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制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

青銅華炎の章・古代1

〝青銅華炎の章・上古〟のシリーズの続編になります。資料を読み読み、マイペースで少しずつ書いていこうと思います。歴史専門という訳では無いので、ちぐはぐで少し変わった語りになるかなと思いますが、どうぞ淡くご期待くださいまし*^^*

【天を恐れよ・・・文字と呪術の帝国】

〈上古諸州〉が滅び、〈前シナ文明〉が台頭し、その申し子として急速に大きくなったのが、「商」です。

遂に中原に覇を唱えた、青銅の文明。その「商」が最後に放った光芒が、文字と呪術の帝国、「殷」であります。

〈上古諸州〉の滅亡と引き換えに成し遂げられた、〈前シナ文明〉…それは、文字と呪術の大規模な組織化を成し遂げた文明であります。

古代人の思考で重要なものに、「感染呪術(見立ての呪術)」があります。これは例えば、ターゲットに見立てた呪いの藁人形を、五寸釘で打つ時に見られる思考です。こうした呪術が、〈前シナ文明〉を彩った青銅の霊威と共に、統治・戦争の武器として用いられていたのです。

…(怖くない藁人形・ほんわか参照資料)丑の刻参り~避けてはいけない歴史の一つ
検索中、幾つかのシャレでもないサイトに次々行き当たり、本物の恐怖を感じてしまいました。悪いオーラ?に当たったのか、ちょっと頭痛&腹痛に悩まされましたし…げに恐ろしきは「生きている人間」かな、というところです…> <;;;;;;

…古代国家の文字とは、実に、呪術の道具でありました…

原初の文字がどこでどのように生み出されたのかは不明ですが、初代五諸族の時代から、その言葉は、単音節語であります。表意文字の一字が一音節から成るという斉一性…、その徹底した斉一性が、言語による思惟分節と、その後の過程に―呪術的思考にも―影響しなかった筈はありません。

…(付記)この辺り、単音節に対する捉え方については、アムゼルさまに分かりやすいお話を頂きました。1文字に1音節を割り当てて会話するのが基本だということですが、実際は、誤解を避けるために、2文字をひとつの語彙として双音節を割り当てる…というやり方で会話するのが非常に多いそうです。

その節は、どうもありがとうございます^^…(参照)秦帝国の謎の文字(2009.1.17エントリ)

敗残の呪術師は男女を問わず、すべて惨殺されるという運命です。「道」という文字は、異族の強大な王ないしは呪術師を斬首したものを携えて、道を祓った…という、血なまぐさい首祭りの風習から生まれてきたものだ、と言われています。

実に、文字と呪術を伴う戦乱の中で、〈上古諸州〉は滅んだのであります…

続きは次回(内容と文字量の都合で、妙なタイミングで分割しています)。

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