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■「風林火山」―『孫子』
其疾如風、其徐如林、侵掠如火、不動如山、難知如陰、動如雷霆
―其のはやきこと風の如く、其のしずかなること林の如く、侵略すること火の如く、動かざること山の如く、知りがたきこと陰の如く、動くこと雷霆の如く■山は高きに在らず、仙有らば則ち名あり
水は深きに在らず、竜有らば則ち霊あり―『陋室銘/ろうしつのめい』中唐・劉禹錫772年-842年■主は怒りを以て師を興こすべからず
将は慍りを以て戦いを致すべからず
利に合して動き利に合せずして止む―『孫子』■算多きは勝ち、算少なきは勝たず
而るをいわんや算無きに於いてをや―『孫子』
イラスト絵柄の研究(2022.10.01ツイッター公開)
三つ首《人食鬼(グール)》考案イラスト(2022.10.07ツイッター公開)
アンゼリカ花言葉「霊感」に寄せて(2022.10.10ツイッター公開)
『花の影を慕いて』登場キャラ・アンジェラ(2022.10.15ツイッター公開)
カボチャ戦士の運動会(2022.10.25ツイッター公開)
秋は夕暮れ ハロウィン
カボチャ戦士の 運動会
イガグリ玉を 用意して
鈴割り もとい 棺[ひつぎ]割り
鬼が出るか 蛇が出るか
ワクワク ゾクゾク お立ち合い
無事の冬越し 願いますPR -
■人はなぜワクチン反対派になるのか ―コロナ禍におけるワクチンツイートの分析―
https://www.t.u-tokyo.ac.jp/press/pr2024-02-05-001(東京大学プレスリリース2024.02.05)
https://link.springer.com/article/10.1007/s42001-023-00241-8(英文バージョン)■コロナ対策での日本批判の歴史(はてな匿名ダイアリー)https://anond.hatelabo.jp/20220613212654
■【識者の眼】「非感染性・慢性疾患の疫学者が語る『反ワクチン言説の科学性』のみかた」鈴木貞夫
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=21357(Web医事新報,日本医事新報社2023.02.09)■https://furuse-yukihiro.info/2023covidcolumn01/(2023.01.11時点コロナ最新の知見)
新型コロナは、人類文明社会の存続そのものを脅かす不気味な感染症に変容している■https://www.nature.com/articles/s41579-022-00846-2(2023.01.13時点LongCOVID最新の知見)
■なんでコロナこんなに増えてるの?の疑問にほむほむ先生が答える(2022.12.31)
https://togetter.com/li/2027818■Persistent COVID-19 Symptoms at 6 Months After Onset and the Role of Vaccination Before or After SARS-CoV-2 Infection
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2800554
Long covidにワクチン効果あり。罹患後に打つと後遺症リスク4割減。対照群は7割弱が44歳以下と比較的若年層■新型コロナのワクチン、打った方が良い?~mRNAワクチンの効果と安全性、よくある誤解
https://www.fizz-di.jp/archives/1078840555.html(薬剤師ブログ)■新型コロナウイルスの感染を増強する抗体を発見,COVID-19の重症化に関与する可能性
https://www.amed.go.jp/news/release_20210525-02.html(日本医療研究開発機構2021.05.25)■Cortical Grey matter volume depletion links to neurological sequelae in post COVID-19 “long haulers”
https://bmcneurol.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12883-023-03049-1
神経症状longCOVID患者は脳皮質の灰白質が減少。COVID-19感染後8週間以上24名対象、後遺症ブレインフォグ91.6%、倦怠感87.5%、頭痛41.6%など。皮質灰白質の縮小がlongCOVIDの神経症状に影響している可能性■Infection by SARS-CoV-2 with alternate frequencies of mRNA vaccine boosting
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/jmv.28461(MVジャーナル,2023.01.05)
※「ブースター接種間隔が開くと感染しやすい」及び「非ブーストは最も感染しやすい」という結果が報告された■mRNAワクチン完成までの長く曲がりくねった道(natureダイジェスト2021.09.16)
■https://www.nature.com/articles/s41598-022-27348-8
コロナウイルスのN抗原の中に多発性硬化症の原因となる抗体の抗原になりうる配列と類似のものが存在。MHC結合で評価。多発性硬化症など免疫で起こるものは一部が似るだけでも有効な自己抗体が産出されるので厄介=MHC結合で効率よくT-Cellに抗原提示される。ウイルス感染で脳神経系の合併症、後遺症が圧倒的に多いのは説明つく(ウイルス感染した場合にN抗原暴露)。軽症に抑えられるなら或る程度は抑制可能か?ただしオミクロンで多い頭痛などの症状と長期的な脳の障害に相関あるかどうか(普通はBBBガードがあるので脳には炎症波及しにくい)■https://www.cell.com/iscience/fulltext/S2589-0042(22)01038-0
