忍者ブログ

制作日誌/深森の帝國

〝認識が言語を予感するように、言語は認識を想起する〟・・・ヘルダーリン(ドイツ詩人)

時事メモ:巨大陥没穴,南極生物,国内の有翼神仏像

・シベリアの永久凍土にできた巨大陥没穴の謎、現地調査で解明 ロシア(2021-02-18)
・南極の厚さ900mの氷の下に生物…掘削調査で偶然に発見(2021-02-19)
・天使?天狗?40年前発見の石像「ウマンテラさま」再び脚光(2021-02-19)

*****

◆シベリアの永久凍土にできた巨大陥没穴の謎、現地調査で解明 ロシア(2021-02-18)

(CNN) シベリアのツンドラ地帯に昨年、突如として出現した巨大なクレーターの現地調査を行ったロシアの研究チームが、このほど科学誌に調査結果を発表した。何もない平原にできた円形の陥没穴は、地下にたまったメタンガスが噴出し、氷や岩石を吹き飛ばして形成されていた。

ロシア北極圏のヤマル半島とギダン半島に陥没穴が出現したのは、2013年に最初に発見されて以来、これで17個目だった。原因については気候変動との関係が指摘され、研究チームはドローンによる撮影や3次元立体モデルの作成、人工知能(AI)などを駆使して謎の解明に取り組んできた。

「この新しいクレーターは保存状態が極めて良好で、我々が調査した時点ではまだクレーターの中に水はたまっていなかった。そのおかげで劣化していない『新鮮なクレーター』が調査できた」。現地調査に参加したスコルコボ科学技術研究所・炭化水素回収センターのエフゲニー・チュビリン研究員はそう解説する。

クレーターの内部をドローンで撮影したのも初めてだった。ドローンは地下10~15メートルの深さに到達し、これによってメタンガスがたまった地下の空洞の形状を把握できた。

現地調査は2020年8月に実施した。研究チームはドローンを使って約80枚の画像を撮影。これをもとに、深さ約30メートルの陥没穴の3次元立体モデルを作成した。

論文を執筆したロシア科学アカデミー石油・ガス研究所のイゴール・ボゴヤブレンスキー氏はドローンの操縦を担当。深い陥没穴の前で腹ばいになり、穴の縁から両腕を下に伸ばして操縦したという。

立体モデルの作成によって、クレーターの下部に異常に大きな空洞があることが分かった。研究チームは、氷の中の空洞にメタンガスがたまって地面が隆起、この隆起が大きくなって爆発を起こし、氷などの破片をまき散らして巨大なクレーターが形成されるという仮説を立てていたが、この仮説がほぼ立証された。

ただ、メタンガスがどこから来たのかはまだ分かっていない。地中の深い層で発生した可能性も、地表近くで発生した可能性も、その両方の可能性もある。

永久凍土は天然の巨大メタン貯留場でもあり、熱を閉じ込めて地球を温暖化させる威力は二酸化炭素よりはるかに大きい。北極圏は世界平均の2倍のペースで温暖化が進んでおり、蓋(ふた)の役割を果たす凍土層は、夏の温暖化の影響で緩んでガスが放出しやすくなっていた。

永久凍土の土壌は大気中の2倍もの炭素を閉じ込めているとの推計もあり、この地域の地球温暖化対策は極めて重要とされる。

「気候変動は、当然ながら、北極圏の永久凍土にガス噴出クレーターが出現する可能性に影響を与えている」(チュビリン氏)

衛星画像の解析で、このクレーターができた時期も判明した。研究チームは隆起した地表が2020年5月15日~6月9日の間に破裂したと推定する。クレーターが上空から初めて目撃されたのは同年7月16日だった。

チュビリン氏によると、1年の中でもこの時期は太陽光エネルギーの流入が多く、それが原因で雪が解けて地面の上層部が温暖化し、土壌の性質や挙動が変化する。

クレーターが出現しているのは非常に人口が少ない地域だが、先住民や石油・ガスのインフラに危険を及ぼす可能性もある。陥没穴は大抵が、上空を飛ぶヘリコプターや、トナカイ飼育の遊牧民によって偶然発見されている。

