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〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)
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刑法175条の変遷

【明治13年・旧刑法】
第259條 風俗ヲ害スル冊子圖畫其他猥褻ノ物品ヲ公然陳列シ又ハ販賣シタル者ハ四圓以上四十圓以下ノ罰金ニ處ス
(※圖=旧字「図」、畫=旧字「書」、圓=旧字「円」)
【明治40年・現行刑法】
第175條 猥褻ノ文書、圖畫其他ノ物ヲ領布若シクハ販賣シ又ハ公然之ヲ陳列シタル者ハ五百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス販賣ノ目的ヲ以テ之ヲ所持シタル者亦同シ
【昭和22年・改正】
第175條 猥褻ノ文書、圖畫其他ノ物ヲ領布若シクハ販賣シ又ハ公然之ヲ陳列シタル者ハ二年以下ノ懲役又ハ五千圓以下ノ罰金若シクハ科料ニ處ス販賣ノ目的ヲ以テ之ヲ所持シタル者亦同シ
【平成7年・口語化】
第175条 わいせつな文書、図画その他の物を領布し、販売し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役又は二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処する。販売の目的でこれらの物を所持した者も、同様とする。
【平成23年・改正】
第175条 ①わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を領布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役又は二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を領布した者も、同様とする。
 ②有償で領布する目的で、前項の物を所持し、又は同項の電磁的記録を保管した者も、同項と同様とする。

ちまたで言われていますように、わが国の最高法規たる『憲法』によって定められた「表現の自由」と正面衝突すると言う面で、やはり判断が難しいというところのようです。

ただし、違法AVなど、強迫や人権侵害、リベンジポルノ、児童買春、反社会的勢力(つまりヤクザ&テロリスト)等とリンクしている案件は、ほぼ有罪判決…という判断になっているようです。

この領域は、人類の生物学的・本能的な欲望と接触しているだけに「楽に稼ぎやすい」部分=反社会的勢力や種々の犯罪(盗撮や盗作とか)と接触する事の多い領域でもある訳で…

「いかに反社会的勢力を介入させないか/リアル犯罪への発展を防ぐか」という難問が、当然にしてある⇒「法の力」が積極的に関与すべきポイントかも知れない。

現在、21世紀の問題として…

インターネットによるグローバル化がもたらした、カオスな情報環境という新しい要素が出て来ています。

つまり、インターネットでは、国境が無い。情報流通の自由。国家も社会もテロリスト集団も等しく、ひとつの坩堝に投げ込まれている状態。

A国の基準とB国の基準が異なると言う事は当然にある事ですけど、インターネットでは、A国の物もB国の物も、相互に閲覧できてしまう。

※中国では、「万里の長城」と言うべき「金盾」(グレート・ファイアウォール/ネットの長城)と呼ばれる情報遮断の壁を設けて、この事態を防いでいるようですが…

こうした「インターネット環境」という新たな要素をどう解釈するかによって、わが国の刑法175条も変化して行くであろう/変化しなければならないという推測が成り立ちます。将来、3次元立体映像のネット配信技術も出て来る可能性もあり、「いかなる解釈をするのか」を考えておく必要がある。

*****

歴史的には、「猥褻」という概念は、春画の類が普及していた江戸時代には、存在していませんでした(当時は「好色」「淫ら」という言葉が使われていた)。

「猥褻」という概念は、明治時代になってから法律で規定された物だそうです(実際、明治の刑法は、フランス刑法の影響が強いそうです。フランス人法学者が関わっていた)。

「公然」というのも解釈が難しい部分で、日本語で言う「公」とフランス語で言う「パブリックPublic」は、少し定義が異なっているという話。明治時代は、さぞ混乱しただろうなと思います。

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追記★インターネットで「ふーむ、ナルホドなぁ」という考え方の記事を見かけました。

エロコンテンツは完全に隠すよりこっそり読めるぐらいがちょうどいい
https://am-our.com/love/296/15636/

著者は、キャバ嬢などの経歴を辿って来たラノベ官能小説家だそうで…他の記事も、なかなか興味深い内容のようであります。

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