※ワクチンを接種したのにコロナに感染して重症化する原因はIgG4抗体…との説は、医学・免疫学の専門家の間では、否定されている(論文にて報告済み)
「ワクチン接種回数が多い(2回または3回)ほどスパイク関連IgG4陽性に結びつき、ワクチン接種回数が少ない(1回または0回)ほどスパイク関連IgG3、およびNC IgG、IgG1、IgG3、IgAに密接にクラスター化する様子がうかがわれた。重症度についてもほぼ同様のパターンが観察された。無症状または軽症の場合はスパイク関連IgG4の領域に多く集まり、重症の場合(入院、酸素補給、ICU)はスパイク関連IgG3、NCサブタイプおよび上記で言及したアイソタイプの領域に集まっていた。まとめると、この表現は、感染、より重篤な疾患、ワクチン接種の欠如、およびスパイク関連タンパク質に対するIgG3応答の間の関連を証明するものであった。逆に、スパイク関連タンパク質に対するIgG4応答は、主にワクチン接種によって特徴付けられ、ワクチン接種の繰り返しが多く、平均して病気の経過はより軽快した」■オミクロン株はデルタ株などと比べ、唾液中の細胞に付着せず単独で空気中に漂う割合が高い
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2800145■日本における新型コロナウイルス感染症の流行波ごとの性別・年齢的特徴の疫学的検討(国立感染症研究所2022.12.23)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/2605-related-articles/related-articles-514/11696-514r01.html対象期間に報告された9,299,477例…全体では, 性別は男性50.5%, 女性49.2%, 年齢別では20代が17.6%で最も多く, 次いで30代, 40代となっていた。流行波別にみると, 全体の81.5%が第6波に含まれていた。人口10万人当たりの症例数でみると, 第1波の12人から経過とともに増加していき, 第6波では5,822人となった。最も変動が大きかったのは10歳未満で, 人口10万人当たり3人から13,033人へと大幅に上昇した。
■コロナ後遺症、パンデミック以上に警戒必要-呼吸器以外にもリスク(ブルームバーグ2022.12.19)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-19/RMYKMHDWRGGH01WHOが「ロング・コビッド」と略称で呼ぶコロナの後遺症は、呼吸器疾患が長引く症状よりはるかに深刻だ。気道内部を攻撃するインフルエンザとは異なり、コロナは多重システムのクラスター爆弾に似ている。
「肺だけにとどまらない。ウイルスと免疫システムの間で闘いが繰り広げられており、その闘いはほとんど全ての臓器で発生する可能性がある。完全なゲームチェンジャーだ」コロナで重症化した患者では、免疫細胞集団の変化や特定の白血球の持続的活性化といった免疫障害が最大1年後まで観察されている。
「コロナ以外の感染が増幅し、免疫機能不全となった患者をむしばむ可能性が高くなると予想される……その後、これらの感染症は本来よりも容易に広くまん延していく」
潜行性が極めて強いケースでは、心血管疾患や糖尿病、腎臓障害、脳損傷などの症状が現れる前に、新型コロナウイルスは知らぬ間に組織に炎症を起こし損傷を与えたり、凝固異常を引き起こしたりする。複数の研究によれば、あらゆる重症レベルの病気を患っていた元コロナ患者は、6-12カ月後に亡くなるか合併症で入院するリスクが高くなる。
コロナの影響が遅れて表れることで、平均余命の回復が妨げられる恐れもある。
患者はコロナ感染後の1年で通常の老化ペース4年間と同等の腎機能の低下を経験した。腎臓に病歴がなく、入院していない元コロナ患者でさえ、コロナに感染していない人に比べ、末期腎疾患に至るリスクが倍近いという。同じような影響が他の臓器に広がっている可能性もある。■中国のコロナ死者100万人近くも、新たな変異株の恐れ-香港研究者ら(ブルームバーグ2022.12.15)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-15/RMX116T0G1KW01中国政府による新型コロナ政策の急転換に伴い、新型コロナによる死者は国内で約100万人に上る恐れがあると、香港の研究者らが指摘した。香港大学で医学院院長を務めた梁卓偉氏らが執筆した報告書によれば、大規模なブースター接種や他の対策が講じられなければ、全国的な経済再開で100万人当たりの死者数は約684人に上る可能性があるという。中国の人口(約14億1000万人)に当てはめると、これは約96万4400人に相当する。今回の報告書によると、全国的な感染爆発が生じれば新たな変異株につながる恐れもある。
■コロナ後遺症の4割が苦しむ「脳の霧」、脳内伝達の破壊が一因か
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/22/120600564/(ナショナルジオグラフィック2022.12.07)■SARS-CoV-2 infection and persistence in the human body and brain at autopsy
(SARS-CoV-2の感染と剖検時の人体および脳における持続性)
