結んでいる。

■損保4社、メールで保険料調整 談合行為が常態化か(共同通信2023.08.01)

西武ホールディングス(HD)がシンガポール政府系ファンド「GIC」に売却したホテルやレジャー施設を巡る損害保険契約の入札で、損保大手4社の担当者がメールで保険料の事前調整をしていたことが1日、分かった。公正な競争を阻害する恐れがある内容を手軽にやりとりしており、談合行為が常態化していたことがうかがえる。大手4社は損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、東京海上日動火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険。保険料の調整は昨年、火災保険と賠償責任保険の入札で行われた。損保ジャパンとあいおいの担当者が自社の保険料水準を示し、他の損保にそれを上回る金額を提示するよう求めていた。

■損保、石油や鉄鋼でも価格調整 企業保険で不透明取引(日本経済新聞2023.08.01)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB318YB0R30C23A7000000/

損保各社による保険の価格調整が横行していた可能性・疑われる取引は複数の損保で少なくとも数十件以上か・カルテルの疑いがあり公正取引委員会の対応が焦点に

■企業保険、損保大手4社でシェア9割 価格調整の土壌に(日本経済新聞2023.08.02)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB022EN0S3A800C2000000/

損害保険大手が企業向け保険で事前に価格調整していた問題が拡大している。業種を問わず疑惑が浮上している背景には、複数の損保会社がリスクを分担して引き受ける「共同保険」という仕組みがある。大手4社でシェア9割を占める寡占状況も相まって事前調整しやすい土壌を生んでいる面がある。企業側に提示する保険料を事前に調整する行為は、ENEOSなどの石油元売りや鉄鋼業界にも疑惑が広がった。

(コメント:マネーの流れが気になるところ。表から裏へ吸い込まれてゆく、巨額の穴…裏金ルートの存在があるのでは。マネーが流れてゆく先は、陰謀論「闇の勢力」というような部分とか、反社会的勢力ビジネス資金に化けている可能性も。世界情勢が激変しているので、今まで隠蔽されていた部分が都合悪くなり、なおかつ情勢激変に伴いバックアップ勢力も弱体化して、表面化して、摘発&排除されて…という形でしょうか。いずれにしても、実態を明らかにするなど、真相究明されてほしいという風には思います)