*****

◆南極の厚さ900mの氷の下に生物…掘削調査で偶然に発見
Feb. 19, 2021, 07:30 AM TECH INSIDER
https://www.businessinsider.jp/post-229720

南極の厚さ900メートルの氷の下で、偶然、生物が発見された。
生命が存在できないと考えられていた場所で、2種類の未確認生物が見つかった。 次の課題は、この生物を確認するために接近する方法を見つけることだ。 南極の厚さ900メートルの氷の下で生物が発見された。これまで、そこには生命は存在できないと考えられてきた。

科学者はこれまで、非常に低い温度と、光や食糧が不足していることから、生物が存在することは不可能だと考えてきたのだ。

その生物は、南極のフィルヒナー・ロンネ棚氷の下で氷に付着していた。イギリス南極観測隊(British Antarctic Survey:BAS)の専門家が、氷を約870メートルの深さまで削ったときに発見した。

「氷棚の下は、おそらく地球上でほとんど知られていない生息環境のひとつだ」と、この生物を発見した科学者の1人、ヒュー・グリフィス(Huw Griffiths)は、ツイッターの動画で語った。

「海綿動物のような生物が見つかるとは思っていなかった」

極端な環境に住む生命を偶然に発見! 南極 #Antarctic の棚氷のはるか下には、予想以上に生命が存在する。BASの海洋生物学者、ヒュー・グリフィス博士の説明。

フィルヒナー・ロンネ棚氷は、南極大陸から伸びる、海に浮かんだ巨大な氷床だ。150万平方キロメール以上の広さがあるが、これまで氷の下の調査はほとんど行われてこなかった。

巨大な氷山が棚氷が割れて流出することがある。2020年12月には、そのような巨大な氷山の1つがアザラシやペンギンの繁殖地に接近する危機があった。

科学者たちは、生物を探すためにここに来たのではなかったと話している。

彼らは海底からサンプルを採取するため、氷に穴を開けた。が、そうではなく、カメラは氷の塊にぶつかった。映像を確認すると、今回の発見が明らかになった。

「そこに生物がいるとは考えていないので、百万年経っても生物を探そうとはしなかっただろう」と、 グリフィスはガーディアンに語った。

BASの映像には、2種の未確認生物が映っている。赤く印をつけた生物は長い脚を持ち、白い印の生物は丸い形をした海綿動物のようだ。

これらの生物は、外洋から250キロメートル離れた地点で発見された。

「我々の発見は、『どのようにしてそこに辿り着いたか?』『何を食べているか?』『どのくらいの期間そこにいるのか?』など、答え以上に多くの疑問をもたらす」と、 グリフィスはプレスリリースで述べた。

彼は、次のステップはこれらの生物が本当に未知の生物なのかを確認することだと述べている。

「その疑問に答えるためには、我々はこれらの生物とその生息環境に近づく方法を見つけなければならない」

以前、Insiderで紹介したとおり、南極の研究基地での生活は容易ではない。

そこは遠く離れているので、この大陸で最初にCOVID-19の症例が報告されたのは、2020年12月になってからだった。

*****

◆天使?天狗?40年前発見の石像「ウマンテラさま」再び脚光(2021-02-19)
西日本新聞

熊本県天草市河浦町崎津集落近くの山中で約40年前に発見された、翼のある石像「ウマンテラさま」が、同町の「崎津資料館みなと屋」に昨年夏から展示され、再び脚光を浴びている。潜伏キリシタンの歴史を踏まえ、「カトリックの大天使ミカエルではないか」という説を唱える専門家がいる一方で、天草地方には金毘羅神など烏天狗の翼を付けた像が多く祭られていることから否定的な見方もあり、研究者の見解は割れている。

石像は1981年12月の発見当時、崎津集落と隣り合う今富集落西側の尾根で、金毘羅大明神などと一緒にまつられていた。高さ45センチ程度の石に浮き彫りされており、両肩に翼のようなものがあり、右手に剣を持って何かを踏みつけている。