https://www.nature.com/articles/s41586-022-05542-y(概要)コロナウイルス症2019(COVID-19)は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の急性感染時に多臓器不全を引き起こす。急性感染から症状発現後7カ月以上までの脳を含む人体全体におけるSARS-CoV-2の分布、複製、細胞型特異性をマッピングし定量化したところ、SARS-CoV-2は、重症のCOVID-19で死亡した患者を中心に広く分布しており、感染初期には脳を含む複数の呼吸器・非呼吸器組織でウイルス複製が存在した。一部の患者ではSARS-CoV-2が全身感染を引き起こし、数ヶ月間体内に留まる可能性があることを示している。
■緑の人・加藤AZUKI氏による、反ワクチン、反マスクの人は、「自分だけは例外(中二病の一症状)」と思ってるんだろうけど、「怖いモノ知らず」「運の良さに気付かない」「周囲の配慮に気付かない」とかな気がするという趣旨の連続ツイート》https://min.togetter.com/e5G7OyH
■新型コロナワクチン接種済の人々の死亡率は、未接種の人々よりも低い
COVID-19 Vaccination and Non–COVID-19 Mortality Risk — Seven Integrated Health Care Organizations, United States, December 14, 2020–July 31, 2021(CDC論文、2021.10.22)
URL>https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/70/wr/mm7043e2.htm疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)の研究結果=「全年齢層において新型コロナワクチン(mRNAワクチン)接種を原因とする死亡者の増加は見られない」。
大規模研究によって得られたデータであり、国際スタンダード論文とされている。日本政府によるワクチン推進政策は、この論文を根拠にしている。
ワクチン接種の影響に関しては、追跡・反論いずれにせよ、この論文を踏まえて論じる必要がある。「ワクチンは有害である」と主張する場合は、この研究結果をくつがえすだけの大人数の統計結果を正確にまとめて、論文データにして正式に公開しなければならない。現在、その類の反論をまとめた医学論文は存在しない。
■新型コロナワクチンの有効性に関する論文
「Safety and Efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 Vaccine」
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa2034577
※数万人規模の二重盲検RCT(第3相治験)結果についての調査報告■日本集中医療医学会>新型コロナウイルス関連小児重症・中等症例の発生状況の中間集計結果
URL>https://www.jsicm.org/news/news220530.html(集計データへのリンク有)
2022.12.01報告、ICU送りになった小児のうちワクチン未接種80%超、ワクチン接種済20%未満■Severity of SARS-CoV-2 Omicron BA.2 infection in unvaccinated hospitalized children: comparison to influenza and parainfluenza infections
(ワクチン未接種の入院小児におけるSARS-CoV-2 Omicron BA.2感染症の重症度:インフルエンザおよびパラインフルエンザ感染症との比較)
URL>https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35730665/
過去にCOVID-19やワクチン接種の経験がない入院小児において、オミクロンBA.2はハイリスク。インフルエンザ類よりも重症化の割合が大きくなる傾向がある※つまり、普通の風邪と捉えてはならない
■資料:新型コロナワクチンの内容物
▼承認申請資料に使用されている第3相試験の結果を報告した論文
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa2034577▼補足情報として添付されている治験実施計画書(PDF注意、376頁、英文)
https://www.nejm.org/doi/suppl/10.1056/NEJMoa2034577/suppl_file/nejmoa2034577_protocol.pdf
黒塗りされる前の原文▼承認決定後にPMDA(医薬品医療機器総合機構)が出した審査報告書
https://www.pmda.go.jp/drugs/2021/P20210212001/672212000_30300AMX00231_A100_6.pdf
ヒトにおける安全性と有効性を検証する臨床試験結果とこれをめぐる審査の際のやりとりの部分(20頁~55頁)に黒塗りはナシ。黒塗りされているのは製造工程に関する部分であって、内容物に関する部分ではない。※独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)サイトより「審査報告書・申請資料概要」
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/p-drugs/0020.html承認審査情報の利用について/マスキングしている箇所は以下の情報です。
1.特定の個人を識別することができる情報
2.公表することにより個人の権利利益を害するおそれがある個人に関する情報
3.公表することにより法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある法人に関する情報
