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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

水戦争の予感

週末のテレビで、1週間まとめニュース集などをやっていたりするのですが、各地で大火事と大旱魃が続いているらしいという内容にピンと来て、ささやかに内容をまとめてみました。

1.韓国全土で長引く冬の旱魃

南北共に、無分別に山の木を伐採するから、山の保水力が失われているのであろう、と分析されています。近い将来、地下水脈も枯れる…という話。

元々、川には表流水と地下水系があります。表流水には、雨などの流水が流れています。地下水系は、わき水や浸透水などが中心です。山の保水力低下は、地下水系の枯渇を招き、中長期的な水不足を招きます。 また、砂漠化などの要因になりやすいのが特徴です。

降雨が地下水源として成長するのには、最低40年から100年かかると言われています。森が水を蓄え、それが地中に浸透して行き、濾過され地下水になります。 むやみに森林を伐採したことで、このサイクルが崩壊しているわけです。

韓国人が今飲んでいる地下水は、日本が作ったものと言えるかも知れません。戦後60年、森林伐採が進み、北朝鮮などの河川上流の保水力が限りなく低下していますから、地下水枯渇の時期はそれほど遠い将来では無いでしょう…と言われています。

あと、韓国の水ビジネスは、中国の支配下にあるようです。

【韓国】韓国政府水道事業を廃止、債務返済の為、水関連事業を中国に売却[2008/04/31]
【中韓】中国人民軍、北京と韓国を結ぶ水パイプラインを完成[2008/09/31]
【韓国】ソウルで中国による飲料水販売開始、コップ1杯10万ウォン[2008/11/31]

〔補足〕
韓国の利水は、日本が整備したものを利用しているに過ぎないそうです(植民地時代とその後の賠償利権によるODA事業など)。殆どが大日本帝国時代に施工された物、または賠償利権のODAで作られた物で、大幅改修をしないといけない時期らしい…と言われています。

2.中国の巨大ダムが引き起こす異常気象・他

三峡ダムの影響で、長江の水量が減り、川の水温が上昇しています。

流水の温暖化と富栄養化が重なったため、中国近辺(渤海など)の水温が異常に上昇。周辺の潮の流れが変化し、全体的な温度の上昇と降水量の減少を呼んでいます。 これがアジアの周辺地域の気象変動を呼び込んでいます。

日本に台風が来ないのも、その海域の異常高温が原因らしいと言われています。

従来、フィリピン沖で発生した台風が黒潮に乗り、高知などに上陸していましたが、渤海が暖かい為、渤海方面に引っ張られ、台湾から大陸に上陸してしまう…。2008年の中国内陸部で、異常なまでに大型台風の被害が相次いでいましたが、これが主な理由だそうです。

三峡ダムが破壊すると、上海一帯が壊滅します。3億人~5億人程度の死者が出ると言われています。陰謀論風に言えば、北京政府の上海閥に対する最終兵器と言えなくもないです。ちなみに三峡ダムを推進してきたのは、胡錦涛と温家宝だとささやかれています。何という21世紀バージョン三国志…言葉を失います。

中国がチベットを侵略した要因が、水だと言われています。四川大地震で認知が進んでいるそうですが、中国は、チベットで無分別にダムを造っています。複数のダムから分水され、水が中国本土に供給されているのです。

あと、ベトナムの軍事政権のバックも中国です。これも水利権絡みと言われています。

〔補足・1:風の噂より〕
現在、プラマプトラ川(中国名ヤルンツァンポ川)の水利用についても、インド&バングラディシュと水争い。
もし仮に、プラマプトラ川とメコン川を中国が堰きとめたら、以下のような対立構図となるかも?と、ささやかれています。【メコン川水域連合+インド&バングラディシュ】 対 【中国】
〔補足・2:資料より引用〕<<[http://www.technofer.co.jp/FAQ/FAQkankyo_059.html
水不足の危機は世界的規模の問題です。そして地域によっては水資源確保が国の存続にかかわる重要な問題ともなっています。そして水資源をめぐって、すでに水紛争といわれる争いも起きています。たとえば国際河川のメコン川では上流の中国、ミャンマーと、下流のタイ、ラオス、ベトナム、カンボジアとの間でも、上流に位置する中国のダム計画の是非をめぐって緊張関係の高まりが生じたこともあります。
そのほかにも中東を流れるヨルダン川を巡ってはヨルダン、イスラエル、パレスチナ、レバノンが、水資源の管理権をめぐってまさに中東紛争の縮図のような様相を呈しています。その他にも特に大きな河川沿岸の地域でおきています。今後はさらにこのような紛争が増えると言われています。

3.近未来の水環境?

森林が無くなると、保水力が無くなって下流が洪水になったり干魃になったりするという直接的な効果だけでなく、空気が乾燥したり、気温が上がったり、雨が降らなくなったりという間接的な効果もあると言われています。

北アフリカもローマ帝国支配下にあって農業してた頃は、農業のおかげで雨が降って農業ができる気候になっていたという説もあったり…(つまり農業を止めて砂漠化してしまった現在、もう一度農業を始めようとしても、困難ということ。ただし地球全体の気候が変わってるという説もある。)

…韓国に雨が降らなくなっているのは、中国で環境破壊・森林伐採・砂漠化が進んでいるせい?