ただ、銘文はなく、伝承も残されていない。発見当時の報道で、潜伏キリシタン研究の第一人者だった田北耕也氏(故人)が「実物を見ていないので断言は避けるが、ローマにある聖ミカエル像そっくりだ」とコメントし、話題となった。

石像はその後、「天草キリシタン研究会」会長の浜崎献作さん(76)の父が地元の人から譲り受け、運営していた資料館「サンタマリア館」で展示。2017年の閉館後、地元で管理できる人がいないことから、「みなと屋」でキリシタン資料として昨年7月から展示されるようになった。

ただ、浜崎さんは「天使の羽」とする説に否定的だ。フランス人宣教師のフェリエ神父が1882年ごろに書いた「天草についてのノート」の中で、石像がまつられていた近隣集落にいたキリシタンの信仰指導者「水方」8人のうち、3人が山伏だったとしていることに着目。天草地方には元々、三社宮(天草市本町)のように「翼のある御神体」が多いこともあり、修験道とつながりのある「翼を持つ金毘羅神、馬頭観音などと一緒に崇拝していた」とみる。

一方、発見当時の調査団に参加した波平恵美子・お茶の水女子大名誉教授(文化人類学)は「水方が山伏だったのであれば、聖ミカエル像を(翼がある火除けの神様の)秋葉様の形で祭ったとも考えられる。二重の役割をしながらキリシタン信仰を守ったと考えれば合理的だ」と話す。

修験道に詳しい慶応大の宮家準名誉教授(宗教学)は潜伏キリシタンも民俗宗教と考える立場。「占いや祈祷きとうは山伏など民間宗教者の活動の特徴。水方が隠れみのとして山伏を名乗ることはあり得る。金毘羅権現は天狗ともされているが、(ウマンテラさまは)聖ミカエル像とするのが正しいと思う」という見解だ。

天使の羽か、天狗の翼か。確証が見つかるまで、論争は続きそうだ。

PR

読書感想:ライトノベル風「異世界の彼女が―」

日比野庵さまの小説・処女作「異世界の彼女が僕の心を覗き込む」を最終話まで拝読しました。

URL(小説家になろう)=http://ncode.syosetu.com/n1803dd/

レビューという形で全体の感想を述べますと:

******************

淡い学園恋愛モノをベースに、SFや神話的世界観といった要素を含みつつ語られる、事件解決系の物語。若干、推理小説系のミステリー要素あり。

前半部のパートは、冒頭部に対してストーリー展開が緩やかで盛り上がりに欠けるが、中盤から後半部に至るパートでは、格闘アクションを含む対決シーンが加わったこともあって、緊迫感やスピード感において見るべきものがある。

語り口は基本的に三人称であり、地の文も硬めである。心理劇と劇場劇の構成パターンが安定しておらず、作品世界への吸引力は弱い方である。これは、この作品が処女作であるということも、関係していると思われる。

随所にみられる場面描写の確かさや、エピローグにおける伏線処理や全ストーリーの畳み方には、すぐれて個性的な感性と才能とを感じた。将来の伸びしろを期待したいと思う。

******************

…以上です。

シャレという観点では、各種ハイテク観測機器のネーミングに関する仕掛けが笑えました。

仕込まれたSF要素とストーリー展開との絡み合いについては、一部分では過剰を感じ、また別の一部分では、やはり物足りなさを感じましたが、物語設定上のハッタリというか、リアルな説得力は、十分にありました。読んでいて思わず「ほほう、こんな風につなげたのか」と感心させられました。

印象に残ったキャラは、ミローナです。

唯一といってよい強烈な色彩の組み合わせ、豪胆さと繊細さが入り交ざった、強烈なパラドックスを含む性格なのに、何故か一つの人格として、矛盾なくストーリーの中で展開している…、非常に興味深いキャラクターでした。

個人的な感触ですが、この作品を象徴する裏のキャラは、ミローナだな…と思っています。

あと、後になって急に気付いた点ですが、もしかして悪役ラスボスとの対決のくだりは、往年の名作『天空の城ラピュタ』へのオマージュだったりするのかなと、チラリと思いました(笑)。