▼補足資料
国立国際医療研究センター病院>予防接種基礎講座>
https://www.hosp.ncgm.go.jp/isc/080/index.html
「予防接種基礎講座」の資料公開:「ワクチンの種類とその構成物質」
https://www.hosp.ncgm.go.jp/isc/080/FY2020/04.RandD.pdf●コロナワクチンの中に、マイクロチップや放射性物質は入っているか?検証動画
https://www.youtube.com/watch?v=XfkXQtPKgV0(2022.03.15掲載)●「コロナワクチンの中身は調べてはダメ(秘密契約の存在)」否定記事(2021.03.29付)
「Stanford Scientists Post Entire mRNA Sequence for Moderna Vaccine on Github」
(スタンフォード大学の科学者がモデルナワクチンの全mRNA配列をGithubに掲載)
https://gizmodo.com/stanford-scientists-post-entire-mrna-sequence-for-moder-1846576268
(日本語版:https://www.gizmodo.jp/2021/03/moderna-github.html)ファイザーワクチンのmRNAコード(note記事、2020.12.31、スパイク言及あり)
[翻訳] BioNTech/Pfizer の新型コロナワクチンを〈リバースエンジニアリング〉する
https://note.com/yubais/n/n349ab986da42
■記事メモ:新型コロナワクチン接種後の死亡 接種との因果関係は? 日本における副反応報告の課題
https://news.yahoo.co.jp/byline/kuraharayu/20221030-00321661
■記事メモ:新型コロナワクチンは世界でどのくらい死亡を防いだ? 接種率が低いと死亡者数は増える
https://news.yahoo.co.jp/byline/kuraharayu/20221122-00324829■新型コロナウイルス、次の変異株は病原性が高い可能性も-南ア研究(ブルームバーグ2022.11.27)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-27/RM0CMHT0AFB501免疫不全の患者から採取した新型コロナウイルスのサンプルを使った南アフリカの研究によると、ウイルスは変異に伴って病原性を高めることが分かった。新たな変異株が出現した場合、現在流行しているオミクロン株よりも症状が悪化する可能性があることが示唆された。
アフリカ健康研究所(AHRI)のアレックス・シーガル教授が率いた研究によれば、エイズウイルス(HIV)に感染した患者から採取したサンプルを6カ月観察したところ、ウイルスは当初、オミクロン株の「BA.1」と同レベルの細胞融合と死滅を起こしていたが、変異に伴いこのレベルが上昇し、中国の武漢で発見された最初のウイルスと類似するまでになった。ダーバンの同研究所は昨年、オミクロン株に対するワクチンの有効性をテストしている。
新型コロナの病原体が変異を続ける可能性があり、新たに出現する変異株の病原性と死亡の確率が比較的症状の軽いオミクロン株より高くなる恐れがあることが示唆された。この研究はまだ査読を受けておらず、1人の患者から採取したサンプルを使用した実験結果のみに基づく。
「長期感染における新型コロナウイルスの変異は必ずしも弱毒化という結果につながらない可能性が示唆された」と研究者らは24日に発表されたリポートで説明。「将来の変異株の病原性が現在流行しているオミクロン株より強くなる可能性があることを示唆していると考えられる」としている。■新型コロナ、感染のたびに死亡や疾患リスク上昇か(Forbes、2022.11.18)
https://forbesjapan.com/articles/detail/52018新型コロナウイルスに感染するたびに、糖尿病や腎臓病、臓器不全、精神疾患といった健康障害の発症リスクが高まる可能性のあることが、米国で実施された研究で明らかになった。新型コロナウイルスに複数回感染しても影響は軽微とする俗説を覆す研究成果だ。
10日に米科学誌ネイチャー・メディシンで発表されたこの研究では、米国の退役軍人向け医療保険制度を通じて治療を受けた約580万人の健康記録を分析した。その結果、新型コロナウイルスに複数回感染した人は、最後の感染から最長6カ月後までの間、肺や心臓、脳、消化器系に影響を及ぼす問題など、多くの健康障害のリスクが高くなっていたことが判明した。
複数回感染した人は、1回だけ感染した人に比べて、死亡する可能性は2倍、入院する可能性は3倍高くなっていた。また、心臓疾患の発症リスクは3倍、肺疾患の発症リスクは3.5倍、脳疾患の発症リスクは1.5倍強上がっていた。
死亡や入院、発症のリスクは、ワクチンを未接種の人でも接種済みの人でも高くなっていた。研究の対象者が感染した変異株には、デルタ株やオミクロン株、オミクロン株の派生型で現在主流となっているBA.5などが含まれる。
論文のシニアオーサーである米セントルイス・ワシントン大学の疫学者ズィヤド・アルアリーは、このところ、新型コロナにかかった人やワクチンを接種した人、とりわけワクチンを接種して感染もした人は「無敵のオーラ」でもあるかのように思われていると苦言を呈する。
そのうえで「わたしたちの研究では、2回目、3回目、4回目と感染を重ねるごとに、健康リスクが高まることがはっきり示された」と強調し、人々に対して引き続き再感染への警戒を怠らないよう呼びかけている。
アルアリーによると、心臓や脳、肺などの疾患に限らず、ほかの健康障害の発症リスクも新型コロナウイルスに感染するたびに高まるようだという。
