"録|タロット占"カテゴリーの記事一覧
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タロット12吊るされた男
カード・メッセージ=「犠牲」
主な意味=試練の時、束縛、金縛り、封印、下積み、伸び悩み、長期的視野、適応力、長引く病気、中途半端、喪失、苦境、強いられる犠牲、過渡期、暗中模索、五里霧中
苦悩や満身創痍を暗示するカードです。当サイト的には、東日本大震災(2011.3.11)の後の日本に関して、ずっとこのカードが出ているという風に思うのであります
宇宙の深部を思わせる闇の中、逆様になった人物の顔、一面に張った蜘蛛の巣を描画する事で、「運命の巣」に絡め取られて身動きできない状態である事を暗示してみました。同時に、新たな運命の忍び寄りを暗示するべく、若干の綾模様を追加して描画
身動きできぬ苦境の中にあってこそ体得しうる、経験や真実…
しかしその結果を生かすためには、やはり、生き延びてこそ、の事でありましょう。「運命の巣」は時に、或いは常に、理不尽な振る舞いをするものであります。数多の犠牲を呑み込みながらも、なおも業と矛盾に満ちた人間社会…
逆位置は、「逃亡」ないし「現実逃避」の意味を持ちます
投げ込まれた状況が自らのキャパを大きく超えるものであった場合、個別的には、「逃亡」「逃避」という対応も正解のひとつであるかも知れません。しかし、社会そのものが試練の時空と化した場合は、社会そのものから逃避する事が可能かどうかは…不明です
逆位置が示す「逃避」が可能であったとしても、自分がその後の社会変化に関与する事が無くなるので、かえって疎外感や孤独感が強まるだけかも知れません
生と死を超越した宇宙観、そして世界観…それは人類にとっては未知の神学の領域となりますが、「生きるとは何か、死とは何か、なぜ罪のない人が苦しむのか」という事は、 この宇宙全体がどのように運行されているか、そこに視野を向けなければ解く事ができないものでありましょう
深い謎に満ちて、不安定に変容し続ける宇宙であればこそ、何がしかの希望はあるだろうと思うものであります
☆タロット連作&解釈の一覧を作成=〔ホームページ更新2013.6.14〕
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タロット08正義
カード・メッセージ=「均衡」
主な意味=公正さ、中立、合理化、調停、理性と感情のバランス、真面目、正しい意見が受け入れられる、つりあい、偏りを切り捨てる、無駄をなくす
「正義」は双方向性を持つ暴力によって生み出され、担保される権威である…という点を考慮して、二本の剣の間でバランスをとる天秤を描画しました
(オーソドックスな絵柄では、描かれる剣は一本である事が多いです)
人間は常に、自らの都合で動く生き物であり、真に公明正大な選択をする事は非常に困難であります。愛情の深さ故に道を誤る、無意識の執着に足を囚われる、自らの生活や立場、或いは自らの正気を守ろうとする余りに、道を外れてゆく…
危ういバランスの中で揺れ続ける天秤。剣の都合で揺れ動く中心点。天秤の皿の中にあるのは…ひとつの世界と、もうひとつの世界。天秤が傾くたびに、それぞれの皿の中の宇宙が少しずつ失われてゆくのかも知れない…
人類は、真の均衡には遠く、まだまだ未熟である…という事だけは、事実です。或いは『イティハーサ』(水樹和佳子・著)で考察されたように、「人類は進化する反調和である」が故に、宇宙の均衡を破り、ひいては最終的な正義を乱し続ける存在であるのでしょうか
生きてあるが故の不条理の中で、それでもなお…と、願いを込めざるを得ないカードであります
☆タロット連作&解釈の一覧を作成=〔ホームページ更新2013.6.14〕
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タロット10運命の輪
カード・メッセージ=「輪廻」
主な意味=状況の変化、チャンス(或いはピンチ)の到来、遭遇、開放、復活、臨機応変、見当違い、不安定、クラス替え、循環器系統、フル回転、転換期、すれ違い、火の車
運命の軌道の組み換え、変転を暗示するカードです。鉄道のコースがジャンクションの切り替えで変わるように、運命のコースもまた、思いもよらぬタイミングで思いもよらぬ方向に切り替わってゆく…
上昇する道にせよ下降する道にせよ、その結果が吉と出るか凶と出るかは、誰にも分かりません。しかし、動揺し続ける不安な現実を、我々は生きてゆくしかないのであります…全ての世界が回転を止める、その時まで
変転し続ける運命に悩まされる…というイメージで描画。「事実は小説より奇なり」と言われるように、運命の変化を通じて現われてくる新たな光景は、いつでも人間を戸惑わせ、悩ませるものであります
他にも、「過去の出来事が別のタイミングでよみがえってくる」という意味もあります。因果応報。或いは、過去に張られた伏線が、運命の輪の回転に伴って表面化してくる…
「運命の輪」のカードは、元々特定の方向を持たない円形のイメージで描かれる事が多いせいか、正位置/逆位置に伴う意味の変化は、非常に小さいものになります。強いて言えば、正位置においてはチャンス到来、逆位置においてはピンチ到来…という系統で解釈される場合が多いですが、その持続性は長くありません。「好事魔多し」、「冬来たりなば春遠からじ」という格言が、方向性は違えどほぼ同じ内容を指摘しているのと同じ事であります
タロットの中では、多くの業と矛盾と謎に満ち溢れているこの世界の秘密に、最も近くまで接近しているカード…非常にドラマチックなカードであると思うのであります
☆タロット連作&解釈の一覧を作成=〔ホームページ更新2013.6.14〕
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タロット:運命の輪(エリファス・レヴィ版)
右、アヌビス:上昇=霊魂を導くもの
左、セト/テュポン、ギリシャ風ヘビ姿:下降=荒らぶる異境のもの
上、スフィンクス:均衡=王
基部、カドゥケウス