悪役ラスボスの立ち居振る舞いや手持ちの武器、言い回し、それに舞台を取り巻く設定(大道具)や、各種ガジェット(小道具)の有り様が、特に(笑)。

読者としては、「一読してちょっと物足りなさを感じたが、相応に面白かった」という感じです。時間をおいて読み直すと、また別の気付きや味わいがあり、これはこれで、再読のたびに考えさせられる深い作品だと思いました。

軽度の右気胸の記録

このたびの週末、地元の病院を訪れました。

定期の健康診断で「気胸の疑い有り」と指摘されたのが理由で、頂いた紹介状(レントゲン写真も添付)を持参して、病院を訪れたという訳であります。

「気胸」という診断名を聞くのは初めてで、「なんのこっちゃ」というのが、最初の正直な印象でした。その際、「自覚症状とかありましたか?」と確認されましたが、特に何も無かったので、「特に無し」と答えていました。

その後、やはりと言うべきか、連日の熱帯夜の中でボンヤリしているうちに、ジワジワと気になり出しました。それで、何人かの知人に「気胸って何?」と聞いてみましたが、良く分からないまま。

インターネットで調べてみて、どうやら「息苦しさや呼吸困難などの自覚症状を覚える」肺の異常らしいという事が分かりました。肺に穴が開いて、空気が漏れるのが原因らしい。そこで、何やら身に覚えがある事に急に気付いて、開いた口が塞がらない状態になったのでありました。

特に深刻な現象という訳では無いのですが、「時々、深呼吸がちょっとやりにくい」とか「忙しくて全力疾走してる時、空気が妙に足りない」とか、妙な感覚はあったのです(単に運動不足かと思っていた…汗)。

※更に言えば、数年前、急に呼吸困難になってバッタリと倒れた事はある※

地元の病院には、その時、呼吸器内科の専門の方がいらっしゃらなかったのですが、持参したレントゲン写真に明らかなサインが出ていたのでしょうか、一般外科の方で見て頂くという事になり。

「右側の肺がしぼんでる」という事で、割と大きなレントゲン写真(らしい)を撮影され…

再検査の結果は…本物の「気胸(右)」でした(青天の霹靂!)orz

ただし、幸いな事に、軽度の物だそうです(大きな方のレントゲン写真を見せられて、ちょっと説明して頂いたのですが、素人目にはさっぱり分からない…)。

  • 日常生活はOK(入院の必要は無い)
  • 息をこらえるのはダメ
  • 飛行機に乗るのはダメ

などなどの注意点を頂き、その日の診察は完了。

★《追記》★1週間後、再びレントゲン撮影をしてチェックとなりました。前回より、右肺が微妙に小さくなってるそうで、結構ショックでしたorz

幸い、肺機能は充分あって、血液中の酸素濃度も万全に近い数値(自覚症状も特に無し)という状態なので、引き続き経過観察となりました。この辺りを底として、肺には、早いうちに元に戻ってもらいたい物であります(割と不安…)

★《更に追記》★1週間後、再び経過観察となりました。

ほんの少しですが、肺のサイズが回復しかけてるそうで、ホッとしました。「まだ完全な状態じゃないので、引き続き大人しくしててね」と言われましたが、ともあれ、手術抜きで済む…と期待してみるのです。

これまでの経緯:1.発見時、2.気胸進行中の物、3.少し回復の物(聞き書き)

肺のCTスキャンを撮影して、診察終了。CTは初体験でしたが、見れば見るほど、面白い機械だなと思いました♪

★《更に追記の追記》★1週間後、再びレントゲンでチェック。

肺が元通りのサイズまで回復!ホッとしました。この後は、少しずつ間隔を延ばしてチェックしましょうという事でした(気胸は再発しやすいらしい)

CT画像を見せて頂いたところ、過去、肺の隙間が出来た場所にシッカリ空気が回っていて「ほほう…」と感心しきりでした。息を吸ってピッチリと膨らんだ左肺に比べると、右肺は、肋骨内部の空気圧のせいで、完全に膨れてない…という感じ。成る程「気胸」と言う名前が付く訳だと納得です。

「一応、一通り治った」と言う事で、一旦、此処で記録を終了です