アルアリーは、何より望ましいのは再感染を避けることだと述べ、そのためにはマスクを着ける、体調を崩したときは外出しない、対象となるブースター接種はすべて受ける、といった対策が役に立つと助言している。【医学論文】メモ(英文)
●Viral Antigen and Inflammatory Biomarkers in Cerebrospinal Fluid in Patients With COVID-19 Infection and Neurologic Symptoms Compared With Control Participants Without Infection or Neurologic Symptoms
URL》https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2792536(概要)
新型コロナ感染者の脳脊髄液の89%でRNAでもスパイクタンパク質でもなくウイルスの一部のヌクレオカプシド抗原が検出された。
mRNAワクチンで体内で産生されるのはスパイクタンパク質で、今回新型コロナ感染者の脳脊髄液で検出されたヌクレオカプシドではない。
コロナ感染すると、ヌクレオカプシドが血液脳関門を突破し、脳脊髄液に移行して免疫反応や炎症が起き、症状として生じる。その後も諸症状を残す可能性があることが示唆された。
(ブレインフォグ等の原因?治癒した後も高確率で残留物が検出される。それが他のウイルスと出会って別の症状を引き起こす可能性もあり得る)
感染前の接種および感染後の接種で罹患後症状はより少ない傾向が示されている。未接種の発症では、こうした二次的病態を起こしうるリスクがより濃厚になる可能性がある。
●Coronavirus ‘ghosts’ found lingering in the gut
URL》https://www.nature.com/articles/d41586-022-01280-3(概要)
Long COVIDの原因は長期残存する体内ウイルスリザーバーが原因か。ウイルスリザーバーの研究が、SARS-CoV-2感染症の病態の本質を明らかにする可能性あり。COVID-19は単なる急性呼吸器感染症ではなく、慢性全身感染症が本質的病態か。
・感染後も数か月以上に渡り、腸管内にウイルス由来抗原(蛋白、RNA)が検出できる
・軽症COVID-19でも、46例中32例で感染7か月後でも腸管組織内にウイルス蛋白が確認できた
・メモリーB細胞が産生する抗体は感染後数か月後も変化し続けており、抗原に長期持続曝露されている事を示唆している(B cell maturation)
・腸管だけでなく、軽症例を含め、心臓、眼球、脳、虫垂、乳房などの各種臓器にもウイルスRNAが証明されている
・ある研究者はマクロファージ内に潜伏感染する形で、全身の臓器にウイルスが存在している可能性を推測
・ウイルスリザーバーの検討はNIHの大規模研究や、患者団体との協力とにより今後進んでいくと期待される「持続的に存在し続けるウイルス断片がLong COVIDの原因」仮説→ウイルス断片「coronavirus “ghosts”」。
ウイルス断片とLong COVIDとの関連に決着がついたわけではないので注意。簡単な問題ではなく、更なる研究が必要。
※Long COVIDは急性感染後12週を超えて症状が持続する病態と定義されている。これには200以上の症状が関連しており、重症度も軽症から日常生活に影響が出るレベルまでの多岐に渡っている。
■自己免疫疾患患者はコロナワクチン抗体価減、阪大の解析が示唆したこと
https://newswitch.jp/p/35129(ニュースイッチ2022.12.24)大阪大学の山口勇太大学院生と行木紳一郎大学院生、加藤保宏助教、熊ノ郷淳教授らは、関節リウマチ(RA)や全身性エリテマトーデス(SLE)など自己免疫疾患患者において新型コロナウイルスに対するメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン接種後の免疫動態を解析し、特定の免疫抑制治療でウイルスへの中和抗体価が減弱しやすいことを発見した。患者の特徴に応じたワクチンの投与方針の検討材料になることが期待される。
自己免疫疾患患者が使用する免疫治療は、ワクチンによる免疫反応を減弱させる懸念がかねてあった。そこで研究チームは阪大病院に通院中の患者の血液サンプルを収集し、ワクチン接種前後の新型コロナウイルスに対する中和抗体価の変化などを調べた結果、ステロイドやアバタセプトを使用しているRA患者は中和抗体価のピークが低く、TNF(腫瘍崩壊因子)―α阻害薬を使用するRA患者は長期で見ると中和抗体価が下がりやすい傾向にあることが分かった。こうした治療を行っている患者は、他者に比べてワクチン接種を前倒しすることが望ましいことも示唆された。
成果は米科学誌ランセット・リージョナル・ヘルス・ウェスタンパシフィック電子版に掲載された。*****
補足:ワクチン接種の効果に関する医学論文
URL》https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2798990
(概要:COVID-19ワクチン接種率が低い地域ではCOVID-19死や超過死亡が多かった)
URL》https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2022.08.08.22278547v1