オーストラリアの乾燥化は深刻なレベルになっているそうです。牧場、畑の砂漠化が多く…水制限もきつくなり、現地の人の話だと、夜8時から節水、断水になるので、お皿も洗えず、シャワーの取り合いにもなり、イライラ、ストレスがものすごく溜まるそうです。

うーん…近未来の北京周辺&韓国…でしょうか。何だか恐ろしい想像が…

温暖化が進むと、ロシアのツンドラ地帯や森林地域が穀倉地帯に生まれ変わると言う予測もあります。温暖化によって出現する新たな穀倉地帯…という資源と、バイカルの水資源を巡り、中露が対立するとも言われています。

〔補足・水ビジネス関連〕

すでに欧米の軍産複合体各社は、水ビジネスを拡大させているそうです。コカコーラも、清涼飲料水メーカーから水メーカーに変貌を遂げようとしています。石油パイプラインのような感じで、乾燥地帯に水を送る水パイプライン構想なども、計画され始めているようです…。

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「はやぶさ2」帰還ミッション/宇宙とテクノロジー

“はやぶさ2”の旅が「帰り道も気が抜けない」理由。2020年に地球帰還、新ミッションの可能性【帰還編】

https://www.businessinsider.jp/post-204957(2019.12.30)

2010年に地球へと帰還を果たした「はやぶさ」は、小惑星を探査する技術を実証することが目的だった。その点、「はやぶさ2」はサンプル採取技術をさらに確実なものにするとともに、小惑星への理解を深めることも重要な目的としていた。

これから続々と公表される小惑星のサイエンス、そして、はやぶさ2の後に続く小天体探査の展望について、【探査編】に引き続き、JAXAの津田雄一はやぶさ2プロジェクトマネージャに語ってもらった。

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「全然ちゃうやん!」の想定外から見えてきたもの

――リュウグウに到着した際、「リュウグウが牙をむいてきた」と表現していましたね。当初想定していたリュウグウと実際のリュウグウはどの程度開きがあったのですか?

津田雄一プロジェクトマネージャ(以下、津田):「全然ちゃうやん!」という印象でした。

リュウグウの形状の推定はずっと難しい、難しいと言われていたんです。事前に「自転軸は横倒しのはずだ」「ジャガイモのような形状のようだ」などと予想されていましたが、近づいてみると、小惑星研究者の間ではよく知られたソロバン玉型だったので、不思議な感覚でした。

科学者も「あれ、ソロバン玉じゃん」と最初は少し戸惑っていましたね。はじめに推定されていた形の中に1つでもソロバン玉型があれば「おおーっ」と思ったでしょうが、まったく想定されていなかったのは、やはり難しかったんだろうなと思います。

実は、NASAの小惑星探査機「オサイリス・レックス」が探査しようとしている小惑星「ベンヌ」もソロバン玉型なんです。

よくよく考えてみると、こんな典型的な天体を初めて、しかも2天体同時に探査ができる。「これはすごい科学ができる!」と盛り上がりました。リュウグウとベンヌは同じソロバン玉型ですが、よく見ると表面の状態が違います。似ていて比較しやすく、かつ違いがあるというのは、科学的に最も面白いパターンです。

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「何なのか全然説明できない」深まったリュウグウの謎

―― 1年5カ月の間に、さまざまな探査が行われました。実際に探査を行ってみて、どういった成果が得られそうなのでしょうか?

津田:今回の探査では、なんといっても衝突装置(SCI)運用によるクレーター生成の結果が重要です。科学的考察やそこから得られた発見についてはまだ公表されていませんが、今後、確実に成果が出てくるところです。

着陸やクレーターを作った際に小惑星の表面に紙吹雪のような岩の破片がパーッと出てきたのは、僕らにとってもすごく意外でした。誰も予想していなかったし、何なのか全然説明できません。サイエンスチームには、もう解明に取り組んでいる人たちがいるので、そこから小惑星表面の状態についての理解が深まると良いなと思います。

その意味でも、リュウグウに2回着陸できたことは大きかった。2回以上の観測によって初めて、リュウグウ全体の一般的な情報を見ているのか、その着陸した地点の固有の情報なのかを識別できます。

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帰り道も気が抜けない

――はやぶさ2は2020年12月には地球へ帰還し、リュウグウで採取したサンプルが入ったカプセルを大気圏へ投下する予定です。それまでにどのような困難が予想されるのでしょうか?