(概要:アメリカ、2021年12月~2022年5月、刑務所入所者11.2万人対象。一晩以上同室=濃厚接触とした場合、濃厚接触者への二次感染リスクは未接種者と比べ、1回以上ワクチン接種者では24%低下、接種回数が増えるごとに12%低下。既感染歴があると二次感染リスクは22%低下。既感染歴とワクチン接種歴の両方があると二次感染リスクは41%低下。ブースターワクチン接種と最近のワクチン接種が感染力をさらに低下させた。結論、ワクチン由来免疫と自然獲得免疫がそれぞれ独立してSARS-CoV-2オミクロン感染リスクを低下させた)
URL》https://www.covid-datascience.com/post/israeli-data-how-can-efficacy-vs-severe-disease-be-strong-when-60-of-hospitalized-are-vaccinated
(概要:「ワクチン接種者のほうが非接種者より重症者数が多い」という指摘があるが、これはシンプソンのパラドックスと言われるもの。論文にて検討のうえ導き出された結論:母数を合わせ、年齢ごとに調整して計算すると、高齢者・70歳以上のブーストなしでの対重症度効果は低いが、ブースターで高い効果を回復。若年層では、ブーストによる効果は非常に高いが、ブーストなしでもワクチン接種の効果は85%以上と非常に高い。となる)
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イベルメクチンについて(ツイッター「新型コロナウイルス_ワクチン情報」2022.12.16)
https://twitter.com/VaccineWatch/status/1603541029881524224
イベルメクチンのCOVID-19に対する効果を調べた臨床試験RCTの結果、高用量(1日あたり600mcg/kgで6日間毎日)でも死亡、入院、回復までの時間で有効性は認められず。
(論文URL)https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2022.12.15.22283488v1 -
2022.09.27安倍元首相国葬儀に寄せて、当日ツイッター公開
【解説】 安倍氏の国葬、なぜ賛否が割れるのか(BBC、2022.09.26)
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-63030474(要約※解釈)
安倍氏は時代の最先端を走っていた。10年以上も前から、国際パワーバランスが崩れるという未来をいちはやく察知していた。
(※その発端を開いたのが、新型コロナ・パンデミック~露宇戦争であった…とは、安倍氏を含めて、誰も予想できなかったと思われるけれど…)日本にとって、最大の脅威が中国の台頭。中国の領土拡大という形の海洋進出に伴う、国際パワーバランスの崩壊、海洋サプライチェーンの危機に備えるために、日本はどうすれば良いのか。いかなる手立てが必要なのか。
安倍氏はとても未来的なビジョンを持っていた。
(※米国撤退の後の、環太平洋パートナーシップTPP維持、整備と構築へ乗り出したのも、そのひとつ)安倍氏が描いたビジョン=日本が自衛力を持ち、日米同盟において、コストを完全に支払っている正式メンバーになる必要がある
2014年に当時首相だった安倍氏は、日本の戦後の平和主義的な憲法を「再解釈」する法律を強引に成立させた。これにより、日本は「集団的自衛権」を行使できるようになった。つまり、第2次世界大戦後初めて、日本は国境を越えて、アメリカの同盟国と共に軍事行動を取れるようになった
(※これがクアッドの出発点になっている)※考察・・・クアッド(セキュリティダイヤモンド構想)
「自由で開かれたインド太平洋」。元々は麻生政権の構想「自由と繁栄の弧」。推察になるけど、この構想の種子は戦前までさかのぼると思われる。
(そう仮定しないと、戦中の日本軍の無謀な作戦行動の意図が説明不可。ただ当時はアジア諸国の近代国家としての国力が、あまりにも未熟であった。各々のアジア国家が有してしかるべき権益は、植民地経済として西欧列強に押さえられていた)
戦後代々の政権が、構想の種子を引き継いで、(おそらく議論・検討も重ね)立ち上げに70年~80年くらい掛かっているのは確実。これを具体的な形にし、多国間のものとして発展させたのがクアッド。その構築はいまだ未完成、菅政権~岸田政権へと引き継がれている状態。
今後、米国は厳しい国力衰退期に入るという予想がある。すなわち米国弱体化の条件のもと、中国ひいてはロシアの脅威と向き合わなければならない。クアッド構築は、極東有事・台湾有事~太平洋戦争の再来を防ぎ、平和を維持するために、日本が成しうる対抗手段であるAnthony Albanese@AlboMP
Met with@narendramodiin Tokyo and discussed the important relationship and friendship between Australia and India.
東京で@narendramodiと会い、オーストラリアとインドの重要な関係と友情について話し合いました。
https://twitter.com/AlboMP/status/1574709091582164992
■美しいドレス着て美しい馬に乗ってかっこよく走るメキシコの伝統馬術競技「チャレアーダ」(togetter)
https://togetter.com/li/1578306(写真いろいろ♪)
■2022.08.10~08.25制作(ツイッター公開はせず)
オリジナル小説『鳥使い姫と魔法の鍵』登場キャラ(モブキャラに近い脇キャラ)母スージア+息子ヤジド(3~4歳くらいの男児)、アニメ塗り
オリジナル小説『鳥使い姫と魔法の鍵』登場キャラ=御曹司トルジン、および『春雷の雨夜を君と駆け抜ける』登場ヒロイン=水のアイヴィ、流行ラノベ風の挿絵塗り
オリジナル小説『鳥使い姫と魔法の鍵』登場キャラ、女主人公+白文鳥2羽、満月のもとのオアシス背景、アナログ表紙テイスト塗り
■2022.08.27ツイッター公開《資料&練習絵》ペリース/プリス