津田:リュウグウから地球への帰還には約1年かかります。2020年12月末までには帰還しているはずです。

メインの「イオンエンジン」の運転は2回に分けて行う予定です。第1期はすでに始まっていて1月末まで。第2期は2020年の5月~9月の間です。全部で2400時間程度イオンエンジンを噴射することで、地球を通過するコースに入ります。

地球へカプセルを再突入させるおよそ2カ月前からは精密誘導を行って軌道を微修正し、オーストラリアの狙った場所にサンプルの入ったカプセルが着陸するように探査機を誘導します。

実は、みなさん行きは心配してくれたのですが、タッチダウンを超えたあたりから、「これができるなら帰りは余裕では?」と、あまり心配してくれなくなりました。

はやぶさ2を地球に返すには、決められた計画通りにはやぶさ2をずっと制御しつづけなければいけません。日ごろ当たり前に運用していることをちょっとでも失敗すると、帰れなくなってしまいます。途中で装置が壊れることもあり得ます。普通の運用なら壊れても直してやり直せば良いのですが、帰る時期が決まっているので、それを逃すと地球に帰ってこられません。絶対に故障は起きてもらっちゃ困ります。

そういった事故を起こさないようになんとかコントロールしているのですが、なかなかその難しさは見えづらいんです。

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「はやぶさ2」の旅は、地球へ帰還しても終わらない

――2010年に地球へ帰還した「はやぶさ」は、最後には大気圏に突入して燃え尽きてしまいました。はやぶさ2も同じ最後を遂げるのでしょうか?

津田:カプセルとともに地球の大気へと突入し燃え尽きた「はやぶさ」と大きく違うのは、分離した後にはやぶさ2が地球重力圏から脱出することです。地球を離れるためには、軌道修正用に長時間、大量の燃料を噴射する必要があります。

地球から離れた後の予定は、本当に完全未定です。良い行き先を探しつつ、生き残って何ができるか検討しています。

――地球へと送り届けられたサンプルは、その後どうなるのでしょうか?

今後、リュウグウで得た科学的成果は世界に全面公開する予定です。現在はまず、はやぶさ2に貢献した人が成果を出す期間ですが、はやぶさ2が地球に帰還するころには全面公開され、世界中の科学者がそのデータにアクセスして研究できるようになります。

地球に帰還したサンプルの中身は、1年かけて一次的に分類されます。そして世界中の科学者から研究方法を募り、良いアイデアに対してサンプルを配ります。

サンプルを配る時にも、すべて配ってしまうのではなく、約40%のサンプルは残しておくことになります。10年先に良い分析技術が出てきたら、その技術を使える人たちに渡す。かなり息の長い話です。

将来、はやぶさ2のサンプルやデータが思ってもなかった使い方をされて、新しい成果や知見が出てきたらすごく楽しいですよね。

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宇宙資源としての小惑星を探査する可能性

ーーはやぶさ2で実証された日本の探査技術は、今後の太陽系探査にどう生かされるのでしょうか? また今後、津田さんが取り組んでみたい探査計画などはありますか?

津田:はやぶさ2のミッションを行った者の責任として、「はやぶさ2の技術をベースにした次のミッション」は、どうしても考えなければいけません。

例えば、2つの小惑星が互いの周囲をぐるぐる回っている「バイナリー」(二重小惑星)や、3つの小惑星が一体になった「トリプル」(三重小惑星)に行き、それぞれの小惑星からサンプルを採取するというようなミッションでしょうか。

また、今回は表面に穴をあけてサンプルを採取することができましたが、科学者が本当に見たいのは、『小惑星を輪切りにした断面の構造』だと思います。そういったデータを直接観察することも考えたい。そういうことができれば、世界の科学に貢献できるミッションになりますし、面白いと思います。

また、将来的に小惑星や彗星などの小天体は、宇宙資源として見られると思います。日本ではまだ真面目に議論されていないですが、世界ではもう法律を作った国もあります。

数十年後には、人間の経済活動に有用な小惑星をどうやって探査するのか、経済の中にどう組み込んでいくのかという議論が起きるでしょう。はやぶさ2では、その手始めとなることをやってしまったといえます。

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惑星探査の究極的なゴールは、大きな天体からのサンプルリターン

――はやぶさ2で実証された技術は、これからの宇宙探査・開発においても非常に有用なものだといいますが、具体的にどんなことが想定されるのでしょうか?

津田:1つ重要な点として、地球に衝突しそうな小惑星から地球を守る「プラネタリーディフェンス」という考え方があります。

リュウグウにクレータを作ったことを今はみんなすごいと言ってくれますが、だからといってリュウグウの軌道が変わったわけでも、リュウグウを破壊したわけでもない。

いざ地球に小惑星が衝突しそうになった際に役立つかと言われると、その第1歩目というか、0.1歩目くらいのところですかね。少しずつでも小惑星に対してできることを多くして、いざというときのために本当に役に立つプラネタリーディフェンスの技術を作らないといけないと思います。

また、大きい天体のサンプルリターン(=試料を採取して持ち帰ること)にもつなげていきたいです。大きい天体に行って帰ってくるというのは、惑星探査の一つの究極的なゴールです。

僕らは小惑星探査という“変化球”を使っているので、この変化球を伸ばしながら、どの国も考えていない戦略で大きな天体に行って帰ってきたいです。木星や土星の衛星まで行ければ、太陽系のかなりの探査ができます。

リュウグウでは、これ以上はない成果が出せました。これを大きな天体への探査につなげていきたいし、どこかで必ずつながると思います。

(文・秋山文野 編集・三ツ村崇志)