■2022.08.13ツイッター公開《ファンアート》ミャクミャク様
森の倒木に着く粘菌(変形菌)たち、虹、鈴なり水滴の蜘蛛の巣、ミャクミャク様
―出典:2025年,大阪・関西万博サイトなんとなくイメージがオーバーラップの詩
“Still round the corner there may wait,
A new road or a secret gate.”― J.R.R. Tolkien■2022.08.05ツイッター公開《ファンアート》ミャクミャク様
関西のどこかにある小さな湧き水のなかから「コンニチハ」ミャクミャク様(出典:2025年,大阪・関西万博サイト)。水面にプカプカ浮くタイプのグッズを連想。アヒルちゃんフロート、もとい、ミャクミャク様フロート…アリアリのアリな気も
■奇抜キャラが大阪万博の関心度UPに貢献 活躍の場を広げる「ミャクミャク」イベントに引っ張りだこ 25年4月開幕(ZAKZAK,2023.01.18)
https://www.zakzak.co.jp/article/20230118-QYZEKC6JFFMBFOBHCYMJLF6SFI/2025年大阪・関西万博の開幕まで、4月で2年。機運醸成をけん引するのが、公式キャラクター「ミャクミャク」だ。奇抜なデザインは誕生直後から交流サイト(SNS)で大きな話題を呼び、露出が増えるにつれて若年層を中心とした関心度向上に寄与。名付け親が込めた「価値観や個性を認め合う象徴に」との期待を背負い、活躍の場を広げる。
キャラデザインは昨年3月に発表された。赤い円形が輪のように連なる細胞をイメージしたロゴマークに「清い水」を表す青の体。「多くの人の興味を喚起する力がある」との選評どおり、デザインを題材とした2次創作の「ファンアート」が大量に生まれ、SNS上で大反響を起こした。
制作したデザイナー・絵本作家の山下浩平さん(51)は「みんなが遊べる余地があったらと思い、不思議な生き物にした」と語る。愛称は約3万3000件の応募から、異なる2人が名付けたミャクミャクに決定。親しみを込めて、敬称の「さま」を付ける現象も起きた。
命名後は各地のイベントやメディアに100回以上出演。開催地の大阪市ではマンホールのふたに起用され、開幕までに約400カ所でお目見えする。今年3月からは、原動機付き自転車のナンバープレートにミャクミャクデザイン版が登場する予定だ。
三菱総合研究所が半年ごとに実施する意識調査では、20代で万博への関心度が大きく上昇し、ミャクミャクが最も関心の高い項目に挙げられた。
万博を運営する日本国際博覧会協会は「キャラをきっかけに万博のテーマや意義に興味を持ってほしい」(機運醸成局企画・推進課の宮内亮課長代理)。今後はPR動画出演や公式グッズを通じ、関心のさらなる掘り起こしを狙う。■ゆるキャラブームから15年、アマビエに次ぐ「ミャクミャク様」が話題に…原点“怪奇”する令和の人気キャラ
https://www.oricon.co.jp/special/60164/(ORICON NEWSオリコンニュース2022.08.17)2025年に開催される大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」が注目を浴び、先週末の夏コミケでも複数のコスプレ出現が話題に。早くも大阪万博を盛り上げる役割を十分に発揮している。前回の愛・地球博(2005)で採用された「モリゾー&キッコロ」のような愛らしさはないが、賛否を呼んでいるその“奇怪さ”こそが大きな反響を呼んでいる。思えば2020年には、妖怪・アマビエブームも巻き起こった。2000年代のゆるキャラブームが終焉を迎えた今、令和に求められる“キャラクター像”とは。
公式プロフは「正体は不明」なのに、瞬く間に“崇拝対象”となった「ミャクミャク様」
大阪万博の公式キャラクターに選ばれた「ミャクミャク」。公式アカウントには「細胞と水がひとつになったことで生まれた、ふしぎな生き物」と説明がされており、赤いロゴマークと水の都・大阪から連想した青の体を持つ、見るからに“異形”の姿を持っている。
しかもその赤い部分(目玉に見えるのは『細胞の核』)は、細胞が増殖したり分裂したりも可能で、青い体の部分は水のようにいろいろな形に変化(へんげ)が可能。“多様性”が表現されているが、今年3月にイラストが発表された時から、「かわいい」「インパクトがある」という声の一方で、「気持ち悪い」「怖い」といった声も多く寄せられていた。
そして先月、名称が「ミャクミャク」に決定。見た目に負けず劣らずのインパクトに「かわいい」「子どもが泣きそう」と賛否が起こり、SNS上で一気に拡散。最初のうちは「ミャクミャクさん」「ミャクミャクくん」などと呼ばれていたが、いつの間にか「ミャクミャク様」と“様”付けされるようになり、何かの神や畏怖の対象として、ユーザーたちが崇め始める現象が起きた。
さらには「ミャクミャク」の自作画投稿もブームに。これは、コロナ禍の2020年に大きなムーブメントをもたらした「アマビエブーム」にも通ずる。当時も、ステイホーム中に「役病退散」の願いを込め、親しみやすく描きやすい妖怪「アマビエ」のオリジナル漫画や動画が次々と投稿され、拡散されていた。
アマビエも、ミャクミャク同様、いわゆる“ザ・可愛い”容姿ではない。また、本来アマビエは病の流行を予言はしていたとされるが、除災する妖怪ではない。しかし、ユーザーの独自の解釈のもと、個々のアレンジを加えた上で、爆発的に広まっていった。そしてミャクミャクも、公式は「正体は不明」と謳っているが、自然発生的に“土着性”、“怪異”、“信仰”の話が持ち上がり、独自の解釈がなされるようになっている。「カワイイ」にも「怖い」にも振れた自作イラストが投稿されている点でも、両者は共通している。
ゲゲゲ、ジブリ、鬼滅… 江戸時代から続く“怪奇ブーム”の裏に変わらぬ日本人の性?
アマビエブームに拍車をかけたのが、言わずと知れた妖怪漫画家・水木しげる氏だ。プロダクションが「水木の作品に描かれている」と言及し、さらなる話題を呼ぶことに。ほか、宮崎駿作品の『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』でも“怪異”の存在が姿を現すが、その怪奇性や奇妙さは強烈なインパクトを残すと共に、日本の土着信仰をも呼び覚まさせる。
これは、「江戸時代から断続的に受け継がれてきた流れである」と話すのは、メディア研究家の衣輪晋一氏。
「江戸時代半ば、今で言う“妖怪ブーム”が起こりました。中でも、鳥山石燕(せきえん)の妖怪画集『画図百鬼夜行』は非常に人気で、続刊も。これをきっかけに、多くの絵師がこぞって妖怪画を。ただ文化人類学者の小松和彦さんによれば、実はこの当時、江戸の文化人たちは妖怪の存在なぞ、すでに信じてなかったそうです。これは現代のアマビエブームも『ミャクミャク』も同様でしょう。信じてはないが、何かにすがりたかった。または、そんな存在があることを娯楽として面白がりたかった。その意味で、日本人は江戸時代から変わってない」
さらにこの時代、「やまびこ」など、姿かたちがなかったものに姿を与えて妖怪化することも流行。これは、水木しげる氏の「子泣きじじい」や「砂かけばばあ」「ぬりかべ」「一反木綿」などが、昭和後期から平成時代にかけて爆発的人気を博したように、令和に誕生したオリジナルの“怪異”として、「ミャクミャク様」も似通った印象を受ける。
「水木氏の偉業の1つは、単に妖怪画を真似て書くのではなく、精密な背景に妖怪を描き出し、“もしこの妖怪が現れたら、こんなシチュエーションになるだろう”という生々しさを創り上げ、現代になじませたこと。おそらくこれが『妖怪ウォッチ』『鬼滅の刃』など、今も鬼・妖怪ものが受ける土壌となってつながっている。また、ここ数年のインターネットの盛り上がりの1つに、エジプト神話の“メジェド神”が挙げられる。単に頭から布をかぶっている、あまりにも子どもの絵のような簡素な姿であることを受け、『メジェド様』と面白がるブームが。これも『ミャクミャク』に“様”をつける楽しみにつながったようにも思います」(同氏)ゆるキャラの乱立化で訪れた“カワイイ”倦怠期… “怪奇性”が新たなインパクトに
奇しくもアマビエブームが巻き起こった2020年、全国のゆるいマスコットキャラクターの頂点を決める『ゆるキャラグランプリ』が閉幕した。2007年、滋賀県彦根市の「ひこにゃん」を火付け役に、「くまモン」や「ふなっしー」など、数々の人気キャラが誕生。2011年開催の『第1回ゆるキャラグランプリ』で1位に輝いた「くまモン」の年間売上高は1700億円、累計売上高は1兆円に及ぶ。それまでのキャラクター産業は、ポケモン・サンリオ・ディズニーが席巻していたが、そこにゆるキャラブームが見事に新風を吹き込んだのだ。
しかし、2016年から「地方創生推進交付金」として毎年2000億円の交付が開始されると、「くまモン」に次げとばかりに、全国各地でゆるキャラを開発し、地方PR動画を作る流れが加速した。その結果、全国で1700体以上のご当地キャラが生まれ、濫造・乱立状態に。やがて「税金の無駄遣い」といった声も上がるようになり、徐々に衰退。市民は「ゆる可愛い」に飽き飽きしていたのだ。
“ゆるキャラ”の生みの親・みうらじゅんは、その定義を「(1)郷土愛に満ち溢れた強いメッセージ性があること。(2)立ち振る舞いが不安定かつユニークであること。(3)愛すべき、ゆるさ、を持ち合わせていること」としている。その不安定さやゆるさは、従来の人気キャラクターにはない要素であり、全国各地でブームを巻き起こした。
しかし、今度はそのゆるさに倦怠期が訪れ、対極とも言えるアマビエやミャクミャクのような怪奇キャラが“新たなインパクト”として受け入れる土壌が出来上がっていたのではないだろうか。思えば、ゆるキャラブーム初期、奈良県の公式マスコットキャラクター「せんとくん」も「気持ち悪い」と物議を醸した。製作費に1000万投じられたことに対しても批判が殺到し、炎上。しかしSNSで大きく拡散された結果、それが大きな宣伝となり、話題を呼ぶとともに全国的な人気を獲得してしまった。
ミャクミャクも同様、「カワイイ」と「気持ち悪い」の両意見が寄せられているというのは、大いなる拡散力を秘めている。どちらを感じた人も、つい拡散したくなる容姿だからだ。水木しげる作品が絶大な人気を博したように、“怪奇性”は日本人を惹きつける強い吸引力を持つ。それがゆるキャラブームの終焉を経た今、上手く時代にフィットしたミャクミャクは、2025年まで大阪・関西万博の宣伝隊長として見事、“この世にお楽しめあそばせる”存在として活躍するだろう。
(文/西島亨)
■2022.09.17制作カラーラフ集、7個、ラノベ表紙を想定
テーマ/第6回キネティックノベル大賞(2022.07.01~2022.09.30)イラスト部門より
1.『恋愛同盟戦争』※【解釈】ナーロッパ世界バトル&ラブコメ
2.『廃墟と錆びた銃声』※【解釈】世紀末&シリアス
3.『今日まで通学路と呼ぶ道』※【解釈】日常&ホラー幻想
4.『ヴァルキリーワルツ-神殺しのスキル-』※【解釈】「ロードス島戦記」風バトルファンタジー
5.『The cave: dead end Alice』※【解釈】ゴシック&メルヘン
6.『やがて辿り着く楽園』※【解釈】エキゾチック幻想
7.『小さくなった魔法の手』※【解釈】アラビアンナイト風(トルコ魔除け「ハムサ(ファティマの手)」モチーフ採用)※6.エキゾチック幻想カラーラフが綺麗に出来たので記念に保存
《小説キャラ*ファンアート複数》ツイッター公開
▽金剛杵トーク中の少女たち2022.08.20
▽未来SFファッションショー「星界モルフォ」2022.08.26
▽ラグジュアリー銀糸ドレス&シルバー耳飾り&デザイン線画2022.08.28
イラスト練習2022.09.03ツイッター公開
練習テーマ:窓辺の背景パース、窓辺で無造作にくつろぐポーズ(片方の足を掛ける)